JP2768258B2 - 電動バルブ - Google Patents
電動バルブInfo
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- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
- Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
- Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バルブの弁体をモー
ターにより開閉する電動バルブであって、無電源型開度
センサーを有する電動バルブに関するものである。
ターにより開閉する電動バルブであって、無電源型開度
センサーを有する電動バルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動バルブの弁体の開度を検出す
るためにリミットスイッチを利用した機構が用いられて
いた。例えば図1に示すような電動ボールバルブにおい
ては、バルブ軸1の先端近傍にリミットスイッチaを利
用した回転角検出機構Xが設けてある。電動ボールバル
ブは、モーター2の駆動力によりバルブ軸1を正逆自在
に回転させ、弁体3を任意の回転角に設定することによ
り、バルブ内を通る流体の流量を適宜制御するものであ
り、バルブ軸の回転角によって流体の流量が算出できる
ので、この回転角が検出できればモーター2を制御して
バルブ内を通る流体の流量を任意に設定することができ
るものである。図2に回転角度検出機構Xの斜視図を示
す。回転角度検出機構Xはバルブ軸1にカムb1〜b4
を設けてあり、それぞれのカムに対応するリミットスイ
ッチa1〜a4が配してある。各カムb1〜b4の突起
部はバルブ軸1が所定の回転角になった時点で各リミッ
トスイッチa1〜a4を通電状態とするように設定して
あり、リミットスイッチa1〜a4の通電を検出するこ
とによりバルブ軸1の回転角度を検出することができる
ような構成となっている。また、別の例として図3に示
すような電動ニードル弁では、バルブ軸1の先端に開閉
検出機構Yが設けてある。電動ニードル弁は、モーター
2の駆動力により軸支持部4に螺着してあるバルブ軸1
を正逆自在に回転させることにより、バルブ軸1とこれ
に連結する弁体3が上下動し、弁体3の開度を自在に設
定して、バルブ内を通る流体の流量を適宜制御すること
ができるものである。開閉検出機構Yは図4に示すよう
に、バルブ軸1の先端近傍にフランジcを設け、上下の
それぞれにリミットスイッチa1、a2を配しており、
バルブ軸1が上方に移動し弁体3が全開状態となったと
きに、前記フランジcが上方のリミットスイッチa1に
当接してこれを通電状態とし、バルブ軸1が下方に移動
し弁体3が全閉状態となったときに、フランジcが下方
のリミットスイッチa2に当接してこれを通電状態とす
るように設定してある。このような構成によって、リミ
ットスイッチa1、a2の通電を検出すれば電動ニード
ル弁の開閉状態を検出することができことになる。
るためにリミットスイッチを利用した機構が用いられて
いた。例えば図1に示すような電動ボールバルブにおい
ては、バルブ軸1の先端近傍にリミットスイッチaを利
用した回転角検出機構Xが設けてある。電動ボールバル
ブは、モーター2の駆動力によりバルブ軸1を正逆自在
に回転させ、弁体3を任意の回転角に設定することによ
り、バルブ内を通る流体の流量を適宜制御するものであ
り、バルブ軸の回転角によって流体の流量が算出できる
ので、この回転角が検出できればモーター2を制御して
バルブ内を通る流体の流量を任意に設定することができ
るものである。図2に回転角度検出機構Xの斜視図を示
す。回転角度検出機構Xはバルブ軸1にカムb1〜b4
を設けてあり、それぞれのカムに対応するリミットスイ
ッチa1〜a4が配してある。各カムb1〜b4の突起
部はバルブ軸1が所定の回転角になった時点で各リミッ
トスイッチa1〜a4を通電状態とするように設定して
あり、リミットスイッチa1〜a4の通電を検出するこ
とによりバルブ軸1の回転角度を検出することができる
ような構成となっている。また、別の例として図3に示
すような電動ニードル弁では、バルブ軸1の先端に開閉
検出機構Yが設けてある。電動ニードル弁は、モーター
2の駆動力により軸支持部4に螺着してあるバルブ軸1
を正逆自在に回転させることにより、バルブ軸1とこれ
に連結する弁体3が上下動し、弁体3の開度を自在に設
定して、バルブ内を通る流体の流量を適宜制御すること
ができるものである。開閉検出機構Yは図4に示すよう
に、バルブ軸1の先端近傍にフランジcを設け、上下の
それぞれにリミットスイッチa1、a2を配しており、
バルブ軸1が上方に移動し弁体3が全開状態となったと
きに、前記フランジcが上方のリミットスイッチa1に
当接してこれを通電状態とし、バルブ軸1が下方に移動
し弁体3が全閉状態となったときに、フランジcが下方
のリミットスイッチa2に当接してこれを通電状態とす
るように設定してある。このような構成によって、リミ
ットスイッチa1、a2の通電を検出すれば電動ニード
ル弁の開閉状態を検出することができことになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、開度の
検出にリミットスイッチを利用すると、機械的故障が発
生しやすく、振動や衝撃の多い環境下では使用できなか
った。また、リミットスイッチは設置位置がずれること
がままあり、作動点における誤差が生じやすい。そし
て、使用開始当初に誤差がない状態であっても、位置の
検出をするごとにリミットスイッチには物理的な力が作
用するので、長期間使用することによりリミットスイッ
チの作動点が徐々にずれるという問題も生じていた。特
に全閉位置や全開位置での作動点のずれは、バルブを通
る流体の漏れや、モーターやバネなど内部部品の破損、
ニードル弁等では弁体のシール部の破損などの不都合を
招くおそれが高い。また、上述の回転角度検出機構Xに
おいて角度の分解能を上げるためには多数のリミットス
イッチが必要となるが、実際はスペースの制約があるた
め、全閉と全開の状態を検出するだけになっているもの
も多い。そして、上述の開閉検出機構Yは全閉と全開の
状態しか検出できず、その間の開度は検出できなかっ
た。
検出にリミットスイッチを利用すると、機械的故障が発
生しやすく、振動や衝撃の多い環境下では使用できなか
った。また、リミットスイッチは設置位置がずれること
がままあり、作動点における誤差が生じやすい。そし
て、使用開始当初に誤差がない状態であっても、位置の
