JP2613947B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/62—Record carriers characterised by the selection of the material
- G11B5/64—Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
- G11B5/65—Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent characterised by its composition
- G11B5/656—Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent characterised by its composition containing Co
-
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- G11B5/74—Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
- G11B5/82—Disk carriers
-
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- G11—INFORMATION STORAGE
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- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/84—Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
- G11B5/8404—Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers manufacturing base layers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば磁気ヘッドとの間において情報の記録
および再生を行う磁気記録媒体に関するものであり,特
に表面にテクスチャと称する微細な溝若しくは凹凸を設
けた磁気記録媒体に関するものである。
および再生を行う磁気記録媒体に関するものであり,特
に表面にテクスチャと称する微細な溝若しくは凹凸を設
けた磁気記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕 従来より磁気記録媒体上に情報を記録し,若しくはこ
の媒体上に記録した情報を再生出力するために磁気ディ
スク装置が使用されているが,上記の記録,再生を行う
場合には磁気ヘッドと磁気記録媒体とを例えば0.2〜0.3
μmの微小間隙に保持するのが通常である。従って磁気
ヘッドと磁気記録媒体との接触による摩擦,摩耗および
/または両者の衝突に伴う損傷を防止するため,浮動ヘ
ッドスライダを使用する。すなわち磁気ヘッドを装着し
たスライダが,磁気記録媒体の表面との相対速度によ
り,両者の間隙に発生する流体力学的浮上力を利用し
て,両者の微小間隙を保持するように構成している。し
かしながら磁気記録媒体が静止している場合には,上記
流体力学的浮上力が存在しないため,スライダは磁気記
録媒体上に接触した状態で係止している。一方スライダ
および磁気記録媒体の表面は極めて高い面精度で形成さ
れているため,上記静止若しくは係止した状態ではスラ
イダが磁気記録媒体に吸着してしまうことがある。この
ような吸着状態が発生すると,磁気記録媒体の起動時お
よび停止時において,極めて大なる起動トルクを必要と
し,起動不能となるか,若しくは両者の接触摺動により
摺動面を著しく損傷し,以後の使用が不能となる等の問
題点がある。
の媒体上に記録した情報を再生出力するために磁気ディ
スク装置が使用されているが,上記の記録,再生を行う
場合には磁気ヘッドと磁気記録媒体とを例えば0.2〜0.3
μmの微小間隙に保持するのが通常である。従って磁気
ヘッドと磁気記録媒体との接触による摩擦,摩耗および
/または両者の衝突に伴う損傷を防止するため,浮動ヘ
ッドスライダを使用する。すなわち磁気ヘッドを装着し
たスライダが,磁気記録媒体の表面との相対速度によ
り,両者の間隙に発生する流体力学的浮上力を利用し
て,両者の微小間隙を保持するように構成している。し
かしながら磁気記録媒体が静止している場合には,上記
流体力学的浮上力が存在しないため,スライダは磁気記
