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JP2748497B2 - オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造法 - Google Patents

オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造法

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JP2748497B2
JP2748497B2 JP3808789A JP3808789A JP2748497B2 JP 2748497 B2 JP2748497 B2 JP 2748497B2 JP 3808789 A JP3808789 A JP 3808789A JP 3808789 A JP3808789 A JP 3808789A JP 2748497 B2 JP2748497 B2 JP 2748497B2
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JP
Japan
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oxytitanium phthalocyanine
crystal
phthalocyanine crystal
acid
group
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美明 加藤
純子 渡部
昌子 竹内
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はオキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造
法に関し、特に電子写真用感光体に通したオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶の新規な製造法に関する。
<従来の技術> オキシチタニウムフタロシアニンの結晶型には、製造
条件によって準安定なα型と安定なβ型が存在すること
はつとに知られるところである。そしてこれらのオキシ
チタニウムフタロシアニンの結晶型が機械的ひずみ、有
機溶剤および熱の影響下に、相互に結晶型が転移するこ
とも知られている。例えばα型のオキシチタニウムフタ
ロシアニンはN−メチルピロリドン等の有機溶剤中で加
熱することによりβ型に転移する。
また、α型のオキシチタニウムフタロシアニンを水性
懸濁液となし、これに芳香族炭化水素溶剤を添加し加熱
処理することによって、X線回折スペクトルにおいてブ
ラッグ角(2θ)27.3゜に強いピークを示すα型にもβ
型にも分類されない結晶型のオキシチタニウムフタロシ
アニンが得られ、かかる結晶型のオキシチタニウムフタ
ロシアニンが光ディスク用記録材料への応用が期待され
る等有用なものであることが特開昭63−20365号公報に
記載されている。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は従来知られていなかった新規な方法で、電子
写真用感光体等の用途に有用なオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶型を製造する工業的有利な製造法を提供す
ることを目的とするものである。
<課題を解決するための手段> 本発明の要旨は、オキシチタニウムフタロシアニンを
脂肪族カルボン酸溶媒中、硫酸またはR・SO3H(式中、
Rは置換基を有していてもよい脂肪族または芳香族の残
基を表す。)で表されるスルホン化物とともに加熱処理
してX線回折スペクトルにおいてブラッグ(2θ±0.2
゜)27.3゜に主たる回折ピークを示す結晶を取得するこ
とを特徴とするオキシチタニウムフタロシアニン結晶の
製造法に存する。
<作 用> 以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明方法の原料とするオキシチタニウムフタロシア
ニンはα型、β型または他のいずれの結晶型でもよく、
非晶質のものを用いてもよい。
用いられる脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、吉草酸等が挙げられる。好ましくは酢酸
であり、用いる量は原料とするオキシチタニウムフタロ
シアニンに対し10倍〜100倍(重量比)であり、好まし
くは20倍〜50倍である。
また、R・SO3Hで表わされるスルホン化物としては、
例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパン
スルホン酸、ブタンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸類
および下記式で表わされる芳香族スルホン酸類等が挙げ
られる。
(式中、R1,R2は水素原子;水酸基;ニトロ基;メチル
基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子;カルボキシル基;シア
ノ基;アミノ基;ジメチルアミノ基等が挙げられる。)
中でもトルエンスルホン酸が好適である。用いる量はオ
キシチタニウムフタロシアニンに対し1.5倍モル〜15倍
モルであり、好ましくは3倍モル〜5倍モルである。
本発明方法においては、脂肪族カルボン酸溶媒中での
加熱処理は、溶媒の沸点に近い温度で充分行うほど目的
の結晶型のオキシチタニウムフタロシアニンが確実に得
られるが、工業的には、50〜200℃、好ましくは70〜130
℃で1時間〜5時間加熱処理すれば充分である。
尚、本発明において「主たる回折ピーク」とは、その
X線回折スペクトルにおける強度が一番強い(高い)ピ
ークを指す。又、本発明方法によって得られたオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶の粉末X線スペクトルの例
を第1図、第4図に示す。電子写真感光体に用いるに
