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JP2740362B2 - 安定な固体状2‐オクチニルアデノシンおよびその製造法 - Google Patents

安定な固体状2‐オクチニルアデノシンおよびその製造法

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JP2740362B2
JP2740362B2 JP3040894A JP4089491A JP2740362B2 JP 2740362 B2 JP2740362 B2 JP 2740362B2 JP 3040894 A JP3040894 A JP 3040894A JP 4089491 A JP4089491 A JP 4089491A JP 2740362 B2 JP2740362 B2 JP 2740362B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/16Purine radicals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温、または高温およ
び多湿条件下でも分解せず、温度、または温度および湿
度に対して安定化された、新規な物性を有する固体状2
‐オクチニルアデノシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】2‐オクチニルアデノシンはアデノシン
の2位に炭素‐炭素結合でオクチニル基を導入した化合
物であり、抗高血圧活性を有し、医薬品としての開発が
期待されている(Nucleic Acids Research Symposium S
eries No.12,pp5 〜8(1983) 、Chem.Pham.Bull., 33,pp
1766〜1769(1985)、Nucleic Acids Research Symposiu
m,Series No.16,pp97〜100(1985) 、Nucleosides & Nuc
leotides,6(1&2),pp85 〜94(1987)、特開昭62−99
395号公報、特開昭62−99330号公報、米国特
許第4956345号明細書参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、2‐オクチニル
アデノシンは、その製造の最終工程においてメタノール
‐水混合溶媒(通常10〜50%の含水メタノール)か
ら徐々に結晶化させることにより1水和物結晶の形で、
またはメタノール‐水混合溶媒から急激に析出させるこ
とによりアモルファスの形で製造しているのが一般的で
ある。しかしこうして得られた化合物の水分含量は通常
4.6%以上であり、温度および湿度に対して不安定で
あることはよく知られている。たとえば長期保存安定性
を知るための苛酷試験(40℃、相対湿度75%の条件
下で3ケ月間保存)の結果によれば、2‐オクチニルア
デノシンの1水和物結晶体またはアモルファス体の残存
率は70%前後である(WO90/15812公報参照)。このた
め、2‐オクチニルアデノシンを大量に製造してこれを
必要時まで保存しておくといったスケールメリットを享
受できず、必要な時に少量ずつ製造しなければならない
という問題があった。また、大量の2‐オクチニルアデ
ノシンの製造を要する場合には、それを保存するため
に、温度および湿度のいずれか一方を、あるいは両者を
共にコントロールすることのできる特別の装置を必要と
していた。したがって、温度および湿度のいずれか一
方、あるいは両者に対して安定化された2‐オクチニル
アデシノンが得られるならば、産業上益することは多大
であるといえる。よって、本発明は、温度および湿度の
いずれか一方、好ましくは両方のファクターに対して安
定化された新規な物性を有する2‐オクチニルアデノシ
ンを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に即して、2‐オクチニルアデノシンの安定化につい
て種々研究を重ねた結果、従来の2‐オクチニルアデノ
シンの1水和物結晶体またはアモルファス体とは物性の
異なる新規な固体状2‐オクチニルアデノシンを製造す
ることに成功し、かつこの新規な固体状2‐オクチニル
アデノシンが顕著な保存安定性を有することを知見し、
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、水分含量が3%以下
の固体状2‐オクチニルアデノシン(以下、「低水分2
‐オクチニルアデノシン」と称することもある)および
その製造法に関するものである。
【0006】また、本発明は、2‐オクチニルアデノシ
ンの無水アルコール溶液または1%未満の含水アルコー
ル溶液から析出させた固体状2‐オクチニルアデノシン
