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JP2758200B2 - 多層包装材料 - Google Patents

多層包装材料

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JP2758200B2
JP2758200B2 JP8709889A JP8709889A JP2758200B2 JP 2758200 B2 JP2758200 B2 JP 2758200B2 JP 8709889 A JP8709889 A JP 8709889A JP 8709889 A JP8709889 A JP 8709889A JP 2758200 B2 JP2758200 B2 JP 2758200B2
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JP
Japan
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layer
meth
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aluminum foil
ethylene
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浩史 伊東
重徳 石井
達也 渡辺
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Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ヒートシール性、遮光性、ガスバリヤー
性、保香性に優れた多層包装材料に関する。
さらに詳しくは、香気成分を含有する飲食物等を充填
もしくは包装するのに好適な多層包装材料に関する。
[従来の技術及びその問題点] アルミニウム箔は、遮光性、ガスバリヤー性に優れて
いるところから、軟包材や紙容器などの多層包装材料の
一層として広く使用されている。このような多層包装材
料は、包装に際し、ヒートシールを行うところから、ア
ルミニウム箔に内接する層としてヒートシール性の優れ
たオレフィン系重合体層を設けたものが多用されてい
た。オレフィン系重合体は柔軟性に優れており、折り曲
げ加工などを行ってもピンホールなどの発生がないなど
優れた特長を有するが、香気成分を吸着し易く被包装物
の種類によっては味や香りが変化するという欠点を有し
ている。
一方、ポリエチレンテレフタレート(以下PETとい
う)は保香性に優れているが、ヒートシール性に乏し
く、前記のような多層包装材料の内層用樹脂として用い
るには不適当であった。またイソフタル酸の如き共重合
成分を相当量で含有する変性PETは、PETよりヒートシー
ル性の面では優れているが、柔軟性、耐ピンホール性な
どに劣っているため、折り曲げ加工などを要する包装容
器の内層材として適しているとは言い難かった。さらに
このような変性PETを直接アルミニウム箔と積層させる
には、一般には溶剤型の接着剤を用いねばらず生産性に
劣るという問題点もあった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、アルミニウム箔の有する遮光性、ガス
バリヤー性と変性PETの有するヒートシール性、保香性
を生かし、かつ、耐ピンホール性などの変性PELが有す
る欠点を改善した新規な包装材料についての検討を行っ
た。その結果、アルミニウム箔と変性PETの間に特定の
エチレン系共重合体を介在させることにより、優れた層
間接着力と優れた包装特性を有する包装材料を見出すに
至った。
従って本発明の目的は、特に香気成分を有する飲食物
等の包装に好適なヒートシール性を有する新規な包装材
料を提供することになる。本発明の他の目的はヒートシ
ール性、遮光性、ガスバリヤー性、保香性に優れた多層
包装材料を提供することになる。本発明の他の目的は、
共押出法により容易に製造できる層間接着力良好な多層
包装材料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 (A)共重合成分を5〜20モル%含む変性ポリエチレ
ンテレフタレートからなるヒートシール層、 (B)(A)層に隣接し、(メタ)アクリル酸エステ
ル含有量が5〜40重量%,(メタ)アクリル酸含有量が
3〜20重量%であるエチレン・(メタ)アクリル酸エス
テル・((メタ)アクリル酸共重合体からなる柔軟樹脂
層、 及び (C)(B)層に隣接するアルミニウム箔層 からなる積層構造を有する多層包装材料である。
本発明の多層包装材料のヒートシール層に用いられる
変性PETは、エチレングリコール単位及びテレフタル酸
単位の外に、共重合成分を5〜20モル%、好ましくは5
〜15モル%の割合で共重合されているものである。共重
合成分としては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、p−オキシ安息香酸のような芳香
族カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、キクロヘキサ
ンジカルボン酸のような脂肪族又は脂環族カルボン酸、
ポロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール等のジオール類をあげることがで
きる。これら共重合成分の中では、イソフタル酸、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール
等がとくに好適である。これら変性PETとしては、極限
粘度が0.60ないし1.4dl/g、とくに0.7ないし1.0dl/gの
ものが好ましい。
共重合成分が5モル%より少ないと、ヒートシール性
が悪く、高温充填用紙器の内層材として用いるには、ヒ
ートシール強度の大きいものが得られない。また共重合
成分が20モル%を超えると、組成物の柔軟性、伸び等が
充分でなく、ピンホールや折り曲げ加工による破損等が
生じ易くなる。
本発明の多層包装材料においては、ヒートシール層で
ある変性PET層とアルミニウム箔層との間に柔軟樹脂層
を設けた積層構造としたものである。しかして該柔軟樹
脂としては、(メタ)アクリル酸エステル含有量が5〜
40重量%、好ましくは7〜30重量%、(メタ)アクリル
酸含有量が3〜20重量%、好ましくは5〜10重量%のエ
チレン・(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリ
ル酸共重合体が用いられる。ここに(メタ)アクリル酸
エステルとはアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルを意味し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸ま
たはメタクリル酸を意味する。
かかる共重合体は、(メタ)アクリル酸成分の80%以
下、好ましくは60%以下がナトリウム、マグネシウム、
カルシウム、亜鉛などで金属塩化されたものであっても
よい。ここに(メタ)アクリル酸エステルとしては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−エチルヘ
キシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどを挙
げることができる。
(メタ)アクリル酸エステルの含有量が前記範囲より
少ないものを用いた場合には、変性PET層との接着力が
充分でないのみならず、積層物の耐ピンホール性が満足
すべきものとならず、折り曲げ加工などを行った場合、
変性PET層に破れやピンホール発生が生じ易くなる。ま
たその含有量が、前記範囲より多くなると柔軟になりす
ぎ強度が不足すること及び融点が低くなり耐熱性が著し
く不足してくるために好ましくない。
一方、(メタ)アクリル酸の含有量が前記範囲より少
ないと、アルミニウム箔との接着力が不足気味となり、
またその含有量が前記範囲より多くなると、剛性が大き
くなりすぎ伸びが低くなり折り曲げ加工時にピンホール
が発生しやすくなる。
また(メタ)アクリル酸成分が金属塩化されたものを
用いる場合、中和度があまり大きすぎると通常の積層加
工でアルミニウム箔と強固に接着させることが難かしく
なり、またエチレン共重合体が剛直になりすぎるので、
積層物の耐ピンホール性が悪くなり好ましくない。
このようなエチレン共重合体はまた190℃、2160g荷重
におけるメルトフローレートが0.05〜100g/10分、とく
に0.5〜50g/10分のものが好ましい。このエチレン共重
合体層には、また他のエチレン重合体、粘着付与剤、各
種添化剤などを配合してもよい。
本発明の多層包装材料は、変性PET層をヒートシート
層とし、変性PET/エチレン共重合体/アルミニウム箔か
らなる積層構造を必須成分とする限りは、このような3
層構造のみならず、アルミニウム箔側に各種基材が一層
又はそれ以上の層が形成された4層以上の多層構造のも
のであってもよい。このような基材としては、紙、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリプロピレンや各種エチレン
重合体の如き、ポリオレフィンなどを例示することがで
きる。各層の厚みは任意であるが、例えば10〜200μの
如き厚さで使用することができる。
本発明の多層包装材料を製造するには、 1)アルミニウム箔基材の上にエチレン共重合体をまず
押出コーティングし、その上に変性ポリエチレンテレフ
タレートを押出コーティングする方法、 2)エチレン系共重合体と変性ポリエチレンテレフタレ
ートをフィードブロック、マルチマニホールドダイある
いは2スロットダイ等を用いて共押出し、一度でアルミ
ニウム箔基材の上にコーティングする方法、 3)先に変性ポリエチレンテレフタレートフィルムを作
成しておき、これにエチレン系共重合体を溶融押出させ
ながら、アルミニウム箔と貼合させる方法(サンドイッ
チラミネーション)、 4)アルミニウム箔基材の上にエチレン系共重合体を押
出コーティングしそれに接着剤を用いて、先に作成して
おいた変性ポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り
合わせる方法 などを採用することができる。
とくに好適な方法は、アルミニウム箔にエチレン共重
合体を積層した後、コロナ処理や火炎処理などの表面処
理を加えた後、変性PETを押出コートする方法である。
かかる方法は作業性がよく工業プロセスとして優れてお
り、またエチレン共重合体層と変性PET層の層間接着力
を一層向上させるものである。
[実施例] 実施例−1 クラフト紙(密度50gr/m2)/低密度ポリエチレン(M
FR3.6、厚み20μm)/アルミニウム箔(厚み9μm)
の3層を積層した基材(C層)をあらかじめ作成してお
き、この積層体のアルミニウム箔層上に、B層としてエ
チレン/イソブチルアクリレート/メタクリル酸からな
る三元共重合体(エチレン/イソブチルアクリレート/
メタクリル酸=80/10/10重量%、MFR=10)を樹脂温280
℃、ラインの引取り速度80m/minで押出コーティングに
