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JP2744367B2 - 複数波長応答性赤外線検出装置 - Google Patents

複数波長応答性赤外線検出装置

Info

Publication number
JP2744367B2
JP2744367B2 JP3233345A JP23334591A JP2744367B2 JP 2744367 B2 JP2744367 B2 JP 2744367B2 JP 3233345 A JP3233345 A JP 3233345A JP 23334591 A JP23334591 A JP 23334591A JP 2744367 B2 JP2744367 B2 JP 2744367B2
Authority
JP
Japan
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semiconductor material
infrared
junction
region
wavelength
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP3233345A
Other languages
English (en)
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JPH04234170A (ja
Inventor
マーチン ベイカー イアン
アンドリュー アーネスト ダン ウィリアム
Original Assignee
ジーイーシー マルコニ リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジーイーシー マルコニ リミテッド filed Critical ジーイーシー マルコニ リミテッド
Publication of JPH04234170A publication Critical patent/JPH04234170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2744367B2 publication Critical patent/JP2744367B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14665Imagers using a photoconductor layer
    • H01L27/14669Infrared imagers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バンドギャップが互い
に異なる第1及び第2の赤外線感知半導体材料層をそれ
ぞれ有する第1及び第2の検出素子を含み、各検出素子
がpn接合を有する複数波長応答性赤外線検出装置に関
するものである。このような複数波長応答性赤外線検出
装置を用いることにより、物体又は測定領域の波長特性
に関する多くの情報を得ることができ、例えばこの複数
波長応答性赤外線検出装置を用いることにより放射源の
温度をその放射率や介在する空間の透過率の影響を受け
ることなく測定することができる。また、バンドギャッ
プが互いに相異なる半導体材料層は基板上にその高さレ
ベルを変えることにより形成できる。
【0002】
【従来の技術】本願人の公開された欧州特許出願第8784
2 号公報には、基板上に形成した上側及び下側の赤外線
感知半導体材料層を有する複数波長応答性赤外線検出装
置が開示されている。この複数波長応答性赤外線検出装
置においては、下側の半導体材料層は基板と上側の半導
体材料層との間に位置し、中間絶縁層により上側の半導
体材料層から絶縁されている。検出素子は各高さレベル
の半導体材料層中に形成され、各検出素子は半導体材料
層の反対導電型領域間にpn接合を有している。電気的
接続部は検出素子領域から基板までの間に存在する。上
側及び下側レベルのうちの一方のレベルの半導体材料は
他方のレベルの半導体材料よりも小さいバンドギャップ
を有しより長い赤外線波長に対して応答性を有する検出
素子を形成している。基板は例えば導体トラックを支持
する絶縁性支持部材とすることができ、或は検出素子か
