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JP2623703B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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Publication number
JP2623703B2
JP2623703B2 JP14785188A JP14785188A JP2623703B2 JP 2623703 B2 JP2623703 B2 JP 2623703B2 JP 14785188 A JP14785188 A JP 14785188A JP 14785188 A JP14785188 A JP 14785188A JP 2623703 B2 JP2623703 B2 JP 2623703B2
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JP
Japan
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fuel injection
fuel
amount
intake pipe
pipe pressure
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP14785188A
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JPH01315644A (ja
Inventor
久雄 伊予田
彰 岩井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH01315644A publication Critical patent/JPH01315644A/ja
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の燃料噴射量制御装置に係り、特に
機関燃焼室内に吸入される空気量を予測して燃料噴射量
を制御するようにした内燃機関の燃料噴射量制御装置に
関する。
〔従来の技術〕
従来より、スロツトル弁上流側を通過する空気量また
はスロツトル弁下流側の吸気管絶対圧力(以下、吸気管
圧力という)を所定周期でサンプリングし、このサンプ
リング値と機関回転速度の検出値とに基づいて基本燃料
噴射時間を演算し、この基本燃料噴射時間を吸気温や機
関冷却水温等で補正して燃料噴射時間を求め、この燃料
噴射時間に相当する時間燃料噴射弁を開弁することによ
り燃料噴射量を制御する内燃機関の燃料噴射量制御装置
が知られている。上記の空気量および吸気管圧力の物理
量は、いずれも機関燃焼室に吸入される空気量に対応し
ている。機関が要求する量の燃料を機関燃焼室に供給す
るためには、機関燃焼室に吸入される空気量が確定する
時点、すなわち吸気弁閉弁時を含む吸気弁閉弁付近での
物理量のサンプリング値を用いて燃料噴射量を制御すれ
ばよい。しかしながら、燃料噴射時間を演算するために
所定時間必要であると共に、燃料噴射弁から噴射された
燃料が燃焼室に到着するまでに所定の飛行時間が必要で
あり、燃焼室に吸入される空気量が確定したときに燃料
噴射量を演算して噴射すると時間遅れによって噴射され
た燃料が機関燃焼室に供給されなくなる。
このため、従来では、マクローリン展開された多項式
の2階微分項までを考慮して定められた以下の式に従っ
て、噴射される燃料が燃焼出力に到達する時点での吸気
管内圧力を予測し、予測した吸気管内圧力PMFを用いて
燃料噴射量を演算して噴射することが行なわれている
(特開昭60−169647号公報、特開昭62−157244号公
報)。
PMF=2.5PM−2.0PM360 +0.5PM720 ただし、PMはサンプリングした現在の吸気管圧力、PM
360は現在より360℃A(クランク角)前にサンプリング
した吸気管圧力、PM720は現在より720゜CA前にサンプリ
ングした吸気管圧力である。
しかしながら、上記の技術では、予測すべき時点(予
測先)と実際に予測した時点との期間が長いと、吸気管
圧力等を予測した後の運転状態の変化等により予測値と
実際の値との間に誤差を生じ易く、例えば、吸気管圧力
等を予測した後に加速すると実際に燃焼室に吸入される
空気量が予測値より多くなるため、空燃比がリーンとな
