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JP2614909B2 - カルシウム化合物およびクエン酸の易溶性混合物からの液体カルシウム補充 - Google Patents

カルシウム化合物およびクエン酸の易溶性混合物からの液体カルシウム補充

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JP2614909B2
JP2614909B2 JP63500324A JP50032488A JP2614909B2 JP 2614909 B2 JP2614909 B2 JP 2614909B2 JP 63500324 A JP63500324 A JP 63500324A JP 50032488 A JP50032488 A JP 50032488A JP 2614909 B2 JP2614909 B2 JP 2614909B2
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citrate
citric acid
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molar ratio
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パック、チャールズ・ワイ・シー
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ボード・オブ・リージェンツ、ザ・ユニバーシティー・オブ・テキサス・システム
ミッション・ファーマカル・カンパニー
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本出願は、同時係属出願第703,196号(1985年2月19
日出願)、第807,530号(1986年12月11日出願)、第84
0,884号(1986年3月18日出願)、国際出願番号PCT/US8
6/00314号(1986年2月19日)および第896,651号(1986
年8月13日)の部分継続出願である。
本発明に至った研究の一部は、米国ナショナル・イン
スティテューツ・オブ・ヘルス、デパートメント・オブ
・ヘルス・アンド・ヒューマン・サーヴィシーズ(Nati
onal Institutes of Health,Department of Health and
Human Services)の補助P01−AM20543およびP01−AM16
061によるものであった。
無機質カルシウムは、ヒトの重要な食餌成分である。
カルシウムは、充分な骨の形成および維持や種々の代謝
機能のために必要である。カルシウムのこのような種々
の代謝機能は完全には解っていないが、少なくとも部分
的には、酵素のようなタンパク質の変化および機能調節
を伴うと考えられている。
すなわち、充分な食餌カルシウム摂取が確実であるこ
とは、正常な発達、代謝および維持に重要である。しか
し、必要な体機能のために使われるカルシウムレベルを
確実に充分なものとするには、食餌カルシウム摂取だけ
では不充分である。食餌カルシウムは、利用されるに
は、消化管から吸収されなければならない。更に、とり
わけカルシウム含有腎石を形成し易い個体については、
吸収されたカルシウムの尿排出を考慮しなければならな
い。
カルシウムの腸管吸収は、ビタミンDによって高めら
れ、摂取されたカルシウムの化学的形態にも影響され得
る。
特にカルシウム食餌を必要とする疾病の一つは、オス
テオポローシスである。オステオポローシスは、骨量の
減少を特徴とする疾病であり、骨をより脆く、骨折し易
くする。オステオポローシスは通例老化に関連した現象
であるので、米国において老齢人口の増加によりオステ
オポローシスは重大性が更に強調されている。閉経後の
女性が通例最もオステオポローシスに罹り易いと言われ
ている。ハーニー(Heaney)ら[ジャーナル・オブ・ラ
ボラトリー・アンド・クリニカル・メディシン(J.Lab.
Clin.Med.)(1978)第92巻、第6部、953〜963頁]が
示したところによると、閉経後の女性は、エストロゲン
による治療を受けていないのならば、ゼロのカルシウム
バランスを保つにはカルシウムを多く摂取する必要があ
る。このように多量の摂取が必要であるのは、活性ビタ
ミンD化合物合成とカルシウム吸収とが低下するためで
あるとされ、そのいずれもがエストロゲンの欠如に関連
すると考えられた。レッカー(Recker)ら[アナルズ・
オブ・インターナル・メディシン(Annals Int.Med.)
(1977)第87巻、第6部、649〜655頁]は、オステオポ
ローシスになり易い閉経後の女性の骨の減少は、エスト
ロゲン治療により、またはそれよりは効果が低いものの
食餌炭酸カルシウム補充により防止し得ることを示し
た。
ノーディン(Nordin)ら[ブリティッシュ・メディカ
ル・ジャーナル(Brit.Med.J.)(1980)第280巻、451
〜454頁]は、閉経後の女性のオステオポローシスに関
する研究において、更に骨が悪化するのを軽減または防
止するのに有効な3つの治療方法を見出した。これら3
つの治療方法とは、食餌カルシウム補充;エストロゲン
ホルモン治療;およびエストロゲンホルモンと1α−ヒ
ドロキシビタミンD3による治療であった。
エストロゲンホルモンにより個体を治療すると、エス
トロゲン依存性腫瘍の促進のような副作用が起こり得
る。ビタミンD誘導体による個体の治療は、過剰のビタ
ミンDを投与した場合に毒性作用が現れる可能性がある
ので望ましくないことがある。有効な食餌カルシウム補
充は、オステオポローシスの好ましい治療方法であると
考えられる。
しかし、個体によっては、食餌カルシウム補充が尿カ
ルシウムを増加し、カルシウム含有腎石の形成(腎結石
症)を起こし得る。
腎石形成は多くの条件により起こり得、その条件の一
つは、尿中にカルシウムが過度の量で存在することであ
る。パック(Pak)ら[ニュー・イングランド・ジャー
ナル・オブ・メディシン(N.Eng.J.Med.)(1974)第29
0巻、175〜180頁]は、再発性腎カルシウム結石症の病
歴を持つ患者に低カルシウム食を与え、セルロースホス
フェートを経口投与すると、尿カルシウムレベルおよび
腎カルシウム石形成が低下することを示した。パック
[ユロリサイアシス・リサーチ(Urolithiasis Researc
h)(1976)、フライシュ(H.Fleisch)ら編、プレナム
・パブ(Plenum Pub.)社、ニューヨーク、ニューヨー
ク、213〜224頁]は、吸収性高カルシウム血症の患者に
グルコン酸カルシウム食を与えると、尿カルシウムが増
加し、尿シュウ酸カルシウム飽和度の指標である活性生
成物比が高まることを示した。すなわち、カルシウム補
充により、患者の尿は通常の結石塩(シュウ酸カルシウ
ム)で、より過超飽和となったので、患者は腎石をより
形成しやすくなった。
ベリザン(Belizan)ら[ジャーナル・オブ・アメリ
カン・メディカル・アソシエーション(J.Am.Med.Ass'
