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JP2750810B2 - 脱炭酸処理方法 - Google Patents

脱炭酸処理方法

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Publication number
JP2750810B2
JP2750810B2 JP34673993A JP34673993A JP2750810B2 JP 2750810 B2 JP2750810 B2 JP 2750810B2 JP 34673993 A JP34673993 A JP 34673993A JP 34673993 A JP34673993 A JP 34673993A JP 2750810 B2 JP2750810 B2 JP 2750810B2
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JP
Japan
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water
treated
water tank
decarbonation
tower
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JP34673993A
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利一 土井
孝 松島
誠太郎 長谷川
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SEISUI KOGYO KK
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SEISUI KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は脱炭酸処理方法に係
り、その目的はイオン交換樹脂により処理された処理水
中に溶存している炭酸ガスを、その供給量に左右される
ことなく常に一定の効率で除去することができ、純水及
び超純水製造ラインにおいて好適に利用することのでき
る脱炭酸処理方法を提供することにある。
【0002】
【発明の背景】超純水とは、高度精製処理がなされ、水
中のイオン、微粒子、コロイド、微生物、有機物等が除
去された殆ど理論純水に近い水質の水を指し、現在、電
子工業をはじめ、医薬品製造、化学工業、原子力発電に
おいて必要とされている工業用水である。特に電子工業
においては、半導体製造技術における集積回路(IC)
の高集積化と微細パターン化が急速に進み、現在は超L
SI(超大規模集積回路)の時代に入っている。このよ
うに、半導体デバイスの高集積化、微細化が進むにつれ
て、半導体製造に使用する動力、治工具、装置等のウル
トラクリーン化が求められてくるようになり、特に超純
水は、直接シリコンウエハに触れ、また各工程毎に繰り
返し使用されるため、その水質が半導体デバイスの歩留
り、信頼性に大きく影響し、より高度な水質が要求され
るようになってきている。
【0003】
【従来の技術】最も一般的に用いられている超純水製造
方法としては、図3に示すような2床3塔型純水製造装
置(A)を用いた製造方法を例示することができる。こ
れは、原水(H0 )を、H型の陽イオン交換樹脂塔
(B)からOH型陰イオン交換樹脂塔(C)へと順に通
水させてイオン交換処理を行なう方法で、陽イオン交換
樹脂塔(B)と陰イオン交換樹脂塔(C)との間隙に脱
炭酸塔(D)を配設した2床3塔型の純水製造装置
(A)を利用するものである。
【0004】我が国の原水(H0 )中には、カチオンと
してCa2+、Mg2+、Na+ 等が、またアニオンとして
Cl- 、SO4 2- 、HCO3 - が含まれている。従
って、このような原水(H0 )を、まずH型の陽イオン
交換樹脂塔(B)に通水すると、原水(H0 )中に含有
されているカチオンがH+ にイオン交換され、その処理
水(H1 )中にはHCl、H2SO4 、H2CO3 が生成
し、酸性を呈するようになる。この酸性雰囲気の処理水
(H1)は、次いで脱炭酸塔(D)へと送り込まれる。脱
炭酸塔(D)では、エアレーション等により処理水(H
