JP2775221B2 - 変圧器の積鉄心 - Google Patents
変圧器の積鉄心Info
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Description
抜板からなる抜板ブロックを積み込んで構成される変圧
器の積鉄心において、励磁突入電流の減少を図るように
した変圧器の積鉄心に関する。
時値が「0」の時に投入され、しかも積鉄心内の残留磁
気の方向と電圧投入直後の磁束の方向とが一致した場合
に最大となり、その場合、励磁突入電流が最大となる第
1サイクルの電流の最大値imax は、下記式で表わされ
る。
L;励磁巻線の空心インダクタンス, Bm ;常規磁束
密度, Br ;残留磁束密度 )この式から明らかなよ
うに、励磁突入電流の最大値imax を減少させるために
は、常規磁束密度Bm を減少させること、又は、残留磁
束密度Br を減少させることが有効であることが分か
る。
あたっては、積鉄心の断面積Aを大きな値に設定する
か、あるいは、励磁巻線の巻数Nを増加させることが考
えられる。
たっては、鉄心に図12に示すようなバットギャップ5
5,55を積極的に設けることが考えられる。
おいては、例えば常規磁束密度Bm を1/2にしようと
すると変圧器の容積が等価的に2倍になり変圧器の大型
化、コストアップ等の問題や、インピーダンス電圧、電
圧変動率が増加するという問題等がある。
残留磁束密度の大幅な減少を達成できるが、バットギャ
ップ部分に大きな振動性の力が作用し、バットギャップ
部分が騒音源になるという問題や、この騒音を防止する
ために、一般の変圧器に比べて鉄心を強固に固定するた
めのなんらかの特別な対策を講じなければならないとい
う問題等がある。
に示すようなギャップ入り鉄心のようにバットギャップ
55,55を設けることなく、一般の変圧器の積鉄心と
類似の構造で残留磁束密度を低減し、励磁突入電流の減
少を図ることができる積鉄心を提供することを目的とす
る。
に、本発明に係る第1の変圧器の積鉄心は、複数枚の抜
板からなる抜板ブロックを積み込んで構成され、鉄心脚
とヨーク間に継ぎ目のギャップが形成される変圧器の積
鉄心において、前記継ぎ目のギャップが、抜板ブロック
の各層ごとに同一位置にならないよう交互に形成される
とともに、互いに隣接する抜板ブロックの各層間に非磁
性の絶縁体が配設されてなることを特徴とする。
は、複数枚の抜板からなる抜板ブロックを積み込んで構
成され、鉄心脚とヨーク間に継ぎ目のギャップが形成さ
れる変圧器の積鉄心において、前記継ぎ目のギャップ
が、抜板ブロックの各層ごとに同一位置にならないよう
交互に形成されるとともに、互いに隣接する抜板ブロッ
クの各層間に非磁性の金属体が配設されてなることを特
徴とする。
明する。
一部の斜視図、図2は、図1に示す積鉄心を図示矢印II
方向から見た側面図、図3は、図1に示す積鉄心を図示
矢印III 方向から見た平面図を示している。
は右側鉄心脚、3は上部ヨークを表わしている。なお、
図示しないが、下部ヨークが存在する。
1 ,102 ,103 ,104 ,…,10n によって構成
される。抜板ブロック101 は、抜板ブロック10a の
みからなり、抜板ブロック10a は、m枚の厚さ0.3
5mm程度のけい素鋼板からなる抜板1001 ,100
2 ,…,100m によって構成される。他の抜板ブロッ
ク102 ,103 ,104 ,…,10n は、それぞれ、
抜板ブロック10a と、この抜板ブロック10a の片面
に配設された薄板状の非磁性絶縁体10b とから構成さ
れる。ここで、非磁性絶縁体10b は、FRP板、ポリ
アミド紙、クラフト紙等で構成される。
ク201 ,202 ,203 ,20 4 ,…,20n によっ
て構成され、各抜板ブロック201 ,202 ,203 ,
204 ,…,20n は、左側鉄心脚1の各抜板ブロック
101 ,102 ,103 ,104 ,…,10n と同様に
構成されている。
ク301 ,302 ,303 ,304,…,30n によっ
て構成され、各抜板ブロック301 ,302 ,303 ,