n.)(1983)第249巻、第9号、1161〜1165頁]は、若
い成人の食餌にカルシウム(炭酸カルシウムおよび乳酸
−グルコン酸カルシウム)を元素カルシウムとして1g/
日補充すると血圧が低下したことを示した。妊婦につい
ても同様な観察がなされた[ベリザンら、アメリカン・
ジャーナル・オブ・オブステトリクス・アンド・ジネコ
ロジー(Am.J.Obstet.Gynecol)(1983)第146巻,第2
部、175〜180頁]。現在では、充分なカルシウム摂取が
血圧調節の重要な因子である可能性があると考えられて
いる。更に、食餌カルシウム摂取の増加によって、結腸
癌の発生率が低下し得ると言われている。
慢性下痢症は、骨の損失を起こし得、これもしばしば
カルシウム腎結石症を伴う。この症状は、消化管の外科
的切除または炎症によって起こり得る。この症状の患者
は腸管からカルシウムを吸収しにくいので、骨疾患を起
こし得る。腎結石は、濃厚尿、尿の過度の酸性および尿
シトレートの低下を含む種々の原因によって起こり得
る。このような患者は骨の損失を防止するためにはカル
シウム補充を必要とするが、より多くのカルシウムを摂
取すると腎石を形成する危険性が高まる。
食餌にカルシウムを補充することは、オステオポロー
シス、慢性下痢症における骨の損失や、少なくともある
種の高血圧および結腸癌を含む症状の調節に重要な手段
であると考えられる。しかしそのようなカルシウム補充
は、望ましくない作用、とりわけ腎結石症を起こし得
る。
カルシウムが消化管から有効に吸収される場合は、食
餌カルシウム補充が通例最も有効であると言われる。す
なわち、カルシウム腎結石症を起こすことなく有効なカ
ルシウム吸収を提供する方法が必要である。
以下は、(とりわけ本発明の態様としての特定の液体
形態中の)クエン酸カルシウムが有用であり得る前記症
状のいくつかのより詳細な臨床的記載および更に他の症
状の記載である。
上皮小体機能低下症 上皮小体機能低下症(上皮小体
ホルモン−欠損または耐性)は、低カルシウム血症(骨
の可動化およびカルシウム腸吸収が損なわれることに因
る血中カルシウムの低下)および高リン酸塩血症(腎リ
ン酸塩クリアランスの欠陥に因る血中リン酸塩の上昇)
によって臨床的に特徴付けられる[ブレスロー(Bresla
u)およびパック、メタボリズム(Metabolism)第28
巻、1261〜1276頁、1979]。このような障害を治すため
に、通例カルシウム補充および外因性ビタミンD物質が
供給されてきた。
活性ビタミンD代謝産物(1,25−(OH)2ビタミンD)
の市場への導入により治療において顕著な進歩がみられ
たが、なお3つの点を考慮しなければならない。第1
に、患者によっては、1,25−(OH)2ビタミンDに対する
応答に変動があり得、しばしば高カルシウム血症/低カ
ルシウム血症を起こし得る。第2に、治療により正常な
血清カルシウム濃度を回復すると、実質的な高カルシウ
ム尿症(尿カルシウムの上昇)が起こり得る。患者によ
っては、腎結石を起こし得る。第3に、とりわけビタミ
ンD物質を与えた場合には、血清リンレベルは高いまま
であり得る。利用可能なカルシウムを供給し、ホスフェ
ートを結合するカルシウム補充が明らかに必要であると
言える。
閉経後オステオポローシス 閉経後オステオポローシ
スの防止におけるカルシウム補充の治療的役割に関し
て、近年非常に興味が高まっている。閉経後オステオポ
ローシスにおけるカルシウム補充の根拠は、おそらく1,
25−(OH)2ビタミンDの腎合成の欠損により、カルシウ
ム吸収がしばしば抑制されるという知見である。すなわ
ち、閉経後の女性は、負のカルシウムバランスを防止す
るために、より多くカルシウムを摂取する必要がある。
ハーニーら(ジャーナル・オブ・ラボラトリー・アンド
・クリニカル・メディシン、第92巻、953頁、1978)
は、ゼロのカルシウムバランスを達成するために必要な
カルシウム摂取量は、閉経後には約500〜1500mg/日だけ
多いことを示した。彼らの研究は、「閉経後の女性のオ
ステオポローシスの発生率を低下する」ためには1000〜
1500mg/日のカルシウム摂取を行うべきであるという、
近年のコンセンサス・デベロプメント・コンファレンス
・オン・オステオポローシス(Consensus Development
Conference on Osteoporosis)による勧告のための実験
的基礎を提供した。閉経後のアメリカ人女性の平均食餌
カルシウム摂取量はわずか約500mg/日であるので、カル
シウム補充が必要であることは明らかであると言える。
末期腎疾患 腎性骨異栄養症の発病のメカニズムに
は、複数の因子が関係している。それには、腎ホスフェ
ート貯溜、カルシウムの腸吸収不良、腎アルミニウム貯
溜およびアシドーシスが含まれる。このような障害は、
クエン酸カルシウム療法によって改善し得ることが証明
されている。
腎不全において、ホスフェート貯溜が続発性上皮小体
機能亢進症の発現に大きな役割を持つという見解は、重
要な証拠により裏付けられている。糸球体濾過速度の低
下によって起こるホスフェート貯溜は、軽度−中程度の
腎疾患において、血清カルシウム濃度の一時的な低下を
起こし得る。血清カルシウムおよびリンレベルを正常化
するために、上皮小体ホルモン分泌が上昇し、続発性上
皮小体機能亢進症を導く。糸球体濾過速度が正常の25%
よりも低下した場合、上皮小体刺激による補いが不充分
である故に、顕著な高リン酸塩血症が起こり得る。続発
性上皮小体機能亢進症により、線維性骨炎(骨破損)が
起こり、一方高リン酸塩血症は、軟組織の石灰沈着の原
因となる。
腸カルシウム吸収は、末期腎臓疾患において通例低下
するが、これは主に1,25−(OH)2ビタミンDの腎合成の
欠如によるものである。腸カルシウム吸収の低下は、続
発性上皮小体機能亢進症の発症の原因となる。外因性1,
25−(OH)2ビタミンDは、正常な腸カルシウム吸収を回
復し得るが、しばしば高カルシウム血症(血中カルシウ
ムの上昇)を起こし得る。
正常なヒトのアルミニウム代謝についてはあまりわか
っていないが、これまでの研究により、アルミニウム代
謝において腸吸収および腎排泄が通例重要な役割を担う
ことがわかっている。腎機能が正常なヒトにおいては、
有効な腎除去の故に、アルミニウムの毒性は小さい。し
かし、腎機能に欠陥がある場合は、アルミニウムが体
内、とりわけ骨に蓄積する。透析患者の骨生検標本によ
り、骨軟化症(骨の鉱化作用の障害)と骨中アルミニウ
ムレベルの上昇との関連が大きいことがわかった[ホズ
マン(Hodsman)ら、アナルズ・オブ・インターナル・
メディシン、第94巻、629〜637頁、1981]。骨中アルミ
ニウムの蓄積が骨軟化症を起こすという知見は、実質的
な実験的証拠によって裏付けられている。
アルミニウム中毒による骨軟化症は、アルミニウム含
量の高い水道水を用いて調製した透析物の透析を受けて
いる患者において最初に報告された。透析物中の許容し
得るアルミニウムレベルについて標準値(10μg/l以
下)が確立されたことにより、このような疾患が以前よ
りも減少し、もはや慢性血液透析患者がアルミニウム中
