JP2679207B2 - アブソリュートエンコーダ用符号板 - Google Patents
アブソリュートエンコーダ用符号板Info
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- JP2679207B2 JP2679207B2 JP1748989A JP1748989A JP2679207B2 JP 2679207 B2 JP2679207 B2 JP 2679207B2 JP 1748989 A JP1748989 A JP 1748989A JP 1748989 A JP1748989 A JP 1748989A JP 2679207 B2 JP2679207 B2 JP 2679207B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はアブソリュートエンコーダ用符号板に関す
るものである。
るものである。
[従来の技術] 特開昭54−118259号公報には、二列以上の磁化パター
ンのトラックをもつ符号板と、磁気抵抗効果素子(Magn
etoresistive Element;以下MR素子という)を利用した
検出器とを組合せた磁気式のアブソリュートエンコーダ
が示されている。
ンのトラックをもつ符号板と、磁気抵抗効果素子(Magn
etoresistive Element;以下MR素子という)を利用した
検出器とを組合せた磁気式のアブソリュートエンコーダ
が示されている。
一般にこの種のアブソリュートエンコーダでは2Nの分
解能を得るにはアブソリュートパターンとして最低N本
のトラックが必要であり、符号板が円盤型であれば、複
数のトラックが同心円状に配列される。例えばN=4の
場合、円盤型符号板には四本の円形トラックが同心円状
に設けられ、これらトラックに磁化の方向による二進符
号のアブソリュートパターンが形成される。夫々のトラ
ックにはMR素子からなるセンサが割当られ、符号板がそ
の中心回りに前記センサと相対的に回転するのに伴っ
て、符号板の任意の回転位置にて得られる各センサの出
力の組合せが絶対的な符号板の回転位置を与えるコード
信号になるようにしてある。
解能を得るにはアブソリュートパターンとして最低N本
のトラックが必要であり、符号板が円盤型であれば、複
数のトラックが同心円状に配列される。例えばN=4の
場合、円盤型符号板には四本の円形トラックが同心円状
に設けられ、これらトラックに磁化の方向による二進符
号のアブソリュートパターンが形成される。夫々のトラ
ックにはMR素子からなるセンサが割当られ、符号板がそ
の中心回りに前記センサと相対的に回転するのに伴っ
て、符号板の任意の回転位置にて得られる各センサの出
力の組合せが絶対的な符号板の回転位置を与えるコード
信号になるようにしてある。
一方、特開昭57−175211号公報または実開昭60−1529
16号公報には、「0」信号と「1」信号に対応する二種
の最小読取単位、つまり、磁気を持つ最小読取単位と磁
気を持たない最小読取単位とを所定の配列で1トラック
上に並べてなる符号板と、この符号板と相対移動可能で
トラック長さ方向に配置された複数の検出器からなる読
取ヘッドとからなり、各検出器から出力される信号列を
二進コードとして絶対位置を検出する磁気式または光学
式のアブソリュートエンコーダが示されている。
16号公報には、「0」信号と「1」信号に対応する二種
の最小読取単位、つまり、磁気を持つ最小読取単位と磁
気を持たない最小読取単位とを所定の配列で1トラック
上に並べてなる符号板と、この符号板と相対移動可能で
トラック長さ方向に配置された複数の検出器からなる読
取ヘッドとからなり、各検出器から出力される信号列を
二進コードとして絶対位置を検出する磁気式または光学
式のアブソリュートエンコーダが示されている。
[発明が解決しようとする課題] 前述の従来のアブソリュートエンコーダが用符号板で
は、特に磁気式の場合、第2図に示すように二種の最小
読取単位は全体が信号確定部となっており、そのため一
方が他方に悪影響を与え、これがノイズとなって、結
局、読取精度が低下するという問題点があった。
は、特に磁気式の場合、第2図に示すように二種の最小
読取単位は全体が信号確定部となっており、そのため一
方が他方に悪影響を与え、これがノイズとなって、結
局、読取精度が低下するという問題点があった。
[課題を解決するための手段] そこで本発明は、そのような符号板において二種の最
小読取単位の少なくとも一方について、その信号確定部
を単位全体ではなく単位の一部としたものである。
小読取単位の少なくとも一方について、その信号確定部
を単位全体ではなく単位の一部としたものである。
[作用] 本発明において、信号確定部とは、その単位が「0」
信号を表わすのか「1」信号を表わすのかを確定する領
域(範囲)を指している。例えば磁気式を例にとって解
り易く説明すると、実施例に対応する第1図に示すよう
に、一定ピッチで並んでいる複数の最小読取単位のうち
の「1」信号を表わす一方の単位の中にはその一部のみ
に着磁領域(斜線部分)があるのに対し、「0」信号を
表わす他方の単位には着磁部分が全く存在しない。この
一方の単位中の部分的な着磁領域部分こそがその単位を
「1」信号として確定させる信号確定部である。
信号を表わすのか「1」信号を表わすのかを確定する領
域(範囲)を指している。例えば磁気式を例にとって解
り易く説明すると、実施例に対応する第1図に示すよう
に、一定ピッチで並んでいる複数の最小読取単位のうち
の「1」信号を表わす一方の単位の中にはその一部のみ
に着磁領域(斜線部分)があるのに対し、「0」信号を
表わす他方の単位には着磁部分が全く存在しない。この
一方の単位中の部分的な着磁領域部分こそがその単位を
「1」信号として確定させる信号確定部である。
これに対して、従来の符号板では、第2図に示すよう
に、「1」信号を表わす一方の単位の全領域が着磁部分
によって占められ、単位全体が信号確定部になってい
た。
に、「1」信号を表わす一方の単位の全領域が着磁部分
によって占められ、単位全体が信号確定部になってい
た。
尚、本発明の符号板では、単位の一部領域にしか信号
確定部がないことから、その単位の読取に際しては前記
一部領域の着磁部分内で読取を行なう必要がある。従っ
て、同種の読取単位については各単位で信号確定部が異
なる位置にあることは好ましくなく、どの読取単位につ
いても、単位の領域中のほぼ中央位置に信号確定部が存
在することが望ましい。
確定部がないことから、その単位の読取に際しては前記
一部領域の着磁部分内で読取を行なう必要がある。従っ
て、同種の読取単位については各単位で信号確定部が異
なる位置にあることは好ましくなく、どの読取単位につ
いても、単位の領域中のほぼ中央位置に信号確定部が存
在することが望ましい。
また、本発明の符号板では読取単位をその信号確定部
で読取ることになるため、読取に際してタイミングをと
るためのクロック信号が別途必要になる。このクロック
信号としては、別の時計を用いて入手する手法もある
が、本発明の符号板上またはそれに並設した別の符号板
上に、アブソリュートパターンに沿って同一単位ピッ
チ、つまり長さの等しい読取単位からなるインクリメン
タルパターンを設け、これを別の検出器で読取ってクロ
ック信号を入手するのがよい。この場合、インクリメン
タルパターンを読み取って入手されるクロック信号は同
期性が多少バラつく(このバラつきは、インクリメンタ
ルパターンのピッチとアブソリュートパターンのピッチ
との位置関係が一致していない場合に生じる)ので、こ
のバラつきの範囲を符号板と読取ヘッドとの位相ずれか
ら計算して単位ごとの読取位置のトラック長さ方向の変
動範囲を予め求め、この変動範囲を包含するように前記
信号確定部の最小長さ範囲を前記変動範囲以上に広くす
ることが好ましい。
で読取ることになるため、読取に際してタイミングをと
るためのクロック信号が別途必要になる。このクロック
信号としては、別の時計を用いて入手する手法もある
が、本発明の符号板上またはそれに並設した別の符号板
上に、アブソリュートパターンに沿って同一単位ピッ
チ、つまり長さの等しい読取単位からなるインクリメン
タルパターンを設け、これを別の検出器で読取ってクロ
ック信号を入手するのがよい。この場合、インクリメン