(以下、「アルコール析出2‐オクチニルアデノシン」
と称することもある)およびその製造法に関するもので
ある。
【0007】本発明の安定化された固体状2‐オクチニ
ルアデノシンを製造するための原料としては、公知の製
造法で得られる固体状の2‐オクチニルアデノシン(1
水和物結晶体またはアモルファス体)または、上記の1
水和物結晶体またはアモルファス体を結晶化または析出
させる前の溶液状の2‐オクチニルアデノシンのいずれ
であってもよい。
【0008】低水分2‐オクチニルアデノシンの製造 低水分2‐オクチニルアデノシンは2‐オクチニルアデ
ノシンの1水和物結晶体またはアモルファス体を水分含
量が3%以下、好ましくは1%以下になるまで脱水する
ことにより製造することができる。
【0009】脱水の方法および条件は特に制限されな
い。減圧乾燥、通風乾燥、加熱乾燥などの通常の方法に
より、2‐オクチニルアデノシンを分解しない条件下で
脱水すればよい。20mmHg以下、好ましくは10mmHg以
下の減圧下、2‐オクチニルアデノシンの融点未満、好
ましくは50〜90℃で脱水を行なう、減圧乾燥法が特
に好ましい。
【0010】このようにして得られた低水分2‐オクチ
ニルアデノシンは高温条件下で保存しても分解せず、温
度に対して安定化されたものであるが、湿度に対しては
依然不安定であるので、保存時にはシリカゲル等の乾燥
剤の存在下、密封可能な容器中で通常相対湿度30%以
下の条件下で保存するのが好ましい。
【0011】低水分2‐オクチニルアデノシンの物性 水分含量が0.9%の2‐オクチニルアデノシンを代表
例に挙げ、低水分2‐オクチニルアデノシンの物性につ
いて説明する。
【0012】 粉末X線回折スペクトル フィリップス社製X線回折装置PW1710−1729
型を用い、下記の測定条件下で測定した結果を図1に示
す。測定条件 ターゲット:Cuロングファインフォーカス(L.F.
F.PW2273/20) X線強度:40KVp ,20mA 検出器:PC(PW1711/10) モノクロメータ:グラファイト型(PW1752/0
0) 走査速度:1°/分 走査範囲:3°〜60° 発散スリット:1° 受光スリット:0.2mm 散乱防止スリット:1° チャート速度:10mm/分 時定数:2秒 チャートフルスケール:2Kcps
【0013】 示差熱分析曲線 真空理工(株)製の示差熱重量分析装置TGD−300
0型を用いて下記の測定条件で示差熱分析を行なった結
果、110℃(±1℃)で吸熱反応を示した。得られた
曲線を図2に示す。なお、水分含量が3%以下の2‐オ
クチニルアデノシンはすべて上記と同様に110℃(±
1℃)で吸熱反応を示す。測定条件 測定温度:室温〜350℃ 標準試料:α−Al 感度(フルスケール) 温度:500℃ 示差熱:±100μV 重量:20mg 昇温速度:5℃/min
【0014】 赤外線吸収スペクトル (株)日立製作所製赤外分光装置260−50型を用
い、KBr法にて赤外線吸収スペクトルを測定した結果
を図3に示す。なお、水分含量が3%以下の2‐オクチ
ニルアデノシンはすべて図3と実質的に同一の赤外線吸
収スペマトルを示す。
【0015】 安定性 表1に示した保存温度条件で、相対湿度約30%の密封
下10日間および20日間それぞれ保存後の2‐オクチ
ニルアデノシンの残存率の結果を同表に示した。なお、
対照として従来の1水和物結晶体の結果も示した。ま
た、実施例1で示されているように、水分含量が3%以
下のものはすべて上記と同様に高温条件下(たとえば、
50℃)でも分解が抑制され、温度に対して安定であ
る。
【0016】 表 1 製 品 水分含量 保存温度 残存率(%) (%) (℃) 保存開始時 10日後 20日後 5 100 100 100 本発明品 0.9 25 100 100 99.9 50 100 99.0 97.7 従来品 5 99.9 95.3 84.4 (1水和物 4.6 25 99.9 90.6 75.2 結晶体) 50 99.9 − 68.3 註:表中の水分含量は各製品の製造直後の全重量中の水
分割合をカールフッシャー法で測定したものである。
【0017】 結晶形 生物顕微鏡BH−2型(オリンパス(株)製)を用い、
約330倍の倍率で結晶形を観察した時の結果を図4に
示す。
【0018】アルコール析出2‐オクチニルアデノシン
の製造 アルコール析出2‐オクチニルアデノシンは、2‐オク
チニルアデノシンの1水和物結晶体またはアモルファス
体を水分含量が3%以下になるように脱水後、無水アル
コールまたは1%未満の含水アルコールに加温しながら
溶解させ、これを冷却(急冷または放冷)により目的物
を析出させることにより製造することができる。
【0019】2‐オクチニルアデノシンの1水和物結晶
体またはアモルファス体に含まれている水分(通常4.
