JP2698801B2 - 回転磁界型モータ - Google Patents
回転磁界型モータInfo
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Description
た回転磁界型モータに関するものである。
タには、ステップモータやDCブラシレスモータ等がよ
く知られている。
67号公報に示されるように、ロータとして径方向2極
に着磁した円筒形マグネットを用い、このロータに等分
に3つのステータを対向させ、この3つのステータの励
磁順を変えることによって正逆転のモータを構成したも
のがある。
れるように、回転方向が決められているモータを、入力
パルスの入力パターン,タイミング等を変化させて逆転
させるように構成したものがある。
を円筒形状のままでその径方向に2極に着磁するために
着磁パターンがサインカーブ的になる。ステップモータ
として動作させる場合には、ロータが1ステップ動作し
て運動収束しようとするときに、N極またはS極の一方
の極は囲われたステータの1つと対向して位置するが、
他方の極の磁束ピーク部分が2つのステータの接合部分
と対向し、ロータ回転運動の収束が悪くなる。このた
め、ロータはその停止時に振動しながら止まる、いわゆ
るハンチングを生じる。ロータにより指針を回転駆動す
る時には、上記したハンチングが指針に伝わり、指針の
微振動が発生して見苦しい。そして、このハンチング動
作が収まって完全に停止してから次の駆動信号を供給す
ることになるので、早送り運動のスピードを上げること
ができないという問題があった。
を利用したものであり、耐慣性負荷が小さい。そのた
め、様々な指針を取り付ける設備時計用ムーブメントに
は不適であるという問題があった。
し、ロータ停止時のハンチングが素早く収束するように
し、それにより高速駆動を容易にし、量産性、経済性に
優れた簡単な構成から成る回転磁界型モータを提供する
ことにある。
めに、本発明の回転磁界型モータは、永久磁石からなる
2極着磁のロータと、このロータを等角度幅で取り囲む
3つのステータ板と、各ステータ板を励磁して回転磁界
を発生させる3つのコイルとを含み、ロータは、その着
磁方向と平行な方向の側面に第1切欠部を相対向して有
する実質的に小判形の形状に形成してあるとともに、着
磁方向と直交する方向の側面には第1切欠部よりも切欠
量の小さい第2切欠部が相対向して形成してあり、第1
切欠部と第2切欠部の存在によって、ロータはN極側と
S極側に磁束密度のピークがそれぞれ2つずつある疑似
的4極となっている。また、ステータ板のそれぞれに
は、それぞれの角度中心位置に設けてある凹部の両側に
円弧状の1対のステータ磁極部が形成してあり、ステー
タ磁極部の6個は、ロータの回りに等角度幅でかつ等間
隔で位置している。
ステータ磁極部の角度幅と凹部の角度幅とはそれぞれ実
質的に等しく形成してあることが好ましい。
とその両側のロータ磁極部の角度幅は互いに等しく形成
し、かつ隣り合うステータ板の間の角度幅またはステー
タ磁極部の角度幅または凹部の角度幅と等しく形成して
あることが好ましい。
気抵抗の大きい狭幅連結部を介して繋げてあり、3つの
ステータ板が1つの部品となっていることが好ましい。
る径方向投影部分は非磁性材料で形成されていることが
好ましい。
いて説明する。図1に示すように、永久磁石から形成さ
れた2極着磁のロータ1を中心として、その回りを取り
囲む磁性材の薄板で形成されたステータ2が配置されて
いる。ロータ1は、図2(a)に示すように、厚肉の永
久磁石から成る円板から、その着磁方向と平行な方向の
側面を中心角90度分切除して第1切欠部1a,1bを
相対向して設けて、実質的に平面小判形の形状に形成し
てある。また、着磁方向と直交する方向の側面には、第
1切欠部1a,1bより切欠量の小さい中心角30度分
切除して第2切欠部1c,1dを相対向して形成してあ
る。
心角90度分の第1切欠部1a,1bと、図2(c)に
示される中心角30度分の第2切欠部1c,1dとが、
中心角30度分の同心円の4つの円弧面であるロータ磁
極部1e,1f,1g,1hを介して交互に連続し、こ
のために、ロータ1は図3に示すように、N極側とS極
側に磁束密度のピークがそれぞれ2つずつある疑似的4
極となっている。また同極どうし及び異極どうしの磁束