検出をするごとにリミットスイッチには物理的な力が作
用するので、長期間使用することによりリミットスイッ
チの作動点が徐々にずれるという問題も生じていた。特
に全閉位置や全開位置での作動点のずれは、バルブを通
る流体の漏れや、モーターやバネなど内部部品の破損、
ニードル弁等では弁体のシール部の破損などの不都合を
招くおそれが高い。また、上述の回転角度検出機構Xに
おいて角度の分解能を上げるためには多数のリミットス
イッチが必要となるが、実際はスペースの制約があるた
め、全閉と全開の状態を検出するだけになっているもの
も多い。そして、上述の開閉検出機構Yは全閉と全開の
状態しか検出できず、その間の開度は検出できなかっ
た。
【0004】かかる不都合を回避するために電磁誘導を
利用した磁気センサーを用いることが考えられるが、誘
起電圧パルスの波形がなだらかな立ち上がり特性を示す
ものしかなく、正確な位置検出ができないので、電動バ
ルブに使用するのは適当ではなかった。
利用した磁気センサーを用いることが考えられるが、誘
起電圧パルスの波形がなだらかな立ち上がり特性を示す
ものしかなく、正確な位置検出ができないので、電動バ
ルブに使用するのは適当ではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために、本発明に係る電動バルブは、シリコン鉄軟
磁性結晶繊維(以下SCFと称す)を用いたコイルと、
磁石による電磁誘導を利用する開度センサーをバルブ軸
に連動させたものである。
するために、本発明に係る電動バルブは、シリコン鉄軟
磁性結晶繊維(以下SCFと称す)を用いたコイルと、
磁石による電磁誘導を利用する開度センサーをバルブ軸
に連動させたものである。
【0006】
【0007】上記開度センサーは、SCFをコアとする
複数のコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して垂直方
向に向かうように円弧状に並べた検出部と、バルブ軸の
軸心を中心として回転する、永久磁石を有する回転部と
により成り、この永久磁石を磁束の方向が回転部分の回
転軸と垂直であって、かつ前記コイルのコア先端近傍を
通るように設けてある回転角度センサーであることが望
ましい。
複数のコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して垂直方
向に向かうように円弧状に並べた検出部と、バルブ軸の
軸心を中心として回転する、永久磁石を有する回転部と
により成り、この永久磁石を磁束の方向が回転部分の回
転軸と垂直であって、かつ前記コイルのコア先端近傍を
通るように設けてある回転角度センサーであることが望
ましい。
【0008】また、上記開度センサーは、複数のSCF
をコアとするコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して
垂直方向に向かうように、バルブ軸に対して平行に並べ
た検出部と、バルブ軸の軸心を中心として回転する、永
久磁石を有する回転部とにより成り、この永久磁石を、
磁束の方向が回転部分の回転軸と垂直であって、かつ前
記コイルのコア先端近傍を通るように設けてある位置セ
ンサーとしてもよい。
をコアとするコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して
垂直方向に向かうように、バルブ軸に対して平行に並べ
た検出部と、バルブ軸の軸心を中心として回転する、永
久磁石を有する回転部とにより成り、この永久磁石を、
磁束の方向が回転部分の回転軸と垂直であって、かつ前
記コイルのコア先端近傍を通るように設けてある位置セ
ンサーとしてもよい。
【0009】
【作用】電動バルブに、SCFを用いたコイルと、磁石
による電磁誘導を利用した開度センサーをバルブ軸に連
動させることによって以下のような作用がみられる。
による電磁誘導を利用した開度センサーをバルブ軸に連
動させることによって以下のような作用がみられる。
【0010】まず、SCFの特性について説明する。文
献「電気学会マグネティックス研究会資料、MAG−9
0−170 溶融紡糸法によって作成した6.5%Si
Feの単結晶繊維の磁気特性」(以下文献と称す)にお
いてSCFの製法およびその特性が述べられている。S
CFの最も注目すべき特性は、磁気ヒステリシスループ
において大バルクハウゼンジャンプを示し、ヒステリシ
スループの形状が図5のような直方形となることである
(文献37頁 4−1.直流磁化特性)。
献「電気学会マグネティックス研究会資料、MAG−9
0−170 溶融紡糸法によって作成した6.5%Si
Feの単結晶繊維の磁気特性」(以下文献と称す)にお
いてSCFの製法およびその特性が述べられている。S
CFの最も注目すべき特性は、磁気ヒステリシスループ
において大バルクハウゼンジャンプを示し、ヒステリシ
スループの形状が図5のような直方形となることである
(文献37頁 4−1.直流磁化特性)。
【0011】この性質を利用することにより生じる作用
を、図6に示すような模式的な回転センサーを用いて説
明する。図6においてSCFはコイル6のコア5を形成
しており、コア5の軸心は回転動する永久磁石7の回転
軸と垂直となるように設定し、永久磁石7の回転動によ
って、コア5の一端5aは永久磁石7の先端面7aの近
傍を通過するように構成してある。このセンサーの原理
は、永久磁石7が回転動によってコイル6に近づくと電
磁誘導によってコイル6に誘導起電力が発生し、また、
永久磁石7がコイル6から離れるときも同様に誘導起電
力が発生するので、これらの誘導起電力によって生じる
電流を測定することによって永久磁石7がコイル6の近
傍を通過したことを検出するものである。そして、この
センサーにはコイル6のコア5にSCFを使用してお
り、SCFは図5に示すようなヒステリシスループを描
くので、磁界の変化がある一定の大きさを越えるとSC
Fのコア5には急激な磁束反転が起こり、コイル6には
急峻な誘起電圧パルスが発生することとなる。この誘起
電圧パルスが永久磁石7の回転動に従って発生する様子
を図7に示す。図7においてeは誘起電圧で図6で矢印
aの方向に電流を流す方向を正としており、tは時間で
永久磁石7は等速度で回転しているものとする。このよ
うな急峻な誘起電圧パルスによって永久磁石7がコイル
6の近傍を通過したことを正確に検知することが出来る
のである。これは、SCFの大バルクハウゼンジャンプ
特性によってのみ得られるものである。
を、図6に示すような模式的な回転センサーを用いて説
明する。図6においてSCFはコイル6のコア5を形成