1)中に溶存されているH2 CO3 がCO2 として空気中
に放散、除去されて脱炭酸処理水(H2)とされる。この
脱炭酸処理水(H2)は、次いで陰イオン交換樹脂塔
(C)へと送りこまれる。陰イオン交換樹脂塔(C)に
通水された処理水(H2 )は、OH型陰イオン交換樹脂
により、HCl、H2SO4 等強酸の陰イオンが全て吸
着され、純水(H3)が得られる。
【0005】このように、2床3塔型純水製造装置
(A)では、Hサイクル陽イオン交換で全ての陽イオン
をH+ に変え、OH型弱塩基性陰イオン交換樹脂を用い
て、前記陽イオン交換処理により生成した陰イオンを除
去するシステムにより純水を得るが、脱炭酸塔(D)を
陽イオン交換処理と陰イオン交換処理との間に設けるこ
とにより、陽イオン交換で生成した溶存炭酸ガス(H2
CO3 )を除去し、陰イオン交換樹脂塔(C)での処理
負荷を軽減することができる。
【0006】前記したような2床3塔型の純水製造装置
(A)において使用される脱炭酸塔(D)としては、図
4に示すようなスプレー型の脱炭酸塔が例示される。こ
の脱炭酸塔(D)では、陽イオン交換樹脂塔(B)によ
り処理された水(H1)を、脱炭酸塔(D)上部に設けら
れた噴射ノズル(e)へと導き、この噴射ノズル(e)
から処理水(H1)を多数の微小液滴に細分し、塔内の中
空部(f)に噴出する。中空部(f)内に噴出された微
小液滴は空気と接触することにより、溶存している炭酸
ガス(H2CO3 )がCO2 として放出され、脱炭酸処
理水(H2)とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たようなスプレー型の脱炭酸塔(D)では、脱炭酸塔
(D)へ送り込む処理水(H1)の供給量の変化によっ
て、処理能力(炭酸除去率)が大きく変動するという課
題が存在した。すなわち、脱炭酸塔(D)へ送り込む処
理水(H1)の供給量は、脱炭酸塔(D)入口の調整弁
(図示せず)により調節されているが、処理水(H1)供
給量が低下すると、調整弁から噴射ノズル(e)へ送り
込まれる水流が小さくなり、その結果、噴射ノズル
(e)から噴出される処理水(H1)の液滴の粒径が大き
くなってしまう。一般に、スプレー型の脱炭酸塔におい
ては、噴射ノズル(e)から噴出される処理水(H1)の
液滴は、その粒径が微細であればあるほど、塔(D)内
に充填されている空気との接触面積が大きくなるため、
溶存している炭酸ガス(H2CO3)の分解、除去性能は
良好となるが、逆に噴射ノズル(e)から噴出される処
理水(H1)の液滴の粒径が大きくなると、塔内に充填さ
れている空気との接触面積が小さくなって、溶存する炭
酸ガス(H2CO3 )の分解、除去能力が低下してしま
う。従って、前記したようなスプレー型の脱炭酸塔
(D)では、供給する処理水(H1)の流量が小さくなる
と、噴射ノズル(e)より噴出される被処理水(H1)の
液滴の粒径が大きくなり、脱炭酸効率が低下してしま
う。このような供給水量の変動による脱炭酸効率の低下
を防ぐために、脱炭酸塔(D)を高く設定することも行
われているが、脱炭酸塔(D)を高く設定すると、設置
場所が制限されてしまい、しかも設備費が膨大なものと
なってしまうなどの課題が存在した。
【0008】そこで、業界では、純水製造時の脱炭酸処
理工程において、供給水量の変化に左右されず、常に一
定範囲の粒径の液滴を塔内に噴霧し、一定の効率で溶存
する炭酸ガス(H2CO3 )を分解、除去することので
きる優れた脱炭酸処理方法の創出が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明で
は、被処理水を脱炭酸塔へと送り込み、その上方部に設
けられた噴射ノズルにより前記被処理水を多数の微小液
滴に細分して塔内部に噴霧し、溶存するガス成分を空気
中に放散、除去してなる純水製造時の脱炭酸処理工程に
おいて、前記被処理水を所定の原水槽に貯留し、この原
水槽から任意の手段を介して噴射ノズルへと被処理水を
供給すると共に、脱炭酸処理された処理水を前記原水槽
と並列して設けられた処理水槽へと排出し、この処理水
を任意の手段により吸引し、次工程へと送水する際に、
前記処理水の吸引量が予め設定された量よりも減少した
場合に、前記処理水槽中に排出された処理水を原水槽へ