り、ドライバビリテイや排気エミツシヨンが悪化する。
この問題を解決するために従来では特開昭63−75325号
公報に示されるように、主燃料噴射装置の他にシリンダ
内へ直接燃料を噴射する直接燃料噴射装置を設け、エア
フローメータでの検出吸入空気量とクランク角センサで
の検出機関回転数とから燃料噴射量を演算すると共に燃
料噴射量の不足分を求め、主燃料噴射装置から燃料を噴
射すると共に燃料噴射量の不足分を直接燃料噴射装置か
らシリンダ内へ直接噴射することが行なわれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来技術では、検出吸入空気量に
基づいて燃料噴射量を演算しているため、急加速時には
燃料噴射量演算時の検出吸入空気量と吸気弁閉弁付近で
の吸入空気量との差が大きくなり、このため燃料噴射量
の不足分が多くなって点火前に不足量の全量を噴射でき
なくなる虞れが生ずる。また、主燃料噴射装置の他に直
接燃料噴射装置が必要になるための製造コストが高くな
る、という問題がある。
本発明は上記問題点を解消すべく成されたもので、機
関に通常備えられている燃料噴射弁を増加させることな
く、また不足量を最小にして急加速時等に燃料供給量の
不足による排気エミツシヨンの悪化が発生しないように
した内燃機関の燃料噴射量制御装置を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明は、第1図に示すよ
うに、機関燃焼室に吸入される空気量に関連した物理量
を所定周期でサンプリングするサンプリング手段Aと、
現在のサンプリング値と過去のサンプリング値とに基づ
いて現在より所定期間先の予測時点における前記物理量
の予測値である将来の物理量を予測する予測手段Bと、
前記将来の物理量に基づいて機関燃焼室に供給すべき燃
料量を演算する燃料量演算手段Cと、前記将来の物理量
に基づいて定まる燃料量と前記予測時点におけるサンプ
リング値に基づいて定まる燃料量とから機関燃焼室に供
給すべき燃料量の不足量を演算する不足量演算手段D
と、前記燃料量演算手段Cで演算された量の燃料を燃料
噴射タイミングで噴射すると共に、前記不足量演算手段
で演算された燃料の不足量を直ちに噴射する燃料噴射手
段Eと、を含んで構成したものである。
〔作用〕
以下本発明の作用を説明する。サンプリング手段A
は、機関燃焼室に吸入される空気量に関連した物理量
(例えば、スロツトル弁上流側を通過する空気量、スロ
ツトル弁下流側の吸気管圧力等)を所定周期でサンプリ
ングする。予測手段Bは、現在のサンプリング値と過去
のサンプリング値とに基づいて現在より所定期間先の予
測時点における物理量の予測値である将来の物理量を予
測する。この将来の物理量は、吸気弁閉弁時に機関燃焼
室内に存在する空気量、すなわち燃焼に寄与する空気量
であるのが好ましいが、吸気下死点(またはこの付近)
から吸気弁閉弁時(またはこの付近)までの間の所定時
点における物理量の予測値が実用上問題のない値であ
る。燃料量演算手段Cは、将来の物理量(予測手段Bで
予測された予測値)に基づいて機関燃焼室に供給すべき
燃料量を演算する。また、不足量演算手段Dは、予測手
段Bで予測された将来の物理量に基づいて定まる燃料量
と予測時点におけるサンプリング値(吸気弁閉弁付近で
のサンプリング値)に基づいて定まる燃料量とから機関
燃焼室に供給すべき燃料量の不足量を演算する。そし
て、燃料噴射手段Eから燃料量演算手段Cで演算された
量の燃料が燃料噴射タイミングで噴射されると共に、不
足量演算手段で演算された燃料の不足量が直ちに噴射さ
れる。このように、予測手段Bで将来の物理量を予測
し、この物理量の予測値に対応した量の燃料を燃料噴射
タイミングで噴射すると共に、燃料の不足量を直ちにを
噴射するようにしているため、予測値とこの予測値に対
応する実際のサンプリング値との差を最小にすることが
でき、これによって燃料量の不足量を最小にして短時間
に全量の不足量を燃焼室内に供給することができる。ま
た、燃料噴射手段Eから機関燃焼室に供給すべき燃料量
および燃料量の不足量を噴射するようにしているため、
新たな燃料噴射手段を設ける必要がなくなる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、燃料噴射弁を増
加させることなく、また燃料噴射量の不足量を最小にし
て急加速時等に燃料供給量の不足による排気エミツシヨ
