JP2622587B2 - テンショナー - Google Patents
テンショナーInfo
- Publication number
- JP2622587B2 JP2622587B2 JP63166460A JP16646088A JP2622587B2 JP 2622587 B2 JP2622587 B2 JP 2622587B2 JP 63166460 A JP63166460 A JP 63166460A JP 16646088 A JP16646088 A JP 16646088A JP 2622587 B2 JP2622587 B2 JP 2622587B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil spring
- tensioner
- belt
- tension rod
- tension
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H7/00—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
- F16H7/08—Means for varying tension of belts, ropes, or chains
- F16H7/10—Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley
- F16H7/12—Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley
- F16H7/1254—Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley without vibration damping means
- F16H7/1281—Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley without vibration damping means where the axis of the pulley moves along a substantially circular path
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、テンションロッドの進出でベルトあるいは
チェーンを適宜の張設状態に維持するテンショナーに関
する。
チェーンを適宜の張設状態に維持するテンショナーに関
する。
[従来の技術] この種のテンショナーは駆動トルクの変動等でベルト
あるいはチェーンが振れてテンションロッドが進み過ぎ
て戻らなくなると、ベルトあるいはチェーンが張過ぎの
状態になり、うなり音を発生したり、ベルトあるいはチ
ェーンの著しい劣化を伴う点に鑑みて、テンションロッ
ドに戻り特性を付与したテンショナー100が開発されて
いる(実開昭62−13257)。
あるいはチェーンが振れてテンションロッドが進み過ぎ
て戻らなくなると、ベルトあるいはチェーンが張過ぎの
状態になり、うなり音を発生したり、ベルトあるいはチ
ェーンの著しい劣化を伴う点に鑑みて、テンションロッ
ドに戻り特性を付与したテンショナー100が開発されて
いる(実開昭62−13257)。
このテンショナー100は第8図に示すようにチェーン
を押圧するテンションロッド101がコイルばね105によっ
て進出可能にテンションケース104内に装着され、かつ
テンションロッド101の一側にはラチェット爪102が噛合
うようになっていると共に、ラチェット爪102の支軸103
はテンションケース104の長孔106に挿通され、ラチェッ
ト爪102が回動して爪位置を換えることができるように
なっている。そして、このテンショナー100は、通常時
チェーンが弛むとテンションロッド101が前進してチェ
ーンを適正な張りに保つが、テンションロッド101の戻
り方向はラチェット爪102によって規制されている。一
方、テンションロッド101が進み過ぎてチェーンが張過
ぎるときは、ラチェット爪102の支軸103が長孔106の範
囲内で後退できチェーンの張過ぎを防止できるようにな
っている。
を押圧するテンションロッド101がコイルばね105によっ
て進出可能にテンションケース104内に装着され、かつ
テンションロッド101の一側にはラチェット爪102が噛合
