JP2714181B2 - インクジエツト記録装置、それに用いられるインクジエツト記録ヘツド及び着脱可能なインクジエツト記録ユニツト - Google Patents
インクジエツト記録装置、それに用いられるインクジエツト記録ヘツド及び着脱可能なインクジエツト記録ユニツトInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクを吐出するために利用される吐出エ
ネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子を一つ又は
複数形成した液路と、該液路にインクを供給するための
(共通)液室と、を有するインクジエツト記録ヘツド及
び着脱可能なインクジェット記録ユニツト更には、イン
クジエツト記録装置に関するものである。
ネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子を一つ又は
複数形成した液路と、該液路にインクを供給するための
(共通)液室と、を有するインクジエツト記録ヘツド及
び着脱可能なインクジェット記録ユニツト更には、イン
クジエツト記録装置に関するものである。
従来のインクジェット記録装置、記録ヘッド、インク
タンク一体型の記録ユニットでは、微小液滴を吐出させ
るもの、あるいは、更に一対の電極を設けて、これによ
り液滴を偏向して吐出させるものが知られている。また
液路内に配設した発熱素子を急激に発熱させることによ
って気泡を生ぜしめ、その気泡の発生によって吐出口か
ら液路を吐出させるもの等が種々提案されてきた。
タンク一体型の記録ユニットでは、微小液滴を吐出させ
るもの、あるいは、更に一対の電極を設けて、これによ
り液滴を偏向して吐出させるものが知られている。また
液路内に配設した発熱素子を急激に発熱させることによ
って気泡を生ぜしめ、その気泡の発生によって吐出口か
ら液路を吐出させるもの等が種々提案されてきた。
これらの中でも、熱エネルギーを利用して記録液を吐
出するインクジエツト記録ヘツドは、記録用の液滴を吐
出して飛翔用液滴を形成するための液体吐出口(オリフ
イス)を高密度に配列することができるために高解像力
の記録をすることが可能であるほか全体的コンパクト化
も容易であることなどの利点があるので実用化されてい
る。
出するインクジエツト記録ヘツドは、記録用の液滴を吐
出して飛翔用液滴を形成するための液体吐出口(オリフ
イス)を高密度に配列することができるために高解像力
の記録をすることが可能であるほか全体的コンパクト化
も容易であることなどの利点があるので実用化されてい
る。
ところで、従来の記録においては、インクを使用して
いるためにインクを保持するインクタンクからのインク
供給を受けて記録を行う形式のものやインクを保持する
インクタンクをヘッドと一体化した使い捨て形式のもの
他があるが、インクのみが存在するべきインク液路や液
室内に気泡が形成されることは好ましいことではない。
特に、この気泡が発生した後に気泡が増大していった場
合には記録不良や上記熱エネルギーによる異常昇温によ
って電気熱変換体がその機能を失う場合もあるため、記
録不良が生じたときやこれを予測する条件に応じて、ヘ
ッドの吐出口側から吸引回復したり液室に加圧したイン
クや洗浄液を流し込み、吐出口側から供給したインクと
共に気泡を除去しようとする回復手段が提案されてい
る。この回復手段では、気泡を除去するために回数を大
きくするか、吸引量や加圧量を大きくすることで対応を
図っている。そのために、記録中断時間の増大や中途半
端な回復状態のための回復処理の間隔が短くなるという
問題をもたらしている。
いるためにインクを保持するインクタンクからのインク
供給を受けて記録を行う形式のものやインクを保持する
インクタンクをヘッドと一体化した使い捨て形式のもの
他があるが、インクのみが存在するべきインク液路や液
室内に気泡が形成されることは好ましいことではない。
特に、この気泡が発生した後に気泡が増大していった場
合には記録不良や上記熱エネルギーによる異常昇温によ
って電気熱変換体がその機能を失う場合もあるため、記
録不良が生じたときやこれを予測する条件に応じて、ヘ
ッドの吐出口側から吸引回復したり液室に加圧したイン
クや洗浄液を流し込み、吐出口側から供給したインクと
共に気泡を除去しようとする回復手段が提案されてい
る。この回復手段では、気泡を除去するために回数を大
きくするか、吸引量や加圧量を大きくすることで対応を
図っている。そのために、記録中断時間の増大や中途半
端な回復状態のための回復処理の間隔が短くなるという
問題をもたらしている。
また、別の手段としては、発生した気泡を大気に連通
した室へ集めて、自然に除去する構成も提案されている
が、装置の大型化をもたらすだけであるほか、密閉式の
液室や液路には採用できないという問題がある。
した室へ集めて、自然に除去する構成も提案されている
が、装置の大型化をもたらすだけであるほか、密閉式の
液室や液路には採用できないという問題がある。
本発明者らの研究によると、従来のインクジェット記
録ヘッドでは、1か月以上3か月程度の長期放置による
耐久試験の結果、記録ヘッドの共通液室内の状態に大き
な変化が発生するものが見られた。すなわち、共通液室
内に400μmという大きな気泡が発生していたことであ
る。この原因は、不明な点がおおいが、しかしながら、
前記従来例の構成インクジエツト記録ヘッドではこのよ
うな大きな気泡が発生すると上記回復手段を講じてもこ
れを除去できずにヘッド交換を余儀なくせざるをえな
い。
録ヘッドでは、1か月以上3か月程度の長期放置による
耐久試験の結果、記録ヘッドの共通液室内の状態に大き
な変化が発生するものが見られた。すなわち、共通液室
内に400μmという大きな気泡が発生していたことであ
る。この原因は、不明な点がおおいが、しかしながら、
前記従来例の構成インクジエツト記録ヘッドではこのよ
うな大きな気泡が発生すると上記回復手段を講じてもこ
れを除去できずにヘッド交換を余儀なくせざるをえな
い。
更に本発明者らが従来の通常回復について研究した結
果では、ヘツド内部で発生して前記共通液室内部に侵
入、成長した気泡は、液室内部から完全に抜くことがで
きず、50〜100μm程度の気泡を分散状態で残している
ことが判明した。
果では、ヘツド内部で発生して前記共通液室内部に侵
入、成長した気泡は、液室内部から完全に抜くことがで
きず、50〜100μm程度の気泡を分散状態で残している
ことが判明した。
これらのインク発生の経路としては、インクタンク内
のインクの蒸発・インク中の溶存ガス・記録時の発泡の
際の残留気泡・吐出口キヤツプ時の吐出口からのメニス
カス押し込み・インク供給口からインクと共に入ってく
る気泡等があることは、従来では予想されていることで
はある。が、本発明者らの研究では、インクを案内する
案内路のインク漏れは防止できるが大気、ガスの流入を
防止できる構成を完全に達成することは困難であるた
め、従来とは逆の発想に転換して、上述した大きな気泡
でさえ容易に除去でき、復帰時間を極めて短縮化し、確
実に除去できるようにすることで、記録不良(着弾イン
ク滴の不安定性・吐出インク滴体積の不安定・一部ノズ
ルの不吐出等の印字不良、共通液室内のインクがなくな
る等)又は気泡によってインクの無い状態でエネルギー
発熱素子が発熱を起こすから発熱による寿命の低下等を
防止できるようにすることを主たる技術課題とする。
のインクの蒸発・インク中の溶存ガス・記録時の発泡の
際の残留気泡・吐出口キヤツプ時の吐出口からのメニス
カス押し込み・インク供給口からインクと共に入ってく
る気泡等があることは、従来では予想されていることで
はある。が、本発明者らの研究では、インクを案内する
案内路のインク漏れは防止できるが大気、ガスの流入を
防止できる構成を完全に達成することは困難であるた
め、従来とは逆の発想に転換して、上述した大きな気泡
でさえ容易に除去でき、復帰時間を極めて短縮化し、確
実に除去できるようにすることで、記録不良(着弾イン
ク滴の不安定性・吐出インク滴体積の不安定・一部ノズ
ルの不吐出等の印字不良、共通液室内のインクがなくな
る等)又は気泡によってインクの無い状態でエネルギー
発熱素子が発熱を起こすから発熱による寿命の低下等を
防止できるようにすることを主たる技術課題とする。
本発明者らの研究結果では、上述した回復手段の作用
効果が予想以下に終わってしまう原因は、インクの乱流
が発生するが故に、かえって、気泡の分散化を招き、大
型化する気泡の因子を残存してしまうという検討結果を
も本願発明の別の技術課題とする。
効果が予想以下に終わってしまう原因は、インクの乱流
が発生するが故に、かえって、気泡の分散化を招き、大
型化する気泡の因子を残存してしまうという検討結果を
も本願発明の別の技術課題とする。
本発明の更なる技術課題は以下の説明から理解できよ
う。
う。
本発明は、回復手段を有するインクジエツト記録装
置、それに用いられるインクジエツト記録ヘツド及び種
々の放置状態や使用状態に左右されない記録装置に対し
て着脱可能なインクジェット記録ユニットに関し、特徴
たる構成は、前記共通液室が、前記インク供給口から前
記液路までの共通液室の内壁として、該液路の延長線に
対して傾斜すると共に、前記回復処理による前記吐出口
からのインク排出時の気泡除去効率を高めるための、前
記インク供給口から複数の液路に向かう第1斜面と、該
第1斜面の両隣にあって複数の液路の両端部側にそれぞ
れに向かう第2、第3斜面とを有しており、これらの斜
面によって略角錐台形形状を成していることである。
置、それに用いられるインクジエツト記録ヘツド及び種
々の放置状態や使用状態に左右されない記録装置に対し
て着脱可能なインクジェット記録ユニットに関し、特徴
たる構成は、前記共通液室が、前記インク供給口から前
記液路までの共通液室の内壁として、該液路の延長線に
対して傾斜すると共に、前記回復処理による前記吐出口
からのインク排出時の気泡除去効率を高めるための、前
記インク供給口から複数の液路に向かう第1斜面と、該
第1斜面の両隣にあって複数の液路の両端部側にそれぞ
れに向かう第2、第3斜面とを有しており、これらの斜
面によって略角錐台形形状を成していることである。
この特徴構成は、共通液室にインクが供給されるとこ
ろのインク受け部(又は口)から少なくとも前記液路ま
での共通液室の内壁に傾斜を有し(第1斜面)、インク
受け部(インク供給口)から見て前記液路までの1方向
だけでなく、その左右の内壁にも斜面(第2、第3斜
面)を設けることによって、共通液室形状を略角錐台形
形状とすることで、前記共通液室に侵入した気泡をむし
ろ集約できて、分散状態を解消しつつも簡単かつ確実に
吐出口から抜け易くしたものである。従って、液室内部
に侵入した気泡が内壁の上記斜面の傾斜に沿って吐出口
から抜かれるため、気泡によって発生していた印字不良
及び寿命の低下が解決される。
ろのインク受け部(又は口)から少なくとも前記液路ま
での共通液室の内壁に傾斜を有し(第1斜面)、インク
受け部(インク供給口)から見て前記液路までの1方向
だけでなく、その左右の内壁にも斜面(第2、第3斜
面)を設けることによって、共通液室形状を略角錐台形
形状とすることで、前記共通液室に侵入した気泡をむし
ろ集約できて、分散状態を解消しつつも簡単かつ確実に
吐出口から抜け易くしたものである。従って、液室内部
に侵入した気泡が内壁の上記斜面の傾斜に沿って吐出口
から抜かれるため、気泡によって発生していた印字不良
及び寿命の低下が解決される。
特に、上記左右の内壁面の傾斜を上記斜面の角度より
も大きくすることで、気泡の排出方向を一つの面に集中
化出来るのでより好ましい構成となり、除去効率は一層
向上できた。更に、記録ユニツトのインクタンク、液
室、供給部材等の各部材をモールド成型品とした場合は
製造工程を簡略化してコストもさげることができるの
で、産業上利点が多いが、この場合は、成型品のガス透
過性が上記気泡の発生に対して影響をもたらすことがあ
るので、本発明はこれらの利点を生かしつつ安定した記
録を保証できる効果がある。
も大きくすることで、気泡の排出方向を一つの面に集中
化出来るのでより好ましい構成となり、除去効率は一層
向上できた。更に、記録ユニツトのインクタンク、液
室、供給部材等の各部材をモールド成型品とした場合は
製造工程を簡略化してコストもさげることができるの
で、産業上利点が多いが、この場合は、成型品のガス透
過性が上記気泡の発生に対して影響をもたらすことがあ
るので、本発明はこれらの利点を生かしつつ安定した記
録を保証できる効果がある。
又、本発明の構成では、インクジエツト記録ユニツト
を装置に対して着脱可能にする構成の場合に特に有効
で、本来ではヘッドの振動は気泡の分散化や新たな気泡
の発生という問題と考えられていたが、本発明にとって
は、上記斜面の気泡集中効果を促進して、気泡除去時の
除去効率を一層向上できることになるので好ましい構成
である。また、第1斜面の延長線が上記吐出エネルギー
発生手段の配置面に至ることを特徴とするインクジェッ
ト記録ヘッドでは、気泡が大型化した場合でも上記第1
斜面に沿って液路から遠ざかる方向に気泡を案内するの
で記録不良の発生を大幅に遅らせることができる。しか
も、斜面の延長線が該領域に対向する上記液路の上記吐
出エネルギー発生手段配置側面に至るために、衝撃が発
生して存在する気泡が斜面に沿って、上記液路内に入り
込もうとしても吐出エネルギー発生手段配置側面が障壁