録媒体上に接触した状態で係止している。一方スライダ
および磁気記録媒体の表面は極めて高い面精度で形成さ
れているため,上記静止若しくは係止した状態ではスラ
イダが磁気記録媒体に吸着してしまうことがある。この
ような吸着状態が発生すると,磁気記録媒体の起動時お
よび停止時において,極めて大なる起動トルクを必要と
し,起動不能となるか,若しくは両者の接触摺動により
摺動面を著しく損傷し,以後の使用が不能となる等の問
題点がある。
上記の問題点を解決する手段として,磁気記録媒体の
表面にテクスチャと称する微細な溝若しくは凹凸を設
け,スライダが磁気記録媒体上に係止した場合において
も平滑面同志が接触することに起因する吸着現象の発生
を防止しているのが通常である。
表面にテクスチャと称する微細な溝若しくは凹凸を設
け,スライダが磁気記録媒体上に係止した場合において
も平滑面同志が接触することに起因する吸着現象の発生
を防止しているのが通常である。
上記のようなテクスチャを加工する方法としては、エ
ッチングによって方向性の無い凹凸を形成するテクスチ
ャ加工も知られているが,通常磁気記録媒体用基板(以
下単に「基板」と記述する)を回転させ,例えばゴム等
の弾性材料からなる1対の加圧ロールにより,研磨テー
プを前記基板の表面に押圧させるような加工方法と,円
板状の回転研磨部材を押圧させる加工方法とが使用され
ている。この結果得られるテクスチャの形状としては,
テクスチャの溝が基板の回転中心に対して同心円状をな
すものと,基板の円周方向に対して不特定な角度θが交
差するものとがある。第5図(a)(b)は各々上記テ
クスチャの形状を示す要部拡大平面図であり,第5図
(a)はテクスチャの溝1が同心円状のもの,第5図
(b)は複数個のテクスチャの溝1,1が角度θで交差し
ているものを示している。
ッチングによって方向性の無い凹凸を形成するテクスチ
ャ加工も知られているが,通常磁気記録媒体用基板(以
下単に「基板」と記述する)を回転させ,例えばゴム等
の弾性材料からなる1対の加圧ロールにより,研磨テー
プを前記基板の表面に押圧させるような加工方法と,円
板状の回転研磨部材を押圧させる加工方法とが使用され
ている。この結果得られるテクスチャの形状としては,
テクスチャの溝が基板の回転中心に対して同心円状をな
すものと,基板の円周方向に対して不特定な角度θが交
差するものとがある。第5図(a)(b)は各々上記テ
クスチャの形状を示す要部拡大平面図であり,第5図
(a)はテクスチャの溝1が同心円状のもの,第5図
(b)は複数個のテクスチャの溝1,1が角度θで交差し
ているものを示している。
上記従来の基板に設けるテクスチャの形状について
は,殆ど検討されてなく,単に溝若しくは凹凸を設ける
ことのみを主眼とした構成であるため,折角のテクスチ
ャを基板の表面に加工しても,実際の使用時において磁
気ヘッドとの間の摩擦係数の低減が期待できず,磁気記
録媒体としてのCSS(Contact Start and Stop)特性そ
の他の特性が低いという欠点がある。また一部の例にお
いてテクスチャの粗度をある範囲以内に規定したものが
あるが,テクスチャの溝の交差角度(以後単に交差角度
と記す)θについては全く配慮されていない。このため
完成後の磁気記録媒体のCSS特性(例えば表面の摩擦係
数)のばらつきが大であり,磁気記録媒体としての耐久
性および信頼性が不充分であるという問題点がある。一
方近年の磁気記録媒体には,記録密度および容量の増大
に対する要求が一段と厳しくなってきており,基板の加
工工程における加工精度を大幅に向上させる必要がある
ことは当然であるが,上記テクスチャの形状についても
最適形状を追究する必要があり,これによりCSS特性の
向上を図ることが必要である。
は,殆ど検討されてなく,単に溝若しくは凹凸を設ける
ことのみを主眼とした構成であるため,折角のテクスチ
ャを基板の表面に加工しても,実際の使用時において磁
気ヘッドとの間の摩擦係数の低減が期待できず,磁気記
録媒体としてのCSS(Contact Start and Stop)特性そ
の他の特性が低いという欠点がある。また一部の例にお
いてテクスチャの粗度をある範囲以内に規定したものが
あるが,テクスチャの溝の交差角度(以後単に交差角度
と記す)θについては全く配慮されていない。このため
完成後の磁気記録媒体のCSS特性(例えば表面の摩擦係
数)のばらつきが大であり,磁気記録媒体としての耐久
性および信頼性が不充分であるという問題点がある。一
方近年の磁気記録媒体には,記録密度および容量の増大
に対する要求が一段と厳しくなってきており,基板の加