ン等の悪化を防止することができる、という効果が得ら
れる。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。本実施例は、4気筒機関に本発明を適用して4気筒
独立に燃料噴射制御を行なうようにしたものである。第
2図は本発明が適用可能な燃料噴射量制御装置を備えた
内燃機関(エンジン)の概略を示すものである。
このエンジンは、マイクロコンピユータ等の電子制御
回路によって制御されるものであり、エアクリーナ(図
示せず)の下流側には、スロツトル弁8が配置され、こ
のスロツトル弁8にはスロツトル弁全閉状態でオンする
アイドルスイツチ10が取付けられ、スロツトル弁8の下
流側にサージタンク12が設けられている。このサージタ
ンク12には、半導体式の圧力センサ6が取付けられてい
る。この圧力センサ6は、吸気管圧力の脈動成分を取除
くための時定数が小さく(例えば、3〜5msec)かつ応
答性の良いCRフイルタ等で構成されたフイルタ(第3
図)に接続されている。なお、このフイルタは圧力セン
サ内に内蔵させるようにしても良い。また、スロツトル
弁8を迂回しかつスロツトル弁上流側とスロットル弁下
流側のサージタンク12とを連通するようにバイパス路14
が設けられている。このバイパス路14には4極の固定子
を備えたパルスモータ16Aによって開度が調節されるISC
(アイドルスピードコントロール)バルブ16Bが取付け
られている。サージタンク12は、インテークマニホール
ド18および吸気ポート22を介してエンジン20の燃焼室に
連通されている。そしてこのインテークマニホールド18
内に突出するよう各気筒毎に燃料噴射弁24が取付けられ
ている。
エンジン20の燃焼室は、排気ポート26およびエキゾー
ストマニホールド28を介して三元触媒を充填した触媒装
置(図示せず)に連通されている。このエキゾーストマ
ニホールド28には、理論空燃比を境に反転した信号を出
力するO2センサ30が取付けられている。エンジンブロツ
ク32には、このエンジンブロツク32を貫通してウオータ
ジヤケツト内に突出するよう冷却水温センサ34が取付け
られている。この冷却水温センサ34は、エンジン冷却水
温を検出して水温信号を出力し、水温信号で機関温度を
代表する。なお、機関オイル温を検出して機関温度を代
表させても良い。
エンジン20のシリンダヘツド36を貫通して燃焼室内に
突出するように各気筒毎に点火プラグ38が取付けられて
いる。この点火プラグ38は、デイストリビユータ40およ
びイグナイタ42を介して、マイクロコンピユータ等で構
成された電子制御回路44に接続されている。このデイス
トリビユータ40内には、デイストリビユータシヤフトに
固定されたシグナルロータとデイストリビユータハウジ
ングに固定されたピツクアツプとで各々構成された気筒
判別センサ46および回転角センサ48が取付けられてい
る。気筒判別センサ46は例えば720゜CA毎に気筒判別信
号を出力し、回転角センサ48は例えば30゜CA毎にエンジ
ン回転数信号を出力する。
電子制御回路44は第3図に示すようにマイクロプロセ
ツシングユニツト(MPU)60、リード・オンリ・メモリ
(ROM)62、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)64、バ
ツクアツプラム(BU−RAM)66、入出力ポート68、入力
ポート70、出力ポート72、74、76およびこれらを接続す
るデータバスやコントロールバス等のバス75を含んで構
成されている。入出力ポート68には、アナログ−デジタ
ル(A/D)変換器78とマルチプレクサ80とが順に接続さ
れている。マルチプレクサ80には、抵抗Rとコンデンサ
Cとで構成されたCRフイルタ7およびバツフア82を介し
て圧力センサ6が接続されると共にバツフア84を介して
冷却水温センサ34が接続されている。また、マルチプレ
クサ80にはアイドルスイツチ10が接続されている。MPU6
0には、マルチプレクサ80およびA/D変換器78を制御し
て、CRフイルタ7を介して入力される圧力センサ6出
力、アイドルスイツチ10出力および冷却水温センサ34出
力を順次デジタル信号に変換してRAM64に記憶させる。
このA/D変換は180゜CA毎に行なうことができるが、所定
時間毎に行なってもよい。従って、マルチプレクサ80、
A/D変換器78およびMPU60等は、圧力センサ出力を所定ク
