JP2614884B2 - 電子ビーム露光方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 電子ビームによりステージ上の試料にパターンを形成
する電子ビーム露光方法及びその装置に関し、 部分的にパターン濃度が著しく異なるような多様性の
あるパターン描画を高速で行なうことを目的とし、 メインデフレクタとサブデフレクタとを有し、ビーム
をステージ上の試料面のパターン描画領域に偏向走査し
てパターンを描画する電子ビーム露光方法において、該
試料面の描画すべきパターンの濃度を予め検出し、該パ
ターンの濃度が設定値以上のときは前記ステージを間欠
的に移動してステップアンドリピートでパターン描画を
行ない、該パターンの濃度が該設定値未満のときは前記
ステージを連続的に移動してパターン描画を行なうよう
構成する。
する電子ビーム露光方法及びその装置に関し、 部分的にパターン濃度が著しく異なるような多様性の
あるパターン描画を高速で行なうことを目的とし、 メインデフレクタとサブデフレクタとを有し、ビーム
をステージ上の試料面のパターン描画領域に偏向走査し
てパターンを描画する電子ビーム露光方法において、該
試料面の描画すべきパターンの濃度を予め検出し、該パ
ターンの濃度が設定値以上のときは前記ステージを間欠
的に移動してステップアンドリピートでパターン描画を
行ない、該パターンの濃度が該設定値未満のときは前記
ステージを連続的に移動してパターン描画を行なうよう
構成する。
本発明は電子ビーム露光方法及びその装置に係り、特
に電子ビームによりステージ上の試料にパターンを形成
する電子ビーム露光方法及びその装置に関する。
に電子ビームによりステージ上の試料にパターンを形成
する電子ビーム露光方法及びその装置に関する。
電子ビーム露光方法として、従来から知られているも
のの一つにステップアンドリピートの装置がある。この
ステップアンドリピートの装置は、ステージを停止させ
た状態でそのステージ上の試料(例えばウェーハ)表面
の或る描画領域の所のみ電子ビームを偏向走査した後、
ステージを定寸送りした後停止させ再び次の描画領域を
偏向走査することを繰り返すことにより、所望のパター
ンを試料表面に描画形成する。
のの一つにステップアンドリピートの装置がある。この
ステップアンドリピートの装置は、ステージを停止させ
た状態でそのステージ上の試料(例えばウェーハ)表面
の或る描画領域の所のみ電子ビームを偏向走査した後、
ステージを定寸送りした後停止させ再び次の描画領域を
偏向走査することを繰り返すことにより、所望のパター
ンを試料表面に描画形成する。
従って、このステップアンドリピートの装置によれ
ば、パターンの存在しない所は電子ビームを走査しない
から、パターンの密度に疎密があっても描画時間には著
しい不利がないという特長がある。
ば、パターンの存在しない所は電子ビームを走査しない
から、パターンの密度に疎密があっても描画時間には著
しい不利がないという特長がある。
しかし、その半面、ステップアンドリピート装置はス
テージ移動期間中は露光を行なっていないから、同一濃
度のパターンを形成する場合などでは描画時間の短縮が
それほど得られない。
テージ移動期間中は露光を行なっていないから、同一濃
度のパターンを形成する場合などでは描画時間の短縮が
それほど得られない。
そこで、近年ステージを連続移動させつつ、電子ビー
ムをパターン存在領域だけ、偏向走査する装置も提案さ
れている。この提案装置によれば、同一濃度のパターン
形成時にはステップアンドリピート装置よりも短時間で
描画することができる。
ムをパターン存在領域だけ、偏向走査する装置も提案さ
れている。この提案装置によれば、同一濃度のパターン
形成時にはステップアンドリピート装置よりも短時間で
描画することができる。
しかし、上記の提案装置ではパターンの濃度に応じて
ステージの連続移動濃度を選択しなければならないた
め、第4図に示す如きウェーハ1の表面に2などの白地
で示した濃度の小さい領域の他に、テストパターン領域