タルパターンを読み取って入手されるクロック信号は同
期性が多少バラつく(このバラつきは、インクリメンタ
ルパターンのピッチとアブソリュートパターンのピッチ
との位置関係が一致していない場合に生じる)ので、こ
のバラつきの範囲を符号板と読取ヘッドとの位相ずれか
ら計算して単位ごとの読取位置のトラック長さ方向の変
動範囲を予め求め、この変動範囲を包含するように前記
信号確定部の最小長さ範囲を前記変動範囲以上に広くす
ることが好ましい。
同一または併設の符号板上に1トラック形式のアブソ
リュートパターンに沿ってインクリメンタルパターンの
トラックを添設し、このインクリメンタルトラックを利
用して作ったクロック信号をストローブ信号としてラッ
チ回路を動作させることにより、各検出器の出力パルス
を最適タイミングで同時に読取ってアブソリュート出力
を得る方式(特願昭63−170782)、または同様な符号板
を用いてインクリメンタルパターンから作ったクロック
信号により各検出器からの直列データ形式のアブソリュ
ート信号を最適タイミングでシフトレジスタなどに取り
こんで直列・並列データ変換を行うことによってアブソ
リュート出力を得る方式(特願昭63−171922)が先に提
案されている。これらはいずれも本発明の符号板の応用
例として使用可能である。一例として、前者の方式の概
要を第12図に示す。
リュートパターンに沿ってインクリメンタルパターンの
トラックを添設し、このインクリメンタルトラックを利
用して作ったクロック信号をストローブ信号としてラッ
チ回路を動作させることにより、各検出器の出力パルス
を最適タイミングで同時に読取ってアブソリュート出力
を得る方式(特願昭63−170782)、または同様な符号板
を用いてインクリメンタルパターンから作ったクロック
信号により各検出器からの直列データ形式のアブソリュ
ート信号を最適タイミングでシフトレジスタなどに取り
こんで直列・並列データ変換を行うことによってアブソ
リュート出力を得る方式(特願昭63−171922)が先に提
案されている。これらはいずれも本発明の符号板の応用
例として使用可能である。一例として、前者の方式の概
要を第12図に示す。
この第12図(a)の例はスケール目盛数が24=16(N
=4)パルスの光学式の例で、円盤型符号板101に1ト
ラックのアブソリュートパターンのトラック102とイン
クリメンタルトラック103が製作されている。トラック1
02のアブソリュートパターンは、 「0000110101111001」 になっている。104−1〜104−4は、トラック102の読
取用の光センサー(検出器の一例)であり、これより4
ビットの二進コードからなるアブソリュート信号を得
る。インクリメンタルトラック103は別の光センサー105
によって読取られる。尚、106は符号板1の回転軸心で
ある。
=4)パルスの光学式の例で、円盤型符号板101に1ト
ラックのアブソリュートパターンのトラック102とイン
クリメンタルトラック103が製作されている。トラック1
02のアブソリュートパターンは、 「0000110101111001」 になっている。104−1〜104−4は、トラック102の読
取用の光センサー(検出器の一例)であり、これより4
ビットの二進コードからなるアブソリュート信号を得
る。インクリメンタルトラック103は別の光センサー105
によって読取られる。尚、106は符号板1の回転軸心で
ある。
第12図(b)は、これらセンサーによる読取結果を処
理する出力回路の例を示したもので、センサー105から
のインクリメンタル信号と、センサー104−1〜104−4
からのアブソリュート信号とを、各々パルス整形回路11
0、110−1〜110−4で矩形波に波形整形し、その後、
アブソリュート信号はそのままラッチ回路114へ入力
し、インクリメンタルパルスはワンショット回路112へ
入力してその立上りと立下りの両方の時点でクロックパ
ルスを発生させ、これをラッチ回路114のストローブ信
号として使用する。この場合、前記クロックパルスはア
ブソリュート信号を構成する単位パルスのパルス幅の略
中央の時点にて立上るようにしてある。ラッチ回路114
はクロックパルスが到来する度にその時のアブソリュー
ト信号のパルスの高低レベル(このレベルの高と低が
「0,1」信号の一方及び他方に相当する)を読取り、次
のクロックが入るまでその値をラッチして、出力端子11
6−1〜116−4に出力し続ける。
理する出力回路の例を示したもので、センサー105から
のインクリメンタル信号と、センサー104−1〜104−4
からのアブソリュート信号とを、各々パルス整形回路11
0、110−1〜110−4で矩形波に波形整形し、その後、
アブソリュート信号はそのままラッチ回路114へ入力
し、インクリメンタルパルスはワンショット回路112へ
入力してその立上りと立下りの両方の時点でクロックパ
ルスを発生させ、これをラッチ回路114のストローブ信
号として使用する。この場合、前記クロックパルスはア
ブソリュート信号を構成する単位パルスのパルス幅の略
中央の時点にて立上るようにしてある。ラッチ回路114
はクロックパルスが到来する度にその時のアブソリュー
ト信号のパルスの高低レベル(このレベルの高と低が
「0,1」信号の一方及び他方に相当する)を読取り、次
のクロックが入るまでその値をラッチして、出力端子11
6−1〜116−4に出力し続ける。
このようなラッチ方式によって前述のエンコーダ出力
の誤り発生は回避されたが、先の提案に係る特願昭63−
170782の方式においては、符号板のアブソリュートパタ
ーン中の最小読取単位の信号内容を「0」か「1」かに
確定するための信号確定部が、第2図に示すように最小
読取単位の長さ寸法λ(トラック長手方向の寸法)と同
じに形成されているので、例えば磁気式では信号確定部
となる着磁部を正確な長さ寸法精度で形成しなければな
らない。
の誤り発生は回避されたが、先の提案に係る特願昭63−
170782の方式においては、符号板のアブソリュートパタ
ーン中の最小読取単位の信号内容を「0」か「1」かに
確定するための信号確定部が、第2図に示すように最小
読取単位の長さ寸法λ(トラック長手方向の寸法)と同
じに形成されているので、例えば磁気式では信号確定部
となる着磁部を正確な長さ寸法精度で形成しなければな
らない。
また光学式の場合、仮に一方の最小読取単位を例えば
符号板にあけた抜孔で表わすとき、その単位が連続して
いると符号板の機械的強度が低下するので補強の必要が
生じてしまう。
符号板にあけた抜孔で表わすとき、その単位が連続して
いると符号板の機械的強度が低下するので補強の必要が
生じてしまう。
更に、いずれの方式でも、符号板のアブソリュートパ
ターン中に、最長で、その単位ピッチλのN倍までの長
さの連続単位を形成しなければならないので、アブソリ
ュートコードのビット数Nが多くなるほど、高い寸法精
度で形成する必要がある。
ターン中に、最長で、その単位ピッチλのN倍までの長
さの連続単位を形成しなければならないので、アブソリ
ュートコードのビット数Nが多くなるほど、高い寸法精
度で形成する必要がある。
ところが、本発明の如く、信号確定部を読取単位の領
域中の一部に形成すると、これらの必要性は解消するの
で、アブソリュートエンコーダの組み立てと調整が容易
になる。
域中の一部に形成すると、これらの必要性は解消するの
で、アブソリュートエンコーダの組み立てと調整が容易
になる。
本発明の符号板を用いたアブソリュートエンコーダで
は、例えば本発明の符号板に対してトラックの長手方向
に相対移動可能な複数の検出器を設け、これら各検出器
によってアブソリュート信号のパルスの高低レベルを読
取る際に、最小読取単位の長さλより短い信号確定部だ
けを、別のクロックパルス信号に同期させて、対応する
パルスの幅内の時点で読取るのである。
は、例えば本発明の符号板に対してトラックの長手方向
に相対移動可能な複数の検出器を設け、これら各検出器
によってアブソリュート信号のパルスの高低レベルを読
取る際に、最小読取単位の長さλより短い信号確定部だ
けを、別のクロックパルス信号に同期させて、対応する
パルスの幅内の時点で読取るのである。
本発明の符号板を用いたアブソリュートエンコーダで