として存在するので、液路内に大きな気泡が侵入して記
録不良を発生することはない。
を装置に対して着脱可能にする構成の場合に特に有効
で、本来ではヘッドの振動は気泡の分散化や新たな気泡
の発生という問題と考えられていたが、本発明にとって
は、上記斜面の気泡集中効果を促進して、気泡除去時の
除去効率を一層向上できることになるので好ましい構成
である。また、第1斜面の延長線が上記吐出エネルギー
発生手段の配置面に至ることを特徴とするインクジェッ
ト記録ヘッドでは、気泡が大型化した場合でも上記第1
斜面に沿って液路から遠ざかる方向に気泡を案内するの
で記録不良の発生を大幅に遅らせることができる。しか
も、斜面の延長線が該領域に対向する上記液路の上記吐
出エネルギー発生手段配置側面に至るために、衝撃が発
生して存在する気泡が斜面に沿って、上記液路内に入り
込もうとしても吐出エネルギー発生手段配置側面が障壁
として存在するので、液路内に大きな気泡が侵入して記
録不良を発生することはない。
次に説明する構成は、吸引回復する際に特に有効であ
るが、加圧回復にも有効な構成を開示している。つま
り、吐出エネルギー発生手段側を底辺とする断面台形形
状の液路とすれば、気泡の発生に対して、液路の内面全
体に分散する条件が不均一化できているので、発生又は
侵入した気泡はこの台形形状の短辺側に集約されていく
他、回復時の気泡の排出レートを集中化出来るので、気
泡排出効果を一層向上できる。又、上記断面台形形状の
液路に対応する吐出口が、液路の上記断面台形形状の短
辺側を短辺とし、この長辺側を長辺とする台形形状であ
る構成によれば、回復時のインク乱流状態の発生を防止
でき気泡排出効果を安定化できる。更に、この形状を等
脚台形形状とすれば一層好ましい。本実施例では最も好
ましい形状として、該液路の吐出部近傍に等脚台形形状
のまま液路が広がっている第1領域と、等脚台形形状の
まま液路よりも狭くなって等脚台形形状の吐出口につな
がる第2領域と、を有しているので、上記インクの乱流
をほとんど発生することなく気泡を確実に除去できる。
るが、加圧回復にも有効な構成を開示している。つま
り、吐出エネルギー発生手段側を底辺とする断面台形形
状の液路とすれば、気泡の発生に対して、液路の内面全
体に分散する条件が不均一化できているので、発生又は
侵入した気泡はこの台形形状の短辺側に集約されていく
他、回復時の気泡の排出レートを集中化出来るので、気
泡排出効果を一層向上できる。又、上記断面台形形状の
液路に対応する吐出口が、液路の上記断面台形形状の短
辺側を短辺とし、この長辺側を長辺とする台形形状であ
る構成によれば、回復時のインク乱流状態の発生を防止
でき気泡排出効果を安定化できる。更に、この形状を等
脚台形形状とすれば一層好ましい。本実施例では最も好
ましい形状として、該液路の吐出部近傍に等脚台形形状
のまま液路が広がっている第1領域と、等脚台形形状の
まま液路よりも狭くなって等脚台形形状の吐出口につな
がる第2領域と、を有しているので、上記インクの乱流
をほとんど発生することなく気泡を確実に除去できる。
本発明の更なる構成の理解は実施例以降の説明から理
解できよう。
解できよう。
第2図乃至第6図は、本発明が実施もしくは適用され
る好適なインクジエツトユニツトIJU,インクジエツトヘ
ツドIJH,インクタンクIT,インクジエツトカートリツジI
JC,インクジエツト記録装置本体IJRA,キヤリツジHCの夫
々及び夫々の関係を説明するための説明図である。以下
これらの図面を用いて各部構成の説明を行う。
る好適なインクジエツトユニツトIJU,インクジエツトヘ
ツドIJH,インクタンクIT,インクジエツトカートリツジI
JC,インクジエツト記録装置本体IJRA,キヤリツジHCの夫
々及び夫々の関係を説明するための説明図である。以下
これらの図面を用いて各部構成の説明を行う。
本例でのインクジエツトカートリツジIJCは、第3図
の斜視図でわかるように、インクの収納割合が大きくな
っているもので、インクタンクITの前方面よりもわずか
にインクジエツトユニツトIJUの先端部が突出した形状
である。このインクジエツトカートリツジIJCは、イン
クジエツト記録装置本体IJRAに載置されているキヤリツ
ジHC(第5図)の後述する位置決め手段及び電気的接点
とによって固定支持されると共に、該キヤリツジHCに対
して着脱可能なデイスポーザブルタイプである。本例第
2図乃至第6図には、本発明の成立段階において成され
た数々の新規な技術が適用された構成となっているの
で、これらの構成を簡単に説明しながら、全体を説明す
ることにする。
の斜視図でわかるように、インクの収納割合が大きくな
っているもので、インクタンクITの前方面よりもわずか
にインクジエツトユニツトIJUの先端部が突出した形状
である。このインクジエツトカートリツジIJCは、イン
クジエツト記録装置本体IJRAに載置されているキヤリツ
ジHC(第5図)の後述する位置決め手段及び電気的接点
とによって固定支持されると共に、該キヤリツジHCに対
して着脱可能なデイスポーザブルタイプである。本例第
2図乃至第6図には、本発明の成立段階において成され
た数々の新規な技術が適用された構成となっているの
で、これらの構成を簡単に説明しながら、全体を説明す
ることにする。
(i)インクジエツトユニツトIJU構成説明 インクジエツトユニツトIJUは、電気信号に応じて膜
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換体(吐出口エネルギー発生素子)
を用いて記録を行うバブルジエツト方式のユニツトであ
る。
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換体(吐出口エネルギー発生素子)
を用いて記録を行うバブルジエツト方式のユニツトであ
る。
第2図において、100はSi基板上に複数の列状に配さ
れた電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供給
するAl等の電気配線とが成膜技術により形成されて成る
ヒータボードである。200はヒータボード100に対する配
線基板であり、ヒータボード100の配線に対応する配線
(例えばワイヤボンデイングにより接続される)と、こ
の配線の端部に位置し本体装置からの電気信号を受ける
パツド201とを有している。
れた電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供給
するAl等の電気配線とが成膜技術により形成されて成る
ヒータボードである。200はヒータボード100に対する配
線基板であり、ヒータボード100の配線に対応する配線
(例えばワイヤボンデイングにより接続される)と、こ
の配線の端部に位置し本体装置からの電気信号を受ける
パツド201とを有している。
1300は複数のインク流路を夫々区分するための隔壁や
各インク流路へインクを与えるためにインクを収納する
ための共通液室等を設けた溝付天板で、インクタンクIT
から供給されるインクを受けて上述の共通液室へ導入す
るインク受け口1500と、各インク流路に対応した吐出口
を複数有するオリフイスプレート400を一体成型したも
のである。これらの一体成型材料としてはポリサルフオ
ンが好ましいが、他の成型用樹脂材料でも良い。
各インク流路へインクを与えるためにインクを収納する
ための共通液室等を設けた溝付天板で、インクタンクIT
から供給されるインクを受けて上述の共通液室へ導入す
るインク受け口1500と、各インク流路に対応した吐出口
を複数有するオリフイスプレート400を一体成型したも
のである。これらの一体成型材料としてはポリサルフオ
ンが好ましいが、他の成型用樹脂材料でも良い。
300は配線基板200の裏面を平面で支持する例えば金属
製の支持体で、インクジエツトユニツトの底板となる。
500は押えばねであり、M字形状でそのM字の中央で共
通液室を軽圧で押圧すると共に前だれ部501で液路の一
部、好ましくは吐出口近傍の領域を線圧で集中押圧す
る。ヒータボード100および天板1300を押えばねの足部
が支持体300の穴3121を通って支持体300の裏面側に係合
することでこれらを挟み込んだ状態で両者を係合させる
ことにより、押えばね500とその前だれ部501の集中付勢
力によってヒータボード100と天板1300とを圧着固定す
る。又支持体300は、インクタンクITの2つの位置決め
凸起1012及び位置決め且つ熱融着保持用凸起1800,1801
に係合する位置決め用穴312,1900,2000を有する他、装
置本体IJRAのキヤリツジHCに対する位置決め用の突起25
00,2600を裏面側に有している。加えて支持体300はイン
クタンクからのインク供給を可能とするインク供給管22
00(後述)を貫通可能にする穴320をも有している。支
持体300に対する配線基板200の取付は、接着剤等で貼着
して行われる。尚、支持体300の凹部2400,2400は、それ
ぞれ位置決め用突起2500,2600の近傍に設けられてお
り、組立てられたインクジエツトカートリツジIJC(第
3図)において、その周囲の3辺を平行溝3000,3001の
複数で形成されたヘツド先端域の延長点であって、ゴミ
やインク等の不要物が突起2500,2600に至ることがない
ように位置している。この平行溝3000が形成されてい
る。蓋部材800は、第5図でわかるように、インクジエ
ツトカートリツジIJCの外壁を形成すると共に、インク
タンクとでイクジエツトユニツトIJUを収納する空間部
を形成している。又、この平行溝3001が形成されている
インク供給部材600は、前述したインク供給管2200に連
続するインク導管1600を供給管2200側が固定の片持ちば
りとして形成し、インク導管の固定側とインク供給管22
00との毛管現象を確保するための封止ピン602が挿入さ
れている。尚、601はインクタンクITと供給管2200との
結合シールを行うパツキン、700は供給管のタンク側端
部に設けられたフイルターである。
製の支持体で、インクジエツトユニツトの底板となる。
500は押えばねであり、M字形状でそのM字の中央で共
通液室を軽圧で押圧すると共に前だれ部501で液路の一
部、好ましくは吐出口近傍の領域を線圧で集中押圧す
る。ヒータボード100および天板1300を押えばねの足部
が支持体300の穴3121を通って支持体300の裏面側に係合
することでこれらを挟み込んだ状態で両者を係合させる
ことにより、押えばね500とその前だれ部501の集中付勢
力によってヒータボード100と天板1300とを圧着固定す
る。又支持体300は、インクタンクITの2つの位置決め
凸起1012及び位置決め且つ熱融着保持用凸起1800,1801
に係合する位置決め用穴312,1900,2000を有する他、装
置本体IJRAのキヤリツジHCに対する位置決め用の突起25
00,2600を裏面側に有している。加えて支持体300はイン
クタンクからのインク供給を可能とするインク供給管22
00(後述)を貫通可能にする穴320をも有している。支
持体300に対する配線基板200の取付は、接着剤等で貼着
して行われる。尚、支持体300の凹部2400,2400は、それ
ぞれ位置決め用突起2500,2600の近傍に設けられてお
り、組立てられたインクジエツトカートリツジIJC(第
3図)において、その周囲の3辺を平行溝3000,3001の
複数で形成されたヘツド先端域の延長点であって、ゴミ
やインク等の不要物が突起2500,2600に至ることがない
ように位置している。この平行溝3000が形成されてい
る。蓋部材800は、第5図でわかるように、インクジエ
ツトカートリツジIJCの外壁を形成すると共に、インク
タンクとでイクジエツトユニツトIJUを収納する空間部
を形成している。又、この平行溝3001が形成されている
インク供給部材600は、前述したインク供給管2200に連
続するインク導管1600を供給管2200側が固定の片持ちば
りとして形成し、インク導管の固定側とインク供給管22
00との毛管現象を確保するための封止ピン602が挿入さ
れている。尚、601はインクタンクITと供給管2200との
結合シールを行うパツキン、700は供給管のタンク側端
部に設けられたフイルターである。
このインク供給部材600は、モールド成型されている
ので、安価で位置精度が高く形成製造上の精度低下を無
くしているだけでなく、片持ちばりの導管1600によって
大量生産時においても導管1600の上述インク受け口1500
に対する圧接状態が安定化できる。本例では、この圧接
状態下で封止用接着剤をインク供給部材側から流し込む
だけで、より完全な連通状態を確実に得ることができて
いる。尚、インク供給部材600の支持体300に対する固定
は、支持体300の穴1901,1902に対するインク供給部材60
0の裏面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901,1902を
介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出した
部分を熱融着することで簡単に行われる。尚、この熱融
着された裏面部のわずかな突出領域は、インクタンクIT
のインクジエツトユニツトIJU取付面側壁面のくぼみ
(不図示)内に収められるのでユニツトIJUの位置決め
面は正確に得られる。
ので、安価で位置精度が高く形成製造上の精度低下を無
くしているだけでなく、片持ちばりの導管1600によって
