JP2787718B2 - ポリ塩化ビニル粘着テープ - Google Patents
ポリ塩化ビニル粘着テープInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリ塩化ビニル粘着テープに関し、さらに
詳しくは、耐寒性に優れ、冬季低温下における作業性が
改善されたポリ塩化ビニル粘着テープに関する。
詳しくは、耐寒性に優れ、冬季低温下における作業性が
改善されたポリ塩化ビニル粘着テープに関する。
ポリ塩化ビニルフィルムを基材(支持体)とするポリ
塩化ビニル粘着テープは、基材の塩化ビニルフィルム
が、電気絶縁性、耐候性、難燃性、耐水性、耐薬品性な
どに優れ、可塑剤の増減で任意の硬さとすることがで
き、また、強伸度が大で適応性に優れているため、電気
絶縁用粘着テープや包装用粘着テープ、保護用粘着テー
プ、防食用粘着テープなどとして汎用されている。
塩化ビニル粘着テープは、基材の塩化ビニルフィルム
が、電気絶縁性、耐候性、難燃性、耐水性、耐薬品性な
どに優れ、可塑剤の増減で任意の硬さとすることがで
き、また、強伸度が大で適応性に優れているため、電気
絶縁用粘着テープや包装用粘着テープ、保護用粘着テー
プ、防食用粘着テープなどとして汎用されている。
基材となるポリ塩化ビニルフィルムは、通常、可塑剤
を配合した軟質塩化ビニルフィルムが使用されポリ塩化
ビニル、可塑剤、充填剤、安定剤および顔料などが配合
された樹脂組成物から形成されたフィルムである。
を配合した軟質塩化ビニルフィルムが使用されポリ塩化
ビニル、可塑剤、充填剤、安定剤および顔料などが配合
された樹脂組成物から形成されたフィルムである。
また、粘着剤としては、一般に、エラストマー、粘着
付与樹脂、軟化剤、充填剤、老化防止剤などから構成さ
れるものが使用されている。
付与樹脂、軟化剤、充填剤、老化防止剤などから構成さ
れるものが使用されている。
ところで、ポリ塩化ビニルは、製造時、加工時、使用
時における熱、光、酸素などの作用により脱塩化水素反
応を主体とする分解劣化を受け、着色を生じるため、各
種の安定剤が配合されているが、ポリ塩化ビニル粘着テ
ープ基材の安定剤としては、安全性、コスト、テープ品
質等の観点から、通常、鉛系(Pb系)安定剤やBa−Zn
系、Ca−Zn系などの金属石ケン(高級脂肪酸の金属塩)
が主に使用されている。
時における熱、光、酸素などの作用により脱塩化水素反
応を主体とする分解劣化を受け、着色を生じるため、各
種の安定剤が配合されているが、ポリ塩化ビニル粘着テ
ープ基材の安定剤としては、安全性、コスト、テープ品
質等の観点から、通常、鉛系(Pb系)安定剤やBa−Zn
系、Ca−Zn系などの金属石ケン(高級脂肪酸の金属塩)
が主に使用されている。
そして、多くの場合、Pb系安定剤として三塩基性硫酸
鉛(3PbO・PbSO4・H2O)を用い、これとPb,Ba,Zn,Ca等
の金属石ケンもしくは脂肪酸等の滑剤とを組み合わせて
使用している。
鉛(3PbO・PbSO4・H2O)を用い、これとPb,Ba,Zn,Ca等
の金属石ケンもしくは脂肪酸等の滑剤とを組み合わせて
使用している。
ところが、上記公知の安定剤系を用いたポリ塩化ビニ
ルフィルムと粘着剤の組み合わせでは、粘着テープの耐
寒性が悪く、低温下での作業性に劣るという問題があ
り、改善が求められている。
ルフィルムと粘着剤の組み合わせでは、粘着テープの耐
寒性が悪く、低温下での作業性に劣るという問題があ
り、改善が求められている。
すなわち、低温下において、ロール状に捲回された粘
着テープを巻き戻して被着体に巻き付け作業を行なう場
合、粘着層が固化して、展開性が軽度となり過ぎるた
め、粘着テープが使いにくくなる。いわゆる耐寒パラ剥
離現象が生じる。
着テープを巻き戻して被着体に巻き付け作業を行なう場
合、粘着層が固化して、展開性が軽度となり過ぎるた
め、粘着テープが使いにくくなる。いわゆる耐寒パラ剥
離現象が生じる。
粘着テープの耐寒性は、通常、−10℃〜5℃を基準と
し、剥離速度と剥離力の関係から評価することができ
る。
し、剥離速度と剥離力の関係から評価することができ
る。
この点について、第1図を参照しながら説明する。第
1図は、3種類の粘着テープについて、−10℃〜5℃に
おける剥離速度と剥離力との関係を示す図である。
1図は、3種類の粘着テープについて、−10℃〜5℃に