は、符号板のトラックのアブソリュートパターンが各検
出器で読取られると、各検出器から取り出されるパルス
列は前記アブソリュートパターンの一定の単位ピッチに
従うデジタルコード配列に対応したシリアルデータとな
っており、従って該パルス列を構成する単位パルスの高
低レベルを前記単位毎に別のクロックパルス信号に同期
して読取る。これにより前記クロック信号に基づいて前
記パルス列の各単位パルスの立上り・立下りから離れた
安定な時点で各検出器出力の読取りが行なわれるので、
エンコーダ出力に誤りが発生するのを極めて少なくする
ことが可能となる。
は、符号板のトラックのアブソリュートパターンが各検
出器で読取られると、各検出器から取り出されるパルス
列は前記アブソリュートパターンの一定の単位ピッチに
従うデジタルコード配列に対応したシリアルデータとな
っており、従って該パルス列を構成する単位パルスの高
低レベルを前記単位毎に別のクロックパルス信号に同期
して読取る。これにより前記クロック信号に基づいて前
記パルス列の各単位パルスの立上り・立下りから離れた
安定な時点で各検出器出力の読取りが行なわれるので、
エンコーダ出力に誤りが発生するのを極めて少なくする
ことが可能となる。
そして本発明では、アブソリュートパターン中の最小
読取単位が「0」であるか「1」であるかを確定する信
号確定部を、前記単位の長さλより小さく形成したの
で、隣接する信号確定部との間に間隔をあけられること
になる。
読取単位が「0」であるか「1」であるかを確定する信
号確定部を、前記単位の長さλより小さく形成したの
で、隣接する信号確定部との間に間隔をあけられること
になる。
尚、好ましくは前記クロックパルスはアブソリュート
パターンを形成した符号板に一緒に設けられたインクリ
メンタルパターンの読取り結果から得るものとするが、
これは軸で連結された別の符号板のインクリメンタルパ
ターンから得るようにしてもよく、この場合は前記軸の
ねじれも考慮に入れて前記信号確定部のトラック長さ方
向の寸法を決定する。
パターンを形成した符号板に一緒に設けられたインクリ
メンタルパターンの読取り結果から得るものとするが、
これは軸で連結された別の符号板のインクリメンタルパ
ターンから得るようにしてもよく、この場合は前記軸の
ねじれも考慮に入れて前記信号確定部のトラック長さ方
向の寸法を決定する。
本発明の実施例を図面と共に説明すれば以下の通りで
ある。
ある。
[実施例] 第3図(a)(b)は、MR素子を用いた磁気式アブソ
リュートエンコーダの場合の本発明の一実施例を示すも
のであり、同図(a)は円盤型符号板の模式平面図、同
図(b)は前記円盤型符号板に着磁されたアブソリュー
トパターン信号を読取るMR素子のセンサを示す模式平面
図である。
リュートエンコーダの場合の本発明の一実施例を示すも
のであり、同図(a)は円盤型符号板の模式平面図、同
図(b)は前記円盤型符号板に着磁されたアブソリュー
トパターン信号を読取るMR素子のセンサを示す模式平面
図である。
第3図(a)において、符号板1にはその回転軸心3
を中心とする三本の円形のトラック2a,2b,2cが同心円状
に設定されている。
を中心とする三本の円形のトラック2a,2b,2cが同心円状
に設定されている。
ここでトラック2a,2bはアブソリュートパターンを有
するトラックであり、この実施例では相補的なダブルト
ラックを用いて検出器の読み取りのS/N比を向上した場
合を例示しているが、勿論、一本のアブソリュートパタ
ーントラックによるものであってもよい。
するトラックであり、この実施例では相補的なダブルト
ラックを用いて検出器の読み取りのS/N比を向上した場
合を例示しているが、勿論、一本のアブソリュートパタ
ーントラックによるものであってもよい。
第1の円形トラック2a上には、円周を16分割(1目盛
単位がπ/8ラジアンに相当)した16目盛(N=4ビッ
ト)のアブソリュートパターンが、矢印で示した磁化方
向の着磁部(信号確定部に相当)Mを有する目盛単位
(最小読取単位)からなる着磁目盛6a〜6dと着磁部Mを
有していない目盛単位(最小読取単位)からなる未着磁
目盛7a〜7dとによって形成されている。尚、着磁部Mの
実際の様子は、ここでは第3図(c)の如くなってい
る。
単位がπ/8ラジアンに相当)した16目盛(N=4ビッ
ト)のアブソリュートパターンが、矢印で示した磁化方
向の着磁部(信号確定部に相当)Mを有する目盛単位
(最小読取単位)からなる着磁目盛6a〜6dと着磁部Mを
有していない目盛単位(最小読取単位)からなる未着磁
目盛7a〜7dとによって形成されている。尚、着磁部Mの
実際の様子は、ここでは第3図(c)の如くなってい
る。
第3図(a)の第1の円形トラック2aにおいて12時位
置から時計方向へ順に目盛構成を説明すると、未着磁目
盛7aは連続した四つの「0」目盛、着磁目盛6aは連続し
た二つの「1」目盛、未着磁目盛7bは単一の「0」目
盛、着磁目盛6bは単一の「1」目盛、未着磁目盛7cは単
一の「0」目盛、着磁目盛6cは連続した四つの「1」目
盛、未着磁目盛7dは連続した二つの「0」目盛、そして
着磁目盛6dは単一の「1」目盛と現すことができ、従っ
てこのパターンのアブソリュートコードは、 「0000110101111001」 ということになる。
置から時計方向へ順に目盛構成を説明すると、未着磁目
盛7aは連続した四つの「0」目盛、着磁目盛6aは連続し
た二つの「1」目盛、未着磁目盛7bは単一の「0」目
盛、着磁目盛6bは単一の「1」目盛、未着磁目盛7cは単
一の「0」目盛、着磁目盛6cは連続した四つの「1」目
盛、未着磁目盛7dは連続した二つの「0」目盛、そして
着磁目盛6dは単一の「1」目盛と現すことができ、従っ
てこのパターンのアブソリュートコードは、 「0000110101111001」 ということになる。
第2の円形トラック2b上にも、円周を16分割(1目盛
単位がπ/8ラジアンに相当)した16目盛(N=4ビッ
ト)のアブソリュートパターンが前述と同様の着磁目盛
6e〜6hと未着磁目盛7e〜7hによって形成されているが、
このアブソリュートパターンは第1のトラックのアブソ
リュートパターンの丁度反転パターンになっており、従
ってこのパターンのアブソリュートコードは、 「1111001010000110」 ということになる。
単位がπ/8ラジアンに相当)した16目盛(N=4ビッ
ト)のアブソリュートパターンが前述と同様の着磁目盛
6e〜6hと未着磁目盛7e〜7hによって形成されているが、
このアブソリュートパターンは第1のトラックのアブソ
リュートパターンの丁度反転パターンになっており、従
ってこのパターンのアブソリュートコードは、 「1111001010000110」 ということになる。
前記各着磁目盛6a〜6hを構成する目盛単位のそれぞれ
は1目盛の長さ寸法(角度範囲)λをもち、そのほぼ中
央部にトラック長手方向に寸法α<λを有する着磁部M
を夫々有している。
は1目盛の長さ寸法(角度範囲)λをもち、そのほぼ中
央部にトラック長手方向に寸法α<λを有する着磁部M
を夫々有している。
ここで、λは1目盛単位の長さ寸法であると共に目盛
単位の配列ピッチであり、第3図(a)ではN=4であ
るから、λは符号板1の円形トラック上では角度範囲に
して、 360/16=22.5度(π/8ラジアン) に相当する。
単位の配列ピッチであり、第3図(a)ではN=4であ
るから、λは符号板1の円形トラック上では角度範囲に
して、 360/16=22.5度(π/8ラジアン) に相当する。
着磁部Mは信号確定部であり、そのトラック長手方向
の寸法αは、1目盛単位の寸法λ未満にされると共に、
後述のように着磁部Mの寸法αに相当するアブソリュー
ト信号の単位パルス幅のなかに同期信号としてのクロッ
ク信号が必ず現れるように、クロック信号との相対誤差
をカバーするに足りるだけの寸法とされている。
の寸法αは、1目盛単位の寸法λ未満にされると共に、
後述のように着磁部Mの寸法αに相当するアブソリュー
ト信号の単位パルス幅のなかに同期信号としてのクロッ
ク信号が必ず現れるように、クロック信号との相対誤差
をカバーするに足りるだけの寸法とされている。
一番内側の第3のトラック2cは前述のクロック信号を
得るためのインクリメンタルパターンを有するものであ