うようになっていると共に、ラチェット爪102の支軸103
はテンションケース104の長孔106に挿通され、ラチェッ
ト爪102が回動して爪位置を換えることができるように
なっている。そして、このテンショナー100は、通常時
チェーンが弛むとテンションロッド101が前進してチェ
ーンを適正な張りに保つが、テンションロッド101の戻
り方向はラチェット爪102によって規制されている。一
方、テンションロッド101が進み過ぎてチェーンが張過
ぎるときは、ラチェット爪102の支軸103が長孔106の範
囲内で後退できチェーンの張過ぎを防止できるようにな
っている。
また、ベルトに当接するテンションプーリに戻り特性
を付与したテンショナー200も開発されている(実開昭6
2−185958)。
を付与したテンショナー200も開発されている(実開昭6
2−185958)。
このテンショナー200は第9図に示すようにテンショ
ンプーリ201がタイミングベルト(図示せず)に当接し
て捩りばね202のばね力でタイミングベルトを押圧する
ことによりタイミングベルトに適宜の張力を付与するよ
うになっている。さらにこのテンショナー200にテンシ
ョンプーリ201をアーム203を介して回転可能に支持する
円筒状のアーム取付け部材204が取り付けられると共
に、この取付け部材204を挟むようにして樹脂製のブッ
シュ205,206が取り付けられている。
ンプーリ201がタイミングベルト(図示せず)に当接し
て捩りばね202のばね力でタイミングベルトを押圧する
ことによりタイミングベルトに適宜の張力を付与するよ
うになっている。さらにこのテンショナー200にテンシ
ョンプーリ201をアーム203を介して回転可能に支持する
円筒状のアーム取付け部材204が取り付けられると共
に、この取付け部材204を挟むようにして樹脂製のブッ
シュ205,206が取り付けられている。
そしてこのテンショナー200によれば、テンションプ
ーリ201に戻り特性が付与されてベルトの張り過ぎが防
止されると共に、タイミングベルトのバタ付きに捩りば
ね202が共振するような場合でも、ブッシュ205,206とア
ーム取付け部材204との間の摩擦力で上記共振を押える
ことができるようになっている。
ーリ201に戻り特性が付与されてベルトの張り過ぎが防
止されると共に、タイミングベルトのバタ付きに捩りば
ね202が共振するような場合でも、ブッシュ205,206とア
ーム取付け部材204との間の摩擦力で上記共振を押える
ことができるようになっている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、テンショナー100においては、テンシ
ョンロッド101の戻り量が長孔105によって規制されてい
るので、ベルトあるいはチェーンの共振により過度に進
出したテンションロッド101の戻り量はその分減少し、
ついにはラチェット爪の支軸103が長孔106の最大戻り点
である長孔106の下端部に当接してテンションロッド101
はベルトやチェーンからの反力に対して剛体となってベ
ルト等の張り過ぎを防止する機能を喪失するという問題
点と、上記ベルトあるいはチェーンの共振の際この共振
を吸収するものがないのでベルトあるいはチェーンのバ
タ付きを防止することができないという問題点を有して
いた。
ョンロッド101の戻り量が長孔105によって規制されてい
るので、ベルトあるいはチェーンの共振により過度に進
出したテンションロッド101の戻り量はその分減少し、
ついにはラチェット爪の支軸103が長孔106の最大戻り点
である長孔106の下端部に当接してテンションロッド101
はベルトやチェーンからの反力に対して剛体となってベ
ルト等の張り過ぎを防止する機能を喪失するという問題
点と、上記ベルトあるいはチェーンの共振の際この共振
を吸収するものがないのでベルトあるいはチェーンのバ
タ付きを防止することができないという問題点を有して
いた。
また、テンショナー200においては、捩りばね202、ア
ーム取付け部材204、及びブッシュ206が多重構造となっ
ているので装置が複雑でかつ大型化して取付けスペース
に制限があると共に、アーム取付け部材204とブッシュ2
05,206との間の摩擦を大きくするとテンションプーリの
応答性が低下するので要求する摩擦が得られるように調
整することが難しく、かつブッシュ205,206の摩耗によ
