JP2765765B2 - 位相シフタ材料の製造方法 - Google Patents
位相シフタ材料の製造方法Info
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- JP2765765B2 JP2765765B2 JP7361491A JP7361491A JP2765765B2 JP 2765765 B2 JP2765765 B2 JP 2765765B2 JP 7361491 A JP7361491 A JP 7361491A JP 7361491 A JP7361491 A JP 7361491A JP 2765765 B2 JP2765765 B2 JP 2765765B2
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- oxide film
- phase shifter
- film
- resist
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- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の酸化ケイ素膜を
有し、優れたパターン形状をもつ位相シフタを形成しう
る位相シフタ材料及びその製造方法に関するものであ
る。
有し、優れたパターン形状をもつ位相シフタを形成しう
る位相シフタ材料及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の高集積度化は著し
く、それに伴い製造工程における微細加工化も進んでい
る。微細加工における飛躍的な解像度の向上はホトリソ
グラフイ能力の進歩、すなわち露光装置の高性能化、レ
ジストの高性能化、レジストプロセスの改良などによる
ところが多い。しかし、半導体素子製造分野において
は、さらに解像度の向上が望まれており、0.5μm以
下の解像度を得るためには、これまでの技術では、十分
対応できないのが実情である。
く、それに伴い製造工程における微細加工化も進んでい
る。微細加工における飛躍的な解像度の向上はホトリソ
グラフイ能力の進歩、すなわち露光装置の高性能化、レ
ジストの高性能化、レジストプロセスの改良などによる
ところが多い。しかし、半導体素子製造分野において
は、さらに解像度の向上が望まれており、0.5μm以
下の解像度を得るためには、これまでの技術では、十分
対応できないのが実情である。
【0003】ところで、最近、解像度を向上させる新た
なホトリソグラフイ方法として、位相シフトマスクを使
用する位相シフト法が注目されている。この位相シフト
法は、ホトマスクを透過する光に位相差を与えることに
より透過光相互の干渉を利用して解像度の向上を図る方
法である。
なホトリソグラフイ方法として、位相シフトマスクを使
用する位相シフト法が注目されている。この位相シフト
法は、ホトマスクを透過する光に位相差を与えることに
より透過光相互の干渉を利用して解像度の向上を図る方
法である。
【0004】位相シフト法は、ホトリソグラフイにおけ
る光学系の機能を変更せずに、ホトマスクだけを変える
だけで解像度を向上させる有効な方法であり、具体的に
は、ホトマスク構造として、ホトマスク上の開口部の隣
接する一方に位相を反転させるような透明膜、すなわち
位相シフタを設けた構造からなり、隣接する透過光は位
相が反転するため、互いに打ち消し合うような相互作用
が働き、パターン境界部の光強度がゼロになり、パター
ンが光学的に分離するため通常のホトマスクでは解像で
きなかったパターン形成が可能となる。
る光学系の機能を変更せずに、ホトマスクだけを変える
だけで解像度を向上させる有効な方法であり、具体的に
は、ホトマスク構造として、ホトマスク上の開口部の隣
接する一方に位相を反転させるような透明膜、すなわち
位相シフタを設けた構造からなり、隣接する透過光は位
相が反転するため、互いに打ち消し合うような相互作用
が働き、パターン境界部の光強度がゼロになり、パター
ンが光学的に分離するため通常のホトマスクでは解像で
きなかったパターン形成が可能となる。
【0005】これまで、この位相シフタを形成する材料
としては、ガラス基板のような基板上に、アルコキシシ
ランやハロゲノシランのようなケイ素化合物を加水分解
して調製した塗布液を塗布したのち、これを焼成して酸
化ケイ素膜を形成させたものが用いられていた。
としては、ガラス基板のような基板上に、アルコキシシ
ランやハロゲノシランのようなケイ素化合物を加水分解
して調製した塗布液を塗布したのち、これを焼成して酸
化ケイ素膜を形成させたものが用いられていた。
【0006】しかしながら、このようにして得られた位
相シフタ材料は、その酸化ケイ素膜が吸湿性を有し、雰
囲気中の水分を吸収するため、この膜上にレジストパタ
ーンを形成すると、吸収された水分の影響で形成される
レジストパターンの形状がそこなわれ、酸化ケイ素膜の
エッチングに際し、十分な精度が得られないという欠点
がある。
相シフタ材料は、その酸化ケイ素膜が吸湿性を有し、雰
囲気中の水分を吸収するため、この膜上にレジストパタ
ーンを形成すると、吸収された水分の影響で形成される
レジストパターンの形状がそこなわれ、酸化ケイ素膜の
エッチングに際し、十分な精度が得られないという欠点
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の位相
シフタ材料がもつ欠点を克服し、高精度のパターン形状
をもつ位相シフタを形成しうる材料の製造方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
シフタ材料がもつ欠点を克服し、高精度のパターン形状
をもつ位相シフタを形成しうる材料の製造方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、酸化ケイ
素膜の物性を改善し、高精度のパターン形状をもつ位相
シフタを与える位相シフタ材料を得るために、鋭意研究
を重ねた結果、シラザン化合物を含む有機溶剤溶液を塗
布液として用い、それを基板表面に塗布、乾燥したの
ち、酸化雰囲気中で焼成することにより、前記の目的が
達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
素膜の物性を改善し、高精度のパターン形状をもつ位相
シフタを与える位相シフタ材料を得るために、鋭意研究
を重ねた結果、シラザン化合物を含む有機溶剤溶液を塗
布液として用い、それを基板表面に塗布、乾燥したの
ち、酸化雰囲気中で焼成することにより、前記の目的が
達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
【0009】すなわち、本発明は、基板表面に、シラザ
ン化合物を含む有機溶剤溶液を塗布、乾燥し、次いでこ
れを酸化雰囲気中で焼成して酸化ケイ素膜を形成させる
ことを特徴とする位相シフタ材料の製造方法を提供する
ものである。
ン化合物を含む有機溶剤溶液を塗布、乾燥し、次いでこ
れを酸化雰囲気中で焼成して酸化ケイ素膜を形成させる
ことを特徴とする位相シフタ材料の製造方法を提供する
ものである。
【0010】従来用いられていた位相シフタ材料におけ
る酸化ケイ素膜は、水の存在下又は水が生成する条件下
で形成されるため、その赤外吸収スペクトルにおいて
は、水の存在に起因すると思われる3200〜3600
cm-1の範囲にピークが存在するのに対し、本発明方法
で形成される酸化ケイ素膜はこの範囲に実質上ピークは
存在しないという点で、両者の間には明らかに組成上の
差異が認められる。
る酸化ケイ素膜は、水の存在下又は水が生成する条件下
で形成されるため、その赤外吸収スペクトルにおいて
は、水の存在に起因すると思われる3200〜3600
cm-1の範囲にピークが存在するのに対し、本発明方法
で形成される酸化ケイ素膜はこの範囲に実質上ピークは
存在しないという点で、両者の間には明らかに組成上の
差異が認められる。
【0011】本発明方法においては、基板への酸化ケイ
素膜の形成は、基板表面に、シラザン化合物を含む有機
溶剤溶液を塗布、乾燥し、次いでこれを酸化雰囲気中で
焼成することによって行われる。このシラザン化合物
は、分子中にSi−N結合を有する化合物の総称である
が、本発明方法においては、分子中に酸化原子を含まな
いシラザン化合物を用いるのが好ましい。
素膜の形成は、基板表面に、シラザン化合物を含む有機
溶剤溶液を塗布、乾燥し、次いでこれを酸化雰囲気中で
焼成することによって行われる。このシラザン化合物
は、分子中にSi−N結合を有する化合物の総称である
が、本発明方法においては、分子中に酸化原子を含まな
いシラザン化合物を用いるのが好ましい。
【0012】このようなシラザン化合物は、ハロゲノシ
ランやオルガノハロゲノシランとアンモニア又はアミン
類とを、有機溶媒中で反応させることによって得られ
る。この際用いられるハロゲノシランとしては、例えば
SiCl4、HSiCl3、H2SiCl2、H3SiCl
などを挙げることができるし、またオルガノハロゲノシ
ランとしては、例えばCH3SiHCl2、CH3SiH2
Cl、CH3SiCl3、(CH3)2SiCl2、(C
H3)3SiCl、C2H5SiCl3、(C2H5)3SiC
l、(C2H5)(C6H5)SiCl2、(C2H5)(C6
H5)2SiCl、(CH3)3CSiHCl2、(CH3)
2CHSiHCl2、(C6H5)SiHCl2、(C
6H5)SiCl3、(C6H5)2SiCl2、(C6H5)3
SiCl、C6H5CH2SiCl3、(C6H5CH2)2S
iCl2、(C6H5CH2)3SiClなどを挙げること
ができる。
ランやオルガノハロゲノシランとアンモニア又はアミン
類とを、有機溶媒中で反応させることによって得られ
る。この際用いられるハロゲノシランとしては、例えば
SiCl4、HSiCl3、H2SiCl2、H3SiCl
などを挙げることができるし、またオルガノハロゲノシ
ランとしては、例えばCH3SiHCl2、CH3SiH2
Cl、CH3SiCl3、(CH3)2SiCl2、(C
H3)3SiCl、C2H5SiCl3、(C2H5)3SiC
l、(C2H5)(C6H5)SiCl2、(C2H5)(C6
H5)2SiCl、(CH3)3CSiHCl2、(CH3)
2CHSiHCl2、(C6H5)SiHCl2、(C
6H5)SiCl3、(C6H5)2SiCl2、(C6H5)3
SiCl、C6H5CH2SiCl3、(C6H5CH2)2S
iCl2、(C6H5CH2)3SiClなどを挙げること
ができる。
【0013】他方、これらのハロゲノシランやオルガノ
ハロゲノシランと反応させるアミン類としては、例えば
モノメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミンのような低級アルキルアミンやエチレンジア
ミンのようなポリアミン、ベンジルアミン、フエネチル
アミンのようなアラルキルアミンなどを挙げることがで
きる。
ハロゲノシランと反応させるアミン類としては、例えば
モノメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミンのような低級アルキルアミンやエチレンジア
ミンのようなポリアミン、ベンジルアミン、フエネチル
アミンのようなアラルキルアミンなどを挙げることがで
きる。
【0014】また、これらの反応に用いる有機溶媒の例
としては、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、ジ
クロロメタンなどがある。特に好適なシラザン化合物
は、有機溶媒中に、HSiCl3、H2SiCl2、H3S
iClのようなハロゲノシランを溶解し、これにアンモ
ニアガスを吹き込むことによって得られるものである。
としては、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、ジ
クロロメタンなどがある。特に好適なシラザン化合物
は、有機溶媒中に、HSiCl3、H2SiCl2、H3S
iClのようなハロゲノシランを溶解し、これにアンモ
ニアガスを吹き込むことによって得られるものである。
【0015】本発明においては、このようにして得られ
たハロゲノシラン又はオルガノハロゲノシランとアンモ
ニア又はアミン類との反応混合物をそのまま塗布液とす
ることもできるが、またこの反応混合物から減圧蒸留な
どにより溶媒を除去して、所望のシラザン化合物を油状
物質又は固体物質として回収したのち、これを適当な有
機溶剤に溶解し塗布液とすることもできる。
たハロゲノシラン又はオルガノハロゲノシランとアンモ
ニア又はアミン類との反応混合物をそのまま塗布液とす
ることもできるが、またこの反応混合物から減圧蒸留な
どにより溶媒を除去して、所望のシラザン化合物を油状
物質又は固体物質として回収したのち、これを適当な有
機溶剤に溶解し塗布液とすることもできる。
【0016】この場合の有機溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘ
キサノール、ベンジルアルコール、ジメチロールベンゼ
ン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール
モノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアル
キルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルな
どのアルコール類、酢酸アルキルエステル、ジエチレン
グリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリエチ
レングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ア
セト酢酸エチルエステル、乳酸アルキルエステル、安息
香酸アルキルエステル、ベンジルアセテート、グリセリ
ンジアセテートなどのエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、イ
ソホロン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルn−ブチルケトン、アセトニルアセトンなどのケ
トン類、n−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、
n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ベンゼ