り、このトラック2c上には、丁度1目盛の長さ寸法(角
度範囲)λに相当する16個の着磁区画N,Sが交互に極性
を変えて配列され、全周を16分割したインクリメンタル
パターンとなっている。
得るためのインクリメンタルパターンを有するものであ
り、このトラック2c上には、丁度1目盛の長さ寸法(角
度範囲)λに相当する16個の着磁区画N,Sが交互に極性
を変えて配列され、全周を16分割したインクリメンタル
パターンとなっている。
検出器10は、第3図(b)に示すように符号板1の各
アブソリュートパターントラック2a,2b毎にN=4個ず
つのMR素子センサ11a〜14a及び11b〜14bを有すると共
に、インクリメンタルパターントラック2cの読取り用に
一つのMR素子センサ30を有している。この検出器10は、
第3図(b)に鎖線で示したように符号板1と対置さ
れ、回転軸心3を中心とする両者間の相対回転に伴な
い、センサ11a〜14aが第1の円形トラック2aの着磁目盛
によるアブソリュートパターンを読取ると同時にセンサ
11b〜14bが第2の円形トラック2bの反転アブソリュート
パターンを読取り、そのときの同期したクロック信号を
得るべくセンサ30が第3の円形トラック2c上のインクリ
メンタルパターンを読取るものである。
アブソリュートパターントラック2a,2b毎にN=4個ず
つのMR素子センサ11a〜14a及び11b〜14bを有すると共
に、インクリメンタルパターントラック2cの読取り用に
一つのMR素子センサ30を有している。この検出器10は、
第3図(b)に鎖線で示したように符号板1と対置さ
れ、回転軸心3を中心とする両者間の相対回転に伴な
い、センサ11a〜14aが第1の円形トラック2aの着磁目盛
によるアブソリュートパターンを読取ると同時にセンサ
11b〜14bが第2の円形トラック2bの反転アブソリュート
パターンを読取り、そのときの同期したクロック信号を
得るべくセンサ30が第3の円形トラック2c上のインクリ
メンタルパターンを読取るものである。
アブソリュートパターンの読取に関して、同一トラッ
ク上での各MR素子センサ間の配置間隔は前記単位寸法λ
またはその整数倍であればよく、第3図(b)ではこの
間隔は丁度λにしてある。但し、整数倍の場合、アブソ
リュートパターンは前記とは異なったものとなる。例え
ば10目盛のアブソリュートエンコーダの場合、間隔がλ
のときは第8図(d)、間隔が2λの場合は第9図のよ
うなアブソリュートパターンになる。
ク上での各MR素子センサ間の配置間隔は前記単位寸法λ
またはその整数倍であればよく、第3図(b)ではこの
間隔は丁度λにしてある。但し、整数倍の場合、アブソ
リュートパターンは前記とは異なったものとなる。例え
ば10目盛のアブソリュートエンコーダの場合、間隔がλ
のときは第8図(d)、間隔が2λの場合は第9図のよ
うなアブソリュートパターンになる。
個々のMR素子センサについて、アブソリュートパター
ン読取用のセンサ11a,11bの構成をインクリメンタルパ
ターン読取用のセンサ30との関連構成と共に第4図に示
す。尚、アブソリュートパターン読取用の他のセンサ12
a,b〜14a,bの構成は、前記両センサ11a,11bの構成と同
様であるので説明を省略する。
ン読取用のセンサ11a,11bの構成をインクリメンタルパ
ターン読取用のセンサ30との関連構成と共に第4図に示
す。尚、アブソリュートパターン読取用の他のセンサ12
a,b〜14a,bの構成は、前記両センサ11a,11bの構成と同
様であるので説明を省略する。
第4図に示すように、第1のトラック2aのためのMR素
子センサ11aを構成するMR素子15aと、第2のトラック2b
のためのMR素子センサ11bを構成するMR素子15bとは、符
号板のトラック平面と並行な面内でトラック2a,2bに直
交する方向に一列に並んでいる。第3のトラック2cのた
めのMR素子センサ30は、トラック長手方向にλ/2の間隔
をあけた二本の細いMR素子15c,15dからなる。この場
合、センサ11a,11bのMR素子同士がトラック長手方向に
関し位置ずれなく揃えられているが、これは第3図
(a)に示すように、両トラック2a,2bが周方向に位相
差零で併設されているからであり、これらトラック同士
が或る位相差で周方向にずれて設けられている場合に
は、センサ11aと11bのMR素子15a,15bの配置も対応する
位相差でずらせばよい。
子センサ11aを構成するMR素子15aと、第2のトラック2b
のためのMR素子センサ11bを構成するMR素子15bとは、符
号板のトラック平面と並行な面内でトラック2a,2bに直
交する方向に一列に並んでいる。第3のトラック2cのた
めのMR素子センサ30は、トラック長手方向にλ/2の間隔
をあけた二本の細いMR素子15c,15dからなる。この場
合、センサ11a,11bのMR素子同士がトラック長手方向に
関し位置ずれなく揃えられているが、これは第3図
(a)に示すように、両トラック2a,2bが周方向に位相
差零で併設されているからであり、これらトラック同士
が或る位相差で周方向にずれて設けられている場合に
は、センサ11aと11bのMR素子15a,15bの配置も対応する
位相差でずらせばよい。
前記アブソリュートパターン読取用のMR素子15a,15b
は、第4図に示すように、15aと抵抗32a,15bと抵抗32b
がそれぞれ組にされて直列接続され、両直列接続パスで
電流の向きが互いに逆になるように直流電源端子17,20
間でブリッジ回路を形成し、その信号出力端子18,19間
に検出出力を生じるように構成してある。第4図には例
として両トラックの着磁目盛6a,6fが添画されている。
は、第4図に示すように、15aと抵抗32a,15bと抵抗32b
がそれぞれ組にされて直列接続され、両直列接続パスで
電流の向きが互いに逆になるように直流電源端子17,20
間でブリッジ回路を形成し、その信号出力端子18,19間
に検出出力を生じるように構成してある。第4図には例
として両トラックの着磁目盛6a,6fが添画されている。
また、インクリメンタルパターン読取用のセンサ30の
MR素子15c,15dは、第4図に示すように前記直流電源端
子17,20間で直列接続されており、同様に前記直流電源
端子間にて直列接続された固定抵抗32c,32dと共にブリ
ッジ回路を構成し、各直列接続バスの中間接続点を信号
出力端子33,34に接続している。MR素子は、それに水平
磁場がかかると磁界の極性に拘らずその強度に応じて自
身の電気抵抗値を低下させる。従って検出器10と符号板
1との相対移動によって第4図のアブソリュートパター
ン読取用のセンサの出力端子18、19に生じる信号は次の
ようになる。
MR素子15c,15dは、第4図に示すように前記直流電源端
子17,20間で直列接続されており、同様に前記直流電源
端子間にて直列接続された固定抵抗32c,32dと共にブリ
ッジ回路を構成し、各直列接続バスの中間接続点を信号
出力端子33,34に接続している。MR素子は、それに水平
磁場がかかると磁界の極性に拘らずその強度に応じて自
身の電気抵抗値を低下させる。従って検出器10と符号板
1との相対移動によって第4図のアブソリュートパター
ン読取用のセンサの出力端子18、19に生じる信号は次の
ようになる。
例えばMR素子15aに着磁目盛からの水平磁場がかかる
と、MR素子15aの抵抗値が小さくなるから出力端子18の
電位が上昇し、MR素子15bに磁場がかかると出力端子18
の電位が低下する。出力端子19の電位は固定抵抗32a,32
bによって直流電源端子17,20間の中間の所定電位に固定
されている。両トラックのパターンは相補的であり、ま
た両センサ共にMR素子同士がトラック長さ方向にずれて
いないので、これら両者の場合、出力端子18と19との間
に生じる電圧は振幅波形が丁度上下対称となる。
と、MR素子15aの抵抗値が小さくなるから出力端子18の
電位が上昇し、MR素子15bに磁場がかかると出力端子18
の電位が低下する。出力端子19の電位は固定抵抗32a,32
bによって直流電源端子17,20間の中間の所定電位に固定
されている。両トラックのパターンは相補的であり、ま
た両センサ共にMR素子同士がトラック長さ方向にずれて
いないので、これら両者の場合、出力端子18と19との間
に生じる電圧は振幅波形が丁度上下対称となる。
また、インクリメンタルパターン読取用のセンサ30の
出力端子33,34に生じる信号は次の通りである。すなわ
ち、一方のMR素子15cに水平磁場がかかると、その抵抗
値が小さくなるから、出力端子33の電位が上昇し、他方
のMR素子15dに水平磁場がかかると、その抵抗値が小さ
くなるから、出力端子33の電位が低下する。一方、出力
端子34の電位は、固定抵抗32c,32dによって直流電源端
子17,20間の中間の所定電位に固定されている。
出力端子33,34に生じる信号は次の通りである。すなわ
ち、一方のMR素子15cに水平磁場がかかると、その抵抗
値が小さくなるから、出力端子33の電位が上昇し、他方
のMR素子15dに水平磁場がかかると、その抵抗値が小さ
くなるから、出力端子33の電位が低下する。一方、出力
端子34の電位は、固定抵抗32c,32dによって直流電源端
子17,20間の中間の所定電位に固定されている。
両MR素子15c,15d間の間隔寸法は、インクリメンタル
パターンの各着磁目盛単位の長さ寸法λの丁度半分のλ
/2であるから、MR素子15c,15dの一方が最大抵抗値のと
きに他方は最低抵抗値となり、従って符号板1と検出器
10との相対移動によって出力端子33,34間にはインクリ
メンタルパターンのトラック2cに沿った水平磁場分布に
対応して変化する信号出力が得られる。
パターンの各着磁目盛単位の長さ寸法λの丁度半分のλ
/2であるから、MR素子15c,15dの一方が最大抵抗値のと
きに他方は最低抵抗値となり、従って符号板1と検出器
10との相対移動によって出力端子33,34間にはインクリ
メンタルパターンのトラック2cに沿った水平磁場分布に
対応して変化する信号出力が得られる。
第5図には前記検出器10の検出出力を処理するための
信号処理回路の一例が示され、第6図には符号板1のト
ラック2a,2bに形成された相補的なアブソリュートパタ
ーンおよびトラック2cに形成されたインクリメンタルパ
ターンの各着磁区画によるトラックに沿った水平磁場パ
ターンと前記信号処理回路の各部波形の例が示されてい
る。
信号処理回路の一例が示され、第6図には符号板1のト
ラック2a,2bに形成された相補的なアブソリュートパタ
ーンおよびトラック2cに形成されたインクリメンタルパ
ターンの各着磁区画によるトラックに沿った水平磁場パ
ターンと前記信号処理回路の各部波形の例が示されてい
る。
検出器10において、アブソリュートパターン読取用の
MR素子センサ11a,11bの一方の出力端子18は信号処理回
路21の入力端子22に接続されており、他方の出力端子19
は入力端子23に接続されている。他のアブソリュートパ
ターン読取用のMR素子センサ12a,12b〜14a,14bについて
も同様であるので、ここではMR素子センサ11a,11bの組
についてのみ説明する。
MR素子センサ11a,11bの一方の出力端子18は信号処理回
路21の入力端子22に接続されており、他方の出力端子19
は入力端子23に接続されている。他のアブソリュートパ
ターン読取用のMR素子センサ12a,12b〜14a,14bについて
も同様であるので、ここではMR素子センサ11a,11bの組
についてのみ説明する。
符号板1のトラック2aに形成されたアブソリュートパ
ターンの着磁目盛による磁場パターンは第6図(a)に
示す通りであり、これと相補的なトラック2bに形成され
た反転パターンの着磁目盛による磁場パターンは第6図
(b)に示す通りである。これを各々MR素子からなるセ
ンサ11a,11bで相対走査すると、出力端子18には第6図
(d)に示すような脈流パルス状の信号が現われ、もう
一方の出力端子には第6図(e)に示すようなほぼ一定
レベルの電圧信号が生じる。両出力端子18,19に現われ
る信号を信号処理回路21の差動アンプ24に入力して差動
増幅すると、差動アンプ24の出力端には第6図(f)に
示す通りのほぼ矩形波状の信号が得られる。この信号の
パルス立上りと立下がりは、パルス幅に関係なく一定の
急峻なものとなる。そこでこの信号をコンパレータ25に
よって或る一定の比較レベルで矩形波に変換すると、コ
ンパレータ25の出力端には第6図(g)に示すような矩
形波信号が得られる。この矩形波信号は読取手段の一部
としてのラッチ回路29の入力端に入力され、同様にして
センサ12aと12bの組、センサ13aと13bの組、センサ14a
と14bの組のそれぞれからの検出信号による矩形波信号
も夫々ラッチ回路の対応する入力端に入力される。
ターンの着磁目盛による磁場パターンは第6図(a)に
示す通りであり、これと相補的なトラック2bに形成され
た反転パターンの着磁目盛による磁場パターンは第6図
(b)に示す通りである。これを各々MR素子からなるセ
ンサ11a,11bで相対走査すると、出力端子18には第6図
(d)に示すような脈流パルス状の信号が現われ、もう
一方の出力端子には第6図(e)に示すようなほぼ一定
レベルの電圧信号が生じる。両出力端子18,19に現われ
る信号を信号処理回路21の差動アンプ24に入力して差動
増幅すると、差動アンプ24の出力端には第6図(f)に
示す通りのほぼ矩形波状の信号が得られる。この信号の
パルス立上りと立下がりは、パルス幅に関係なく一定の
急峻なものとなる。そこでこの信号をコンパレータ25に
よって或る一定の比較レベルで矩形波に変換すると、コ
ンパレータ25の出力端には第6図(g)に示すような矩
形波信号が得られる。この矩形波信号は読取手段の一部
としてのラッチ回路29の入力端に入力され、同様にして
センサ12aと12bの組、センサ13aと13bの組、センサ14a
と14bの組のそれぞれからの検出信号による矩形波信号
も夫々ラッチ回路の対応する入力端に入力される。
一方、符号板1のトラック2cに形成されたインクリメ
ンタルパターンの水平磁場パターンは第6図(c)に示
す通りであり、これをλ/2の間隔をあけた二本のMR素子
15c,15dからなるセンサ30で相対走査すると、センサ30
の出力端子33,34間には水平磁場パターンに対応した波
形の脈流パルス状の信号が現われるから、これを信号処
理回路21内の増幅回路26とシュミットトリガ回路27で矩
形波に波形整形したのち、モノマルチ回路28に入力す
る。モノマルチ回路28は、前記矩形波の立上りと立下り
の両方で第6図(h)に示すような前記クロック信号と
してのスクローブパルスを出力し、これをラッチ回路29
に与えている。
ンタルパターンの水平磁場パターンは第6図(c)に示
す通りであり、これをλ/2の間隔をあけた二本のMR素子
15c,15dからなるセンサ30で相対走査すると、センサ30
の出力端子33,34間には水平磁場パターンに対応した波
形の脈流パルス状の信号が現われるから、これを信号処
理回路21内の増幅回路26とシュミットトリガ回路27で矩
形波に波形整形したのち、モノマルチ回路28に入力す
る。モノマルチ回路28は、前記矩形波の立上りと立下り
の両方で第6図(h)に示すような前記クロック信号と
してのスクローブパルスを出力し、これをラッチ回路29
に与えている。
この場合、第6図(g)(h)に示すように、前記ス
クロールパルスは、アブソリュートパターンの読取結果
である矩形波信号の最小目盛構成単位のパルス幅のほぼ
中央の時点に同期して生じるようになっており、これに
よって、各コンパレータ25からの矩形波信号の高低レベ
ルの読取のタイミングをラッチ回路29で前記ストローブ
パルス時点に揃え、第6図(g)に示す矩形波の立上り
・立下りから離れたパルス幅のほぼ中ほどの安定した時
点で各矩形波信号を同時に読取るようにし、誤った内容
での読取を防いでいる。読取った結果の二進数を第6図
(i)に示す。
クロールパルスは、アブソリュートパターンの読取結果
である矩形波信号の最小目盛構成単位のパルス幅のほぼ
中央の時点に同期して生じるようになっており、これに
よって、各コンパレータ25からの矩形波信号の高低レベ
ルの読取のタイミングをラッチ回路29で前記ストローブ
パルス時点に揃え、第6図(g)に示す矩形波の立上り
・立下りから離れたパルス幅のほぼ中ほどの安定した時
点で各矩形波信号を同時に読取るようにし、誤った内容
での読取を防いでいる。読取った結果の二進数を第6図
(i)に示す。
本実施例においては、このような読取タイミングの選
定は、アブソリュートパターンのトラック2a,2bとその
検出器11a,b〜14a,bとの組合せに対して、インクリメン
タルパターンのトラック2cとその検出器30との組合せの
配置上の位相差を適当に選定することで実現している。
定は、アブソリュートパターンのトラック2a,2bとその
検出器11a,b〜14a,bとの組合せに対して、インクリメン
タルパターンのトラック2cとその検出器30との組合せの
配置上の位相差を適当に選定することで実現している。
ラッチ回路29は、前述のようなクロック信号としての
ストローブパルスの到来の度に各入力端の矩形波信号の
高低レベルをラッチしてその出力端子27a〜27dに出力す
る。このようにして四つの出力端子27a〜27dから前記符
号板1のπ/8ラジアンの回転角度毎に「0,1」の組合せ
の異なる4桁の2進コード信号が得られるようになって
いる。
ストローブパルスの到来の度に各入力端の矩形波信号の
高低レベルをラッチしてその出力端子27a〜27dに出力す
る。このようにして四つの出力端子27a〜27dから前記符
号板1のπ/8ラジアンの回転角度毎に「0,1」の組合せ
の異なる4桁の2進コード信号が得られるようになって
いる。
前記四組の各センサからの検出信号によって前記信号
処理回路25の出力端子25a,25b,25c,25dに現われる矩形
波信号を、第3図(a)(b)に対応させる図示すると
第7図に示す(a)(b)(c)(d)の通りである。
尚、第7図の(e)はシュミットトリガ回路27から出力
されているインクリメンタルパターンの読取結果に対応
する矩形波信号であり、この信号の立上りと立下りの双
方で読取タイミングを与えるストローブパルスが発生さ
れる。この場合、固定された検出器10に対し、符号板1
が第3図(b)に矢印で示すように反時計方向に回転し
ているものとする。この実施例では、前述のようにN=
4であるからアブソリュートコードは2N=16目盛であ
り、第3図(b)に示すように、符号板1の円周方向へ
各々間隔λで並べた四組のMR素子センサ11a−11b,12a−
12b,13a−13b,および14a−14bによる検出信号によって
出力端子27a〜27dから符号板1の一回転に亙って同じ
「0,1」の組合せのコード信号が生じないように、トラ
ック2上のアブソリュートパターンの配列(アブソリュ
ートコード)が定められ、これは前述した通り、 「0000110101111001」である。
処理回路25の出力端子25a,25b,25c,25dに現われる矩形
波信号を、第3図(a)(b)に対応させる図示すると
第7図に示す(a)(b)(c)(d)の通りである。
尚、第7図の(e)はシュミットトリガ回路27から出力
されているインクリメンタルパターンの読取結果に対応
する矩形波信号であり、この信号の立上りと立下りの双
方で読取タイミングを与えるストローブパルスが発生さ
れる。この場合、固定された検出器10に対し、符号板1
が第3図(b)に矢印で示すように反時計方向に回転し
ているものとする。この実施例では、前述のようにN=
4であるからアブソリュートコードは2N=16目盛であ
り、第3図(b)に示すように、符号板1の円周方向へ
各々間隔λで並べた四組のMR素子センサ11a−11b,12a−
12b,13a−13b,および14a−14bによる検出信号によって
出力端子27a〜27dから符号板1の一回転に亙って同じ
「0,1」の組合せのコード信号が生じないように、トラ
ック2上のアブソリュートパターンの配列(アブソリュ
ートコード)が定められ、これは前述した通り、 「0000110101111001」である。
従って出力端子27aを20、27bを21、27cを22、27dを23
に割り当てると、相対回転角度π/8ラジアン毎に異なる
内容の4目盛のアブソリュート信号が得られ、第7図に
はそれぞれのアブソリュート信号に対応する十六進数が
(f)として添え書きされている。これから解るよう
に、第7図の矩形波信号をそのまま数値化すれば16の十
六進数となり、またこれは符号板1を一回転した場合に
一箇所として同じ数値となっておらず、従ってアブソリ
ュートエンコーダが構成されていることが解る。
に割り当てると、相対回転角度π/8ラジアン毎に異なる
内容の4目盛のアブソリュート信号が得られ、第7図に
はそれぞれのアブソリュート信号に対応する十六進数が
(f)として添え書きされている。これから解るよう
に、第7図の矩形波信号をそのまま数値化すれば16の十
六進数となり、またこれは符号板1を一回転した場合に
一箇所として同じ数値となっておらず、従ってアブソリ
ュートエンコーダが構成されていることが解る。
アブソリュートパターンの配列の決定は次のようにし
て行なう。
て行なう。
即ち、目盛数が少ないときは順次試行錯誤的に行なっ
てもよいが、目盛数が多くなるとコンピュータで演算さ
せる必要がある。
てもよいが、目盛数が多くなるとコンピュータで演算さ
せる必要がある。
前述の4目盛の場合で説明すると、例えば各目盛が
「0」の場合は必ず存在するから、先ず4つの「0」の
連続「0,0,0,0」を考える。そして「0」が5つ連続す
ると同じ組合せが生じてしまうことになるから、「0」
が4つ続いた後には必ず「1」がくると考える。このよ
うにして順次「0」か「1」かを追加していき、4つず
つの区切りで1目盛ずつシフトしたときに同じ内容の組
合せが生じないようにすればよい。
「0」の場合は必ず存在するから、先ず4つの「0」の
連続「0,0,0,0」を考える。そして「0」が5つ連続す
ると同じ組合せが生じてしまうことになるから、「0」
が4つ続いた後には必ず「1」がくると考える。このよ
うにして順次「0」か「1」かを追加していき、4つず
つの区切りで1目盛ずつシフトしたときに同じ内容の組
合せが生じないようにすればよい。
このようにしてコンピュータに演算させた結果を第8
図(a)(b)(c)(d)に示す。
図(a)(b)(c)(d)に示す。
第8図(a)は32目盛、即ちN=5ビットの場合のア
ブソリュートコード、第8図(b)は64目盛、即ちN=
6ビットの場合のアブソリュートコード、第8図(c)
は256目盛、即ちN=8ビットの場合のアブソリュート
コード、そして第8図(c)は1024目盛、即ちN=10ビ
ットの場合のアブソリュートコードである。
ブソリュートコード、第8図(b)は64目盛、即ちN=
6ビットの場合のアブソリュートコード、第8図(c)
は256目盛、即ちN=8ビットの場合のアブソリュート
コード、そして第8図(c)は1024目盛、即ちN=10ビ
ットの場合のアブソリュートコードである。
第8図(b)(c)(d)のアブソリュートコード
は、行の末尾の目盛がその次(下)の行の先頭の目盛に
つながって一連のものとして構成される。
は、行の末尾の目盛がその次(下)の行の先頭の目盛に
つながって一連のものとして構成される。
これら第8図のアブソリュートコードをロータリーエ
ンコーダに用いる場合には、最下行の最後の目盛が第1
行の先頭の目盛につながって無端状に連続するようにす
る。
ンコーダに用いる場合には、最下行の最後の目盛が第1
行の先頭の目盛につながって無端状に連続するようにす
る。
第8図の例ではMR素子センサをアブソリュートパター
ンの1目盛相当分の間隔(λ)で連続配置する場合のコ
ード配列を示したが、パターンが細かくなってセンサの
寸法上の制限により1目盛間隔での連続配置が物理的に
困難になる場合は、アブソリュートパターンのコード配
列を工夫することによって、例えばコード配列の1目盛
置きに2λの間隔でMR素子センサを配置することができ
る。そのような一例として第9図にN=10の場合のアブ
ソリュートコードを示す。この場合はN=10であるから
10個のMR素子センサが1目盛置き、つまり間隔2λで配
置される。
ンの1目盛相当分の間隔(λ)で連続配置する場合のコ
ード配列を示したが、パターンが細かくなってセンサの
寸法上の制限により1目盛間隔での連続配置が物理的に
困難になる場合は、アブソリュートパターンのコード配
列を工夫することによって、例えばコード配列の1目盛
置きに2λの間隔でMR素子センサを配置することができ
る。そのような一例として第9図にN=10の場合のアブ
ソリュートコードを示す。この場合はN=10であるから
10個のMR素子センサが1目盛置き、つまり間隔2λで配
置される。
勿論、他の間隔についても同様にアブソリュートコー
ドを適宜定めることは可能であり、一般的にはλの整数
倍の間隔についてアブソリュートコードを作ることがで
きる。
ドを適宜定めることは可能であり、一般的にはλの整数
倍の間隔についてアブソリュートコードを作ることがで
きる。
このようなアブソリュートコードによれば1トラック
でアブソリュートパターンが実現できるので、所謂イン
クリメンタル型のエンコーダと大きさが殆ど変わらない
アブソリュートエンコーダを得ることが可能である。
でアブソリュートパターンが実現できるので、所謂イン
クリメンタル型のエンコーダと大きさが殆ど変わらない
アブソリュートエンコーダを得ることが可能である。
以上は磁気式アブソリュートエンコーダの例である
が、第10図〜第11図は光学式アブソリュートエンコーダ
の実施例を示している。
が、第10図〜第11図は光学式アブソリュートエンコーダ
の実施例を示している。
第10図(a)において、符号板4には不透明部分だけ
で形成された「0」目盛単位と、透明部分Tを含む
「0」目盛単位とからなる前述と同様のアブソリュート
パターンを設けたトラック5aと、一周分を16等分して各
分割領域を不透明部分と透明部分とに交互に繰り返して
インクリメンタルパターンとしたトラック5bとが併設さ
れている。このアブソリュートパターンのトラック5aに
おける透明部Tは信号確定部であり、そのトラック長さ
方向の寸法αが目盛単位の寸法λより小さいことは前述
の磁気式の場合と同様である。
で形成された「0」目盛単位と、透明部分Tを含む
「0」目盛単位とからなる前述と同様のアブソリュート
パターンを設けたトラック5aと、一周分を16等分して各
分割領域を不透明部分と透明部分とに交互に繰り返して
インクリメンタルパターンとしたトラック5bとが併設さ
れている。このアブソリュートパターンのトラック5aに
おける透明部Tは信号確定部であり、そのトラック長さ
方向の寸法αが目盛単位の寸法λより小さいことは前述
の磁気式の場合と同様である。
符号板4には、第10図(b)に示すように符号板を挟
んで対向する光源81a〜84aと光電センサ81b〜84bの組お
よび光源80aと光電センサ80bの組が検出器として組み合
され、これら検出器と符号板4とは回転軸心9を中心と
する相対回転を行なう。
んで対向する光源81a〜84aと光電センサ81b〜84bの組お
よび光源80aと光電センサ80bの組が検出器として組み合
され、これら検出器と符号板4とは回転軸心9を中心と
する相対回転を行なう。
この検出器は、トラック5aを読取るために間隔λでト
ラック長手方向に配列された四つの光電センサ81a,82a,
83a,84aと、トラック5bを読取るための単一の光電セン
サ80bからなり、これらの相対配置関係については前述
の磁気式アブソリュートエンコーダの実施例の場合と同
様に、光電センサ81b〜84bが互いにλの間隔でトラック
5aに沿って配列され、これらに対して角度位置でλ/2だ
けずれた位置にて光電センサ80bがトラック5bに対設さ
れている。
ラック長手方向に配列された四つの光電センサ81a,82a,
83a,84aと、トラック5bを読取るための単一の光電セン
サ80bからなり、これらの相対配置関係については前述
の磁気式アブソリュートエンコーダの実施例の場合と同
様に、光電センサ81b〜84bが互いにλの間隔でトラック
5aに沿って配列され、これらに対して角度位置でλ/2だ
けずれた位置にて光電センサ80bがトラック5bに対設さ
れている。
第11図には前記各光電センサ80b〜84bの検出出力を処
理するための信号処理回路の一例が示されている。第11
図の信号処理回路では、これら各光電センサの検出出力
をパルス整形回路90〜94で整形処理し、夫々磁気式と同
じように第7図に示すような矩形波信号を得ている。第
7図において(a)〜(d)は夫々整形回路91〜94の出
力を、また(e)は整形回路90の出力波形に対応する。
第7図に示したように、インクリメンタルパターンの読
取結果に対応する光電センサ80bの検出信号から得られ
た矩形波信号(e)の立上りと立下りのタイミングは、
矩形波信号(a)〜(d)の最小目盛単位のパルス幅の
略中央となっている。この矩形波信号(e)はモノマル
チ回路95にトリガ信号として入力され、モノマルチ回路
95は前記トリガパルスの立上りと立下りの双方でパルス
出力を生じる。96はラッチ回路であり、パルス整形回路
91〜94から出力される矩形波信号(a)〜(d)を、前
記モノマルチ回路95から出力されるパルス(ストローブ
パルス)の到来時点でラッチして出力端子97a〜97dに取
り出すようになっている。これによって各出力端子97a
〜97dに前述と同様な4目盛の二進コード信号が得られ
ることは述べるまでもない。
理するための信号処理回路の一例が示されている。第11
図の信号処理回路では、これら各光電センサの検出出力
をパルス整形回路90〜94で整形処理し、夫々磁気式と同
じように第7図に示すような矩形波信号を得ている。第
7図において(a)〜(d)は夫々整形回路91〜94の出
力を、また(e)は整形回路90の出力波形に対応する。
第7図に示したように、インクリメンタルパターンの読
取結果に対応する光電センサ80bの検出信号から得られ
た矩形波信号(e)の立上りと立下りのタイミングは、
矩形波信号(a)〜(d)の最小目盛単位のパルス幅の
略中央となっている。この矩形波信号(e)はモノマル
チ回路95にトリガ信号として入力され、モノマルチ回路
95は前記トリガパルスの立上りと立下りの双方でパルス
出力を生じる。96はラッチ回路であり、パルス整形回路
91〜94から出力される矩形波信号(a)〜(d)を、前
記モノマルチ回路95から出力されるパルス(ストローブ
パルス)の到来時点でラッチして出力端子97a〜97dに取
り出すようになっている。これによって各出力端子97a
〜97dに前述と同様な4目盛の二進コード信号が得られ
ることは述べるまでもない。
尚、以上に述べた実施例では、回転角位置を読取るた
めのロータリーエンコーダを主に説明したが、本発明は
直線位置を読み取るためのリニアエンコーダにも適用で
き、その場合には、長尺板状の符号板に前述のようなア
ブソリュートパターンを直線状に形成すればよい。
めのロータリーエンコーダを主に説明したが、本発明は
直線位置を読み取るためのリニアエンコーダにも適用で
き、その場合には、長尺板状の符号板に前述のようなア
ブソリュートパターンを直線状に形成すればよい。
またクロック信号(ストローブパルス)を得るために
符号板にインクリメンタルパターンのトラックを併設し
た場合を例に挙げたが、符号板と検出器の相対移動が常
に一定速度で行なわれるようなエンコーダの場合には、
信号処理回路中に一定周波数のクロックパルス発振器を
もたせることにより、インクリメンタルパターンのトラ
ックとその検出系を省くことができる。
符号板にインクリメンタルパターンのトラックを併設し
た場合を例に挙げたが、符号板と検出器の相対移動が常
に一定速度で行なわれるようなエンコーダの場合には、
信号処理回路中に一定周波数のクロックパルス発振器を
もたせることにより、インクリメンタルパターンのトラ
ックとその検出系を省くことができる。
[発明の効果] 以上に述べたように、本発明によれば、符号板のアブ
ソリュートターン中の信号確定部が最小読取単位より小
さく形成されているから、隣接する読取単位の影響が少
なくなって読取精度が向上する。また符号板のアブソリ
ュートパターンの形成と、エンコーダの組み立ておよび
調整が容易になる。つまり、読取結果の矩形波信号を、
その最小読取単位相当分よりも小さいパルス幅の中で別
のクロック信号に基づいて読取るので、個々の検出器か
らの検出信号のパルス高低レベルを安定した時点で同時
に取りこむことができ、出力に誤りの生じる恐れのない
高分解能のアブソリュートエンコーダを得ることができ
るものである。
ソリュートターン中の信号確定部が最小読取単位より小
さく形成されているから、隣接する読取単位の影響が少
なくなって読取精度が向上する。また符号板のアブソリ
ュートパターンの形成と、エンコーダの組み立ておよび
