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JP2626024B2 - 被覆組成物及びこれを用いてなる塗料 - Google Patents

被覆組成物及びこれを用いてなる塗料

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Publication number
JP2626024B2
JP2626024B2 JP2636489A JP2636489A JP2626024B2 JP 2626024 B2 JP2626024 B2 JP 2626024B2 JP 2636489 A JP2636489 A JP 2636489A JP 2636489 A JP2636489 A JP 2636489A JP 2626024 B2 JP2626024 B2 JP 2626024B2
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JP
Japan
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weight
parts
coating composition
resin
alkyd resin
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JP2636489A
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JPH02206669A (ja
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久 金子
輝夫 吉田
隆雄 平山
Original Assignee
日立化成工業株式会社
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Publication date
Application filed by 日立化成工業株式会社 filed Critical 日立化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,被覆組成物及び塗料に係り,特にプラスチ
ツク基材の塗装に適する被覆組成物及び塗料に関する。
(従来の技術) 近年,合成樹脂の進歩と用途開発に伴つて,ポリウレ
タン樹脂,ポリカーボネート,ナイロン樹脂,ABS樹脂,
ポリエステル樹脂等のプラスチツク材料が金属材料にと
つてかわつてきている。特に,自動車業界においては,
従来の鋼板をプラスチツク材料に置き換えることによつ
て,車体の軽量化,衝撃エネルギーの吸収が可能とな
り,また,錆の発生がないので,プラスチック材料への
転換が積極的に進められている。これに伴つて,プラス
チツク材料の被覆に適する塗料が要求されている。
特開昭58−111864号公報には,オイルフリーポリエス
テル樹脂とアミノアルデヒド樹脂から成る柔軟性基材用
塗料組成物が開示されている。この塗料組成物において
は樹脂の分子内可塑化作用を増す成分としてメチレン長
鎖結合を導入し,更に,伸縮性を損なわずに良好な塗膜
外観,耐水性,耐薬品性等を付与するため脂環族多塩基
酸を導入した低水酸基価のポリエステル樹脂とアミノア
ルデヒド樹脂とを併用している。
また,特開昭62−101667号公報にはオイルフリーアル
キド樹脂,ポリカプロラクトン及びアミノ樹脂からなる
熱硬化性被覆組成物が開示されている。
この被覆組成物においては樹脂の分子内可塑化作用を
増す成分としてメチエン長鎖結合を導入し,更に低温で
の塗膜物性を維持し,ブロツキング性,耐ガソリン性を
付与するため,高分子のポリカプロラクトンを併用して
いる。
さらに特開昭62−32155号公報には,アクリル樹脂,
ポリテトラメチレンエステルグリコール,ブロツクポリ
イソシアネート及びアミノ樹脂からなる熱硬化性被覆組
成物が開示されている。
この被覆組成物においてはアクリル樹脂にポリテトラ
メチレンエーテルグリコールを配合して内部可ソ化し塗
膜の低温物性を向上し,さらにブロツキング性,耐ガソ
リン性を付与するためにブロツクポリイソシアネートを
併用している。
(発明が解決しようとする課題) 特開昭58−111864号公報に開示されているオイルフリ