おける剥離速度と剥離力との関係を示す図である。
剥離力は、剥離速度に依存するが、粘着テープpで
は、ロール状に捲回された粘着テープの巻き戻し(展
開)にともない、剥離(展開)速度が大となるほど剥離
力(展開力)が増大するため、例えば、電気絶縁用粘着
テープとして電線やケーブルの接続部に巻き付ける際
に、強く巻き付けることができ、作業性に優れている。
は、ロール状に捲回された粘着テープの巻き戻し(展
開)にともない、剥離(展開)速度が大となるほど剥離
力(展開力)が増大するため、例えば、電気絶縁用粘着
テープとして電線やケーブルの接続部に巻き付ける際
に、強く巻き付けることができ、作業性に優れている。
これに対して、粘着テープrでは、剥離(展開)速度
が大となるほど急速に剥離力(展開力)が小さくなるた
め、巻き付け作業の際に、ロール状に捲回された粘着テ
ープの展開性が緩くなりすぎて、いわゆるパラ剥離現象
が生じ、巻き付け作業が困難となる。
が大となるほど急速に剥離力(展開力)が小さくなるた
め、巻き付け作業の際に、ロール状に捲回された粘着テ
ープの展開性が緩くなりすぎて、いわゆるパラ剥離現象
が生じ、巻き付け作業が困難となる。
粘着テープqの場合には、剥離(展開)速度が15m/分
までは、剥離力(展開力)が粘着テープpと同等または
それ以上となり、例えば、防食テープ用途に使用可能で
ある。ただし、剥離速度がそれ以上となると、剥離力が
急速に低下するため、その範囲では巻き付け用途に不適
当となる。
までは、剥離力(展開力)が粘着テープpと同等または
それ以上となり、例えば、防食テープ用途に使用可能で
ある。ただし、剥離速度がそれ以上となると、剥離力が
急速に低下するため、その範囲では巻き付け用途に不適
当となる。
上記粘着テープp,q,rは、典型的な場合を説明るする
ために示したが、例えば、pとqの中間の傾向を示すも
のや、あるいは−5℃ではqの傾向を示すが、−10℃に
なるとrの傾向を示すものなど、各種の粘着テープがあ
る。
ために示したが、例えば、pとqの中間の傾向を示すも
のや、あるいは−5℃ではqの傾向を示すが、−10℃に
なるとrの傾向を示すものなど、各種の粘着テープがあ
る。
低温下での作業性の観点から、−10℃〜5℃の低温に
おいて、電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープでは粘着
テープpのタイプが、また、鋼管などの防食用ポリ塩化
ビニル粘着テープでは粘着pないしqのタイプのものが
望まれている。
おいて、電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープでは粘着
テープpのタイプが、また、鋼管などの防食用ポリ塩化
ビニル粘着テープでは粘着pないしqのタイプのものが
望まれている。
従来、三塩基性硫酸鉛と金属石ケンの安定剤系を使用
し、滑剤や液体安定剤を添加していないポリ塩化ビニル
フィルムを基材として用いたポリ塩化ビニル粘着テープ
では、粘着剤層への滑剤や安定剤のブリード、ブルーム
が少なく、その結果、粘着力は良好ではあるものの、低
温時に粘着剤層が固化するため、耐寒性に劣り、前記し
た作業性が悪化する。
し、滑剤や液体安定剤を添加していないポリ塩化ビニル
フィルムを基材として用いたポリ塩化ビニル粘着テープ
では、粘着剤層への滑剤や安定剤のブリード、ブルーム
が少なく、その結果、粘着力は良好ではあるものの、低
温時に粘着剤層が固化するため、耐寒性に劣り、前記し
た作業性が悪化する。
滑剤や液体安定剤を添加したポリ塩化ビニルフィルム
を基材として用いたポリ塩化ビニル粘着テープは、ブリ
ード、ブルームが多く、その結果、粘着力が低下し、粘
着テープとしての性能が劣る。
を基材として用いたポリ塩化ビニル粘着テープは、ブリ
ード、ブルームが多く、その結果、粘着力が低下し、粘
着テープとしての性能が劣る。
また、三塩基性硫酸鉛と金属石ケンの安定剤系のみを
用いたポリ塩化ビニルフィルムを基材としたものは、特
に、防食用粘着テープの分野において、汎用の銀色で、
耐候性が不充分である。
用いたポリ塩化ビニルフィルムを基材としたものは、特
に、防食用粘着テープの分野において、汎用の銀色で、
耐候性が不充分である。
本発明の目的は、耐寒性に優れ、低温下での作業性が
良好なポリ塩化ビニル粘着テープを提供することにあ
る。
