JP2753345B2

JP2753345B2 - 冷蔵庫

Info

Publication number: JP2753345B2
Application number: JP1257419A
Authority: JP
Inventors: 文雄大場; 義隆中田; 益二須藤; 充夫吉田
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1989-10-02
Filing date: 1989-10-02
Publication date: 1998-05-20
Anticipated expiration: 2013-05-20
Also published as: JPH03122479A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、主冷蔵庫の他に野菜室、チルド室、ボトル
室等の副冷蔵室を備えた多扉型冷蔵庫、特に冷蔵室の大
型化に伴う庫内照明に関するものである。

［従来の技術］大型冷蔵庫は、その内容積が著しく大きくなる傾向に
あるが、内容積が一定の限度を越えた場合は、従来のよ
うな単純な冷気通路によっては冷蔵室内を均等に冷却す
ることができず、何等かの抜本的な対策が必要となる。
また、冷蔵室の内容積が大きくなると、片隅に設置した
庫内灯のみによって室内を隅々まで均等に照明すること
が困難となり、特に部屋が暗い場合に食品の出入が不便
になるという問題が発生する。

庫内灯としては一般に白熱灯が使用され、冷蔵庫の内
容席が大きくなるにしたがい比較的出力の大きなものが
用いられるため、ランプ点灯時の発熱によるランプ周辺
のプラスチック部品の熱変形、劣化が問題となってき
た。

一方、主冷蔵庫の他に野菜室、チルド室、ボトル室等
の副冷蔵室を備えた多扉型冷蔵庫が普及しつつあるが、
この種の冷蔵庫の場合は、主冷蔵室の他、副冷蔵室にも
冷気を分配する必要がある。第１図および第２図は、多
扉型冷蔵庫の場合における冷気分配方式の一例を示す
（実開昭63−125767号公報参照）。本例では、冷却器室
からの冷気は、複数の冷気分配通路に分流し、同通路を
介して各冷蔵室に分配される。各分配通路には、流量調
節器（例えばダンパーサーモのような調整弁又は調整
板）が設けられており、これらの流量調節器は、各冷蔵
室内に設けた温度検出器の出力によって個別に制御され
る。

しかし、各分配通路に流量調節器を配置し、同調節器
を各冷蔵室内に設けた温度検出器によって個別に制御し
たのでは、必要とする電気部品及び機械部品の量が徒に
増える結果となって、製品価格の上昇を招くばかりでな
く、部品の量が増加した分だけ製品の故障率が高くなる
傾向があり、信頼性の面で新たな問題が派生する。

［発明が解決しようとする課題］したがって、本発明の目的は、上記従来技術の問題点
を解消することにあり、特に、冷気分配系統の中に庫内
照明装置を内蔵させることにより、冷蔵室の内容積が大
きい場合であっても、斑のない理想的な庫内照明とラン
プ発熱によるランプ周辺のプラスチック部品の劣化防止
とを実現しようとするものである。

［課題を解決するための手段］上記本発明の目的を達成することのできる冷蔵庫の構
成は、冷却器が配設された庫内に設けられた内室と冷蔵
室とを連通する冷気供給路と、前記冷気供給路から冷蔵
室の幅方向に分岐され且つ、前記冷蔵室の背壁にこの冷
蔵室の上下に亘って設けられ冷蔵室に冷気を吹出す冷気
吹出口を備えた冷気分配通路と、前記冷気分配通路の隣
り合う通路の両内側壁間の空間に設けられ複数段の庫内
棚に亘って照射する庫内灯と、前記分配通路の両内側壁
に装着され上記庫内灯が設置された空間の前記冷蔵庫の
前面側を覆う庫内灯カバーとを備えたものである。

さらには前記冷気分配通路の隣り合う通路の両内側壁
で囲まれた空間が前記庫内棚の複数段に亘って設けられ
たものである。

さらには、前記庫内灯カバーが前記冷気分配通路の隣
り合う通路の両内側面で囲まれた空間のほぼ全長に亘っ
て装着されたものである。

冷蔵室（多扉型冷蔵庫の場合は主冷蔵室）の中央奥部
左右に所定の間隔をもって配設された複数の分岐通路の
相互間には、高さ方向の細長い収納空間を形成し、同収
納空間内に一又は複数の庫内灯を設置する。庫内灯を保
護するため、同収納空間の全長に亘って脱着可能なラン
プカバーを取り付けることが望ましい。

［作用］冷却器室からの冷気は、流量調節器を通過した後で複
数の冷気分配通路に分流し、同分岐通路に設けた冷気吹
出口から冷蔵室内に分配される。本発明の場合は、複数
の冷気分配通路が所定の間隔をもって冷蔵室の中央奥部
左右に配設されているため、冷気吹出口からの冷気は、
冷蔵室内の上下左右に広く分散して同室内を均一に冷却
する。冷蔵室内の温度が所定の範囲を越えて変化する
と、その変化は、同室内に設けた温度検出器によって検
出され、冷気供給通路に設けた流量調節器を動作させ
る。

もっとも、多扉型冷蔵庫の場合は、副冷蔵室内には温
度検出器が設置されていないので、流量調節器は、副冷
蔵室内の温度変化に対しては直接反応しない。しかし、
通常設計による多扉型冷蔵庫は、主冷蔵室と副冷蔵室と
の間に或る程度の空気の移動が生ずるように作られてい
るので、副冷蔵室内の温度が変化したときは、それに連
動して主冷蔵室内の温度も変化する。このため、主冷蔵
室内の温度に対応して流量調整器を動作させることによ
って副冷蔵室内の温度を間接的に制御することが可能で
ある。

複数の分岐通路相互間の収納空間内に収納された庫内
灯からの発光は、収納空間を構成する部材の表面で乱反
射し一種の平面光源となり、冷蔵室内の複数段の庫内棚
に亘って隈無く照明する。

［実施例］以下、多扉型冷蔵庫の場合の実施例を引用して本発明
に係る冷蔵庫を更に詳細に説明する。第３図乃至第７図
において、１は冷蔵庫本体であって、その内部は冷凍室
２、主冷蔵室３、ボトル室４及び野菜室５に分割されて
いる。2aは冷凍室用扉、3a及び3bは主冷蔵室用扉、4aは
ボトル室用扉、5aは野菜室用扉をそれぞれ示し、これら
の扉は冷凍室及び各冷蔵室の前面開口部を開閉自在に閉
塞するためのものである。６は主冷蔵室３内の上部に配
置された低温室で、食品を＋１〜−３℃の低温で保存す
るためのものである。

詳細な図示を省略したが、冷凍室２の背面部に設けら
れた冷却器室からの冷気は、その一部が冷凍室に導か
れ、残りが冷気供給路を介して主冷蔵室３に導かれる。
７は、主冷蔵室内の温度を検知するための温度検知器、
８は、温度検知器７からの制御信号を受けて主冷蔵室へ
の冷気の供給量を調節するための例えばダンパーサーモ
（感熱式開閉装置）のような流量調節器である。９及び
10は、流量調節器７の下流側の冷気供給路に設けた冷気
吐出口で、流量調節器８を通過した冷気を主冷蔵室内に
吐出する。

11は、冷蔵庫の内部を区画するためのプラスチック内
の内箱で、その主冷蔵室部分の中央奥部には、所定の間
隔をおいて縦方向に二筋のリブ12a及び12b（突起）が形
成されている。13は冷気分配通路形成用のダクトで、部
分円筒状のダクトカバー16と、その内面に左右に離隔し
て固定した二本の樋状部材14及び15とから構成されてい
る。本ダクトカバーは、弾性を有する金属板又は合成樹
脂板から形成されており、その左右の縁部をリブ12a及
び12bに押し込んで内箱11の内壁に弾性係合させること
により、主冷蔵室内のほぼ全高に亘り、内箱11の内壁と
樋状部材14及び15との間において縦方向の二つの冷気分
配通路14a及び15a形成する。樋状部材14及び15は、断熱
性に優れた材料例えば発泡スチロール成形品によって構
成するのが望ましい。

樋状部材14及び15と冷蔵庫内箱11との間に形成された
二つの冷気分配通路14a及び15aの上端は、流量調節器７
の下流側の冷気吐出口９及び10の部分において冷気供給
路に連結され、かつ、一方の冷気分配通路14aの下端は
ボトル室４内に、他方の冷気分配通路15aの下端は野菜
室５内にそれぞれ開口して両室内に冷気を分配する。な
お、副冷蔵室を持たない通常の冷蔵庫の場合は、冷気分
配通路14a及び15aの下端は、適当な方法で閉塞するか、
冷蔵室内に開口せしめることになる。17は、樋状部材14
及び15の間の縦方向空間内に設置された庫内灯で、主冷
蔵室扉3a及び3bの一方又は双方が開かれた場合に点灯
し、周囲が暗い場合の食品取出作業を容易にする。18
は、庫内灯を覆うランプカバーであり、第４図、第５図
及び第７図に示す如く、ダクトカバー16の中央部に設け
られた縦方向の開口部に対して着脱自在に取付けられ
る。