ランク角で(所定周期で)サンプリングするサンプリン
グ手段として作用する。入力ポート70には、コンパレー
タ88およびバツフア86を介してO2センサ30が接続される
と共に波形整形回路90を介して気筒判別センサ46および
回転角センサ48が接続されている。出力ポート72は駆動
回路92を介してイグナイタ42に接続され、出力ポート74
はダウンカウンタを備えた駆動回路94を介して燃料噴射
弁24に接続され、そして出力ポート76は駆動回路96を介
してISCバルブのパルスモータ16Aに接続されている。な
お、98はクロツク、99はタイマである。上記ROM62に
は、以下で説明する制御ルーチンのプログラム等が予め
記憶されている。
第4図は180゜CA毎に実行される非同期燃料噴射実行
ルーチンを示すもので、ステツプ140において、所定周
期(2〜4msec毎)でA/D変換されてRAMに記憶されてい
る吸気管圧力の現在のサンプリング値PMを取込む。次の
ステツプ142では以下の式に従って現在のサンプリング
値PMに対応する燃料噴射量、すなわち機関が実際に要求
している実燃料噴射量を表わす実燃料噴射時間tTAUを演
算する。
tTAU=PM・KINJ・FWL …(1) ただし、KINJは吸気管圧力を燃料噴射時間に換算する
ための換算係数、FWLは機関冷却水温に応じて定まる補
正係数である。次のステツプ144では、実燃料噴射時間t
TAUから予測燃料噴射時間TAUR(第5図のステツプ162で
演算される)を減算することにより非同期燃料噴射時間
TAUASYを演算する。ステツプ146では、非同期燃料噴射
時間TAUASYと燃料噴射弁の特性によって定められている
最小燃料噴射時間TAUMIN(燃料噴射弁によって噴射可能
な最小燃料量)とを比較し、TAUASY>TAUMINならばステ
ツプ148において直ちに燃料噴射を実行することにより
非同期燃料噴射を実行する。そして、ステツプ150にお
いて予測吸気管圧力PMFを演算した後ステツプ152におい
てフラグXTAUCALを反転させた後リターンする。なお、
予測吸気管圧力PMFの演算については後述する。
第5図は燃料噴射時間TAU演算ルーチンを示すもの
で、ステツプ160においてフラグXTAUCALがリセツトされ
ているか否かを判断する。フラグXTAUCALがリセツトさ
れているときにはステツプ162において以下の式に従っ
て予測燃料噴射時間TAURを演算する。
TAUR=PMF・KINJ・FWL・ FAF …(2) ただし、FAFはO2センサ出力に基づいて空燃比を理論
空燃比にフイードバツク制御するための空燃比フイード
バツク補正係数である。
ここで、フラグXTAUCALはステツプ152において180゜C
A毎に反転されるから、予測燃料噴射時間TAURは360゜C
A毎に演算されることになる。ステツプ164では、吸気
管壁面への燃料付着量(マニホールドウエツト量)によ
る増量分TAUWを以下の(3)式に基づいて演算し、ステ
ツプ166において燃料噴射弁を実際に開弁する燃料噴射
時間TAUを以下の(4)式に従って演算してRAMに記憶す
る。なお、以下の(3)式および(4)式の詳細につい
ては後述する。
TAUW=K2(TAUR−TAUIi +TAUIi) …(3) TAU=TAUR+TAUW …(4) 第6図は燃料噴射ルーチンを示すもので、ステツプ17
0において燃料噴射タイミングか否かを判断し燃料噴射
タイミングのときにはステツプ172においてRAMに記憶さ
れている燃料噴射時間TAUを取込み、ステツプ174におい
て燃料噴射時間TAUに相当する時間燃料噴射弁を開弁し
て同期燃料噴射を実行する。なお、同期燃料噴射実行中
に非同期燃料噴射の要求があったときには、同期燃料噴
射時間TAUを非同期燃料噴射時間TAUASYに相当する時間
延長する。上記のように制御したときの同期燃料噴射と
非同期燃料噴射とのタイミングを第7図に示す。
以下予測吸気管圧力PMFの演算原理を説明する。X°C
Aでの吸気管圧力を示す関数をf(x)としてm°CA先
の吸気管圧力を予測するものとすると、予測先の吸気管
圧力は関数f(x+m)で表わされる。この関数をテー
ラー展開すると次の(5)式のようになる。
ここで、f(x+m)≡PMFを、現在の吸気管圧力f
(x)≡PM、a゜CA前の吸気管圧力PMa、2a゜CA前の吸
気管圧力PM2aで表わすものとすると、 となるから、上記(5)式は次の(8)式のようにな
る。