大量生産時においても導管1600の上述インク受け口1500
に対する圧接状態が安定化できる。本例では、この圧接
状態下で封止用接着剤をインク供給部材側から流し込む
だけで、より完全な連通状態を確実に得ることができて
いる。尚、インク供給部材600の支持体300に対する固定
は、支持体300の穴1901,1902に対するインク供給部材60
0の裏面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901,1902を
介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出した
部分を熱融着することで簡単に行われる。尚、この熱融
着された裏面部のわずかな突出領域は、インクタンクIT
のインクジエツトユニツトIJU取付面側壁面のくぼみ
(不図示)内に収められるのでユニツトIJUの位置決め
面は正確に得られる。
(ii)インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリッジ本体1000と、インク吸
収体900とインク吸収体900をカートリツジ本体1000と上
記ユニツトIJU取付面とは反対側の側面から挿入した
後、これを封止する蓋部材1100とで構成されている。
収体900とインク吸収体900をカートリツジ本体1000と上
記ユニツトIJU取付面とは反対側の側面から挿入した
後、これを封止する蓋部材1100とで構成されている。
900はインクを含浸させるための吸収体であり、カー
トリツジ本体1000内に配置される。1200は上記各部100
〜600からなるユニツトIJUに対してインクを供給するた
めの供給口であると共に、当該ユニツトをカートリツジ
本体1000の部分1010に配置する前の工程で供給口1200よ
りインクを注入することにより吸収体900のインク含浸
を行うための注入口でもある。
トリツジ本体1000内に配置される。1200は上記各部100
〜600からなるユニツトIJUに対してインクを供給するた
めの供給口であると共に、当該ユニツトをカートリツジ
本体1000の部分1010に配置する前の工程で供給口1200よ
りインクを注入することにより吸収体900のインク含浸
を行うための注入口でもある。
この本例では、インクを供給可能な部分は、大気連通
口とこの供給口とになるが、インク吸収体からのインク
供給性を良好に行うための本体1000内リブ2300と蓋部材
1100の部分リブ2500,2400とによって形成されたタンク
内空気存在領域を、大気連通口1401側から連続させてイ
ンク供給口1200から最も遠い角部域にたって形成してい
る構成をとっているので、相対的に良好かつ均一な吸収
体へのインク供給は、この供給口1200側から行われるこ
とが重要である。この方法は実質上極めて有効である。
このリブ1000は、インクタンクの本体1000の後方面にお
いて、キヤリツジ移動方向に平行なリブを4本有し、吸
収体が後方面に密着することを防止している。又、部分
リブ2400,2500は、同様にリブ1000に対して対応する延
長上にある蓋部材1100の内面に設けられているが、リブ
1000とは異なり分割された状態となっていて空気の存在
空間を前者より増加させている。尚、部分リブ2500,240
0は蓋部材1000の全面積の半分以下の面に分散された形
となっている。これらのリブによってインク吸収体のタ
ンク供給口1200から最も遠い角部の領域のインクをより
安定させつつも確実に供給口1200側へ毛管力で導びくこ
とができた。1401はカートリツジ内部を大気に連通する
ために蓋部材に設けた大気連通口である。1400は大気連
通口1401の内方に配置される溌液材であり、これにより
大気連通口1400からのインク漏洩が防止される。
口とこの供給口とになるが、インク吸収体からのインク
供給性を良好に行うための本体1000内リブ2300と蓋部材
1100の部分リブ2500,2400とによって形成されたタンク
内空気存在領域を、大気連通口1401側から連続させてイ
ンク供給口1200から最も遠い角部域にたって形成してい
る構成をとっているので、相対的に良好かつ均一な吸収
体へのインク供給は、この供給口1200側から行われるこ
とが重要である。この方法は実質上極めて有効である。
このリブ1000は、インクタンクの本体1000の後方面にお
いて、キヤリツジ移動方向に平行なリブを4本有し、吸
収体が後方面に密着することを防止している。又、部分
リブ2400,2500は、同様にリブ1000に対して対応する延
長上にある蓋部材1100の内面に設けられているが、リブ
1000とは異なり分割された状態となっていて空気の存在
空間を前者より増加させている。尚、部分リブ2500,240
0は蓋部材1000の全面積の半分以下の面に分散された形
となっている。これらのリブによってインク吸収体のタ
ンク供給口1200から最も遠い角部の領域のインクをより
安定させつつも確実に供給口1200側へ毛管力で導びくこ
とができた。1401はカートリツジ内部を大気に連通する
ために蓋部材に設けた大気連通口である。1400は大気連
通口1401の内方に配置される溌液材であり、これにより
大気連通口1400からのインク漏洩が防止される。
前述したインクタンクITのインク収容空間は長方体形
状であり、その長辺を側面にもつ場合であるので上述し
たリブの配置構成は特に有効であるが、キヤリツジの移
動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、蓋部材11
00の全体にリブを設けるようにすることでインク吸収体
900からのインク供給を安定化できる。限られた空間内
にインクを出来るだけ収納するためには直方体形状が適
しているが、この収納されたインクを無駄なく記録に使
用するためには、上述したように、角部の領域に対して
近接する2面領域に上記作用を行えるリブを設けること
が重要である。更に本実施例におけるインクタンクITの
内面リブは、直方体形状のインク吸収体の厚み方向に対
してほぼ均一な分布で配置されている。この構成は、吸
収体全体のインク消費に対して、大気圧分布を均一化し
つつインク残量をほとんど無ならしめることが出来るた
め重要な構成である。更に、このリブの配置上の技術思
想を詳述すれば、直方体の4角形上面においてイクタン
クのインク供給口1200を投影した位置を中心として、長
辺を半径とする円弧を描いたときに、その円弧よりも外
側に位置する吸収体に対して、大気圧体が早期に与えら
れるようにその円弧よりも外側の面に上記リブを配設す
ることが重要となる。この場合、タンクの大気連通口
は、このリブ配設領域に大気を導入できる位置であれ
ば、本例に限られることではない。
状であり、その長辺を側面にもつ場合であるので上述し
たリブの配置構成は特に有効であるが、キヤリツジの移
動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、蓋部材11
00の全体にリブを設けるようにすることでインク吸収体
900からのインク供給を安定化できる。限られた空間内
にインクを出来るだけ収納するためには直方体形状が適
しているが、この収納されたインクを無駄なく記録に使
用するためには、上述したように、角部の領域に対して
近接する2面領域に上記作用を行えるリブを設けること
が重要である。更に本実施例におけるインクタンクITの
内面リブは、直方体形状のインク吸収体の厚み方向に対
してほぼ均一な分布で配置されている。この構成は、吸
収体全体のインク消費に対して、大気圧分布を均一化し
つつインク残量をほとんど無ならしめることが出来るた
め重要な構成である。更に、このリブの配置上の技術思
想を詳述すれば、直方体の4角形上面においてイクタン
クのインク供給口1200を投影した位置を中心として、長
辺を半径とする円弧を描いたときに、その円弧よりも外
側に位置する吸収体に対して、大気圧体が早期に与えら
れるようにその円弧よりも外側の面に上記リブを配設す
ることが重要となる。この場合、タンクの大気連通口
は、このリブ配設領域に大気を導入できる位置であれ
ば、本例に限られることではない。
加えて、本実施例では、インクジェットカートリッジ
IJCのヘッドに対する後方面を平面化して、装置に組み
込まれたときの必要スペースを最小化ならしめるととも
に、インクの収容量を最大化している構成をとっている
ために、装置の小型化を達成できるだけではなく、カー
トリッジの交換頻度を減少できる優れた構成をとってい
る。そして、インクジェットユニットIJUを一体化する
ための空間の後方部を利用して、そこに、大気連通口14
01用の突出部分を形成し、この突出部分の内部を空洞化
して、ここに前述した吸収体900厚み全体に対する大気
圧供給空間1402を形成してある。このように構成するこ
とで、従来には見られない優れたカートリッジを提供で
きた。尚、この大気圧供給空間1402は、従来よりもはる
かに大きい空間であり、上記大気連通口1401が上方に位
置しているので、何らかの異常で、インクが吸収体から
離脱しても、この大気圧供給空間1402は、そのインクを
一時的に保持でき、確実に吸収体に回収せしめることが
できるので無駄のない優れたカートリッジを提供でき
る。
IJCのヘッドに対する後方面を平面化して、装置に組み
込まれたときの必要スペースを最小化ならしめるととも
に、インクの収容量を最大化している構成をとっている
ために、装置の小型化を達成できるだけではなく、カー
トリッジの交換頻度を減少できる優れた構成をとってい
る。そして、インクジェットユニットIJUを一体化する
ための空間の後方部を利用して、そこに、大気連通口14
01用の突出部分を形成し、この突出部分の内部を空洞化
して、ここに前述した吸収体900厚み全体に対する大気
圧供給空間1402を形成してある。このように構成するこ
とで、従来には見られない優れたカートリッジを提供で
きた。尚、この大気圧供給空間1402は、従来よりもはる
かに大きい空間であり、上記大気連通口1401が上方に位
置しているので、何らかの異常で、インクが吸収体から
離脱しても、この大気圧供給空間1402は、そのインクを
一時的に保持でき、確実に吸収体に回収せしめることが
できるので無駄のない優れたカートリッジを提供でき
る。
又、インクタンクITの上記ユニツトIJUの取付面の構
成は第4図によって示されている。オリフイスプレート
400の突出口のほぼ中心を通って、タンクITの底面もし
くはキヤリツジの表面の載置基準面に平行な直線をL1と
すると、支持体300の穴312に係合する2つの位置決め凸
起1012はこの直線L1上にある。この凸起1012の高さは支
持体300の厚みよりわずかに低く、支持体300の位置決め
を行う。この図面上で直線L1の延長上にはキヤリツジの
位置決め用フツク4001の90゜角の係合面4002が係合する
爪2100が位置しており、キヤリツジに対する位置決めの
作用力がこの直線L1を含む上記基準面に平行な面領域で
作用するように構成されている。第5図で後述するが、
これらの関係は、インクタンクのみの位置決めの精度が
ヘツドの吐出口の位置決め精度と同等となるので有効な
構成となる。
成は第4図によって示されている。オリフイスプレート
400の突出口のほぼ中心を通って、タンクITの底面もし
くはキヤリツジの表面の載置基準面に平行な直線をL1と
すると、支持体300の穴312に係合する2つの位置決め凸
起1012はこの直線L1上にある。この凸起1012の高さは支
持体300の厚みよりわずかに低く、支持体300の位置決め
を行う。この図面上で直線L1の延長上にはキヤリツジの
位置決め用フツク4001の90゜角の係合面4002が係合する
爪2100が位置しており、キヤリツジに対する位置決めの
作用力がこの直線L1を含む上記基準面に平行な面領域で
作用するように構成されている。第5図で後述するが、
これらの関係は、インクタンクのみの位置決めの精度が
ヘツドの吐出口の位置決め精度と同等となるので有効な
構成となる。
又、支持体300のインクタンク側面への固定用穴1900,
2000に夫々対応するインクタンクの突起1800,1801は前
述の凸起1012よりも長く、支持体300を貫通して突出し
た部分を熱融着して支持体300をその側面に固定するた
めのものである。上述の線L1に垂直でこの突起1800を通
る直線をL3、突起1801を通る直線をL2としたとき、直線
L3上には上記供給口1200のほぼ中心が位置するので、供
給部の口1200と供給管2200との結合状態を安定化する作
用をし、落下や衝撃によってもこれらの結合状態への負
荷を軽減できるので好ましい構成である。又、直線L2,L
3は一致していず、ヘツドIJHの吐出口側の凸起1012周辺
に突起1800,1801が存在しているので、さらにヘツドIJH
のタンクに対する位置決めの補強効果を生んでいる。
尚、L4で示される曲線は、インク供給部材600の装着時
の外壁位置である。突起1800,1801はその曲線L4に沿っ
ているので、ヘツドIJHの先端側構成の重量に対しても
充分な強度と位置精度を与えている。尚、2700はインク
タンクITの先端ツバで、キヤリツジの前板4000の穴に挿
入されて、インクタンクの変位が極端に悪くなるような
異変時に対して設けられている。2101は、キヤリツジに
対する抜け止めで、キヤリツジHCの不図示のバーに対し
て設けられ、カートリツジIJCが後述のように旋回装着
された位置でこのバーの下方に侵入して、不要に位置決