り共振の減衰効果が減少し信頼度に欠けるという問題点
を有していた。
ーム取付け部材204、及びブッシュ206が多重構造となっ
ているので装置が複雑でかつ大型化して取付けスペース
に制限があると共に、アーム取付け部材204とブッシュ2
05,206との間の摩擦を大きくするとテンションプーリの
応答性が低下するので要求する摩擦が得られるように調
整することが難しく、かつブッシュ205,206の摩耗によ
り共振の減衰効果が減少し信頼度に欠けるという問題点
を有していた。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、
ベルトあるいはチェーンの弛みに対する速やかな応答性
を有し、これらベルト等の共振を減衰させると共に張り
過ぎを防止することができ、かつ簡単な構造でコンパク
トなテンショナーを提供することを目的とする。
ベルトあるいはチェーンの弛みに対する速やかな応答性
を有し、これらベルト等の共振を減衰させると共に張り
過ぎを防止することができ、かつ簡単な構造でコンパク
トなテンショナーを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は、テンションロッド
の進出でベルトあるいはチェーンを適宜の張設状態に維
持するテンショナーにおいて、上記テンションロッドの
進出及びこの進出状態の維持を、荷重たわみ特性の変曲
点をセット位置になるように取付けた不等ピッチによっ
て非線形特性を発揮する1個のコイルばねによって行う
ことを特徴とする。
の進出でベルトあるいはチェーンを適宜の張設状態に維
持するテンショナーにおいて、上記テンションロッドの
進出及びこの進出状態の維持を、荷重たわみ特性の変曲
点をセット位置になるように取付けた不等ピッチによっ
て非線形特性を発揮する1個のコイルばねによって行う
ことを特徴とする。
また、上記コイルばねは、撚り線を用いて形成されて
いることを特徴とする。
いることを特徴とする。
[作用] 本発明はベルトあるいはチェーンを張設状態に維持す
るテンションロッドの進出及びこの進出状態の維持をコ
イルばねで行うようにしたので、ベルトあるいはチェー
ンから過大な反力に対してはコイルばねが撓んでテンシ
ョンロッドが後退し、ベルトあるいはチェーンの張り過
ぎを防止するように作用する。
るテンションロッドの進出及びこの進出状態の維持をコ
イルばねで行うようにしたので、ベルトあるいはチェー
ンから過大な反力に対してはコイルばねが撓んでテンシ
ョンロッドが後退し、ベルトあるいはチェーンの張り過
ぎを防止するように作用する。
また、荷重たわみ特性の変曲点をセット位置になるよ
うに取り付けた不等ピッチによって非線形特性を発揮す
る1個のコイルばねは、ベルトあるいはチェーンの共振
の際コイルばねの有効巻数が上記変曲点を境に変化し、
この変化によるコイルばねの固有振動数の変化によって
上記共振を減衰するように作用する。
うに取り付けた不等ピッチによって非線形特性を発揮す
る1個のコイルばねは、ベルトあるいはチェーンの共振
の際コイルばねの有効巻数が上記変曲点を境に変化し、
この変化によるコイルばねの固有振動数の変化によって
上記共振を減衰するように作用する。
撚り線で形成された不等ピッチによって非線形特性を
発揮するコイルばねは、ベルトあるいはチェーンの共振
の際、上記と同様にコイルばねの有効巻数が変曲点を境
にして変化し、この変化によるコイルばねの固有振動数
の変化によって共振を減衰すると共に、撓んでコイルば
ねを構成する素線間に生じる摩擦でも上記共振を減衰さ
せるように作用する。
発揮するコイルばねは、ベルトあるいはチェーンの共振
の際、上記と同様にコイルばねの有効巻数が変曲点を境
にして変化し、この変化によるコイルばねの固有振動数
の変化によって共振を減衰すると共に、撓んでコイルば
ねを構成する素線間に生じる摩擦でも上記共振を減衰さ
せるように作用する。
[実施例] 以下、図示した実施例により本発明をより具体的に説
明する。
明する。
第1図は本発明に係るテンショナー1の正面図(第1
図(a))及び側断面図(第1図(b))である。
図(a))及び側断面図(第1図(b))である。
テンショナー1にはテンションロッド2が有底円筒状
のケーシング3に進退自在に内挿されている。テンショ
ンロッド2にはケーシング3の底部3aに対向する開口部
を有する断面コ字形の跨貫き孔4の孔底4aに一端が当接