3や位置合わせ用領域4などのように濃度が著しく高い
領域も含まれるような場合には、パターン濃度はウェー
ハ1の位置に応じて第5図に示す如く変化することにな
り、部分的にパターン濃度が著しく異なってしまう。
ステージの連続移動濃度を選択しなければならないた
め、第4図に示す如きウェーハ1の表面に2などの白地
で示した濃度の小さい領域の他に、テストパターン領域
3や位置合わせ用領域4などのように濃度が著しく高い
領域も含まれるような場合には、パターン濃度はウェー
ハ1の位置に応じて第5図に示す如く変化することにな
り、部分的にパターン濃度が著しく異なってしまう。
このようなウェーハ1に対して所定のパターン形成を
行なうために、各パターン位置毎に最適なステージ連続
移動速度を選ぶのは容易ではない。このため、最もパタ
ーン濃度の大きい所を露光できるような速度でステージ
を連続移動させつつストライプ描画することになるが、
このようにするとステージ連続移動方式の特長である描
画の高速性が得られなくなってしまうという問題点があ
った。
行なうために、各パターン位置毎に最適なステージ連続
移動速度を選ぶのは容易ではない。このため、最もパタ
ーン濃度の大きい所を露光できるような速度でステージ
を連続移動させつつストライプ描画することになるが、
このようにするとステージ連続移動方式の特長である描
画の高速性が得られなくなってしまうという問題点があ
った。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、部分的に
パターン濃度が著しく異なるような多様性のあるパター
ン描画を高速で行うことができる電子ビーム露光方法及
びその装置を提供することを目的とする。
パターン濃度が著しく異なるような多様性のあるパター
ン描画を高速で行うことができる電子ビーム露光方法及
びその装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明の電子ビーム露光方法は、パターン濃度が設定
値以上のときはステージを間欠的に移動してパターン描
画を行ない、設定値未満のときはステージを連続的に移
動してパターン描画を行なう。
値以上のときはステージを間欠的に移動してパターン描
画を行ない、設定値未満のときはステージを連続的に移
動してパターン描画を行なう。
また、本発明の電子ビーム露光装置は試料面のパター
ン描画領域に電子ビームを走査してパターンを描画する
電子ビーム露光装置であって、前記試料を載置するステ
ージと、電子ビーム発生手段と、電子ビーム発生手段よ
り発生する電子ビームを偏向する偏向手段と、偏向手段
にパターンデータにもとづく偏向信号を与える偏向信号
発生手段と、該ステージを駆動するステージ駆動手段
と、制御手段とを具備してなる。
ン描画領域に電子ビームを走査してパターンを描画する
電子ビーム露光装置であって、前記試料を載置するステ
ージと、電子ビーム発生手段と、電子ビーム発生手段よ
り発生する電子ビームを偏向する偏向手段と、偏向手段
にパターンデータにもとづく偏向信号を与える偏向信号
発生手段と、該ステージを駆動するステージ駆動手段
と、制御手段とを具備してなる。
前記制御手段はパターンデータにより得られたパター
ン濃度が設定値以上か否かを判定し、パターン濃度が設
定値以上の場合は、前記ステージ駆動手段に制御信号を
与えてステージを間欠的に移動させ、パターン濃度が設
定値未満の場合は、前記ステージ駆動手段に制御信号を
与えてステージを連続的に移動させる。
ン濃度が設定値以上か否かを判定し、パターン濃度が設
定値以上の場合は、前記ステージ駆動手段に制御信号を
与えてステージを間欠的に移動させ、パターン濃度が設
定値未満の場合は、前記ステージ駆動手段に制御信号を
与えてステージを連続的に移動させる。
本発明では、パターン濃度が設定値以上のときにはス
テージが間欠的に移動されてステップアンドリピートで
パターン描画が行なわれるので、ステージ連続移動速度
を低く抑えなくても、高速のパターン描画ができる。
テージが間欠的に移動されてステップアンドリピートで
パターン描画が行なわれるので、ステージ連続移動速度
を低く抑えなくても、高速のパターン描画ができる。
他方、パターン濃度が設定値未満のときには、ステー
ジを連続移動させてパターン描画が行なわれるので、ス
テージを間欠的に移動させる場合よりも高速でパターン
描画ができる。
ジを連続移動させてパターン描画が行なわれるので、ス
テージを間欠的に移動させる場合よりも高速でパターン
描画ができる。
第1図は本発明の一実施例のブロック図を示す。同図
中、カソード6、グリッド7及びアノード8よりなる電
子銃から放射された電子ビームは、第1スリット9、ビ
ームサイズ変化用デフレクタ10、第2スリット11、メイ
ンデフレクタを構成するコイル12X,12Y、サブデフレク
タを構成する電極13を通してステージ14上に載置された
試料としてのウェーハ15に照射される。
中、カソード6、グリッド7及びアノード8よりなる電
子銃から放射された電子ビームは、第1スリット9、ビ
ームサイズ変化用デフレクタ10、第2スリット11、メイ
ンデフレクタを構成するコイル12X,12Y、サブデフレク
タを構成する電極13を通してステージ14上に載置された
試料としてのウェーハ15に照射される。
この電子ビームはデフレクタ10によりサイズを変化さ
せる可変形成ビームであり、またコイル12X,12Yよりな
るメインデフレクタによりウェーハ15の表面のX軸方
向、Y軸方向に大なる偏向量(例えば10mm程度以下)で
偏向せしめられ、電極13によるサブデフレクタによりウ
ェーハ15の表面のX軸方向に小なる偏向量(例えば100
μm程度以下)で偏向せしめられる。
せる可変形成ビームであり、またコイル12X,12Yよりな
るメインデフレクタによりウェーハ15の表面のX軸方
向、Y軸方向に大なる偏向量(例えば10mm程度以下)で
偏向せしめられ、電極13によるサブデフレクタによりウ
ェーハ15の表面のX軸方向に小なる偏向量(例えば100
μm程度以下)で偏向せしめられる。
なお、第1図では電子ビームをウェーハ15の表面上Y
軸方向へ偏向走査させるためのサブデフレクタ及びその
制御回路系は便宜上、図示を省略してあるが、実際には
必要であることは勿論である。
軸方向へ偏向走査させるためのサブデフレクタ及びその
制御回路系は便宜上、図示を省略してあるが、実際には
必要であることは勿論である。
一方、16は中央処理装置(CPU)、17はメインデフメ
モリ、18はサブデフメモリ、19はディジタル・シグナル
・プロセッサ(DSP)を含むモータ駆動回路、20はステ
ージ移動用モータである。メインデフメモリ17及びサブ
デフメモリ18には磁気ディスク装置等の外部記憶装置
(図示せず)から読み出されたパターンデータが記憶さ
れており、メインデフメモリ17にはその記憶データに対
応するサブデフメモリ18のアドレスを示すポインタも記
憶されている。
モリ、18はサブデフメモリ、19はディジタル・シグナル
・プロセッサ(DSP)を含むモータ駆動回路、20はステ
ージ移動用モータである。メインデフメモリ17及びサブ
デフメモリ18には磁気ディスク装置等の外部記憶装置
(図示せず)から読み出されたパターンデータが記憶さ
れており、メインデフメモリ17にはその記憶データに対
応するサブデフメモリ18のアドレスを示すポインタも記
憶されている。
ステージ14の現在位置の座標データはレーザー干渉計
21を用いて得られ、この座標データは第1の記憶手段を
構成するステージレーザー干渉計レジスタ(以下単にレ
ジスタという)22に供給されて記憶される。
21を用いて得られ、この座標データは第1の記憶手段を
構成するステージレーザー干渉計レジスタ(以下単にレ
ジスタという)22に供給されて記憶される。
一方、23は第2の記憶手段を構成するステージ目標レ
ジスタ(以下単にレジスタという)で、第2図に示すメ
インフィールドの矩形領域41で定義されたパターンデー
タによるその矩形領域41の中心がコラム中心へくるべき
座標x2(ただし、ここではX座標のみについて説明す
る)を目標値として記憶する。なお、第2図中、x1はス
テージ14の現在位置の座標、42は矩形領域(メインフィ
ールド)41内の1つのサブフィールドを示す。上記の目
標値を示すデータはCPU16よりレジスタ23へ供給され
る。
ジスタ(以下単にレジスタという)で、第2図に示すメ
インフィールドの矩形領域41で定義されたパターンデー
タによるその矩形領域41の中心がコラム中心へくるべき
座標x2(ただし、ここではX座標のみについて説明す
る)を目標値として記憶する。なお、第2図中、x1はス
テージ14の現在位置の座標、42は矩形領域(メインフィ
ールド)41内の1つのサブフィールドを示す。上記の目
標値を示すデータはCPU16よりレジスタ23へ供給され
る。
CPU16の制御の下にメインデフメモリ17からメインフ
ィールドを示すパターンデータが読み出されて後述する
加算器29に供給され、またサブデフメモリ18から読み出
されたサブフィールドを示すパターンデータがパターン
ジェネレータ30及びサブデフ補正演算回路31に夫々供給
される。
ィールドを示すパターンデータが読み出されて後述する
加算器29に供給され、またサブデフメモリ18から読み出
されたサブフィールドを示すパターンデータがパターン
ジェネレータ30及びサブデフ補正演算回路31に夫々供給
される。
CPU16はパターンデータからパターン濃度が予め設定
した値以上か否かを判別し、パターン濃度がこの設定値
未満のときはモータ駆動回路19を通してモータ20を一定
速度で連続回転させると共に、各サブフィールド露光開
始の瞬間にのみAND回路24へハイレベルの信号(セット
パルス)を送出してこれをゲート「開」状態とし、その
時点におけるレジスタ22の記憶データをAND回路24を通
して取り込みレジスタ25へ取り込ませる。従って、この
ときは取り込みレジスタ25には、各サブフィールド内の
パターン描画の最初の瞬間におけるステージ14の現在位
置の座標x1(t0)のデータが取り込まれることになる。
した値以上か否かを判別し、パターン濃度がこの設定値
未満のときはモータ駆動回路19を通してモータ20を一定
速度で連続回転させると共に、各サブフィールド露光開
始の瞬間にのみAND回路24へハイレベルの信号(セット
パルス)を送出してこれをゲート「開」状態とし、その
時点におけるレジスタ22の記憶データをAND回路24を通
して取り込みレジスタ25へ取り込ませる。従って、この
ときは取り込みレジスタ25には、各サブフィールド内の
パターン描画の最初の瞬間におけるステージ14の現在位
置の座標x1(t0)のデータが取り込まれることになる。
これに対して、パターン濃度が前記設定値以上のとき
には、CPU16はモータ駆動回路19を通してモータ20を一
つのメインフィールド露光期間中は回転停止し、露光終
了後次のメインフィールド露光開始時までは回転するよ
うに間欠的に回転させると共に、レジスタ23に格納され
ている目標値x2と同一の値を取り込みレジスタ25に供給
し、かつ、AND回路24はゲート「閉」状態に引続き保持
する。従って、このときは取り込みレジスタ25には目標
値x2のデータが取り込まれることになる。
には、CPU16はモータ駆動回路19を通してモータ20を一
つのメインフィールド露光期間中は回転停止し、露光終
了後次のメインフィールド露光開始時までは回転するよ
うに間欠的に回転させると共に、レジスタ23に格納され
ている目標値x2と同一の値を取り込みレジスタ25に供給
し、かつ、AND回路24はゲート「閉」状態に引続き保持
する。従って、このときは取り込みレジスタ25には目標
値x2のデータが取り込まれることになる。
取り込みレジスタ25に取り込まれたデータは差分器27
及び28に夫々供給され、レジスタ22及び23よりのデータ
x2,x1(t)との差分をとられる。差分器28より取り出
された信号は、加算器29においてメインデフレクタ用偏
向データと加算された後、補正演算回路32に供給され、
ここでメインフィールド歪み補正メモリ33よりの歪みデ
ータに基づき歪みを補正する公知の演算を行なわれてか
ら、メインデフDAC(D/A変換器)34X,34Yによりアナロ