良好なポリ塩化ビニル粘着テープを提供することにあ
る。
また、本発明の目的は、基材のポリ塩化ビニルフィル
ムを安定して製造でき、かつ、良好な耐寒性を有すると
ともに、耐候性が良好で、粘着性能も従来のものより低
下しないポリ塩化ビニル粘着テープを提供することにあ
る。
ムを安定して製造でき、かつ、良好な耐寒性を有すると
ともに、耐候性が良好で、粘着性能も従来のものより低
下しないポリ塩化ビニル粘着テープを提供することにあ
る。
本発明者らは、前記従来技術の有する問題点を克服す
るために鋭意研究した結果、三塩基性硫酸鉛や二塩基性
亜リン酸鉛などの鉛系安定剤とともに、ホスフィンや有
機亜リン酸エステルを限定された特定の範囲で添加する
ことにより、基材のポリ塩化ビニルフィルムを安定して
製造でき、しかも粘着力を低下させることなく、耐寒
性、耐候性を向上させた粘着テープの得られることを見
出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
るために鋭意研究した結果、三塩基性硫酸鉛や二塩基性
亜リン酸鉛などの鉛系安定剤とともに、ホスフィンや有
機亜リン酸エステルを限定された特定の範囲で添加する
ことにより、基材のポリ塩化ビニルフィルムを安定して
製造でき、しかも粘着力を低下させることなく、耐寒
性、耐候性を向上させた粘着テープの得られることを見
出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、ポリ塩化ビニルフィルム
の片面に粘着剤を塗布してなるポリ塩化ビニル粘着テー
プにおいて、基材のポリ塩化ビニルフィルムとして、ポ
リ塩化ビニル100重量部当たり、(a)三塩基性硫酸鉛
および二塩基性亜リン酸鉛から選択される少なくとも1
種の鉛系安定剤1〜3重量部、および(b)ホスフィン
および有機亜リン酸エステルから選択される少なくとも
1種の有機リン化合物0.2〜1重量部を含有せしめた樹
脂組成物から成形されたフィルムを用いることを特徴と
するポリ塩化ビニル粘着テープが提供される。
の片面に粘着剤を塗布してなるポリ塩化ビニル粘着テー
プにおいて、基材のポリ塩化ビニルフィルムとして、ポ
リ塩化ビニル100重量部当たり、(a)三塩基性硫酸鉛
および二塩基性亜リン酸鉛から選択される少なくとも1
種の鉛系安定剤1〜3重量部、および(b)ホスフィン
および有機亜リン酸エステルから選択される少なくとも
1種の有機リン化合物0.2〜1重量部を含有せしめた樹
脂組成物から成形されたフィルムを用いることを特徴と
するポリ塩化ビニル粘着テープが提供される。
以下、本発明について詳述する。
(ポリ塩化ビニルフィルム) ポリ塩化ビニル粘着テープは、基材として、通常、可
塑剤を配合した軟質塩化ビニルフィルムを使用し、耐熱
性等が要求されるときには、硬質塩化ビニルフィルムが
使用される。本発明では、いずれのフィルムも使用でき
る。
塑剤を配合した軟質塩化ビニルフィルムを使用し、耐熱
性等が要求されるときには、硬質塩化ビニルフィルムが
使用される。本発明では、いずれのフィルムも使用でき
る。
ここで、軟質塩化ビニルフィルムの配合例を挙げる
と、一般に、次のとおりである。
と、一般に、次のとおりである。
軟質塩化ビニルフィルムの配合例 ポリ塩化ビニル 100重量部 (重合度=800〜1,500) 可塑剤 30〜60重量部 充填剤 0〜100重量部 安定剤 1〜5 重量部 顔料 0〜5 重量部 ここで、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP)
やフタル酸ジオクチル(DOP)などのフタル酸エステル
系、りん酸トルクレシル(TCP)などのりん酸エステル
系など、汎用の低分子量可塑剤が使用され、耐熱性等の
改質が要求されるときには、可塑剤の使用量を減少させ
るか、あるいは使用しない場合がある。
やフタル酸ジオクチル(DOP)などのフタル酸エステル
系、りん酸トルクレシル(TCP)などのりん酸エステル
系など、汎用の低分子量可塑剤が使用され、耐熱性等の
改質が要求されるときには、可塑剤の使用量を減少させ
るか、あるいは使用しない場合がある。
充填剤としては、炭酸カルシウムなどの無機充填剤が
使用目的に応じて適宜添加される。
使用目的に応じて適宜添加される。
着色のために、各種の顔料を適宜添加してもよい。
安定剤 本発明では、ポリ塩化ビニルの安定剤とて、ポリ塩化
