JP2668641B2 - 鋳物用生型の製造方法 - Google Patents
鋳物用生型の製造方法Info
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- JP2668641B2 JP2668641B2 JP24952493A JP24952493A JP2668641B2 JP 2668641 B2 JP2668641 B2 JP 2668641B2 JP 24952493 A JP24952493 A JP 24952493A JP 24952493 A JP24952493 A JP 24952493A JP 2668641 B2 JP2668641 B2 JP 2668641B2
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- carbonate
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- green mold
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋳物用生型の製造方法に
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダクタイル鋳物を鋳造する生型ラインで
発熱スリーブを押湯保温材として使用しているが、ダク
タイル鋳鉄の表面にピンホールが発生し、これが表面欠
陥となっている。このような表面欠陥の発生機構は不明
であるが次の様に推測されている。
発熱スリーブを押湯保温材として使用しているが、ダク
タイル鋳鉄の表面にピンホールが発生し、これが表面欠
陥となっている。このような表面欠陥の発生機構は不明
であるが次の様に推測されている。
【0003】生型ラインで発熱スリーブは完全に生型砂
で覆われ、注湯後も蒸し焼き状態で残っている。このた
め発熱スリーブに含まれているアルミナ及び金属アルミ
ニウムが完全に反応を終えず、未反応のアルミニウムが
生型砂に混入し、それらが注湯時に鋳肌界面で水分と反
応してピンホールが発生すると考えられる。その防止方
法として石炭粉を3%添加することによりピンホールの
欠陥が発生しなくなると報告されているが、この石炭粉
の作用は不明である。
で覆われ、注湯後も蒸し焼き状態で残っている。このた
め発熱スリーブに含まれているアルミナ及び金属アルミ
ニウムが完全に反応を終えず、未反応のアルミニウムが
生型砂に混入し、それらが注湯時に鋳肌界面で水分と反
応してピンホールが発生すると考えられる。その防止方
法として石炭粉を3%添加することによりピンホールの
欠陥が発生しなくなると報告されているが、この石炭粉
の作用は不明である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑みて、ピンホールの発生を完全に防止することがで
きる安価な鋳物用生型の製造方法を提供することを目的
とする。
に鑑みて、ピンホールの発生を完全に防止することがで
きる安価な鋳物用生型の製造方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1)押湯用発熱剤を用いて鋳造した使用済み生型砂を
少くとも生型材料の一部として利用して造型するにあた
り、該生型砂に予め炭酸塩を添加することを特徴とする
ピンホールを発生しない鋳物用生型の製造方法。
ろは下記のとおりである。 (1)押湯用発熱剤を用いて鋳造した使用済み生型砂を
少くとも生型材料の一部として利用して造型するにあた
り、該生型砂に予め炭酸塩を添加することを特徴とする
ピンホールを発生しない鋳物用生型の製造方法。
【0006】(2)炭酸塩に加えて石炭粉を生型砂に添
加することを特徴とする前項1記載のピンホールを発生
しない鋳物用生型の製造方法。 (3)炭酸塩に加えて酸化鉄を生型砂に添加することを
特徴とする前項1記載のピンホールを発生しない鋳物用
生型の製造方法。 以下、本発明を詳細に説明する。
加することを特徴とする前項1記載のピンホールを発生
しない鋳物用生型の製造方法。 (3)炭酸塩に加えて酸化鉄を生型砂に添加することを
特徴とする前項1記載のピンホールを発生しない鋳物用
生型の製造方法。 以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】さきに述べた如く、ダクタイル鋳物を鋳造
する生型ラインで発熱スリーブを押湯保温材として使用
しているが、ダクタイル鋳鉄の表面にピンホールが発生
し、れが表面欠陥となっている原因につき、鋭意究明し
た結果、以下知見を得た。 (1)ダクタイル鋳物工場の生型ラインの砂に含まれて
いる金属アルミニウムを測定したところ約0.6%混入
されており、この金属アルミニウム及びアルミナが注湯