らの出力信号を処理するシリコン集積回路とすることが
できる。尚、欧州特許出願第87842 号公報に記載されて
いる全体の内容は、本明細書において参照資料として用
いることにする。
【0003】上側の検出素子間の有用な接続構造は上記
欧州特許出願に記載されている。この接続構造におい
て、上側レベルの半導体材料層は下側半導体材料層中に
形成した検出素子と下側半導体材料層の分離部分との間
で下側レベル層に形成したギャップを橋落している。こ
の分離部分は上側レベルの半導体材料層に対する接続部
を有しており、例えば分離部分の側壁上の金属化部分を
支持している。上記公報の実施例において、下側レベル
の半導体材料は小さいバンドギャップを有し、その検出
素子は約11μmのカットオフ波長を有している。また、
下側レベルにある小さいバンドギャップの検出素子を接
続する接続部は、上側の半導体材料層を形成する前にそ
の全体が下側の材料層中に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した既知の複数波
長応答性赤外線検出装置は、検出素子間の接続構造にお
いて難点があり、例えば設計における自由度が少なく、
また製造工程が複雑化する欠点があった。従って、本発
明の目的は、複数波長応答性赤外線検出装置の設計上及
び製造上の自由度に優れた小さいバンドギャップ検出素
子の有益な接続構造体を実現することにある。本発明
は、バンドギャップの異なる半導体材料が種々の高さレ
ベルで形成されている装置又は異なるバンドギャップの
半導体材料が単一の高さレベルで形成されている装置の
いずれにおいても適用することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による複
数波長応答性赤外線検出装置は、第1及び第2の赤外線
感知半導体材料をそれぞれ有する第1及び第2の検出素
子と、これら検出素子を支持する基板とを含み、前記第
1半導体材料が第2半導体材料のバンドギャップより小
さいバンドギャップを有して長波長赤外線に対して応答
性を有する第1の検出素子を構成し、各検出素子が前記
半導体材料の反対導電型領域間に形成されたpn接合及
び検出素子領域から基板までに到る電気的接続部を有す
る複数波長応答性赤外線検出装置において、前記第1及
び第2の赤外線感知半導体材料層を互いに異なる高さレ
ベルに形成し、前記基板と長波長応答性検出素子の一方
の領域との間を接続する電気的接続部が、前記第1及び
第2の半導体材料の両方の側壁上に延在し、前記大きな
バンドギャップを有する第2の半導体材料が、前記側壁
に隣接すると共に第1の検出素子のpn接合と電気的に
並列に接続した別のpn接合を構成する別の領域を有
し、前記別のpn接合が、前記小さなバンドギャップを
有する第1の半導体材料中の第1の検出素子のpn接合
よりも高いインピダンスを有することを特徴とする。
【0006】この複数波長応答性赤外線検出装置の検出
素子に異なる波長応答性を与えるために異なるバンドギ
ャップを有する半導体材料を用いる場合、大きなバンド
ギャップ領域のpn接合は著しく高いインピダンスを有
することになる。この高いインピダンスにより、2個の
pn接合が電気的に並列に接続されても両方の半導体材
料を接続する側壁接続部の出力信号は動作中において小
さいバンドギャップ検出素子で発生する光電流信号が支
配的になる。このように構成することにより、赤外線検
出装置の製造工程中において一層適切な又は簡単な方法
で小さなバンドギャップの検出素子に1又はそれ以上の
接続部を形成することができる。
【0007】本発明による接続構造はバンドギャップが
異なる半導体材料を基板上に単一の高さレベルで形成し
た赤外線検出装置に用いることができるだけでなく、異
なるバンドギャップ半導体材料を基板上に異なる高さレ
ベルで形成した赤外線検出装置にも特に有用である。さ
らに、この接続構造は十分な自在性を有しているから、
所望の場合、上側検出素子のための上記欧州特許出願公
開第87842 号に記載されている接続構造と結合して用い
ることができる。
【0008】本発明による複数波長応答性赤外線検出装
置の好適実施例は、基板上に形成した上側及び下側の赤
外線感知半導体材料層を有し、下側の半導体材料層が上
側の半導体材料層と基板との間に位置し、各検出素子