しており、コア5の軸心は回転動する永久磁石7の回転
軸と垂直となるように設定し、永久磁石7の回転動によ
って、コア5の一端5aは永久磁石7の先端面7aの近
傍を通過するように構成してある。このセンサーの原理
は、永久磁石7が回転動によってコイル6に近づくと電
磁誘導によってコイル6に誘導起電力が発生し、また、
永久磁石7がコイル6から離れるときも同様に誘導起電
力が発生するので、これらの誘導起電力によって生じる
電流を測定することによって永久磁石7がコイル6の近
傍を通過したことを検出するものである。そして、この
センサーにはコイル6のコア5にSCFを使用してお
り、SCFは図5に示すようなヒステリシスループを描
くので、磁界の変化がある一定の大きさを越えるとSC
Fのコア5には急激な磁束反転が起こり、コイル6には
急峻な誘起電圧パルスが発生することとなる。この誘起
電圧パルスが永久磁石7の回転動に従って発生する様子
を図7に示す。図7においてeは誘起電圧で図6で矢印
aの方向に電流を流す方向を正としており、tは時間で
永久磁石7は等速度で回転しているものとする。このよ
うな急峻な誘起電圧パルスによって永久磁石7がコイル
6の近傍を通過したことを正確に検知することが出来る
のである。これは、SCFの大バルクハウゼンジャンプ
特性によってのみ得られるものである。
【0012】また、SCFは大バルクハウゼンジャンプ
特性の他にも有用な性質を有している。まず、SCFは
応力不感性を示す(文献41頁 4−4.引っ張り荷重
下での磁気特性)。これによって繊維状のSCFをセン
サーに組み込み固定することによっても外的応力による
磁化特性に対する影響は極めて少なくてすむことにな
る。さらに、高飽和磁束密度材料である(文献42頁
4−5.透磁率の周波数依存性)ので高感度のセンサー
を作ることが可能である。そして、高キュリー温度であ
る(文献42頁 4−6.キュリー温度(Tc)、直流
比抵抗(ρ)及びその他の物性)ので高温下で使用する
電動バルブ用のセンサーとして使用できる。また、非常
な柔軟性を示す(文献36頁 12行目)のでセンサー
の製造段階で損傷する等のおそれが少ない。
特性の他にも有用な性質を有している。まず、SCFは
応力不感性を示す(文献41頁 4−4.引っ張り荷重
下での磁気特性)。これによって繊維状のSCFをセン
サーに組み込み固定することによっても外的応力による
磁化特性に対する影響は極めて少なくてすむことにな
る。さらに、高飽和磁束密度材料である(文献42頁
4−5.透磁率の周波数依存性)ので高感度のセンサー
を作ることが可能である。そして、高キュリー温度であ
る(文献42頁 4−6.キュリー温度(Tc)、直流
比抵抗(ρ)及びその他の物性)ので高温下で使用する
電動バルブ用のセンサーとして使用できる。また、非常
な柔軟性を示す(文献36頁 12行目)のでセンサー
の製造段階で損傷する等のおそれが少ない。
【0013】大バルクハウゼンジャンプ特性を示す材料
としてFe−Si−B系アモルファス繊維等があるが、
上述のような特性においてSCFは格段に優れており、
SCFの使用によって初めて、大バルクハウゼンジャン
プ特性と高磁性密度による正確な位置検出が可能で、応
力不感性、高キュリー温度、柔軟性による劣悪な使用状
況にも耐えうることのできる開度センサーを有する電動
バルブの提供が可能となる。
としてFe−Si−B系アモルファス繊維等があるが、
上述のような特性においてSCFは格段に優れており、
SCFの使用によって初めて、大バルクハウゼンジャン
プ特性と高磁性密度による正確な位置検出が可能で、応
力不感性、高キュリー温度、柔軟性による劣悪な使用状
況にも耐えうることのできる開度センサーを有する電動
バルブの提供が可能となる。
【0014】さらに、開度センサーの構造が比較的簡単
で強固に作れるので、機械的な故障が発生せず、製造段
階で位置精度の高いものを作っていれば組み立て段階で
設置位置がずれることはない。また、検知部が回転部と
直接触れることがないので、検知部に物理的な衝撃が加
わることがない。
で強固に作れるので、機械的な故障が発生せず、製造段
階で位置精度の高いものを作っていれば組み立て段階で
設置位置がずれることはない。また、検知部が回転部と
直接触れることがないので、検知部に物理的な衝撃が加
わることがない。
【0015】そして、開度センサーは、SCFをコアと
する複数のコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して垂
直方向に向かうように円弧状に並べた検出部と、バルブ
軸の軸心を中心として回転する、永久磁石を有する回転
部とにより成り、この永久磁石を、磁束の方向が回転部
分の回転軸と垂直となり、かつ前記コイルのコア先端近
傍を通るように設けてある回転角度センサーとすれば、
上記コイルは非常に小さいものができるので、電動ボー
ルバルブ等の、弁体の回転によって流量を調節する電動
バルブに使用する際に、コイルを多数設けて角度の分解
能を上げても、スペースをとることがない。
する複数のコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して垂
直方向に向かうように円弧状に並べた検出部と、バルブ
軸の軸心を中心として回転する、永久磁石を有する回転
部とにより成り、この永久磁石を、磁束の方向が回転部
分の回転軸と垂直となり、かつ前記コイルのコア先端近
傍を通るように設けてある回転角度センサーとすれば、
上記コイルは非常に小さいものができるので、電動ボー
ルバルブ等の、弁体の回転によって流量を調節する電動
バルブに使用する際に、コイルを多数設けて角度の分解
能を上げても、スペースをとることがない。
【0016】また、上記開度センサーは、SCFをコア
とする複数のコイルを、コイルの軸心がバルブ軸に対し
て垂直方向に向かうように、バルブ軸に対して平行に並
べた検出部と、バルブ軸の軸心を中心として回転する、
永久磁石を有する回転部とにより成り、この永久磁石
を、磁束の方向が回転部分の回転軸と垂直となり、かつ
前記コイルのコア先端近傍を通るように設けてある位置
センサーとすれば、電動ニードル弁等の弁体の上下動に
よって流量を調節する電動バルブに使用する際に、全開
と全閉の間の開度を細かく検知することができる。
とする複数のコイルを、コイルの軸心がバルブ軸に対し
て垂直方向に向かうように、バルブ軸に対して平行に並
べた検出部と、バルブ軸の軸心を中心として回転する、
永久磁石を有する回転部とにより成り、この永久磁石
を、磁束の方向が回転部分の回転軸と垂直となり、かつ
前記コイルのコア先端近傍を通るように設けてある位置