6%以上)を脱水する方法は特に制限されない。減圧乾
燥、通風乾燥、加熱乾燥などいずれの方法で脱水しても
よい。また、2‐オクチニルアデノシンの1水和物結晶
体またはアモルファス体をアルコール類に溶解させて得
た溶液を、共沸により濃縮、脱水して得られた残渣を原
料として使用してもよい。
【0020】脱水した2‐オクチニルアデノシンを溶解
させるアルコールとしては、炭素数6以下のもの(ただ
しメタノールを除く)であれば制限されないが、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールが特に好ましい。これ
らのアルコールは直鎖状炭素鎖のもの、枝分れを有する
炭素鎖のもののいずれであってもよい。2‐オクチニル
アデノシンを析出させやすい点で直鎖状炭素鎖のものの
方が好ましい。また、これらのアルコールは水分含量が
1%未満のもの、好ましくは無水のものを使用するのが
肝要である。水分含量が1%以上のアルコールを溶解溶
媒として使用すると、安定化された2‐オクチニルアデ
ノシンを得ることが困難であるからである。
【0021】実際上の操作は、前記のようにして脱水し
た2‐オクチニルアデノシンを、上記アルコールに、2
‐オクチニルアデノシン濃度として5〜30%(w/v)、
好ましくは10〜20%(w/v)程度になるように30〜
90℃の温度条件下で溶解させ、次いでこれを、10〜
30℃未満の温度まで冷却(急冷または放冷)すればよ
い。このようにして温度および湿度に対して安定な固体
状2‐オクチニルアデノシンを得ることができる。
【0022】このようにして得られたアルコール析出2
‐オクチニルアデノシンは水分含量が1%未満で、高温
多湿条件下で保存しても分解が抑制され、温度および湿
度に対して安定化されたものであるが、必要により通常
の方法、たとえば減圧乾燥によりさらに乾燥して、容器
(ビン、袋、カン、アンプル等)に収容し、使用時まで
保存することができる。容器における封入状態は、開
放、密閉、気密、密封のいずれの状態であっもよい。保
存安定性を維持する観点から開放状態でない方が好まし
い。
【0023】アルコール析出2‐オクチニルアデノシン
の物性 2‐オクチニルアデノシンの無水プロパノール溶液から
析出させて得られた固体状2‐オクチニルアデノシンを
代表例に挙げ、アルコール析出2‐オクチニルアデノシ
ンの物性について説明する。
【0024】 粉末X線回折スペクトル フィリップス社製X線回折装置PW1710−1729
型を用い、低水分2‐オクチニルアデノシンの場合と同
一の条件下で測定した結果を図5に示す。なお、2‐オ
クチニルアデノシンの無水エタノール溶液およびブタノ
ール溶液、2‐オクチニルアデノシンの1%未満の含水
エタノール溶液、プロパノール溶液およびブタノール溶
液から析出させた固体状2‐オクチニルアデノシンの粉
末X線回折スペクトルは図5と実質的に同一である。
【0025】 示差熱分析曲線 真空理工(株)製の示差熱重量分析装置TGD−300
0型を用いて低水分2−オクチニルアデノシンの場合と
同一条件下で示差熱分析を行なった結果、98℃(±1
℃)で吸熱反応を示した。得られた曲線を図6に示す。
なお、2−オクチニルアデノシンの1%未満の含水プロ
パノール溶液、2−オクチニルアデノシンの無水および
1%未満の含水エタノール溶液または2−オクチニルア
デノシンの無水および1%未満の含水ブタノール溶液か
ら析出させた固体状2−オクチニルアデノシンは、それ
ぞれ98℃(±1℃)、110℃(±1℃)または99
℃(±1℃)で吸熱反応を示した。
【0026】 赤外線吸収スペクトル (株)日立製作所製赤外分光装置260−50型を用
い、KBr法にて赤外線吸収スペクトルを測定した結果
を図7に示す。なお、2‐オクチニルアデノシンの1%
未満の含水プロパノール溶液、2‐オクチニルアデノシ
ンの無水および1%未満の含水エタノール溶液または2
‐オクチニルアデノシンの無水および1%未満の含水ブ
タノール溶液から析出させた固体状2‐オクチニルアデ
ノシンの赤外線吸収スペクトルは、図7と実質的に同一
である。