毒になることはないと考えられた。しかし、不幸にもそ
のようにはなっていない。慢性腎不全における高リン酸
塩血症を防止し、それにより続発性上皮小体機能亢進症
を防止するために、ホスフェート結合ゲル、主に水酸化
アルミニウムが用いられてきた。不幸にも、アルミニウ
ム含有ホスフェート結合剤から慢性腎不全患者にもたら
されたアルミニウムが体内に蓄積し、ビタミンD抵抗性
骨軟化症を起こすことがわかっている。
代謝性アシドーシスは、酸の腎除去の欠陥により、し
ばしば慢性腎疾患を困難なものとする。骨無機質により
酸を緩衝する必要から、骨の損失が起こり得ると考えら
れる。アシドーシスの治療には、通例可溶性アルカリが
用いられてきた。しかし、通例用いられるアルカリ、す
なわちナトリウムおよびカリウムのクエン酸塩または炭
酸水素塩は、それらのカチオンの導入の故に、末期腎疾
患患者にとって有利または安全であるとはいえない。
本態性高血圧 本態性高血圧において、食餌カルシウ
ム補充が有益であり得るということがわかっている。多
くの本態性高血圧患者の食歴においては、カルシウム摂
取が少なかったことが示されている。低レニン亜型にお
いては血清イオン化カルシウムが低いと報告されてい
る。カルシウム補充は、対照被験者、妊婦および本態性
高血圧患者における予備試験において血圧を低下するこ
とが報告されている。
種々の種類の1価陽イオンおよび陰イオンが種々の昇
圧作用を有することが知られている。食餌ナトリウムお
よび高血圧の関連は長年知られている。他方、カリウム
は、血圧において保護的な役割を有し得る[イイムラ
(Iimura)ら、クリニカル・サイエンス(Clin.Sc
i.)、第61巻、77〜80頁、1981]。近年、塩素イオンは
血圧上昇作用を有するのではないかと言われている。対
照的に、炭酸水素イオンは、ナトリウム塩として与えら
れても、高血圧の発現に対して保護作用を有することが
示されている。アニオンの種々の作用は、アルカリによ
るカルシウム流入の遅延によって説明し得る。
本発明は、クエン酸と、水酸化カルシウム、炭酸カル
シウムおよび酸化カルシウムから成る群から選択される
1種またはそれ以上のカルシウム化合物とから本質的に
成る組成物を包含する。この組成物は、好ましくはクエ
ン酸と、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムおよび酸化
カルシウムから成る群から選択される1種またはそれ以
上のカルシウム化合物とを含有する。本発明の組成物
は、好ましくは、例えば飲用液体の「即席」飲料を調製
するための粉末として使用し得る実質的に乾燥した混合
物である。本発明の組成物中のカルシウム化合物/クエ
ン酸の好ましいモル比は、約0.6〜3.0である。より好ま
しい態様においては、本発明の組成物は、カルシウム化
合物/クエン酸比約1.25の水酸化カルシウムおよびクエ
ン酸の混合物から、より好ましくは、水酸化カルシウム
/クエン酸モル比約1.25の水酸化カルシウムおよびクエ
ン酸の混合物から本質的に成る。
本発明の組成物は、水に溶解して、好ましくはクエン
酸含有量の高い、可溶性クエン酸カルシウム含有液体食
餌カルシウム補充剤を形成して利用される。この組成物
は、粉末構造を保つため、またはそれから調製した飲料
の香りおよび外観を良くするために、1種またはそれ以
上の香料、潤滑剤、甘味料または着色料を含有し得る。
本発明は、水性溶媒に可溶で、本質的にクエン酸カル
シウムおよびクエン酸から成る飲用液体を形成する混合
物を調製する方法をも提供する。この方法は、 カルシウム化合物(好ましくは水酸化カルシウム)およ
びクエン酸をカルシウム化合物/クエン酸のモル比約0.
6〜3.0、好ましくは約0.6〜1.5、最も好ましくは約1.25
で混合する 工程を含んで成る。
クエン酸カルシウムおよびクエン酸から本質的に成る
この飲用液体は、前記混合物を、水道水のような水性溶
媒に溶解することによって調製し得る。このような飲用
液体は、カルシウム腎結石促進または悪化の実質的な危
険性無く、カルシウムを食餌補充するのに好適である。
この飲用液体は、クエン酸;水;並びに水酸化カルシウ
ム、酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムから成る群か
ら選択されるカルシウム化合物から本質的に成る。この
飲用液体のpHは好ましくは約2〜7、より好ましくは約
3〜5である。この飲用液体は、好ましくはカルシウム
化合物およびクエン酸を、カルシウム化合物/クエン酸
のモル比約0.6〜1.5で含有する。この飲用液体は、好ま
しくは、カルシウムを約500〜2000mg/lの濃度で含有
し、カルシウム化合物として水酸化カルシウムを含有す
る。
重要な態様において、本発明の混合物または液体のホ
スフェート含量は、リン/シトレートの重量比が約1.5
未満に保たれるように調節することが好ましい。
本発明は、液体カルシウム補充剤の形態のクエン酸と
水酸化カルシウムのようなカルシウム化合物との混合物
は、錠剤の形態で供給される二クエン酸三カルシウムよ
りも好適であるということを証明する。好ましいカルシ
ウム化合物は水酸化カルシウムであるが、本発明の実施
において、酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムも同様
に有用であり得ると理解される。
1985年2月15日出願の元特許出願番号第703,196号に
おいて、クエン酸カルシウム(二クエン酸三カルシウ
ム)を固体の形態で経口投与すると、炭酸カルシウムを
投与した場合よりも、カルシウムバイオアベイラビリテ
ィ(吸収性)および尿シトレート応答(尿シトレートの
上昇)が大きいことを示した。すなわち、クエン酸カル
シウムからの方が、相当する量の炭酸カルシウムからよ
もりも多くのカルシウムが吸収された[ニカー(Nica
r)およびパック、ジャーナル・オブ・クリニカル・エ
ンドクリノロジー・アンド・メタボリズム(J.Clin.End
o.Metab.)第61巻、391〜393頁、1985]。尿シトレート
はクエン酸カルシウム処置によって顕著に上昇したが、
炭酸カルシウム処置においてはそうではなかった[ハー
ヴェイ(Harvey)、ゾビッツ(Zobitz)およびパック、
ジャーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・
アンド・メタボリズム、第61巻、1223〜1225頁、198
5]。シトレートは、カルシウム(腎臓)石形成の阻害
剤であるので、クエン酸カルシウム処置は炭酸カルシウ
ムよりもそのような結石の原因となりにくいと考えられ
る。
後の関連特許出願(第807,530号;第840,884号および
第896,651号)により、元の生成物(二クエン酸三カル
シウムの固体製剤)よりもバイオアベイラビリティおよ
び尿シトレート作用の更に大きい、クエン酸カルシウム
の改良された製剤が供給された。固体の形態のクエン酸
カルシウムは、吸収または尿シトレート上昇のために
は、腸管内で溶解しなければならないので、二クエン酸
三カルシウムの溶解度を高める手段が求められた。これ