が、前記半導体材料の反対導電型領域間のpn接合及び
検出素子領域から基板に到る電気的接続部を有し、上側
レベル又は下側レベルの一方の半導体材料が他方の半導
体材料よりも小さいバンドギャップを有して長波長の赤
外光に対して応答性を有する検出素子を構成する複数波
長応答性赤外線検出装置において、前記基板と長波長応
答性検出素子の一方の領域との間を接続する電気的接続
部が、前記第1及び第2の半導体材料の両方の側壁上に
延在し、前記大きなバンドギャップを有する第2の半導
体材料が、前記側壁に隣接すると共に第1の検出素子の
pn接合と電気的に並列に接続したる別のpn接合を構
成する別の領域を有し、前記別のpn接合が、前記小さ
なバンドギャップを有する第1の半導体材料中の第1の
検出素子のpn接合よりも高いインピダンスを有するこ
とを特徴とする。
【0009】バンドギャップの小さい材料が下側に位置
する場合、下側の長波長応答性検出素子の少なくとも1
個の電気的接続部は下側の半導体材料層中に存在する前
記別の領域の側壁上の上側の半導体材料層から下方に向
けて延在するので、この下側の検出素子の接続部は上側
の半導体材料層を形成する前に形成することができる。
従って、例えばこの接続部は、上側の検出素子を接続す
る1又はそれ以上の接続部を形成するために用いる処理
工程と同一の処理工程で形成することができる。
【0010】長波長応答性検出素子の一方の領域の電気
的接続部が、上側及び下側レベルの半導体材料を局部的
に貫通すると共に第1の高さレベルの長波長応答性検出
素子の一方の領域及び第2の高さレベルの前記別の領域
によって包囲される開口の側壁上に形成した金属化部分
を有することを特徴とする。この開口構造により接続構
造を極めて小型な構造形態とすることができ、この開口
構造は、信号処理回路基板上に形成した検出素子アレイ
を接続するために特に有益である。
【0011】長波長応答性検出素子の他方の領域は、上
側及び下側の半導体材料の別の側壁上に延在する電気的
接続部を有することができる。この長波長応答性検出素
子の他方の接続部は、短波長応答性検出素子を構成する
領域の一方の領域と接触して両方の検出素子に対して共
通の接続部を構成する。この構成により、他方の接続部
の形成を簡単化することができる。この利点は、異なる
波長応答性を有する検出素子アレイだけに適用されず他
の検出装置にも適用される。以下添付図面に基き本発明
を詳細に説明する。
【0012】
【実施例】図面は線図的に記載されておりスケール通り
に表示されていない。また、図面を明瞭にするため、図
面に記載した部材の相対寸法及び比率は拡大又は縮小さ
れている。尚、同一又は対応する部材については同一符
号を付して説明する。破線を用いてp−n接合を図示す
る。断面図において同一導電型の半導体領域には同一方
向の斜線を付して図示する。
【0013】図1及び図2の装置構造は、本発明による
複数波長応答性赤外線検出器の一例を示す。この装置
は、本発明による構成に基く利点に加えて前述した欧州
特許出願公開第61,803号(特に図1から明らかである)
及び欧州特許出願公開第87,842号(特に図2から明らか
である)に開示されている発明に基く利点も達成でき
る。
【0014】図2から明らかなように、本発明による複
数波長応答性赤外線検出器は基板3の表面上に形成した
上側及び下側の赤外線感知半導体材料層1及び2を有し
ている。下側の半導体材料層1(上側半導体材料1と基
板3との間に位置する)は中間の絶縁層4により上側の
半導体材料層1から絶縁する。互いに異なる波長光に対
して応答する検出素子10及び20を上側半導体材料層1及
び下側半導体材料層2にそれぞれ形成する。各検出素子
10 (及び20) はpn接合11 (及び21) を有するフォトダ
イオードであり、このpn接合は反対導電型の半導体領
域12と13 (並びに22と23) との間に形成される。これら
フォトダイオード素子10及び20は、n型領域12及び22と
p型領域13及び23を用いて上記欧州特許出願公開61,803
号に記載されている方法と同一の方法で作製することが
できる。上側及び下側の半導体材料層1及び2は互いに
異なるバンドギャップを有し互いに異なる波長応答性を
有している。従って、図1及び2に示す実施例において