され、他端がケーシング3の底部3aに当接されてコイル
ばね5が装着されている。そして、テンションロッド2
はケーシング3とテンションロッド2とに透通されたス
トッパー6によってコイルばね5の付勢力にも拘らずケ
ーシング3から脱落することなくケーシング3内に装着
されている。
のケーシング3に進退自在に内挿されている。テンショ
ンロッド2にはケーシング3の底部3aに対向する開口部
を有する断面コ字形の跨貫き孔4の孔底4aに一端が当接
され、他端がケーシング3の底部3aに当接されてコイル
ばね5が装着されている。そして、テンションロッド2
はケーシング3とテンションロッド2とに透通されたス
トッパー6によってコイルばね5の付勢力にも拘らずケ
ーシング3から脱落することなくケーシング3内に装着
されている。
尚、図中7はケーシング3の両側から突出形成された
テンショナー1を適宜の固定部材に固定するための取付
片であり、この取付片7には取付用孔7aが穿設されてい
る。また、図中8はケーシング3の円筒内壁の円環溝内
に嵌着された0リングであり、テンションロッド2の摺
接部分のシールを図っている。
テンショナー1を適宜の固定部材に固定するための取付
片であり、この取付片7には取付用孔7aが穿設されてい
る。また、図中8はケーシング3の円筒内壁の円環溝内
に嵌着された0リングであり、テンションロッド2の摺
接部分のシールを図っている。
そして、このテンショナー1は例えば第2図に示すよ
うに定位置に設置された3個のプーリA,B,及びCに懸け
渡された無端状ベルトEを適宜の張力状態で維持して張
設するために使用される。ベルトEはテンションプーリ
Dによる押圧によって適宜の張力が付与されるようにな
っており、このテンションプーリDの押圧をテンショナ
ー1によって行うようになっている。即ち、テンション
プーリDはアームFを介して固定軸G回りに揺動自在に
取り付けられており、このアームFにコイルばね5の付
勢力で進出するテンションロッド2の先端を当接させる
ことによってテンションプーリDをベルトEに押圧する
ようになっている。テンションロッド2の進出はストッ
パー6を外すことによって行われる。
うに定位置に設置された3個のプーリA,B,及びCに懸け
渡された無端状ベルトEを適宜の張力状態で維持して張
設するために使用される。ベルトEはテンションプーリ
Dによる押圧によって適宜の張力が付与されるようにな
っており、このテンションプーリDの押圧をテンショナ
ー1によって行うようになっている。即ち、テンション
プーリDはアームFを介して固定軸G回りに揺動自在に
取り付けられており、このアームFにコイルばね5の付
勢力で進出するテンションロッド2の先端を当接させる
ことによってテンションプーリDをベルトEに押圧する
ようになっている。テンションロッド2の進出はストッ
パー6を外すことによって行われる。
このコイルばね5としては非線形特性を有するコイル
ばね、あるいは非線形特性を有する撚り線で形成された
コイルばねが用いられる。
ばね、あるいは非線形特性を有する撚り線で形成された
コイルばねが用いられる。
本発明の非線形特性を有するコイルばねは例えば第3
図(a)に示すコイルばねが用いられる。このコイルば
ねは長さ方向の略中央部分を境にして一端側部分9aが小
ピッチに形成されると共に、他端側部分9bが大ピッチに
形成された二段ピッチの不等ピッチコイルばね9であ
る。
図(a)に示すコイルばねが用いられる。このコイルば
ねは長さ方向の略中央部分を境にして一端側部分9aが小
ピッチに形成されると共に、他端側部分9bが大ピッチに
形成された二段ピッチの不等ピッチコイルばね9であ
る。
そして、この不等ピッチコイルばね9を用いたテンシ
ョナー1は全コイル間を密接状態(第3図(b))にし
てケーシング1内に装着され、ストッパー6でテンショ
ンロッド2の進出をロックして組み立てられる(第1図
(b)参照)。このようにして組み立てられたテンショ
ナー1は取付孔7aを介して所定箇所に固定され、ストッ
パー6を外すことによってテンションロッド2の摺動ロ
ックを解除し、その先端をテンションプーリのアームF
に当接させてセッティングする(第2図参照)。このセ
ッティング時の不等ピッチコイルばね9の状態は第3図
(c)に示すように小ピッチ部分9aが密接状態となって
いると共に、大ピッチ部分9bはコイル間が離隔したピッ