より塗布した。上記塗布膜の厚みは20μmとした。次に
塗布された三元共重合(以下ターポリマーと呼ぶことが
ある)層側にコロナ放電処理した後、ターポリマー層上
にA層として変性ポリエチレンテレフタレート(以下変
性PETと呼ぶ。共重合組成は、イソフタル酸/テレフタ
ル酸/エチレングリコール=10/40/50モル%である、以
下同じ)をダイ下樹脂温297℃、ラインの引取り速度80m
/minで押出コーティングし、多層包装材料を得た。A層
である変性PET層の膜厚は20μmとした。
この多層包装材料のアルミニウム箔層とターポリマー
層間の接着力及びターポリマーと変性PET層間の接着剤
を評価した。結果を表−1に示す。
次にこの多層包装材料の変性PETをシール層としたヒ
ートシール性を評価した。結果を表−2に示す。この多
層包装材料は実用上充分なヒートシール強度を有してい
る。
更にゲルボフレックステスターにより屈曲テストを行
い、上記包装材料に発生したピンホールの数を想定し、
この包装材料の耐ピンホール性を評価した。結果を表−
3に示す。本発明の包装材料の耐ピンホール性は、低密
度ポリエチレンを最内層とする比較例−2の積層体に比
べ、殆どかわらないことが判る。
更にこの包装材料の保香性を評価するため、上記積層
体の変性PETを内層として、200mm×150mmの大きさの袋
を作り、これに100%生ジュースを200m1充填し、ヒート
シールにより密封した。このジュースを冷蔵庫内に2週
間放置し、中に含まれるd−リモネンの含有量の変化を
ガスクロマトグラフを用い測定した。結果を表−4に示
す。内層が低密度ポリエチレンである比較例−2の包装
材料に較べて、d−リモネンの減少量が著しく少ない。
実施例−2 実施例−1で用いたと同じ3層からなる基材(C層)
のアルミニウム箔層上に、B層およびA層として、エチ
レン(E)/イソブチルアクリレート(IBA)/メタク
リル酸(MAA)の三元共重合体(E/IBA/MAA=77/15/8重
量%、MFR=8)および変性PETを、フィードブロックを
用い、樹脂温それぞれ285℃、295℃で共押出コーティン
グし積層体を得た。この積層体のアルミニウム箔層とタ
ーポリマー層間及びターポリマー層と変性PET層間の接
着力を表−1に示す。
比較例−1 実施例−1と同じ3層から成る基材(C層)のアルミ
ニウム箔層の上にB層としてエチレンとメタクリル酸の
2元共重合体(エチレン/メタクリル酸=90/10重量
%、MFR=7)を290℃で押出コーティングした。膜厚は
20μmとした。
更にこの積層体の2元共重合体(以下コポリマーと呼
ぶことがある)の上に実施例−1と全く同じ方法でA層
として変性PETを押出コーティングした。この積層品の
各層間の接着力を評価した。結果を実施例1,2と比較し
て表−1に示す。2元共重合体と変性PET間の接着力は
小さく、包装材料として難点がある。
比較例−2 C層として変性PETのかわりに低密度ポリエチレン(M
FR=7、以下LDPEと呼ぶことがある)を用いた以外は実
施例−1と同じ方法で積層体を作成した。LDPEの押出コ
ーティングは樹脂温290℃で行なった。
この積層体の耐ピンホール性を実施例−1と同様に評
価した。最内層が変性PETでも、LDPEの場合とそれほど
変わらないことが判る。
更にこの積層体を用い、実施例−1と全く同じ方法で
生ジュース充填テストを行ないジュース中のd−リモネ
ンの変化をガスロマトグラフを用い測定した。結果を表
−4に示す。最内層がLDPEの場合はd−リモネンの減少
量が著しく大きい。
比較例−3 キャスト成形機を用い、樹脂温260℃で、20μm厚み
の変性PETフィルムを作成した。次に実施例−1で用い
たクラフト紙/LDPE/アルミニウム(基材C)にイソシア
ネート系接着剤を用い、この変性PETのフィルムをアル
ミニウムに直接貼り合わせた。
この積層体の耐ピンホール性を実施例−1と同じ方法
で評価した。結果を表−3に示す。中間層としてターポ
リマー層を介在させていないこの積層体は屈曲後のピン
ホールの発生が大であった。
[発明の効果] 本発明によれば、ヒートシール性、保香性などに優れ
た変性PETをヒートシール層とし、しかも変性PETの欠点
とされていた耐ピンホール性が、特定のエチレン共重合
体をアルミニウム箔との間に介在させたことにより著し
く改善されたので、ヒートシール性、遮光性、ガスバリ
ヤー性、保香性の優れた包装材料として、特に香気成分
を有する飲食物や化粧品、歯磨などの包装に好適に使用
することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)共重合成分を5〜20モル%含む変性
    ポリエチレンテレフタレートからなるヒートシール層、 (B)(A)層に隣接し、(メタ)アクリル酸エステル
    含有量が5〜40重量%,(メタ)アクリル酸含有量が3
    〜20重量%であるエチレン・(メタ)アクリル酸エステ
    ル・(メタ)アクリル酸共重合体からなる柔軟樹脂層、 及び (C)(B)層に隣接するアルミニウム箔層 からなる積層構造を有する多層包装材料。
  2. 【請求項2】アルミニウム箔層(C)にエチレン・(メ
    タ)アクリル酸エステル・((メタ)アクリル酸共重合
    体からなる柔軟樹脂層(B)を積層し、(B)層を表面
    処理した後、その上に変性ポリエチレンテレフタレート
    (A)を押出しコーティングすることを特徴とする請求
    項1記載の多層包装材料の製造方法。
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