らの従来の特許出願においては、2つの有効な方法が記
載された。
第1に、シトレート過剰に製造したクエン酸カルシウ
ムの固体製剤(カルシウム/シトレートのモル比が1.5
を越えない。1.5は、二クエン酸三カルシウムの比であ
る。)は高い水溶性を有することがわかった。すなわ
ち、胃液を模した合成溶液(pH3;37℃)中において、シ
トレート含量の高い固体形態のクエン酸カルシウム(カ
ルシウム/シトレートモル比0.67)の溶解度は、二クエ
ン酸三カルシウムのそれの8.85倍であった。このシトレ
ート高含量クエン酸カルシウムは、腸管からの吸収がよ
り高いこともわかった。3人の正常な被験者において、
この改良された固体形態のクエン酸カルシウムを摂取後
の尿カルシウムの上昇は、相当する量の二クエン酸三カ
ルシウムの摂取後のそれよりも24%大きかった。
第2に、所望のカルシウム/シトレートモル比の達成
に充分な所定の量の水酸化カルシウムおよびクエン酸を
予備混合することによって、より可溶性の形態のクエン
酸カルシウムを調製することができた。水に入れると、
この混合物は容易に溶解して、二酸化炭素の発生無く可
溶性カルシウムおよびシトレートを生成した。水酸化カ
ルシウムおよびクエン酸のこの「プレミックス」は、溶
解に長時間を要する予備形成したシトレート高含量クエ
ン酸ナトリウムよりも、液体カルシウム製剤の調製に更
に適していた。
本部分継続出願において、カルシウム化合物およびク
エン酸のプレミックスの、カルシウム液体製剤調製にお
ける有用性を裏付けるデータを更に付け加える。クエン
酸と水酸化カルシウムのようなカルシウム化合物との、
所望量のカルシウムを含有する易溶性粉末製剤は、摂取
前に、水、フルーツジュースまたはソフトドリンクのよ
うな水性溶媒に溶解し得る。カルシウム化合物およびク
エン酸の相対量を変えた種々の混合物を試験して、どれ
が最適の溶解性、カルシウムバイオアベイラビリティお
よび尿シトレート作用を示すかを調べた。そのような製
剤が、上皮小体機能低下症患者の低カルシウム血症の治
療、閉経後の女性の骨損失の防止、末期腎不全患者のホ
スフェート貯溜の調節および本態性高血圧の治療におい
て特に有用であるはずである。
上皮小体機能低下症、閉経後オステオポローシス、慢
性腎不全におけるホスフェート貯溜および本態性高血圧
の防止または治療に有用な液体食餌カルシウム補充は、
クエン酸とカルシウム化合物、好ましくは水酸化カルシ
ウムとの易溶性プレミックスによって達成される。
カルシウム化合物とクエン酸との易溶性プレミックス
からの液体カルシウム補充による前記作用から、このよ
うな易溶性混合物が、前記のような種々の臨床的疾患の
処置において、二クエン酸三カルシウム(固体)または
炭酸カルシウムよりも有効であることが明らかである。
炭酸カルシウムは、最も広範に用いられるカルシウム
補充剤である。クエン酸カルシウムが、上皮小体機能低
下症の治療により適当であり得るということは、理論的
に裏付けられる。第1に、カルシウムは、炭酸カルシウ
ムからよりもクエン酸カルシウムからの方が吸収されや
すい。炭酸カルシウムは、溶解および吸収のために通例
充分な胃酸分泌を必要とするが、クエン酸カルシウムの
吸収は、とりわけその改良された形態(易溶解性プレミ
ックス)では、酸分泌への依存がより小さい。この2つ
の塩のカルシウム吸収性の差異は、上皮小体機能低下症
においてより顕著であり得るが、これは、低カルシウム
血症により胃酸分泌が害され得るからである。クエン酸
カルシウムの改良されたカルシウムバイオアベイラビリ
ティにより、ビタミンD物質の必要性も小さくなり得
る。
第2に、クエン酸カルシウム治療により、とりわけシ
トレート高含量の形態で用いた場合には、シトレート排
出が増加する。尿中における石形成カルシウム塩の結晶
化の傾向は、シトレートの阻害作用により低下する。こ
の作用は、しばしば症状を複雑なものとする石形成の危
険性の低下に寄与する。
第3に、クエン酸カルシウムは、腸管において食餌ホ
スフェートを結合し得る。この結合能は、水酸化カルシ
ウムとクエン酸との混合物では、プレミックスの溶解お
よびカルシウムのアベイラビリティがより大きく、また
はより速い故に、炭酸カルシウムまたは固体二クエン酸
三カルシウムよりも大きい。すなわち、高リン酸塩血症
がより良くコントロールされる。
近年の報告においては、炭酸カルシウムは、閉経後の
女性の脊柱骨損失の防止には無効であることが示されて
いる。[クリスチャンセン(Christiansen)ら、J.Bone
Min.Res.166A、1986]。本発明者らのこれまでの研究
によると、二クエン酸三カルシウムは、骨損失防止にお
いて、炭酸カルシウムよりも有効である可能性がある。
我々の先の特許出願(第807,530号)には、クエン酸カ
ルシウムが骨の損失を防ぎ得ることを示す予備データが
記載されている。この論は、クエン酸カルシウムが、
(a)骨損失に対する保護作用を示し得るアルカリを少
量ながら確実に提供し、(b)カルシウムのバイオアベ
イラビリティを高め、(c)尿シトレート応答により、
石形成カルシウム塩の結晶化の危険性の低下に関連し得
るという知見から導かれたものである。水酸化カルシウ
ムおよびクエン酸の混合物の形態の液体カルシウム補充
剤は、そのより大きい溶解性、バイオアベイラビリテ
ィ、アルカリの提供および尿シトレート作用により、二
クエン酸三カルシウムよりも有効である。
二クエン酸三カルシウム治療が慢性腎不全の合併症を
改善することは、確実に理論的に裏付けられている。
第1に、クエン酸カルシウムは、腸管内でホスフェー
トを結合することによってホスフェート貯溜を防止す
る。高用量の他のカルシウム塩(炭酸カルシウム、3〜
20gカルシウム/日)は、摂取されたホスフェートの吸
収を阻害することが示されている[クラークソン(Clar
kson)ら、クリニカル・サイエンス、第30巻、524〜438
頁、1966]。クエン酸カルシウムは、腸管内でのホスフ
ェートの結合において、およびホスフェート貯溜の防止
において、炭酸カルシウムよりも有効であり得る。カル
シウムが腸内でホスフェートに結合するには、カルシウ
ムは結合しているアニオンから解離する必要がある。ク
エン酸カルシウムは、炭酸カルシウムよりも大きい水溶
性を有する。この事実は、部分的には、クエン酸カルシ
ウムからのカルシウム吸収(バイオアベイラビリティ)
がより大きいことの理由である。すなわち、炭酸カルシ
ウムからよりもクエン酸カルシウムからの方が、腸内で
ホスフェートを錯化する遊離カルシウムが多い。この論
は、マクドナルド(McDonald)らの研究によって裏付け
られている[クリニカル・サイエンス、第26巻、27〜39
頁、1964]。彼らは、腎不全患者において正常な血清ホ
スフェート濃度を回復するには、「少ない(modest)」
用量のクエン酸カルシウム(2gカルシウム/日)が有効
であることを見出した。我々の予備データによると、二
クエン酸三カルシウムを1.5〜2.75gカルシウム/日の用
量で用いて、多くの患者において高リン酸塩血症の充分
な調節を達成することができた。その上、血清アルミニ