ーポリエステル樹脂とアミノアルデヒド樹脂から成る塗
料組成物は,−20〜−30℃の低温下での塗膜物性は良好
であるが,硬度,ブロツキング性,耐ガソリン性(汚染
及び軟化)が不充分であり,耐久性が要求される自動車
プラスチック基材用の被覆材としては実際上,問題があ
る。
また特開昭62−101667号公報に開示されるオイルフリ
ーアルキド樹脂,ポリカプロラクトン,アミノ樹脂から
成る被覆組成物は低温物性,ブロツキング性,耐ガソリ
ン性等は良好であるが高分子のポリカプロラクトンは結
晶性がつよく経日で析出し,塗料安定性が不充分である
ことが見出された。
さらに特開昭62−32155号公報に開示されるアクリル
樹脂,ポリエーテルポリオール,ブロツクポリイソシア
ネート及びアミノ樹脂からなる被覆組成物は,低温物
性,耐ガソリン性,ブロツキング性等は良好であるが塗
膜の鮮映光沢及び仕上がり外観が不充分であり,実用上
問題のあることがわかつた。
本発明は,前記の課題を解決し,鮮映性,仕上り外
観,低温物性,耐ガソリン性,ブロツキング性及び塗料
安定性にすぐれた被覆組成物およびこれを用いた塗料を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は, (1)(a) 一般式(I);HOCH2 nOH …(I) (但し,nは4〜8の整数を示す)で表わされる脂肪族二
価アルコール 15〜35重量%, (b) ε−カプロラクトン 5〜25重量%, (c) モノエポキシ化合物 5〜20重量% 及び (d) 一般式(II);HOOCCH2 n′COOH …(II) (但し,n′は4〜8の整数を示す)で表わされる脂肪族
二塩基酸 5〜15重量% を配合し,重縮合して得られ,水酸基価が50〜100,酸価
が10〜30であるアルキド樹脂, (2) 一般式(III);HOCH2CH2CH2CH2On″H …
(III) (但し,n″は正の整数を示す)で表わされ,数平均分子
量が650〜1500であるポリテトラメチレンエーテルグリ
コール, (3) 一分子中に2以上のブロツクされたイソシアネ
ート基をもつ脂肪族ブロツクポリイソシアネート 並びに (4) アミノ樹脂 を含有してなる被覆組成物並びに,これを用いてなる塗
料に関する。
本発明における前記(1)のアルキド樹脂は固形分の
水酸基価が50〜100,好ましくは70〜90である。固形分の
水酸基価が50未満では架橋密度が低く,耐ガソリン性及
びブロツキング性に劣り,100を超えると架橋密度が高く
なり低温物性が低下する。
また,該アルキド樹脂中のカルボキシル基は,該アル
キド樹脂及びポリテトラメチレンエーテルグリコールの
水酸基とアミノ樹脂のアミノ基又はブロツクポリイソシ
アネートのイソシアネート基との反応の潜在性触媒とな
る。従つて,該アルキド樹脂の固形分の酸価が適当であ
れば,低温で架橋反応させることができるため基材とな
るプラスチツクの熱劣化が防止される。
この理由から該アルキド樹脂の酸価(固形分)は10〜
30,好ましくは10〜20とされる。酸価(固形分)が10未
満では低温での架橋反応を充分に促進できず,全般的に
塗膜性能が低下し,30を超えると塗料の安定性が低下す
る。
次に,前記アルキド樹脂の各成分について説明する。
前記(a)の一般式(I)で表わされる脂肪族二価ア
ルコールとしては,1,6−ヘキサンジオール,1,4−ブチレ
ングリコール,1,5−ペンタンジオール等があり,これら
は単独又は2種以上使用することができる。これらは,
アルキド樹脂の製造時に,成分として15〜35重量%,好
ましくは20〜30重量%配合される。15重量%未満では低
温物性に劣り,35重量%を超えると耐ガソリン性及びブ
ロツキング性に劣る。
前記(b)のε−カプロラクトンは,アルキド樹脂の
製造時に,成分として5〜25重量%,好ましくは10〜20
重量%配合される。5重量%未満では,低温性が劣り,2
5重量%を超えると耐ガソリン性及びブロツキング性に
劣る。
本発明における前記(c)のモノエポキシ化合物と
は,アルキルモノエポキシ化合物あるいはアルキルベン
ゼンモノエポキシ化合物などを言う。具体的には,バー
サチツク酸モノグリシジルエステル〔例えば,カージユ
ラE(商品名,シエル化学(株)製)など〕,パラター
シヤリブチル安息香酸モノグリシジルエステル〔例え