は、ブラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜の回折ピークが
主たるピークであり、そのピーク以外は細かい条件によ
って種々ふれるが、第1図及び第4図の様に27.3゜のピ
ーク強度に対していずれのピークもその強度(ピーク高
さの比較)が50%以下であるスペクトルを示すオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶が帯電性、感度等の点から
好ましい。
<実施例> 次に本発明を実施例と応用例により更に具体的に説明
するが、本発明はその要旨をこえない限り以下の実施例
に限定されるものではない。
実施例1 β型オキシチタニウムフタロシアニン5.0gに、p−ト
ルエンスルホン酸25gおよび酢酸500mlを加え、5時間加
熱還流させた。過後、物を水500mlで熱水懸洗し、
続いてメタノール500ml中で熱懸洗した。得られたオキ
シチタニウムフタロシアニン(収量4.2g)のX線回折ス
ペクトル(第1図)は、α型およびβ型オキシチタニウ
ムフタロシアニンのスペクトル(第2,3図)とは異な
り、ブラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜に主たる回折ピ
ークを示すものであった。
実施例2 β型オキシチタニウムフタロシアニン5.0gに、メタン
スルホン酸5.0gおよび酢酸100mlを加え、5時間加熱還
流させた。過後物を水200mlで熱水懸洗し、続いて
メタノール200ml中で熱懸洗した。得られたオキシチタ
ニウムフタロシアニン(収量3.9g)のX線回折スペクト
ルを第4図に示す。
実施例3 溶媒およびスルホン化物として表に記載したものを用
いる以外実施例1および実施例2と全く同様にしたとこ
ろ、いずれもX線回折スペクトルにおいてブラッグ角
(2θ±0.2゜)27.3゜に主たるピークを示すオキシチ
タニウムフタロシアニンが得られた。
応用例1 実施例1で製造したオキシチタニウムフタロシアニン
結晶0.4g、ポリビニルブチラール0.2gを4−メトキシ−
4−メチル−2−ペンタノン30gと共に、サンドグライ
ンダーで分散し、この分散液をポリエステルフィルム上
に蒸着したアルミ蒸着層の上にフィルムアプリケータに
より乾燥膜厚が0.3g/m2となる様に塗布、乾燥し、電荷
発生層を形成した。
この電荷発生層の上に、N−メチル−3−カルバゾー
ルカルバルデヒドジフェニルヒドラゾン90部、ポリカー
ボネート樹脂(三菱ガス化学社製、商品名ユーピロンE
−2000)100部からなる膜厚17μmの電荷移動層を積層
し、積層型の感光層を有する電子写真感光体を得た。
この感光体の感度として半減露光量(E1/2)を静電複
写紙試験装置(川口電機製作所製モデルSP−428)によ
り測定した。すなわち、暗所でコロナ電流が50μAにな
る様に設定した印加電圧によるコロナ放電により感光体
を負帯電し、次いで0.125μW/cm2の強度を持つ775nmの
単色光により露光し表面電位が−500Vから−250Vに半減
するのに要した露光量(E1/2)を求めたところ0.22μJ/
cm2であった。
この時の感光体の帯電圧(初期表面電位)は672Vであ
り露光10秒後の表面電位(残留電位)は−7Vであった。
応用例2 用いるオキシチタニウムフタロシアニン結晶を実施例
2で製造された結晶とおきかえた以外は前記応用例1と
全く同様にしたところ測定された半減露光量(E1/2)は
0.25μJ/cm2であった。
<発明の効果> 本発明方法によれば、ブラッグ角(2θ±0.2度)27.
3度に主たる回折ピークを有するオキシフタロシアニン
結晶を一段階の処理で収率よく得ることができる等工業
的有利に製造可能である。
又、この様にして得られるオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を電荷発生材料として用いる電子写真用感光
体は高感度で、残留電位が低く帯電性が高く、かつ、繰
返しによる変動が小さく、特に、画像濃度に影響する帯
電安定性が良好であることから、高耐久性感光体として
用いることができる。又750〜800nmの領域の感度が高い
ことから、特に半導体レーザプリンタ用感光体に適して
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第4図は、実施例1および実施例2で得ら
れた本発明の結晶型オキシチタニウムフタロシアニンの
X線回折スペクトルを示す。第2図および第3図はそれ
ぞれ公知のα型およびβ型オキシチタニウムフタロシア
ニンのX線回折スペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 昌子 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−215866(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシチタニウムフタロシアニンを脂肪族
    カルボン酸溶媒中、硫酸またはR・SO3H(式中、Rは置
    換基を有していてもよい脂肪族または芳香族の残基を表
    す。)で表されるスルホン化物とともに加熱処理してX
    線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)2
    7.3゜に主たる回折ピークを示す結晶を取得することを
    特徴とするオキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造
    方法。
JP3808789A 1989-02-17 1989-02-17 オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造法 Expired - Fee Related JP2748497B2 (ja)

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