時に生型の水分と反応して水素ガスが発生してピンホー
ルとなるのであるが、この水素ガスの発生を防止する手
段につき種々検討した結果、炭酸塩を添加するとCO及
びCO2 ガスが溶湯の熱により発生し、この時の圧力に
より金属アルミニウム及びアルミナと生型の水分の水素
との反応を抑制することができることを確かめた。
する生型ラインで発熱スリーブを押湯保温材として使用
しているが、ダクタイル鋳鉄の表面にピンホールが発生
し、れが表面欠陥となっている原因につき、鋭意究明し
た結果、以下知見を得た。 (1)ダクタイル鋳物工場の生型ラインの砂に含まれて
いる金属アルミニウムを測定したところ約0.6%混入
されており、この金属アルミニウム及びアルミナが注湯
時に生型の水分と反応して水素ガスが発生してピンホー
ルとなるのであるが、この水素ガスの発生を防止する手
段につき種々検討した結果、炭酸塩を添加するとCO及
びCO2 ガスが溶湯の熱により発生し、この時の圧力に
より金属アルミニウム及びアルミナと生型の水分の水素
との反応を抑制することができることを確かめた。
【0008】(2)一方、石炭粉も同じ様に注湯時に溶
湯の熱で燃焼しCO及びCO2 ガスが発生し、金属アル
ミニウム及びアルミナと生型の水分の水素との反応を抑
制し、ピンホールの発生を防止するが、燃焼が完了する
とこの反応は終了する。 (3)炭酸塩の場合はCO又はCO2 ガスが発生後酸化
物が発生し、これが空気中のCO又はCO2 ガスを吸収
して再び炭酸塩となる。このため繰返し使用できる利点
がある。
湯の熱で燃焼しCO及びCO2 ガスが発生し、金属アル
ミニウム及びアルミナと生型の水分の水素との反応を抑
制し、ピンホールの発生を防止するが、燃焼が完了する
とこの反応は終了する。 (3)炭酸塩の場合はCO又はCO2 ガスが発生後酸化
物が発生し、これが空気中のCO又はCO2 ガスを吸収
して再び炭酸塩となる。このため繰返し使用できる利点
がある。
【0009】(4)炭酸塩と石炭粉を共に鋳物砂に添加
すると両者の相乗効果により石炭粉の使用量を減少させ
てピンホールの発生を防止できる。 (5)酸化鉄は注湯時に溶湯の熱で分解し、O2ガスを
発生し、生型の水分より発生した水素ガスと結合し、水
蒸気となり水素ガスの発生を防止する。このため炭酸塩
と酸化鉄を共に鋳物砂に添加すると両者の相乗効果によ
りピンホールの発生を防止することができる。
すると両者の相乗効果により石炭粉の使用量を減少させ
てピンホールの発生を防止できる。 (5)酸化鉄は注湯時に溶湯の熱で分解し、O2ガスを
発生し、生型の水分より発生した水素ガスと結合し、水
蒸気となり水素ガスの発生を防止する。このため炭酸塩
と酸化鉄を共に鋳物砂に添加すると両者の相乗効果によ
りピンホールの発生を防止することができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べる。 1)ピンホールが鋳肌に発生した生型に使用したのと同
一の生型砂に、炭酸カルシウム1%を添加して造型した
生型にダクタイル鋳鉄を注湯して、鋳肌の表面を調査し
たところ、ピンホールの発生は皆無であった。さらに、
この生型から回収した生型砂を繰り返し使用してもピン
ホールの発生を防止できた。
一の生型砂に、炭酸カルシウム1%を添加して造型した
生型にダクタイル鋳鉄を注湯して、鋳肌の表面を調査し
たところ、ピンホールの発生は皆無であった。さらに、
この生型から回収した生型砂を繰り返し使用してもピン
ホールの発生を防止できた。
【0011】2)前記の生型砂に炭酸カルシウム0.7
%、石炭粉1%を添加して造型した生型にダクタイル鋳
鉄を注湯して、鋳肌を観察したところ、ピンホールの発
生は皆無であった。即ち、石炭粉の添加量を3%より1
%に減少することができた。 3)前記の生型砂に炭酸カルシウム0.8%、酸化鉄
(Fe2O3)0.2%を添加して造型した生型にダクタ
イル鋳鉄を注湯して、鋳肌を観察したところ、ピンホー
ルの発生は皆無であった。
%、石炭粉1%を添加して造型した生型にダクタイル鋳
鉄を注湯して、鋳肌を観察したところ、ピンホールの発
生は皆無であった。即ち、石炭粉の添加量を3%より1
%に減少することができた。 3)前記の生型砂に炭酸カルシウム0.8%、酸化鉄
(Fe2O3)0.2%を添加して造型した生型にダクタ
イル鋳鉄を注湯して、鋳肌を観察したところ、ピンホー
ルの発生は皆無であった。
【0012】以上の実施例では、炭酸塩の代表として炭
酸カルシウムを用いたが、他の炭酸塩を用いても同様な
効果が奏される。
酸カルシウムを用いたが、他の炭酸塩を用いても同様な
効果が奏される。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、下記の効果が得られ