30 4 ,…,30n は、左側鉄心脚1の各抜板ブロック
101 ,102 ,103 ,104 ,…,10n と同様に
構成されている。なお、下部ヨーク(図示省略)につい
ても、上部ヨーク3と同様に構成される。
2 ,303 ,304 ,…,30n は、図1から明らかな
ように、奇数列の抜板ブロック群301 ,303 ,…の
右側部分と偶数列の抜板ブロック群302 ,304 ,…
の左側部分とが重なり合い、奇数列の抜板ブロック群3
01 ,303 ,…の左側部分は、左側鉄心脚1の偶数列
の抜板ブロック群102 ,104 ,…の上側部分と重な
り合い、偶数列の抜板ブロック群302 ,304 ,…の
右側部分は、右側鉄心脚2の奇数列の抜板ブロック群2
01 ,203 ,…の上側部分と重なり合うよう配列され
る。
303 ,…の左側部分の下端面と、左側鉄心脚1の奇数
列の抜板ブロック群101 ,103 ,…の上端面との間
には継ぎ目のギャップ4が形成されている。この継ぎ目
のギャップ4は、抜板ブロック群301 ,303 ,…と
抜板ブロック群101 ,103 ,…との間の僅かな隙間
である。
04 ,…の左端面と、左側鉄心脚1の偶数列の抜板ブロ
ック群102 ,104 ,…の上側部分の右端面との間に
も、上記継ぎ目のギャップ4と同様な継ぎ目のギャップ
5が形成されている。また、奇数列の抜板ブロック群3
01 ,303 ,…の右端面と、右側鉄心脚2の奇数列の
抜板ブロック群201 ,203 ,…の上側部分の左端面
との間、及び、偶数列の抜板ブロック群302 ,30
4 ,…の右側部分の下端面と、右側鉄心脚2の偶数列の
抜板ブロック群202 ,204 ,…の上端面との間に
も、それぞれ上記継ぎ目のギャップ4,5と同様な継ぎ
目のギャップ6,7が形成されている。
づいて考察する。なお、図4は、左側鉄心脚1と上部ヨ
ーク3との接合部分を表わし、図3図示IV-IV による部
分的な拡大断面図を示している。なお、上部ヨーク3と
右側鉄心脚2の相互間、右側鉄心脚2と下部ヨークの相
互間、下部ヨークと左側鉄心脚1の相互間の各接合部分
も図4と同様に表わされる。
の抜板ブロック107 を下方から流れてきた磁束A
71は、継ぎ目のギャップ4の磁気抵抗と非磁性絶縁体1
0b ,30b の磁気抵抗との比に応じて、一部は、図4
図示破線矢印A73で示すように継ぎ目のギャップ4を通
過して上部ヨーク3の抜板ブロック307 に移り、他部
は、図4図示実線矢印で示すように非磁性絶縁体10
b 、抜板ブロック10a 、非磁性絶縁体30b を順に通
って抜板ブロック307 に移る。また、左側鉄心脚1の
抜板ブロック107 を下方から流れてきた磁束A72は、
継ぎ目のギャップ4の磁気抵抗と非磁性絶縁体10b の
磁気抵抗との比に応じて、一部は、図4図示破線矢印A
74で示すように継ぎ目のギャップ4を通過して上部ヨー
ク3の抜板ブロック307 に移り、他部は、図4図示実
線矢印で示すように非磁性絶縁体10b、抜板ブロック
10a 、非磁性絶縁体10b を順に通って抜板ブロック
307 に移る。
度が高いときには、各抜板ブロック106 ,108 が略
磁気飽和状態にあるため、抜板ブロック107 内部を流
れてきた磁束A71,A72は、図4図示破線矢印A73,A
74で示すように、ともに継ぎ目のギャップ4を直進通過
して抜板ブロック307 に移る。
の相互間の接合部分においては、互いに隣接する抜板ブ
ロック10a ,30a 間に非磁性絶縁体10b ,30b
を配設したことにより、左側鉄心脚1の奇数列の各抜板
ブロック101 ,103 …内部を下方から流れてきた磁
束は、継ぎ目のギャップ4か非磁性絶縁体10b ,30
b のいずれかを通らなければならない。このことは、以
下に述べるように、大幅な残留磁束密度の減少を達成で
きることを意味している。
する磁路長1mの鉄心で常規磁束密度が1Tの場合を例
に挙げて説明すると、その鉄心部分における磁束密度と
必要な起磁力との関係は、材料の加工及び鉄心の組立て
による材料特性の変化がないものと仮定すると、図5に
おける図形(1) で示すような曲線で表わされる。一方、