め位置から離脱させる上方方向へ力が作用しても装着状
態を維持するための保護用部材である。
2000に夫々対応するインクタンクの突起1800,1801は前
述の凸起1012よりも長く、支持体300を貫通して突出し
た部分を熱融着して支持体300をその側面に固定するた
めのものである。上述の線L1に垂直でこの突起1800を通
る直線をL3、突起1801を通る直線をL2としたとき、直線
L3上には上記供給口1200のほぼ中心が位置するので、供
給部の口1200と供給管2200との結合状態を安定化する作
用をし、落下や衝撃によってもこれらの結合状態への負
荷を軽減できるので好ましい構成である。又、直線L2,L
3は一致していず、ヘツドIJHの吐出口側の凸起1012周辺
に突起1800,1801が存在しているので、さらにヘツドIJH
のタンクに対する位置決めの補強効果を生んでいる。
尚、L4で示される曲線は、インク供給部材600の装着時
の外壁位置である。突起1800,1801はその曲線L4に沿っ
ているので、ヘツドIJHの先端側構成の重量に対しても
充分な強度と位置精度を与えている。尚、2700はインク
タンクITの先端ツバで、キヤリツジの前板4000の穴に挿
入されて、インクタンクの変位が極端に悪くなるような
異変時に対して設けられている。2101は、キヤリツジに
対する抜け止めで、キヤリツジHCの不図示のバーに対し
て設けられ、カートリツジIJCが後述のように旋回装着
された位置でこのバーの下方に侵入して、不要に位置決
め位置から離脱させる上方方向へ力が作用しても装着状
態を維持するための保護用部材である。
インクタンクITは、ユニツトIJUを装着された後に蓋8
00で覆うことで、ユニツトIJUを下方開口を除いて包囲
する形状となるが、インクジエツトカートリツジIJCと
しては、キヤリツジHCに載置するための下方開口はキヤ
リツジHCと近接するため、実質的な4方包囲空間を形成
してしまう。従って、この包囲空間内にあるヘツドIJH
からの発熱はこの空間内の保温空間として有効となるも
のの長期連続使用としては、わずかな昇温となる。この
ため本例では、支持体の自然放熱を助けるためにカート
リツジIJCの上方面に、この空間よりは小さい幅のスリ
ツト1700を設けて、昇温を防止しつつもユニツトIJU全
体の温度分布の均一化を環境に左右されないようにする
ことができた。
00で覆うことで、ユニツトIJUを下方開口を除いて包囲
する形状となるが、インクジエツトカートリツジIJCと
しては、キヤリツジHCに載置するための下方開口はキヤ
リツジHCと近接するため、実質的な4方包囲空間を形成
してしまう。従って、この包囲空間内にあるヘツドIJH
からの発熱はこの空間内の保温空間として有効となるも
のの長期連続使用としては、わずかな昇温となる。この
ため本例では、支持体の自然放熱を助けるためにカート
リツジIJCの上方面に、この空間よりは小さい幅のスリ
ツト1700を設けて、昇温を防止しつつもユニツトIJU全
体の温度分布の均一化を環境に左右されないようにする
ことができた。
インクジエツトカートリツジIJCとして組立てられる
と、インクはカートリツジ内部より供給口1200、支持体
300に設けた穴320および供給タンク600の中裏面側に設
けた導入口を介して供給タンク600内に供給され、その
内部を通った後、導出口より適宜の供給管および天板40
0のインク導入口1500を介して共通液室内へと流入す
る。以上におけるインク連通用の接続部には、例えばシ
リコンゴムやブチルゴム等のパツキンが配設され、これ
によって封止が行われてインク供給路が確保される。
と、インクはカートリツジ内部より供給口1200、支持体
300に設けた穴320および供給タンク600の中裏面側に設
けた導入口を介して供給タンク600内に供給され、その
内部を通った後、導出口より適宜の供給管および天板40
0のインク導入口1500を介して共通液室内へと流入す
る。以上におけるインク連通用の接続部には、例えばシ
リコンゴムやブチルゴム等のパツキンが配設され、これ
によって封止が行われてインク供給路が確保される。
尚、本実施例においては天板1300は耐インク性に優れ
たポリサルフオン、ポリエーテルサルフオン、ポリフエ
ニレンオキサイド、ポリプロピレンなどの樹脂を用い、
オリフイスプレート部400と共に金型内で一体に同時成
型してある。
たポリサルフオン、ポリエーテルサルフオン、ポリフエ
ニレンオキサイド、ポリプロピレンなどの樹脂を用い、
オリフイスプレート部400と共に金型内で一体に同時成
型してある。
上述のように一体成型部品は、インク供給部材600、
天板・オリフイスプレート一体、インクタンク本体1000
としたので組立て精度が高水準になるばかりでなく、大
量生産の品質向上に極めて有効である。又部品点数の個
数は従来に比較して減少できているので、優れた所望特
性を確実に発揮できる。
天板・オリフイスプレート一体、インクタンク本体1000
としたので組立て精度が高水準になるばかりでなく、大
量生産の品質向上に極めて有効である。又部品点数の個
数は従来に比較して減少できているので、優れた所望特
性を確実に発揮できる。
また、本発明実施例では、上記組立後の形状におい
て、第2図乃至第4図で示されるように、インク供給部
材600は、その上面部603がインクタンクITのスリット17
00を備えた屋根部の端部4008との間に第3図に示したよ
うにスリットSを形成し、下面部604がインクタンクIT
の下方の蓋800のが接着される薄板部材のヘッド側端部4
011との間に上記スリットSと同様のスリット(不図
示)を形成している。これらのインクタンクITとインク
供給部材600との間のスリットは、上記スリット1700の
放熱を一層促進させる作用を実質的に行うとともに、タ
ンクITへ加わる不要な圧力があってもこれを直接供給部
材、強いては、インクジェットユニットIJTへ及ぼすこ
とを防止している。
て、第2図乃至第4図で示されるように、インク供給部
材600は、その上面部603がインクタンクITのスリット17
00を備えた屋根部の端部4008との間に第3図に示したよ
うにスリットSを形成し、下面部604がインクタンクIT
の下方の蓋800のが接着される薄板部材のヘッド側端部4
011との間に上記スリットSと同様のスリット(不図
示)を形成している。これらのインクタンクITとインク
供給部材600との間のスリットは、上記スリット1700の
放熱を一層促進させる作用を実質的に行うとともに、タ
ンクITへ加わる不要な圧力があってもこれを直接供給部
材、強いては、インクジェットユニットIJTへ及ぼすこ
とを防止している。
いずれにしても、本実施例の上記構成は、従来には無
い構成であって、それぞれが単独で有効な効果をもたら
すと共に、複合的にも各構成要件があることで有機的な
構成をもたらしている。
い構成であって、それぞれが単独で有効な効果をもたら
すと共に、複合的にも各構成要件があることで有機的な
構成をもたらしている。
(iii)キヤリツジHCに対するインクジエツトカートリ
ツジIJCの取付説明 第5図において、5000はプラテンローラで、記録媒体
Pを紙面下方から上方へ案内する。キヤリツジHCは、プ
ラテンローラ3000に沿って移動するもので、キヤリツジ
の前方プラテン側にインクジエツトカートリツジIJCの
前面側に位置する前板4000(厚さ2mm)と、カートリツ
ジIJCの配線基板200のパツド201に対応するパツド2011
を具備したフレキシブルシート4005及びこれを裏面側か
ら各パツド2011に対して押圧する弾性力を発生するため
のゴムパツドシート4007を保持する電気接続部支持板40
03と、インクジエツトカートリツジIJCを記録位置へ固
定するための位置決め用フツク4001とが設けられてい
る。前板4000は位置決め用突出面4010をカートリツジの
支持体300の前述した位置決め突起2500,2600に夫々対応
して2個有し、カートリツジの装着後はこの突出面4010
に向う垂直な力を受ける。このため、補強用のリブが前
板のプラテンローラ側に、その垂直な力の方向に向って
いるリブ(不図示)を複数有している。このリブは、カ
ートリツジIJC装着時の前面位置L5よりもわずかに(約
0.1mm程度)プラテンローラ側に突出しているヘツド保
護用突出部をも形成している。電気接続部用支持板4003
は、補強用リブ4004を前記リブの方向ではなく垂直方向
に複数有し、プラテン側からフツク4001側に向って側方
への突出割合が減じられている。これは、カートリツジ
装着時の位置を図のように傾斜させるための機能も果し
ている。又、支持板4003は電気的接触状態を安定化する
ため、上記2つの位置決め用突出面4010がカートリツジ
に及ぼす作用方向と逆方向に、カートリッジへの作用力
を及ぼすためのフツク側の位置決め面4006を突出面4010
に対応して2個有し、これらの間にパツドコンタクト域
を形成すると共にパツド2011対応のボツチ付ゴムシート
4007のボツチの変形量を一義的に規定する。これらの位
置決め面は、カートリツジIJCが記録可能な位置に固定
されると、配線基板300の表面に当接した状態となる。
本例では、さらに配線基板300のパツド201を前述した線
L1に関して対称となるように分布させているので、ゴム
シート4007の各ボツチの変形量を均一化してパツド201
1,201の当接圧をより安定化している。本例のパツド201
の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
ツジIJCの取付説明 第5図において、5000はプラテンローラで、記録媒体
Pを紙面下方から上方へ案内する。キヤリツジHCは、プ
ラテンローラ3000に沿って移動するもので、キヤリツジ
の前方プラテン側にインクジエツトカートリツジIJCの
前面側に位置する前板4000(厚さ2mm)と、カートリツ
ジIJCの配線基板200のパツド201に対応するパツド2011
を具備したフレキシブルシート4005及びこれを裏面側か
ら各パツド2011に対して押圧する弾性力を発生するため
のゴムパツドシート4007を保持する電気接続部支持板40
03と、インクジエツトカートリツジIJCを記録位置へ固
定するための位置決め用フツク4001とが設けられてい
る。前板4000は位置決め用突出面4010をカートリツジの
支持体300の前述した位置決め突起2500,2600に夫々対応
して2個有し、カートリツジの装着後はこの突出面4010
に向う垂直な力を受ける。このため、補強用のリブが前
板のプラテンローラ側に、その垂直な力の方向に向って
いるリブ(不図示)を複数有している。このリブは、カ
ートリツジIJC装着時の前面位置L5よりもわずかに(約
0.1mm程度)プラテンローラ側に突出しているヘツド保
護用突出部をも形成している。電気接続部用支持板4003
は、補強用リブ4004を前記リブの方向ではなく垂直方向
に複数有し、プラテン側からフツク4001側に向って側方
への突出割合が減じられている。これは、カートリツジ
装着時の位置を図のように傾斜させるための機能も果し
ている。又、支持板4003は電気的接触状態を安定化する
ため、上記2つの位置決め用突出面4010がカートリツジ
に及ぼす作用方向と逆方向に、カートリッジへの作用力
を及ぼすためのフツク側の位置決め面4006を突出面4010
に対応して2個有し、これらの間にパツドコンタクト域
を形成すると共にパツド2011対応のボツチ付ゴムシート
4007のボツチの変形量を一義的に規定する。これらの位
置決め面は、カートリツジIJCが記録可能な位置に固定
されると、配線基板300の表面に当接した状態となる。
本例では、さらに配線基板300のパツド201を前述した線
L1に関して対称となるように分布させているので、ゴム
シート4007の各ボツチの変形量を均一化してパツド201
1,201の当接圧をより安定化している。本例のパツド201
の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
フツク4001は、固定軸4009に係合する長穴を有し、こ
の長穴の移動空間を利用して図の位置から反時計方向に
回動した後、プラテンローラ5000に沿って左方側へ移動
することでキヤリツジHCに対するインクジエツトカート
リツジIJCの位置決めを行う。このフツク4001の移動は
どのようなものでも良いが、レバー等で行える構成が好
ましい。いずれにしてもこのフツク4001の回動時にカー
トリツジIJCはプラテンローラ側へ移動しつつ位置決め
突起2500,2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位
置へ移動し、フツク4001の左方側移動によって90゜のフ
ツク面4002がカートリツジIJCの爪2100の90゜面に密着
しつつカートリツジIJCを位置決め面2500,4010同志の接
触域を中心に水平面内で旋回して最終的にパツド201,20
11同志の接触が始まる。そしてフツク4001が所定位置、
即ち固定位置に保持されると、パツド201,2011同志の完
全接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全面接触
と、90度面4002と爪の90度面の2面接触と、配線基板30
0と位置決め面4006との面接触とが同時に形成されてキ
ヤリツジに対するカートリツジIJCの保持が完了する。