下側の半導体材料層2は上側の半導体材料層よりも小さ
いバンドギャップを有しているので、フォトダイオード
20はフォトダイオード10よりも長い波長光に対して応答
性を有している。図面を明瞭にするため図1及び2では
2個の半導体材料層だけを図示したが、3個又はそれ以
上の半導体材料層を用いることも可能である。従って、
本発明による複数波長応答性赤外線検出器は2個、3個
又はそれ以上の異なる波長光に対して応答性を有するこ
とができる。
【0015】電気的接続部24, 15及び25を検出素子領域
と基板3との間に設ける。従って、例えば図2に示すよ
うに、上側のフォトダイオード10を構成する領域12及び
13は接続部15及び24をそれぞれ有し、下側のフォトダイ
オード20を構成する領域22及び23は接続部25及び24をそ
れぞれ有している。基板3は、フォトダイオード用の接
続部24, 15及び25と接触する非絶縁性区域を有する導体
トラック35から成る回路パターンを支持する絶縁性支持
部材とすることができる。一方、多数の検出素子10及び
20から成るアレイの場合、基板3は信号多重化回路及び
/又は信号処理回路を構成し並びに例えばシリコン集積
回路のように形成することもできる。この回路は、基板
3上の最上絶縁層34の窓部に接点領域35を有することが
できる。
【0016】本発明の一概念によれば、長波長応答性フ
ォトダイオード20を構成する領域22と基板3との間の接
続部25は上側及び下側の両方の半導体材料層1及び2の
側壁42上に延在する。上側の大きいバンドギャップを有
する半導体材料層1は側壁42と隣接する別の領域18を有
し、この領域18は下側半導体材料層中のフォトダイオー
ドpn接合21と電気的に並列接続した別のpn接合19を
上側半導体材料層1中に形成する。この大きなバンドギ
ャップ材料層1中に形成した別のpn接合は、小さいバ
ンドギャップ材料層2中に形成したフォトダイオードp
n接合21よりも高いインピダンスを有している。
【0017】本発明の別の概念において、長波長応答性
フォトダイオード20を構成する他の領域23は、上側及び
下側の半導体材料の別の側壁44上に延在する電気的接続
部24を有し、この接続部も短波長応答性フォトダイオー
ド10を構成する領域13と接触して両方のフォトダイオー
ド10及び20用の共通の接続部を構成する。本例におい
て、短波長フォトダイオードは上側半導体材料層1中に
形成する。このフォトダイオードを構成する領域12に接
続されている接続部15は下側の半導体材料層2の島状部
分28を有し、この島状部分はギャップ40によりフォトダ
イオード20の領域23から分離する。ギャップ40は環状に
形成されるので、領域23は島状部分28を包囲する。上側
のフォトダイオード10はギャップ40を橋落する。図1及
び2に示す構造形態の場合、接続部15は島状部分28を貫
通する開口の側壁41上に支持されている金属部分で構成
され、島状部分28は上記開口を包囲するpn接合を含
み、このpn接合はフォトダイオードpn接合11及び/
又は21と同一の処理によって形成することができる。し
かしながら、必ずしも島状部分28にpn接合を形成する
必要はない。従って、例えば図3に示すように、島状部
分28全体を一導電型の半導体材料で形成することがで
き、例えばn型領域12及び/又は22と共に同時にn型領
域としpn接合が形成される予定の位置にギャップ40を
形成することもできる。
【0018】本発明の別の見地によれば、本例における
側壁接続部15及び25は、上側及び下側の半導体材料の厚
さに亘って局部的に貫通する各開口の側壁41及び42上の
金属化部分として形成される。開口壁42は、下側半導体
材料層2の長波長フォトダイオード20を構成する領域22
及び上側半導体材料層1の別の領域18によって包囲され
る。開口壁41は、上側半導体材料層中に形成された短波
長フォトダイオード10の領域12及び下側半導体材料層中
の島状部分28により包囲される。共通接続部24は、複数
層構造体1及び2(図1及び2において一例として示
す)の縁部の側壁44上或は1又はそれ以上の局部開口
(図3に図示する)の側壁44上を金属化することにより
形成される。
【0019】本発明の他の有利な構成については後述す