センサーとすれば、電動ニードル弁等の弁体の上下動に
よって流量を調節する電動バルブに使用する際に、全開
と全閉の間の開度を細かく検知することができる。
【0017】
(実施例1)図を用いて本発明の実施例について説明す
る。図8は実施例1にかかる開度センサーを有する電動
ボールバルブである。開度センサーはバルブ軸1の回転
角を電磁誘導を利用して検出する回転角度センサーであ
り、電動ボールバルブに限らず、弁体3の回転によって
バルブを通る流体の流量を制御する弁であれば三方弁、
四方弁など様々なものにも使用できる。開度センサーの
斜視図を図9に示す。この開度センサーは電動バルブの
バルブ軸1に固定されたリング状の回転部8と回転部8
を取り囲む検知部9とによって構成している。なお、図
には検知部からの電気信号を伝えるケーブル10も描い
てある。図9のA−A断面図を図10に示す。図10に
示すように、回転部8には永久磁石7が磁束の方向が回
転部8の回転軸と垂直で、一端面7aが回転部8の側面
から表出するように設けてある。一方、検知部9には複
数のコイル6が、軸心をバルブ軸1に対して垂直に向け
て円弧状に一定間隔で並んでいる。そして、各コイル6
はシリコン鉄磁性体繊維、さらに詳しくは6.5%Si
Fe合金の単結晶繊維(SCF)をコアとしたものであ
り、コアの先端が検知部9の内周面から表出するように
設置してある。また、回転部8の側面と検知部9の内周
面は近接するが接触しない位置にあるので、回転部8が
回転することによって、回転部8の永久磁石7の一端面
7aは、検知部9のそれぞれのコイル6のコア先端近傍
を通ることになる。すなわち、回転部8の回転動によっ
て永久磁石7がコイル6近傍を通過することとなり、コ
イル6を通る磁束が変化することとなるので、コイル6
に誘導起電力が生じる。
る。図8は実施例1にかかる開度センサーを有する電動
ボールバルブである。開度センサーはバルブ軸1の回転
角を電磁誘導を利用して検出する回転角度センサーであ
り、電動ボールバルブに限らず、弁体3の回転によって
バルブを通る流体の流量を制御する弁であれば三方弁、
四方弁など様々なものにも使用できる。開度センサーの
斜視図を図9に示す。この開度センサーは電動バルブの
バルブ軸1に固定されたリング状の回転部8と回転部8
を取り囲む検知部9とによって構成している。なお、図
には検知部からの電気信号を伝えるケーブル10も描い
てある。図9のA−A断面図を図10に示す。図10に
示すように、回転部8には永久磁石7が磁束の方向が回
転部8の回転軸と垂直で、一端面7aが回転部8の側面
から表出するように設けてある。一方、検知部9には複
数のコイル6が、軸心をバルブ軸1に対して垂直に向け
て円弧状に一定間隔で並んでいる。そして、各コイル6
はシリコン鉄磁性体繊維、さらに詳しくは6.5%Si
Fe合金の単結晶繊維(SCF)をコアとしたものであ
り、コアの先端が検知部9の内周面から表出するように
設置してある。また、回転部8の側面と検知部9の内周
面は近接するが接触しない位置にあるので、回転部8が
回転することによって、回転部8の永久磁石7の一端面
7aは、検知部9のそれぞれのコイル6のコア先端近傍
を通ることになる。すなわち、回転部8の回転動によっ
て永久磁石7がコイル6近傍を通過することとなり、コ
イル6を通る磁束が変化することとなるので、コイル6
に誘導起電力が生じる。
【0018】コイル6は様々な製法が考えられるが、本
実施例では次のような製法を用いる。図11にコイル6
の斜視図を示す。コイル6の大きさは直径が約2mmで
長さが20mmの円筒体である。まず、樹脂もしくはセ
ラミックを円筒状に形成したホビン11の中心軸にSC
Fのコア5が入る直径約50μmの穴を設ける。次にホ
ビン11の側周面に銅箔を被着して、エッチング処理を
することにより螺旋状のコイル体6aを形成する。そし
て、ホビン11に設けた穴にSCFのコア5を挿入する
ことによってコイル6が完成する。また、コア5は予め
ホビン11内に固めていても良く、コア5を樹脂等で固
めた円筒体等を、この円筒体が挿入できる穴を設けたホ
ビン11内に挿入してもよい。
実施例では次のような製法を用いる。図11にコイル6
の斜視図を示す。コイル6の大きさは直径が約2mmで
長さが20mmの円筒体である。まず、樹脂もしくはセ
ラミックを円筒状に形成したホビン11の中心軸にSC
Fのコア5が入る直径約50μmの穴を設ける。次にホ
ビン11の側周面に銅箔を被着して、エッチング処理を
することにより螺旋状のコイル体6aを形成する。そし
て、ホビン11に設けた穴にSCFのコア5を挿入する
ことによってコイル6が完成する。また、コア5は予め
ホビン11内に固めていても良く、コア5を樹脂等で固
めた円筒体等を、この円筒体が挿入できる穴を設けたホ
ビン11内に挿入してもよい。
【0019】本実施例にかかる開度センサーは、以上の
構成を有することによって、回転部8の回転につれて永
久磁石7が検知部9の各コイル6の近傍を一つずつ通過
するので、回転部8が回転して永久磁石7が各コイル6
に近接して、各コイル6に誘起電圧パルスが発生する位
置は、回転部8の回転位置に一対一に対応する。すなわ
ち、回転部8にバルブ軸1を通じて連動する弁体3の回
転位置つまり弁体3の開度と各コイル6に誘起電圧パル
スが発生する位置が対応することとなる。さらに、検知
部9に設けてある各コイル6は一定の間隔で並んでいる
ので、弁体3の回転を等角度で検出することができる。
構成を有することによって、回転部8の回転につれて永
久磁石7が検知部9の各コイル6の近傍を一つずつ通過
するので、回転部8が回転して永久磁石7が各コイル6
に近接して、各コイル6に誘起電圧パルスが発生する位
置は、回転部8の回転位置に一対一に対応する。すなわ
ち、回転部8にバルブ軸1を通じて連動する弁体3の回
転位置つまり弁体3の開度と各コイル6に誘起電圧パル
スが発生する位置が対応することとなる。さらに、検知
部9に設けてある各コイル6は一定の間隔で並んでいる
ので、弁体3の回転を等角度で検出することができる。
【0020】次に、上述のような作動で発生する誘起電
圧パルス信号の処理を説明する。図12に本実施例に係
る信号処理回路を示す。信号回路は、開度センサーの検
知部9のそれぞれのコイル6に電磁誘導によって発生す
る電流を増幅するオペアンプA、A・・・、オペアンプ
Aの出力を処理するマトリックス回路B、マトリックス
回路Bの出力側に検知部9の各コイル6による検出点数
に対応して設けたトランジスターC、C、・・・、マト
リックス回路Bに接続してある外部スイッチDによって
構成している。このような構成によりに、検知部9の各