グ信号に変換される。
及び28に夫々供給され、レジスタ22及び23よりのデータ
x2,x1(t)との差分をとられる。差分器28より取り出
された信号は、加算器29においてメインデフレクタ用偏
向データと加算された後、補正演算回路32に供給され、
ここでメインフィールド歪み補正メモリ33よりの歪みデ
ータに基づき歪みを補正する公知の演算を行なわれてか
ら、メインデフDAC(D/A変換器)34X,34Yによりアナロ
グ信号に変換される。
このメインデフDAC34X,34Yより取り出されたアナログ
信号はアンプ35X,35Yを通してコイル12X,12Yに供給さ
れ、電子ビームをパターンデータに応じて偏向させる。
信号はアンプ35X,35Yを通してコイル12X,12Yに供給さ
れ、電子ビームをパターンデータに応じて偏向させる。
他方、差分器27より取り出された信号は、補正演算ス
テージフィールドバック回路36によりメインフィールド
歪み補正メモリ33よりのデータに基づいて公知の補正演
算を行なわれた後、ステージフィールドバックDAC(D/A
変換器)37に供給されてアナログ信号に変換される。こ
のアナログ信号はサブアンプ38に供給され、ここでサブ
デフ補正演算回路31よりサブデフDAC(D/A変換器)39を
通して得られたサブフィールド内のパターンを描画すべ
きアナログ信号とアナログ的に加算された後サブデフレ
クタを構成する電極13に供給され、電子ビームを静電偏
向させる。
テージフィールドバック回路36によりメインフィールド
歪み補正メモリ33よりのデータに基づいて公知の補正演
算を行なわれた後、ステージフィールドバックDAC(D/A
変換器)37に供給されてアナログ信号に変換される。こ
のアナログ信号はサブアンプ38に供給され、ここでサブ
デフ補正演算回路31よりサブデフDAC(D/A変換器)39を
通して得られたサブフィールド内のパターンを描画すべ
きアナログ信号とアナログ的に加算された後サブデフレ
クタを構成する電極13に供給され、電子ビームを静電偏
向させる。
差分器27の出力信号をアナログ的にサブデフレクタの
偏向信号に加算するようにしたのは、レーザー干渉計21
よりのパルスに同期したレーザークロックとパターンデ
ータによるショットタイミングとは無関係であり、ディ
ジタル的に加算するとデータミスを起こし、それにより
所謂ショット飛びを発生してしまうことがあるからであ
る。
偏向信号に加算するようにしたのは、レーザー干渉計21
よりのパルスに同期したレーザークロックとパターンデ
ータによるショットタイミングとは無関係であり、ディ
ジタル的に加算するとデータミスを起こし、それにより
所謂ショット飛びを発生してしまうことがあるからであ
る。
このようにして、ウェーハ15の表面の大部分を占める
濃度が低い領域の露光時は、各サブフィールド描画開始
時点におけるステージ位置座標x1(t0)と時々刻々と変
化する現在のステージ位置座標x1(t)との誤差分のみ
をサブデフレクタへの補正量とし、かつ、目標値x2とス
テージの位置座標x1(t0)との誤差分をメインデフレク
タの偏向データとすることにより、ステージを連続移動
しながら、前記矩形領域が一列に連なるストライプ状の
領域の露光が行なえる。
濃度が低い領域の露光時は、各サブフィールド描画開始
時点におけるステージ位置座標x1(t0)と時々刻々と変
化する現在のステージ位置座標x1(t)との誤差分のみ
をサブデフレクタへの補正量とし、かつ、目標値x2とス
テージの位置座標x1(t0)との誤差分をメインデフレク
タの偏向データとすることにより、ステージを連続移動
しながら、前記矩形領域が一列に連なるストライプ状の
領域の露光が行なえる。
他方、ウェーハ15の表面の小部分を占める濃度が高い
領域(前記ぬりつぶしの領域など)の露光時は、差分器
28の出力信号はゼロとなり、かつ、目標値x2と現在ステ
ージ位置座標x1(t)との誤差分のみがサブデフレクタ
の補正量となり、ステージ14が間欠的に移動され、従来
と同様のステップアンドリピートの描画を行なうことが
できる。
領域(前記ぬりつぶしの領域など)の露光時は、差分器
28の出力信号はゼロとなり、かつ、目標値x2と現在ステ
ージ位置座標x1(t)との誤差分のみがサブデフレクタ
の補正量となり、ステージ14が間欠的に移動され、従来
と同様のステップアンドリピートの描画を行なうことが
できる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えば取り込みレジスタ25の入力側の回路は第3図
に示す如く構成することもできる。同図中、第1図と同
一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
第3図において、44及び45は2入力AND回路で、各一方
の入力端子にはレジスタ22,23の各記憶座標データが入
力される。
く、例えば取り込みレジスタ25の入力側の回路は第3図
に示す如く構成することもできる。同図中、第1図と同
一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
第3図において、44及び45は2入力AND回路で、各一方
の入力端子にはレジスタ22,23の各記憶座標データが入
力される。
CPU16は濃度の高いパターン露光時は常時ハイレベル
の信号を発生してAND回路45の他方の入力端子に印加し
てこれをゲート「開」状態とすると共に、インバータ46
によりローレベルとされた信号をAND回路44の他方の入
力端子に印加してこれをゲート「閉」状態とする。これ
により、レジスタ23の記憶座標データがAND回路45を通
して取り込みレジスタ25に印加される。
の信号を発生してAND回路45の他方の入力端子に印加し
てこれをゲート「開」状態とすると共に、インバータ46
によりローレベルとされた信号をAND回路44の他方の入
力端子に印加してこれをゲート「閉」状態とする。これ
により、レジスタ23の記憶座標データがAND回路45を通
して取り込みレジスタ25に印加される。
濃度の低いパターン露光時は、CPU16は各サブフィー
ルド描画開始時点でのみ短期間ローレベルのパルスを出
力し、レジスタ22よりの各サブフィールド描画開始時点
におけるステージ位置座標のデータをAND回路44を通し
て取り込みレジスタ25に取り込ませる。
ルド描画開始時点でのみ短期間ローレベルのパルスを出
力し、レジスタ22よりの各サブフィールド描画開始時点
におけるステージ位置座標のデータをAND回路44を通し
て取り込みレジスタ25に取り込ませる。
上述の如く、本発明によれば、露光時間がかかるため
にステージ連続移動速度を低く抑えざるを得なかったパ
ターンの濃度が設定値以上の所は連続移動でなくステッ
プアンドリピートで露光するようにしたので、それ以外
の設定値未満の濃度のパターンは従来に比べて高速度の
ステージ連続移動速度で描画することができ、よって非
常に多様性に富んだ配置のパターンも短時間で描画する
ことができ、汎用性及び高速性に富んだパターン形成が
できる等の特長を有するものである。
にステージ連続移動速度を低く抑えざるを得なかったパ
ターンの濃度が設定値以上の所は連続移動でなくステッ
プアンドリピートで露光するようにしたので、それ以外
の設定値未満の濃度のパターンは従来に比べて高速度の
ステージ連続移動速度で描画することができ、よって非
常に多様性に富んだ配置のパターンも短時間で描画する
ことができ、汎用性及び高速性に富んだパターン形成が
できる等の特長を有するものである。
第1図は本発明の一実施例のブロック図、 第2図は第1図の動作説明図、 第3図は本発明の要部の他の実施例のブロック図、 第4図は描画パターンの一例を示す図、 第5図はパターン濃度の変化の一例を示す図である。 図において、 12X,12Yはメインデフレクタを構成するコイル、 13はサブデフレクタを構成する電極、 14はステージ、 15はウェーハ、 16は中央処理装置(CPU) 17はメインデフメモリ、 18はサブデフメモリ、 19はモータ駆動回路、 20はモータ、 21はレーザー干渉計、 22はステージレーザー干渉計レジスタ、 23はステージ目標値レジスタ、 24はAND回路、 25は取り込みレジスタ、 27,28は差分器、 38はサブアンプ を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 靖 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−136624(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】ビームをステージ(14)上の試料(15)面