ビニル100重量部当たり、 (a)三塩基性硫酸鉛(3PbO・PbSO4・H2O)および二塩
基亜リン酸鉛(2PbO・PbHPO3・1/2 2H2O)から選択され
る少なくとも1種の鉛系安定剤1〜3重量部と、 (b)ホスフィンおよび有機亜リン酸エステルから選択
される少なくとも1種の有機リン化合物0.2〜1重量部
を必須成分として使用する。
ビニル100重量部当たり、 (a)三塩基性硫酸鉛(3PbO・PbSO4・H2O)および二塩
基亜リン酸鉛(2PbO・PbHPO3・1/2 2H2O)から選択され
る少なくとも1種の鉛系安定剤1〜3重量部と、 (b)ホスフィンおよび有機亜リン酸エステルから選択
される少なくとも1種の有機リン化合物0.2〜1重量部
を必須成分として使用する。
鉛系安定剤の配合割合は、1重量部未満では安定化効
果が不充分であり、3重量部を越えるとフィルム成形性
が悪くなる。また、三塩基性硫酸鉛よりも二塩基性亜リ
ン酸鉛を用いた方が耐候性がより良好となる。両者を適
量組み合わせて用いることもできる。
果が不充分であり、3重量部を越えるとフィルム成形性
が悪くなる。また、三塩基性硫酸鉛よりも二塩基性亜リ
ン酸鉛を用いた方が耐候性がより良好となる。両者を適
量組み合わせて用いることもできる。
ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィ
ン、ジフェニル亜ホスフィン酸フェニルなどが挙げら
れ、有機亜リン酸エステルとしては、例えば、トリス
(p−ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホ
スファイト、トリス(p−フェニルフェニル)ホスファ
イト、トリス(o−シクロヘキスルフェニル)ホスファ
イト、トチ(モノノニル/ジノニルフェニル)ホスファ
イト、フェニルp−ノニルフェニルホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、
トリブチルフォスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、トリオレイルホスファイト、トリステアリルホスフ
ァイト、トリアリルホスファイト、モノiso−オクチル
ジフェニルホスファイト、モノトリデシルジフェニルホ
スファイトなど汎用のホスファイトが挙げられる。これ
らは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
ン、ジフェニル亜ホスフィン酸フェニルなどが挙げら
れ、有機亜リン酸エステルとしては、例えば、トリス
(p−ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホ
スファイト、トリス(p−フェニルフェニル)ホスファ
イト、トリス(o−シクロヘキスルフェニル)ホスファ
イト、トチ(モノノニル/ジノニルフェニル)ホスファ
イト、フェニルp−ノニルフェニルホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、
トリブチルフォスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、トリオレイルホスファイト、トリステアリルホスフ
ァイト、トリアリルホスファイト、モノiso−オクチル
ジフェニルホスファイト、モノトリデシルジフェニルホ
スファイトなど汎用のホスファイトが挙げられる。これ
らは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
これらの有機リン化合物の配合割合が0.2重量部未満
であると、耐寒性向上効果が少なく、逆に1重量部を越
えると、粘着剤層へのブリード量が多くなり粘着力が低
下する。
であると、耐寒性向上効果が少なく、逆に1重量部を越
えると、粘着剤層へのブリード量が多くなり粘着力が低
下する。
有機リン化合物を上記限定された範囲内で添加する
と、粘着剤層へのブリードが微量おこることにより耐寒
性が向上するものと推定できる。
と、粘着剤層へのブリードが微量おこることにより耐寒
性が向上するものと推定できる。
また、これらの安定剤の組み合わせにより、ポリ塩化
ビニルフィルムを安定して製造でき、耐候性も向上す
る。
ビニルフィルムを安定して製造でき、耐候性も向上す
る。
さらに、これらの安定剤とともに、例えば、金属石ケ