密度が急峻に変化するように、ロータ軸(図示せず。)
が嵌合する軸孔1iの大きさを選定し、かつ上記したよ
うな形状を決定している。
る。図4及び図5に示すように、ロータ1を等角度幅で
取り囲む3つのステータ板21,22,23からなり、
各ステータ板のそれぞれには、それぞれの角度中心位置
に設けてある凹部21a,22a,23aの両側に、円
弧状の1対のステータ磁極部21b,21cと、22
b,22cと、23b,23cとが形成してある。隣り
合うステータ板21と22、22と23、23と21の
間は、凹部2bと切欠部2c、凹部2eと切欠部2f、
凹部2hと切欠部2iとにより、磁気抵抗の大きい(断
面積の小さい)狭幅連結部2a,2d,2gとなってい
る。凹部21a,22a,23aと、ステータ磁極部2
1b,21c,22b,22c,23b,23cと、凹
部2b,2e,2hとは、いずれも中心角30度の角度
幅に形成してある。
2,23から延伸した外端部には、コイル芯31,3
2,33の一端部が固着してある。コイル芯31,3
2,33の他端部には、継鉄(ヨーク)4が固着してあ
る。各コイル芯31,32,33には、コイル31a,
32a,33aがそれぞれ巻回してある。これによっ
て、全体として磁気回路を構成し、6個のステータ磁極
部21b,21c,22b,22c,23b,23c
は、ロータ1の回りに等角度幅でかつ等間隔で位置して
いる。
形状を有しているので、ステータ2が励磁されていない
でロータ1が静止状態のときには、ロータ1の疑似的4
極のロータ磁極部1e,1f,1g,1hは、6個のス
テータ磁極部のうちの4個と磁気的に結合するようにな
っている。図4の状態では、ロータ磁極部1e,1f,
1g,1hはステータ磁極部21b,21c,22c,
23bと磁気的に結合しており、これは図3で説明した
ロータ1の磁束密度の疑似的4極にほぼ一致する位置で
磁気的に結合している。
駆動回路等(図示せず。)の出力信号が、コイル31
a,32a,33aに印加されることにより、ステータ
板21,22,23に磁界が発生し、その磁束の流れに
よりロータ1が回転されるものである。
に励磁した場合のロータ1の静止安定位置を示してい
る。ロータ1の安定位置は、ステップ1からステップ6
まであり、各ステップ1〜6におけるステータ板21,
22,23のN,Sの記号は、対応する各コイルにより
ステータ板が励磁された励磁方向を表わす。ステップ1
では、ロータ磁極部1e,1f,1g,1hは、ステー
タ磁極部21b,21c,22c,23bと対向してい
る。ステップ2では、ロータ磁極部1e,1f,1g,
1hは、ステータ磁極部23c,21b,22b,22
cと対向している。ステップ3では、ロータ磁極部1
e,1f,1g,1hは、ステータ磁極部23b,23
c,21c,22bと対向している。ステップ4では、
ロータ磁極部1e,1f,1g,1hは、ステータ磁極
部22c,23b,21b,21cと対向している。ス
テップ5では、ロータ磁極部1e,1f,1g,1h
は、ステータ磁極部22b,22c,23c,21bと
対向している。ステップ6では、ロータ磁極部1e,1
f,1g,1hは、ステータ磁極部21c,22b,2
3b,23cと対向している。
切り替わった瞬間の磁束の流れを示している。即ち、ス
テップ1では図6に示したように、ステータ板21がN
極、ステータ板22,23がS極に励磁されていたが、
ステップ2へ励磁が切り替わると、ステータ板21がN
極、ステータ板22がS極、ステータ板23がN極に切
り替わり、磁束の流れが、ステータ板23から磁極部2
3b,1h,1g,22cを通過してステータ板22へ
流れると同時に、ステータ板21から磁極部21c,1
f,22bを通過してステータ板22へ流れ、この磁束
の流れによってロータ1が回転を始め、図8に示すよう
に、磁束の流れが、ステータ極23から磁極部23c,
1e,1h,22cを通過してステータ板22へ流れる
と同時に、ステータ板21から磁極部21b,1f,1
g,22bを通過してステータ板22へ流れるようにな
り、ロータ1の磁束方向がこの磁束の流れと平行に、狭
い範囲で一致するように、時計方向に中心角60度だけ
回転した位置で停止する。この位置(図8)が図6のス
テップ2の位置である。同様にコイル31a,32a,