チ巻状態になっている。上記小ピッチ部分9aはベルトE
の少しの弛みに追従して第3図(d)に示すようにコイ
ル間が離隔する状態に移行する程度の密接状態になって
いる。
ョナー1は全コイル間を密接状態(第3図(b))にし
てケーシング1内に装着され、ストッパー6でテンショ
ンロッド2の進出をロックして組み立てられる(第1図
(b)参照)。このようにして組み立てられたテンショ
ナー1は取付孔7aを介して所定箇所に固定され、ストッ
パー6を外すことによってテンションロッド2の摺動ロ
ックを解除し、その先端をテンションプーリのアームF
に当接させてセッティングする(第2図参照)。このセ
ッティング時の不等ピッチコイルばね9の状態は第3図
(c)に示すように小ピッチ部分9aが密接状態となって
いると共に、大ピッチ部分9bはコイル間が離隔したピッ
チ巻状態になっている。上記小ピッチ部分9aはベルトE
の少しの弛みに追従して第3図(d)に示すようにコイ
ル間が離隔する状態に移行する程度の密接状態になって
いる。
これを不等ピッチコイルばね9の荷重たわみ特性線図
で表わすと第4図の実線aのようになり、不等ピッチコ
イルばね9は荷重たわみ特性線図の変曲点a1でセッティ
ングされその両側の適宜の巾が常用範囲となるように作
用する。
で表わすと第4図の実線aのようになり、不等ピッチコ
イルばね9は荷重たわみ特性線図の変曲点a1でセッティ
ングされその両側の適宜の巾が常用範囲となるように作
用する。
即ち、不等ピッチコイルばね9は該ばねの荷重たわみ
特性の変曲点a1をセット位置になるようにケーシング3
内に取り付けられている。
特性の変曲点a1をセット位置になるようにケーシング3
内に取り付けられている。
このように不等ピッチコイルばね9を取り付けること
によってベルトEからの過大な反力に対してテンション
ロッド2は剛体となることなくコイルばね9の撓みを伴
ってケーシング3内に後退する戻り特性が付与されるの
でベルトEの張り過ぎが防止できる。また、ベルトEの
共振の際、不等ピッチコイルばね9は重荷たわみ特性の
変曲点a1を境にして有効巻数が変化し、かつこの変化に
より固有振動数も変化して上記共振を減衰させる。
によってベルトEからの過大な反力に対してテンション
ロッド2は剛体となることなくコイルばね9の撓みを伴
ってケーシング3内に後退する戻り特性が付与されるの
でベルトEの張り過ぎが防止できる。また、ベルトEの
共振の際、不等ピッチコイルばね9は重荷たわみ特性の
変曲点a1を境にして有効巻数が変化し、かつこの変化に
より固有振動数も変化して上記共振を減衰させる。
この不等ピッチコイルばね9を用いたテンショナー1
は次のような種々の変化例も考えられる。
は次のような種々の変化例も考えられる。
不等ピッチコイルばね9を撚り線で形成してもよい。
この不等ピッチコイルばね9は第5図に示すように例え
ば3本の素線9a,9b,9cを撚り合わせた線材をコイリング
して形成される。
この不等ピッチコイルばね9は第5図に示すように例え
ば3本の素線9a,9b,9cを撚り合わせた線材をコイリング
して形成される。
このような撚り線の不等ピッチコイルばね9を用いた
場合にはばねの撓みの際に素線9a,9b,9c間に摩擦が生
じ、その特性はばね力に摩擦力が付与された第4図の破
線bの特性となる。この特性は往きの特性b1及び戻りの
特性b2を有するヒステリシスの大きな特性となり、不等
ピッチコイルばね9自体の固有振動数の変化と併せてベ
ルトEの共振を有効に減衰させる。
場合にはばねの撓みの際に素線9a,9b,9c間に摩擦が生
じ、その特性はばね力に摩擦力が付与された第4図の破
線bの特性となる。この特性は往きの特性b1及び戻りの
特性b2を有するヒステリシスの大きな特性となり、不等
ピッチコイルばね9自体の固有振動数の変化と併せてベ
ルトEの共振を有効に減衰させる。
また、粘性グリスをテンションロッド2とケーシング
3の内周壁との間に封入し、あるいは上記した撚り線か
らなる不等ピッチコイルばねに塗布してテンションロッ
ド2の摺動の際及び撚り線9a,9b,9c間にずれを生じる際
に粘性グリスの剪断抵抗を付与し、ベルトEの共振エネ
ルギーを上記剪断抵抗で吸収するようにしてもよい。
3の内周壁との間に封入し、あるいは上記した撚り線か
らなる不等ピッチコイルばねに塗布してテンションロッ
ド2の摺動の際及び撚り線9a,9b,9c間にずれを生じる際