ンなどの汎用の安定剤を併用してもよい。金属石ケンを
使用する場合には、その配合割合は、通常、ポリ塩化ビ
ニル100重量部に対して、1〜5重量部とする。
ンなどの汎用の安定剤を併用してもよい。金属石ケンを
使用する場合には、その配合割合は、通常、ポリ塩化ビ
ニル100重量部に対して、1〜5重量部とする。
ポリ塩化ビニルフィルムは、これらの各成分が配合さ
れた樹脂組成物を用い、例えば、逆L型カレンダーロー
ルを用いて、通常、150〜400μmの厚みのフィルムに成
形する。
れた樹脂組成物を用い、例えば、逆L型カレンダーロー
ルを用いて、通常、150〜400μmの厚みのフィルムに成
形する。
(粘着剤) 基材の片面に塗布される粘着剤としては、エラストマ
ー、粘着付与樹脂、軟化剤、充填剤、老化防止剤などか
ら構成される汎用のゴム系粘着剤が使用でき、特に限定
されない。
ー、粘着付与樹脂、軟化剤、充填剤、老化防止剤などか
ら構成される汎用のゴム系粘着剤が使用でき、特に限定
されない。
エラストマーとしては、天然ゴム(NR)、イソプレン
ゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、SBS、SI
S、SEBS、ブチルゴム、NBR、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、再生ゴムなど各種のゴムが使用でき、天然ゴ
ムと合成ゴムとのブレンドでもよい。
ゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、SBS、SI
S、SEBS、ブチルゴム、NBR、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、再生ゴムなど各種のゴムが使用でき、天然ゴ
ムと合成ゴムとのブレンドでもよい。
その具体的な配合例は、例えば、次ぎのとおりであ
る。
る。
ゴム系粘着剤の配合例 天然ゴム 70〜30重量部 SBR 30〜70重量部 軟化剤 0〜20重量部 粘着付与樹脂 50〜100重量部 老化防止剤 1〜3 重量部 ゴム系粘着剤は、有機溶剤溶液として、コーターによ
り基材面上に均一に塗布するなどの一般的な粘着テープ
製造法により、基材のポリ塩化ビニルフィルムに塗布し
て、ポリ塩化ビニル粘着テープを製造する。
り基材面上に均一に塗布するなどの一般的な粘着テープ
製造法により、基材のポリ塩化ビニルフィルムに塗布し
て、ポリ塩化ビニル粘着テープを製造する。
粘着剤層の厚みは、通常、20〜50μm程度である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に
説明する。
説明する。
[実施例] 次ぎの配合処方によりポリ塩化ビニル系樹脂組成物を
調整し、基材フィルムの原料とした。
調整し、基材フィルムの原料とした。
基材の配合処方 ポリ塩化ビニル(*1) 100重量部 可塑剤 (*2) 50重量部 充填剤 (*3) 10重量部 安定剤 (*4) 変量 (*1)ポリ塩化ビニル;徳山積水工業社製、商品名TS
1000RS、重合度1100、 (*2)可塑剤;フタル酸ジオクチル、積水化学工業社
製、商品名DOP−S (*3)充填剤;重質炭酸カルシウム、白石カルシウム
社製、商品名P−10 (*4)安定剤の種類と配合割合は、第1表に示す。こ
れらの樹脂組成物を用い、逆L型カレンダーロールを用
いて、350μmの厚みのフィルムを成形した。
1000RS、重合度1100、 (*2)可塑剤;フタル酸ジオクチル、積水化学工業社
製、商品名DOP−S (*3)充填剤;重質炭酸カルシウム、白石カルシウム
社製、商品名P−10 (*4)安定剤の種類と配合割合は、第1表に示す。こ
れらの樹脂組成物を用い、逆L型カレンダーロールを用
いて、350μmの厚みのフィルムを成形した。
粘着剤として、次ぎの配合処方のゴム系粘着剤を用い
た。
た。
ゴム系粘着剤の配合処方 天然ゴム 50重量 SBR (*5) 50重量部 軟化剤 (*6) 10重量部 粘着付与樹脂(*7) 80重量部 老化防止剤 (*8) 2重量部 (*5)SBR;日本合成ゴム社製、商品名ニポール1502 (*6)軟化剤;積水化学工業社製、商品名DOP (*7)粘着付与樹脂;荒川化学社製、商品名アルコン
P−125 (*8)老化防止剤;吉富製薬社製、商品名ヨシノック