33aが順に励磁されて、磁束の流れが順次替わり、ロ
ータ1が中心角60度ずつ時計方向に歩進的に回転する
ことにより、各ステップを経て元のステップ1へ戻って
1回転する。
切り替わった瞬間の磁束の流れを示している。即ち、ス
テップ1では図6に示したように、ステータ板21がN
極、ステータ板22,23がS極に励磁されていたが、
ステップ3へ励磁が切り替わると、ステータ板21,2
2がS極、ステータ板23がN極に切り替わり、磁束の
流れが、ステータ板23から磁極部23b,1h,1
g,22cを通過してステータ板22へ流れると同時
に、ステータ板23から磁極部23c,1e,21bを
通過してステータ板21へ流れ、この磁束の流れによっ
てロータ1が回転を始め、図10に示すように、磁束の
流れが、ステータ板23から磁極部23b,1e,1
h,22bを通過してステータ板22へ流れると同時
に、ステータ板23から磁極部23c,1f,1g,2
1cを通過してステータ板21へ流れるようになり、ロ
ータ1の磁束方向がこの磁束の流れと平行に、狭い範囲
で一致するように、時計方向に中心角120度だけ回転
した位置で停止する。この位置(図10)がステップ3
の位置であり、図6において先に説明した駆動に対して
2倍の早送りとなる。同様にコイル31a,32a,3
3aが順に励磁されて、磁束の流れが順次切り替わり、
ロータ1が中心角120度ずつ時計方向に回転すること
により、1つおきのステップを経て元のステップ1へ戻
って1回転する。
回転の停止時には、ロータ1及びステータ2の磁束方向
が平行に狭い範囲で一致するために、強力に制動をかけ
ることができる。また上記の説明ではロータ1を時計方
向に回転するように励磁しているが、コイルの励磁の順
序を変えることにより、ロータ1を反時計方向に回転さ
せることも容易である。従って例えばこのモータを親子
時計に適用した場合に、指針の正転・逆転が可能であ
り、調針時には2倍速の早送り運針が可能であり、しか
も指針停止動作が極めて早く歯切れのよい運針動作が可
能である。
で、このロータ10では、図2のロータ1のように第2
切欠部1c,1dを設ける代わりに、この部分に凹部1
0c,10dを設けている。その他の構成は図2の場合
と実質的に同一である。
ので、このロータ20では、図2のロータ1のように第
2切欠部1c,1dに対応する径方向投影部分20aを
非磁性材料で形成し、その両側に磁性材料で形成した部
分20b,20cを貼着して構成している。この部分2
0b,20cの構成は図2の対応する部分と実質的に同
一である。
で、ステータ板31,32,33を分離して3部品で構
成してある。その他の構成は実質的に図4で説明したも
のと同一である。
で、ステータ板41,42,43の外縁から、深い凹部
40b,40d,40fを設け、これにより狭幅連結部
40a,40c,40eを設けてある。その他の構成は
実質的に図4で説明したものと同一である。
モータによれば、ロータは第1切欠部と第2切欠部の存
在によってN極側とS極側に磁束密度のピークがそれぞ
れ2つずつある疑似的4極であり、このロータを等角度
幅で取り囲む3つのステータ板のステータ磁極部の6個
は、ロータの回りに等角度幅でかつ等間隔で位置してい
るので、ステータ板が励磁されて磁束の流れを生じてロ
ータが回転し、回転を停止したときには磁束の流れがロ
ータの磁束方向と平行に狭い範囲で一致するので、強力
に制動をかけることができ、ロータの停止時には素早く
揺動運動(ハンチング)を収束させることができる。ま
た、ステータ板の励磁の順序を変えるだけで正逆転の駆
動が容易にでき、しかも、量産性、経済性に優れた簡単
な構成とすることができる。また、ステータ板の励磁の
仕方を変えることにより、2倍速ステップ駆動が可能で
あり、このモータを時計などに用いた場合には、時刻修
正時の指針の送りを速めてめて時刻修正動作の時間を短
縮でき、指針の振れが少ないので歯切れのよい指針の動
作を得ることができる。
正面図、(b)は左側面図、(c)は平面図である。
図である。
の関係を説明する一部拡大正面図である。
らステップ6までのロータの停止状態を説明する正面図
である。
の磁束の流れを示す一部拡大正面図である。
一部拡大正面図である。
の磁束の流れを示す一部拡大正面図である。
す一部拡大正面図である。
る。
る。
投影部分 2a,2d,2g 狭幅連結部 21,22,23 ステータ板 21a,22a,23a ステータの凹部 21b,21c ステータ磁極部 22b,22c ステータ磁極部 23b,23c ステータ磁極部 31,32,33 ステータ板 40a,40c,40e 狭幅連結部 41,42,43 ステータ板
Claims (5)
- 【請求項1】 永久磁石からなる2極着磁のロータと、
このロータを等角度幅で取り囲む3つのステータ板と、
各ステータ板を励磁して回転磁界を発生させる3つのコ
イルとを含み、 上記ロータは、その着磁方向と平行な方向の側面に第1
切欠部を相対向して有する実質的に小判形の形状に形成
してあるとともに、上記着磁方向と直交する方向の側面
には上記第1切欠部よりも切欠量の小さい第2切欠部が
相対向して形成してあり、 上記第1切欠部と上記第2切欠部の存在によって、上記
ロータはN極側とS極側に磁束密度のピークがそれぞれ
2つずつある疑似的4極となっており、 上記ステータ板のそれぞれには、それぞれの角度中心位
置に設けてある凹部の両側に円弧状の1対のステータ磁
極部が形成してあり、 上記ステータ磁極部の6個は、上記ロータの回りに等角
度幅でかつ等間隔で位置していることを特徴とする回転
磁界型モータ。 - 【請求項2】 請求項1において、隣り合うステータ板
の間の角度幅とステータ磁極部の角度幅と凹部の角度幅
とはそれぞれ実質的に等しく形成してあることを特徴と
する回転磁界型モータ。 - 【請求項3】 請求項1において、ロータの第2切欠部
の角度幅とその両側のロータ磁極部の角度幅は互いに等
しく形成してあり、かつ隣り合うステータ板の間の角度
幅またはステータ磁極部の角度幅または凹部の角度幅と
等しく形成してあることを特徴とする回転磁界型モー
タ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、隣
り合うステータ板の間は磁気抵抗の大きい狭幅連結部を
介して繋げてあり、3つのステータ板が1つの部品とな
っていることを特徴とする回転磁界型モータ。 - 【請求項5】 請求項1または3において、ロータの第
2切欠部に対応する径方向投影部分は非磁性材料で形成
されていることを特徴とする回転磁界型モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17693994A JP2698801B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 回転磁界型モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17693994A JP2698801B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 回転磁界型モータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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ID=16022387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17693994A Expired - Fee Related JP2698801B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 回転磁界型モータ |
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JP6481715B2 (ja) * | 2017-06-28 | 2019-03-13 | カシオ計算機株式会社 | ステッピングモータ |
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-
1994
- 1994-07-28 JP JP17693994A patent/JP2698801B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0847226A (ja) | 1996-02-16 |
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