の長穴の移動空間を利用して図の位置から反時計方向に
回動した後、プラテンローラ5000に沿って左方側へ移動
することでキヤリツジHCに対するインクジエツトカート
リツジIJCの位置決めを行う。このフツク4001の移動は
どのようなものでも良いが、レバー等で行える構成が好
ましい。いずれにしてもこのフツク4001の回動時にカー
トリツジIJCはプラテンローラ側へ移動しつつ位置決め
突起2500,2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位
置へ移動し、フツク4001の左方側移動によって90゜のフ
ツク面4002がカートリツジIJCの爪2100の90゜面に密着
しつつカートリツジIJCを位置決め面2500,4010同志の接
触域を中心に水平面内で旋回して最終的にパツド201,20
11同志の接触が始まる。そしてフツク4001が所定位置、
即ち固定位置に保持されると、パツド201,2011同志の完
全接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全面接触
と、90度面4002と爪の90度面の2面接触と、配線基板30
0と位置決め面4006との面接触とが同時に形成されてキ
ヤリツジに対するカートリツジIJCの保持が完了する。
(iv)装置本体の概略説明 第6図は本発明が適用されるインクジエツト記録装置
IJRAの概観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動して
駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転するリードスク
リユー5005のら線溝5004に対して係合するキヤリツジHC
はピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動され
る。5002は紙押え板であり、キヤリツジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007,5008は
フオトカプラでキヤリツジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジシヨン検知手段である。5016は記録ヘツドの
前面をキヤツプするキヤツプ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキヤツプ内を吸引する吸引手段でキヤツ
プ内開口5023を介して記録ヘツドの吸引回復を行う。50
17はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前
後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらは支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
いうまでもない。又、5012は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キヤリツジと係合するカム5020の移
動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラツチ
切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
IJRAの概観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動して
駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転するリードスク
リユー5005のら線溝5004に対して係合するキヤリツジHC
はピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動され
る。5002は紙押え板であり、キヤリツジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007,5008は
フオトカプラでキヤリツジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジシヨン検知手段である。5016は記録ヘツドの
前面をキヤツプするキヤツプ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキヤツプ内を吸引する吸引手段でキヤツ
プ内開口5023を介して記録ヘツドの吸引回復を行う。50
17はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前
後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらは支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
いうまでもない。又、5012は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キヤリツジと係合するカム5020の移
動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラツチ
切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
これらのキヤツピング、クリーニング、吸引回復は、
キヤリツジがホームポジシヨン側領域にきたときにリー
ドスクリユー5005の作用によってそれらの対応位置で所
望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイ
ミングで所望の作動を行うようにすれば、本例には何れ
も適用できる。上述における各構成は単独でも複合的に
見ても優れた発明であり、本発明にとって好ましい構成
例を示している。
キヤリツジがホームポジシヨン側領域にきたときにリー
ドスクリユー5005の作用によってそれらの対応位置で所
望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイ
ミングで所望の作動を行うようにすれば、本例には何れ
も適用できる。上述における各構成は単独でも複合的に
見ても優れた発明であり、本発明にとって好ましい構成
例を示している。
上述した第2図乃至第6図に対して技術的に関係する
本発明について詳述するため、以下、第1図及び第7図
以降を用いながら説明する。
本発明について詳述するため、以下、第1図及び第7図
以降を用いながら説明する。
本実施例は、前記共通液室にインクを供給するインク
供給口(インク受け口)がインクを上方向から供給する
べく上部に形成され、そこから少なくとも前記液路まで
の共通液室の内壁に傾斜を有すること、もしくは、共通
液室にインクを供給するインク供給口から前記液路まで
の共通液室の内壁に設けられた傾斜がインク供給口から
見て前記液路までの1方向(第1斜面)だけでなく、そ
の第1斜面の両隣(左右)であって、複数の液路の両端
部側に向かう内壁にも設けられており、共通液室はこの
3つの斜面によって略角錐形状となっている。このため
前記共通液室に侵入した気泡が大きく成長したとして
も、種々の状態に置かれても、この気泡を吐出口から抜
け易くしたものである。
供給口(インク受け口)がインクを上方向から供給する
べく上部に形成され、そこから少なくとも前記液路まで
の共通液室の内壁に傾斜を有すること、もしくは、共通
液室にインクを供給するインク供給口から前記液路まで
の共通液室の内壁に設けられた傾斜がインク供給口から
見て前記液路までの1方向(第1斜面)だけでなく、そ
の第1斜面の両隣(左右)であって、複数の液路の両端
部側に向かう内壁にも設けられており、共通液室はこの
3つの斜面によって略角錐形状となっている。このため
前記共通液室に侵入した気泡が大きく成長したとして
も、種々の状態に置かれても、この気泡を吐出口から抜
け易くしたものである。
これは、液室内部に侵入した気泡が内壁の傾斜に沿っ
て移動し、吐出口から排出されやすくなるためである。
これにより、気泡によって発生していた印字不良及び寿
命の低下が解決される。
て移動し、吐出口から排出されやすくなるためである。
これにより、気泡によって発生していた印字不良及び寿
命の低下が解決される。
さらに、液室内に成長して印字の妨げとなる気泡をポ
ンピング回復する場合に、泡が抜けやすい構造となって
いる。
ンピング回復する場合に、泡が抜けやすい構造となって
いる。
実験による液路の延長線に対する傾斜角度と気泡の残
り量を示す。実験は各傾斜をもつ液室からポンピング回
復により気泡を取り除くことにより行った。ポンピング
回復とは吐出口全面からポンピングによってインクごと
気泡をすいだすインクジエツトプリンターの回復方法を
指し示す。
り量を示す。実験は各傾斜をもつ液室からポンピング回
復により気泡を取り除くことにより行った。ポンピング
回復とは吐出口全面からポンピングによってインクごと
気泡をすいだすインクジエツトプリンターの回復方法を
指し示す。
尚、共通液室にインクを供給するインク供給口がイン
クを上方向から供給するべく上部に形成され、そこから
少なくとも前記液路までの共通液室の内壁の斜面の液路
の延長線に対する角度と、この斜面に対して両側に位置
する面が、上記液路の延長線を通り上記斜面に対向する
面に対しての角度を傾斜角度としている。以下の例で三
方スロープとは、上記斜面と、その左右の面の3面が傾
斜を持っている例で、以下の場合は、3面の角度が同一
である。又、1方向スロープとは、上記斜面だけを傾斜
したものである。
クを上方向から供給するべく上部に形成され、そこから
少なくとも前記液路までの共通液室の内壁の斜面の液路
の延長線に対する角度と、この斜面に対して両側に位置
する面が、上記液路の延長線を通り上記斜面に対向する
面に対しての角度を傾斜角度としている。以下の例で三
方スロープとは、上記斜面と、その左右の面の3面が傾
斜を持っている例で、以下の場合は、3面の角度が同一
である。又、1方向スロープとは、上記斜面だけを傾斜
したものである。
上記表での90度は、第8図に示した従来構成の形状ヘ
ッドで、共通液室を矩形状(直方体)としたものにな
る。この図は、前記第1、10図のオリフィスプレート10
とは異なるものであるが、結果は上記「×」と同じであ
る。簡単に構成を説明すれば、オリフィスプレート10
と、基板8と天板7とを別体構成にした後これらを接合
したものである。尚、他の構成は、図番が同じものは前
述した機能を得る構成であるので説明は省略する。23、
24は、電気熱変換体である、エネルギー発生素子22を駆
動するための選択電極と、共通電極である。
ッドで、共通液室を矩形状(直方体)としたものにな
る。この図は、前記第1、10図のオリフィスプレート10
とは異なるものであるが、結果は上記「×」と同じであ
る。簡単に構成を説明すれば、オリフィスプレート10
と、基板8と天板7とを別体構成にした後これらを接合
したものである。尚、他の構成は、図番が同じものは前
述した機能を得る構成であるので説明は省略する。23、
24は、電気熱変換体である、エネルギー発生素子22を駆
動するための選択電極と、共通電極である。
以上の結果から、本発明による傾斜角度は5度以上40
度以下がよく、35度以下が実用上は好ましい。下記実施
例では、22度に設定した。
度以下がよく、35度以下が実用上は好ましい。下記実施
例では、22度に設定した。
第1図は、本発明の一実施例の透視斜視図である。天
板7には吐出エネルギー発生素子22を複数形成した基板
8と接合することによりインク液路140を形成するため
の凹部が複数存在する。
板7には吐出エネルギー発生素子22を複数形成した基板
8と接合することによりインク液路140を形成するため
の凹部が複数存在する。
また、インク供給口から液路凹部までの共通液室15内
の壁12とその左右の内壁面13、14には傾斜が設けてあ
り、その角度は22度で上記測定方法によって定義される
角度である。この傾斜は共通液室に侵入してくる50〜40
0μmの気泡が抜け易い角度で、液室中に侵入してきた
気泡が速やかに壁を伝わって吐出口から吐出されること
及びポンピング回復によって気泡が排出しやすくなる角
度である。本例は、インクタンク16をヘッドとは別体に
有し、不図示のインク供給手段によって共通液室のイン
ク受け部9にインクが供給される。17は、公知のキャッ
プ吸引回復手段である。尚11は、吐出口である。
の壁12とその左右の内壁面13、14には傾斜が設けてあ
り、その角度は22度で上記測定方法によって定義される
角度である。この傾斜は共通液室に侵入してくる50〜40
0μmの気泡が抜け易い角度で、液室中に侵入してきた
気泡が速やかに壁を伝わって吐出口から吐出されること
及びポンピング回復によって気泡が排出しやすくなる角
度である。本例は、インクタンク16をヘッドとは別体に
有し、不図示のインク供給手段によって共通液室のイン
ク受け部9にインクが供給される。17は、公知のキャッ
プ吸引回復手段である。尚11は、吐出口である。
本実施例では、記録ヘツドのオリフイス(吐出口)を
加工するのに紫外光を発振することができるレーザー
(例えばエキシマレーザー、YAGレーザーの4倍波な
ど)光を用いている。この紫外レーザー光によるオリフ
イス加工は、次のようにして行う。1)オリフイスプレ
ートとなる樹脂フイルムをインク液路に連通する開口が
配されたか開口面に接合した後、その裏面側から紫外レ