ウム濃度が、8週間治療後に、127ng/ml(治療前)から
79ng/mlに低下した(p<0.05)。
第2に、クエン酸カルシウム補充は、吸収に充分なカ
ルシウムを供給し、末期腎臓疾患患者のカルシウム吸収
不良を防止し得る。この点で、クエン酸カルシウムは、
最も広範に用いられているカルシウム塩である炭酸カル
シウムよりも有効であり得る。第3に、クエン酸カルシ
ウム補充は、ホスフェートを結合するためにアルミニウ
ム含有制酸剤の使用の必要を少なくし、すなわちアルミ
ニウム導入を低下し得る。血清アルミニウム能との低下
については、前記の通りである。更に、クエン酸カルシ
ウムは、アルカリ導入を提供するので、代謝性アシドー
シスを改善し得る。
二クエン酸三カルシウムに関する上記のような効果
は、水酸化カルシウムおよびクエン酸の混合物による液
体カルシウム補充に関してより当てはまる。このような
プレミックスは、その速い溶解の故に、ホスフェートの
結合および高リン酸塩血症の調節においてより有効であ
る。このようなプレミックスは、その高いカルシウムの
吸収の故に、続発性上皮小体機能亢進症の防止により有
効である。アルカリ導入(シトレート)がより多いの
で、代謝性アシドーシスをより良く調節できる。
本発明は、部分的には、本態性高血圧における炭酸カ
ルシウム、二クエン酸三カルシウム(固体)およびプラ
シーボの作用に関する知見から導かれる。炭酸カルシウ
ムも二クエン酸三カルシウムも(800mgカルシウム/
日)、血圧の低下に有効ではなかった。水酸化カルシウ
ムおよびクエン酸の混合物の形態の液体カルシウム補充
は、カルシウム吸収性およびアルカリ導入がより大きい
故に、血圧低下作用を示すと考えられる。
水酸化カルシウムおよびクエン酸のプレミックスに関
して行った研究について以下に記載し、溶解性および吸
収性が優れていることを示す。
カルシウム化合物およびクエン酸の混合物の幾つかを
試験した。それらのカルシウム/シトレートのモル比
は、1.5〜0.67であった。溶解度(溶液中に存在する全
カルシウム量と定義する)は、水300ml中にカルシウム5
00mgを含有する混合物について試験した。溶解度は、p
H、インキュベート時間およびカルシウム/シトレート
モル比に存在していた。どの混合物も、容易に水に溶解
した。どの混合物も急速に溶解し、広いpH範囲(2〜
7)で少なくとも1時間は溶液として存在した。より長
時間インキュベートした場合や、より高いpHにおいて
は、カルシウムの沈澱(クエン酸カルシウムとして)が
起こり、溶液中に存在するカルシウムが少なくなった。
24時間インキュベート後の最終溶解度は、相当する固体
形態のクエン酸カルシウムおよびクエン酸を用いて同じ
カルシウム/シトレート組成物を調製した場合のそれと
同程度であった。最初の溶解からクエン酸カルシウムが
沈澱するまでの時間は、カルシウム/シトレート比がよ
り小さいシトレート高含量混合物ほど延長された。最終
溶解度は、カルシウム/シトレート比の小さい混合物ほ
ど高かった。
正常な被験者において腸管からのカルシウムの吸収を
試験すると、予め形成された二クエン酸三カルシウムの
固体製剤からよりも、カルシウム化合物とクエン酸との
混合物から調製した液体カルシウム製剤からの方が大き
かった。カルシウム/シトレートモル比1.5の混合物か
らのカルシウム吸収は、同じモル比の予め形成された固
体製剤(二クエン酸三カルシウム)からの吸収よりも27
〜63%大きかった。試験した種々の製剤のうち、カルシ
ウム/シトレートモル比1.25のカルシウム化合物とクエ
ン酸とのペレミックスから最も高いバイオアベイラビリ
ティが得られた。
とりわけクエン酸を過剰に含有する、水酸化カルシウ
ムとクエン酸との溶解した混合物の摂取による尿シトレ
ート(石形成の阻害剤)の上昇は、相当する量(カルシ
ウム含量に関して)の固体二クエン酸三カルシウムの摂
取によるそれよりも顕著であった。
すなわち、クエン酸と水酸化カルシウムのようなカル
シウム化合物との混合物は、液体カルシウム補充を供給
する有効な手段であることがわかった。これは、摂取前
に水性液体またはソフトドリンクに速やかに溶解でき
る。カルシウム/シトレートモル比1.25のプレミックス
製剤は、所望のシトレート含量(カルシウム摂取1g/日
として60meq/日)、充分な溶解性および最適なカルシウ
ムバイオアベイラビリティの故に特に適当である。モル
比の異なる他の混合物は、特定の環境下に有用であり得
る。これらの性質の故に、水酸化カルシウムのようなカ
ルシウム化合物とクエン酸との混合物によって提供され
る液体カルシウム補充は、二クエン酸三カルシウムの錠
剤製剤よりも、上皮小体機能低下症において血清カルシ
ウム濃度を高めるために、初期の閉経後の女性の骨損失
を防止するために、腎性骨異栄養症において高リン酸塩
血症を調節するために、およびカルシウム感受性本態性
高血圧において血圧を低下するために有用であり得る。
その上、そのような液体カルシウム補充は、より高い尿
シトレート作用の故に、石形成の危険性を更に低下する
と考えられる。
本発明は、クエン酸と水酸化カルシウムのようなカル
シウム化合物との液体カルシウム補充の形態の混合物
が、例えば錠剤の形態の、二クエン酸三カルシウムより
も適しているという証拠に関する。水酸化カルシウムが
好ましいカルシウム化合物であるが、本発明の実施にお
いて酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムも同様に有用
であると理解される。以下、より詳細に記載する。
第1に、水酸化カルシウムおよびクエン酸の混合物
は、二クエン酸三カルシウムよりも更に速く溶解するこ
とがわかった。溶解度は、水300ml(カルシウム補充の
水を摂取後の胃液体積を表す。)中のカルシウム500mg
(通常の所定用量を表す。)についてpH2〜7で測定し
た。カルシウム/シトレートモル比0.67〜1.5の水酸化
カルシウムおよびクエン酸の混合物は、どのpHにおいて
も急速かつ完全に水に溶解した。後に、クエン酸カルシ
ウムが溶液から沈澱した。沈澱が始まるまでの時間は、
シトレート含量およびpHによって異なっていた。すなわ
ち、カルシウム/シトレートモル比1.5(二クエン酸三
カルシウムのモル比を表す。)の混合物の場合は、溶解
1時間以内に沈澱が起こった。しかし、カルシウム/シ
トレートモル比0.67のシトレート量の高い混合物の場合
は、クエン酸カルシウムが沈澱し始めるまでに2時間以
上かかった。その上、いずれの混合物の場合も、高いpH
においては沈澱が生じたが、低いpHでは生じなかった。
クエン酸カルシウム沈澱の総量は、カルシウム/シトレ
ート比の最も高い混合物(比1.5)で最も多く、カルシ
ウム/シトレートモル比0.67のシトレート含量の高い混
合物では最も少なかった。沈澱が終わると、クエン酸カ
ルシウムの溶解度は、(カルシウム/シトレート比が同
じ)相当する予め形成されたクエン酸カルシウムのそれ
に匹敵していた。
対照的に、二クエン酸三カルシウムの固体製剤は、徐
々にしか溶解せず、このことは高いpHにおいて顕著であ
った。(カルシウム/シトレートモル比が1.5未満とな
るように)シトレート過剰のクエン酸カルシウムの固体
製剤を用いると、溶解度が高まった。しかし、このよう
な固体製剤は、溶解速度が非常に小さいので、液体カル
シウム補充の調製には有用ではなかった。
クエン酸カルシウム最終溶解度は、沈澱した材料で
も、予め形成された化合物でも同じであった。しかし、
水酸化カルシウムおよびクエン酸の混合物は、まず速や
かに溶解し、クエン酸カルシウムを徐々に沈澱させた。
対照的にクエン酸カルシウム固体製剤は、徐々に溶解し
て可溶性カルシウムおよびシトレートを形成した。すな
わち、水酸化カルシウムおよびクエン酸のプレミックス
は、液体形態のカルシウム(およびシトレート)を短時
間で供給するのに便利な手段であった。過剰のクエン酸
を加えることによって、クエン酸カルシウムの沈澱を遅
延させることができ、沈澱を可溶性の形態により長時間
保つことができた。
第2に、カルシウムバイオアベイラビリティ(経口摂
取における腸からの吸収)は、水酸化カルシウムおよび
クエン酸の混合物から調製した液体製剤からの方が、固
体二クエン酸三カルシウムからよりも大きかった。10人
の正常な被験者について、カルシウム50mgを、二クエン
酸三カルシウム(固体形態)として、並びにカルシウム
/シトレートモル比1.5、1.25および0.67の水酸化カル
シウムとクエン酸とのプレミックス(液体形態)として
経口投与後、腸カルシウム吸収を4回間接測定した。二
クエン酸三カルシウムよりもプレミックスによる方が、
カルシウム吸収が大きかった。液体カルシウム補充摂取
2時間後から2時間の間の尿カルシウムの増加は、固体
二クエン酸三カルシウム摂取の場合よりも18〜74%大き
く、カルシウム/シトレートモル比1.25のプレミックス
で最も高い値が得られた。カルシウム吸収は、6人の正
常な被験者について、ラベルしたカルシウム製剤の摂取
後の放射性カルシウムの回収から、より直接的にも測定
した。腸カルシウム吸収は、水酸化カルシウムとクエン
酸との混合物から調製した液体製剤からの方が、二クエ
ン酸三カルシウムの固体製剤からよりも大きく、カルシ
ウム/シトレートモル比1.25のプレミックスの場合に最
も高い値が得られた(70%高)。
第3に、水酸化カルシウムとクエン酸とのプレミック
スの形態の液体カルシウム補充は、固体または錠剤製剤
(二クエン酸三カルシウムウム)よりも、腸管内でのホ
スフェートの結合に有効である。食餌中のホスフェート
の結合は、可溶性形態のカルシウムによる方が、固体ま
たは沈澱形態のものによるよりも容易に起こる。前記の
ように、カルシウムおよびシトレートは、クエン酸カル
シウムとクエン酸との易溶性混合物を用いることによっ
て、理論的な実際の最終溶解度を越えて準安定的に可溶
性形態に保たれる。
第4に、水酸化カルシウムとクエン酸との混合物の形
態の液体カルシウム補充は、二クエン酸三カルシウムの
固体製剤よりもアルカリ導入および尿シトレート応答が
大きい。このような混合物は可溶性形態のシトレートを
より多くするので、より多くのシトレートが吸収され
て、アルカリを供給し、尿シトレートを上昇する。すな
わち、カルシウム補充無しでは107mg/4時間の尿シトレ
ートは、カルシウム/シトレートモル比1.25の水酸化カ
ルシウムとクエン酸とのプレミックスとしてカルシウム
500mgを摂取した後には137mg/4時間に上昇し、カルシウ
ム/シトレートモル比1.5のプレミックスとして摂取後
には174mg/4時間に上昇した。尿シトレート応答は、石
形成カルシウム塩の結晶化の危険性を、場合によっては
完全に無くすわけではないが、低下する(ハーヴェイ、
ゾビッツおよびパック、ジャーナル・オブ・クリニカル
・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム、第62
巻、1223〜1225頁、1985)。供給されるアルカリも、骨
にとって有益である。試験した16人の腎臓結石症(吸収
性高カルシウム血症以外の原因による)の女性におい
て、クエン酸カリウム治療によるアルカリ導入は、橈骨
の遠位三分の一(the distal third of the radius)に
おいて骨密度を安定化した。骨密度の変化は、1年で−
0.007、2年で−0.005、3年で−0.002および4年で+
0.008で、カルシウム吸収の阻害を防いだ。第5に、シ
トレートとリン(主としてホスフェートとして)との比
は、好ましくは約0.5を越え、最も好ましくは約5.6を越
える。
以下の実施例は、本発明の好ましい態様および用途を
記載するものであって、請求の範囲に記載する以外に本
発明を制限するものではない。
実施例1 水酸化カルシウムおよびクエン酸のプレミックスの調製 オレンジおよびレモンライム香製剤を提供するため
に、カルシウム/シトレートモル比1.25の2種のプレミ
ックスを調製した。
オレンジ香製剤(各234.2g)は、クエン酸153.6g、Ca
(OH)274.0g、オレンジ香料2.4g、アスパルテーム(aspa
rtame)4.0g、ビタミンB2150mgおよびRed No.40−89%2
2mgを含有していた。この材料は2.927g(一袋または一
匙の量)当り、元素カルシウム500mgを含有していた。
レモンライム香製剤(各232.3g)は、クエン酸153.6
g、Ca(OH)274.0g、レモンライム香料1.7g、アスパルテ
ーム2.85gおよびビタミンB2115mgを含有していた。この
材料は2.903g当り、元素カルシウム500mgを含有してい
た。
カルシウム量500mgに相当する前記材料を水300mlに懸
濁させると、非常に急速に溶解し、香の良い飲料(a we
ll−tolerated drink of satisfactory flavor)となっ
た。
粉末混合物の凝集を防止するために、カボシル(Cabo
sil;ヒュームドシリカNF)を添加し得る。
実施例2 カルシウム/シトレートモル比1.25の水酸化カルシウ
ムおよびクエン酸の混合物の溶解度 カルシウム/シトレートモル比1.25の水酸化カルシウ
ムとクエン酸との混合物の水溶解度を次のようにして測
定した。元素カルシウム500mgを含有する充分な量の混
合物を、種々のpH(2〜7)の37℃の水300mlに懸濁さ
せた。pHは所定のレベルに保った。1、2および24時間
インキュベート後、濾液中のカルシウムを分析した。濾
液中の回収されたカルシウム量は溶解度を表し、100%
の回収は、完全に溶解したことを示す。
プレミックスは、水に非常に急速に(2分間以内)溶
解した。プレミックスは、1時間インキュベート後、溶
液中に存在していた(第1票)。2時間インキュベート
後、4.5を越えるpHにおいてはクエン酸カルシウムの結
晶化が起こったが、これは視覚的な沈澱の検出と、カル
シウム回収の減少とにより示された。pH4.5以下では、
プレミックスは完全に溶解していた。24時間インキュベ
ート後、沈澱は3.5を越えるpHにおいて顕著であった。
カルシウムの濾液濃度は、インキュベーションの初期
(2時間)におけるそれよりも低かった。溶解したプレ
ミックスから沈澱したクエン酸カルシウムの溶解度曲線
