JP2725402B2 - 水素化ビニル芳香族炭化水素重合体組成物及び光ディスク基板 - Google Patents
水素化ビニル芳香族炭化水素重合体組成物及び光ディスク基板Info
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- JP2725402B2 JP2725402B2 JP1253388A JP25338889A JP2725402B2 JP 2725402 B2 JP2725402 B2 JP 2725402B2 JP 1253388 A JP1253388 A JP 1253388A JP 25338889 A JP25338889 A JP 25338889A JP 2725402 B2 JP2725402 B2 JP 2725402B2
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- aromatic hydrocarbon
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は透明性、耐熱性、金属等との接着性に優れ
た、水素化ビニル芳香族炭化水素樹脂組成物に関わり、
更にはこの様な水素化ビニル芳香族炭化水素樹脂組成物
を用いて得られる光ディスク基板に関する。
た、水素化ビニル芳香族炭化水素樹脂組成物に関わり、
更にはこの様な水素化ビニル芳香族炭化水素樹脂組成物
を用いて得られる光ディスク基板に関する。
レーザーを用いた光学記録は高密度の情報記録、保
存、及び再生が可能であるため、近年その開発が積極的
に行なわれている。この様な光学記録の一例として光デ
ィスクを挙げることが出来る。一般に光ディスクは、透
明な基板とその上のコートされた種々の記録媒体とから
基本的に構成される。
存、及び再生が可能であるため、近年その開発が積極的
に行なわれている。この様な光学記録の一例として光デ
ィスクを挙げることが出来る。一般に光ディスクは、透
明な基板とその上のコートされた種々の記録媒体とから
基本的に構成される。
光ディスクの透明基板には無色透明な合成樹脂が用い
られるケースが多く、その代表的なものとしてポリカー
ボネート(以下、「PC」と略称する。)又はポリメチル
メタクリレート(以下、「PMMA」と略称する。)を挙げ
ることができる。これらの樹脂は無色透明性に秀いでる
他、夫々に固有の優れた性質を有するものではあるが、
光学材料、特に光ディスク基板としての要件を全て備え
ている訳ではなく、解決すべき問題点を有している。例
えば、PCにおいてはその芳香族環に起因する複屈折性の
問題があり、また、吸水性或いは透水性においても問題
がある。一方、PMMAにおいて、耐熱性、吸水性、靭性の
面における問題点がかねてより指摘されている。
られるケースが多く、その代表的なものとしてポリカー
ボネート(以下、「PC」と略称する。)又はポリメチル
メタクリレート(以下、「PMMA」と略称する。)を挙げ
ることができる。これらの樹脂は無色透明性に秀いでる
他、夫々に固有の優れた性質を有するものではあるが、
光学材料、特に光ディスク基板としての要件を全て備え
ている訳ではなく、解決すべき問題点を有している。例
えば、PCにおいてはその芳香族環に起因する複屈折性の
問題があり、また、吸水性或いは透水性においても問題
がある。一方、PMMAにおいて、耐熱性、吸水性、靭性の
面における問題点がかねてより指摘されている。
このように、これらの樹脂は夫々固有の問題点を内在
させつつ使用に供されているのであるが、実際には更
に、これらの樹脂よりなる透明基板の上にコートされる
記録媒体との関係において、後述のような新たな問題が
生じている。
させつつ使用に供されているのであるが、実際には更
に、これらの樹脂よりなる透明基板の上にコートされる
記録媒体との関係において、後述のような新たな問題が
生じている。
一方、記録媒体については、従来より光ディスクの用
途に応じて多岐にわたる開発が行なわれている。例え
ば、ライト・ワンス型と呼ばれる記録−再生専用のもの
では穴あけタイプのものが、またイレーザブル型と呼ば
れる、記録−再生−消去−再記録用のものでは、結晶転
移現象を利用した相転移タイプのもの、光磁気効果を利
用した光磁気タイプのもの等が知られている。これらの
記録媒体用材料は、ライト・ワンス型ではテルル又はそ
の酸化物、合金化合物等、イレーザブル型では、GdFe,T
bFe,GdFeCo,TbFeCoといった希土類−遷移金属のアモル
ファス合金化合物等、無機系材料が主流とされており、
一般に高真空下でのスパッタリング等の乾式処方によ
り、透明基板上に成膜することにより形成されている。
途に応じて多岐にわたる開発が行なわれている。例え
ば、ライト・ワンス型と呼ばれる記録−再生専用のもの
では穴あけタイプのものが、またイレーザブル型と呼ば
れる、記録−再生−消去−再記録用のものでは、結晶転
移現象を利用した相転移タイプのもの、光磁気効果を利
用した光磁気タイプのもの等が知られている。これらの
記録媒体用材料は、ライト・ワンス型ではテルル又はそ
の酸化物、合金化合物等、イレーザブル型では、GdFe,T
bFe,GdFeCo,TbFeCoといった希土類−遷移金属のアモル
ファス合金化合物等、無機系材料が主流とされており、
一般に高真空下でのスパッタリング等の乾式処方によ
り、透明基板上に成膜することにより形成されている。
ところで、PC、PMMAの吸湿性及び透水性は、一方では
基板自身の吸湿時の膨張によるソリの問題を引き起こす
ものであるが、他方、基板を通しての水分の透過により
記録媒体の腐蝕を引き起こし、光ディスクの寿命を縮め
る原因となっている。
基板自身の吸湿時の膨張によるソリの問題を引き起こす
ものであるが、他方、基板を通しての水分の透過により
記録媒体の腐蝕を引き起こし、光ディスクの寿命を縮め
る原因となっている。
また、基板用樹脂の耐熱性について更に言及すれば、
次のような問題がある。即ち、光ディスク、特にライト
・ワンス型、イレーザブル型等の光ディスクにおいて
は、記録の書き込み、消去時の記録媒体の温度は200℃
以上にもなる。このため、ディスク基板にこの熱が直接
かかることは無いにしても、記録の書き込み、消去時に
は基板が相当高温になることが予想され、耐熱性の低い
樹脂では、基板の変形或いはグループの変形等の問題が
起こり得る。
次のような問題がある。即ち、光ディスク、特にライト
・ワンス型、イレーザブル型等の光ディスクにおいて
は、記録の書き込み、消去時の記録媒体の温度は200℃
以上にもなる。このため、ディスク基板にこの熱が直接
かかることは無いにしても、記録の書き込み、消去時に
は基板が相当高温になることが予想され、耐熱性の低い
樹脂では、基板の変形或いはグループの変形等の問題が
起こり得る。
一方、光ディスクの生産工程においては、基板或いは
記録媒体の経時変化防止等の目的で、熱処理工程を取り
入れることが多いが、生産性の向上のためには、できる
だけ高い処理温度で処理することにより処理時間を短縮
することが望まれる。この様な観点からも、樹脂の耐熱
性が低いと高い処理温度を採用することができず、生産
性を上げることができないという不具合がある。
記録媒体の経時変化防止等の目的で、熱処理工程を取り
入れることが多いが、生産性の向上のためには、できる
だけ高い処理温度で処理することにより処理時間を短縮
することが望まれる。この様な観点からも、樹脂の耐熱
性が低いと高い処理温度を採用することができず、生産
性を上げることができないという不具合がある。
このようなことから、光ディスクの生産工程或いは使
用状況の高温度に耐えるには、耐熱性の低いPMMAでは全
く不十分であり、従来においては専ら、より耐熱性の高
いPCが透明基板材料として検討されている。しかしなが
ら、PCでも必ずしも耐熱性が十分であるという評価を受
けているわけではなく、より高い耐熱性を備える樹脂材
料の出現が望まれている。
用状況の高温度に耐えるには、耐熱性の低いPMMAでは全
く不十分であり、従来においては専ら、より耐熱性の高
いPCが透明基板材料として検討されている。しかしなが
ら、PCでも必ずしも耐熱性が十分であるという評価を受
けているわけではなく、より高い耐熱性を備える樹脂材
料の出現が望まれている。
PC,PMMA等の従来の樹脂の欠点を補うものとして主に
炭素、水素よりなり、かつ軟化点の高い透明性の樹脂を
用いる方法があり、本発明者等も先に特願昭63−149845
等において、水素化ビニル芳香族炭化水素重合体につい
て提案している。
炭素、水素よりなり、かつ軟化点の高い透明性の樹脂を
用いる方法があり、本発明者等も先に特願昭63−149845
等において、水素化ビニル芳香族炭化水素重合体につい
て提案している。
しかしながら、上述の水素化ビニル芳香族炭化水素重
合体はいわゆるポリオレフィンの低接着性の例に洩れ
ず、記録膜との密着性が悪く、光ディスクとしての十分
な寿命が得らないという問題があった。
合体はいわゆるポリオレフィンの低接着性の例に洩れ
ず、記録膜との密着性が悪く、光ディスクとしての十分
な寿命が得らないという問題があった。
そこで、本発明者等は、上述の記録膜層との密着性を
向上させる為の樹脂の改良について鋭意検討した結果、
水素化ビニル芳香族炭化水素重合体として、水添率を特
定の値としたビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロッ
ク共重合体水素化物を用いるか、又は、ビニル芳香族炭
化水素重合体水素化物と水添率を特定の値としたビニル
芳香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体水素化物
を混合して用い、更に、場合によってこれに数平均分子
量5000未満、軟化点40℃以上の飽和炭化水素樹脂を配合
して得られる水素ビニル芳香族炭化水素重合体組成物を
用いる事により、本来水素化ビニル芳香族炭化水素重合
体が持つ高い耐熱性を保ったまま、記録膜相との密着性
に優れた光ディスク基板から得られる事を見出し本発明
に到達した。
向上させる為の樹脂の改良について鋭意検討した結果、
水素化ビニル芳香族炭化水素重合体として、水添率を特
定の値としたビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロッ
ク共重合体水素化物を用いるか、又は、ビニル芳香族炭
化水素重合体水素化物と水添率を特定の値としたビニル
芳香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体水素化物
を混合して用い、更に、場合によってこれに数平均分子
量5000未満、軟化点40℃以上の飽和炭化水素樹脂を配合
して得られる水素ビニル芳香族炭化水素重合体組成物を
用いる事により、本来水素化ビニル芳香族炭化水素重合
体が持つ高い耐熱性を保ったまま、記録膜相との密着性
に優れた光ディスク基板から得られる事を見出し本発明
に到達した。
即ち、本発明の要旨は、 (a) ビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロック共
重合体中の全二重結合及び芳香核の75mol〜98mol%を水
素化して得られる重合体1〜100重量%未満と (b) ビニル芳香族炭化水素重合体中の芳香核の80mo
l%以上を水素化して得られる重合体0〜95重量%及び
/又は (c) 数平均分子量500〜5,000、軟化点40℃以上の飽
和炭化水素樹脂0〜20重量%(ただし、(b)成分と
(c)成分の合計は0重量%を超える) の二ないし三成分からなる水素化ビニル芳香族炭化水素
重合体組成物に存し、この様な組成物は金属、金属酸化
物、極性基含有高分子化合物との接着性に優れ、特に記
録膜相との密着性に優れた光ディスク基板として用いら
れる。
重合体中の全二重結合及び芳香核の75mol〜98mol%を水
素化して得られる重合体1〜100重量%未満と (b) ビニル芳香族炭化水素重合体中の芳香核の80mo
l%以上を水素化して得られる重合体0〜95重量%及び
/又は (c) 数平均分子量500〜5,000、軟化点40℃以上の飽
和炭化水素樹脂0〜20重量%(ただし、(b)成分と
(c)成分の合計は0重量%を超える) の二ないし三成分からなる水素化ビニル芳香族炭化水素
重合体組成物に存し、この様な組成物は金属、金属酸化
物、極性基含有高分子化合物との接着性に優れ、特に記
録膜相との密着性に優れた光ディスク基板として用いら
れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における組成物の(a)成分は水素化ビニル芳
香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体である。
香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体である。
原料であるビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロッ
ク共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体セグメント
中のビニル芳香族炭化水素モノマーとしては、スチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等を挙げ
ることができ、特に代表的なものとしてスチレンが挙げ
られる。
ク共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体セグメント
中のビニル芳香族炭化水素モノマーとしては、スチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等を挙げ
ることができ、特に代表的なものとしてスチレンが挙げ
られる。
ビニル芳香族炭化水素共重合体セグメントとしては、
これらのビニル芳香族炭化水素1種よりなる単独重合体
或いは2種以上の共重合体が挙げられる。また上記ビニ
ル芳香族炭化水素と共重合可能な他のモノマーを、ビニ
ル芳香族炭化水素重合体の特性が失なわれない範囲で含
有しても良い。このようなモノマーとしては、アクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル、マレイン酸、無水マレイン酸、アクロレイ
ン、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルケト
ン類、アクリルニトリル等が上げられる。
これらのビニル芳香族炭化水素1種よりなる単独重合体
或いは2種以上の共重合体が挙げられる。また上記ビニ
ル芳香族炭化水素と共重合可能な他のモノマーを、ビニ
ル芳香族炭化水素重合体の特性が失なわれない範囲で含
有しても良い。このようなモノマーとしては、アクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル、マレイン酸、無水マレイン酸、アクロレイ
ン、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルケト
ン類、アクリルニトリル等が上げられる。
また共役ジエン重合体セグメント中の共役ジエンとし
ては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジ
エン等が挙げられ、特に、1,3−ブタジエン、イソプレ
ンが一般的である。これら2種以上のセグメントからな
るブロック共重合体は、いわゆるリビングアニオン重合
と称せられる公知の方法、例えば有機リチウム化合物を
開始剤とし、ヘキサン、ヘプタンの様な炭化水素溶媒中
で重合する方法等により容易に得ることができる。
ては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジ
エン等が挙げられ、特に、1,3−ブタジエン、イソプレ
ンが一般的である。これら2種以上のセグメントからな
るブロック共重合体は、いわゆるリビングアニオン重合
と称せられる公知の方法、例えば有機リチウム化合物を
開始剤とし、ヘキサン、ヘプタンの様な炭化水素溶媒中
で重合する方法等により容易に得ることができる。
この様なブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素
重合体セグメントの含有量は20重量%以上、好ましくは
40重量%以上、更に好ましくは60重量%以上である。ま
た共役ジエン重合体セグメントの含有量は本発明の全組
成物の20重量%以下である。
重合体セグメントの含有量は20重量%以上、好ましくは
40重量%以上、更に好ましくは60重量%以上である。ま
た共役ジエン重合体セグメントの含有量は本発明の全組
成物の20重量%以下である。
組成物中に共役ジエン重合体セグメントの含有量が多
過ぎる場合は組成物の耐熱性、剛性が低下し光ディスク
基板として不適なものとなる。
過ぎる場合は組成物の耐熱性、剛性が低下し光ディスク
基板として不適なものとなる。
この様な原料ビニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロ
ック共重合体の分子量は数平均分子量で3万〜40万、好
ましくは5万〜40万である。
ック共重合体の分子量は数平均分子量で3万〜40万、好
ましくは5万〜40万である。
本発明の組成物の(a)成分である水素化ビニル芳香
族−共役ジエンブロック共重合体はこのようなブロック
共重合体を芳香族水素化能を有する水素化触媒の存在下
で、水添して得ることができる。ここで使用される水素
化触媒としては、例えばニッケル、コバルト、ルテニウ
ム、ロジウム、白金、パラジウム等の金属又はその酸化
物、塩、錯体及びこれらの活性炭、ケイソウ土、アルミ
ナ等の担体に担持したもの等が挙げられる。これらの中
でも特にラネーニッケル、ラネーコバルト、安定化ニッ
ケル及びルテニウム、ロジウム又は白金のカーボン又は
アルミナ担持触媒が、反応性の面から好ましい。
族−共役ジエンブロック共重合体はこのようなブロック
共重合体を芳香族水素化能を有する水素化触媒の存在下
で、水添して得ることができる。ここで使用される水素
化触媒としては、例えばニッケル、コバルト、ルテニウ
ム、ロジウム、白金、パラジウム等の金属又はその酸化
物、塩、錯体及びこれらの活性炭、ケイソウ土、アルミ
ナ等の担体に担持したもの等が挙げられる。これらの中
でも特にラネーニッケル、ラネーコバルト、安定化ニッ
ケル及びルテニウム、ロジウム又は白金のカーボン又は
アルミナ担持触媒が、反応性の面から好ましい。
水添反応は、50〜250kg/cm2の圧力、100〜200℃の温
度下にて、溶媒としてシクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、n−オクタン、デカリン、テトラリン、ナフサ
等の飽和炭化水素系溶媒或いは、THF等のエーテル系溶
媒を用いて行なうのが好ましい。水添率に関して、共役
ジエンセグメントに由来する二重結合の水添率は実質的
に100%である。芳香核の水添率に関して98mol%以下、
好ましくは95mol%以下、更に好ましくは90mol%以下で
ある。芳香核の水添率の下限は75mol%、好ましくは80m
ol%である。核水添率が上記値より高い場合は記録膜と
の密着性が不十分であり、低い場合は、耐熱性の低下、
複屈折率の増大、(b)成分との相溶性の低下等の問題
がある。
度下にて、溶媒としてシクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、n−オクタン、デカリン、テトラリン、ナフサ