ギャップ部分の磁束密度と必要な起磁力との関係は、下
記式 磁束密度=起磁力×4π×10-7/(0.1×10-3) で表わされ、図5における図形(2) で示すような直線で
表わされる。
力との関係は、図5図示図形(1) と図形(2) とを合成し
て、図6に示すような曲線で表わすことができる。この
図6に示す図形と図5図示図形(1) とを例にとって比較
すれば明らかなように、ギャップ無しの鉄心の残留磁束
密度Br が0.7(T)であるのに対し、ギャップ入り
の鉄心の残留磁束密度Br は0.06(T)となり、残
留磁束密度Br が大幅に減少することが分かる。
の場合、鉄心への起磁力を零にする、換言すると、励磁
巻線に対する電圧印加を解除したとき、図13に示すよ
うに、磁束は磁気抵抗の大きな継ぎ目のギャップ4を迂
回してしまい、上述したような継ぎ目のギャップ4によ
る残留磁束密度Br の大幅な減少という効果を実際には
発揮できていなかった。
接する抜板ブロック10a ,30a間に非磁性絶縁体1
0b ,30b を配設したことにより、励磁巻線に対する
電圧印加を解除したとき、磁束は継ぎ目のギャップ4あ
るいは非磁性絶縁体10b ,30b を通って残留するこ
とになる。継ぎ目のギャップ4を通る磁束に対しては、
継ぎ目のギャップ4がギャップとして作用し、一方非磁
性絶縁体10b ,30 b を通る磁束に対しては、非磁性
絶縁体10b ,30b がギャップとして作用するので、
継ぎ目のギャップ4の大きさ、非磁性絶縁体10b ,3
0b の厚さを適切に設計することによりいずれの通路の
残留磁束密度も低減できる。そして、残留磁束密度Br
の大幅な減少により、常規磁束密度Bm を高い値に設定
することができるようになる。但し、継ぎ目のギャップ
4は積極的に入れなくても、抜板ブロック群301 ,3
03 ,…と抜板ブロック群101 ,103 ,…とを接合
させたとき必然的に生じる隙間だけでもよい。非磁性絶
縁体にギャップとしての作用をもたせるためには、抜板
のヒステリシス曲線、1ブロック当たりの抜板の枚数、
脚抜板とヨーク抜板が対向する面積、ヨーク抜板同士が
対向する面積等を考慮して、その厚さが決められる。
の変圧器で、常規磁束密度Bm が1.5(T)、残留磁
束密度Br が常規磁束密度Bm の80%である1.2
(T)、K=N・A/Lとすると、 imax =K(2×1.5+1.2−2)=2.2K となる。これに対し、この変圧器に非磁性絶縁体を挿入
し残留磁束密度Br を0.1(T)にしたとすれば、 imax =K(2×1.5+0.1−2)=1.1K となり、励磁突入電流は半減する。
を下げて励磁突入電流を1.1Kまで下げようとする
と、残留磁束密度を常規磁束密度の80%として逆算す
ると、常規磁束密度を1.11(T)に下げなければな
らない。実際は、常規磁束密度を下げればKの値も変わ
ってくるが、常規磁束密度を大幅に下げなければならな
いことに変わりはない。
した変圧器について検討する。先の式で右辺を近似的に
「0」として常規磁束密度を逆算してみると、一般の変
圧器の場合は、残留磁束密度を常規磁束密度の80%と
して0.714(T)になる。一方、鉄心脚にバットギ
ャップを入れ、あるいは、互いに隣接する抜板ブロック
10a ,30a 間に非磁性絶縁体10b ,30b を入
れ、残留磁束密度を0.1(T)にした場合は、0.9
5(T)となる。即ち、残留磁束密度を0.1(T)と
した場合は、設計磁束密度を1.33倍と高くとれるこ
とを示している。一方、変圧器の製造コストは、構造が
類似の場合、等価容量の0.3〜1乗(普通は0.65
乗程度)に比例する。等価容量は設計磁束密度に反比例
するので、結局変圧器の製造コストは設計磁束密度の
0.3〜1.0乗(普通は0.65乗)に反比例するこ
とになる。
て試算すると、非磁性絶縁体を入れる方法は、磁束密度
を単純に下げる方法と比較してコストは83%になる。
非磁性絶縁体の増加、製造工数の増加を考慮しても10
数%のコスト低減が期待できる。
トは、上記のように一概には論じられない。同じ残留磁
束を低減する方法でも、先に述べた鉄心脚にバットギャ