は、同じカルシウム/シトレート比の予め形成されたク
エン酸カルシウム(固体)のそれと変わらなかった。こ
の結果により、定常状態(24時間インキュベーション)
では、最終結晶物質(およびその溶解度)は、それが予
め形成されたクエン酸カルシウムの溶解によるものであ
っても、水酸化カルシウムとクエン酸との溶解したプレ
ミックスからの沈澱によるものであっても同じであるこ
とがわかった。プレミックスの利点は、クエン酸カルシ
ウムの液体製剤を、予め形成された固体クエン酸カルシ
ウムによるよりも、更に高いカルシウム濃度でより短時
間に形成することである。
第1表 カルシウム/シトレートモル比1.25の水酸化カルシウム
およびクエン酸のプレミックスの溶解度 pH 濾液中の回収されたカルシウムの量(%) 1時間 2時間 24時間 2.0 99.3 99.6 99.0 2.5 99.3 99.0 97.8 3.0 98.1 98.6 94.6 3.5 97.8 98.4 95.9 4.0 97.8 97.4 35.6 4.5 97.5 95.4 17.2 5.0 91.2 73.9 15.0 6.0 95.7 63.8 19.1 7.0 95.4 58.9 22.0 実施例3 水酸化カルシウムとクエン酸との種々のプレミックス
の溶解度比較 種々のプレミックス(カルシウム/シトレートモル比
1.5、1.25および0.67)の溶解度を実施例2に記載のよ
うに測定し、二クエン酸三カルシウムの溶解度(これも
300ml中カルシウム500mgの値)と比較した。2時間イン
キュベート後、二クエン酸三カルシウムは、予測された
通り、低いpHでは溶解度が高く、高いpHでは溶解度が低
いか、限られていた(第2表)。カルシウム/シトレー
トモル比1.5の水酸化カルシウムとクエン酸とのプレミ
ックスは、より高い溶解度を示した。どちらの製剤も、
pH2.0および2.5で完全に溶解したか、またはほぼ完全に
溶解した。より高いpHでは、このプレミックスはこの短
時間のインキュベーションでカルシウム回収がより多か
った。
クエン酸が過剰なプレミックス(カルシウム/シトレ
ートモル比1.25および0.67)も、より高い溶解度を示し
た。最も溶解度の高かった製剤は、カルシウム/シトレ
ートモル比0.67のプレミックスであった。これは、高い
pHにおいてさえも完全に溶解した。
このようにクエン酸が過剰なプレミックス(例えばカ
ルシウム/シトレートモル比1.25および0.67)は、二ク
エン酸三カルシウムに相当するカルシウム/シトレート
比(すなわち1.5)のプレミックスよりも、腸液(カル
シウム吸収が起こる)の中性pHにおいても、多くのカル
シウムを溶液中に存在させた。
この表および以下の表において、プレミックスの下の括
弧内の数値はカルシウム/シトレートモル比を示す。
実施例4 経口カルシウム摂取による種々のプレミックスからの
カルシウム吸収の間接法による評価 10人の正常な被験者について、種々のプレミックスの
液体製剤として、または二クエン酸三カルシウムの固体
製剤としてカルシウム500mgを摂取後の尿カルシウムの
上昇から、カルシウム吸収を間接的に測定した。経口カ
ルシウム摂取2時間後から2時間の間の尿カルシウム上
昇は、固体二クエン酸三カルシウムの摂取後よりも、溶
解したプレミックスの摂取後の方が実質的に大きかった
(第3表)。カルシウム吸収の間接測定値は、カルシウ
ム/シトレートモル比1.25のプレミックスでは、他のプ
レミックスよりも最も高かった。
このように、固体二クエン酸三カルシウムからより
も、プレミックスの液体製剤からの方が、カルシウムの
バイオアベイラビリティがより高かった。
実施例5 より直接的な方法によるプレミックスのカルシウム吸
収の測定 6人の正常な被験者について、放射性カルシウムで予
めラベルした種々のプレミックスの液体製剤または二ク
エン酸三カルシウム(固体製剤)を経口投与後の放射性
カルシウムの排泄物回収から、腸カルシウム吸収を間接
的に測定した。プレミックスからのカルシウム吸収は、
二クエン酸三カルシウムからのそれよりも高かった(第
4表)。カルシウム/シトレートモル比1.25の水酸化カ
ルシウムとクエン酸との混合物に関して、吸収が最も高
かった。
実施例6 プレミックス投与の尿シトレートに対する影響 10人の正常な被験者について、種々のプレミックス
(液体形態)または二クエン酸三カルシウム(固体)と
してカルシウム500mgを経口投与後、4時間にわたって
尿シトレートを測定した(第5表)。カルシウムを投与
しなかった場合の対照値と比較して、カルシウム/シト
レートモル比1.25および0.67のプレミックス(シトレー
ト高含量製剤)の液体カルシウム補充剤を投与した場
合、尿シトレートがより高かった。
実施例7 種々のカルシウム製剤の性質の記載 カルシウム/シトレートモル比0.67の水酸化カルシウ
ムとクエン酸との混合物(クエン酸塩高含量)が最も溶
解性で、クエン酸含量および尿シトレート作用が最も高
かった(第6表)。しかし、このカルシウムバイオアベ
イラビリティは、プレミックスのうち最も低かった。カ
ルシウム/シトレートモル比1.25のプレミックスは、カ
ルシウムバイオアベイラビリティが最も高く、充分な溶
解性、シトレート含量および尿シトレート作用を有して
いた。望ましいカルシウム摂取量1g/日につき、このプ
レミックス中のシトレート含量は60meq/日であり、これ
は安全なレベルである。
これらの種々の性質を、種々の臨床的条件に対応して
利用し、そのような条件における特定の必要性に適応す
ることができる。
実施例8 Ca(OH)2およびCaCO3のオレンジジュースに対する溶解
度 オレンジジュースはクエン酸が豊富なので、水酸化カ
ルシウムまたは炭酸カルシウムを添加するとクエン酸カ
ルシウムが生成する。以下の化学量論的反応式は、その
反応を示す。
3Ca(OH)2+2H3シトレート→Ca3シトレート2+6H2O 3CaCO3+2H3シトレート→Ca3シトレート2+3H2CO3 →3H2O+3CO2 6℃(冷蔵)のミニット・メイド(Mimute Maid)オ
レンジジュース(蒸留水で濃厚物を1:3希釈)中の水酸
化カルシウムの溶解度を測定した。この「希釈した」ジ
ュース(以下単にオレンジジュースと称する)は、全シ
トレート45ミリモル/lを含有しており、pH3.91であっ
た。オレンジジュース180ml(6oz)に水酸化カルシウム
を種々の量で加え、30分間攪拌した。攪拌した混合物の
濾液のpHおよびカルシウム含量を調べた(第7表)。
試料1および2では、水酸化カルシウムは容易に溶解
した(5分間以内)。試料3では、よりゆっくりと溶解
した(20分間)。試料1〜3は、元のオレンジジュース
の色を保持した。最終pHは4.9以下で、最終濾液カルシ
ウムは、添加量とほとんど同じであった。しかし、試料
4および5では、最終pHはより高く、灰色っぽく変色し
た。試料5では、最終濾液カルシウム濃度が(添加量に
比較して)低いことから、水酸化カルシウムの溶解が不
完全であったことがわかった。
この結果により、オレンジジュース中には、水酸化カ
ルシウムとしてのカルシウム300mg/180mlまでを可溶性