ることにする。図1及び2の装置は、2個の大気波長域
例えば3〜15μmの波長域及び8〜14μm波長域の波長
光で計測するように設計されることができる。低温に冷
却された検出器材料としてカドミウム水銀テルル化合物
を用いることにより上記波長域で高性能な測定を行なう
ことができる。従って、例えば多層構造体1,2,3は
デュワー容器又は他の断熱容器中に装着することにより
既知の方法で約77Kの温度まで冷却することができる。
従って、下側の材料2は上記温度で約11μmのカットオ
フ波長を有する Cd0.21Hg0.79Te とすることができ、上
側材料1は上記温度において約5μmのカットオフ波長
を有する Cd0.3Hg0.7Te とすることができる。この長波
長応答性及び短波長応答性を有するカドミウム水銀テル
ル化合物は77Kにおいて約0.113 eV及び0.248 eVのバン
ドギャップを有している。
【0020】図1又は2の装置は、エポキシ接着剤の中
間膜を介して Cd0.21Hg0.79Te の薄いp型本体をシリコ
ン集積回路3に結合することにより製造できる。このエ
ポキシ膜は、図2の最上の絶縁層34の一部を構成する。
好ましくは、本体2の上側及び下側表面は、例えばカド
ミウムテルル又はジンクサルファイドの表面層を用いて
不働化する。次に、ギャップ40を本体2にエッチング形
成して島状部分28を本体2の残りの部分から分離する。
この場合、例えばボロンを含むメタノールをエッチャン
トとして用いてフォトレジストマスクを用いて処理す
る。次に、エポキシ接着剤の中間膜を介して Cd0.3Hg
0.7Te の薄いp型本体を本体2の上側表面に結合する。
このエポキシ膜は図2の中間絶縁層4の少なくとも一部
を構成する。好ましくは、本体1の上側及び下側表面も
同様に例えばカドミウムテルル又はジンクサルファイド
を用いて不働化する。次に、フォトリソグラフィ、イオ
ンエッチング及び金属化処理を用いて開口41及び42をエ
ッチング形成し、これら開口の周囲にn型領域12, 28及
び18,22を形成し、金属化部分15及び25で開口を電気的
に接続する。個別のフォトリソグラフィ及びエッチング
処理(p型のカドミウム水銀テルルをn型に変換しな
い)を用いて金属化部分24が形成される縁部側壁44を画
成する。
【0021】赤外線放射50が入射しても、分離されてい
る島状部分28は1個の接続部15だけを有しているので基
板側に設けたシリコン回路3によって測定される短波長
フォトダイオード10の出力信号に寄与しない。短波長応
答性半導体材料1の別の領域18は別のpn接合19を形成
し、このpn接合は接続部24及び25により長波長フォト
ダイオード20に並列に接続する。一方、バンドギャップ
に差があるため、放射光の入射により並列に接続されて
いるpn接合19で発生する光電流はフォトダイオード接
合21で発生する光電流に比べて極めて微小である。この
pn接合のインピダンスは exp(Eg/kT)に比例し、
拡散電流は exp(−Eg/kT)に比例する。ここで、Eg
はバンドギャップであり、Tは絶対温度であり、kはボ
ルツマン定数である。従って、pn接合が77Kにおいて
それぞれ0.248 eV及び0.113 eVのバンドギャップを有す
る理想的な場合、並列接続されたpn接合19のインピダ
ンスのフォトダイオード接合21のインピダンスに対する
比は約108 倍になる。
【0022】カドミウム水銀テルルを用いた実際の装置
の場合、pn接合19及び21は理想状態から大幅にずれて
おり、インピダンスは入射赤外線50の輝度の関数とな
る。インピダンス値に影響を及ぼす機構として空乏幅変
調やトンネリングが知られているが、熱的に発生するキ
ャリヤ及び光学的に発生するキャリヤの衝撃イオン化に
よるキャリヤ増倍は、インピダンスを減少させるように
作用すると考えられている。キャリヤ増倍に基くコンダ
クタンスはバンドギャップが増大するに従って減少する
が、理想化された拡散電流モデルに対する相対的な効果
はバンドギャップが増大するに従って一層大きくなる。
従って、このインピダンス減少効果は短波長検出器にお
いて一層顕著になると考えられる。長波長フォトダイオ
ード20のインピダンスは赤外線50が入射した場合と入射
しない場合共にほぼ同一の大きさとなるが、短波長フォ