ば,PES−10(商品名,扶桑化学(株)製)などがある。
モノエポキシ化合物は,アルキド樹脂の製造時に,成分
として,5〜20重量%配合される。5重量%未満では鮮映
光沢及び顔料分散に劣り,20重量%を超えるとアルキド
樹脂のガラス転移点が高くなり,低温物性が低下する。
前記(d)の一般式(II)で表わされる脂肪族二塩基
酸としては,アジピン酸,アゼライン酸,セバシン酸等
があり,1種又は2種以上使用することができる。この脂
肪族二塩基酸は,アルキド樹脂の製造時に,成分として
5〜15重量%配合される。5重量%未満では低温物性に
劣り,15重量%を超えるとブロツキング性,耐酸性に劣
る。
本発明の前記アルキド樹脂(1)は,以上の(a),
(b),(c)及び(d)を必須成分として,重縮合し
て得られるものであるが,その他の多価アルコール及び
多塩基酸を使用することもできる。
その他の多価アルコールとして,前記の(a)の脂肪
族二価アルコールの他に,通常のアルキド樹脂の製造に
用いられる多価アルコール,例えば,エチレングリコー
ル,プロピレングリコール,ジエチレングリコール,ジ
プロピレングリコール,トリエチレングリコール,1,2−
ブチレングリコール,1,3−ブチレングリコール,2,3−ブ
チレングリコール,ネオペンチルグリコール,2,5−ヘキ
サンジオール,ヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグ
リコールのエステル化物,2,2,4−トリメチル−1,3−ペ
ンタンジオール,トリシクロデカンジメタノール,1,4−
シクロヘキサンジメタノール,ジメチロールプロピオン
酸,トリメチロールエタン,トリメチロールプロパン,
グリセリン,トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート,ペンタエリトリツト,ジグリセリン,ジペン
タエリトリツト,ソルビツト,トリスヒドロキシメチル
アミノエタン等の1種又は2種以上を使用することがで
きる。
また,その他の多塩基酸としては,無水フタル酸,イ
ソフタル酸,テレフタル酸,ヘキサハイドロ無水フタル
酸,安息香酸,パラターシヤリブチル安息香酸,無水マ
レイン酸,ハイミツク酸,イタコン酸等があげられるが
芳香族二塩基酸が塗膜性能の面から好ましい。
アルキド樹脂は公知の製造方法,例えば溶融法あるい
は溶剤法等により製造される。
アルコール成分(モノエポキシ化合物+多価アルコー
ル)と多塩基酸の配合比としては,当量比(OHの全当量
/COOHの全当量)1.05〜1.40特に1.15〜1.25であること
が好ましい。
なお,ε−カプロラクトンは,他の多価アルコール,
多塩基酸との縮合反応を所定まで進めた後,アルキド樹
脂の水酸基に開環付加反応させることが好ましい。
次に前記(2)の一般式(III)で表わされるポリテ
トラメチレンエーテルグリコールについて詳述する。
本発明に係る,一般式(III)で表わされるポリテト
ラメチレンエーテルグリコールは,数平均分子量が650
〜1500,好ましくは850〜1300である。数平均分子量が65
0未満では,低温可とう性が劣る。
1500を超えると,ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールは貯蔵中に結晶化しアルキド樹脂と分離するため低
温可とう性が劣る。なお,本発明における数平均分子量
とは,ゲルパーミエーシヨン液体クロマトグラフイー
(GPC)において測定し,標準ポリスチレン検量線を用
いて換算した値である。
このようなポリテトラメチレンエーテルグリコールと
しては,保土谷化学工業(株)製PTG650,PTG850,PTG100
0,PTG1300,PTG1500などが市販されており,本発明に使
用できる。
ポリテトラメチレンエーテルグリコールは,上記のア
ルキド樹脂100重量部に対して2〜15重量部使用される
のが好ましい。その量が2重量部未満では低温物性が劣
る傾向にあり,15重量部を超えるとブロツキング性,耐
ガソリン性及び仕上り外観が低下する傾向にある。
次に,前記(3)の脂肪族ブロツクポリイソシアネー
トについて説明する。
本発明に係る一分子中に2個以上のブロツクされたイ
ソシアネート基をもつ脂肪族ブロツクポリイソシアネー