と流入させて、原水槽から噴射ノズルへ送り込まれる被
処理水量を一定量に維持することにより、前記噴射ノズ
ルから噴霧される微小液滴の粒径を一定範囲に設定して
なることを特徴とする脱炭酸処理方法を提供し、また請
求項2に係る発明では、前記原水槽の下方部には送風機
構が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の
脱炭酸処理方法を提供することにより、前記従来の課題
を悉く解消する。
【0010】
【作用】ポンプ等により原水槽より噴射ノズルに常に一
定量の被処理水を送り、処理水の吸引量が減少した場合
には、処理水槽より原水槽に、処理水の一部を常時オー
バーフロー等の手段により、原水槽へと流入させる。従
って、処理水の吸引量に左右されることなく、脱炭酸塔
の噴射ノズルへ送り込まれる被処理水量を常に一定量に
維持することができるため、噴射ノズルより塔内部に噴
霧される被処理水の微小液滴を常に一定範囲の粒径とす
ることができ、一定の効率で脱炭酸処理を行うことがで
きる。
【0011】
【発明の構成】以下、この発明に係る脱炭酸処理方法に
ついて、図面に基づいて詳述する。図1は、この発明の
脱炭酸処理方法の第一実施例を示す模式説明図である。
図中(1)は脱炭酸塔であり、(2)は脱炭酸塔(1)
へ送り込まれる被処理水(H−1)を貯留した原水槽、
(3)は脱炭酸塔(1)を通過し脱炭酸処理がなされた
処理水(H−2)が排出され、貯留される処理水槽であ
る。原水槽(2)には、前段工程から送り込まれ、脱炭
酸処理がなされる被処理水(H−1)が貯留されてい
る。脱炭酸塔(1)には中空部(11)が形成されてい
るとともに、その上方部には噴射ノズル(10)が設け
られている。この脱炭酸塔(1)の下部には送風機構
(4)が備えられ、常に中空部(11)内に空気が送風
されている。また、この発明においては、原水槽(2)
と処理水槽(3)とは並列して配置されている。
【0012】この発明の脱炭酸処理方法においては、ま
ず、原水槽(2)に貯留されている被処理水(H−1)
をポンプ(5)により吸引し、脱炭酸塔(1)上方部に
設けられた噴射ノズル(10)へと常に一定量送り込
む。脱炭酸塔(1)は、図1及び図2に示すように、上
部に噴射ノズル(10)が備えられ、噴射ノズル(1
0)の下方に中空部(11)が形成されている。噴射ノ
ズル(10)へ送り込まれた被処理水(H−1)は、微
小液滴に細分され、中空部(11)へ噴出される。この
際、中空部(11)には空気が充填されているため、噴
出された被処理水(H−1)は、空気と接触されること
により溶存する炭酸(H2CO3 )が分解され、二酸化
炭素として空気中に放散されて脱炭酸処理が行なわれ
る。また、この脱炭酸塔(1)において脱炭酸処理がな
された処理水(H−2)は、処理水槽(3)へと排出さ
れる。
【0013】ここで、処理水槽(3)は、前記原水槽
(2)と並列して設けられている。処理水槽(3)へと
排出された処理水は、ポンプ(6)により吸引されて、
次工程へと送り込まれる。また、この発明においては、
処理水の吸引量(H−2)が減少した場合には、処理水
槽(3)に排出された処理水(H−2)の一部を常時オ
ーバーフロー等の手段にて原水槽(3)に戻すことがで
きる。従って、処理水の吸引量(H−2)が少ない場合
にも、原水槽(2)から噴射ノズル(10)へ送り込ま
れる被処理水(H−1)量を一定量に維持することによ
り、噴射ノズル(10)から中空部(11)に噴出され
る被処理水(H−1)の微小液滴の粒径を、常に一定範
囲の大きさとすることができるため、一定効率で脱炭酸
処理を行なうことができ、脱炭酸塔(1)の高さ(z)
を低く設定しても、効率良い脱炭酸処理を行なうことが
できる。
【0014】図2は、この発明に係る脱炭酸処理方法の
第二実施例を示す模式図である。この第二実施例におい
ては、原水槽(2)下方部に送風機構(7)が設けられ
ている。このように、原水槽(2)下方部に送風機構
(7)を設ける構成を採用することによって、被処理水
(H−1)中に溶存している炭酸ガスは、原水槽(2)
内に貯留されている状態で、ある程度除去されるため、
脱炭酸塔(1)での負荷が軽減され、脱炭酸塔(1)の
高さをより低くしたり、大きさをさらに小さく設定して