トダイオード10のインピダンスは赤外線が入射すると数
オーダ減少することになる。
【0023】欧州特許出願公開第61,803号に記載されて
いる技術は、カドミウム水銀テルルを用いた場合におい
て開口41及び42の周囲に良好な品質のpn接合を形成す
るのに特に有益である。この技術を用いた場合、0.113
eVのバンドギャップ材料2に形成した長波長応答性フォ
トダイオード20は接続部24と25との間で1MΩ程度のイ
ンピダンスが測定され、一方0.248 eVのバンドギャップ
の材料1に形成されたpn接合19は光照射しない場合1
GΩ程度のインピダンスが測定され、光照射した場合イ
ンピダンスは103 MΩまで降下した。この測定結果よ
り、光照射されたpn接合19の光照射されたpn接合21
に対するインピダンス比は102 〜103 の間にある。この
インピダンス比は本質的にバンドギャップの差に帰因し
ており(バンドギャップはインピダンスに対して自然対
数の関係にある)、この結果小さなバンドギャップ材料
2に形成したフォトダイオード接合21で発生する光電流
は大きなバンドギャップ材料1に形成した並列接続pn
接合19で発生する光電流よりもはるかに大きく、インピ
ダンス比が十分に大きいため接続部25の出力信号は接合
部21で発生した光電流が支配的になる。この支配的作用
を達成するためpn接合19の接合21に対するインピダン
ス比は101 又はこれ以上大きくすることが好ましく、こ
のインピダンス比は複数波長光検出器の異なる波長応答
性に必要なバンドギャップ差を用いることにより容易に
達成できる。
【0024】欧州特許出願第61,803号に記載されている
ように、光起電力性接合を開口41及び21の周囲に半導体
材料層本体を貫通するように局部的に形成した場合、カ
ドミウム水銀テルル材料に高インピダンスのフォトダイ
オードを形成できる。一方、本発明による変形例とし
て、光起電力性接合の少なくとも大部分を本体の主面に
平行に延在させることもできる。図3は、pn接合27及
び17が縦方向pn接合21及び11から横方向にそれぞれ延
長している構成を示す。pn接合27は半導体材料層1を
形成する前にp型半導体材料層2の表面にn型の表面領
域を形成することにより形成でき、pn接合17はイオン
エッチングにより開口41及び42を形成する前に半導体材
料層1にn型表面領域を形成することにより形成でき
る。図3に示す構成において、pn接合17及び27の横方
向延長部は、回路基板3の表面を平面的に見た場合これ
らの境界が互いにほぼ接するように形成される。図1及
び2並びに図3に示す装置において、上側に形成した検
出素子10は、平面的に見て、下側に形成した検出素子20
間に位置する。一方、pn接合17及び27が、基板3側か
ら平面的に見て、互いにオーバラップするように形成し
た複数波長アレイ形態とすることも可能である。
【0025】図1及び2並びに図3の装置において、接
続部15及び25は局部開口41及び42の側壁に位置し、検出
素子群はそれぞれ上側及び下側半導体材料中に存在す
る。一方、上側及び下側の半導体材料は各検出素子10及
び20毎に分離された島状部分に分割することができる。
この場合、接続部15及び25は各島状部分の一方の側壁に
形成でき、接続部24は各島状部分の他方の側壁に形成で
きる。このような構成は、小数の検出素子10及び20を各
上側及び下側半導体材料に形成する場合或は単一の検出
素子10及び20を各上側及び下側半導体材料中にそれぞれ
形成する場合に好適である。しかしながら、各上側及び
下側半導体材料中に単一の検出素子を形成する場合でも
局部開口41及び42の側壁接続部を用いることができる。
さらに、接続部15, 25及び24は側壁に形成する場合だけ
に限定されず、半導体材料層本体1及び2の主面上に延
在させることもでき、例えば同一導電型領域上に直接主
面に沿って又は主面上に形成した絶縁層上に延在させる
こともできる。これら実施例で説明した側壁接続部24,
15及び25はメタライゼーションによって形成されるが、
本発明による装置の電気的接続部の少なくとも一部は各
半導体材料層に全体として又は部分的に高不純物濃度に
ドープされた領域を形成することにより例えば側壁にn
型領域を形成することにより形成することができる。