ーザー光を照射する。
加工するのに紫外光を発振することができるレーザー
(例えばエキシマレーザー、YAGレーザーの4倍波な
ど)光を用いている。この紫外レーザー光によるオリフ
イス加工は、次のようにして行う。1)オリフイスプレ
ートとなる樹脂フイルムをインク液路に連通する開口が
配されたか開口面に接合した後、その裏面側から紫外レ
ーザー光を照射する。
この様子を第9図に示す。同図において、1は紫外レ
ーザー装置、2は紫外レーザー装置から発振されたレー
ザービーム、3はレンズ系、4はオリフイスのパターン
のすべて、あるいは一部を有したマスク、5は樹脂フイ
ルムをインク液路の開口面に接合してあるインクジエツ
ト記録ヘツド本体、6は可動ステージである。
ーザー装置、2は紫外レーザー装置から発振されたレー
ザービーム、3はレンズ系、4はオリフイスのパターン
のすべて、あるいは一部を有したマスク、5は樹脂フイ
ルムをインク液路の開口面に接合してあるインクジエツ
ト記録ヘツド本体、6は可動ステージである。
このような装置構成によってオリフイスが加工された
インクジエツト記録ヘツドユニットの詳細を第10図に示
してある。
インクジエツト記録ヘツドユニットの詳細を第10図に示
してある。
本例に係る天板7は、インク液路溝14と、これに対応
してオリフイスプレート10に形成したインク吐出口(オ
リフイス)11とを所望の個数(図においては簡略のため
に2個)有し、オリフイスプレート10を一体に設けた構
成としてある。
してオリフイスプレート10に形成したインク吐出口(オ
リフイス)11とを所望の個数(図においては簡略のため
に2個)有し、オリフイスプレート10を一体に設けた構
成としてある。
そして、第1図図示の構成例においては、天板7は耐
インク性に優れたポリサルフオン、ポリエーテルサルフ
オン、ポリフエニレンオキサイド、ポリプロピレンなど
の樹脂を用い、オリフイスプレート10と共に金型内で一
体に同時成型してある。
インク性に優れたポリサルフオン、ポリエーテルサルフ
オン、ポリフエニレンオキサイド、ポリプロピレンなど
の樹脂を用い、オリフイスプレート10と共に金型内で一
体に同時成型してある。
次に、インク液路溝140やオリフイス11の形成方法を
説明する。
説明する。
インク液路溝については、それと逆パターンの微細溝
を切削等の手法により形成した型により樹脂を成型し、
これによって天板7に液路溝140を形成することができ
る。その形は、基板との接合面の方向に対して除去に広
がる形状にした。
を切削等の手法により形成した型により樹脂を成型し、
これによって天板7に液路溝140を形成することができ
る。その形は、基板との接合面の方向に対して除去に広
がる形状にした。
また、オリフイスの形成については、金型内ではオリ
フイス11を有さない状態で成形し、第9図で示すように
オリフイスを形成すべき位置にオリフイスプレート10の
インク液路側からレーザー装置によりエキシマレーザー
光を照射し、樹脂を除去・蒸発せしめてオリフイス11を
形成する。
フイス11を有さない状態で成形し、第9図で示すように
オリフイスを形成すべき位置にオリフイスプレート10の
インク液路側からレーザー装置によりエキシマレーザー
光を照射し、樹脂を除去・蒸発せしめてオリフイス11を
形成する。
オリフイス形成の詳細を第9図に示す。同図から明ら
かなように、エキシマレーザー光2はオリフイスプレー
ト10に対してインク液路14側から前述のマスク4を介し
て照射され、オリフイスプレート10上で焦点を結ぶ。ま
た、エキシマレーザー光2は、光軸に関して片側θ1=
2度で収光され、オリフイスプレート10の鉛直方向から
光軸をθ2=5度または10度傾けて照射される。
かなように、エキシマレーザー光2はオリフイスプレー
ト10に対してインク液路14側から前述のマスク4を介し
て照射され、オリフイスプレート10上で焦点を結ぶ。ま
た、エキシマレーザー光2は、光軸に関して片側θ1=
2度で収光され、オリフイスプレート10の鉛直方向から
光軸をθ2=5度または10度傾けて照射される。
ここで、本例に用いられるエキシマレーザー光につい
て説明する。このエキシマレーザは紫外光を発振可能な
レーザであり、高強度である、単色性が良い、指向性が
ある。短パルス発振でいる、レンズで集光することでエ
ネルギ密度を非常に大きくできるなどの利点を有する。
て説明する。このエキシマレーザは紫外光を発振可能な
レーザであり、高強度である、単色性が良い、指向性が
ある。短パルス発振でいる、レンズで集光することでエ
ネルギ密度を非常に大きくできるなどの利点を有する。
エキシマレーザ発振器は希ガスとハロゲンの混合気体
を放電励起することで、短パルス(15〜35ns)の紫外光
を発振できる装置であり、Kr−F、Xc=Cl、Ar−Fレー
ザがよく用いられる。これらの発振エネルギは数100mJ/
パルス、パルス繰返し周波数は30〜1000Hzである。
を放電励起することで、短パルス(15〜35ns)の紫外光
を発振できる装置であり、Kr−F、Xc=Cl、Ar−Fレー
ザがよく用いられる。これらの発振エネルギは数100mJ/
パルス、パルス繰返し周波数は30〜1000Hzである。
このエキシマレーザ光のような高輝度の短パルス紫外
光をポリマー樹脂表面に照射すると、照射部分が瞬間的
にプラズマ発光と衝撃音を伴って分解、飛散するAblati
ve Photodecomposition(APD)過程が生じ、この過程に
よってポリマー樹脂の加工が可能となる。
光をポリマー樹脂表面に照射すると、照射部分が瞬間的
にプラズマ発光と衝撃音を伴って分解、飛散するAblati
ve Photodecomposition(APD)過程が生じ、この過程に
よってポリマー樹脂の加工が可能となる。
このようにエキシマレーザによる加工精度と他のレー
ザによるそれとを比較した場合、例えばポリイミド(P
I)フイルムにエキシマレーザと、他のYAGレーザ及びCO
2レーザを照射すると、PIの光を吸収する波長がUV領域
であるためKrFレーザによってきれいな穴が開くが、UV
領域にないYAGレーザでは穴が開くもののエツジ面が荒
れ、赤外線であるCO2レーザでは穴の周囲にクレータを
生じてしまう。
ザによるそれとを比較した場合、例えばポリイミド(P
I)フイルムにエキシマレーザと、他のYAGレーザ及びCO
2レーザを照射すると、PIの光を吸収する波長がUV領域
であるためKrFレーザによってきれいな穴が開くが、UV
領域にないYAGレーザでは穴が開くもののエツジ面が荒
れ、赤外線であるCO2レーザでは穴の周囲にクレータを
生じてしまう。
また、SUS等金属、不透明なセラミツクス、Si等は大
気の雰囲気において、エキシマレーザ光の照射によって
影響を受けないため、エキシマレーザによる加工におけ
るマスク材として用いることができる。
気の雰囲気において、エキシマレーザ光の照射によって
影響を受けないため、エキシマレーザによる加工におけ
るマスク材として用いることができる。
第1、10図は上述したヒータボード8と天板7とを接
合して構成される記録ヘツド本体の斜視図である。
合して構成される記録ヘツド本体の斜視図である。
同図に示すように、吐出ヒータ15等を有するヒータボ
ード8をオリフイスプレート10に突き当てて接合し、記
録ヘツド本体を得る。
ード8をオリフイスプレート10に突き当てて接合し、記
録ヘツド本体を得る。
以上の如き構成では、従来のように天板とオリフイス
プレートとの位置合わせや接着が不要であるので、位置
合わせ誤差や接着時の位置ずれ等が全く無くなり、不良
品の低減および工程の短縮によって、記録ヘツドの量産
性並びに低廉化に資することができた。また、従来のよ
うな天板とオリフイスプレートとの接着工程が存在しな
いで、接着剤が流れ込むことによるオリフイスやインク
流路の閉塞の恐れがない。さらに、ヒータボード8とオ
リフイスプレート10を一体とした天板7との接合時に、
オリフイスプレート10の吐出側端面と逆側の端面にヒー
タボード8突き当てることにより流路方向の位置決めが
できるので、全体的な位置決め工程や組み立て工程が容
易となる。加えて、従来のようなオリフイスプレートの
剥離のおそれも全く生じない。
プレートとの位置合わせや接着が不要であるので、位置
合わせ誤差や接着時の位置ずれ等が全く無くなり、不良
品の低減および工程の短縮によって、記録ヘツドの量産
性並びに低廉化に資することができた。また、従来のよ
うな天板とオリフイスプレートとの接着工程が存在しな
いで、接着剤が流れ込むことによるオリフイスやインク
流路の閉塞の恐れがない。さらに、ヒータボード8とオ
リフイスプレート10を一体とした天板7との接合時に、
オリフイスプレート10の吐出側端面と逆側の端面にヒー
タボード8突き当てることにより流路方向の位置決めが
できるので、全体的な位置決め工程や組み立て工程が容
易となる。加えて、従来のようなオリフイスプレートの
剥離のおそれも全く生じない。
上記実施例によって構成される記録ヘツドに印字を行
わせると、吐出速度および飛翔インク液滴の紙への着弾
精度が向上し、良好な記録結果を得ることができた。ま
た、飛翔インク液滴の体積も充分であるため、印字物の
濃度も良好であった。
わせると、吐出速度および飛翔インク液滴の紙への着弾
精度が向上し、良好な記録結果を得ることができた。ま
た、飛翔インク液滴の体積も充分であるため、印字物の
濃度も良好であった。
なお、上記実施例ではオリフイスプレートを天板と一
体のものとしたが、本発明の適用はこれに限らず、天板
に別途オリフイスプレートを接合し、しかる後上記のよ
うなオリフイス加工を行っても所定の効果を得られるの
は勿論ある。
体のものとしたが、本発明の適用はこれに限らず、天板
に別途オリフイスプレートを接合し、しかる後上記のよ
うなオリフイス加工を行っても所定の効果を得られるの
は勿論ある。
以上説明した記録ヘツド本体は、第2図に示すような
カートリツジ形態で得ることができ、さらにこれを用い
て第6図のようなインクジエツトプリンタ、すなわち、
デイスポーザブルのカートリツジを用いるインクジエツ
トプリンタを構成することができる。
カートリツジ形態で得ることができ、さらにこれを用い
て第6図のようなインクジエツトプリンタ、すなわち、
デイスポーザブルのカートリツジを用いるインクジエツ
トプリンタを構成することができる。
第7図は本発明の一実施例に係る天板内共通液室の吐
出口方向から見た断面である。インク供給口から液路凹
部までの共通液室内壁は第1図と同様の傾斜を設けてあ
る。さらに、本例ではその左右の内壁に傾斜を設けてい
る。該傾斜角度は本例ではB部で15度とした。本例によ
る天板をデイスポーザブルタイプのインクジエツト記録
ヘツドに採用した。第7図(a)、(b)、(c)は順
に本発明第2図乃至第6図の実施例の共通液室、流路を
有する天板1300の上面図、エネルギー発生体の配列方向
に関しての共通液室の断面図、流路方向に関しての断面
図である。
出口方向から見た断面である。インク供給口から液路凹
部までの共通液室内壁は第1図と同様の傾斜を設けてあ
る。さらに、本例ではその左右の内壁に傾斜を設けてい
る。該傾斜角度は本例ではB部で15度とした。本例によ
る天板をデイスポーザブルタイプのインクジエツト記録
ヘツドに採用した。第7図(a)、(b)、(c)は順
に本発明第2図乃至第6図の実施例の共通液室、流路を
有する天板1300の上面図、エネルギー発生体の配列方向
に関しての共通液室の断面図、流路方向に関しての断面
図である。
第7図において、103は、インクを供給されるインク
受け部、18は、吐出口、14はエネルギー発生体が作用す
る熱作用域を含んだ直線状液路、203はインク受け口、5
1は共通液室と一体化されたオリフィスプレート、50は
このオリフィスプレート51の厚さが1mm以下で形成され
ているために(前述したレーザ加工のために厚さが厚く
出来ない)、オリフィスプレートが、天板から折れて離
脱することがないように、補強するための部材で、上記
液路と同じ長さ(約0.39mm)の正方形リブで、左右端部
の2個設けられている。21は、上記インク受け部103か
ら液路14へ向かう共通液室内壁面で、19、20は、上記面
21の左右の内壁面である。本発明においての斜面とは、
この図で理解できるように平面が最適であるが、特に左
右の面19、20はわずかな曲率をもって上記角度範囲内に
あるものであれば本発明に含まれる。第11図で解るよう
に、上記液室15は、上記液路14に連続して上記インク受
け部側に広がる領域Zと、上記インク受け部から該領域
に向かう斜面21と、を有し、該斜面の延長線が該領域に
対向する上記液路の上記吐出エネルギー発生手段Hの配
置側面である基板8の表面位置P0に至っている。本実施
例では、この斜面21がインク液路の中心線C2および液路
の延長線に対して角度が22度で、第7図出示した左右の
内壁面が、角度Bが15度である。
受け部、18は、吐出口、14はエネルギー発生体が作用す
る熱作用域を含んだ直線状液路、203はインク受け口、5
1は共通液室と一体化されたオリフィスプレート、50は
このオリフィスプレート51の厚さが1mm以下で形成され
ているために(前述したレーザ加工のために厚さが厚く
出来ない)、オリフィスプレートが、天板から折れて離
脱することがないように、補強するための部材で、上記
液路と同じ長さ(約0.39mm)の正方形リブで、左右端部
の2個設けられている。21は、上記インク受け部103か
ら液路14へ向かう共通液室内壁面で、19、20は、上記面