コイル6に発生した電流は、各オペアンプAによって負
帰還反転増幅され、電圧出力となってマトリックス回路
Bに導入される。従って、このマトリックス回路Bに
は、開度センサーの検出点のそれぞれに対応するパルス
電圧が入力されることになる。そして、マトリックス回
路Bの出力側には設けた各トランジスターCのベースに
パルス電圧が入力される。すなわち、パルス電圧の入力
が無い場合にはトランジスターCのコレクター/エミッ
ター間はオープン状態となってOFF状態となり、パル
ス電圧がベースに入力するとコレクター/エミッター間
が導通してON状態となる。従ってバイアス電圧を印加
しておき、導通状態による電圧変化を検出することでバ
ルブの開度が検出できることとなる。また、マトリック
ス回路Bに接続してある外部スイッチDは、各オペアン
プAと各トランジスターCとの接続組み合わせを自由に
選択できるような機能を有するものである。
圧パルス信号の処理を説明する。図12に本実施例に係
る信号処理回路を示す。信号回路は、開度センサーの検
知部9のそれぞれのコイル6に電磁誘導によって発生す
る電流を増幅するオペアンプA、A・・・、オペアンプ
Aの出力を処理するマトリックス回路B、マトリックス
回路Bの出力側に検知部9の各コイル6による検出点数
に対応して設けたトランジスターC、C、・・・、マト
リックス回路Bに接続してある外部スイッチDによって
構成している。このような構成によりに、検知部9の各
コイル6に発生した電流は、各オペアンプAによって負
帰還反転増幅され、電圧出力となってマトリックス回路
Bに導入される。従って、このマトリックス回路Bに
は、開度センサーの検出点のそれぞれに対応するパルス
電圧が入力されることになる。そして、マトリックス回
路Bの出力側には設けた各トランジスターCのベースに
パルス電圧が入力される。すなわち、パルス電圧の入力
が無い場合にはトランジスターCのコレクター/エミッ
ター間はオープン状態となってOFF状態となり、パル
ス電圧がベースに入力するとコレクター/エミッター間
が導通してON状態となる。従ってバイアス電圧を印加
しておき、導通状態による電圧変化を検出することでバ
ルブの開度が検出できることとなる。また、マトリック
ス回路Bに接続してある外部スイッチDは、各オペアン
プAと各トランジスターCとの接続組み合わせを自由に
選択できるような機能を有するものである。
【0021】なお、ここで示した処理回路はあくまで一
例であり、この他にもパルス電流を検出できるものであ
れば何ら制限されるものではない。また、適当なA/D
変換を行って、コンピューター等の制御・演算装置を組
み合わせることもできる。
例であり、この他にもパルス電流を検出できるものであ
れば何ら制限されるものではない。また、適当なA/D
変換を行って、コンピューター等の制御・演算装置を組
み合わせることもできる。
【0022】上述の構成によって、本実施例にかかる開
度センサーを有する電動バルブは以下のような効果を有
する。まず、開度センサーが構造が比較的簡単で強固に
つくることができるので、機械的な故障が発生すること
がなく、電動バルブを振動や衝撃の多い環境下で使用す
ることができる。また、開度センサーの回転部8と検知
部9が直接接触することがないので、長期間使用して
も、検知部9の設置位置がずれないので、常に正確な開
度の検出が可能となり、検出位置のずれによる電動バル
ブの故障を回避することが出来る。さらに、検知部9の
コイル6は非常に小さいので、コイル6を多数設けるこ
とにより分解能の高い開度検出ができるので、従来に比
べて格段に精度の高い流量制御が可能となり、しかも従
来品より非常にコンパクトなものができる。
度センサーを有する電動バルブは以下のような効果を有
する。まず、開度センサーが構造が比較的簡単で強固に
つくることができるので、機械的な故障が発生すること
がなく、電動バルブを振動や衝撃の多い環境下で使用す
ることができる。また、開度センサーの回転部8と検知
部9が直接接触することがないので、長期間使用して
も、検知部9の設置位置がずれないので、常に正確な開
度の検出が可能となり、検出位置のずれによる電動バル
ブの故障を回避することが出来る。さらに、検知部9の
コイル6は非常に小さいので、コイル6を多数設けるこ
とにより分解能の高い開度検出ができるので、従来に比
べて格段に精度の高い流量制御が可能となり、しかも従
来品より非常にコンパクトなものができる。
【0023】本実施例では検知部9のコイル6を円弧状
に一列に並べた。つまり、検知部9の内周面の展開図を
示すと図13(a)のようになる。ここで図13(a)
に示してある各コイル6の間隔dが回転角センサーの検
出できる角度すなわちセンサーの分解能を示している。
この分解能を高めるために、図13(b)に示すように
コイル6を互い違いに二列に並べてもよい。この場合、
回転部8の永久磁石7は図13(b)の点線で示すよう
に、上の列と下の列のコイル6の両方を通過できるよう
に縦長にする必要がある。もっとも、上の列と下の列の
コイル6の両方を通過できるなら、永久磁石7は上下に
分離していてもよい。このようにコイル6を互い違いに
二列に並べることによって、上述の間隔dを縮めること
ができるので、より高い分解能が得られる。さらに、分
解能を上げるためには、コイル6の列数を三列、四列・
・・、と増やしていけばよい。図13(c)にはコイル
6が四列に並んだものを示してある。このように分解能
を上げていっても開度センサーの大きさはさほど変わる
ことはなく、コンパクトで更に精度の高い流量制御ので
きる電動バルブを得ることができる。
に一列に並べた。つまり、検知部9の内周面の展開図を
示すと図13(a)のようになる。ここで図13(a)
に示してある各コイル6の間隔dが回転角センサーの検
出できる角度すなわちセンサーの分解能を示している。
この分解能を高めるために、図13(b)に示すように
コイル6を互い違いに二列に並べてもよい。この場合、
回転部8の永久磁石7は図13(b)の点線で示すよう
に、上の列と下の列のコイル6の両方を通過できるよう
に縦長にする必要がある。もっとも、上の列と下の列の
コイル6の両方を通過できるなら、永久磁石7は上下に
分離していてもよい。このようにコイル6を互い違いに
二列に並べることによって、上述の間隔dを縮めること
ができるので、より高い分解能が得られる。さらに、分
解能を上げるためには、コイル6の列数を三列、四列・
・・、と増やしていけばよい。図13(c)にはコイル
6が四列に並んだものを示してある。このように分解能
を上げていっても開度センサーの大きさはさほど変わる
