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JP2680319B2 - 新規アゾール誘導体、その製造法及び該誘導体を活性成分として含有する農園芸用殺菌剤 - Google Patents

新規アゾール誘導体、その製造法及び該誘導体を活性成分として含有する農園芸用殺菌剤

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JP2680319B2
JP2680319B2 JP63007822A JP782288A JP2680319B2 JP 2680319 B2 JP2680319 B2 JP 2680319B2 JP 63007822 A JP63007822 A JP 63007822A JP 782288 A JP782288 A JP 782288A JP 2680319 B2 JP2680319 B2 JP 2680319B2
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JP
Japan
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derivative
compound
agricultural
formula
active ingredient
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JP63007822A
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宏之 江成
智 熊沢
宣夫 佐藤
俊英 最勝寺
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呉羽化学工業株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、植物病害を防除する活性成分としての有用
性を有するアゾール誘導体と、その製造法及び該アゾー
ル誘導体を活性成分として含有する農園芸用殺菌剤に関
する。
従来の技術 従来、農園芸用殺菌剤の活性成分としてのアゾール誘
導体は多数提案されているが、置換基を有するシクロペ
ンタンと結合した構造を有するアゾール誘導体は、特開
昭60−215674号にみられる程度である。特開昭60−2156
74号に開示されたアゾール誘導体は下記式に示したごと
く、アゾリルメチル基とフェニル基がジェミナル位(ge
minal位)結合をしている。
(式中、R1とR2は水素原子、ハイドロキシル基又は1〜
6個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、Xは水素
原子又はハロゲン原子を表わす。) 本発明者らは、上記公知のアゾール誘導体と異なり、
アゾリルメチル基とベンジル基がシクロペンタン環上の
隣接する炭素原子に結合している構造を有する、文献未
記載の新規化合物が殺菌活性を有する事を見出した。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、人畜に対する毒性が低くて取り扱い上
での安全性が高く、且つ広汎な植物病害に対して優れた
防除効果を示す農園芸用殺菌剤を開発する為に、多数の
アゾール誘導体を合成し、それらの実用性について検討
した結果、前記式(I)で示されるアゾール誘導体が上
述した特性を有する農園芸用殺菌剤として有効に適用し
得る事を見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明の目的は、農園芸用殺菌剤の活性成分と
しての有用性を有するアゾール誘導体とその製造法、及
び広汎な植物病害に対して優れた防除効果を示すと共
に、低毒性及び取り扱い上の安全性の点でも優れてい
る、前記アゾール誘導体を活性成分として含有する農園
芸用殺菌剤を提供する事にある。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の構成上の特徴は、下記一般式(I) (式中、Aは窒素原子又はCHを表わす) で示されるアゾール誘導体、該アゾール誘導体を製造
する為の方法としての、下記式(II) で示されるオキシラン誘導体と 下記一般式(III) (式中、Mは水素原子又はアルカリ金属を表わし、Aは
窒素原子又はCHを表わす) で示される1,2,4−トリアゾールもしくはイミダゾール
を反応させる事を特徴とする一般式(I) (式中、Aは窒素原子又はCHを表わす) で表わされるアゾール誘導体の製造法、及び上記一般
式(I)を有するアゾール誘導体を活性成分として含有
する農園芸用殺菌剤にある。
上記一般式(I)で示されるアゾール誘導体(文献未
記載の新規化合物)及び該アゾール誘導体を製造する為
の上記式(II)で示されるオキシラン中間体の理化学的
性質を示すと、表1及び表2の通りである。
問題点を解決するための手段 本発明に係る前記一般式(I)で示されるアゾール誘
導体を得る為の製造法及び該アゾール誘導体の有用性と
して農園芸用殺菌剤としての利用について説明する。
本発明に係るアゾール誘導体は下記方法に依り製造さ
れる。
前記式(II)で示されるオキシラン誘導体を、下記式
(III)で示される1,2,4−トリアゾール又はイミダゾー
ルと希釈剤の存在下に反応させる事に依り、前記一般式
(I)で示される目的のアゾール誘導体が得られる。
(式中、Mは水素原子又はアルカリ金属を表わし、Aは
窒素原子又はCHを表わす。) ここで出発物質として用いる前記式(II)で示される
オキシラン誘導体は、ジャーナル・オブ・ファルマシュ
チカル・サイエンス(J.Pharm.Sci.)68,1501(1979)
に記載の方法を参照し、下記式(IV)で示される、上記
文献記載の公知メチレンシクロペンタン誘導体を有機過
酸と希釈剤の存在下に反応させる事に依り、得る事がで
きる。
本発明に係る一般式(I)で示される化合物の製造法
に於ける一連の反応に於いて用いる希釈剤としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素
類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロ
ゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール等のアルコ
ール類:ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
テトラハイドロフラン等のエーテル類;その他アセトニ
トリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等を例示し得る。
前記式(II)で示されるオキシラン誘導体を製造する
には、上記式(IV)で示されるメチレンシクロペンタン
誘導体を前掲の希釈剤に溶解させ、これに過酸化水素や
過酢酸、過安息公香酸、メタ−クロロ過安息香酸等の有
機過酸を1.0〜3.0当量加えて、反応させるとよい。この
際の反応温度は溶媒としての上記希釈剤の凝固点から沸
点までの任意の温度を適用して得るが、実際上は0〜80
℃の範囲の温度で反応を行なう事が好ましい。又、反応
時間は0.5〜6.0時間の範囲であって、撹拌下に反応を行
なう事が好ましい。
上記反応の終了後、反応に依り得られた反応混合物を
水中に注加し、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼン、
ヘキサン等の有機溶剤に依り抽出して有機層を分離し、
次いで該有機層を水洗して乾燥した後、溶媒を減圧下に
留去し、得られた残渣を精製処理する事に依り、目的と
するオキシラン化合物を得る。精製処理は、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー等に付す事に依り行ない得
る。
メチレンシクロペンタン誘導体(IV)から得られるオ
キシラン化合物(II)は、その1−オキサスピロ[2.
4]ヘプタン環の3位と4位に於けるオキシラン基と4
−クロロベンジル基との立体配置に於いて、次の様な立
体異性構造をとる。
前記文献ジャーナル・オブ・ファルマシュチカル・サ
イエンス(J.Pharm.Sci.)68,1501(1979)にはオキシ
ラン誘導体(II)が混合物として記載されているが、本
発明者らは2つの立体異性体(II−A)及び(II−B)
が、例えばクロマトグラフィー(薄層、カラム、液体高
圧クロマトグラフィー等)に依って容易に分離できる事
を見出したものである。2つの構造の特徴は、例えばNM
Rスペクトルに依って与える事ができる。
一般式(I)で示されるアゾール誘導体を得るには、
例えば前記一般式(III)で示されるアゾール類を前掲
の希釈剤に溶解させたものに、必要に応じ、塩基の存在
下に、前記式(II)で示されるオキシラン類を0.5〜1.0
当量加えるか、もしくは逆に該オキシラン類を希釈剤に
溶解させたものに、上記アゾール類のアルカリ金属塩を
加えて反応させるとよい。
ここで用いる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等のアルカリ金属の炭酸塩;水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムターシ
ャリーブチラート等のアルカリ金属のアルコラート;水
酸化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素
化物、n−ブチルリチウム等のアルカリ金属のアルキル
化合物、その他トルエチルアミン、ピリジン等を例示し
得る。
この際の反応温度は溶媒としての上記希釈剤の凝固点
から沸点までの任意の温度を適用し得るが、実際上は0
〜150℃の範囲の温度で反応を行なう事が好ましい。
又、反応時間は5〜50時間の範囲であって、撹拌下に反
応を行なう事が好ましい。
上記反応の終了後、反応に依り得られた反応混合物を
水中に注加し、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼン等
の有機溶剤に依り抽出して有機層を分離し、次いで該有
機層を水洗して乾燥した後、溶媒を減圧下に留去し、得
られた残渣を精製処理する事に依り、目的とするアゾー
ル誘導体を得る。精製処理は、再結晶又はシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー等に付す事に依り行ない得る。
尚、一般式(I)で示されるアゾール誘導体には、そ
の原料化合物であるオキシラン誘導体に(II−A)と
(II−B)の異性体が存在する事に依り、オキシラン誘
導体(II)と1,2,4−トリアゾール又はイミダゾールと
反応させて得られる目的物、アゾール誘導体(I)にも
次の2つの立体異性体が存在してくる。
勿論、この2つの異性体(I−A)と(I−B)の分
離は例えばカラムクロマトグラフィーに依り行なう事が
できる。
次に、本発明に係る前記一般式(I)で示されるアゾ
ール誘導体(アゾリルシクロペンタノール誘導体)の農
園芸用殺菌剤の活性成分としての有用性について説明す
る。
本発明に係るアゾール誘導体は下記に示す広範囲な植
物病害に対して防除効果を呈する。
イネのいもち病(菌名:Pyricularia oryzae,以下同
じ)、イネのごま葉枯病(Cochliobolusmiyabeanus)、
イネの白葉枯病(Xanthomonasoryzae)、イネの紋枯病
(Rhizoctonia solani)、イネの小黒菌核病(Helminth
osporium sigmoideum)、イネの馬鹿苗菌病(Gibberell
afujikuroi)、リンゴのうどんこ病(Podosphaeraleuco
tricha)、リンゴの黒星病(Venturiainaequalis)、リ
ンゴのモニリア病(Moniliniamali)、リンゴの斑点落
葉病(Alternaria mali)リンゴの腐乱病(Valsa mal
i)、ナシの黒斑病(Alternaria kikuchiana)、ナシの
うどんこ病(Phyllactinia pyri)、ナシの黒星病(Ven
turia nashicola)、ブドウのうどんこ病(Uncinula ne
cator)、ブドウのさび病(Phakopsora ampelopsidi
s)、オオムギのうどんこ病(Erysiphe grminis f.sp.h
ordei)、オオムギの雲形病(Rhynchosporium secalis
f.sp.hordei)、オオムギの黒さび病(Puccinia gramin
is)、オオムギの黄さび病(Puccinia striiformis)、
コムギの赤さび病(Puccinia recondita)、コムギの葉
枯病(Septoria tritici)、コムギの黄さび病(Puccin
ia striiformis)、コムギのうどんこ病(Erysiphe gra
minis f.sp.tritici)、ウリ類のうどんこ病(Sphaerot
heca fuliginea)、スイカのつる割病(Fusarium oxysp
orum f.sp.niveum)、トマトのうどんこ病(Erysipheci
choracearum)、トマトの輪紋病(Alternariasolan
i)、ナスのうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、
イチゴのうどんこ病(Sephaerotheca humuli)、タバコ
のうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、タバコの赤
星病(Alternaria longipes)、テンサイの掲斑病(Cer
cospora beticola)、ジャガイモの夏疫病(Alternaria
solani)、ダイズの掲紋病(Septoria glycines)、ダ
イズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、核果類果樹の
灰星病(Monilinia fructicola)、種種の作物をおかす
灰色カビ病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotini
a sclerotiorum)、等に対して活性を有する。
尚、本発明に係るアゾール誘導体は、上掲の植物病害
のうちの幾つかの病害に対しては予防的な防除効果のみ
ならず、治療的効果も奏する。
前記一般式(I)で示されるアゾール誘導体の化合物
を農園芸用殺菌剤として適用するには、該化合物をその
まま、又は担体(希釈剤)と混合して粉剤、水和剤、粒
剤、乳剤並びに液剤の形態として有利に使用し得る。更
に、必要に応じて上記担体の他に展着剤、乳化剤、湿展
剤、固着剤等の助剤を添加する事に依り、効果を一層確
実にする事も勿論可能である。
ちなみに、本化合物は、1,2,4−トリアゾール環又は
イミダゾール環を含有しているので、無機酸塩、有機酸
塩もしくは金属錯塩等の形態でも使用し得る。
又、本化合物には、シクロペンタン環の1位と2位に
各々アゾリルメチル基と4−クロロベンジル基及びメチ
ル基が含有されているので、シス体とトランス体の幾何
異性体並びに光学異性体等の立体異性体が存在し得る
が、本発明では全ての単独の異性体並びに各異性体の任
意の比率での混合物も包含するものであり、従って、本
発明に係わる農園芸用殺菌剤はこれら異性体の単独又は
混合物を活性成分として含有するものを包含するもので
あると理解すべきである。
発明の実施例と効果 以下に本発明に係るアゾール誘導体とその中間体とし
てのオキシラン誘導体の具体的な製造法及び該誘導体を
活性成分として利用した農園芸用殺菌剤の具体例を示し
て、本発明の効果を説明する。
一般式(I)で示されるアゾール誘導体及びそれを製
造する為の式(II)で示されるオキシラン中間体の製造
法例: 実施例1 c−2−(4−クロロベンジル)−2,5,5−トリメチル
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)
−r−1−シクロペンタノール(表1に示した番号1の
化合物)の製造 無水ジメチルホルムアミド3mlに、水素化ナトリウム
(60%油性水素化ナトリウムを無水ヘキサンで洗浄した
もの)230mgを添加し、次いで、1H−1,2,4−トリアゾー
ル390mgを添加し、発泡が収まるまで室温下に撹拌し
た。得られた溶液に4−(4−クロロベンジル)−4,7,
7−トリメチル−1−オキサスピロ[2.4]ヘプタン(表
2に示した番号1の化合物)1.0gの無水ジメチルホルム
アミド2ml溶液を加え、120℃で24時間撹拌した。
得られた反応液を放冷後、氷水中に注ぎ、塩化メチレ
ンで抽出して有機層を得、該有機層を食塩水で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧下に溶媒
を留去した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液;酢酸エチル)に付して精製し、更にn−ヘキ
サン−酢酸エチルから再結晶して標題化合物1.06gを得
た。
実施例2 c−2−(4−クロロベンジル)−2,5,5−トリメチル
−1−(イミダゾール−1−イルメチル)−r−1−シ
クロペンタノール(表1に示した番号3の化合物)の製
造 無水ジメチルホルムアミド3mlに、水素化ナトリウム
(60%油性水素化ナトリウムを無水ヘキサンで洗浄した
もの)290mgを添加し、次いで、1H−イミダゾール500mg
を添加し、発泡が収まるまで室温下に撹拌した。得られ
た溶液に4−(4−クロロベンジル)−4,7,7−トリメ
チル−1−オキサスピロ[2.4]ヘプタン(表2に示し
た番号1の化合物)980mgの無水ジメチルホルムアミド2
ml溶液を加え、120℃で22時間撹拌した。
得られた反応液を放冷後、氷水中に注ぎ、塩化メチレ
ンで抽出して有機層を得、該有機層を食塩水で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧下に溶媒
を留去した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液;酢酸エチル)に付して精製し、更にn−ヘキ
サン−酢酸エチルから再結晶して標題化合物0.87gを得
た。
実施例3 4−(4−クロロベンジル)−4,7,7−トリメチル−1
−オキサスピロ[2.4]ヘプタン(表2に示した番号1
及び番号2の中間体化合物) 2−(4−クロロベンジル)−2,5,5−トリメチル−
1−メチレンシクロペンタン(式(IV)で示される化合
物)6.1gをクロロホルム60mlに溶解し、次いでm−クロ
ロ過安息香酸8.5gを添加し、氷冷下5時間撹拌した。次
に、水酸化カルシウム4.0gを添加し30分間室温下で撹拌
した。
析出する固体を別し、液のクロロホルム層から減
圧下にクロロホルムを留去して無色油状物を得た。
得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液;n−ヘキサン−塩化メチレン,6:1)に付して
精製し、標題化合物の番号1の化合物2.0g及び番号2の
化合物4.0gを得た。
次に、上記アゾール誘導体を活性成分として含有する
農園芸用殺菌剤の処方及び病原菌防除試験を示す。
本発明は、これらの化合物はそのまま、又は担体(希
釈剤)と混合して粉剤、水和剤、粒剤、乳剤又は液剤な
どの形態で農園芸用殺菌剤として有利に使用される。
本発明の農園芸用防除剤に更に必要に応じて展着剤、
乳化剤、湿展剤、固着剤などの助剤を添加することによ
り効果の確実を期する事は勿論良い。
次に本発明化合物の有効性を証する為若干の実施例を
示すが、担体(希釈剤)及び助剤、その混合比及び有効
成分は広い範囲で変更し得る物である。
処方例: 実施例4:粉剤 重量部 本発明化合物(化合物番号1) 3 クレー 40 タルク 57 を粉砕混合し、散粉として使用する。
実施例5:水和剤 重量部 本発明化合物(化合物番号2) 50 リグニンスルホン酸塩 5 アルキルスルホン酸塩 3 珪藻土 42 を粉砕混合して水和剤とし、水で希釈して使用する。
実施例6:粒剤 重量部 本発明化合物(化合物番号3) 5 ベントナイト 43 クレー 45 リグニンスルホン酸塩 7 を均一に混合し更に水を加えて練り合わせ、押し出し式
造粒機で粒状に加工乾燥して粒剤とする。
実施例7:乳剤 重量部 本発明化合物(化合物番号4) 20 ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 10 ポリオキシエチレレンソルビタンモノラウレート 3 キシレン 67 を均一に混合溶解して乳剤とする。
病原菌防除試験例: 実施例8 コムギうどんこ病防除効果試験 径10cmの素焼鉢を用いて栽培した第2葉期の幼苗コム
ギ(品種;農林64号、16本/鉢、3鉢/処理区使用)に
実施例5の如き水和剤形態のものを所定濃度に水で希釈
懸濁し、1鉢当たり5mlの割合で散布した。葉風乾後、
り病葉から採取したコムギうどんこ病菌胞子の懸濁液を
噴霧接種し、20〜24℃高湿度条件下に24時間保ちその後
は温室内に放置した。接種後9〜11日目にコムギうどん
こ病の病斑面積率を調査し、下記式により防除価を算出
した。
結果は表3に示す。
実施例9 コムギ赤さび病防除試験 径10cmの素焼鉢を用いて栽培した第2本葉時の幼苗コ
ムギ(品種;農林64号、16本/鉢)に、実施例5に示し
た水和剤形態のものを水で所定濃度に希釈懸濁し、5ml/
鉢の割合で散布した。散布葉風乾後、り病葉より採取し
たコムギ赤さび病菌夏胞子の懸濁液を噴霧接種し20〜23
℃高湿度条件下に24時間保った。その後ガラス温室内に
放置し、接触から7〜10日後にコムギ赤さび病の病斑面
積率を調査し、下記式により防除価を算出した。
結果は表4に示す。
実施例10 キュウリうどんこ病防除効果試験 径10cmの素焼き鉢を用いて栽培した第2本葉時のキュ
ウリ(品種;相模半白、1本/鉢、3鉢/処理区使用)
に実施例5の如き水和剤形態のものを所定濃度に水で希
釈懸濁し、1鉢当たり5ml散布した。散布葉風乾後、り
病葉より筆で胞子をふりかけて接種し、ガラス温室内で
発病させた。接触後9〜11日目にキュウリうどんこ病の
病斑面積率を調査し、下記式により防除価を算出した。
結果を表5に示す。
実施例11 各種病原菌に対する抗菌性試験 本例は、本発明によるアゾール誘導体の化合物の各種
植物病原菌に対する抗菌性を試験した結果を示したもの
である。
試験方法: 本発明化合物を、所定濃度となるように、ジメチルス
ルホキシドに溶解し、その0.6mlと、60℃前後のPSA培地
60mlを100ml三角フラスコ内でよく混合し、シャーレ内
に流し固化させた。一方、予め平板培地上で培養した供
試菌を直径4mmのコルクボーラーでうちぬき、上記の薬
剤含有平板培地上に接触した。接種後、各菌の生育適温
にて1〜3日間培養し、菌の生育を菌そう直径で測定
し、薬剤無添加区における菌の生育と比較して下記式に
従い菌糸伸長抑制率を求めた。
R=(dc−dt)100/dc 式中R=無菌糸伸長抑制率(%) dc=無処理平板上菌そう直径 dt=薬剤処理平板上菌そう直径 をそれぞれ示す。
結果を次の基準に従って5段階評価とし、表6に示し
た。
生育阻害度 5 菌糸伸長抑制率が100%〜90%以上のもの 4 菌糸伸長抑制率が90%未満〜70%以上のもの 3 菌糸伸長抑制率が70%未満〜40%以上のもの 2 菌糸伸長抑制率が40%未満〜20%以上のもの 1 菌糸伸長抑制率が20%未満のもの
【図面の簡単な説明】
添付の図面の第1図〜第4図はそれぞれ本発明に係る表
1の化合物番号1〜4の赤外線吸収スペクトルを、第
5、6図はそれぞれ表2の化合物番号1、2の赤外線吸
収スペクトルを示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Aは窒素原子又はCHを表わす) で示されるアゾール誘導体。
  2. 【請求項2】式(II) で示されるオキシラン誘導体と、下記一般式(III) (式中、Mは水素原子又はアルカリ金属を表わし、Aは
    窒素原子又はCHを表わす) で示される1,2,4−トリアゾールもしくはイミダゾール
    を反応させる事を特徴とする一般式(I) (式中、Aは窒素原子又はCHを表わす) で示されるアゾール誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(I) (式中、Aは窒素原子又はCHを表わす) で示されるアゾール誘導体を活性成分として含有する農
    園芸用殺菌剤。
JP63007822A 1988-01-18 1988-01-18 新規アゾール誘導体、その製造法及び該誘導体を活性成分として含有する農園芸用殺菌剤 Expired - Lifetime JP2680319B2 (ja)

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