ン、トンエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベ
ンゼン、イソプロピルベンゼン、テトラリンなどの炭化
水素類が用いられる。これを有機溶剤は単独でも、また
2種以上組み合わせてもよい。
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘ
キサノール、ベンジルアルコール、ジメチロールベンゼ
ン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール
モノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアル
キルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエ
ーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルな
どのアルコール類、酢酸アルキルエステル、ジエチレン
グリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリエチ
レングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ア
セト酢酸エチルエステル、乳酸アルキルエステル、安息
香酸アルキルエステル、ベンジルアセテート、グリセリ
ンジアセテートなどのエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、イ
ソホロン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルn−ブチルケトン、アセトニルアセトンなどのケ
トン類、n−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、
n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ベンゼ
ン、トンエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベ
ンゼン、イソプロピルベンゼン、テトラリンなどの炭化
水素類が用いられる。これを有機溶剤は単独でも、また
2種以上組み合わせてもよい。
【0017】本発明で用いられる塗布液は、シラザン化
合物の濃度が1〜60重量%、好ましくは10〜30重
量%、粘度が0.5〜50cP、好ましくは1〜20c
Pの範囲のものが実用上好適である。このような粘度
は、所望の膜厚などによって、有機溶剤の量あるいは有
機溶剤の種類を適宜選択することにより調整できる。
合物の濃度が1〜60重量%、好ましくは10〜30重
量%、粘度が0.5〜50cP、好ましくは1〜20c
Pの範囲のものが実用上好適である。このような粘度
は、所望の膜厚などによって、有機溶剤の量あるいは有
機溶剤の種類を適宜選択することにより調整できる。
【0018】本発明方法として有利なのは、上記した塗
布液をマスク原版のクロムなどの金属膜からなる遮光膜
パターン形成面にスピンナー法、スプレー法、浸せき法
などの慣用的塗布手段により塗布したのち、50〜20
0℃の温度で乾燥することでポリシラザン系被膜を形成
させ、次いで酸化雰囲気中、例えば大気中や酸素雰囲気
中で焼成することでポリシラザン系被膜を酸化ケイ素膜
に転化するものである。この場合の焼成条件としては、
温度200〜800℃、時間15〜60分間の範囲内で
選ばれる。このような焼成により0.2〜3.0μmの
膜厚で、均一な酸化ケイ素の連続膜が形成される。ま
た、このようにして得られる位相シフタ材料は上記した
ように、ポリシラザン系被膜を酸化ケイ素膜に転化した
ものであるが、この酸化ケイ素膜には本発明の目的を損
なわない範囲で窒素や炭素を含有するものも包含され
る。
布液をマスク原版のクロムなどの金属膜からなる遮光膜
パターン形成面にスピンナー法、スプレー法、浸せき法
などの慣用的塗布手段により塗布したのち、50〜20
0℃の温度で乾燥することでポリシラザン系被膜を形成
させ、次いで酸化雰囲気中、例えば大気中や酸素雰囲気
中で焼成することでポリシラザン系被膜を酸化ケイ素膜
に転化するものである。この場合の焼成条件としては、
温度200〜800℃、時間15〜60分間の範囲内で
選ばれる。このような焼成により0.2〜3.0μmの
膜厚で、均一な酸化ケイ素の連続膜が形成される。ま
た、このようにして得られる位相シフタ材料は上記した
ように、ポリシラザン系被膜を酸化ケイ素膜に転化した
ものであるが、この酸化ケイ素膜には本発明の目的を損
なわない範囲で窒素や炭素を含有するものも包含され
る。
【0019】また、本発明方法で得られる位相シフタ材
料、例えば前記したようにマスク原版の遮光膜パターン
形成面上に酸化ケイ素膜を形成したものなどを用いて位