21の左右の内壁面である。本発明においての斜面とは、
この図で理解できるように平面が最適であるが、特に左
右の面19、20はわずかな曲率をもって上記角度範囲内に
あるものであれば本発明に含まれる。第11図で解るよう
に、上記液室15は、上記液路14に連続して上記インク受
け部側に広がる領域Zと、上記インク受け部から該領域
に向かう斜面21と、を有し、該斜面の延長線が該領域に
対向する上記液路の上記吐出エネルギー発生手段Hの配
置側面である基板8の表面位置P0に至っている。本実施
例では、この斜面21がインク液路の中心線C2および液路
の延長線に対して角度が22度で、第7図出示した左右の
内壁面が、角度Bが15度である。
この広がる領域Zが存在することによって、微小気泡
の集約をここで行うだけでなく集約された気泡が吐出エ
ネルギー発生手段Hのある液路の延長上から離れた領域
に気泡を保持しているだけで仮に大型化した場合でも上
記斜面に沿って液路から遠ざかる方向に気泡を案内する
ので記録不良の発生を大幅に遅らせることができる。し
かも、斜面の延長線が該領域に対向する上記液路の上記
吐出エネルギー発生手段配置側面に至るために、衝撃が
発生して存在する気泡が斜面に沿って、上記液路内に入
り込もうとしても吐出エネルギー発生手段配置側面が障
壁として存在するので、液路内に大きな気泡が侵入して
記録不良を発生することはない。このインクジエツト記
録ヘッドでは、上記角度に限定されるものではない。無
論、この構成に上記角度限定が加われば一層効果が向上
することは上記説明から明らかである。
の集約をここで行うだけでなく集約された気泡が吐出エ
ネルギー発生手段Hのある液路の延長上から離れた領域
に気泡を保持しているだけで仮に大型化した場合でも上
記斜面に沿って液路から遠ざかる方向に気泡を案内する
ので記録不良の発生を大幅に遅らせることができる。し
かも、斜面の延長線が該領域に対向する上記液路の上記
吐出エネルギー発生手段配置側面に至るために、衝撃が
発生して存在する気泡が斜面に沿って、上記液路内に入
り込もうとしても吐出エネルギー発生手段配置側面が障
壁として存在するので、液路内に大きな気泡が侵入して
記録不良を発生することはない。このインクジエツト記
録ヘッドでは、上記角度に限定されるものではない。無
論、この構成に上記角度限定が加われば一層効果が向上
することは上記説明から明らかである。
次に説明する構成は、吸引回復する際に特に有効であ
るが、加圧回復にも有効な構成を開示している。141
は、流路のオリフィスプレート側端部開口の等脚台形形
状を示し、111はこれに接するオリフィスプレートの内
側開口の等脚台形形状を示し、11は、吐出口の等脚台形
形状を示している。本実施例は、液路から吐出口までの
インク搬送経路が等脚台形の断面形状となっている。つ
まり、吐出エネルギー発生手段側を底辺とする断面台形
形状の液路とすれば、気泡の発生に対して、液路の内面
全体に分散する条件が不均一化できているので、発生又
は侵入した気泡はこの台形形状の短辺側に集約されてい
く他、回復時の気泡の排出ルートを集中化出来るので、
気泡排出効果を一層向上できる。又、上記断面台形形状
の液路に対応する吐出口が、液路の上記断面台形形状の
短辺側を短辺とし、この長辺側を長辺とする台形形状で
ある構成によれば、回復時のインク乱流状態の発生を防
止でき気泡排出効果を安定化できる。更に、この形状を
等脚台形形状とすれば一層好ましい。本実施例では最も
好ましい形状として、該液路の吐出部近傍に等脚台形形
状のまま液路が広がっている第1領域(ラインP1から開
口141、111までの液路)と、等脚台形形状のままこの液
路よりも狭くなって等脚台形形状の吐出口につながる第
2領域(開口11から開口11まで)と、を有しているの
で、上記インクの乱流をほとんど発生することなく気泡
を確実に除去できる。更に本実施例では、第11図面上で
上記液路の断面等脚台形の脚の中心同士を結んで形成さ
れる面(ラインC1)に関して、上記第1、2領域は対称
であるので、回復時に加わる圧力分布を均一化して、排
出領域での微小乱流の発生を大幅に減少できる。尚、ラ
インC1の延長線は熱発生素子Hの面上地点P3に至ってい
るため、吐出エネルギーは効率よく吐出に使われる。
るが、加圧回復にも有効な構成を開示している。141
は、流路のオリフィスプレート側端部開口の等脚台形形
状を示し、111はこれに接するオリフィスプレートの内
側開口の等脚台形形状を示し、11は、吐出口の等脚台形
形状を示している。本実施例は、液路から吐出口までの
インク搬送経路が等脚台形の断面形状となっている。つ
まり、吐出エネルギー発生手段側を底辺とする断面台形
形状の液路とすれば、気泡の発生に対して、液路の内面
全体に分散する条件が不均一化できているので、発生又
は侵入した気泡はこの台形形状の短辺側に集約されてい
く他、回復時の気泡の排出ルートを集中化出来るので、
気泡排出効果を一層向上できる。又、上記断面台形形状
の液路に対応する吐出口が、液路の上記断面台形形状の
短辺側を短辺とし、この長辺側を長辺とする台形形状で
ある構成によれば、回復時のインク乱流状態の発生を防
止でき気泡排出効果を安定化できる。更に、この形状を
等脚台形形状とすれば一層好ましい。本実施例では最も
好ましい形状として、該液路の吐出部近傍に等脚台形形
状のまま液路が広がっている第1領域(ラインP1から開
口141、111までの液路)と、等脚台形形状のままこの液
路よりも狭くなって等脚台形形状の吐出口につながる第
2領域(開口11から開口11まで)と、を有しているの
で、上記インクの乱流をほとんど発生することなく気泡
を確実に除去できる。更に本実施例では、第11図面上で
上記液路の断面等脚台形の脚の中心同士を結んで形成さ
れる面(ラインC1)に関して、上記第1、2領域は対称
であるので、回復時に加わる圧力分布を均一化して、排
出領域での微小乱流の発生を大幅に減少できる。尚、ラ
インC1の延長線は熱発生素子Hの面上地点P3に至ってい
るため、吐出エネルギーは効率よく吐出に使われる。
又、本発明によれば、共通液室を形成する天板部材と
吐出口形成部材とを一体化し、記基板に係合するための
段差部を有する液路形成部材と、上記液路形成部材の上
記液路の上方から該液路の配列方向に線圧加圧して上記
段差部に上記基板の先端部が係合した状態で加圧保持す
る加圧部材と、による簡単な構成を採用しても気泡の発
生による上述した不都合がほとんどない、優れた記録を
行うことが可能になる。
吐出口形成部材とを一体化し、記基板に係合するための
段差部を有する液路形成部材と、上記液路形成部材の上
記液路の上方から該液路の配列方向に線圧加圧して上記
段差部に上記基板の先端部が係合した状態で加圧保持す
る加圧部材と、による簡単な構成を採用しても気泡の発
生による上述した不都合がほとんどない、優れた記録を
行うことが可能になる。
本実施例では、オリフィスプレートが異なる角度(偏
曲点H、I)OP1、OP2、OP3から形成されており、液滴
の吐出方向は上記ラインC1の延長方向に一定化するので
記録面は、上記ラインC1に垂直な面となっている。本例
では、紙面の下から上へ記録媒体が移動する。オリフィ
スプレートは、板状部材の、吐出口が設けられた側の面
が勾配の緩やかな段状の側断面形状を有するので、キヤ
ツプ内外に特別な部品をとりつけることなくワイピング
の際の洗浄化の確実性が一層向上する上、キャッピング
の際の吐出口におけるインクのメニスカスの後退を防ぐ
効果も向上し、故にインクの吐出不良とそれから派生す
る種々の問題を簡易な構成のまま一層良好に解決するこ
とができる。
曲点H、I)OP1、OP2、OP3から形成されており、液滴
の吐出方向は上記ラインC1の延長方向に一定化するので
記録面は、上記ラインC1に垂直な面となっている。本例
では、紙面の下から上へ記録媒体が移動する。オリフィ
スプレートは、板状部材の、吐出口が設けられた側の面
が勾配の緩やかな段状の側断面形状を有するので、キヤ
ツプ内外に特別な部品をとりつけることなくワイピング
の際の洗浄化の確実性が一層向上する上、キャッピング
の際の吐出口におけるインクのメニスカスの後退を防ぐ
効果も向上し、故にインクの吐出不良とそれから派生す
る種々の問題を簡易な構成のまま一層良好に解決するこ
とができる。
上記領域Zの第11図での高さは液路乃高さと同じかそ
れよりも小さいことが好ましく、上記領域Zが形成する
図中の角度2は、10度としてあり、上記斜面21の角度1
に対して、半分以下が好ましい。
れよりも小さいことが好ましく、上記領域Zが形成する
図中の角度2は、10度としてあり、上記斜面21の角度1
に対して、半分以下が好ましい。
以上説明したように、インクジエツト記録ヘツドを構
成する天板内の共通液室にインク供給口から液路までの
内壁の3方向に、液路の延長線に対して傾斜すると共
に、回復処理による吐出口からのインク排出時の気泡除
去効率を上げるための斜面を設け、共通液室形状を略角
錐台形形状とすることで、共通液室に侵入してくる気泡
を成長させることなく吐出口から抜くことが可能とな
り、気泡によって発生する印字不良および寿命の低下を
防ぐことが可能となる。本発明による効果を具体的に示
す実験データとして、共通液室に侵入した気泡を吐出口
からポンピング回復して出す実験の結果を記す。
成する天板内の共通液室にインク供給口から液路までの
内壁の3方向に、液路の延長線に対して傾斜すると共
に、回復処理による吐出口からのインク排出時の気泡除
去効率を上げるための斜面を設け、共通液室形状を略角
錐台形形状とすることで、共通液室に侵入してくる気泡
を成長させることなく吐出口から抜くことが可能とな
り、気泡によって発生する印字不良および寿命の低下を
防ぐことが可能となる。本発明による効果を具体的に示
す実験データとして、共通液室に侵入した気泡を吐出口
からポンピング回復して出す実験の結果を記す。
データは気泡を吸引するまでに排出したインクの量で
示されており、インクの量が少ないほど気泡が抜け易い
ことを示している。
示されており、インクの量が少ないほど気泡が抜け易い
ことを示している。
一方向の傾斜 0.12cc 三方向の傾斜 0.05cc 傾斜無し 気泡が残る 以上の結果より、本発明による液室内壁の傾斜が従来
の矩形の液室(第8図)に比べ、気泡を抜くために適し
ている形状であることが確認できた。
の矩形の液室(第8図)に比べ、気泡を抜くために適し
ている形状であることが確認できた。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもバブ
ルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於いて、優れ
た効果をもたらすものである。
ルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於いて、優れ
た効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。こ
の方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場
合には、液体(インク)が保持されているシートや液路
に対応して配置されてい電気熱交換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作
用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対
応し液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効であ
る。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液
体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの適を形成
する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に
気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた
液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。この
パルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号
明細書、同第4345262号明細書に記載されているような
ものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。こ
の方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場
合には、液体(インク)が保持されているシートや液路
に対応して配置されてい電気熱交換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作
用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対
応し液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効であ
る。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液
体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの適を形成