工工程における加工精度を大幅に向上させる必要がある
ことは当然であるが,上記テクスチャの形状についても
最適形状を追究する必要があり,これによりCSS特性の
向上を図ることが必要である。
本発明は上記従来技術に存在する問題点を解決し,基
板の表面に設けるべきテクスチャの形状を特定すること
により,確実かつ優れたCSS特性を有する磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
板の表面に設けるべきテクスチャの形状を特定すること
により,確実かつ優れたCSS特性を有する磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明においては,非磁
性材料からなる基板の表面に非磁性材料からなる下地膜
を介して磁性材料からなる磁性膜を設けると共に,前記
基板または下地膜の表面に基板の略円周方向に沿って筋
状のテクスチャを設けた磁気記録媒体において,テクス
チャの交差角度を0.1〜20゜に形成すると共に、内周側
の交差角度を外周側の交差角度より大に形成する,とい
う技術的手段を採用した。
性材料からなる基板の表面に非磁性材料からなる下地膜
を介して磁性材料からなる磁性膜を設けると共に,前記
基板または下地膜の表面に基板の略円周方向に沿って筋
状のテクスチャを設けた磁気記録媒体において,テクス
チャの交差角度を0.1〜20゜に形成すると共に、内周側
の交差角度を外周側の交差角度より大に形成する,とい
う技術的手段を採用した。
本発明において,テクスチャの交差角度が0.1゜未満
では従来の同心円状のものと同様であり,CSS特性の向上
に寄与しないため好ましくない。一方上記交差角度が20
゜を越えると,加工工程における交差角度の調整が煩雑
となるのみならず,薄膜型ディスクの場合には記録磁化
方向と磁化容易軸とが一致せず,磁性材料の特性を充分
に発揮できないおそれがあるため不都合である。
では従来の同心円状のものと同様であり,CSS特性の向上
に寄与しないため好ましくない。一方上記交差角度が20
゜を越えると,加工工程における交差角度の調整が煩雑
となるのみならず,薄膜型ディスクの場合には記録磁化
方向と磁化容易軸とが一致せず,磁性材料の特性を充分
に発揮できないおそれがあるため不都合である。
また本発明において,交差角度を磁気記録媒体の内周
側から外周側へ連続的かつ線形的に変化させることがで
き,例えば内周側で1.3〜1.4゜,外周側で0.5〜0.6゜と
することができる。
側から外周側へ連続的かつ線形的に変化させることがで
き,例えば内周側で1.3〜1.4゜,外周側で0.5〜0.6゜と
することができる。
なお本発明におけるテクスチャの加工方法としては,
研磨テープを使用する方法あるいは回転砥石を使用する
方法など種々の方法が適用できる。特に研磨テープによ
る方法すなわち基板を回転させ,加圧ロールによって基
板の表面に押圧させた研磨テープを,基板の半径若しく
は直径方向に移動させる方法は好ましい効果を得ること
ができる。この場合,基板の回転数および/または研磨
テープの移動速度を適宜制御すれば,前記交差角度の調
整若しくは制御を行うことができる。
研磨テープを使用する方法あるいは回転砥石を使用する
方法など種々の方法が適用できる。特に研磨テープによ
る方法すなわち基板を回転させ,加圧ロールによって基
板の表面に押圧させた研磨テープを,基板の半径若しく
は直径方向に移動させる方法は好ましい効果を得ること
ができる。この場合,基板の回転数および/または研磨
テープの移動速度を適宜制御すれば,前記交差角度の調
整若しくは制御を行うことができる。
(実施例1) 高純度(99.99%)アルミニウムにより,外径95mm,内
径25mm,厚さ1.27mmの基板を作製し,この基板をクロム
酸を含む酸浴中で電解処理し,基板の両面に厚さ10μm
のアルマイト質の下地層を形成し,その表面を2μm程
度研磨加工して,表面粗度Ra=40Åに仕上げた。
径25mm,厚さ1.27mmの基板を作製し,この基板をクロム
酸を含む酸浴中で電解処理し,基板の両面に厚さ10μm
のアルマイト質の下地層を形成し,その表面を2μm程
度研磨加工して,表面粗度Ra=40Åに仕上げた。
次に上記基板の表面にテクスチャを設けるのである
が,例えば第1図に示すような加工手段によって行うの
が好ましい。第1図において,基板2を300rpmで回転さ
せ,長手方向に5mm/秒で走行するテクスチャテープ3
(幅12mm,粗度WA#2500)を,回転自在に形成した加圧
ロール4(外径30mm,軸方向長さ10mm,硬さHs=60)によ