に粘性グリスの剪断抵抗を付与し、ベルトEの共振エネ
ルギーを上記剪断抵抗で吸収するようにしてもよい。
さらに、テンショナー1には第6図に示すように装着
された不等ピッチコイルばね9の内側にダンパー部材10
を設けてもよい。このダンパー部材10はテンションロッ
ド2の底突き感を無くすために設けられるものであり、
後端をケーシング3の底部3aに突当てると共に先端をテ
ンションロッド2の孔底4aに対向させて取り付けられて
いる。そして、テンションロッド2の戻り終点近傍でコ
イルばね9の全コイルが密着状態になる以前に、ダンパ
ー部材10の先端がテンションロッド2の孔底4aに当接す
ることによってダンパー効果が得られる。このときのテ
ンションロッド2の特性は第4図の一点鎖線cによって
示される。
された不等ピッチコイルばね9の内側にダンパー部材10
を設けてもよい。このダンパー部材10はテンションロッ
ド2の底突き感を無くすために設けられるものであり、
後端をケーシング3の底部3aに突当てると共に先端をテ
ンションロッド2の孔底4aに対向させて取り付けられて
いる。そして、テンションロッド2の戻り終点近傍でコ
イルばね9の全コイルが密着状態になる以前に、ダンパ
ー部材10の先端がテンションロッド2の孔底4aに当接す
ることによってダンパー効果が得られる。このときのテ
ンションロッド2の特性は第4図の一点鎖線cによって
示される。
このようにダンパー効果を得るため、ダンパー部材10
はゴム等の弾性部材からなる円筒体、あるいはコイルば
ねが用いられる。このコイルばねは撚り線で形成された
コイルばねでもよいが、撚り線の不等ピッチコイルばね
9を用いた場合、両者の素線が咬み合わないように巻方
向及び撚り方向を相違(例えば一方をS撚りにし、他方
をZ撚りにする)させるとよい。このダンパー部材10は
ダンパー効果を発揮する場合、外方へ膨らんで不等ピッ
チコイルばね9と接触して摩擦を生じ、ダンパー効果を
より大きくすることもできる。このダンパー効果は第1
図及び第6図に示すようにケーシング3の内周壁に嵌着
した0リング8によってテンションロッド2の摺接面を
シールしてケーシング3を密閉することによってエアダ
ンパーの作動も負荷されてより大きなダンパー効果を奏
する。
はゴム等の弾性部材からなる円筒体、あるいはコイルば
ねが用いられる。このコイルばねは撚り線で形成された
コイルばねでもよいが、撚り線の不等ピッチコイルばね
9を用いた場合、両者の素線が咬み合わないように巻方
向及び撚り方向を相違(例えば一方をS撚りにし、他方
をZ撚りにする)させるとよい。このダンパー部材10は
ダンパー効果を発揮する場合、外方へ膨らんで不等ピッ
チコイルばね9と接触して摩擦を生じ、ダンパー効果を
より大きくすることもできる。このダンパー効果は第1
図及び第6図に示すようにケーシング3の内周壁に嵌着
した0リング8によってテンションロッド2の摺接面を
シールしてケーシング3を密閉することによってエアダ
ンパーの作動も負荷されてより大きなダンパー効果を奏
する。
さらに、本発明は次のような種々の変化例をも含む。
非線形特性をするコイルばねは前述した不等ピッチコ
イルばね9に限定されるものではなく、三段ピッチ以上
の不等ピッチコイルばねも含まれることはもちろんのこ
と、コイル径あるいはコイルを形成する素線の太さをピ
ッチ間で相違させる等の他の手段で非線形特性を持たせ
たコイルばねをも含む。
イルばね9に限定されるものではなく、三段ピッチ以上
の不等ピッチコイルばねも含まれることはもちろんのこ
と、コイル径あるいはコイルを形成する素線の太さをピ
ッチ間で相違させる等の他の手段で非線形特性を持たせ
たコイルばねをも含む。
また、テンショナーの使用の仕方は第2図に示すよう
にベルトEをテンションプーリDを介してテンションロ
ッドで押すばかりでなく、ベルトEをテンションロッド
で引張るような使用の仕方でもよい。この場合の使用例
は例えば第7図(a)、(b)に示すようになる。
にベルトEをテンションプーリDを介してテンションロ
ッドで押すばかりでなく、ベルトEをテンションロッド
で引張るような使用の仕方でもよい。この場合の使用例
は例えば第7図(a)、(b)に示すようになる。
図において、テンションプーリD及びテンショナー1
はそれぞれベルトEの内側及び外側に位置するように配
設されている。テンションプーリDは一端を固定軸Gに
枢支されたアームHの他端に枢支されて固定軸G回りに