ップを入れる構造とした場合は、それによるコストアッ
プをみなければならない。
磁突入電流を一般の変圧器より大幅に下げる必要がある
場合は、バットギャップを入れる効果はある。小容量の
変圧器の場合は、バットギャップを入れるためのコスト
アップの割合が大きくなり、磁束密度を大きく下げても
ギャップを入れない方が有利になることが多い。
ットギャップを入れないで残留磁束密度を低くしたもの
で、従って構造が一般の変圧器と類似となるので、経済
的に大変有利である。また、励磁突入電流を磁束密度の
低減だけで対処した変圧器と比較して電圧変動率の増加
は少なく、また、バットギャップ入変圧器にありがちな
ギャップによる騒音の問題もなく、特性的にもバランス
のとれた欠点の少ない変圧器といえる。
いに隣接する抜板ブロック間に非磁性金属体(例えば、
銅板、銅条、アルミ板、アルミ条)を配設した積鉄心に
おいて、上述した図4と同様、左側鉄心脚1と上部ヨー
ク3との接合部分を表わし、図3図示IV-IV と同様の切
断面による部分的な拡大断面図を示している。なお、上
部ヨーク3と右側鉄心脚2の相互間、右側鉄心脚2と下
部ヨークの相互間、下部ヨークと左側鉄心脚1の相互間
の各接合部分も図7と同様に表わされる。
場合、図7に示すように、左側鉄心脚1の抜板ブロック
107 を下方から流れてきた磁束A71は、非磁性金属体
10 b ,30b を通過することができないため、図7図
示実線矢印で示すように継ぎ目のギャップ4を通過して
上部ヨーク3の抜板ブロック307 に移る。また、左側
鉄心脚1の抜板ブロック107 を下方から流れてきた磁
束A72は、図7図示実線矢印で示すように継ぎ目のギャ
ップ4を通過して上部ヨーク3の抜板ブロック307 に
移る。
の相互間の接合部分においては、互いに隣接する抜板ブ
ロック10a ,30a 間に非磁性金属体10b ,30b
を配設したことにより、左側鉄心脚1の奇数列の各抜板
ブロック101 ,103 …内部を下方から流れてきた磁
束は、継ぎ目のギャップ4を通過せざるをえない。
たときには、非磁性金属体10b ,30b が磁束を完全
には遮断することはなく、このため、磁束は継ぎ目のギ
ャップ4または非磁性金属体10b ,30b のいずれか
を通って残留すると推察される。ここで、継ぎ目のギャ
ップ4を通る磁束に対しては、継ぎ目のギャップ4がギ
ャップとして作用し、一方、非磁性金属体10b ,30
b を通る磁束に対しては、非磁性金属体10b ,30b
がギャップとして作用する。このため、継ぎ目のギャッ
プ4の大きさ、非磁性金属体10b ,30b の厚さを適
切に設計することによりいずれの通路の残留磁束密度も
低減できる。そして、残留磁束密度Brの大幅な減少に
より、常規磁束密度Bm を高い値に設定することができ
るようになる。
施例と同様の効果、すなわち、バットギャップを入れな
いで残留磁束密度を低くしたため、構造が一般の変圧器
と類似となるので、経済的に大変有利であり、また、励
磁突入電流を磁束密度の低減だけで対処した変圧器と比
較して電圧変動率の増加は少なく、また、バットギャッ
プ入変圧器にありがちなギャップによる騒音の問題もな
く、特性的にもバランスがとれるという効果、を奏する
ことができる。
であって、ヨークの抜板ブロックの両面に非磁性絶縁体
を配設した積鉄心を示している。ここで、図8は、上述
した実施例の図2と同様、図1に示す積鉄心を図示矢印
II方向から見た側面図、図9は、同じく図3と同様、図
1に示す積鉄心を図示矢印III 方向から見た平面図を示
している。また、図10は、図4と同様、左側鉄心脚1
と上部ヨーク3との接合部分を表わし、図3図示IV-IV
と同様の切断面による部分的な拡大断面図を示してい
る。
脚1は、n個の抜板ブロック101,102 ,103 ,
104 ,…,10n によって構成され、各抜板ブロック
10 1 ,102 ,103 ,104 ,…,10n は、m枚
の厚さ0.35mm程度のけい素鋼板からなる抜板10
01 ,1002 ,…,100m によって構成される。
ク201 ,202 ,203 ,204,…,20n によっ