19、20及び21は、食品載置用の庫内棚で、それぞれ所
定の間隔（例えば120〜140mm）をおいて主冷蔵室の内箱
11に取付けられている。これらの庫内棚は、庫内灯17の
明かりが主冷蔵室の隅々まで行き届くよう、透明なプラ
スチック製のものを使用することが望ましい。22a、22
b、23a、23b、24a及び24bは、ダクトカバー16の所定位
置（庫内棚19、20及び21との対応位置）にそれぞれ設け
た冷気吹出口で、庫内棚の各部分の温度を所定の温度
（例えば３〜５℃）に冷却することができるよう、流量
調節器８からの冷気を冷気分配通路14a及び15aを介して
主冷蔵室内に導くものである。

［発明の効果］本発明に係る冷蔵庫は、以上詳細に説明したように構
成されているので、次のような効果を発揮する。

（１）所定の間隔をもって冷蔵庫の中央奥部左右に配
設された複数の冷気分配通路は、同分配通路に設けた複
数の冷気吹出口を介して冷気を上下左右に分散して供給
するので、広い冷蔵室内を均一に冷却することができ
る。

（２）冷却器室からの冷気を流量調節器を通過した後
で複数の冷気分配通路に分流させる構造を採用したた
め、多扉型冷蔵庫の場合であっても、一個の流量調節器
によって複数の冷蔵室内の温度を制御することができ、
故障の発生率が少なく信頼性の高い冷蔵庫を提供するこ
とが可能となる。

（３）冷蔵室内の照明を冷気分配通路相互間の収納空
間内に収納した庫内灯によって行うこととしたため、広
い冷蔵室の隅々に亘って斑のない照明をすることができ
る。

（４）庫内灯収納部の両側を冷気ダクトの冷気によ
り、より低温状態に保持することができるため、点灯時
の発熱によるランプ周辺の例えばランプカバー等のプラ
スチック部品の劣化防止ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の冷蔵庫の一例を示す構造図、
第３図は本発明に係る冷蔵庫の一実施例を示す多扉型冷
蔵庫の外観斜視図、第４図は同実施例の主冷蔵室内観
図、第５図は主冷蔵室部分の要部横断面図、第６図及び
第７図は主冷蔵室部分の要部縦断面図である。図において、３……主冷蔵室、７……温度検知器８……流量調節器、９、10……冷気吐出口 11……冷蔵庫内箱、13……冷気ダクト 14、15……樋状部材、14a、15a……冷気分配通路 16……ダクトカバー、17……庫内灯 18……ランプカバー、19、20、21……庫内棚 22a、22b、23a、23b、24a、24b……冷気吹出口。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者吉田充夫東京都国分寺市東恋ケ窪１丁目280番地株式会社日立製作所デザイン研究所内 (56)参考文献実開昭64−45272（ＪＰ，Ｕ) 実開昭50−50468（ＪＰ，Ｕ) 実開昭51−21177（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】冷却器が配設された庫内に設けられた庫内
室と冷蔵室とを連通する冷気供給路と、前記冷気供給路
から冷蔵室の幅方向に分岐され且つ、前記冷蔵室の背壁
にこの冷蔵室の上下に亘って設けられ冷蔵室に冷気を吹
出す冷気吹出口を備えた冷気分配通路と、前記冷気分配
通路の隣り合う通路の両内側壁間の空間に設けられ複数
段の庫内棚に亘って照射する庫内灯と、前記庫内灯が設
置された空間の前記冷蔵庫の前面側を覆う庫内灯カバー
とを備えた冷蔵庫。
【請求項２】請求項１記載の冷蔵庫において、前記冷気
分配通路の隣り合う通路の両内側壁で囲まれた空間が前
記庫内棚の複数段に亘って設けられた冷蔵庫。
【請求項３】請求項１または２の冷蔵庫において、前記
庫内灯カバーが前記冷気分配通路の隣り合う通路の両内
側壁で囲まれた空間のほぼ全長に亘って装着された冷蔵
庫。