トの例としては,1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート
等のポリイソシアネートをアセト酢酸エチル,メチルエ
チルケトオキシム,カプロラクトン等でブロツクしたも
のがあげられる。これらは,コロネート2513,コロネー
ト2507,コロネートDC2717(いずれも日本ポリウレタン
(株)製,商品名)などとして市販されている。該脂肪
族ブロツクポリイソシアネートとしては塗装する基材と
してプラスチツクを用いる場合には,その熱劣化性を考
慮すると120℃以下でブロツク剤が解離するタイプが好
ましい。
脂肪族ブロツクポリイソシアネートは上記アルキド樹
脂100重量部に対して2〜15重量部で使用されるのが好
ましい。2重量部未満では,耐ガソリン性及び耐酸性が
劣る傾向にあり,15重量部を超えると,低温物性が低下
する傾向にある。
最後に,前記(4)のアミノ樹脂について説明する。
本発明に使用できるアミノ樹脂は,特に制限はない
が,例えばメラミン,パラホルムアルデヒド,n−ブタノ
ール,i−ブタノール等のモノアルコール,無水フタル酸
等を,80〜100℃でメチロール化し,その後還流脱水しな
がらエーテル化して得られるものが使用できる。
具体的に市販されるアミノ樹脂としては日立化成工業
(株)製メラン8000,メラン220,メラン2000,メラン22等
が使用できる。
本発明に係る被覆組成物におけるアルキド樹脂とポリ
テトラメチレンエーテルグリコールの総量/アミノ樹脂
の固形分比は,85/15〜70/30(重量比)であるのが好ま
しい。アミノ樹脂としては特に低温硬性の良いn−ブチ
ルアルコール変性メラミン樹脂が好ましい。
本発明に係る被覆組成物には,溶剤を加えることがで
き,使用しうる溶剤としては,通常のアミノ樹脂/アル
キド樹脂組成物と同様のものが使用できる。例えば,キ
シレン,トルエン等の芳香族系溶剤,メチルエチルケト
ン,メチルイソブチルケトン等のケトン系,酢酸n−ブ
チル,酢酸エチル等のエステル系,メタノール,n−ブタ
ノール等のアルコール系,エチルセロソルブ,ブチルセ
ロソルブ,セロソルブアセテート等のセロソルブ系,エ
チルカルビトール,ブチルカルビトール,カルビトール
アセテート等のカルビトール系,ヘプタン,シクロヘキ
サン等の飽和炭化水素,石油系溶剤,ミネラルスピリツ
トなどを1種または2種以上使用することができる。こ
れらの溶剤は通常10〜30重量%程度使用して塗装粘度ま
で希釈する。
本発明に係る被覆組成物は,必要に応じて通常の顔料
分散方法により一般の顔料を配合して本発明の塗料とす
ることができる。また,可塑剤,塗膜強化用樹脂,分散
剤,塗面調整剤,流動性調整剤,紫外線吸収剤,紫外線
安定剤,酸化防止剤,架橋反応促進剤等の各種の添加剤
を適宜配合することもできる。
本発明になる塗料は,従来より行われている通常の塗
装方法によつて塗装することができる。塗装には,エア
スプレー機,エアレススプレー機,静電塗装機,浸漬,
ロール塗装機,ハケ等を用いることができる。
本発明に係る塗料は,加熱により架橋硬化させること
が必要であり,一般に60〜150℃で10〜60分間加熱す
る。適当な加熱温度及び時間は基材の熱変形温度を考慮
して,適宜選択する。
(実施例) 次に実施例により本発明を詳述するが本発明はこれに
限定されるものではない。
以下,部は重量部を意味する。
実施例1 (1) 撹拌装置,温度計,精留塔,還流装置及び不活
性ガス導入管を設けたアルキド樹脂製造装置の反応槽中
にカージユラE(シエル化学(株)製,バーサチツク酸
モノグリシジルエステル)43.4部,1,6ヘキサンジオール
250.7部,トリメチロールプロパン108.1部,イソフタル
酸409.7部を仕込み加熱する。反応温度を徐々に220℃ま
で上昇し,縮合水は精留塔を通じて系外に除去する。樹
脂の酸価(固形分)が30以下に達したら冷却し,アヂピ
ン酸78.9部を仕込み210℃まで徐々に昇温する。つぎに
反応槽にキシロールを添加し溶剤還流法により反応を続
ける。アルキド樹脂の酸価(固形分)が14になつたら18
5℃に降温し,ε−カプロラクトン109.2部を仕込み同温
で2時間反応させた後冷却する。キシロール/ブチルセ
ロソルブ=9/1(重量比)で固形分60%に調整し,アル
キド樹脂を得た。配合と水酸基価(固形分)及び酸価