【0027】 安定性 2‐オクチニルアデノシンの無水アルコール(エタノー
ル、n‐プロパノール、n‐ブタノール)溶液から析出
させた固体状2‐オクチニルアデノシンを、温度50
℃、相対湿度57%の苛酷条件下で3日間および6日間
それぞれ保存後の残存率の結果を表2に示した。なお、
対照として従来の1水和物結晶体の結果も同表に示し
た。また、実施例2で示されているように2‐オクチニ
ルアデノシンの1%未満の含水アルコール溶液から析出
させたものも上記と同様に高温、多湿条件下(たとえ
ば、50℃、57%)で保存しても分解せず、温度およ
び湿度に対して安定である。
【0028】 表 2 析出溶媒 残存率(%) 保存開始時 3日後 6日後 エタノール 98.0 − 98.8 n‐プロパノール 99.8 − 99.4 n‐ブタノール 98.7 98.8 99.0 従来品(1水和物 98.7 84.9 82.5 結晶体)
【0029】 結晶形 生物顕微鏡BH−2型(オリンパス(株)製)を用い、
約330倍の倍率で結晶形を観察した時の結果を図8に
示す。
【0030】
【発明の効果】上記のように、本発明の低水分およびア
ルコール析出2‐オクチニルアデノシンは、従来の2‐
オクチニルアデノシンと比較して安定性の点で格段の相
違があり、従来の2‐オクチニルアデノシンの欠点を克
服しうる極めて有用な化合物である。また、安定性以外
の物性の観点においても、特に、粉末X線回折スペクト
ル、示差熱分析曲線および結晶形の点で、下記に示すよ
うに従来の2‐オクチニルアデノシンとは明らかに相違
することから、本発明の両固体状2‐オクチニルアデノ
シンは新規な2‐オクチニルアデノシンということがで
きる。
【0031】従来の2‐オクチニルアデノシンの1水和
物結晶体の物性: 粉末X線回折スペクトル:図9に示したとおり 示差熱分析曲線:104℃および118℃で吸熱反
応を示し、得られた曲線は図10に示したとおり 赤外線吸収スペクトル:図11に示したとおり 結晶形:図12に示したとおり なお、測定に使用した機器および条件はいずれも本発明
の固体状2‐オクチニルアデノシンの場合と同一であっ
た。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、本発明において%は他に特記のない限り
すべて重量%を意味する。
【0033】実施例1 従来法で製造した2‐オクチニルアデノシン1水和物結
晶体を五酸化リンの存在下、5mmHg、80℃で減圧乾燥
させることにより水分含量が3.14〜0.93%の固
体状2‐オクチニルアデノシンを製造した。
【0034】こうして得られた各製品を、予めシリカゲ
ルを用いて相対湿度を30%以下に調整しておいた褐色
ビンの内にそれぞれ収容・密封し、25℃で保存した。
その結果を表3に示す。
【0035】 表 3 製 品 水分含量 残 存 率(%) (%) 保存開始時 保存20日後 保存30日後 未処理品 (1水和物 結晶体) 4.56 100 82.5 75.9 乾燥処理品 3.14 100 93.7 88.7 2.67 100 96.9 97.9 2.33 100 97.3 96.3 1.73 100 98.1 97.0 0.93 100 99.4 99.2
【0036】実施例2 実施例1で得られた水分含量が1%以下の固体状2‐オ
クチニルアデノシンを用い、下記の水分含量を有するn
‐プロパノールに60℃で2‐オクチニルアデノシン濃
度15%(w/v)となるように溶解させ、室温にもどして
それぞれ2‐オクチニルアデノシンを析出させた。得ら
れた固体状2‐オクチニルアデノシンを温度50℃、相
対湿度57%の条件下で15日間保存して安定性につい
て試験した。その結果を表4に示す。
【0037】 表 4 n‐プロパノール 残 存 率 (%) の水分含量(%) 保存開始時 1日後 3日後 6日後 15日後 0 99.2 99.3 99.1 99.4 99.1 0.5 99.3 99.4 99.2 99.0 99.2 1 99.2 98.9 89.8 79.4 − 3 99.2 98.0 79.2 68.1 − 5 99.2 97.9 82.3 72.7 − 10 99.3 98.2 79.2 66.8 − 上記と同様にして、水分含量が1%未満のエタノール、