て構成され、各抜板ブロック201 ,202 ,203 ,
20 4 ,…,20n は、m枚のけい素鋼板からなる抜板
2001 ,2002 ,…,200m によって構成され
る。
+2)個の非磁性体絶縁体付き抜板ブロック301 ,3
02 ,303 ,304 ,…,30n によって構成され
る。ここで、(n+2)個にするのは、ヨーク断面積の
減少を防止するためであり、n個の非磁性絶縁体付き抜
板ブロックからなるヨークの両側面に1個づつ増設して
構成される。各非磁性絶縁体付き抜板ブロック301 ,
302 ,303 ,304,…,30n は、k枚のけい素
鋼板からなる抜板3001 ,3002 ,…,300k に
よって構成される抜板ブロック30a と、この抜板ブロ
ック30a の両面に配設された非磁性絶縁体30b ,3
0c とによって構成される。なお、下部ヨークについて
も、上部ヨーク3と同様に構成される。
基づいて考察する。
ブロック107 を下方から流れてきた磁束A71は、継ぎ
目のギャップ4の磁気抵抗と非磁性絶縁体30b の磁気
抵抗との比に応じて、一部は、図10図示破線矢印A73
で示すように継ぎ目のギャップ4を通過して上部ヨーク
3の抜板ブロック307 に移り、他部は、図10図示実
線矢印で示すように抜板ブロック106 、非磁性絶縁体
30b を順に通って抜板ブロック307 に移る。また、
左側鉄心脚1の抜板ブロック107 を下方から流れてき
た磁束A72は、継ぎ目のギャップ4の磁気抵抗と非磁性
絶縁体30c の磁気抵抗との比に応じて、一部は、図1
0図示破線矢印A74で示すように継ぎ目のギャップ4を
通過して上部ヨーク3の抜板ブロック307 に移り、他
部は、図10図示実線矢印で示すように抜板ブロック1
08 、非磁性絶縁体30c を順に通って抜板ブロック3
07 に移る。
度が高いときには、各抜板ブロック106 ,108 が略
磁気飽和状態にあるため、抜板ブロック107 内部を流
れてきた磁束A71,A72は、図10図示破線矢印A73,
A74で示すように、ともに継ぎ目のギャップ4を直進通
過して抜板ブロック307 に移る。
施例と同様の効果、すなわち、バットギャップを入れな
いで残留磁束密度を低くしたため、構造が一般の変圧器
と類似となるので、経済的に大変有利であり、また、励
磁突入電流を磁束密度の低減だけで対処した変圧器と比
較して電圧変動率の増加は少なく、また、バットギャッ
プ入変圧器にありがちなギャップによる騒音の問題もな
く、特性的にもバランスがとれるという効果、を奏する
ことができる。
て、ヨークの抜板ブロックの両面に非磁性金属体を配設
した積鉄心において、上述した図4と同様、左側鉄心脚
1と上部ヨーク3との接合部分を表わし、図3図示IV-I
V と同様の切断面による部分的な拡大断面図を示してい
る。
ブロック107 を下方から流れてきた磁束A71は、非磁
性金属体30b を通過することができないため、図11
図示実線矢印で示すように継ぎ目のギャップ4を通過し
て上部ヨーク3の抜板ブロック307 に移る。また、左
側鉄心脚1の抜板ブロック107 を下方から流れてきた
磁束A72は、図11図示実線矢印で示すように継ぎ目の
ギャップ4を通過して上部ヨーク3の抜板ブロック30
7 に移る。
の相互間の接合部分においては、上部ヨーク3の各抜板
ブロック30a の両面に非磁性金属体30b ,30c を
配設したことにより、左側鉄心脚1の奇数列の各抜板ブ
ロック101 ,103 …内部を下方から流れてきた磁束
は、継ぎ目のギャップ4を通過せざるをえない。
ック30a の両面に非磁性金属体30b ,30c を配設
したことにより、定常時は、上述したように磁束は継ぎ
目ギャップ4を通過せざるをえない。しかし、励磁巻線
に対する電圧印加を解除したときには、非磁性金属体3
0b ,30c が磁束を完全には遮断することはなく、こ
のため、磁束は継ぎ目のギャップ4または非磁性金属体
30b ,30c のいずれかを通って残留すると推察され
る。ここで、継ぎ目のギャップ4を通る磁束に対して
は、継ぎ目のギャップ4がギャップとして作用し、一