相シフトマスクを製造するには、リソグラフイー、すな
わち酸化ケイ素膜上にレジスト膜を形成し、所定パター
ンのマスクを介して活性線を照射したのち、現像処理を
施すことで、酸化ケイ素膜上にレジストパターンを形成
する。次いで、形成されたレジストパターンをマスクと
して酸化ケイ素膜をエッチング除去すると、基板面、例
えばマスク原版の遮光膜パターン形成面などに所定のパ
ターンを有する位相シフタが得られる。
料、例えば前記したようにマスク原版の遮光膜パターン
形成面上に酸化ケイ素膜を形成したものなどを用いて位
相シフトマスクを製造するには、リソグラフイー、すな
わち酸化ケイ素膜上にレジスト膜を形成し、所定パター
ンのマスクを介して活性線を照射したのち、現像処理を
施すことで、酸化ケイ素膜上にレジストパターンを形成
する。次いで、形成されたレジストパターンをマスクと
して酸化ケイ素膜をエッチング除去すると、基板面、例
えばマスク原版の遮光膜パターン形成面などに所定のパ
ターンを有する位相シフタが得られる。
【0020】この場合、酸化ケイ素膜とレジスト膜との
密着性を向上させるために、レジスト膜形成用塗布液を
酸化ケイ素膜上に塗布する直前に酸化ケイ素膜を200
〜600℃の範囲で加熱するのが望ましい。さらに、必
要ならば、酸化ケイ素膜上に、レジスト膜との密着向上
剤として公知のヘキサメチルジシラザン処理を施しても
よい。
密着性を向上させるために、レジスト膜形成用塗布液を
酸化ケイ素膜上に塗布する直前に酸化ケイ素膜を200
〜600℃の範囲で加熱するのが望ましい。さらに、必
要ならば、酸化ケイ素膜上に、レジスト膜との密着向上
剤として公知のヘキサメチルジシラザン処理を施しても
よい。
【0021】また、位相シフトマスクの製造において
は、位相シフタを高精度、高解像度でパターン化する必
要があるため、使用するレジストは、化学増幅型ネガ型
レジストが好ましい。このようなレジストとしては、例
えばクレゾールノボラック樹脂やヒドロキシスチレン系
重合体とトリアジン化合物とアルコキシメチル化アミノ
樹脂を含有してなるレジスト組成物を挙げることができ
る。しかし、使用可能なレジストは、これに限定される
ものではなく、位相シフタを高精度、高解像度でパター
ン化できるものであればどのようなものでも用いること
ができ、g線やi線に感応するネガ型又はポジ型いずれ
のタイプのものも使用することができる。
は、位相シフタを高精度、高解像度でパターン化する必
要があるため、使用するレジストは、化学増幅型ネガ型
レジストが好ましい。このようなレジストとしては、例
えばクレゾールノボラック樹脂やヒドロキシスチレン系
重合体とトリアジン化合物とアルコキシメチル化アミノ
樹脂を含有してなるレジスト組成物を挙げることができ
る。しかし、使用可能なレジストは、これに限定される
ものではなく、位相シフタを高精度、高解像度でパター
ン化できるものであればどのようなものでも用いること
ができ、g線やi線に感応するネガ型又はポジ型いずれ
のタイプのものも使用することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明方法で得られる位相シフタ材料
は、吸湿性の低い、均一かつち密な酸化ケイ素膜を有
し、従来のもののように、クラックや剥離を起すおそれ
がない上に、基板に対する密着性が良好で、高精度、高
解像度のパターンを形成することができ、半導体素子製
造分野における高微細加工用として好適である。
は、吸湿性の低い、均一かつち密な酸化ケイ素膜を有
し、従来のもののように、クラックや剥離を起すおそれ
がない上に、基板に対する密着性が良好で、高精度、高
解像度のパターンを形成することができ、半導体素子製
造分野における高微細加工用として好適である。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定さ
れるものではない。
するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0024】実施例1 ハロゲノシランとアンモニアとの反応生成物の20重量
%キシレン溶液であるTEFP(東燃(株)製)を、ガ
ラス基板上にクロムのパターンが形成してなるマスク原
版上の全面にキシレン雰囲気中、700rpmでスピン
塗布し、150℃、30分間乾燥することで膜厚0.4
6μmのポリシラザン系被膜を形成したのち、大気中で
500℃、60分間焼成することで、酸化ケイ素膜を得
た。この酸化ケイ素膜は、膜厚が0.4μmであり、表
面にクラックの発生が確認されず、極めて均一性の高い
被膜であった。また、得られた被膜の赤外吸収スペクト
ルからは水の存在は確認できなかった。
%キシレン溶液であるTEFP(東燃(株)製)を、ガ
ラス基板上にクロムのパターンが形成してなるマスク原
版上の全面にキシレン雰囲気中、700rpmでスピン