n‐ブタノールを使用して本発明の固体状2‐オクチニ
ルアデノシンを得た。得られた固体状2‐オクチニルア
デノシンを上記と同じ条件下で保存したところいずれも
99%以上の残存率を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低水分2‐オクチニルアデノシンの粉
末X線回折スペクトル。
【図2】本発明の低水分2‐オクチニルアデノシンの示
差熱分析曲線。
【図3】本発明の低水分2‐オクチニルアデノシンの赤
外線吸収スペクトル。
【図4】本発明の低水分2‐オクチニルアデノシンの結
晶の構造を示す顕微鏡写真(倍率×330)。
【図5】本発明のアルコール析出2‐オクチニルアデノ
シンの粉末X線回折スペクトル。
【図6】本発明のアルコール析出2‐オクチニルアデノ
シンの示差熱分析曲線。
【図7】本発明のアルコール析出2‐オクチニルアデノ
シンの赤外線吸収スペクトル。
【図8】本発明のアルコール析出2‐オクチニルアデノ
シンの結晶の構造を示す顕微鏡写真(倍率×330)。
【図9】従来の2‐オクチニルアデノシン1水和物結晶
体の粉末X線回折スペクトル。
【図10】従来の2‐オクチニルアデノシン1水和物結
晶体の示差熱分析曲線。
【図11】従来の2‐オクチニルアデノシン1水和物結
晶体の赤外線吸収スペクトル。
【図12】従来の2‐オクチニルアデノシン1水和物結
晶体の結晶の構造を示す顕微鏡写真(倍率×330)。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分含量を3%以下に調製した、2−オク
    チニルアデノシンの1水和物結晶体或いはアモルファス
    体を、無水アルコール溶液または1%未満の含水アルコ
    ール溶液から析出させた固体状2−オクチニルアデノシ
    ン。
  2. 【請求項2】無水アルコール溶液から析出させた請求項
    1記載の固体状2−オクチニルアデノシン。
  3. 【請求項3】炭素数6以下のアルコール溶液から析出さ
    せた請求項1記載の固体状2−オクチニルアデノシン。
  4. 【請求項4】エタノール、プロパノールおよびブタノー
    ルから選ばれたアルコールから析出させた請求項1記載
    の固体状2−オクチニルアデノシン。
  5. 【請求項5】無水プロパノール溶液または1%未満の含
    水プロパノール溶液から析出させた固体状2−オクチニ
    ルアデノシンであって、下記の物性を示す請求項1記載
    の固体状2−オクチニルアデノシン: 示差熱分析曲線:98℃(±1℃)で吸熱反応を示
    す 安定性:高温多湿条件下でも分解せず、温度および
    湿度に対して安定である
  6. 【請求項6】無水ブタノール溶液または1%未満の含水
    ブタノール溶液から析出させた固体状2−オクチニルア
    デノシンであって、下記の物性を示す請求項1記載の固
    体状2−オクチニルアデノシン: 示差熱分析曲線:99℃(±1℃)で吸熱反応を示
    す 安定性:高温多湿条件下でも分解せず、温度および
    湿度に対して安定である
  7. 【請求項7】無水エタノール溶液または1%未満の含水
    エタノール溶液から析出させた固体状2−オクチニルア
    デノシンであって、下記の物性を示す請求項1記載の固
    体状2−オクチニルアデノシン: 示差熱分析曲線:110℃(±1℃)で吸熱反応を
    示す 安定性:高温多湿条件下でも分解せず、温度および
    湿度に対して安定である
  8. 【請求項8】水分含量を3%以下に調整した、2−オク
    チニルアデノシンの1水和物結晶体或いはアモルファス
    体を、無水アルコールまたは1%未満の含水アルコール
    に加温しながら溶解させた後、冷却することにより2−
    オクチニルアデノシンを析出させることを特徴とする固
    体状2−オクチニルアデノシンの製造法。
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