上記(8)式の右辺第3項以下(ΔΔPM以下)を、実
験により定められる適合定数をkとしてk・ΔPM+ΔΔ
PMで近似すると次の(9)式のようになる。
吸気管圧力と機関回転速度とで燃料噴射量を制御する
制御装置では、圧力センサ出力をCRフイルタとデイジタ
ルソフトフイルタで処理した値をサンプリング値として
採用しているから、上記(9)式の予測吸気管圧力PMF
はフイルタでの処理分遅れている。このため、適合定数
kをフイルタによる遅れ分を考慮して補正する必要があ
る。フイルタの時定数をT、機関回転速度をNEとすると
T・NE/60000補正する必要がある。また、予測先のクラ
ンク角についても燃料噴射方法(同時噴射や独立噴射)
に応じて適合させる必要がある。このため、フイルタの
遅れ分および予測先のクランク角等の補正を考慮した新
たな適合定数をk1とし、また、 であるからこれらによって(9)式を変形すると次のよ
うになる。
上記(11)式の各項間には、第8図に示す関係があ
り、変化率ΔPMを含んでいるため、低回転時や急加速時
等のようにサンプリング回数が少なくかつ吸気管圧力が
変化してΔPMが多くなるときには予測吸気管圧力PMFが
オーバシユートすることになる。また、急減速時にはア
ンダシユートすることになる。このため、本実施例で
は、第12図に表わされているように、今回のサンプリン
グ値PMと前回のサンプリング値PMaとの差(変化率)ΔP
Mの絶対値が大きくなる程大きくなる比率で差ΔPMの絶
対値が小さくなるように差ΔPMを補正して差ΔPMを圧縮
した圧縮値DPMを用いた次の式で予測吸気管圧力PMFを演
算する。
4気筒機関の場合、機関1回転に1回4気筒同時に燃
料を噴射する場合と、4気筒独立に燃料を噴射する場合
とがあるが、4気筒同時噴射の場合、第9図(1)に示
すタイミングで燃料を噴射したとき噴射された燃料が最
も多く吸入される気筒は第1気筒♯1であり、このとき
第1気筒の燃焼室へ吸入される空気量は第1気筒の吸気
弁閉弁時の吸気管圧力によって定まる。従って、現在よ
り360゜CA先の吸気管圧力を予測すればよい。なお、上
記では噴射された燃料が第1気筒に最も多く吸入される
として予測先のクランク角を定めたが、他の気筒にも吸
入されるため予測先のクランク角は実験で定めるのが好
ましく、このときには上記で説明したように、上記適合
定数k1を補正することになる。4気筒独立噴射の場合に
は、第9図(2)に示されるように、現在時点で演算さ
れて噴射タイミングで噴射された燃料は第1気筒♯1に
吸入され、このとき機関燃焼室に吸入される空気量は第
1気筒の吸気弁閉弁時の吸気管圧力によって定まるから
現在より360゜CA先の吸気管圧力を予測すればよい。
また、4気筒機関の場合、吸気管圧力の脈動による変
動周期は180゜CA毎と考えられるから、180゜CA毎に吸気
管圧力をサンプリングすれば、脈動による変動の影響を
最も少なくすることができる。
従って、4気筒機関の場合には180゜CA毎に吸気管圧
力をサンプリングし、現在より360゜CA先の吸気管圧力
を予測すればよい。従って、4気筒機関の場合a=18
0、m=360とすれば予測吸気管圧力PMFは次のようにな
る。
PMF=PM360+(4+k1)DPM …(13) また、6気筒機関の場合には、第10図(1)、(2)
に示した燃料噴射のタイミングから理解されるように、
120゜CA毎にサンプリングして現在より360゜CA先の吸気
管圧力を予測するようにすればよいから、a=120、m
=360とすれば予測吸気管圧力PMFは次のようになる。
PMF=PM240+(5+k1)・DPM …(14) なお、機関燃焼室に吸入される空気量に関連した物理
量としてスロツトル弁上流側を通過する空気量を用いる
場合も同様である。
第11図は、上記の原理に従って予測吸気管圧力PMFを
演算する本実施例の第4図のステツプ150の詳細なルー
チンを示すもので、ステツプ100において現在の吸気管
圧力PM、180゜CA前の吸気管圧力PM180および360゜CA前
の吸気管圧力PM360をRMAから取込むことにより、今回の
サンプリング値、前回のサンプリング値、前々回のサン
プリング値を取込む。ステツプ102では、現在の吸気管
圧力PMから180゜CA前の吸気管圧力PM180を減算すること
により吸気管圧力の変化率ΔPMを演算する。変化率ΔPM
は加速時の場合正、減速時の場合負になる。次のステツ