塗布し、150℃、30分間乾燥することで膜厚0.4
6μmのポリシラザン系被膜を形成したのち、大気中で
500℃、60分間焼成することで、酸化ケイ素膜を得
た。この酸化ケイ素膜は、膜厚が0.4μmであり、表
面にクラックの発生が確認されず、極めて均一性の高い
被膜であった。また、得られた被膜の赤外吸収スペクト
ルからは水の存在は確認できなかった。
【0025】次いで、得られた酸化ケイ素膜上に、化学
増幅型ネガ型レジストであるTHMR−iN100(東
京応化工業(株)製)をスピンナーにより、4000r
pmで20秒間塗布し、ホットプレート上で90℃で9
0秒間乾燥することにより、1.0μm厚のレジスト膜
を形成したのち、i線用縮小投影露光装置LD−501
1iA(日立製作所(株)製)によりi線を選択的に露
光し、110℃で90秒間加熱処理を行ったのち、2.
35重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液に1分間浸せきすることでi線の非照射部分を溶解除
去して酸化ケイ素膜上にレジストパターンを形成した。
増幅型ネガ型レジストであるTHMR−iN100(東
京応化工業(株)製)をスピンナーにより、4000r
pmで20秒間塗布し、ホットプレート上で90℃で9
0秒間乾燥することにより、1.0μm厚のレジスト膜
を形成したのち、i線用縮小投影露光装置LD−501
1iA(日立製作所(株)製)によりi線を選択的に露
光し、110℃で90秒間加熱処理を行ったのち、2.
35重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液に1分間浸せきすることでi線の非照射部分を溶解除
去して酸化ケイ素膜上にレジストパターンを形成した。
【0026】次いで、CF4+CHF3+Heのガスをそ
れぞれ25+25+100(SCCM)の流量で用いた
混合ガスを使用して、酸化膜エッチング装置TUE−1
101(東京応化工業(株)製)により0.7Tor
r、150Wの条件で、レジストパターンをマスクとし
て酸化ケイ素膜をエッチング除去したのち、アッシング
装置TCA−2400(東京応化工業(株)製)を使用
してレジストパターンをアッシング除去することでパタ
ーン化した酸化ケイ素膜が形成された位相シフトマスク
を作成した。
れぞれ25+25+100(SCCM)の流量で用いた
混合ガスを使用して、酸化膜エッチング装置TUE−1
101(東京応化工業(株)製)により0.7Tor
r、150Wの条件で、レジストパターンをマスクとし
て酸化ケイ素膜をエッチング除去したのち、アッシング
装置TCA−2400(東京応化工業(株)製)を使用
してレジストパターンをアッシング除去することでパタ
ーン化した酸化ケイ素膜が形成された位相シフトマスク
を作成した。
【0027】実施例2 実施例1で用いた化学増幅型ネガ型レジストであるTH
MR−iN100に代えてi線感応ポジ型ホトレジスト
であるTSMR−V50(東京応化工業(株)製)を用
いた以外は、実施例1と同様の操作により位相シフトマ
スクを作成した。
MR−iN100に代えてi線感応ポジ型ホトレジスト
であるTSMR−V50(東京応化工業(株)製)を用
いた以外は、実施例1と同様の操作により位相シフトマ
スクを作成した。
【0028】実施例3 実施例1と同様の操作により酸化ケイ素膜を形成したの
ち、ヘキサメチルジシラザン処理を施し、次いで実施例
1と同様の化学増幅型ネガ型レジストであるTHMR−
iN100(東京応化工業(株)製)を用いて同様の操
作により位相シフトマスクを作成した。
ち、ヘキサメチルジシラザン処理を施し、次いで実施例
1と同様の化学増幅型ネガ型レジストであるTHMR−
iN100(東京応化工業(株)製)を用いて同様の操
作により位相シフトマスクを作成した。
【0029】実施例4 実施例1と同様の操作により酸化ケイ素膜を形成したの
ち、実施例1と同様の化学増幅型ネガ型レジストである
THMR−iN100(東京応化工業(株)製)を塗布
する前に200℃で30分間加熱処理を施した以外は実
施例1と同様の操作により位相シフトマスクを作成し
た。
ち、実施例1と同様の化学増幅型ネガ型レジストである
THMR−iN100(東京応化工業(株)製)を塗布
する前に200℃で30分間加熱処理を施した以外は実
施例1と同様の操作により位相シフトマスクを作成し
た。
【0030】比較例 テトラエトキシシランをエチルアルコールの存在下で部
分加水分解して得られたSiO2換算濃度が12重量%
の塗布液を実施例1と同様のマスク原版上に塗布し、1
50℃、30分間乾燥することで膜厚0.46μmの被
膜を形成したのち、大気中で500℃、60分間焼成す
ることで酸化ケイ素膜を得た。
分加水分解して得られたSiO2換算濃度が12重量%
の塗布液を実施例1と同様のマスク原版上に塗布し、1