のパターン描画領域に偏向走査してパターンを描画する
電子ビーム露光方法において、 該試料(15)面の描画すべきパターンの濃度を予め検出
し、該パターンの濃度が設定値以上のときは前記ステー
ジ(14)を間欠的に移動してステップアンドリピートで
パターン描画を行ない、該パターンの濃度が該設定値未
満のときは前記ステージ(14)を連続的に移動してパタ
ーン描画を行なうことを特徴とする電子ビーム露光方
法。 - 【請求項2】試料(15)面のパターン描画領域に電子ビ
ームを走査してパターンを描画する電子ビーム露光装置
であって、 前記試料(15)を載置するステージ(14)と、 電子ビーム発生手段(6)と、 該電子ビーム発生手段(6)より発生する電子ビームを
偏向する偏向手段(12X,12Y,13)と、 該偏向手段にパターンデータにもとづく偏向信号を与え
る偏向信号発生手段(34X,34Y,35X,35Y,38,39)と、 該ステージ(14)を駆動するステージ駆動手段(19,2
0)と、 該パターンデータにより得られたパターン濃度が設定値
以上か否かを判定し、該パターン濃度が設定値以上の場
合は、該ステージ駆動手段(19,20)に制御信号を与え
て該ステージ(14)を間欠的に移動させ、該パターン濃
度が設定値未満の場合は、該ステージ駆動手段(19,2
0)に制御信号を与えて該ステージ(14)を連続的に移
動させる制御手段(16)とを有する電子ビーム露光装
置。 - 【請求項3】前記偏向手段(12X,12Y,13)は、メインデ
フレクタ(12X,12Y)と、サブデフレクタ(13)とを有
し、 前記偏向信号発生手段(34X,34Y,35X,35Y,38,39)は、
前記メインデフレクタ(12X,12Y)に偏向信号を与える
メインデフレクタ用偏向信号発生手段(35X,35Y)と、
前記サブデフレクタ(13)に偏向信号を与えるサブデフ
レクタ用偏向信号発生手段(38)とを有し、 前記電子ビーム露光装置はさらに、 前記ステージ(14)の現在位置を指示する座標データを
生成するステージ位置検出手段(21)と、 検出された前記ステージ(14)の現在位置の座標データ
を記憶する第1の記憶手段(22)と、 前記パターンデータによる前記パターン描画領域の中心
がコラム中心にくるべき座標をステージ(14)の目標位
置の座標データとして記憶する第2の記憶手段(23)
と、 前記制御手段(16)からの指令に基づき、前記パターン
データにより得られたパターン濃度が設定値以上のとき
は該ステージ(14)の目標位置の座標データを取り込
み、該パターン濃度が該設定値未満のときは該ステージ
(14)の現在位置の座標データを所定の瞬間に取り込む
取り込み手段(24,25)と、 該取り込み手段(24,25)の出力座標データと該第1の
記憶手段(22)の出力座標データとの誤差分を得る第1
の差分器(27)と、 該取り込み手段(24,25)の出力座標データと該第2の
記憶手段(23)の出力座標データとの誤差分を得る第2
の差分器(28)と、 該第1の差分器(27)の出力信号を補正量として前記サ
ブデフレクタ用偏向信号発生手段(38)に供給する第1
の調整手段(36,37)と、 該第2の差分器(28)の出力信号を補正量として前記メ
インデフレクタ用偏向信号発生手段(35X,35Y)に供給
する第2の調整手段(29)と、 を具備したことを特徴とする請求項2記載の電子ビーム
露光装置。
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