(固形分)を表1に示す。
(2) 上記アルキド樹脂を使用し,次の配合でペイン
トシエーカーにより顔料を分散させ,白エナメル塗料を
作成した。
〔配合〕
(分散配合) アルキド樹脂 50.0 部 (固形分量) ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量
960〜1050) 3.75部 コロネート2513(日本ポリウレタン(株)製,商品名) 3.75部 (固形分量) チタン白(CR−90,石原産業(株)製,商品名) 107.5 部 キシレン 20.0 部 ブチルセロソルブ 10.0 部 Disperbyk−160(顔料分散剤,ビツクケミ社(株)商品
名) 2.0 部 合 計 197.0 部 (後添加配合) 上記白エナメル塗料 197.0 部 メラン8000(n−ブチルアルコール変性メラミン樹脂,
日立化成工業(株)製,商品名) 25.0 部 (固形分量) アルキド樹脂 25.0 部 (固形分量) BYK344(レベリング剤,ビツクケミ(株)製,商品名) 0.5 部 合 計 246.25部 上記の白エナメル塗料をキシレン/ブチルセロソルプ
/n−ブタノール=80/10/10(重量比)の混合溶剤で粘度
20秒(フオードカツプ#4,25℃)に希釈した。
(3) 試験 厚さ3mmのR−RIMポリウレタンの板をトリクロルエタ
ンで脱脂しその上に一液型ポリウレタンプライマーを乾
燥膜厚が8μmになるように塗布し,80℃で20分乾燥さ
せ,これを基材として用いた。この基材に前記の実施
例,および比較例で製造した希釈エナメル塗料をそれぞ
れ乾燥膜厚が25〜30μmになるようにエアースプレー
し,120℃で20分焼付乾燥を行つた。こうして得られた塗
膜試料の性質を試験した結果を表2に示す。
実施例2〜4 表1に示す配合で,実施例1(1)と同じ装置を用
い,同様な工程で合成し,(2)と同様な方法で白エナ
メル塗料を作成した。さらに(3)と同様な方法で試験
板を作成し試験をおこなつた。結果を表2に示した。
比較例1〜2 実施例2のアルキド樹脂を使用し,表1の塗料配合に
従い実施例1の(2),(3)と同様の方法で塗料化し
試験板を作成した。
比較例3 実施例1と同じ装置を用い,ネオペンチルグリコール
336.3部,トリメチロールプロパン89.3部,イソフタル
酸486.9部,アジピン酸87.5部を仕込み加熱する。反応
温度を徐々に220℃まで上昇し,縮合水は精留塔を通じ
て系外に除去する。精留塔の温度が80℃以下になつた
ら,反応槽にキシレンを添加し,溶剤還流法により反応
を続ける。反応槽内容物の酸化(固形分)が12になつた
ら反応を終了し冷却する。水酸基価(固形分)95のアル
キド樹脂を得た。
実施例1の(2),(3)と同様な方法で表1の塗料
配合に従い,塗料化し試験板を作成した。
比較例4 表1に示す配合で実施例1と同じ装置を用い,比較列
3の(1)と同様方法で合成し酸価(固形分)7.0で冷
却し,溶剤で希釈した。水酸基価(固形分)55,酸価
(固形分)7.0のアルキド樹脂を得た。
実施例1の(2),(3)と同様な方法で表1の塗料
配合に従い,塗料化し試験板を作成した。
比較例5 かきまぜ機,温度計,窒素ガス吹き込み管および還流
冷却管を設けた2四つ口フラスコにソルベツソ100
(シエルケミカル社商品名,石油系溶剤)150部,n−ブ
タノール50部を仕込み,100〜105℃に昇温する。ついで
あらかじめ準備されたスチレン50部,メタクリル酸ブチ
ル65部,メタクリル酸ラウリル300部,2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート75部,メタクリル酸10部,2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル3.5部,ジ−ダーシヤリーブ
チルパーオキサイド1部の混合液を3時間を要して滴下
する。滴下終了後,130℃迄昇温し,重合率99.5重量%以
上になる迄保温を行い,終点確認後冷却した。
得られたアクリル樹脂は,水酸基価約66(固形分),
酸価約16(固形分),ガラス転移点約−30℃及び数平均
分子量約7,000(ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフ
イー法による標準ポリスチレン換算値)であつた。
実施例1の(2),(3)と同様な方法で表1の塗料
配合に従つて塗料化し試験板を作成した。
(註) (1) 塗膜の表面状態を目視で観察した。
(2) 塗膜の鮮映性を目視で判定した。
(3) 60度鏡面反射率を測定した。
(4) −20℃の雰囲気に4時間放置し,直径13mmの棒
を挾んで180゜に折り曲げ,屈曲部のひび割れの有無を
観察した。
(5) 5%H2SO4を塗膜上に滴下し,23℃で4時間放置
後,ふき取り,痕跡が残るかどうかを調べた。
(6) 市販レギユラーガソリンに試験片を23℃で1時
間浸漬し,とり出し直後の塗膜の汚染程度を目視で判定
した。
(7) 40℃の水に試料を240時間浸漬したあと,塗膜
にブリスタが発生しているかどうか調べた。
(8) 25℃,20秒(フオードカツプ#4)に希釈した
塗料を20℃で14日放置し塗料の状態を確認した。
(9) 塗面にガーゼをのせ,さらに直径40mmで500gの
荷重をのせて80℃で2時間保持した後,ガーゼをはが
し,その痕跡で判定した。
表2から明らかなように,実施例1〜4の塗膜は仕上
り外観,鮮映性,耐酸性,ブロツキング性,低温物性,
耐ガソリン性及び塗料安定性の全ての面ですぐれた性能
を示した。
これに対し比較例1は実施例2からポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールを除いたものであるが低温物性が
劣つており,また比較例2は実施例2よりブロツクポリ
イソシアネートを除いたものであるが耐酸性,ブロツキ
ング性,耐水性が劣つている。
比較例3は特開昭62−101667号に対応したものである
が塗料安定性が劣つている。
比較例4は特開昭58−111864号に対応したものである
が耐酸性,耐水性,ブロツキング性に劣つている。
比較例5は特願昭60−170395号に対応したものである
が塗膜の仕上り外観,鮮映性に劣つている。
(発明の効果) 本発明に係る被覆組成物及びこれを用いてなる塗料は
塗膜の仕上り外観,鮮映性,低温物性,ブロツキング
性,耐ガソリン性及び塗料安定性にすぐれている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 隆雄 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山5番1 日 立化成工業株式会社山崎工場鹿島分工場 内 (56)参考文献 特開 昭53−102332(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)(a) 一般式(I);HOCH2 nO
    H …(I) (但し,nは4〜8の整数を示す)で表わされる脂肪族二
    価アルコール 15〜35重量%, (b) ε−カプロラクトン 5〜25重量%, (c) モノエポキシ化合物 5〜20重量% 及び (d) 一般式(II);HOOCCH2 n′COOH …(II) (但し,n′は4〜8の整数を示す)で表わされる脂肪族
    二塩基酸 5〜15重量% を配合し,重縮合して得られる,水酸基価が50〜100,酸
    価が10〜30であるアルキド樹脂, (2) 一般式(III);HOCH2CH2CH2CH2On″H …
    (III) (但し,n″は正の整数を示す)で表わされ,数平均分子
    量が650〜1500であるポリテトラメチレンエーテルグリ
    コール, (3) 一分子中に2以上のブロツクされたイソシアネ
    ート基をもつ脂肪族ブロツクポリイソシアネート 並びに (4) アミノ樹脂 を含有してなる被覆組成物。
  2. 【請求項2】(2)のポリテトラメチレンエーテルグリ
    コールの量が,(1)のアルキド樹脂100重量部に対し
    て2〜15重量部である請求項1記載の被覆組成物。
  3. 【請求項3】(3)の脂肪族ブロツクポリイソシアネー
    トの量が,(1)のアルキド樹脂100重量部に対して2
    〜15重量部である請求項1又は2記載の被覆組成物。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3記載の被覆組成物を含有
    してなる塗料。
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