等の飽和炭化水素系溶媒或いは、THF等のエーテル系溶
媒を用いて行なうのが好ましい。水添率に関して、共役
ジエンセグメントに由来する二重結合の水添率は実質的
に100%である。芳香核の水添率に関して98mol%以下、
好ましくは95mol%以下、更に好ましくは90mol%以下で
ある。芳香核の水添率の下限は75mol%、好ましくは80m
ol%である。核水添率が上記値より高い場合は記録膜と
の密着性が不十分であり、低い場合は、耐熱性の低下、
複屈折率の増大、(b)成分との相溶性の低下等の問題
がある。
以上の様にして得られた(a)成分の水素化ビニル芳
香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体の分子量は
数平均分子量で2万〜30万、好ましくは5万〜20万であ
る。分子量が低すぎると強度が不足し、高すぎると成型
性、光学的均一性が低下する。
香族炭化水素−共役ジエンブロック共重合体の分子量は
数平均分子量で2万〜30万、好ましくは5万〜20万であ
る。分子量が低すぎると強度が不足し、高すぎると成型
性、光学的均一性が低下する。
本発明における組成物の(b)成分は水素化ビニル芳
香族炭化水素重合体である。
香族炭化水素重合体である。
原料であるビニル芳香族炭化水素重合体は上述の
(a)成分の原料中のビニル芳香族炭化水素重合体セグ
メントと同様な重合体が挙げられる。重合法としては非
晶質重合体が得られるものであれば特に制限はないが、
通常はラジカル重合、アニオン重合等が用いられる。こ
の原料ビニル芳香族炭化水素重合体の分子量は数平均分
子量で50,000以上であることが好ましい。分子量が低過
ぎると、水素付加後得られる樹脂の耐熱性、靭性が低下
する。
(a)成分の原料中のビニル芳香族炭化水素重合体セグ
メントと同様な重合体が挙げられる。重合法としては非
晶質重合体が得られるものであれば特に制限はないが、
通常はラジカル重合、アニオン重合等が用いられる。こ
の原料ビニル芳香族炭化水素重合体の分子量は数平均分
子量で50,000以上であることが好ましい。分子量が低過
ぎると、水素付加後得られる樹脂の耐熱性、靭性が低下
する。
一方、分子量の上限については特に制限はないが、通
常の場合、400,000以下であることが好ましい。
常の場合、400,000以下であることが好ましい。
このようなビニル芳香族炭化水素重合体を上述の
(a)成分の水添と同様な方法で核水添する。
(a)成分の水添と同様な方法で核水添する。
核水添反応による芳香核の核水添率は80mol%以上で
ある。水添率が低いと耐熱性が低下し、また光学材料と
しての複屈折率が高くなり好ましくない。本成分の核水
添率は好ましくは90mol%以上さらに好ましくは95mol%
以上である。
ある。水添率が低いと耐熱性が低下し、また光学材料と
しての複屈折率が高くなり好ましくない。本成分の核水
添率は好ましくは90mol%以上さらに好ましくは95mol%
以上である。
以上の様にして得られた水素化ビニル芳香族炭化水素
重合体の分子量は数平均分子量で5万〜3万、好ましく
は6万〜25万である。数平均分子量が5万未満だと強度
が不足するので好ましくなく、30万を超えると成型性、
光学的均一性が損なわれるので好ましくない。
重合体の分子量は数平均分子量で5万〜3万、好ましく
は6万〜25万である。数平均分子量が5万未満だと強度
が不足するので好ましくなく、30万を超えると成型性、
光学的均一性が損なわれるので好ましくない。
本発明の(c)成分は数平均分子量500〜5000、軟化
点40℃以上の飽和炭化水素樹脂である。好ましくは数平
均分子量は500〜2000、軟化点は60〜200℃である。
(c)成分は接着性の向上に寄与する成分である。
(c)成分の分子量が高過ぎる場合には接着性の向上効
果は不十分である。低過ぎる場合は成型時の飛散、ブリ
ード等の問題があり使用に耐えない。また軟化点が低過
ぎるばあいは組成物の耐熱性が低下する。(c)成分の
樹脂の水添率は95%以上、好ましくは98%以上である。
この様な飽和炭化水素樹脂としては、水添石油樹脂、水
添ジシクロペンタジエン樹脂、低分子量ポリビニルシク
ロヘキサン等の樹脂が上げられる。
点40℃以上の飽和炭化水素樹脂である。好ましくは数平
均分子量は500〜2000、軟化点は60〜200℃である。
(c)成分は接着性の向上に寄与する成分である。
(c)成分の分子量が高過ぎる場合には接着性の向上効
果は不十分である。低過ぎる場合は成型時の飛散、ブリ
ード等の問題があり使用に耐えない。また軟化点が低過
ぎるばあいは組成物の耐熱性が低下する。(c)成分の
樹脂の水添率は95%以上、好ましくは98%以上である。
この様な飽和炭化水素樹脂としては、水添石油樹脂、水
添ジシクロペンタジエン樹脂、低分子量ポリビニルシク
ロヘキサン等の樹脂が上げられる。
組成物中の各成分の含有量は(a)成分が1〜100重
量%未満、好ましくは10〜99重量%である。(b)成分
の量は0〜95重量%、好ましくは0〜90重量%である。
(c)成分の含有量は0〜20重量%、好ましくは0〜10
重量%である。(ただし(b)成分と(c)成分の合計
は0重量%を超える。) 上述の成分の混合に関しては特に制限されるものでは
ないが、通常は上述の成分を溶媒に溶解した後、貧溶媒
に投入する、あるいは溶媒を留去する等によって共析出
させる方法、押出機、ブラベンダープラストグラフ、バ
ンバリーミキサー等の混練機により溶融混合する方法等
の方法を用いる事が出来る。
量%未満、好ましくは10〜99重量%である。(b)成分
の量は0〜95重量%、好ましくは0〜90重量%である。
(c)成分の含有量は0〜20重量%、好ましくは0〜10
重量%である。(ただし(b)成分と(c)成分の合計
は0重量%を超える。) 上述の成分の混合に関しては特に制限されるものでは
ないが、通常は上述の成分を溶媒に溶解した後、貧溶媒
に投入する、あるいは溶媒を留去する等によって共析出
させる方法、押出機、ブラベンダープラストグラフ、バ
ンバリーミキサー等の混練機により溶融混合する方法等
の方法を用いる事が出来る。
また、溶液混合の後、溶融混練する方法も好ましい。
本発明においては以上の様にして得られた樹脂に通常
は熱安定剤を配合し成型を行う。
は熱安定剤を配合し成型を行う。
熱安定剤としては、ヒンダードフェノール系熱安定
剤、イオウ系熱安定剤、リン系熱安定剤等が挙げられ
る。ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤
の併用が耐熱劣化性の向上という観点から好ましい。
剤、イオウ系熱安定剤、リン系熱安定剤等が挙げられ
る。ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤
の併用が耐熱劣化性の向上という観点から好ましい。
本発明で採用されるヒンダードフェノール系熱安定剤
としては、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメ
タン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{β−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−s−トリアジン−
2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン等が挙げられる。
としては、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメ
タン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{β−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−s−トリアジン−
2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン等が挙げられる。
また、リン系熱安定剤としては、テトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンホス
フォナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト等
が挙げられる。
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンホス
フォナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト等
が挙げられる。
これら安定剤の好適な添加量は、各々0.01〜1重量部
である。
である。
これらの安定剤と本発明の樹脂組成物との混合方法に
ついては特に制限はないが、通常は樹脂と安定剤とをリ
ボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルミ
キサー等で混合し、その後、バンバリーミキサー、一軸
押出機、二軸押出機等で溶融混練し、ペレット形状とす
ることにより混合する。このようにして得られたペレッ
トを用い、例えば光ディスク基板を得るには成形温度27
0〜350℃、特に280〜340℃で射出成形することにより、
透明性、耐熱性等に優れ、着色もなく光学歪の著しく小
さい光ディスク基板を得ることができる。
ついては特に制限はないが、通常は樹脂と安定剤とをリ
ボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルミ
キサー等で混合し、その後、バンバリーミキサー、一軸
押出機、二軸押出機等で溶融混練し、ペレット形状とす
ることにより混合する。このようにして得られたペレッ
トを用い、例えば光ディスク基板を得るには成形温度27
0〜350℃、特に280〜340℃で射出成形することにより、
透明性、耐熱性等に優れ、着色もなく光学歪の著しく小
さい光ディスク基板を得ることができる。
本発明の水素化ビニル芳香族炭化水素重合体組成物よ
り得られる光ディスク基板を用いて光ディスクを製造す
る際には、該基板表面にスパッタリング、或いは蒸着等
の方法によりSNx,TaOx等の皮膜を形成し更にその上にTb
FeCo等の記録層を形成、最後に保護膜で覆う等の方法を
採用する事が出来る。
り得られる光ディスク基板を用いて光ディスクを製造す
る際には、該基板表面にスパッタリング、或いは蒸着等
の方法によりSNx,TaOx等の皮膜を形成し更にその上にTb
FeCo等の記録層を形成、最後に保護膜で覆う等の方法を
採用する事が出来る。
本発明の重合体組成物による光ディスク基板は、記録
層との接着性に優れている為、光ディスクとしての十分
な寿命を得る事が出来る。
層との接着性に優れている為、光ディスクとしての十分
な寿命を得る事が出来る。
また本発明の重合体組成物はその優れた耐熱性、光学
特性を生かして光ディスク以外に光学用レンズ、光カー
ドの材料等の成型材料としても用いる事が出来る。その
場合においても本発明の重合体組成物の優れた接着性は
有効である。
特性を生かして光ディスク以外に光学用レンズ、光カー
ドの材料等の成型材料としても用いる事が出来る。その
場合においても本発明の重合体組成物の優れた接着性は
有効である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施
例及び比較例における各種物性は、次の方法によって測
定したものである。
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施
例及び比較例における各種物性は、次の方法によって測
定したものである。
数平均分子量: ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GP
C)により、THFを溶媒としてポリスチレンと同様に測定
し、ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
C)により、THFを溶媒としてポリスチレンと同様に測定
し、ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
核水添率(%): ポリビニルシクロヘキサン系樹脂をテトラヒドロフ
ラン(THF)に溶解し、UV吸収により測定した。
ラン(THF)に溶解し、UV吸収により測定した。
軟化温度(℃): Dupont社製サーモメカニカルアナライザーを用い
て、針入モード用プロープを用い荷重5g、5℃/分の昇
温速度で軟化温度を測定した。試験片の厚みは3mmとし
た。
て、針入モード用プロープを用い荷重5g、5℃/分の昇
温速度で軟化温度を測定した。試験片の厚みは3mmとし
た。
樹脂製造例−1 スチレン単独重合体(三菱モンサイト化成社製HH−10
2 数平均分子量10万)をテトラヒドロフランに溶解し
触媒として5%Pd/Cを加え、温度 170℃、水素圧 100
kg/cm2で6時間水素化反応を行なった。数平均分子量6.
8万、核水添率99.0%の水素化ポリスチレンを得た。
2 数平均分子量10万)をテトラヒドロフランに溶解し
触媒として5%Pd/Cを加え、温度 170℃、水素圧 100
kg/cm2で6時間水素化反応を行なった。数平均分子量6.
8万、核水添率99.0%の水素化ポリスチレンを得た。
樹脂製造例−2 アニオン重合法により得られたスチレン−ブタジエン
ブロック共重合体(数平均分子量10.0万ブタジエン含有
量20重量%)を水素圧を70kg/cm2とした以外は樹脂製造
例−1と同様の方法で水素化し、数平均分子量8.7万、
水添率87.5%の水素化スチレン−ブタジエンブロック共
重合体を得た。
ブロック共重合体(数平均分子量10.0万ブタジエン含有
量20重量%)を水素圧を70kg/cm2とした以外は樹脂製造
例−1と同様の方法で水素化し、数平均分子量8.7万、
水添率87.5%の水素化スチレン−ブタジエンブロック共
重合体を得た。
樹脂製造例−3 アニオン重合法により得られたスチレン−ブタジエン
ブロック共重合体(数平均分子量10.5万ブタジエン含有
量5重量%)を樹脂製造例−1と同様の方法で水素化し
数平均分子量8.9万、水添率93.5%の水素化スチレン−
ブタジエンブロック共重合体を得た。
ブロック共重合体(数平均分子量10.5万ブタジエン含有
量5重量%)を樹脂製造例−1と同様の方法で水素化し
数平均分子量8.9万、水添率93.5%の水素化スチレン−
ブタジエンブロック共重合体を得た。
樹脂製造例−4 アニオン重合法により得られたスチレン−ブタジエン
ブロック共重合体(数平均分子量12万ブタジエン含有量
40重量%)を樹脂製造例−2と同様の方法で水素化し数
平均分子量9.5万、水添率85.5%の水素化スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体を得た。
ブロック共重合体(数平均分子量12万ブタジエン含有量
40重量%)を樹脂製造例−2と同様の方法で水素化し数
平均分子量9.5万、水添率85.5%の水素化スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体を得た。
樹脂製造例−5 ラジカル重合により得られたスチレン−メチルメタク
リレート共重合体(スチレン含有量85重量% 数平均分
子量18.4万)を樹脂製造例−1と同様の方法で水素化し
た。その結果水添率100%,数平均分子量14.4万の水素
化重合体が得られた。エステル基は水素化されなかっ
た。
リレート共重合体(スチレン含有量85重量% 数平均分
子量18.4万)を樹脂製造例−1と同様の方法で水素化し
た。その結果水添率100%,数平均分子量14.4万の水素
化重合体が得られた。エステル基は水素化されなかっ
た。
樹脂製造例−6 スチレン単独重合体(三菱モンサイト化成社製HH−10
2 数平均分子量13万)をテトラヒドロフランに溶解し
触媒として5%Pd/Cを加え、温度170℃、水素圧60kg/cm
2で6時間水素化反応を行なった。数平均分子量7.5万、
核水添率80.2%の水素化ポリスチレンを得た。
2 数平均分子量13万)をテトラヒドロフランに溶解し
触媒として5%Pd/Cを加え、温度170℃、水素圧60kg/cm
2で6時間水素化反応を行なった。数平均分子量7.5万、
核水添率80.2%の水素化ポリスチレンを得た。
実施例−1 樹脂製造例−1で得られた重合体3.75kg,樹脂製造例
−2で得られた重合体1.25kg、及び水添石油樹脂(荒川
化学社製 アルコンP−100)250gをテトラヒドロフラ
ンに溶解し、次いでメタノール中に共析出させた。ここ
に得られたウエットパウダーに添加剤として、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(日本チバガイギー
社製「Irganox1330」)および(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリストリール−ジフォス
ファイト)(アデカアーガス社製「MARKPEP−36」)各
0.05重量部を添加した後、乾燥した。ついで押出機を用
いて260℃で溶融混練を行ないペレット化した。
−2で得られた重合体1.25kg、及び水添石油樹脂(荒川
化学社製 アルコンP−100)250gをテトラヒドロフラ
ンに溶解し、次いでメタノール中に共析出させた。ここ
に得られたウエットパウダーに添加剤として、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(日本チバガイギー
社製「Irganox1330」)および(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリストリール−ジフォス
ファイト)(アデカアーガス社製「MARKPEP−36」)各
0.05重量部を添加した後、乾燥した。ついで押出機を用
いて260℃で溶融混練を行ないペレット化した。
このペレットを射出成型機(名機社製「M140A」)を
用いて、可動金型側にグループつきスタンパーを取り付
け、樹脂温度300℃で厚さ1.2mm,直径130mmの円盤状光デ
ィスク基板を成型した。
用いて、可動金型側にグループつきスタンパーを取り付
け、樹脂温度300℃で厚さ1.2mm,直径130mmの円盤状光デ
ィスク基板を成型した。
基板樹脂の軟化温度は163℃、曲弾性率は28.000kg/cm
2であった。
2であった。
得られた基板をスパッタリング装置に装入し、まず8
×10-7torr以下まで排気し、ArとO2との混合ガスを用い
てTaターゲットの反応性スパッタを行ないTa2O5からな
る干渉層(厚さ800Å)を形成した。次いで、Tbターゲ
ット及びFeCoターゲットを用いたArガスによる2元同時
スパッタにより、TbFeCoの記録層(厚さ300Å)を設け
た。更に、Tiチップを配置したAlターゲットをArガス中
でスパッタして厚さ300Åの反射層を形成した。この皮
膜を設けた切っ板の鏡面となっている部分に1cm×1cmの
範囲で各10本の線を引き得られた碁盤目状部分に寺岡社
製粘着テープ(イミドフィルムベース)を貼りつけ、こ
れを引きはがす事により、基板と酸化タンタル膜の密着
強度を評価した。
×10-7torr以下まで排気し、ArとO2との混合ガスを用い
てTaターゲットの反応性スパッタを行ないTa2O5からな
る干渉層(厚さ800Å)を形成した。次いで、Tbターゲ
ット及びFeCoターゲットを用いたArガスによる2元同時
スパッタにより、TbFeCoの記録層(厚さ300Å)を設け
た。更に、Tiチップを配置したAlターゲットをArガス中
でスパッタして厚さ300Åの反射層を形成した。この皮
膜を設けた切っ板の鏡面となっている部分に1cm×1cmの
範囲で各10本の線を引き得られた碁盤目状部分に寺岡社
製粘着テープ(イミドフィルムベース)を貼りつけ、こ
れを引きはがす事により、基板と酸化タンタル膜の密着
強度を評価した。
結果は1mm×1mm角の碁盤目状試験片100枚のうちはが
れたものは1枚もなかった。
れたものは1枚もなかった。
実施例−2 樹脂製造例−3で得られた水素化重合体5kgに、低分
子量ポリビニルシクロヘキサン(荒川化学社製アルコン
P−125軟化点125℃、分子量820)150gを加え、添加剤
等も含め実施例−1と同様にペレット化、射出成型、ス
パッタリングを行なった。基板樹脂の軟化温度は168
℃、弾性率は29,000kg/cm2であった。実施例−1と同様
にしてテープ剥離試験をした結果、剥離は100枚中1枚
もなかった。
子量ポリビニルシクロヘキサン(荒川化学社製アルコン
P−125軟化点125℃、分子量820)150gを加え、添加剤
等も含め実施例−1と同様にペレット化、射出成型、ス
パッタリングを行なった。基板樹脂の軟化温度は168
℃、弾性率は29,000kg/cm2であった。実施例−1と同様
にしてテープ剥離試験をした結果、剥離は100枚中1枚
もなかった。
実施例−3 樹脂製造例−1で得られた水素化重合体2.5kg、及び
樹脂製造例−2で得られた水素化重合体2.5kgを実施例
−2と同様にペレット化、射出成型、スパッタリングを
行なった。基板樹脂の軟化温度は158℃、弾性率は23,00
0kg/cm2であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚
中1枚もなかった。
樹脂製造例−2で得られた水素化重合体2.5kgを実施例
−2と同様にペレット化、射出成型、スパッタリングを
行なった。基板樹脂の軟化温度は158℃、弾性率は23,00
0kg/cm2であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚
中1枚もなかった。
実施例−4 樹脂製造例−1で得られた重合体の代わりに樹脂製造
例−5で得られた重合体を用いる以外は実施例−1と同
様にして光ディスク基板を得、スパッタリングを行なっ
た。
例−5で得られた重合体を用いる以外は実施例−1と同
様にして光ディスク基板を得、スパッタリングを行なっ
た。
基板樹脂の軟化温度は161℃、弾性率は28,000kg/cm2
であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中1枚
もなかった。
であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中1枚
もなかった。
実施例−5 樹脂製造例−1で得られた重合体4.25kg、樹脂製造例
−4で得られた重合体0.75kg、及び実施例−1で用いた
アルコンP−100 250gを用いる以外は実施例−1と同
様にして光ディスク基板を得、スパッタリングを行なっ
た。
−4で得られた重合体0.75kg、及び実施例−1で用いた
アルコンP−100 250gを用いる以外は実施例−1と同
様にして光ディスク基板を得、スパッタリングを行なっ
た。
基板樹脂の軟化温度は160℃、弾性率は27,000kg/cm2
であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中1枚
もなかった。
であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中1枚
もなかった。
比較例−1 樹脂製造例−1で得られた重合体5.0kgに実施例−1
と同様の添加剤を加え、同様にペレット化、射出成型、
スパッタリングを行なった。基板樹脂の軟化温度は172
℃、弾性率は32,000kg/cm2であった。
と同様の添加剤を加え、同様にペレット化、射出成型、
スパッタリングを行なった。基板樹脂の軟化温度は172
℃、弾性率は32,000kg/cm2であった。
テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中100枚すべて剥
離した。
離した。
比較例−2 実施例−1において、樹脂製造例−2で得られた水素
化重合体を用いる代わりに、樹脂製造例−2において水
添率を99.5%とした水素化重合体を用いる以外は実施例
−1と同様にペレット化、射出成型、スパッタリングを
行なった。
化重合体を用いる代わりに、樹脂製造例−2において水
添率を99.5%とした水素化重合体を用いる以外は実施例
−1と同様にペレット化、射出成型、スパッタリングを
行なった。
基板樹脂の軟化温度は163℃、弾性率は28,000kg/cm2
であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中98枚
であった。
であった。テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中98枚
であった。
比較例−3 樹脂製造例−6で得られた重合体5.0kgに実施例−1
と同様の添加剤を加え、同様にペレット化、射出成型、
スパッタリングを行なった。基板樹脂の軟化温度は150
℃、弾性率は32,000kg/cm2であった。
と同様の添加剤を加え、同様にペレット化、射出成型、
スパッタリングを行なった。基板樹脂の軟化温度は150
℃、弾性率は32,000kg/cm2であった。
テープ剥離試験の結果、剥離は100枚中5枚あり、耐
熱性が大巾に低下しており、接着力も依然不十分であっ
た。
熱性が大巾に低下しており、接着力も依然不十分であっ
た。
実施例、比較例の結果を第1表にまとめる。
〔発明の効果〕 本発明の組成物は耐熱性、光学特性及び記録膜層との
接着性に優れており、光ディスク基板及びその他の光学
用材料に利用できる。
接着性に優れており、光ディスク基板及びその他の光学
用材料に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/24 526 8721−5D G11B 7/24 526S
Claims (3)
- 【請求項1】(a) ビニル芳香族炭化水素−共役ジエ
ンブロック共重合体中の全二重結合及び芳香核の75mol
〜98mol%を水素化して得られる重合体1〜100重量%未
満と (b) ビニル芳香族炭化水素重合体中の芳香核の80mo
l%以上を水素化して得られる重合体0〜95重量%及び
/又は (c) 数平均分子量500〜5,000、軟化点40℃以上の飽
和炭化水素樹脂0〜20重量%(ただし、(b)成分と
(c)成分の合計は0重量%を超える) の二ないし三成分からなる水素化ビニル芳香族炭化水素
重合体組成物。 - 【請求項2】光学用材料として用いられる事を特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の水素化ビニル芳香族炭化
水素重合体組成物。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の水素化ビニル
芳香族炭化水素重合体組成物よりなる事を特徴とする光
ディスク基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1253388A JP2725402B2 (ja) | 1989-09-28 | 1989-09-28 | 水素化ビニル芳香族炭化水素重合体組成物及び光ディスク基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1253388A JP2725402B2 (ja) | 1989-09-28 | 1989-09-28 | 水素化ビニル芳香族炭化水素重合体組成物及び光ディスク基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03115349A JPH03115349A (ja) | 1991-05-16 |
JP2725402B2 true JP2725402B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=17250674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1253388A Expired - Lifetime JP2725402B2 (ja) | 1989-09-28 | 1989-09-28 | 水素化ビニル芳香族炭化水素重合体組成物及び光ディスク基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2725402B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815475B2 (en) | 1999-06-11 | 2004-11-09 | Dow Global Technologies Inc. | Compositions comprising hydrogenated block copolymers and end-use applications thereof |
US6914091B2 (en) | 1999-06-11 | 2005-07-05 | The Dow Chemical Company | Compositions comprising hydrogenated block copolymers and end-use applications thereof |
EP1834965A1 (en) | 2006-02-27 | 2007-09-19 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for producing hydrogenated polymers |
WO2009020096A1 (ja) | 2007-08-06 | 2009-02-12 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | 核水素化された芳香族ビニル化合物/(メタ)アクリレート系共重合体の製造方法 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19921943A1 (de) * | 1999-05-12 | 2000-11-16 | Bayer Ag | Substrate für optische Speichermedien |
MY133783A (en) * | 1999-07-28 | 2007-11-30 | Dow Global Technologies Inc | Hydrogenated block polymers having elasticity and articles made therefrom |
WO2001016950A1 (en) * | 1999-08-27 | 2001-03-08 | The Dow Chemical Company | High data density optical media discs |
US6429260B1 (en) | 2000-05-31 | 2002-08-06 | The Dow Chemical Company | Olefinic polymer compositions |
JP2004269548A (ja) * | 2000-09-07 | 2004-09-30 | Teijin Ltd | 水素化スチレン系ブロック共重合体組成物およびそれを用いた光ディスク用基板 |
JPWO2003029347A1 (ja) * | 2001-09-27 | 2005-01-13 | 帝人株式会社 | 水素化スチレン重合体樹脂組成物および光学部品 |
-
1989
- 1989-09-28 JP JP1253388A patent/JP2725402B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815475B2 (en) | 1999-06-11 | 2004-11-09 | Dow Global Technologies Inc. | Compositions comprising hydrogenated block copolymers and end-use applications thereof |
US6914091B2 (en) | 1999-06-11 | 2005-07-05 | The Dow Chemical Company | Compositions comprising hydrogenated block copolymers and end-use applications thereof |
EP1834965A1 (en) | 2006-02-27 | 2007-09-19 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for producing hydrogenated polymers |
WO2009020096A1 (ja) | 2007-08-06 | 2009-02-12 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | 核水素化された芳香族ビニル化合物/(メタ)アクリレート系共重合体の製造方法 |
US8575277B2 (en) | 2007-08-06 | 2013-11-05 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for production of nucleus-hydrogenated aromatic vinyl/(meth)acrylate copolymers |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03115349A (ja) | 1991-05-16 |
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