プ104では、変化率の絶対値|ΔPM|が所定値α以上か否
かを判断することにより過渡状態か否かを判断する。過
渡状態と判断されたときには、ステツプ106において第1
2図に示す変化率ΔPMと圧縮値DPMのテーブルから変化率
ΔPMに対応する圧縮値DPMを演算する。この圧縮値DPM
は、変化率ΔPMの絶対値が大きくなるに従って大きくな
る比率でその絶対値が小さくなるように圧縮されてお
り、この結果、DPM=ΔPMの曲線を対数圧縮した値にな
っている。なお、ΔPMを圧縮する度合は、ΔPM>0の領
域(加速時)とΔPM<0の領域(減速時)とで必ずしも
一致させる必要はなく、機関の特性に応じて定めればよ
い。
次のステツプ108では、第13図に示す機関回転速度NE
に応じて定められた適合定数k1のテーブルから現在の機
関回転速度NEに対応した適合定数k1を演算する。この適
合定数k1は、0を初期値として機関回転速度が高くなる
に従って大きくなるように定められている。なお、2+
k1を適合定数としてもよい。ステツプ110では上記(1
3)式に示した式に従って予測吸気管圧力PMFを演算し、
ステツプ112およびステツプ114において180゜CA前の吸
気管圧力PM180を360゜CA前の吸気管圧力PM360、現在の
吸気管圧力PMを180゜CA前の吸気管圧力にそれぞれ置き
換えた後ステツプ152へ進む。
一方、ステツプ104において変化率の絶対値|ΔPM|が
所定値α未満と判断されて機関運転状態が定常運転状態
と判断されたときには、吸気管圧力PM180と変化率ΔPM
とを用いて予測吸気管圧力PMFを以下の式に従って演算
し、ステツプ120およびステツプ122において180゜CA前
の吸気管圧力PM180を360゜CA前の吸気管圧力、予測吸気
管圧力PMFを180゜CA前の吸気管圧力にそれぞれ置き換え
た後ステツプ152へ進む。
ステツプ122において予測吸気管圧力PMFを吸気管圧力
PM180に置き換えて上記(15)式に基づいて予測吸気管
圧力PMFを演算しているため、前回演算した予測吸気管
圧力をPMF0として上記(15)式を変形すると以下の(1
6)式に示すようになる。
上記(16)式から理解されるように定常時の予測吸気
管圧力PMFは、前回の予測吸気管圧力PMF0の重みを重く
して現在の吸気管圧力PMと前回の予測吸気管圧力PMF0
の加重平均値を演算することにより求められる。このよ
うな加重平均値はデシジタルフイルタリング処理で求め
ることができる。
次に上記(3)および(4)式を詳細に説明する。
今回噴射する燃料噴射量TAUの内のαが壁面に付着
し、TAU・(1−α)が機関に吸入され、壁面付着量Q
の内βが壁面に残り、Q・(1−β)が機関に吸入され
るものとすると、付着量Qi、吸入量Fiは次のようにな
る。
付着量 Qi=α・TAU+β・Qi-1 …(17) 吸入量 Fi=TAU・(1−α) +Qi-1・(1−β) …(18) 機関に吸入される吸入量FiをTP・FWL・FAF・・・・=
TAURと等しくなるようにTAUを決定すれば良いから、(1
8)は次のようになる。
Fi=TAUR=TAU・(1−α) +Qi-1・(1−β) …(19) TAUについて解くと、 (17)式より、Qi-1=α・TAUi-1+β・Qi-2であるか
ら、 となる。
ここで、TAUW=TAU−TAURとおきマニホールドウエツ
トによる増量分とすると、増量分TAUWは次のようにな
る。
ここで(23)式の第2項について検討すると Qi-1−Qi-2=α・(TAUi-1−TAUi-2) +β・(Qi-2−Qi-3これを(23)式に代入すると、 ここで Σβj・ΔTAUIi-j=TAUIi、TAUIi-2=TAUOiとすると、
(25)式は次となる。
TAUW=K2・{(TAUR−TAUi-1) +TAUIi} …(26) TAUIi=K3・{(TAUi-1−TAUOi) +TAUIi-1} …(27) TAUOi=TAUIi-2 …(28) K3=β …(30) 従って、噴射すべきTAUは(31)式のように機関燃焼
室内に吸入させたいTAURとマニホールドに付着するウエ
ツト分TAUWの和となる。
TAU=TAUR+TAUW …(31) 次に本発明の他の実施例について説明する。本実施例
は、全開レーシング等のように180゜CAの吸気管圧力の
変化が非常に大きい場合に対処するものである。
第14図は所定時間(例えば、4msec)毎に実行される
ルーチンを示すもので、ステツプ180においてA/D変換を