ことはなく、コンパクトで更に精度の高い流量制御ので
きる電動バルブを得ることができる。
【0024】(実施例2) 次に実施例2について説明する。図14は実施例2にか
かる開度センサーを有する電動ニードル弁である。開度
センサーはバルブ軸1の上下動の位置を電磁誘導を利用
して検出する位置センサーであり、電動ニードル弁に限
らず、弁体3の上下動によってバルブを通る流体の流量
を制御する弁であれば玉型弁、アングル弁など様々なも
のにも使用できる。開度センサーの側面図を図15に示
す。この開度センサーは電動バルブのバルブ軸1に固定
されたリング状の回転部8とバルブ軸1に平行に立設し
た検知部9とによって構成している。回転部8は実施例
1のものと同じである。検知部9にはコイル6が、軸心
をバルブ軸1に対して垂直に向けて縦に一定間隔で並ん
でいる。コイル6は実施例1と同じものを使用し、コイ
ル6のコアの先端が検知部9の回転部8に向かう面から
表出するように設置してある。また、回転部8の側面と
検知部9は近接するが接触しない位置にあるので、回転
部8が回転することによって、回転部8の永久磁石7の
一端面7aは、検知部9のそれぞれのコイル6のコア先
端近傍を通ることになる。すなわち、回転部8の回転動
によって永久磁石7がコイル6近傍を通過することとな
り、コイル6を通る磁束が変化することとなるので、コ
イル6に誘導起電力が生じる。また、誘導起電力によっ
て発生する電気信号の処理は実施例1と同様である。
かる開度センサーを有する電動ニードル弁である。開度
センサーはバルブ軸1の上下動の位置を電磁誘導を利用
して検出する位置センサーであり、電動ニードル弁に限
らず、弁体3の上下動によってバルブを通る流体の流量
を制御する弁であれば玉型弁、アングル弁など様々なも
のにも使用できる。開度センサーの側面図を図15に示
す。この開度センサーは電動バルブのバルブ軸1に固定
されたリング状の回転部8とバルブ軸1に平行に立設し
た検知部9とによって構成している。回転部8は実施例
1のものと同じである。検知部9にはコイル6が、軸心
をバルブ軸1に対して垂直に向けて縦に一定間隔で並ん
でいる。コイル6は実施例1と同じものを使用し、コイ
ル6のコアの先端が検知部9の回転部8に向かう面から
表出するように設置してある。また、回転部8の側面と
検知部9は近接するが接触しない位置にあるので、回転
部8が回転することによって、回転部8の永久磁石7の
一端面7aは、検知部9のそれぞれのコイル6のコア先
端近傍を通ることになる。すなわち、回転部8の回転動
によって永久磁石7がコイル6近傍を通過することとな
り、コイル6を通る磁束が変化することとなるので、コ
イル6に誘導起電力が生じる。また、誘導起電力によっ
て発生する電気信号の処理は実施例1と同様である。
【0025】本実施例にかかる開度センサーは、以上の
構成を有することによって、次のように作動する。ま
ず、バルブ軸1は螺合固定してあるので、回転につれて
上方もしくは下方に移動し、バルブ軸1に固定してある
開度センサーの回転部8に設けてある永久磁石7は螺旋
状の軌跡を描くことになる。よって、永久磁石7は縦に
並んだ検知部9の各コイル6を一つずつ通過するので、
回転部8が回転して永久磁石7が各コイル6に近接し
て、各コイル6に誘電パルスが発生する位置は、回転部
8の縦方向の位置に一対一に対応する。そして、バルブ
軸1を介して連結する回転部8と弁体3の移動距離は等
しいので、弁体3の縦方向の位置つまり弁体3の開度と
各コイル6に誘電パルスが発生する位置が対応すること
となる。さらに、検知部9に設けてあるコイル6は一定
の間隔で並んでいるので、弁体3の縦方向の位置を等間
隔で検出することができる。
構成を有することによって、次のように作動する。ま
ず、バルブ軸1は螺合固定してあるので、回転につれて
上方もしくは下方に移動し、バルブ軸1に固定してある
開度センサーの回転部8に設けてある永久磁石7は螺旋
状の軌跡を描くことになる。よって、永久磁石7は縦に
並んだ検知部9の各コイル6を一つずつ通過するので、
回転部8が回転して永久磁石7が各コイル6に近接し
て、各コイル6に誘電パルスが発生する位置は、回転部
8の縦方向の位置に一対一に対応する。そして、バルブ
軸1を介して連結する回転部8と弁体3の移動距離は等
しいので、弁体3の縦方向の位置つまり弁体3の開度と
各コイル6に誘電パルスが発生する位置が対応すること
となる。さらに、検知部9に設けてあるコイル6は一定
の間隔で並んでいるので、弁体3の縦方向の位置を等間
隔で検出することができる。
【0026】上述の構成によって、本実施例にかかる開
度センサーを有する電動バルブは以下のような効果を有
する。まず、実施例1で述べたのと同様の理由で、電動
バルブは振動や衝撃の多い環境下での使用に耐え、長期
間使用しても、開度センサーの検出位置のずれによる故
障を回避することができるという利点を有する他、従来
のように、電動バルブの全開位置と全閉位置だけでな
く、その間の開度を検出することができるので、従来に
比べて格段に精度の高い流量制御が可能となる。
度センサーを有する電動バルブは以下のような効果を有
する。まず、実施例1で述べたのと同様の理由で、電動
バルブは振動や衝撃の多い環境下での使用に耐え、長期
間使用しても、開度センサーの検出位置のずれによる故
障を回避することができるという利点を有する他、従来
のように、電動バルブの全開位置と全閉位置だけでな
く、その間の開度を検出することができるので、従来に
比べて格段に精度の高い流量制御が可能となる。
【0027】本実施例では検知部9のコイル6を縦に一
列に並べた。この列の各コイル6の間隔dが位置センサ
ーが検出できる距離すなわちセンサーの分解能を示して
いる。この分解能を高めるために、図16に示すように
コイル6を互い違いに二列に並べてもよい。このように
コイル6を互い違いに二列に並べてることによって、上
述の間隔dを縮めることができるので、より高い分解能
が得られる。さらに、分解能を上げるためには、コイル
6の列数を三列、四列、、、と増やしていけばよく、究
極的には回転部8の永久磁石7の螺旋上の軌跡に沿って
コイル6を配することによりほぼアナログ的に位置を検
出することができる。このように分解能を上げることに
より精度の高い流量制御のできる電動バルブを得ること
が可能となる。
列に並べた。この列の各コイル6の間隔dが位置センサ
ーが検出できる距離すなわちセンサーの分解能を示して
いる。この分解能を高めるために、図16に示すように
コイル6を互い違いに二列に並べてもよい。このように
コイル6を互い違いに二列に並べてることによって、上