50℃、30分間乾燥することで膜厚0.46μmの被
膜を形成したのち、大気中で500℃、60分間焼成す
ることで酸化ケイ素膜を得た。
【0031】この酸化ケイ素膜は表面にクラックの発生
が確認されず、均一性の高い被膜であったが、この酸化
ケイ素膜上に実施例1と同様にしてレジストパターンを
形成したところ、レジストパターンの部分的剥離が確認
され、実施例1と同様の操作により酸化ケイ素膜をエッ
チングしたが、精度の優れた酸化ケイ素膜パターンは得
られず、位相シフタ材料として実用的なものではなかっ
た。そして、ここで用いられた酸化ケイ素膜の赤外吸収
スペクトルの赤外吸収スペクトルを測定したところ、水
に起因する3200〜3600cm-1の範囲に吸収ピー
クがはっきり確認された。
が確認されず、均一性の高い被膜であったが、この酸化
ケイ素膜上に実施例1と同様にしてレジストパターンを
形成したところ、レジストパターンの部分的剥離が確認
され、実施例1と同様の操作により酸化ケイ素膜をエッ
チングしたが、精度の優れた酸化ケイ素膜パターンは得
られず、位相シフタ材料として実用的なものではなかっ
た。そして、ここで用いられた酸化ケイ素膜の赤外吸収
スペクトルの赤外吸収スペクトルを測定したところ、水
に起因する3200〜3600cm-1の範囲に吸収ピー
クがはっきり確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−292643(JP,A) 特開 平2−211451(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 1/08
Claims (1)
- 【請求項1】 基板表面に、シラザン化合物を含む有機
溶剤溶液を塗布、乾燥し、次いでこれを酸化雰囲気中で
焼成して酸化ケイ素膜を形成させることを特徴とする位
相シフタ材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7361491A JP2765765B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 位相シフタ材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7361491A JP2765765B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 位相シフタ材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04285958A JPH04285958A (ja) | 1992-10-12 |
JP2765765B2 true JP2765765B2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=13523389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7361491A Expired - Lifetime JP2765765B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 位相シフタ材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2765765B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0611067B1 (en) * | 1993-02-05 | 1999-03-10 | Dow Corning Corporation | Coating electronic substrates with silica derived from silazane polymers |
JP4684056B2 (ja) * | 2005-09-16 | 2011-05-18 | シャープ株式会社 | 太陽電池の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0690504B2 (ja) * | 1985-06-21 | 1994-11-14 | 株式会社日立製作所 | ホトマスクの製造方法 |
JPH02211451A (ja) * | 1989-02-13 | 1990-08-22 | Toshiba Corp | 露光マスク,露光マスクの製造方法及びこれを用いた露光方法 |
-
1991
- 1991-03-14 JP JP7361491A patent/JP2765765B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04285958A (ja) | 1992-10-12 |
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