も効率良く脱炭酸処理を行なうことができる。また、こ
の脱炭酸工程を、逆浸透装置の前処理として採用する場
合には、pH調整用の攪拌用エアーとして利用すること
もできる。
【0015】
【実施例】以下、この発明に係る脱炭酸処理方法の効果
を試験例を挙げることにより、一層明確なものとする。
但し、この発明は以下の実施例により何ら限定されるも
のはない。
【0016】
【試験例1】充填塔高さ(y)700mm、全体高さ
(z)2260mmの図1に示したような脱炭酸塔
(1)を用い、前記図1のような装置を用いて被処理水
(H−1)の脱炭酸処理を行なった。
【0017】(実施例1) まず処理水槽(3)よりポンプ(6)を介して処理水を
吸引し(700L/hr)、原水槽(2)よりポンプ(5)を
介して被処理水(H−1)を脱炭酸塔(1)上方部に設
けられた噴射ノズル(10) へと送り込んだ。噴射ノズル
(10)にはポンプ(5)により700L/hrの水量で被処理水
(H−1)を供給し、送風機(4)にて14m3 /hrの流
量で空気を塔(1)内部へ噴霧して、脱炭酸処理を行な
った。得られた脱炭酸処理水(H−2)は処理水槽
(3)へと排出した。(尚、被処理水(H−1)として
は、炭酸ガスと炭酸とが186ppmの濃度で溶存して
いる(pH4.0(18℃))ものを用いた。)。脱炭
酸処理された処理水中の炭酸ガスと炭酸の溶存濃度を測
定し、表1にその結果を示した。
【0018】(実施例2) 処理水槽(3)からの処理水の吸引量を500L/hrとした
以外は、前記実施例1と同様の方法で脱炭酸処理を行な
った。得られた処理水中の炭酸ガスと炭酸の溶存濃度を
測定し、表1にその結果を示した。
【0019】
【試験例2】(対照例) 前記実施例1と同様の大きさの脱炭酸塔を用い、図5に
示したような装置を使用して、被処理水の脱炭酸処理を
行なった。原水槽(I)よりポンプ(J)を介して被処
理水(H−1)を700L/hrの流量で吸引し、脱炭酸塔
(D)の噴射ノズル(e) へと送り込んだ。噴射ノズル
(e)には700L/hrの水量で被処理水(H−1)を供給
し、14m3 /hrの流量で空気を塔(D)内部へ送風し
て、脱炭酸処理を行なった。得られた脱炭酸処理水(H
−2)を脱炭酸塔(D)下方部より吸引し、処理水中の
炭酸ガスと炭酸の溶存濃度を測定した。この結果を表1
に示す。尚、使用した被処理水は前記実施例1と同様の
ものを用いた。
【0020】(比較例1) 前記対照例と同様の大きさの脱炭酸塔(D)を用い、原
水槽(I)からの被処理水(H−1)の吸引量を500L/
hrとした以外は前記対照例と同様の方法で脱炭酸処理を
行なった。この結果を表1に示す。
【0021】
【試験例3】(実施例3) 前記実施例1と同様の大きさの脱炭酸塔を用い、図2に
示したような装置を用いて被処理水(H−1)の脱炭酸
処理を行なった。すなわち、予め原水槽(2)に送風機
構(7)により空気を送気しておいた(送気量3m3
時間)。処理水槽(3)よりポンプ(6)を介して処理
水を吸引し(700L/hr)、原水槽(2)よりポンプ
(5)を介して被処理水(H−1)を脱炭酸塔(1)上
方部に設けられた噴射ノズル(10) へと送り込んだ。噴
射ノズル(10)にはポンプ(5)により700L/hrの水量で
被処理水(H−1)を供給し、14m3 /hrの流量で送風
機(4)により空気を塔(1)内部へ噴霧して、脱炭酸
処理を行なった。得られた脱炭酸処理水(H−2)は処
理水槽(3)へと排出した。(尚、被処理水(H−1)
としては、炭酸ガスと炭酸とが186ppmの濃度で溶
存している(pH4.0(18℃))ものを用いた。)
脱炭酸処理された処理水中の炭酸ガスと炭酸の溶存濃度
を測定し、表1にその結果を示した。
【0022】(実施例4) 処理水槽(3)からの処理水吸引量を500L/hrとした以
外は前記実施例3と同様に処理して脱炭酸処理水を得
た。この結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果から明らかな如く、この発明の
脱炭酸処理方法では、噴射ノズルへの被処理水供給量が
一定であるため(実施例1及び2)、常に一定の効率で
脱炭酸処理を行なうことができる。これに対し、噴射ノ
ズルへの被処理水供給量が低下すると(比較例1)、噴