【0026】上述した実施例では、カドミウム水銀テル
ルの半導体材料層1及び2をエポキシ接着剤により一緒
に結合すると共に基板3に結合したが、これら複数の半
導体層は堆積成長処理により、例えばカドミウム水銀テ
ルルを気相エピタキシーを用いて基板3上に形成するこ
ともできる。従って、例えば回路基板3上にカドミウム
テルル層を成長させた後ガス流を切り換えてカドミウム
−水銀−テルルの下側層2を成長させ、次にカドミウム
−テルルの絶縁層4 を形成し、次に異なるバンドギャッ
プのカドミウム−水銀−テルルの上側層1を形成し、次
にカドミウム−テルルのパッシベーション層を形成す
る。
【0027】カドミウム−水銀−テルルを用いて3〜5
μm及び8〜14μmの波長域の高性能検出器を実現する
ことができるが、他の材料を用いて少なくとも1個の半
導体材料層の検出器を構成することができる。従って、
例えば半導体材料層1及び/又は2は鉛−スズ−テルル
のような3元電子化物カルコゲニドで構成することがで
きる。例えば鉛−サルハイド又はインジウム−アンチモ
ンのような二元半導体化合物を用いることもできる。短
波長赤外線検出素子用にシリコン又はゲルマニウムのよ
うな単一素子材料を選択することもできる。上側及び下
側半導体材料層1及び2を構成する材料及び/又は化合
物は、異なるバンドギャップを有することにより検出素
子10及び20に所望の互いに異なる波長応答性が与えられ
るように選択する。従って、例えば、各検出素子10及び
20はそれぞれの入射窓で赤外線波長光に対して応答する
ことができ、同一の入射窓において1〜2μm、3〜5
μm、8〜14μm及び16〜22μm又は種々の波長域の赤
外線に対して応答することができる。
【0028】ある検出装置においては、検出素子10及び
20を基板3に対して対向させ基板3を介して放射光50を
受光することが好ましい場合がある。大きなバンドギャ
ップを有する短波長検出素子は基板3上の下側半導体材
料層中に位置させることができ、上側の半導体材料層1
は小さいバンドギャップを有する長波長検出素子を有す
る。この場合、pn接合19を構成する別の領域18は下側
半導体材料層2中に形成され、且つ分離ギャップ40及び
島状部分28が上側半導体材料1中に形成されるか又は上
側半導体材料1のこの領域全体が除去される。
【0029】本発明は複数の半導体材料層レベルの検出
器構造体に特に有用であるが、本発明による接続構造は
複数波長の単一レベル検出器構造体にも適用することが
できる。例えば、互いに異なる波長応答性のフォトダイ
オード10及び20を、基板3上に並んで形成した異なるバ
ンドギャップの赤外線感知材料を有する単一レベルの半
導体材料に並んで形成することができる。この場合、長
波長応答フォトダイオード20を構成する小さいバンドギ
ャップ材料の領域22及び隣接する大きなバンドギャップ
材料の領域18の両方と接触させる(例えば単一半導体材
料層に設けた開口又はチャネル42の側壁において接触さ
せる)接続部25を用いて小型構造の装置を実現すること
ができる。図1〜3の実施例で説明したように、単一半
導体材料レベルの実施例において赤外線感知材料のバン
ドギャップの差異によりpn接合21と19との間に適切な
インピダンス差が生ずるため、接続部25の出力信号はバ
ンドギャップの小さい検出素子20で発生する光電流が支
配的になる。本発明は上述した実施例だけに限定され
ず、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による2波長2次元赤外線検出装
置の一実施例の一部を示す平面図である。
【図2】図2は図1の層構造を示す図1のII−II線断面
図である。
【図3】図3は種々の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 赤外線感知半導体材料層 3 基板 4 絶縁層 10, 20 検出素子 11 pn接合 15, 24, 25 接続部 28 島状部分 40 ギャップ 41, 42, 44 側壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム アンドリュー アーネスト ダン イギリス国 ハンツ ラムセイ ウエス ト ウェロー モーリーズ レイン ブ ルックフィールド 2 (56)参考文献 特開 昭57−62573(JP,A) 米国特許4206470(US,A) 米国特許4720738(US,A) 米国特許4956686(US,A) 欧州特許出願公開87842(EP,A) 欧州特許出願公開61803(EP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の赤外線感知半導体材料を