述の間隔dを縮めることができるので、より高い分解能
が得られる。さらに、分解能を上げるためには、コイル
6の列数を三列、四列、、、と増やしていけばよく、究
極的には回転部8の永久磁石7の螺旋上の軌跡に沿って
コイル6を配することによりほぼアナログ的に位置を検
出することができる。このように分解能を上げることに
より精度の高い流量制御のできる電動バルブを得ること
が可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上に説明した構成によって、
以下に示すような効果を持つ。まず、本発明に係る電動
バルブは、SCFを用いた電磁誘導を利用する開度セン
サーをバルブ軸に連動させる構成を有するので、SCF
の有する大バルクハウゼンジャンプ特性、高磁性密
度、、応力不感性、高キュリー温度、柔軟性によって正
確な位置検出が可能で劣悪な使用状況にも耐えうること
のできる開度センサーがえられるので、電動バルブを悪
烈環境下においても使用でき、しかも精密な流量制御が
可能ならしめることができる。
以下に示すような効果を持つ。まず、本発明に係る電動
バルブは、SCFを用いた電磁誘導を利用する開度セン
サーをバルブ軸に連動させる構成を有するので、SCF
の有する大バルクハウゼンジャンプ特性、高磁性密
度、、応力不感性、高キュリー温度、柔軟性によって正
確な位置検出が可能で劣悪な使用状況にも耐えうること
のできる開度センサーがえられるので、電動バルブを悪
烈環境下においても使用でき、しかも精密な流量制御が
可能ならしめることができる。
【0029】また、開度センサーが比較的簡単で強固に
作れるので、機械的故障が生じず、振動や衝撃の多い環
境下でも使用でき、開度センサーに電磁誘導を利用して
いるので、検知部が回転部と直接触れず物理的な衝撃を
一切受けないので、長期間の使用によっても検知位置が
ずれず、常に正確な開度の検出が可能となり、検出位置
のずれが原因で起こるバルブを通る流体の漏れや、モー
ターやバネなど内部部品の破損、ニードル弁等では弁体
のシール部の破損など電動バルブの故障を回避すること
が出来る。
作れるので、機械的故障が生じず、振動や衝撃の多い環
境下でも使用でき、開度センサーに電磁誘導を利用して
いるので、検知部が回転部と直接触れず物理的な衝撃を
一切受けないので、長期間の使用によっても検知位置が
ずれず、常に正確な開度の検出が可能となり、検出位置
のずれが原因で起こるバルブを通る流体の漏れや、モー
ターやバネなど内部部品の破損、ニードル弁等では弁体
のシール部の破損など電動バルブの故障を回避すること
が出来る。
【0030】さらに、開度センサーは、SCFをコアと
する複数のコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して垂
直方向に向かうように円弧状に並べた検出部と、バルブ
軸の軸心を中心として回転する、永久磁石を有する回転
部とにより成り、この永久磁石を、磁束の方向が回転部
分の回転軸と垂直となり、かつ前記コイルのコア先端近
傍を通るように設けてある回転角度センサーとすれば、
非常にコンパクトかつ分解能の高い開度センサーが得ら
れるので、電動ボールバルブ等の、弁体の回転によって
流量を調節する電動バルブに使用すれば、非常にコンパ
クトで精度の高い流量制御が可能な電動バルブを得るこ
とができる。
する複数のコイルをコイルの軸心がバルブ軸に対して垂
直方向に向かうように円弧状に並べた検出部と、バルブ
軸の軸心を中心として回転する、永久磁石を有する回転
部とにより成り、この永久磁石を、磁束の方向が回転部
分の回転軸と垂直となり、かつ前記コイルのコア先端近
傍を通るように設けてある回転角度センサーとすれば、
非常にコンパクトかつ分解能の高い開度センサーが得ら
れるので、電動ボールバルブ等の、弁体の回転によって
流量を調節する電動バルブに使用すれば、非常にコンパ
クトで精度の高い流量制御が可能な電動バルブを得るこ
とができる。
【0031】また、上記開度センサーは、SCFをコア
とする複数のコイルを、コイルの軸心がバルブ軸に対し
て垂直方向に向かうように、バルブ軸に対して平行に並
べた検出部と、バルブ軸の軸心を中心として回転する、
永久磁石を有する回転部とにより成り、この永久磁石
を、磁束の方向が回転部分の回転軸と垂直となり、かつ
前記コイルのコア先端近傍を通るように設けてある位置
センサーとすれば、非常にコンパクトで、全開と全閉の
間の開度を細かく検知することができる開度センサーが
得られるので、電動ニードル弁等の弁体の上下動によっ
て流量を調節する電動バルブに使用すれば、非常にコン
パクトで精度の高い流量制御が可能な電動バルブを得る
ことができる。
とする複数のコイルを、コイルの軸心がバルブ軸に対し
て垂直方向に向かうように、バルブ軸に対して平行に並
べた検出部と、バルブ軸の軸心を中心として回転する、
永久磁石を有する回転部とにより成り、この永久磁石
を、磁束の方向が回転部分の回転軸と垂直となり、かつ
前記コイルのコア先端近傍を通るように設けてある位置
センサーとすれば、非常にコンパクトで、全開と全閉の
間の開度を細かく検知することができる開度センサーが
得られるので、電動ニードル弁等の弁体の上下動によっ
て流量を調節する電動バルブに使用すれば、非常にコン
パクトで精度の高い流量制御が可能な電動バルブを得る
ことができる。
【図1】従来の電動ボールバルブを示す図である。
【図2】従来の回転角度検出機構を示す斜視図である。
【図3】従来の電動ニードル弁を示す図である。
【図4】従来の開閉検出機構を示す図である。
【図5】シリコン鉄磁性体繊維のヒステリシスループを
示す図である。
示す図である。
【図6】模式的な本発明に使用する回転センサーを示す
図である。
図である。
【図7】シリコン鉄磁性体繊維の誘起電圧パルス特性を
示す図である。
示す図である。
【図8】実施例1に係る電動ボールバルブを示す図であ
る。
る。
【図9】実施例1に使用する回転角度センサーを示す斜
視図である。
視図である。
【図10】実施例1に使用する回転角度センサーの断面
図である。
図である。
【図11】回転角度センサーに使用するコイルを示す斜
視図である。
視図である。
【図12】開度センサー信号処理回路を示す図である。
【図13】開度センサーのコイルの配列例を示す図であ
る。
る。
【図14】実施例2に係る電動ニードル弁を示す図であ
る。
る。
【図15】実施例2に使用する位置センサーを示す図で
ある。
ある。
【図16】開度センサーのコイルの配列例を示す図であ
る。
る。
1 バルブ軸 3 弁体 5 コア 6 コイル 7 永久磁石 8 回転体 9 検知部