起動し、圧力センサ出力のA/D変換値を吸気管圧力の現
在のサンプリング値PMとしてRAMに記憶する(ステツプ1
82)。次のステツプ184では、現在のサンプリング値PM
からレジスタPMINJに記憶された値を減算することによ
り変化率ΔPMを演算し、ステツプ186において変化率ΔP
Mが所定値A以上になっているか判断する。ΔPM≧Aの
ときはステツプ188において現在のサンプリング値PMを
レジスタPMINJに記憶し、ステツプ190において以下の式
に従って非同期燃料噴射時間TAUSYを演算した後ステツ
プ192において非同期燃料噴射を実行する。
TAUASY=ΔPM・KINJ・ (1+FWL+FASE) …(32) 第15図は360゜CA毎に実行されて予測吸気管圧力PMFを
演算するルーチンを示すもので、ステツプ150において
前述したように予測吸気管圧力PMFを演算し、ステツプ1
96において以下の(32)式に従って予測吸気管圧力PMF
を用いて燃料噴射時間TAUを演算した後、ステツプ198に
おいて予測吸気管圧力PMFをレジスタPMINJに記憶する。
TAU=PMF・KINJ・FEV・FAF・ (1+FWL+FASE) …(33) 第16図に上記のように制御したときの非同期燃料噴射
の実行タイミングを示す。上記のように、予測吸気管圧
力PMFがレジスタPMINJに記憶された後、A/D変換が起動
される度に現在のサンプリング値がレジスタPMINJに記
憶されるため、予測吸気管圧力と現在のサンプリング値
との差が所定値A以上のときに第1回目の非同期燃料噴
射が実行され、その後サンプリング値の変化率すなわち
吸気管圧力の変化率が所定値を超える度に非同期燃料噴
射が実行される。従って、A/D変換毎に燃料噴射量の不
足分が求められて非同期燃料噴射が実行されるため、燃
料噴射量を機関が要求する値に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の特許請求の範囲に対応したブロツク
図、第2図は本発明が適用可能な燃料噴射量制御装置を
備えた内燃機関の概略図、第3図は第2図の制御回路の
詳細を示すブロツク図、第4図は本発明の実施例におけ
る非同期燃料噴射ルーチンを示す流れ図、第5図は上記
実施例の燃料噴射時間演算ルーチンを示す流れ図、第6
図は上記実施例の同期燃料噴射ルーチンを示す流れ図、
第7図は上記実施例の非同期燃料噴射と同期燃料噴射と
のタイミングを示す線図、第8図は現在の吸気管圧力の
サンプリング値PM、所定クランク角前のサンプリング値
PMa、更に所定のクランク角前の吸気管圧力PM2aとの関
係を示す線図、第9図(1)、(2)は4気筒エンジン
の噴射タイミングを説明するための線図、第10図
(1)、(2)は6気筒エンジンの噴射タイミングを説
明するための線図、第11図はステツプ150の詳細を示す
流れ図、第12図は圧縮値DPMのテーブルを示す線図、第1
3図は適合定数K1の変化を示す線図、第14図は本発明の
他の実施例における非同期燃料噴射ルーチンを示す流れ
図、第15図は上記実施例の予測吸気管圧力演算ルーチン
を示す流れ図、第16図は上記他の実施例の非同期燃料噴
射タイミングを示す線図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関燃焼室に吸入される空気量に関連した
    物理量を所定周期でサンプリングするサンプリング手段
    と、 現在のサンプリング値と過去のサンプリング値とに基づ
    いて現在より所定期間先の予測時点における前記物理量
    の予測値である将来の物理量を予測する予測手段と、 前記将来の物理量に基づいて機関燃焼室に供給すべき燃
    料量を演算する燃料量演算手段と、 前記将来の物理量に基づいて定まる燃料量と前記予測時
    点におけるサンプリング値に基づいて定まる燃料量とか
    ら機関燃焼室に供給すべき燃料量の不足量を演算する不
    足量演算手段と、 前記燃料量演算手段で演算された量の燃料を燃料噴射タ
    イミングで噴射すると共に、前記不足量演算手段で演算
    された不足量を直ちに噴射する燃料噴射手段と、 を含む内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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