    それぞれ有する第1及び第2の検出素子と、該検出素子
    を担持する基板とを含み、前記第1半導体材料は、第1
    の検出素子により長い赤外線波長に対する応答を供給す
    るように第2の半導体材料よりも小さいバンドギャップ
    を有し、各検出素子は、前記半導体材料と反対の導電型
    領域間にpn接合、及び前記検出素子領域から前記基板
    までの電気的接続を含む、複数波長赤外線検出装置であ
    って、前記第1及び第2の赤外線感知半導体材料層は、
    異なるレベルに形成され、前記基板と一つの導電性型の
    前記長波長応答検出素子の一つの領域の間の電気接続
    は、前記第1及び第2の半導体材料の両方の側壁に伸張
    し、かつ前記大きいバンドギャップの第2の半導体材料
    は、前記側壁に隣接しかつ前記第1の検出器素子のpn
    接合に電気的に並列な更なるpn接合を形成する更なる
    領域を含み、該更なるpn接合は、前記小さいバンドギ
    ャップの第1の材料における前記第1の検出器素子の該
    pn接合よりも高いインピダンスを有することを特徴と
    する複数波長赤外線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の半導体材料は、前記
    基板の異なるレベルに供給され、その下側レベルは、上
    側レベルと前記基板の間に位置決めされることを更に特
    徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記小さいバンドギャップ材料は、前記
    下側レベルに存在し、前記下側レベルの長波長応答検出
    素子の電気的接続の少なくとも一つは、前記上側レベル
    に存在する前記更なる領域の側壁の前記上側レベルから
    下方に向けて伸張することを特徴とする請求項2に記載
    の赤外線検出装置。
  4. 【請求項4】 前記側壁の電気的接続は、前記上側及び
    下側レベルの厚みを局所的に貫通しておりかつ長波長応
    答検出素子の前記一つの領域と前記更なる領域によって
    取り囲まれた開口の側壁の金属化部分を含むことを特徴
    とする請求項2または3に記載の赤外線検出装置。
  5. 【請求項5】 前記反対の導電性型の長波長応答検出素
    子の他方の領域は、両方の検出素子に対する共通の接続
    を供給するように前記上側及び下側レベルの両方の半導
    体材料の別の側壁に伸張しかつ短波長応答検出素子の領
    域一つと接触することを特徴とする請求項2から4まで
    のいずれか一項に記載の赤外線検出装置。
  6. 【請求項6】 前記下側レベルの小さいバンドギャップ
    半導体材料層の分離部分は、前記長波長応答検出素子か
    らギャップにより分離され、前記ギャップは、前記分離
    部分と前記小さいバンドギャップ材料の間の電気的隔離
    を供給し、前記ギャップは、前記上側レベルの材料によ
    ってブリッジされ、かつ前記上側レベルの短波長応答検
    出素子と前記基板の間の接続は、前記小さいギャップの
    材料の前記分離部分を介してなされることを特徴とする
    請求項3に記載の赤外線検出装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の検出素子の群を含
    み、かつ前記基板の表面で平面的に見て、前記第1の検
    出素子は、前記第2の検出素子間に配置されることを特
    徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の赤外線
    検出装置。
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