調整が容易になる。つまり、読取結果の矩形波信号を、
その最小読取単位相当分よりも小さいパルス幅の中で別
のクロック信号に基づいて読取るので、個々の検出器か
らの検出信号のパルス高低レベルを安定した時点で同時
に取りこむことができ、出力に誤りの生じる恐れのない
高分解能のアブソリュートエンコーダを得ることができ
るものである。
第1図は本発明の符号板の一例を示す概略部分平面図、
第2図は従来例の概略部分平面図、第3図(a)は磁気
式アブソリュートエンコーダ用の本発明の一実施例に係
る符号板の模式平面図、同図(b)は前記符号板の着磁
部によるアブソリュートパターンを読取るMR素子センサ
からなる検出器を示す模式平面図、同図(c)は着磁部
Mの説明図、第4図は個々のMR素子センサの構成を示す
説明図、第5図は前記検出器の出力信号を処理するため
の信号処理回路の一例を示す回路図、第6図(a)〜
(i)は符号板のトラックに形成されたアブソリュート
パターンおよびインクリメンタルパターンの着磁目盛に
よる水平磁場パターンと前記信号処理回路の各部波形を
示す線図、第7図(a)〜(f)は本発明の符号板を用
いたアブソリュートエンコーダの最終出力波形を示す線
図、第8図(a)〜(d)は異なる目盛数のアブソリュ
ート信号を得るためのアブソリュートパターンを決定す
るアブソリュートコードのいくつかの例を示す説明図、
第9図はアブソリュートコードの別の例を示す説明図、
第10図(a)は本発明の別の実施例に係る光学式アブソ
リュートエンコーダ用符号板を示す模式平面図、同図
(b)は前図の矢印A方向からみた正面図、第11図は前
図の光電センサの出力信号を処理するための信号処理回
路の一例を示す回路図、第12図(a)は従来例に係る光
学式アブソリュートエンコーダ用符号板の模式平面図、
同図(b)はその信号処理回路を示す回路図である。 (主要部分の符号の説明) 1:符号板 2a,2b:トラック(アブソリュート) 2c:トラック(インクリメンタル) 3:回転軸心 6a〜6h:着磁目盛 7a〜7h:未着磁目盛 10:検出器 11a,b〜14a,b:MR素子センサ 15a〜d:MR素子 17:+側電源端子 18,19:出力端子(アブソリュート) 20:−側電源端子 21:信号処理回路 24:差動アンプ 25:コンパレータ 28:モノマルチ回路 29:ラッチ回路 30:MR素子センサ 33,34:出力端子(インクリメンタル)
第2図は従来例の概略部分平面図、第3図(a)は磁気
式アブソリュートエンコーダ用の本発明の一実施例に係
る符号板の模式平面図、同図(b)は前記符号板の着磁
部によるアブソリュートパターンを読取るMR素子センサ
からなる検出器を示す模式平面図、同図(c)は着磁部
Mの説明図、第4図は個々のMR素子センサの構成を示す
説明図、第5図は前記検出器の出力信号を処理するため
の信号処理回路の一例を示す回路図、第6図(a)〜
(i)は符号板のトラックに形成されたアブソリュート
パターンおよびインクリメンタルパターンの着磁目盛に
よる水平磁場パターンと前記信号処理回路の各部波形を
示す線図、第7図(a)〜(f)は本発明の符号板を用
いたアブソリュートエンコーダの最終出力波形を示す線
図、第8図(a)〜(d)は異なる目盛数のアブソリュ
ート信号を得るためのアブソリュートパターンを決定す
るアブソリュートコードのいくつかの例を示す説明図、
第9図はアブソリュートコードの別の例を示す説明図、
第10図(a)は本発明の別の実施例に係る光学式アブソ
リュートエンコーダ用符号板を示す模式平面図、同図
(b)は前図の矢印A方向からみた正面図、第11図は前
図の光電センサの出力信号を処理するための信号処理回
路の一例を示す回路図、第12図(a)は従来例に係る光
学式アブソリュートエンコーダ用符号板の模式平面図、
同図(b)はその信号処理回路を示す回路図である。 (主要部分の符号の説明) 1:符号板 2a,2b:トラック(アブソリュート) 2c:トラック(インクリメンタル) 3:回転軸心 6a〜6h:着磁目盛 7a〜7h:未着磁目盛 10:検出器 11a,b〜14a,b:MR素子センサ 15a〜d:MR素子 17:+側電源端子 18,19:出力端子(アブソリュート) 20:−側電源端子 21:信号処理回路 24:差動アンプ 25:コンパレータ 28:モノマルチ回路 29:ラッチ回路 30:MR素子センサ 33,34:出力端子(インクリメンタル)
Claims (1)
- 【請求項1】「0」信号と「1」信号に対応する二種の
最小読取単位を所定の配列で1トラック上に並べてなる
アブソリュートエンコーダ用符号板において、 前記最小読取単位の少なくとも一方が、前記単位の長さ
より短い信号確定部を有するものであることを特徴とす
るアブソリュートエンコーダ用符号板。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1748989A JP2679207B2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 | アブソリュートエンコーダ用符号板 |
US07/453,986 US5068529A (en) | 1988-12-22 | 1989-12-20 | Absolute position detection encoder |
DE3942625A DE3942625A1 (de) | 1988-12-22 | 1989-12-22 | Absolutkodierer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1748989A JP2679207B2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 | アブソリュートエンコーダ用符号板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02201118A JPH02201118A (ja) | 1990-08-09 |
JP2679207B2 true JP2679207B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=11945417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1748989A Expired - Lifetime JP2679207B2 (ja) | 1988-12-22 | 1989-01-30 | アブソリュートエンコーダ用符号板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2679207B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7289932B2 (en) * | 2004-11-24 | 2007-10-30 | Bosch Rexroth Corporation | Angular position, speed and direction encoding of a rotating member |
JP4622725B2 (ja) * | 2005-07-27 | 2011-02-02 | 三菱電機株式会社 | 磁気式アブソリュート型エンコーダ |
DE102006007184A1 (de) * | 2006-02-15 | 2007-08-16 | Dr. Johannes Heidenhain Gmbh | Positionsmesseinrichtung |
JP4924878B2 (ja) * | 2006-11-06 | 2012-04-25 | 株式会社ニコン | アブソリュートエンコーダ |
-
1989
- 1989-01-30 JP JP1748989A patent/JP2679207B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02201118A (ja) | 1990-08-09 |
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JPH0147052B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801 |