JP2604607Y2 - スチール家具用収納式扉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、スチール家具例えば前
面を開口した保管庫本体に対する扉を、水平回動自在
で、かつ保管庫本体の内側面に沿って円滑に前後移動が
可能になった扉の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、キャビネットにおける扉装置とし
て、コイル状のバネが外部に露出した状態のままである
ことと、リンク杆とバネがクロスすることによって、リ
ンク杆とバネとの間に人の衣服やものを挟む恐れがあっ
たのを解消した、前面を開口したキャビネット本体にお
ける側板の前端部に蝶番片を水平回動自在に枢着する一
方、前記キャビネット本体に対する扉の内面に、前記蝶
番片に水平回動自在に取り付く支持レールを設けて、前
記扉を、キャビネット本体に対して水平回動自在で且つ
キャビネット本体の外側面に沿って前後移動自在に構成
して成るキャビネットにおいて、前記蝶番片に、前記扉
の内面に沿って略上下方向に延びる外筒にこれと同心状
の内杆を摺動自在に嵌挿することによって伸縮自在に形
成したリンク杆の下端を、前記扉の内面と直交した方向
に延びるピンにて回動自在に枢着し、前記リンク杆の上
端を、当該リンク杆が前記扉の前後移動に連れて伸縮し
つつ前傾姿勢と後傾姿勢とに切り替わるように扉の内面
に枢着し、更に、前記リンク杆の内部に、前記外筒と内
杆とを軸方向に離反させてリンク杆を伸長方向に付勢す
るようにしたバネを配設したキャビネットにおける扉装
置が存在している（実公平４−４６０５３号公報参
照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術においては、衣服や物を挟む恐れはなくなった
が、扉装置をキャビネット本体の側板に沿って外側に移
動収納するようになっているが、扉の移動に対して何等
円滑に移動させる工夫がされていないので、ガタついて
移動しずらいという問題点があった。本考案は、これら
の事情に鑑み、簡単な構成により、家具本体側の側板前
補強部材と、扉と同時に摺動する移動支柱とに固定ガイ
ド部材とガイド部材を設けることにより扉を円滑に摺動
できるようにしたスチール家具用収納式扉を提供するこ
とを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は、前記の課題の
解決を図ったもので、スチール家具用収納式扉におい
て、両側板及び背板、天板、底板からなるスチール家具
の前面を開閉する収納式扉において、側板の上下に設け
たガイドレールと、該ガイドレールを案内にして摺動す
る摺動回転部材を上下に設けた断面略Ｃ字状の移動支柱
と、該移動支柱の上下部に設けたガイド部材を備えた扉
受け板と、該扉受け板に、回転軸を設け、この回転軸に
嵌合される軸受け回転具を一端の上下に設けた収納式扉
と、前方に側板前補強部材を設け、該側板前補強部材の
上下に固定ガイド部材を固設し、後方には断面略Ｃ字形
の固定支柱を備えた前記本体側板と、前記移動支柱と固
定支柱の案内溝を案内にして、交差させた移動調整リン
クバーを回動自在に中央で組合せ、該移動調整リンクバ
ーの上部には回転子を設け、該回転子は一方を固定支柱
の案内溝を案内にして、他方を移動支柱に滑動自在に係
合するように設け、下部には、一方を移動支柱に、他方
を固定支柱にそれぞれ枢着等回転可能に固設したことに
より、伸縮自在に設けるという技術手段を採用した。

【０００５】

【作用】本考案は、以上の技術手段を採用した結果、ス
チール家具本体の両側部の上下に設けたガイドレールを
案内にして円滑に扉を収納できるものである。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の一実施例を添付図面で詳細に
説明する。図１に示す実施例は、スチール家具の一つで
ある保管庫に、本考案の扉を設けたものを示す概略斜視
図で、１は側板、２は背板、３は天板、４は底板、５は
観音開き式の収納式扉、６は棚板をそれぞれ示す。ここ
で本考案のスチール家具用収納式扉の詳細を図２〜図４
に基づいて詳細に説明する。図２は左側の扉について分
解したものを拡大して示した斜視図である。図３は同じ
く左側の扉について閉扉した状態を実線で、開扉した状
態と、開扉した扉を保管庫の内側部に収納した状態を２
点鎖線で示した拡大断面図である。図４は側板側を見た
縦断面図である。そして、両側板１及び背板２、天板
３、底板４からなるスチール家具の前面を開閉する収納
式扉５において、側板１の上下に設けたガイドレール７
と、該ガイドレール７を案内にして摺動する摺動回転部
材８を上下に設けた断面略Ｃ字状の移動支柱９と、該移
動支柱９の上下部に設けたガイド部材１０を備えた扉受
け板１１と、該扉受け板１１に、回転軸１２を設け、こ
の回転軸１２に嵌合される軸受け回転具１３を一端の上
下に設けた収納式扉５と、前方に側板前補強部材１４を
設け、該側板前補強部材１４の上下に固定ガイド部材１
５を固設し、後方には断面略Ｃ字形の固定支柱１６を備
えた前記本体側板１と、前記移動支柱９と固定支柱１６
の案内溝を案内にして、交差させた移動調整リンクバー
１７を中央で回動自在に枢着し、該移動調整リンクバー
１７の上部には回転子１８を設け、該回転子１８は一方
を固定支柱１６に、他方を移動支柱９に滑動自在に係合
できるように設け、下部には、一方を移動支柱９に、他
方を固定支柱１６にそれぞれ固設することにより、伸縮
自在に設けるように構成されているので、交差状に組み
合わされた移動調整リンクバー１７のセンターでの回動
により伸縮して、移動支柱９を摺動することができるの
で、移動支柱９に回動自在に固定された収納式扉５を収
納したり、引き出して閉扉したりすることができるもの
である。また、図３からも理解できるように、この収納
式扉５を摺動する上で摩擦係数の小さい合成樹脂製の固
定ガイド部材１５を側板前補強部材１４の上下に設け
て、収納式扉５を円滑摺動可能に、さらに移動支柱９の
上下部に設けた摩擦係数の小さい合成樹脂製のガイド部
材１０によって、内部側板に対して収納式扉５を支持し
ている移動支柱９の円滑摺動が可能になるものである。
なお、以上の実施例では、両開き扉の保管庫について示
したが、片開き扉の保管庫に応用できることはいうまで
もない。

【０００７】

【考案の効果】本考案は、以上の構成を採用した結果、
次の効果を得ることができる。 （１）家具本体に設けた固定ガイド部材と収納式扉を回
動自在に取り付けた移動支柱に設けたガイド部材とによ
って収納式扉の収納、引き出しを円滑に摺動させること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である収納式扉を設けた保管
庫を示す概略全体斜視図である。

【図２】前記実施例における一部を拡大して各部材を分
解して示す拡大分解斜視図である。

【図３】前記実施例における一部拡大組立平断面図であ
る。

【図４】前記実施例における側板側を見たところの縦断
面図である。

【符号の説明】

１‥‥側板 ２‥‥背板 ３‥‥天板 ４‥‥底板 ５‥‥収納式扉 ６‥‥棚板 ７‥‥ガイドレール ８‥‥摺動回転部
材 ９‥‥移動支柱 １０‥‥ガイド部材 １１‥‥扉受け板 １２‥‥回転軸 １３‥‥軸受け回転具 １４‥‥側板前補
強部材 １５‥‥固定ガイド部材 １６‥‥固定支柱 １７‥‥移動調整リンクバー １８‥‥回転子

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側板１及び背板２、天板３、底板４か
   らなるスチール家具の前面を開閉する収納式扉５におい
   て、側板１の上下に設けたガイドレール７と、該ガイド
   レール７を案内にして摺動する摺動回転部材８を上下に
   設けた断面略Ｃ字状の移動支柱９と、該移動支柱９の上
   下部に設けたガイド部材１０を備えた扉受け板１１と、
   該扉受け板１１に、回転軸１２を設け、この回転軸１２
   に嵌合される軸受け回転具１３を一端の上下に設けた収
   納式扉５と、前方に側板前補強部材１４を設け、該側板
   前補強部材１４の上下に固定ガイド部材１５を固設し、
   後方には断面略Ｃ字形の固定支柱１６を備えた前記本体
   側板１と、前記移動支柱９と固定支柱１６の案内溝を案
   内にして、交差させた移動調整リンクバー１７を回動自
   在に中央で組合せ、該移動調整リンクバー１７の上部に
   は回転子１８を設け、該回転子１８は一方を固定支柱１
   ６の案内溝を案内にして、他方を移動支柱９に滑動自在
   に係合するように設け、下部には、一方を移動支柱９
   に、他方を固定支柱１６にそれぞれ枢着等回転可能に固
   設したことにより、伸縮自在に設けられていることを特
   徴とするスチール家具用収納式扉。