方、非磁性金属体30b ,30c を通る磁束に対して
は、非磁性金属体30b ,30c がギャップとして作用
する。このため、継ぎ目のギャップ4の大きさ、非磁性
金属体30b ,30c の厚さを適切に設計することによ
りいずれの通路の残留磁束密度も低減できる。そして、
残留磁束密度Br の大幅な減少により、常規磁束密度B
m を高い値に設定することができるようになる。但し、
継ぎ目のギャップ4は積極的に入れなくても、非磁性金
属体付き抜板ブロック群301 ,303 ,…と抜板ブロ
ック群101 ,103 ,…とを接合させたとき必然的に
生じる隙間だけでもよい。非磁性金属体にギャップとし
ての作用をもたせるためには、抜板のヒステリシス曲
線、1ブロック当たりの抜板の枚数、脚抜板とヨーク抜
板が対向する面積、ヨーク抜板同士が対向する面積等を
考慮して、その厚さが決められる。
施例と同様の効果、すなわち、バットギャップを入れな
いで残留磁束密度を低くしたため、構造が一般の変圧器
と類似となるので、経済的に大変有利であり、また、励
磁突入電流を磁束密度の低減だけで対処した変圧器と比
較して電圧変動率の増加は少なく、また、バットギャッ
プ入変圧器にありがちなギャップによる騒音の問題もな
く、特性的にもバランスがとれるという効果、を奏する
ことができる。
の実施例としては、鉄心脚側の抜板ブロックの両面に非
磁性絶縁体又は非磁性金属体を配設してなる積鉄心があ
る。この実施例によっても、上述した各実施例と同様の
効果を奏することができる。
れるものではなく、単相3脚積鉄心、三相3脚積鉄心、
三相5脚積鉄心、多段鉄心、額縁状鉄心等に幅広く適用
できる。
残留磁束密度を低減させ、励磁突入電流の減少を図るこ
とができる。
面図
平面図
わし、図3図示IV-IV による部分的な拡大断面図
フ
する側面図
に対応する部分拡大断面図
に対応する部分拡大断面図
視図
明するための、図4に対応する部分を表わした断面図
001 ,…,300m抜板 10a ,30a抜板ブロック 10b ,30b ,30c 非磁性絶縁体又は非磁性金
属体
Claims (6)
- 【請求項1】 複数枚の抜板からなる抜板ブロックを積
み込んで構成され、鉄心脚とヨーク間に継ぎ目のギャッ
プが形成される変圧器の積鉄心において、前記継ぎ目の
ギャップが、抜板ブロックの各層ごとに同一位置になら
ないよう交互に形成されるとともに、互いに隣接する抜
板ブロックの各層間に非磁性の絶縁体が配設されてなる
ことを特徴とする変圧器の積鉄心。 - 【請求項2】 複数枚の抜板からなる抜板ブロックを積
み込んで構成され、鉄心脚とヨーク間に継ぎ目のギャッ
プが形成される変圧器の積鉄心において、前記継ぎ目の
ギャップが、抜板ブロックの各層ごとに同一位置になう
ないよう交互に形成されるとともに、互いに隣接する抜
板ブロックの各層間に非磁性の金属体が配設されてなる
ことを特徴とする変圧器の積鉄心。 - 【請求項3】 前記請求項1において、前記非磁性の絶
縁体が、前記ヨークの抜板ブロックの両面に配設されて
なることを特徴とする変圧器の積鉄心。 - 【請求項4】 前記請求項1において、前記非磁性の絶
縁体が、前記鉄心脚の抜板ブロックの両面に配設されて
なることを特徴とする変圧器の積鉄心。 - 【請求項5】 前記請求項2において、前記非磁性の金
属体が、前記ヨークの抜板ブロックの両面に配設されて
なることを特徴とする変圧器の積鉄心。 - 【請求項6】 前記請求項2において、前記非磁性の金
属体が、前記鉄心脚の抜板ブロックの両面に配設されて
なることを特徴とする変圧器の積鉄心。
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JP11152493 | 1993-05-13 | ||
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JP2775221B2 true JP2775221B2 (ja) | 1998-07-16 |
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