って基板2の表裏面に0.3kg/cm2の圧力で押圧し,基板
2の直径方向に450mm/分の移動速度で1往復させた。こ
のようにして形成したテクスチャの交差角度θは,基板
2の内周側で1.3〜1.4゜,外周側で0.5〜0.6゜であり,
内周側から外周側に向かって連続的かつ線形的に変化し
ている。上記テクスチャを形成した基板2に,例えばCo
−Cr−Ta系合金(Cr12.5at%,Ta3at%,Cobal)からなる
磁性膜とカーボン保護膜を,スパッタによって各々膜厚
600Åおよび300Åに順次積層した。なお比較例として,
前記基板の下地層に同心円状のテクスチャを設けたもの
(交差先取θ≒0゜)を作製し,上記同様に磁性膜とカ
ーボン保護膜とを積層した。
が,例えば第1図に示すような加工手段によって行うの
が好ましい。第1図において,基板2を300rpmで回転さ
せ,長手方向に5mm/秒で走行するテクスチャテープ3
(幅12mm,粗度WA#2500)を,回転自在に形成した加圧
ロール4(外径30mm,軸方向長さ10mm,硬さHs=60)によ
って基板2の表裏面に0.3kg/cm2の圧力で押圧し,基板
2の直径方向に450mm/分の移動速度で1往復させた。こ
のようにして形成したテクスチャの交差角度θは,基板
2の内周側で1.3〜1.4゜,外周側で0.5〜0.6゜であり,
内周側から外周側に向かって連続的かつ線形的に変化し
ている。上記テクスチャを形成した基板2に,例えばCo
−Cr−Ta系合金(Cr12.5at%,Ta3at%,Cobal)からなる
磁性膜とカーボン保護膜を,スパッタによって各々膜厚
600Åおよび300Åに順次積層した。なお比較例として,
前記基板の下地層に同心円状のテクスチャを設けたもの
(交差先取θ≒0゜)を作製し,上記同様に磁性膜とカ
ーボン保護膜とを積層した。
第2図はCSSテスト回数と摩擦係数との関係を示す図
である。第2図においてa1,a2は各々前記交差角度θが
基板の内周側で1.3〜1.4゜,外周側で0.5〜0.6゜である
ものに対応し,b1,b2,b3は前記比較例,すなわちテクス
チャの交差角度θ≒0゜に対応するものである。なおCS
Sテストに際して使用した磁気ヘッドは,Mn−Snミニモノ
シリック型(トラック幅20μm)であり,スライダ幅61
0μm,ジンバルばね圧9.5gf,基板の半径24mmの位置にお
ける浮上量0.2μm,基板の最大回転数3600rpm,CSSテスト
サイクル30秒の条件で測定したものである。第2図から
明らかなように,交差角度θ≒0゜であるb1において
は,CSSテスト回数1万回前後で摩擦係数が急激に増大
し,所謂CSS特性が低く現れている。また交差角度θが
前記b1と同様であるb2およびb3においては,b1と比較し
てCSSテスト回数が増大しているが,例えば摩擦係数が
0.7となるCSSテスト回数の値が大幅に異なり,比較例全
体としてのばらつきが極めて大であり,品質が安定して
いないことが認められる。これらに対して本発明の実施
例であるa1,a2においては,摩擦係数の値が何れも低い
と共に,CSSテスト回数が増大しても摩擦係数の増加率が
小である。また摩擦係数の値のばらつきが極めて小さ
く,安定したCSS特性を示しており,品質の向上が認め
られる。
である。第2図においてa1,a2は各々前記交差角度θが
基板の内周側で1.3〜1.4゜,外周側で0.5〜0.6゜である
ものに対応し,b1,b2,b3は前記比較例,すなわちテクス
チャの交差角度θ≒0゜に対応するものである。なおCS
Sテストに際して使用した磁気ヘッドは,Mn−Snミニモノ
シリック型(トラック幅20μm)であり,スライダ幅61
0μm,ジンバルばね圧9.5gf,基板の半径24mmの位置にお
ける浮上量0.2μm,基板の最大回転数3600rpm,CSSテスト
サイクル30秒の条件で測定したものである。第2図から
明らかなように,交差角度θ≒0゜であるb1において
は,CSSテスト回数1万回前後で摩擦係数が急激に増大
し,所謂CSS特性が低く現れている。また交差角度θが
前記b1と同様であるb2およびb3においては,b1と比較し
てCSSテスト回数が増大しているが,例えば摩擦係数が
0.7となるCSSテスト回数の値が大幅に異なり,比較例全
体としてのばらつきが極めて大であり,品質が安定して
いないことが認められる。これらに対して本発明の実施
例であるa1,a2においては,摩擦係数の値が何れも低い
と共に,CSSテスト回数が増大しても摩擦係数の増加率が
小である。また摩擦係数の値のばらつきが極めて小さ
く,安定したCSS特性を示しており,品質の向上が認め
られる。
(実施例2) 実施例1におけるテクスチャ加工工程において,テク
スチャテープ3の往復回数を2回または3回として,基
板2に形成するテクスチャ溝の密度を増大させた。なお
交差角度その他の条件は実施例1におけるものと同一で
ある。このようなテクスチャ加工により,テクスチャの
溝の密度(テクスチャ加工により基板表面に形成される
研磨痕の筋の本数)は前記実施例1のものと比較して2
倍または3倍に増大するが,CSSテスト結果は実施例1と
同様であり,摩擦係数が小であると共に,基板間のばら
つきも極めて小であることを確認した。
スチャテープ3の往復回数を2回または3回として,基
板2に形成するテクスチャ溝の密度を増大させた。なお
交差角度その他の条件は実施例1におけるものと同一で
ある。このようなテクスチャ加工により,テクスチャの
溝の密度(テクスチャ加工により基板表面に形成される
研磨痕の筋の本数)は前記実施例1のものと比較して2
倍または3倍に増大するが,CSSテスト結果は実施例1と
同様であり,摩擦係数が小であると共に,基板間のばら
つきも極めて小であることを確認した。
(実施例3) 第1図に示すテクスチャの加工手段において,テクス
チャテープ3と基板2との接触位置における基板2の周
速度が一定となるように,基板2の回転数を制御してテ
クスチャを形成する。基板2のテクスチャテープ3との
接触位置における周速度を1074〜1432mm/秒に制御する
ことによって,交差角度θ=0.6〜0.8゜の範囲内のテク
スチャを基板2の全表面に均一に形成することができ
る。第3図は上記のようにして形成した基板2について
CSSテストを実施した結果を示す図である。第3図から
明らかなように,CSSテスト回数に対する摩擦係数の増加
率は,前記第2図に示すものより更に小となり,基板間
のばらつきも更に小であることが認められる。
チャテープ3と基板2との接触位置における基板2の周
速度が一定となるように,基板2の回転数を制御してテ
クスチャを形成する。基板2のテクスチャテープ3との
接触位置における周速度を1074〜1432mm/秒に制御する
ことによって,交差角度θ=0.6〜0.8゜の範囲内のテク
スチャを基板2の全表面に均一に形成することができ
る。第3図は上記のようにして形成した基板2について
CSSテストを実施した結果を示す図である。第3図から
明らかなように,CSSテスト回数に対する摩擦係数の増加
率は,前記第2図に示すものより更に小となり,基板間
のばらつきも更に小であることが認められる。
(実施例4) 第1図に示すテクスチャの加工手段において,テクス
チャテープ3の基板2の直径方向の移動速度を変化させ
ることにより,交差角度を変化させた場合の摩擦係数の
影響を調査した。第4図は交差角度と摩擦係数との関係
を示す図である。第4図において曲線a,b,cは夫々基板
A,B,Cに対し,前記実施例におけるCSSテスト3万回後の
結果を示す。なお基板A,B,Cは夫々下記の条件で製作し
た。
チャテープ3の基板2の直径方向の移動速度を変化させ
ることにより,交差角度を変化させた場合の摩擦係数の
影響を調査した。第4図は交差角度と摩擦係数との関係
を示す図である。第4図において曲線a,b,cは夫々基板
A,B,Cに対し,前記実施例におけるCSSテスト3万回後の
結果を示す。なお基板A,B,Cは夫々下記の条件で製作し
た。
基板A: 高純度(99.99%)アルミニウムにより,外径95mm,内
系25mm,厚さ1.27mmの基板を作製し,この基板をクロム
酸を含む酸浴中で電解処理し,基板の両面に厚さ10μm
のアルマイト質の下地層を形成し,その表面を2μm程
度研磨加工して,表面粗度Ra=40Åに仕上げた。次にこ
の基板にテクスチャを施した後,Ni24at%,Cr5at%,Coba
lからなる磁性膜とカーボン保護膜とを,スパッタによ
って各々膜厚600Åおよび300Åに順次積層した。
系25mm,厚さ1.27mmの基板を作製し,この基板をクロム
酸を含む酸浴中で電解処理し,基板の両面に厚さ10μm
のアルマイト質の下地層を形成し,その表面を2μm程
度研磨加工して,表面粗度Ra=40Åに仕上げた。次にこ
の基板にテクスチャを施した後,Ni24at%,Cr5at%,Coba
lからなる磁性膜とカーボン保護膜とを,スパッタによ
って各々膜厚600Åおよび300Åに順次積層した。
基板B,C: 基板Aと同一の材料および寸法の基板の両面に厚さ10
μmのNi−Pメッキによる下地層を形成し,その表面を
2μm程度研磨加工して,表面粗度Ra−40Åに仕上げ
た。次にこの基板にテクスチャを施した後,Cr12.5at%,