揺動自在に取り付けられている。
はそれぞれベルトEの内側及び外側に位置するように配
設されている。テンションプーリDは一端を固定軸Gに
枢支されたアームHの他端に枢支されて固定軸G回りに
揺動自在に取り付けられている。
一方、テンショナー1はテンションロッド2の先端が
テンションプーリDの反対側に位置するように配向設置
されている。そして、テンションプーリDとテンショナ
ー1とは連結部材Jを介して連結されている。この連結
部材Jは略長方形の板材の一端を略直角に折曲して連結
片Kが形成されており、この連結片Kの内側面にテンシ
ョンロッド2の先端を当接させると共に、連結片Kと反
対側他端をテンションプーリDの枢支軸Mに枢支するこ
とによってテンションプーリDとテンショナー1とが連
結される。
テンションプーリDの反対側に位置するように配向設置
されている。そして、テンションプーリDとテンショナ
ー1とは連結部材Jを介して連結されている。この連結
部材Jは略長方形の板材の一端を略直角に折曲して連結
片Kが形成されており、この連結片Kの内側面にテンシ
ョンロッド2の先端を当接させると共に、連結片Kと反
対側他端をテンションプーリDの枢支軸Mに枢支するこ
とによってテンションプーリDとテンショナー1とが連
結される。
テンショナー1をこのように使用した場合はテンショ
ンロッド2の進出によってテンションプーリDが連結部
材Jを介して矢印方向に引張られ、このときの引張力で
ベルトEは適度の引張状態が維持される。
ンロッド2の進出によってテンションプーリDが連結部
材Jを介して矢印方向に引張られ、このときの引張力で
ベルトEは適度の引張状態が維持される。
[発明の効果] 本発明は上記のように構成されているので、次のよう
な種々の効果を奏する。
な種々の効果を奏する。
テンションロッドはその進出及び進出状態の維持をコ
イルばねで行うものであるから、十分な戻り特性が付与
されてベルトあるいはチェーンの張り過ぎを防止して適
正な張力状態を維持することができる。
イルばねで行うものであるから、十分な戻り特性が付与
されてベルトあるいはチェーンの張り過ぎを防止して適
正な張力状態を維持することができる。
荷重たわみ特性の変曲点をセット位置になるように取
り付けられた不等ピッチによって非線形特性を発揮する
コイルばねが用いられているので、ベルトあるいはチェ
ーンの共振をコイルばね自体に生じる固有振動数の変化
によって有効に減衰し、ベルト等をバタ付きの無い状態
で稼動することができる。
り付けられた不等ピッチによって非線形特性を発揮する
コイルばねが用いられているので、ベルトあるいはチェ
ーンの共振をコイルばね自体に生じる固有振動数の変化
によって有効に減衰し、ベルト等をバタ付きの無い状態
で稼動することができる。
ベルト等の適正な張力状態の維持及び共振防止をテン
ションロッドの付勢手段として用いた1個のコイルばね
によって行うものであるから、他の戻り特性付与手段及
び共振防止手段が不要となってテンションロッドの付勢
構造のみで足りるので構造が簡単で組み立て容易である
と共に、全体が小型でコンパクトになり、取付けスペー
スの選択が不要となる。また、部品点数が少なくてす
む。
ションロッドの付勢手段として用いた1個のコイルばね
によって行うものであるから、他の戻り特性付与手段及
び共振防止手段が不要となってテンションロッドの付勢
構造のみで足りるので構造が簡単で組み立て容易である
と共に、全体が小型でコンパクトになり、取付けスペー
スの選択が不要となる。また、部品点数が少なくてす
む。
第1図(a)、及び(b)は本発明に係るテンショナー
の正面図及びX−X線断面図、第2図は同上テンショナ
ーの使用の一例を示す使用状態図、第3図は同上テンシ
ョナーに用いる不等ピッチコイルばねの縦断面図であ
り、(a)は自由状態図、(b)は組立状態図、(c)
はセット状態図、(d)はセット時から幾分伸長した状
態図、第4図は不等ピッチコイルばねの荷重たわみ特性
線図、第5図は同上不等ピッチコイルばねを構成する撚
り線材で、(a)はその一部側面図、(b)はその断面
図、第6図は同上テンショナーの変化例を示す断面図、
第7図は本発明のテンショナーの他の使用状態を示し、
(a)はその正面図、(b)はその側面図、第8図及び
第9図は従来のテンショナーの断面図である。 1……テンショナー、2……テンションロッド、 3……ケーシング、5……コイルばね、 9……不等ピッチコイルばね(非線形特性を有するコイ