する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に
気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた
液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。この
パルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号
明細書、同第4345262号明細書に記載されているような
ものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口、液路、電気熱交換体の組み合わ
せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用
いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数
の電気熱交換体に対して、共通するスリットを電気熱交
換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59年第123670
号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部
に対応せる構成を開示する特開昭59年第138461号公報に
基づいた構成としても本発明は有効である。
れているような吐出口、液路、電気熱交換体の組み合わ
せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用
いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数
の電気熱交換体に対して、共通するスリットを電気熱交
換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59年第123670
号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部
に対応せる構成を開示する特開昭59年第138461号公報に
基づいた構成としても本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録
ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録
ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加
することは本発明の効果を一層安定できるので好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対しての、キャピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱交換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加
することは本発明の効果を一層安定できるので好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対しての、キャピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱交換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色
のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
(発明の効果) 本発明は、上述したように、液室に侵入した気泡が大
きく成長したとしても、種々の状態に置かれても、共通
液室形状が上述のような3つの斜面にる略角錐台形形状
となっていおり、この気泡を吐出口から抜け易く出来て
いるので、記録不良を生じることなく回復動作を長期の
間隔でもって行うだけで、安定した記録を達成できる。
通常では、記録開始時のみ上記回復処理を行えば記録は
安定したものにできる。
きく成長したとしても、種々の状態に置かれても、共通
液室形状が上述のような3つの斜面にる略角錐台形形状
となっていおり、この気泡を吐出口から抜け易く出来て
いるので、記録不良を生じることなく回復動作を長期の
間隔でもって行うだけで、安定した記録を達成できる。
通常では、記録開始時のみ上記回復処理を行えば記録は
安定したものにできる。
第1図は本発明による傾斜を設けた共通液室をもつ天板
と基板とを一体化した記録ユニットの透視斜視図、第2
図は本発明カートリツジの分解構成斜視図、第3図は第
2図の組み立て斜視図、第4図はインクジェットユニッ
トIJUの取り付け部の斜視図、第5図はカートリッジIJC
の装置に対する取り付け説明図、第6図は本発明の装置
外観図、第7図(a)、(b)、(c)は順に本発明第
2図乃至第6図の実施例の共通液室、液路を有する天板
1300の上面図、エネルギー発生体の配列方向に関しての
共通液室の断面図、流路方向に関しての断面図、第8図
は従来のインクジエツト記録ヘツドの構造を示す模式
図、第9図は本発明実施例のオリフィスプレートの吐出
口形成方法を説明するための説明図、第10図は本発明の
他の実施例の透視斜視図、第11図は本発明のインク搬送
経路を説明する要部断面図、第12図は、本実施例の台形
形状断面の説明図である。 22は、エネルギー発生素子、15は、共通液室、12、13、
14、19、20、21は、斜面、140は液路。
と基板とを一体化した記録ユニットの透視斜視図、第2
図は本発明カートリツジの分解構成斜視図、第3図は第
2図の組み立て斜視図、第4図はインクジェットユニッ
トIJUの取り付け部の斜視図、第5図はカートリッジIJC
の装置に対する取り付け説明図、第6図は本発明の装置
外観図、第7図(a)、(b)、(c)は順に本発明第
2図乃至第6図の実施例の共通液室、液路を有する天板
1300の上面図、エネルギー発生体の配列方向に関しての
共通液室の断面図、流路方向に関しての断面図、第8図
は従来のインクジエツト記録ヘツドの構造を示す模式
図、第9図は本発明実施例のオリフィスプレートの吐出
口形成方法を説明するための説明図、第10図は本発明の
他の実施例の透視斜視図、第11図は本発明のインク搬送
経路を説明する要部断面図、第12図は、本実施例の台形
形状断面の説明図である。 22は、エネルギー発生素子、15は、共通液室、12、13、
14、19、20、21は、斜面、140は液路。
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 前岡 邦彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 泉田 昌明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 孝一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 福田 次宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 杉谷 博志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 服部 能史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 朝雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 益田 和明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 斎藤 昭男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 折笠 剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 大庭 孝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 中込 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 荒島 輝雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 河合 潤 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 阿部 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 木村 牧子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 才川 英男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 刈田 誠一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−35254(JP,A)
Claims (12)
- 【請求項1】インクを吐出するための吐出口と、該吐出
口に連通しインクを吐出するための吐出エネルギー発生
素子がそれぞれ配された複数の液路と、該液路の複数に
対しインクを供給すると共に、インクの供給を受けるイ
ンク供給口を備える共通液室と、を備えるインクジェッ
ト記録ヘッドと、 該記録ヘッドの回復処理を行うために該記録ヘッド内の
インクを強制的に前記吐出口から排出せしめる回復手段
と、を備えたインクジェット記録装置において、 前記共通液室は、 前記インク供給口から前記液路までの共通液室の内壁と
して、該液路の延長線に対して傾斜すると共に、前記回
復処理による前記吐出口からのインク排出時の気泡除去
効率を高めるための、 前記インク供給口から複数の波路に向かう第1斜面と、
該第1斜面の両隣にあって複数の液路の両端部側にそれ
ぞれに向かう第2、第3斜面とを有しており、 これらの斜面によって略角錐台形形状を成していること
を特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項2】前記吐出エネルギー発生素子は、インクに
膜沸騰を生じさせるための熱エネルギーを発生する電気
熱変換素子であって、前記回復手段は前記吐出口からイ
ンクを吸引排出する手段である請求項1のインクジェッ
ト記録装置。 - 【請求項3】吐出口からインクを強制的に排出させる回
復手段を有するインクジェット記録装置に搭載して用い
られるインクジェット記録ヘッドにおいて、 インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連通し、
インクを吐出するための吐出エネルギー発生素子がそれ
ぞれ配された複数の液路と、該液路の複数に対しインク
を供給すると共に、インクの供給を受けるインク供給口
を備える共通液室と、を備えるインクジェット記録ヘッ
ドであって、 前記共通液室は、 前記インク供給口から前記液路までの共通液室の内壁と
して、該波路の延長線に対して傾斜すると共に、前記回
復処理による前記吐出口からのインク排出時の気泡除去
効率を高めるための、 前記インク供給口から複数の液路に向かう第1斜面と、
該第1斜面の両隣にあって複数の液路の両端部側にそれ
ぞれに向かう第2、第3斜面とを有しており、 これらの斜面によって略角錐台形形状を成していること
を特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項4】前記吐出エネルギー発生素子は、インクに
膜沸騰を生じさせるための熱エネルギーを発生する電気
熱交換素子である請求項3のインクジェット記録ヘッ
ド。 - 【請求項5】前記第2、第3の斜面は、前記第1斜面の
傾斜角度以下の傾きを持つ斜面である請求項3のインク
ジェット記録ヘッド。 - 【請求項6】前記第1斜面の前記液路側への延長線が前
記吐出エネルギー発生素子が配される面に至る請求項3
のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項7】前記液路の断面形状は前記吐出エネルギー
発生素子が配された側を底辺とする台形形状液路である
請求項3のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項8】前記台形形状液路は等脚台形形状である請
求項7のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項9】前記液路の前記吐出口側に、等脚台形形状
のまま液路が広がる第1領域と、等脚台形形状のまま液
路が狭くなって吐出口につながる第2領域とを有してい
る請求項8のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項10】前記液路を構成するための壁を複数有す
と共に、前記吐出口が形成された吐出口形成部材を有す
る請求項3のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項11】請求項3に記載のインクジェット記録ヘ
ッドと、該記録ヘッドに供給されるインクを収納するイ
ンクタンクとを有するインクジェット記録ユニット。 - 【請求項12】前記インクタンクから前記液室にインク
を供給するための供給部材を有する請求項11に記載のイ
ンクジェット記録ユニット。
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