Ta3at%,Cobalからなる磁性膜とカーボン保護膜とを,
スパッタにより各々膜厚600Åおよび300Åに順次積層し
た。
μmのNi−Pメッキによる下地層を形成し,その表面を
2μm程度研磨加工して,表面粗度Ra−40Åに仕上げ
た。次にこの基板にテクスチャを施した後,Cr12.5at%,
Ta3at%,Cobalからなる磁性膜とカーボン保護膜とを,
スパッタにより各々膜厚600Åおよび300Åに順次積層し
た。
更に基板A,Bについては,Mn−Znミニモノシリック型の
磁気ヘッドを,一方基板Cについてはスライダ材料がTi
CaO3であるコンポジット型の磁気ヘッドを夫々使用して
CSSテストを行った。
磁気ヘッドを,一方基板Cについてはスライダ材料がTi
CaO3であるコンポジット型の磁気ヘッドを夫々使用して
CSSテストを行った。
第4図から明らかなように,曲線a,b,cは何れも交差
角度が大になるにつれて摩擦係数の値が減少することが
わかる。特に曲線aにおいては交差角度の低い範囲にお
いて摩擦係数が大幅に低減し,破線で示す初期摩擦係数
(略0.25)に接近している。一方基板B,Cに対応する曲
線b,cにおいては,交差角度の増大に伴う摩擦係数の減
少率が前記曲線aと比較して緩慢であるが,交差角度を
増大させることにより,CSSテスト後における摩擦係数の
値を初期摩擦係数に接近させ得ることがわかる。なお第
4図における夫々の曲線の傾向から,交差角度を更に増
大させれば,CSSテスト後の摩擦係数の値を限りなく初期
摩擦係数の値に接近させ得ることが認められるが,テク
スチャの加工手段上,交差角度をあまり大にすることは
加工作業が極めて煩雑になることと,磁気記録媒体とし
て必要な磁気特性,特に保磁力が変化することとなるた
め,20゜以下とするのが好ましい。
角度が大になるにつれて摩擦係数の値が減少することが
わかる。特に曲線aにおいては交差角度の低い範囲にお
いて摩擦係数が大幅に低減し,破線で示す初期摩擦係数
(略0.25)に接近している。一方基板B,Cに対応する曲
線b,cにおいては,交差角度の増大に伴う摩擦係数の減
少率が前記曲線aと比較して緩慢であるが,交差角度を
増大させることにより,CSSテスト後における摩擦係数の
値を初期摩擦係数に接近させ得ることがわかる。なお第
4図における夫々の曲線の傾向から,交差角度を更に増
大させれば,CSSテスト後の摩擦係数の値を限りなく初期
摩擦係数の値に接近させ得ることが認められるが,テク
スチャの加工手段上,交差角度をあまり大にすることは
加工作業が極めて煩雑になることと,磁気記録媒体とし
て必要な磁気特性,特に保磁力が変化することとなるた
め,20゜以下とするのが好ましい。
本発明は以上記述のような構成および作用であるか
ら,磁気記録媒体に設けるテクスチャの交差角度を特定
することにより,従来のものと比較して表面の摩擦係数
が小であると共に,6磁気記録媒体間におけるばらつきが
極めて小であり,信頼性および耐久性を大幅に向上させ
得るという効果がある。
ら,磁気記録媒体に設けるテクスチャの交差角度を特定
することにより,従来のものと比較して表面の摩擦係数
が小であると共に,6磁気記録媒体間におけるばらつきが
極めて小であり,信頼性および耐久性を大幅に向上させ
得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例におけるテクスチャ加工手段の
例を示す要部斜視図,第2図および第3図は各々CSSテ
スト回数と摩擦係数との関係を示す図,第4図は交差角
度と摩擦係数との関係を示す図,第5図(a)(b)は
各々テクスチャの形状を示す要部拡大平面図である。 1:溝,2:基板。
例を示す要部斜視図,第2図および第3図は各々CSSテ
スト回数と摩擦係数との関係を示す図,第4図は交差角
度と摩擦係数との関係を示す図,第5図(a)(b)は
各々テクスチャの形状を示す要部拡大平面図である。 1:溝,2:基板。
Claims (1)
- 【請求項1】非磁性材料からなる基板の表面に非磁性材
料からなる下地膜を介して磁性材料からなる磁性膜を設
けると共に、前記基板または下地膜の表面に基板の略円
周方向に沿って筋状のテクスチャを設けた磁気記録媒体
において、テクスチャの交差角度を0.1〜20゜に形成す
ると共に、内周側の交差角度を外周側の交差角度より大
に形成したことを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1264207A JP2613947B2 (ja) | 1989-10-11 | 1989-10-11 | 磁気記録媒体 |
US07/684,956 US5225955A (en) | 1989-10-11 | 1990-10-11 | Disk-shaped magnetic recording medium having novel textured surface |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1264207A JP2613947B2 (ja) | 1989-10-11 | 1989-10-11 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03125325A JPH03125325A (ja) | 1991-05-28 |
JP2613947B2 true JP2613947B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=17399976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1264207A Expired - Lifetime JP2613947B2 (ja) | 1989-10-11 | 1989-10-11 | 磁気記録媒体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5225955A (ja) |
JP (1) | JP2613947B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5949612A (en) * | 1995-03-21 | 1999-09-07 | Censtor Corp. | Low friction sliding hard disk drive system |
JP2543265B2 (ja) * | 1991-05-16 | 1996-10-16 | 松下電器産業株式会社 | 磁気ディスク |
US6075677A (en) * | 1995-07-27 | 2000-06-13 | Seagate Technology, Inc. | Method for positioning a read/write head to reduce wear for proximity recording in a magnetic disk storage system |
JP4698546B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2011-06-08 | Hoya株式会社 | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスクの製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62154322A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-09 | Hitachi Metals Ltd | 磁気デイスク |
JPS62192918A (ja) * | 1986-02-19 | 1987-08-24 | Hitachi Metals Ltd | 磁気デイスク |
JPS62146434A (ja) * | 1986-08-13 | 1987-06-30 | Tdk Corp | 磁気デイスク |
JP2832711B2 (ja) * | 1987-05-30 | 1998-12-09 | ホーヤ 株式会社 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
JPH01273218A (ja) * | 1988-04-25 | 1989-11-01 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気デイスク |
-
1989
- 1989-10-11 JP JP1264207A patent/JP2613947B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-10-11 US US07/684,956 patent/US5225955A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03125325A (ja) | 1991-05-28 |
US5225955A (en) | 1993-07-06 |
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