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JP2684322B2 - 有害廃棄物の減容処理装置 - Google Patents

有害廃棄物の減容処理装置

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Publication number
JP2684322B2
JP2684322B2 JP5282148A JP28214893A JP2684322B2 JP 2684322 B2 JP2684322 B2 JP 2684322B2 JP 5282148 A JP5282148 A JP 5282148A JP 28214893 A JP28214893 A JP 28214893A JP 2684322 B2 JP2684322 B2 JP 2684322B2
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JP
Japan
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container
hazardous waste
plasma torch
drum
melting
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JP5282148A
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JPH07128498A (ja
Inventor
大八郎 櫻井
三津男 南
信義 広津
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所で発生す
る重金属や放射性物質で汚染された有害廃棄物の減容処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所から発生する廃棄物は、大
別すると、フィルター、イオン交換樹脂、プラスチッ
ク、木材、ウエス、衣類、紙などの可燃性の廃棄物と、
パイプ、鋼板、コンクリート、銅線などの重金属や放射
性物質などを含む不燃性の廃棄物とに二分される。前者
については、焼却・減容化の後、重金属や放射性物質な
どを含む灰として直接ドラム缶につめて保管、管理され
る場合と、不燃性の廃棄物と同様にそのままドラム缶に
つめて保管、管理される場合とがある。一方、後者につ
いては、そのまま、あるいはセメント、アスファルト、
樹脂などの空隙充填物とともにドラム缶につめて保管、
管理される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、原子力発
電所で発生する有害廃棄物は、従来より200リットル
のドラム缶に入れて保管されていたが、可燃性の有害廃
棄物の焼却灰は灰の嵩密度が低く、また不燃性の廃棄物
はドラム缶に十分な充填ができないためドラム缶の本数
が多くなり、輸送上の負荷が増大し、また保管場所を多
く要する。
【0004】ドラム缶に充填する場合の保管場所を削減
する方法が特開昭62−153800号公報に開示され
ている。これは、有害廃棄物を充填したドラム缶の外周
を予め花弁形に変形させた後コンテナにいれ、その後上
方から押し板を介してパンチにより前記ドラム缶を圧縮
・減容化し、減容化したドラム缶を新たなドラム缶にい
れて保管するものである。
【0005】この方法は従来に比し必要な保管場所が削
減できるが、ドラム缶に充填されている有害廃棄物は、
通常、重金属や放射性物質による汚染量が均一でないた
め、比較的汚染度合いの高い部分が新たなドラム缶の外
周部にくることがあり、雨水等による新たなドラム缶の
腐食等によって有害物質の漏出、あるいは放射線被爆の
恐れが生じる。また、ドラム缶破損を防止する必要があ
る等の課題がある。
【0006】また、一般に産業廃棄物の減容化処理装置
として燃焼式の溶融炉があるが、これでは燃焼温度が原
理的に高くならないため、特に有害廃棄物の中の金属類
が溶けにくく、さらに燃焼に酸素を多量に必要とするた
め排ガス処理設備が巨大となり、設備費が多大となる。
また、攪拌力が弱く、溶融物の均一化が困難であるとい
う問題がある。同様に、アーク式の溶融炉においては、
アーク圧により溶融後の放射性物質が排ガスとともに多
く飛散するため処理が複雑となり、非金属が溶融できな
いことも問題である。
【0007】さらに、特開昭60−186800号公報
には、誘導コイルをそなえた炉内に設けた金属製の筒状
加熱体内に容器を設置し、この容器中で原子力発電所で
発生する有害廃棄物およびその焼却灰を融剤とともに溶
融・固化する方法が開示されている。この方法は、同一
の容器内で有害廃棄物とその焼却灰とを同時に溶融・固
化処理することができ、その結果大幅な減容化が可能と
なり、また減容化物が安定な無機固化体となるため安全
である。
【0008】しかしながら、本方法は炉外に配設した誘
導コイルで溶融するため熱容量の関係から溶融に多大な
時間を要し、効率的な処理ができない。また、本方法に
おいては高温対応のため溶融時のルツボ容器として高価
な金属製またはセラミックス製容器が使用されるが、こ
の容器は溶解・固化の都度廃棄されるため処理コストが
大幅に増大する。
【0009】本発明は、有害廃棄物の処理におけるこの
ような種々の問題を解決し、より減容した形で安全に保
管するための装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、有害廃
棄物または有害廃棄物の焼却灰を内部に充填した複数個
のドラム缶を積み立てた状態で内蔵する空間を有する容
器の外周部に誘導コイルを配設し、該容器の上部にプラ
ズマトーチ、蓋および排ガス口を配設し、該容器の下部
に前記誘導コイルおよびプラズマトーチにより溶融した
溶融物の排出口を配設したことを特徴とする有害廃棄物
の減容処理装置である。
【0011】
【作用】ドラム缶がすっぽり入る容器の中には、原子力
発電所で発生する有害廃棄物またはその焼却灰が充填さ
れた複数のドラム缶を入れる。誘導コイルによりドラム
缶を加熱・発熱体として作用させ、内部の充填物を溶融
する。更に容器の上部に設けたプラズマトーチで溶融温
度の高い非金属の溶融を支援することにより、短時間で
容易に有害廃棄物およびその焼却灰を溶融・固化処理で
きる。特に、容器の内部は、複数のドラム缶が積み立て
た状態ですっぽり入るように隙間を小さくすれば、予熱
効果、誘導最適化等のため誘導コイルによる加熱効率が
極めて良くなる。また、溶融時に発生する排気ガス中に
は、高温酸化により放射性物質の飛散が少なく、排気ガ
スに同伴していく放射性物質が少なくなる。
【0012】プラズマトーチで発生させた高温のプラズ
マア−クの熱エネルギーによりプラズマトーチへの供給
ガスを加熱すると、プラズマトーチから噴出するガスの
温度は数千〜数万℃となる。この過熱されたガスの対流
伝熱や輻射伝熱などにより、誘導コイルのみでは融けに
くい放射性廃棄物中の特に溶融温度の高いアスベスト、
セラミックスや重金属の溶融処理が可能となる。さら
に、プラズマトーチから噴出する高温ガスはドラム缶内
の放射性物質の表面を加熱するが、誘導コイルにより誘
導加熱された溶融物は誘導コイルによる加熱領域の温度
差により対流がおこり攪拌されるので、プラズマ加熱に
よる被処理物の均一加熱が可能となり、加熱効率が向上
する。すなわち、誘導コイルとプラズマトーチという異
なる加熱手段をもうけることで、それぞれの加熱対象物
を効率よく加熱でき、加熱時間の短縮や完全融解処理が
可能となる。また、プラズマトーチ単体ではプラズマ流
速が大きく、加熱対象物である有害物質を飛散させるこ
とになるが、誘導溶融との組み合わせでプラズマ流速を
小さくすることが可能となり、加熱対象物の飛散を防止
できる。
【0013】
【実施例】図1に示す本発明の装置の一実施例について
説明する。
【0014】ドラム缶1の内部には、原子力発電所で発
生する有害廃棄物またはその焼却灰を充填する。内部に
複数個のドラム缶がすっぽり入る空間部を有する容器2
の炉外に誘導コイル8を配設する。容器2には、ドラム
缶1を容器2内に充填するための蓋3、溶融時に発生す
る排ガスの排気のための排ガス口4、容器2の上部のプ
ラズマトーチ5、溶融時に発生する非金属溶融物を炉外
に排出する排出口6、溶融時に発生する金属溶融物を炉
外に排出する排出口7を設ける。
【0015】まず、容器2の上部に設けた蓋3を開け、
複数個のドラム缶1を容器2の内部に積み重ね充填す
る。その後、炉外に配設した誘導コイル8に通電すると
ともに、容器2の上部に配設したプラズマトーチ5を起
動させる。時間の経過とともにドラム缶1は加熱されて
発熱し、内部の有害廃棄物またはその焼却灰はプラズマ
トーチ5の加熱作用の支援をうけて迅速に溶融する。
【0016】全ての溶融が終了すると、溶融物の比重差
によって上部に非金属溶融物が、下部に金属溶融物が分
離生成される。上部の非金属溶融物は排出口6より炉外
に排出し、新たなドラム缶に充填し、保管する。下部の
金属溶融物は排出口7より炉外に排出し、新たな廃棄物
容器に充填し、保管するか造塊することにより廃棄物容
器製造用、棒鋼製造用として有効に活用することができ
る。
【0017】溶融時に発生する排ガスは、図示していな
い排風機により排ガス口4を介して炉外に排出する。
【0018】誘導コイル8としては、設備費低減のため
現在溶鋼用として一般的に用いられている低周波または
高周波を用いるとよい。
【0019】また、プラズマトーチ5としては、たとえ
ばプラズマトーチ内に陰極と陽極を有し、その間でアー
ク放電によりプラズマアークを発生させる直流非移行型
プラズマトーチを用いることができるし、炉内に対向電
極を有し、加熱対象物に電流を流す直流移行型プラズマ
トーチや、交流によりプラズマを発生させる交流型プラ
ズマトーチを用いることもできる。
【0020】プラズマトーチは冷却水供給装置により水
冷された陰極と陽極を有する。陰極および陽極は直流電
源に接続されており、両極間にプラズマアークを発生す
る。プラズマトーチには供給ガスとして空気や窒素、あ
るいはアルゴンなどを用いることができる。本実施例で
は比較的安定したプラズマアークが得られる安いアルゴ
ンガスを使用した。ただし、より高いアーク電圧を実現
し、プラズマトーチによる投入電力を増加させたいとき
は、空気や窒素ガスを利用するとよい。プラズマトーチ
で発生した高温のプラズマアークの熱エネルギーにより
プラズマトーチへの供給ガスを加熱し、ガスの対流伝熱
や輻射伝熱などにより、誘導コイルのみでは融けにくい
放射性廃棄物中の特に溶融温度の高いアスベスト、セラ
ミックスや重金属の溶融処理を可能とする。
【0021】さらに、プラズマトーチ5の配置は1箇所
でもよいが、被溶融物上面のさらなる均一加熱を実現す
るためには、外周方向に2〜3の複数箇所に配設すると
さらによい。この際、たとえば、2本配設するときは、
交流移行型プラズマトーチを2本対象位置に配設すれ
ば、交流プラズマアークをプラズマトーチと被溶融物間
に発生させることができる上、プラズマアークが直接被
溶融物に接するので加熱効率も上がり有効である。ま
た、3本配設するときは、3相交流移行型プラズマトー
チを対象位置に3本配設し、3相交流によりプラズマア
ークを発生させることが有効である。
【0022】
【発明の効果】本発明の装置は、原子力発電所で発生す
る有害廃棄物またはその焼却灰を内部に充填したドラム
缶を短時間で溶融でき、また大幅に減容できる。処理対
象物が焼却灰の場合は従来に対し約1/3の減容化とな
り、不燃性の廃棄物の場合は従来に対し約1/7の減容
化となる。また、従来の可燃性廃棄物をそのまま処理す
る場合に対しては約1/600の減容となる。そして、
排ガス中への放射性物質の同伴量が少なく、後の排ガス
処理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有害廃棄物の減容処理装置の実施例を
示す図である。
【符号の説明】
1 ドラム缶 2 容器 3 蓋 4 排ガス口 5 プラズマトーチ 6 排出口 7 排出口 8 誘導コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−800(JP,A) 特開 昭60−186800(JP,A) 特開 平6−273587(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害廃棄物または有害廃棄物の焼却灰を
    内部に充填した複数個のドラム缶を積み立てた状態で内
    蔵する空間を有する容器の外周部に誘導コイルを配設
    し、該容器の上部にプラズマトーチ、蓋および排ガス口
    を配設し、該容器の下部に前記誘導コイルおよびプラズ
    マトーチにより溶融した溶融物の排出口を配設したこと
    を特徴とする有害廃棄物の減容処理装置。
JP5282148A 1993-10-18 1993-10-18 有害廃棄物の減容処理装置 Expired - Fee Related JP2684322B2 (ja)

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KR100515917B1 (ko) * 2002-10-29 2005-09-26 에틴시스템 주식회사 각종 폐기물의 전량 무공해 자원화를 위한 용융장치
WO2005077844A1 (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Noriyasu Takashima 廃棄物処理方法及び誘導加熱式熱分解炉
WO2005077847A1 (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Noriyasu Takashima 誘導加熱式廃棄物処理システム及び誘導加熱式廃棄物処理方法

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