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコン鉄磁性体繊維を用いたコイル
と、磁石による電磁誘導を利用した開度センサーをバル
ブ軸に連動させ、前記開度センサーが、 前記シリコン鉄磁性体繊維をコアとする複数のコイル
を、コイルの軸心が前記バルブ軸に対して垂直方向に向
かうように円弧状に並んだ検出部と、 バルブ軸の軸心を中心として回転する、永久磁石を有す
る回転部とにより成り、この永久磁石が、永久磁石の磁
束の方向が回転部分の回転軸と垂直であって、かつ前記
コイルのコア先端近傍を通る回転角度センサーである 電
動バルブ。 - 【請求項2】 シリコン鉄磁性体繊維を用いたコイル
と、磁石による電磁誘導を利用した開度センサーをバル
ブ軸に連動させ、前記開度センサーが、 前記シリコン鉄磁性体繊維をコアとする複数のコイル
を、コイルの軸心が前記バルブ軸に対して垂直方向に向
かうように、バルブ軸に対して平行に並んだ検出部と、 バルブ軸の軸心を中心として回転する、永久磁石を有す
る回転部とにより成り、この永久磁石が、永久磁石の磁
束の方向が回転部分の回転軸と垂直であって、かつ前記
コイルのコア先端近傍を通る位置センサーである 電動バ
ルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6010029A JP2768258B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 電動バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6010029A JP2768258B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 電動バルブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07217761A JPH07217761A (ja) | 1995-08-15 |
JP2768258B2 true JP2768258B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=11738978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6010029A Expired - Fee Related JP2768258B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 電動バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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---|---|---|---|---|
JP4335364B2 (ja) * | 1999-06-29 | 2009-09-30 | 株式会社不二工機 | 電動弁の弁開度検出装置および電動弁の弁開度制御装置 |
US6460567B1 (en) * | 1999-11-24 | 2002-10-08 | Hansen Technologies Corpporation | Sealed motor driven valve |
US6409807B1 (en) * | 2000-05-23 | 2002-06-25 | Litton Systems, Inc. | Linear gas valve cycle control, shut-off-valve and self test |
US7886766B2 (en) * | 2006-12-27 | 2011-02-15 | Eltav Wireless Monitoring Ltd. | Device and system for monitoring valves |
KR100898698B1 (ko) * | 2007-09-28 | 2009-05-20 | 한국전력공사 | 개도 검출 장치 및 이를 포함하는 회전형 역지밸브 |
KR100902793B1 (ko) * | 2007-11-07 | 2009-06-12 | 주식회사 경동네트웍 | 유량조절밸브 |
DE102009054311B4 (de) * | 2009-11-24 | 2015-03-26 | Pierburg Gmbh | Ventilvorrichtung für eine Verbrennungskraftmaschine |
JP5499283B2 (ja) * | 2010-12-10 | 2014-05-21 | 株式会社エム・システム技研 | 電動アクチュエータ |
KR101310972B1 (ko) * | 2011-11-15 | 2013-09-23 | 국방과학연구소 | 위치감지장치 및 이를 구비하는 유량제어밸브 |
JP5633043B2 (ja) * | 2011-11-18 | 2014-12-03 | 株式会社エム・システム技研 | 電動アクチュエータ |
CN103900846A (zh) * | 2014-04-11 | 2014-07-02 | 上海创塔电子科技有限公司 | 一种pm2.5、pm10、spm切割器自动转换装置 |
CZ2017386A3 (cs) * | 2017-06-30 | 2018-05-30 | ÄŚeskĂ© vysokĂ© uÄŤenĂ technickĂ© v Praze | Ortogonální feromagnetická sonda |
TWI672461B (zh) * | 2018-08-01 | 2019-09-21 | 光旴科技股份有限公司 | 全端口球閥之維修警示裝置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0261571A (ja) * | 1988-08-26 | 1990-03-01 | Toyobo Co Ltd | 非接触式磁気センサー |
JPH0289304U (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-16 |
-
1994
- 1994-01-31 JP JP6010029A patent/JP2768258B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07217761A (ja) | 1995-08-15 |
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