ルばね)。
の正面図及びX−X線断面図、第2図は同上テンショナ
ーの使用の一例を示す使用状態図、第3図は同上テンシ
ョナーに用いる不等ピッチコイルばねの縦断面図であ
り、(a)は自由状態図、(b)は組立状態図、(c)
はセット状態図、(d)はセット時から幾分伸長した状
態図、第4図は不等ピッチコイルばねの荷重たわみ特性
線図、第5図は同上不等ピッチコイルばねを構成する撚
り線材で、(a)はその一部側面図、(b)はその断面
図、第6図は同上テンショナーの変化例を示す断面図、
第7図は本発明のテンショナーの他の使用状態を示し、
(a)はその正面図、(b)はその側面図、第8図及び
第9図は従来のテンショナーの断面図である。 1……テンショナー、2……テンションロッド、 3……ケーシング、5……コイルばね、 9……不等ピッチコイルばね(非線形特性を有するコイ
ルばね)。
Claims (2)
- 【請求項1】テンションロッドの進出でベルトあるいは
チェーンを適宜の張設状態に維持するテンショナーにお
いて、上記テンションロッドの進出及びこの進出状態の
維持を、荷重たわみ特性の変曲点をセット位置になるよ
うに取り付けた不等ピッチによって非線形特性を発揮す
る1個のコイルばねによって行うことを特徴とするテン
ショナー。 - 【請求項2】上記コイルばねは、撚り線を用いて形成さ
れていることを特徴とする請求項1記載のテンショナ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63166460A JP2622587B2 (ja) | 1988-07-04 | 1988-07-04 | テンショナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63166460A JP2622587B2 (ja) | 1988-07-04 | 1988-07-04 | テンショナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0217248A JPH0217248A (ja) | 1990-01-22 |
JP2622587B2 true JP2622587B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=15831814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63166460A Expired - Fee Related JP2622587B2 (ja) | 1988-07-04 | 1988-07-04 | テンショナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2622587B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07317858A (ja) * | 1994-05-23 | 1995-12-08 | Tsubakimoto Chain Co | ばね特性が非線形のばねを具えたテンショナ |
NO315152B1 (no) | 2001-06-28 | 2003-07-21 | Tomm Slater | Anordning for rensing av luft |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5712283U (ja) * | 1980-06-25 | 1982-01-22 |
-
1988
- 1988-07-04 JP JP63166460A patent/JP2622587B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
石原康正著「コイルバネ」(昭和39年4月25日発行、養賢堂)第141〜144頁及び第167〜169頁 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0217248A (ja) | 1990-01-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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