射ノズルから噴射される液滴の噴出流量が低下し、溶存
している炭酸ガスや炭酸が充分に除去されていないこと
が判る。また、原水槽中に送風を行なうと、被処理水中
に溶存している炭酸ガスや炭酸の除去効率がより良好に
なることが判る。
【0025】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に係る発明
は、被処理水を脱炭酸塔へと送り込み、その上方部に設
けられた噴射ノズルにより前記被処理水を多数の微小液
滴に細分して塔内部に噴霧し、溶存するガス成分を空気
中に放散、除去してなる純水製造時の脱炭酸処理工程に
おいて、前記被処理水を所定の原水槽に貯留し、この原
水槽から任意の手段を介して噴射ノズルへと被処理水を
供給すると共に、脱炭酸処理された処理水を前記原水槽
と並列して設けられた処理水槽へと排出し、この処理水
を任意の手段により吸引し、次工程へと送水する際に、
前記処理水の吸引量が予め設定された量よりも減少した
場合に、前記処理水槽中に排出された処理水を原水槽へ
と流入させて、原水槽から噴射ノズルへ送り込まれる被
処理水量を一定量に維持することにより、前記噴射ノズ
ルから噴霧される微小液滴の粒径を一定範囲に設定して
なることを特徴とする脱炭酸処理方法に関するものであ
るから、噴射ノズルより噴出される被処理水の微小液滴
の粒径が、処理水の吸引量に左右されず、常に一定範囲
に設定されるので、被処理水中に溶存している炭酸ガス
を、その供給量に左右されることなく常に一定の効率で
除去することができ、純水及び超純水製造ラインにおい
て好適に使用することができるとともに、脱炭酸塔の高
さや大きさを従来より小さく設計しても、充分な脱炭酸
処理を行なうことができるため、その設置場所が制限さ
れず、且つ設備費を低減することができるなど、優れた
効果を奏する。
【0026】また、請求項2に係る発明は、前記原水槽
の下方部には送風機構が設けられてなることを特徴とす
る請求項1に記載の脱炭酸処理方法に関するものである
から、脱炭酸塔における処理負荷を軽減させることがで
きるため、さらに良好な脱炭酸処理を行なうことがで
き、しかも、逆浸透装置の前処理として採用した場合に
は原水のpH調整用の攪拌用エアーとして利用すること
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る脱炭酸処理方法の第一実施例を
示した模式説明図である。
【図2】この発明に係る脱炭酸処理方法の第二実施例を
示した模式説明図である。
【図3】2床3塔型の純水製造装置を使用した純水製造
工程の一例を示す模式説明図である。
【図4】従来の脱炭酸塔の内部構造を示した模式図であ
る。
【図5】この発明の一試験例において使用した従来の脱
炭酸処理工程を示す模式図である。
【符号の説明】
1 脱炭酸塔 2 原水槽 3 処理水槽 4 送風機構 7 送風機構 10 噴射ノズル 11 中空部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水を脱炭酸塔へと送り込み、その
    上方部に設けられた噴射ノズルにより前記被処理水を多
    数の微小液滴に細分して塔内部に噴霧し、溶存するガス
    成分を空気中に放散、除去してなる純水製造時の脱炭酸
    処理工程において、前記被処理水を所定の原水槽に貯留
    し、この原水槽から任意の手段を介して噴射ノズルへと
    被処理水を供給すると共に、脱炭酸処理された処理水を
    前記原水槽と並列して設けられた処理水槽へと排出し、
    この処理水を任意の手段により吸引し、次工程へと送水
    する際に、前記処理水の吸引量が予め設定された量より
    も減少した場合に、前記処理水槽中に排出された処理水
    を原水槽へと流入させて、原水槽から噴射ノズルへ送り
    込まれる被処理水量を一定量に維持することにより、前
    記噴射ノズルから噴霧される微小液滴の粒径を一定範囲
    に設定してなることを特徴とする脱炭酸処理方法。
  2. 【請求項2】 前記原水槽の下方部には送風機構が設け
    られてなることを特徴とする請求項1に記載の脱炭酸処
    理方法。
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