ス425 前記フィルムの上に、下塗り剤として天然ゴムにMMA
を30%グラフト重合したものを塗布し、その上に、上記
ゴム系粘着剤のトルエン溶液をコーターにより、乾燥厚
み50μmとなるように塗布した。
P−125 (*8)老化防止剤;吉富製薬社製、商品名ヨシノック
ス425 前記フィルムの上に、下塗り剤として天然ゴムにMMA
を30%グラフト重合したものを塗布し、その上に、上記
ゴム系粘着剤のトルエン溶液をコーターにより、乾燥厚
み50μmとなるように塗布した。
得られたポリ塩化ビニル粘着テープは、幅25mm、全厚
400μmであった。
400μmであった。
得られた各粘着テープについて、耐寒性、耐候性およ
び粘着力を評価し、また、ポリ塩化ビニル樹脂組成物に
ついて成形性(フィルムへの加工性)を評価した。評価
方法と評価基準は次のとおりである。
び粘着力を評価し、また、ポリ塩化ビニル樹脂組成物に
ついて成形性(フィルムへの加工性)を評価した。評価
方法と評価基準は次のとおりである。
<耐寒性> ロール状に捲回した粘着テープを用い、−5℃の低温
槽中で2時間冷却した後、巻き付け作業を行ない、パラ
剥離の有無(巻き戻し時の展開性がゆるすぎるが否か)
を評価した。
槽中で2時間冷却した後、巻き付け作業を行ない、パラ
剥離の有無(巻き戻し時の展開性がゆるすぎるが否か)
を評価した。
×:パラ剥離あり、○:パラ剥離なし また、剥離速度と剥離力との関係を測定し、第1図の
pまたはqのタイプのものを○、rタイプのものを×と
した。第1表には、これらの総合評価で示す。
pまたはqのタイプのものを○、rタイプのものを×と
した。第1表には、これらの総合評価で示す。
<耐候性> 測定条件:JIS B−1752規定のカーボンアーク燈式耐
候試験にしたがい、ブラックパネル55℃、降雨条件中60
分中に12分降雨、照射時間300時間で変色劣化を観察し
た。
候試験にしたがい、ブラックパネル55℃、降雨条件中60
分中に12分降雨、照射時間300時間で変色劣化を観察し
た。
×:200時間以内で変色あり ○:200〜300時間で変色あり ◎:変色なし <粘着力> JIS Z−0237にしたがって測定 ×:135gf/10mm以下 ○:135gf/10mm以上 <成形性> 樹脂組成物をフィルムにする際の成形加工性について
評価した。
評価した。
×:プレートアウトによりフィルム成形不可 ○:フィルム成形性良好 結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、耐寒性に優れ、低温下での作業性が
良好なポリ塩化ビニル粘着テープが提供される。
良好なポリ塩化ビニル粘着テープが提供される。
また、本発明によれば、基材のポリ塩化ビニルフィル
ムを安定して製造でき、かつ、耐候性や粘着性能が良好
なポリ塩化ビニル粘着テープが提供される。
ムを安定して製造でき、かつ、耐候性や粘着性能が良好
なポリ塩化ビニル粘着テープが提供される。
第1図は、3つのタイプのポリ塩化ビニル粘着テープp,
q,rの剥離(展開)速度と、剥離力(展開力)との関係
を示す図である。
q,rの剥離(展開)速度と、剥離力(展開力)との関係
を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリ塩化ビニルフェルムの片面に粘着剤を
塗布してなるポリ塩化ビニル粘着テープにおいて、基材
のポリ塩化ビニルフィルムとして、ポリ塩化ビニル100
重量部当たり、(a)三塩基性硫酸鉛および二塩基性亜
リン酸鉛から選択される少なくとも1種の鉛系安定剤1
〜3重量部、および(b)ホスフィンおよび有機亜リン
酸エステルから選択される少なくとも1種の有機リン化
合物0.2〜1重量部を含有せしめた樹脂組成物から成形
されたフィルムを用いることを特徴とするポリ塩化ビニ
ル粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1299127A JP2787718B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | ポリ塩化ビニル粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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