クエン酸カルシウムに変換するのに充分な量の遊離クエ
ン酸が存在することがわかった。
オレンジジュースに炭酸カルシウムを加えた場合にも
同様の結果が得られた。例えば、ミニット・メイドオレ
ンジジュース(冷蔵)180mlに炭酸カルシウムとしてカ
ルシウム300mgを加えると、急速に溶解した(5分間以
内)。しかし、二酸化炭素の発生の故に泡が生成した。
炭酸カルシウムと水酸化カルシウムとの混合物(炭酸カ
ルシウムとしてカルシウム100mgおよび水酸化カルシウ
ムとしてカルシウム200mg)を、オレンジジュース180ml
に加えた。この場合も急速に溶解した(5分間以内)。
この場合、発泡は少なかった。
このように、炭酸カルシウムを単独で添加しても、水
酸化カルシウムと共に添加しても、オレンジジュースに
急速に溶解した。しかし、炭酸カルシウムは発泡の故に
有用性が低い。炭酸カルシウムおよびクエン酸を、水溶
液、またはオレンジジュースのように発泡しやすいもの
以外のジュースに溶解することによっても、前記水酸化
カルシウム/クエン酸の組み合わせと同様に有用な所望
のカルシウム化合物/クエン酸混合物を形成できると考
えられる。
実施例9 ホスフェートおよびシトレートのカルシウム吸収に対
する作用 本発明の一つの重要な点は、カルシウム含有混合物を
摂取した個体の正味カルシウム吸収に対するホスフェー
トまたはホスフェートとシトレートとの組み合わせの作
用によって説明される。種々のホスフェートレベルの市
販の炭酸ソフトドリンクを用意した。水酸化カルシウム
または水酸化カルシウム、リン酸としてのホスフェート
およびクエン酸をソフトドリンク(pH2〜5)に溶解
し、第8表に示す製剤A〜Dを調製した。ホスフェート
含量は、標準的なホスフェートアッセイによって測定
し、元素リン含量を求めた。リン1mgは、ホスフェート
(PO4)約3mgに相当する。
4種の製剤はいずれも同量のカルシウム(100mg/354m
l)を含有していた。製剤Aはホスフェートを含有して
いたが、シトレートを含有せず、製剤Dは充分量のシト
レートを含有していたが、ホスフェートを含有していな
かった。製剤BおよびCはそれらの中間であった。溶液
DのCa/シトレートモル比は、本発明の最も好ましい態
様のそれに匹敵していた。製剤BおよびCは、Ca/シト
レートモル比の大きい、シトレート低含量溶液であっ
た。
6人の正常な被験者について、上記製剤からの腸カル
シウム吸収を、47Caでラベルした製剤の経口投与後に放
射能の排泄物回収によって測定した。方法は実施例5に
示した。
実施例5に記載のように、製剤A〜Dを経口投与後、
排泄物カルシウム含量を測定した。結果を、投与したカ
ルシウムの吸収率として第9表に示す。
第9表 カルシウム製剤およびカルシウム吸収 製剤 Ca吸収率 A 0.309±0.081 SD B 0.340±0.125 C 0.369±0.146 D 0.405±0.053 シトレートを過剰に含有し、ホスフェートを含有して
いない製剤Dからのカルシウム吸収が最も高く、ホスフ
ェートは含有するがシトレートは含有しない製剤Aから
の吸収が最も低かった。
第9表のデータからわかるように、ホスフェートでは
なくシトレートがカルシウム吸収を高める。本発明の混
合物または液体は、カルシウム吸収を高めるためにmgP/
mgシトレート比が約1.5を越えないことが好ましい。
以下の請求の範囲に記載する本発明の概念および範囲
から外れない限り、本明細書に記載の化合物および方法
に変化を加えてよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パック、チャールズ・ワイ・シー アメリカ合衆国 テキサス州75230、ダ ラス、チャーチヒル・ウェイ 7107番 (72)発明者 ウォールスドーフ、ネイル・ビー アメリカ合衆国 テキサス州78230、サ ン・アントニオ、ドリームランド・ドラ イブ 11111番

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クエン酸と、水酸化カルシウムおよび酸化
    カルシウムから選択される1種またはそれ以上のカルシ
    ウム化合物との乾燥混合物、並びに要すれば1種または
    それ以上の香料、潤滑剤、甘味料または着色料から成
    り、カルシウム化合物とクエン酸のモル比が0.6〜3.0で
    ある組成物。
  2. 【請求項2】カルシウム化合物とクエン酸のモル比が0.
    6〜1.5である請求の範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】クエン酸と、水酸化カルシウム、炭酸カル
    シウムおよび酸化カルシウムから選択する1種またはそ
    れ以上のカルシウム化合物との乾燥混合物から成り、カ
    ルシウム化合物とクエン酸のモル比が約1.25である組成
    物。
  4. 【請求項4】カルシウム化合物が水酸化カルシウムであ
    る請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の
    組成物および水を含有する飲用液体。
  6. 【請求項6】カルシウム濃度が500〜2000mg/lである請
    求の範囲第5項記載の飲用液体。
  7. 【請求項7】pHが2〜7である請求の範囲第5項または
    第6項記載の飲用液体。
  8. 【請求項8】pHが3〜5である請求の範囲第5項または
    第6項記載の飲用液体。
  9. 【請求項9】水性溶媒に溶解してカルシウム補充飲用液
    体を調製するための組成物であって、クエン酸と、水酸
    化カルシウム、炭酸カルシウムおよび酸化カルシウムか
    ら選択される1種またはそれ以上のカルシウム化合物と
    の混合物から成り、カルシウム化合物とクエン酸のモル
    比が0.6〜3.0である組成物。
  10. 【請求項10】カルシウム化合物とクエン酸のモル比が
    0.6〜1.5である請求の範囲第9項記載の組成物。
  11. 【請求項11】カルシウム化合物とクエン酸のモル比が
    約1.25である請求の範囲第9項記載の組成物。
  12. 【請求項12】カルシウム化合物が水酸化カルシウムで
    ある請求の範囲第9〜11項のいずれかに記載の組成物。
  13. 【請求項13】飲用液体として水に溶解したものである
    請求の範囲第9〜12項のいずれかに記載の組成物。
  14. 【請求項14】前記液体のカルシウム濃度が500〜2000m
    g/lである請求の範囲第13項記載の組成物。
  15. 【請求項15】前記液体のpHが2〜7である請求の範囲
    第13項または第14項記載の組成物。
  16. 【請求項16】前記液体のpHが3〜5である請求の範囲
    第13項または第14項記載の組成物。
  17. 【請求項17】ホスフェートの存在下に、リン/シトレ
    ートの重量比が約1.5未満である請求の範囲第9〜16項
    のいずれかに記載の組成物。
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