る。 1)押湯保温用発熱スリーブを用いて鋳造済みの生型か
ら回収した生型砂に炭酸塩を添加して造型した生型を用
いることにより、ピンホールの発生を防止することがで
きる。
る。 1)押湯保温用発熱スリーブを用いて鋳造済みの生型か
ら回収した生型砂に炭酸塩を添加して造型した生型を用
いることにより、ピンホールの発生を防止することがで
きる。
【0014】2)押湯保温用発熱スリーブを用いて鋳造
済みの生型から回収した生型砂に炭酸塩及び石炭粉を添
加して造型した生型を用いることにより、ピンホールの
発生を防止し、石炭粉の使用量も減少することができ
る。 3)押湯保温用発熱スリーブを用いて鋳造済みの生型か
ら回収した生型砂に炭酸塩を添加して造型した生型を用
いることにより、この生型から回収した生型砂を繰返し
使用してもピンホールの発生を防止することができる。
済みの生型から回収した生型砂に炭酸塩及び石炭粉を添
加して造型した生型を用いることにより、ピンホールの
発生を防止し、石炭粉の使用量も減少することができ
る。 3)押湯保温用発熱スリーブを用いて鋳造済みの生型か
ら回収した生型砂に炭酸塩を添加して造型した生型を用
いることにより、この生型から回収した生型砂を繰返し
使用してもピンホールの発生を防止することができる。
【0015】4)押湯保温用発熱スリーブを用いて鋳造
済みの生型から回収した生型砂に炭酸塩及び酸化鉄を添
加して造型した生型を用いることにより、ピンホールの
発生を防止することができる。
済みの生型から回収した生型砂に炭酸塩及び酸化鉄を添
加して造型した生型を用いることにより、ピンホールの
発生を防止することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 押湯用発熱剤を用いて鋳造した使用済み
生型砂を少くとも生型材料の一部として利用して造型す
るにあたり、該生型砂に予め炭酸塩を添加することを特
徴とするピンホールを発生しない鋳物用生型の製造方
法。 - 【請求項2】 炭酸塩に加えて石炭粉を生型砂に添加す
ることを特徴とする請求項1記載のピンホールを発生し
ない鋳物用生型の製造方法。 - 【請求項3】 炭酸塩に加えて酸化鉄を生型砂に添加す
ることを特徴とする請求項1記載のピンホールを発生し
ない鋳物用生型の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24952493A JP2668641B2 (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | 鋳物用生型の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24952493A JP2668641B2 (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | 鋳物用生型の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07100581A JPH07100581A (ja) | 1995-04-18 |
JP2668641B2 true JP2668641B2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=17194266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24952493A Expired - Fee Related JP2668641B2 (ja) | 1993-10-05 | 1993-10-05 | 鋳物用生型の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2668641B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8426493B2 (en) * | 2009-12-16 | 2013-04-23 | Ask Chemicals L.P. | Foundry mixes containing sulfate and/or nitrate salts and their uses |
CN107803464A (zh) * | 2017-10-13 | 2018-03-16 | 江苏捷帝机器人股份有限公司 | 一种低能耗砂模铸造工艺 |
-
1993
- 1993-10-05 JP JP24952493A patent/JP2668641B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07100581A (ja) | 1995-04-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |