JP2663214B2 - 下水道の雨水処理方法、雨水処理施設及び雨水滯水管路の施工法 - Google Patents
下水道の雨水処理方法、雨水処理施設及び雨水滯水管路の施工法Info
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- JP2663214B2 JP2663214B2 JP4737191A JP4737191A JP2663214B2 JP 2663214 B2 JP2663214 B2 JP 2663214B2 JP 4737191 A JP4737191 A JP 4737191A JP 4737191 A JP4737191 A JP 4737191A JP 2663214 B2 JP2663214 B2 JP 2663214B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合流式又は分流式下水
道における雨水処理方法、雨水処理施設及び該施設にお
ける雨水滯水管路の施工法に関する。
道における雨水処理方法、雨水処理施設及び該施設にお
ける雨水滯水管路の施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の合流式下水道においては、通常時
には生活排水(汚水)が下水管路の一部から遮集管路に
より下水処理場に集められ、高級処理されている。降雨
時は、雨水は地表の集水マス等により下水管路に流入
し、下水管路容量以内の雨水は生活汚水と混合して処理
場に集められるが、処理場の処理能力を越えた雨水は処
理場から河川又は海に未処理のまま放流されている。
又、降雨量が汚水として取り扱う下水量以上の雨水容量
を越えた場合には、下水管路の一部に設けられた雨水吐
き室及びポンプ場から未処理のまま河川又は海に放流し
ている。
には生活排水(汚水)が下水管路の一部から遮集管路に
より下水処理場に集められ、高級処理されている。降雨
時は、雨水は地表の集水マス等により下水管路に流入
し、下水管路容量以内の雨水は生活汚水と混合して処理
場に集められるが、処理場の処理能力を越えた雨水は処
理場から河川又は海に未処理のまま放流されている。
又、降雨量が汚水として取り扱う下水量以上の雨水容量
を越えた場合には、下水管路の一部に設けられた雨水吐
き室及びポンプ場から未処理のまま河川又は海に放流し
ている。
【0003】又、従来の分流式下水道では、生活汚水は
専用の汚水管路で集められ、下水処理場で処理して放流
され、雨水は、雨水管路により集められ河川又は海に放
流している。雨水管路の容量を越える降雨が発生した場
合には、雨水を流下させることができず、家屋の浸水等
を招いている。
専用の汚水管路で集められ、下水処理場で処理して放流
され、雨水は、雨水管路により集められ河川又は海に放
流している。雨水管路の容量を越える降雨が発生した場
合には、雨水を流下させることができず、家屋の浸水等
を招いている。
【0004】従来の雨水貯留施設は、下水道や河川にお
ける容量以上の雨水を雨水調整池に導水してピーク流量
を低減させ、浸水等の災害を防止することを意図したも
のが大半で、汚濁負荷量が高い雨天時初期雨水の対策は
講じられていない。
ける容量以上の雨水を雨水調整池に導水してピーク流量
を低減させ、浸水等の災害を防止することを意図したも
のが大半で、汚濁負荷量が高い雨天時初期雨水の対策は
講じられていない。
【0005】従来にも一部の下水処理施設では初期雨水
対策を講じているものはあるが、処理場近くに雨水滯水
池を設け、雨天時の初期雨水を貯留し、雨水滯水池に貯
留した下水は降雨終了後に処理場に輸送して処理してい
た。
対策を講じているものはあるが、処理場近くに雨水滯水
池を設け、雨天時の初期雨水を貯留し、雨水滯水池に貯
留した下水は降雨終了後に処理場に輸送して処理してい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の合流式下水道施
設では、汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少なくなった雨
水と生活汚水とが混合され、管路の容量、処理設備の能
力以上の汚水は未処理のまま河川や海へ放流され、環境
汚染を招いている。又、管路の能力以上の降雨が発生し
た場合には、浸水等の災害が発生している。
設では、汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少なくなった雨
水と生活汚水とが混合され、管路の容量、処理設備の能
力以上の汚水は未処理のまま河川や海へ放流され、環境
汚染を招いている。又、管路の能力以上の降雨が発生し
た場合には、浸水等の災害が発生している。
【0007】従来の分流式下水道施設では、生活汚水と
雨水とは分離されているものの、汚濁の大きい初期雨水
は未処理のまま河川や海に放流しているので、やはり環
境汚染の問題がある。又、管路の容量以上の雨水は地上
に溜り、浸水等の災害は避けられない。
雨水とは分離されているものの、汚濁の大きい初期雨水
は未処理のまま河川や海に放流しているので、やはり環
境汚染の問題がある。又、管路の容量以上の雨水は地上
に溜り、浸水等の災害は避けられない。
【0008】従来の雨水貯留施設では、河川又は管路の
容量以上の雨水は雨水貯留施設に一時貯留されるが、そ
の貯留雨水には汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少なくな
った雨水とが混合して貯留されるため、河川や海洋等に
放流される汚濁負荷の総量を低減させるには至っていな
い。
容量以上の雨水は雨水貯留施設に一時貯留されるが、そ
の貯留雨水には汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少なくな
った雨水とが混合して貯留されるため、河川や海洋等に
放流される汚濁負荷の総量を低減させるには至っていな
い。
【0009】初期雨水対策が行われている従来の下水処
理施設では、初期雨水の貯留のための大規模な貯留施設
が必要である。この場合にも、管路容量以上の雨水は地
上に溜り、浸水等の災害が発生する。
理施設では、初期雨水の貯留のための大規模な貯留施設
が必要である。この場合にも、管路容量以上の雨水は地
上に溜り、浸水等の災害が発生する。
【0010】図9は合流式下水道における降雨時の経過
時間と平均的な流量の関係、図10,図11,図12は
降雨時の経過時間とCOD,BOD,SSの各濃度との
関係をそれぞれ示す。これらの図からも分かるように、
初期雨水による汚濁が特に大きく、初期雨水を浄化処理
することにより、汚濁負荷の総量を大幅に減少できるこ
とが確認されている。
時間と平均的な流量の関係、図10,図11,図12は
降雨時の経過時間とCOD,BOD,SSの各濃度との
関係をそれぞれ示す。これらの図からも分かるように、
初期雨水による汚濁が特に大きく、初期雨水を浄化処理
することにより、汚濁負荷の総量を大幅に減少できるこ
とが確認されている。
【0011】本発明の目的は、汚濁の大きい初期雨水と
汚濁の少なくなった雨水とを、特別な方法によらずに自
動的に分けて貯留できるようにすることにより、河川や
海洋等への汚濁負荷の総量を低減させ、環境汚染の問題
を解消すると共に、浸水等の災害を防止することにあ
る。
汚濁の少なくなった雨水とを、特別な方法によらずに自
動的に分けて貯留できるようにすることにより、河川や
海洋等への汚濁負荷の総量を低減させ、環境汚染の問題
を解消すると共に、浸水等の災害を防止することにあ
る。
【0012】又、本発明の他の目的は、汚濁の大きい初
期雨水を貯留するための滯水管路と、汚濁の少なくなっ
た雨水を貯留するための洪水調整用の滯水管路とを能率
的に施工できる方法を提供することにある。
期雨水を貯留するための滯水管路と、汚濁の少なくなっ
た雨水を貯留するための洪水調整用の滯水管路とを能率
的に施工できる方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の雨水処理方法
は、合流式下水道に対しては、その下水管路の一部に、
初期降雨による水位に見合った高さの低位の堰と、それ
より高い高位の堰とを設け、初期降雨による下水は低位
の堰から越流させて第1の滯水施設に貯留し、該第1の
滯水施設が満水になって高位の堰を越えた後の下水は第
2の滯水施設に貯留し、これら両滯水施設の下水を別々
に処理する。
は、合流式下水道に対しては、その下水管路の一部に、
初期降雨による水位に見合った高さの低位の堰と、それ
より高い高位の堰とを設け、初期降雨による下水は低位
の堰から越流させて第1の滯水施設に貯留し、該第1の
滯水施設が満水になって高位の堰を越えた後の下水は第
2の滯水施設に貯留し、これら両滯水施設の下水を別々
に処理する。
【0014】又、分流式下水道に対しては、雨水管路の
一部に、第1の滯水施設への連通部と該連通部より高い
堰とを設け、初期雨水は第1の滯水施設に貯留し、該第
1の滯水施設が満水になって堰を越えた後の雨水は第2
の滯水施設に貯留し、これら両滯水施設の雨水を別々に
処理する。
一部に、第1の滯水施設への連通部と該連通部より高い
堰とを設け、初期雨水は第1の滯水施設に貯留し、該第
1の滯水施設が満水になって堰を越えた後の雨水は第2
の滯水施設に貯留し、これら両滯水施設の雨水を別々に
処理する。
【0015】本発明による雨水処理施設は、合流式下水
道の場合には、下水管路の一部に、初期降雨による水位
に見合った高さの低位の堰と、それより高い高位の堰と
を設け、又、低位の堰からの越流水を上端から流入して
滯水する傾斜した第1の滯水管路と、高位の堰からの越
流水を滯水する第2の滯水管路とを備える。第1の滯水
施設の一部にピットを設け、該ピットに貯水した水で第
1の滯水施設を洗浄することができる。
道の場合には、下水管路の一部に、初期降雨による水位
に見合った高さの低位の堰と、それより高い高位の堰と
を設け、又、低位の堰からの越流水を上端から流入して
滯水する傾斜した第1の滯水管路と、高位の堰からの越
流水を滯水する第2の滯水管路とを備える。第1の滯水
施設の一部にピットを設け、該ピットに貯水した水で第
1の滯水施設を洗浄することができる。
【0016】本発明による雨水滯水管路の施工法は、第
1の滯水管路と第2の滯水管路とを、2台の単断面シー
ルド掘進機を分離可能に並列連結した複断面シールド掘
進機により施工する。
1の滯水管路と第2の滯水管路とを、2台の単断面シー
ルド掘進機を分離可能に並列連結した複断面シールド掘
進機により施工する。
【0017】
【作用】本発明による雨水処理方法及び雨水処理施設に
よると、初期雨水は第1の滯水管路に貯留され、該第1
の滯水施設が満水になると、下水管路又は雨水管路の水
位が上昇して堰を越え、以後の雨水は第2の滯水施設に
貯留される。従って、汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少
なくなった雨水とを別々に処理できる。第1の滯水施設
の一部に設けたピットに雨水を貯留し、その貯水を必要
に応じ放水することにより、第1の滯水施設の洗浄を簡
単に行うことができる。
よると、初期雨水は第1の滯水管路に貯留され、該第1
の滯水施設が満水になると、下水管路又は雨水管路の水
位が上昇して堰を越え、以後の雨水は第2の滯水施設に
貯留される。従って、汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少
なくなった雨水とを別々に処理できる。第1の滯水施設
の一部に設けたピットに雨水を貯留し、その貯水を必要
に応じ放水することにより、第1の滯水施設の洗浄を簡
単に行うことができる。
【0018】本発明による雨水滯水管路の施工法による
と、初期雨水のための第1の滯水管路と洪水調整用の第
2の雨水滯水管路とを複断面シールド掘進機により同時
にしかも任意のトンネル線形にして施工できる。
と、初期雨水のための第1の滯水管路と洪水調整用の第
2の雨水滯水管路とを複断面シールド掘進機により同時
にしかも任意のトンネル線形にして施工できる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1及び図2に本発明の雨水処理方法の概念
を示し、図1は合流式下水道の場合、図2は分流式下水
道の場合である。図1において、生活汚水と雨水とが流
入する地下の下水管路1の途中に、該下水管路1を貫通
させる地下分水室2を設け、この地下分水室2において
下水管路1の一部に低位の堰3と高位の堰4とを設け
る。低位の堰2の高さは初期降雨による水位に見合った
高さとする。従って、生活汚水の最高水位よりやや高
い。低位の堰3から越流する初期雨水を貯留するため、
第1の雨水滯水管路5を上端から下端(盲端)に向かっ
て下降傾斜させて設ける。この雨水滯水管路5の容量
は、統計的に求まる標準降雨量での初期雨水を少なくと
も遮集できる大きさとする。
説明する。図1及び図2に本発明の雨水処理方法の概念
を示し、図1は合流式下水道の場合、図2は分流式下水
道の場合である。図1において、生活汚水と雨水とが流
入する地下の下水管路1の途中に、該下水管路1を貫通
させる地下分水室2を設け、この地下分水室2において
下水管路1の一部に低位の堰3と高位の堰4とを設け
る。低位の堰2の高さは初期降雨による水位に見合った
高さとする。従って、生活汚水の最高水位よりやや高
い。低位の堰3から越流する初期雨水を貯留するため、
第1の雨水滯水管路5を上端から下端(盲端)に向かっ
て下降傾斜させて設ける。この雨水滯水管路5の容量
は、統計的に求まる標準降雨量での初期雨水を少なくと
も遮集できる大きさとする。
【0020】高位の堰4の高さは、図1に示すように第
1の雨水滯水管路5が満水になった後、下水管路1を流
れる雨水が越流できる高さとする。その越流水を貯留す
るため、第1の雨水滯水管路5より大きい洪水防止用の
第2の雨水滯水管路6を設ける。
1の雨水滯水管路5が満水になった後、下水管路1を流
れる雨水が越流できる高さとする。その越流水を貯留す
るため、第1の雨水滯水管路5より大きい洪水防止用の
第2の雨水滯水管路6を設ける。
【0021】第1の雨水滯水管路5内に貯留された初期
雨水は、ポンプ7によって元の下水管路4又は別の下水
管路8へ送水して下水処理施設で高級処理し、第2の雨
水滯水管路6に貯留された雨水はポンプ9で送水して地
上の河川10又は海洋に放流する。
雨水は、ポンプ7によって元の下水管路4又は別の下水
管路8へ送水して下水処理施設で高級処理し、第2の雨
水滯水管路6に貯留された雨水はポンプ9で送水して地
上の河川10又は海洋に放流する。
【0022】第1の雨水滯水管路5内の上部にゲート1
1を設けて洗浄水用ピット12を区画し、ポンプ7で排
水する前にゲート11を閉じて一部の初期雨水を該ピッ
ト12に貯水する。そして、ポンプ7による排水後にゲ
ート11を開けてピット12内の初期雨水を洗浄水とし
て第1の雨水滯水管路5内を洗浄する。
1を設けて洗浄水用ピット12を区画し、ポンプ7で排
水する前にゲート11を閉じて一部の初期雨水を該ピッ
ト12に貯水する。そして、ポンプ7による排水後にゲ
ート11を開けてピット12内の初期雨水を洗浄水とし
て第1の雨水滯水管路5内を洗浄する。
【0023】図2の分流式下水道の場合には、雨水管路
と汚水管路とが分かれているため、雨水管路1a の一部
に、第1の雨水滯水管路5に連通する連通部3a 、該連
通部3a より高い堰4を設け、第1の雨水滯水管路5が
満水になった後の雨水を堰4より越流させて第2の滯水
管路6に貯留する。
と汚水管路とが分かれているため、雨水管路1a の一部
に、第1の雨水滯水管路5に連通する連通部3a 、該連
通部3a より高い堰4を設け、第1の雨水滯水管路5が
満水になった後の雨水を堰4より越流させて第2の滯水
管路6に貯留する。
【0024】図3から図6に本発明の一例の雨水処理施
設を示す。第1の雨水滯水管路5は、地下分水室2に対
応するところまでは下水管路1と並行し、地下分水室2
から先の部分は傾斜しながら下水管路1より次第に下方
へ遠ざかり、揚水用竪穴13の下端の排水用ピット14
に至っている。下水管路1の途中の下位の堰3からの越
流水は連通路15から第1の雨水滯水管路5に流入す
る。その流入部の近傍にゲート11が設けられ、該ゲー
ト11により第1の雨水滯水管路5内の上端部に洗浄水
用ピット12が区画形成される。
設を示す。第1の雨水滯水管路5は、地下分水室2に対
応するところまでは下水管路1と並行し、地下分水室2
から先の部分は傾斜しながら下水管路1より次第に下方
へ遠ざかり、揚水用竪穴13の下端の排水用ピット14
に至っている。下水管路1の途中の下位の堰3からの越
流水は連通路15から第1の雨水滯水管路5に流入す
る。その流入部の近傍にゲート11が設けられ、該ゲー
ト11により第1の雨水滯水管路5内の上端部に洗浄水
用ピット12が区画形成される。
【0025】一方、第2の雨水滯水管路6は、地下分水
室2の近傍に設けられた流入用竪穴16から下水管路1
の下方をこれと並行に延びて排水用竪穴13の下端近く
の排水用ピット17に至っている。下水管路1の途中の
上位の堰4からの越流水は連通路18から流入用竪穴1
6内に落流し、該竪穴16の下端部から連通路19を経
て第2の雨水滯水管路6へ流入する。
室2の近傍に設けられた流入用竪穴16から下水管路1
の下方をこれと並行に延びて排水用竪穴13の下端近く
の排水用ピット17に至っている。下水管路1の途中の
上位の堰4からの越流水は連通路18から流入用竪穴1
6内に落流し、該竪穴16の下端部から連通路19を経
て第2の雨水滯水管路6へ流入する。
【0026】排水用竪穴13の下端部の排水用ピット1
4,17にはそれぞれ排水用ポンプ7,9が設置されて
いる。第1の雨水滯水管路5内に貯留された初期雨水
は、排水用ポンプ7により揚水パイプ20中を揚水され
て下水管路1へ戻される。第2の雨水滯水管路6内に貯
留された汚濁の少ない雨水は、排水用ポンプ9により揚
水パイプ21中を揚水されて地上の河川10又は海洋に
放流される。
4,17にはそれぞれ排水用ポンプ7,9が設置されて
いる。第1の雨水滯水管路5内に貯留された初期雨水
は、排水用ポンプ7により揚水パイプ20中を揚水され
て下水管路1へ戻される。第2の雨水滯水管路6内に貯
留された汚濁の少ない雨水は、排水用ポンプ9により揚
水パイプ21中を揚水されて地上の河川10又は海洋に
放流される。
【0027】ゲート11から排水用ピット14までの間
に貯留された初期雨水を上記のように下水管路1へ戻し
た後、洗浄水用ピット12に貯留した初期雨水をゲート
11を開いて第1の雨水滯水管路5へ放流し、その内部
を洗浄する。
に貯留された初期雨水を上記のように下水管路1へ戻し
た後、洗浄水用ピット12に貯留した初期雨水をゲート
11を開いて第1の雨水滯水管路5へ放流し、その内部
を洗浄する。
【0028】次に、第1の雨水滯水管路5及び第2の雨
水滯水管路6の施工法について説明する。図7はその施
工を行う複断面シールド掘進機22を示し、大小2台の
単断面シールド掘進機、つまり第2の雨水滯水管路6を
施工する径の大きい単断面シールド掘進機23と、第1
の雨水滯水管路5を施工する径の小さい単断面シールド
掘進機24とを接続ピース25(図8)を介して分離可
能に並列連結したものである。各単断面シールド掘進機
23,24は後胴部26に対して前胴部27が揺動可能
になっている。各単断面シールド掘進機23,24はそ
れぞれの前胴部27の前面にカッタを装着すると共に、
内部に公知のカッタ駆動機構や推進ジャッキ等の推進機
構や泥水加圧又は泥土加圧機構や排泥機構等を装備して
おり、単断面のシールドトンネルを単独で施工できる構
造となっている。
水滯水管路6の施工法について説明する。図7はその施
工を行う複断面シールド掘進機22を示し、大小2台の
単断面シールド掘進機、つまり第2の雨水滯水管路6を
施工する径の大きい単断面シールド掘進機23と、第1
の雨水滯水管路5を施工する径の小さい単断面シールド
掘進機24とを接続ピース25(図8)を介して分離可
能に並列連結したものである。各単断面シールド掘進機
23,24は後胴部26に対して前胴部27が揺動可能
になっている。各単断面シールド掘進機23,24はそ
れぞれの前胴部27の前面にカッタを装着すると共に、
内部に公知のカッタ駆動機構や推進ジャッキ等の推進機
構や泥水加圧又は泥土加圧機構や排泥機構等を装備して
おり、単断面のシールドトンネルを単独で施工できる構
造となっている。
【0029】大小の単断面シールド掘進機23,24を
連結し、大単断面シールド掘進機23を上、小単断面シ
ールド掘進機24を下にした状態で排水用竪穴13の下
端部から同時に発進させ、各単断面シールド掘進機2
3,24において別々にシールド施工する。ある距離掘
進したところで、小単断面シールド掘進機24の前胴部
27を上向きに傾けると、大単断面シールド掘進機23
は直進、小単断面シールド掘進機24は斜め上向きに掘
進しようとするため、両単断面シールド掘進機23,2
4に回転モーメントが生じ、小単断面シールド掘進機2
4が螺旋状に捻じれるように大単断面シールド掘進機2
3の下から上へと転進する。
連結し、大単断面シールド掘進機23を上、小単断面シ
ールド掘進機24を下にした状態で排水用竪穴13の下
端部から同時に発進させ、各単断面シールド掘進機2
3,24において別々にシールド施工する。ある距離掘
進したところで、小単断面シールド掘進機24の前胴部
27を上向きに傾けると、大単断面シールド掘進機23
は直進、小単断面シールド掘進機24は斜め上向きに掘
進しようとするため、両単断面シールド掘進機23,2
4に回転モーメントが生じ、小単断面シールド掘進機2
4が螺旋状に捻じれるように大単断面シールド掘進機2
3の下から上へと転進する。
【0030】この後、両単断面シールド掘進機23,2
4を図8のように分離し、大単断面シールド掘進機23
はそのまま直進、小単断面シールド掘進機24は斜め上
向きに掘進させながら、それぞれにおいて目標点までシ
ールド施工すれば、第2の雨水管路6と第1の雨水滯水
管路5とが並行して完成される。
4を図8のように分離し、大単断面シールド掘進機23
はそのまま直進、小単断面シールド掘進機24は斜め上
向きに掘進させながら、それぞれにおいて目標点までシ
ールド施工すれば、第2の雨水管路6と第1の雨水滯水
管路5とが並行して完成される。
【0031】なお、河川における初期雨水と洪水調整に
ついても、前述の越流設備,第1及び第2の雨水滯水施
設及び排水設備を設けることにより、同様に処理でき
る。
ついても、前述の越流設備,第1及び第2の雨水滯水施
設及び排水設備を設けることにより、同様に処理でき
る。
【0032】
【発明の効果】本発明の雨水処理方法及び雨水処理施設
によれば、汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少なくなった
雨水とを、下水管路又は雨水管路の途中に単に堰を設け
ることだけで、自動的に分離して別々に貯留及び排水で
きる。従って、初期雨水による河川や海洋等への汚濁負
荷の総量を低減させ、環境汚染の問題を経済的に解消す
ることができると共に、浸水等の災害を防止することが
できる。
によれば、汚濁の大きい初期雨水と汚濁の少なくなった
雨水とを、下水管路又は雨水管路の途中に単に堰を設け
ることだけで、自動的に分離して別々に貯留及び排水で
きる。従って、初期雨水による河川や海洋等への汚濁負
荷の総量を低減させ、環境汚染の問題を経済的に解消す
ることができると共に、浸水等の災害を防止することが
できる。
【0033】又、本発明による雨水滯水管路の施工法に
よれば、汚濁の大きい初期雨水を貯留するための滯水管
路と汚濁の少なくなった雨水を貯留するための滯水管路
とを能率的に施工できる。
よれば、汚濁の大きい初期雨水を貯留するための滯水管
路と汚濁の少なくなった雨水を貯留するための滯水管路
とを能率的に施工できる。
【図1】 合流式下水道に対する本発明の雨水処理方
法の概念図
法の概念図
【図2】 分流式下水道に対する本発明の雨水処理方
法の概念図
法の概念図
【図3】 本発明による雨水処理施設の一例の縦断面
図
図
【図4】 同上の横断平面図
【図5】 図3のA−A線位置の断面図
【図6】 図3のB−B線位置の断面図
【図7】 雨水滯水管路を施工する複断面シールド掘
進機の一例の斜視図
進機の一例の斜視図
【図8】 同シールド掘進機による施工例の斜視図
【図9】 合流式下水道における降雨時の経過時間と
平均的な流量の関係を示すグラフ
平均的な流量の関係を示すグラフ
【図10】 降雨時の経過時間とCOD濃度との関係を
示すグラフ
示すグラフ
【図11】 降雨時の経過時間とBOD濃度との関係を
示すグラフ
示すグラフ
【図12】 降雨時の経過時間とSS濃度との関係を示
すグラフ
すグラフ
1 下水管路 3 低位の堰 4 高位の堰 5 第1の雨水滯水管路 6 第2の雨水滯水管路 1a 雨水管路 3a 連通部 11 ゲート 12 洗浄水用ピット 22 複断面シールド掘進機 23 単断面シールド掘進機 24 単断面シールド掘進機
Claims (7)
- 【請求項1】合流式下水道において、下水管路の一部
に、初期降雨による水位に見合った高さの低位の堰と、
それより高い高位の堰とを設け、初期降雨による下水は
低位の堰から越流させて第1の滯水施設に貯留し、該第
1の滯水施設が満水になって高位の堰を越えた後の下水
は第2の滯水施設に貯留し、これら両滯水施設の下水を
別々に処理することを特徴とする下水道の雨水処理方
法。 - 【請求項2】分流式下水道において、雨水管路の一部
に、第1の滯水施設への連通部と該連通部より高い堰と
を設け、初期雨水は第1の滯水施設へ貯留し、該第1の
滯水施設が満水になって上記堰を越えた後の雨水は第2
の滯水施設に貯留し、これら両滯水施設の雨水を別々に
処理することを特徴とする下水道の雨水処理方法。 - 【請求項3】前記第1の滯水施設の一部にピットを設
け、該ピットに貯水した水で第1の滯水施設を洗浄する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の下水道の雨水
処理方法。 - 【請求項4】合流式下水道において、汚水管路の一部
に、初期降雨による水位に見合った高さの低位の堰と、
それより高い高位の堰とを設け、又、低位の堰からの越
流水を上端から流入して滯水する傾斜した第1の滯水管
路と、高位の堰からの越流水を滯水する第2の滯水管路
とをそれぞれ備えたことを特徴とする下水道の雨水処理
施設。 - 【請求項5】分流式下水道において、雨水管路の一部に
第1の滯水施設への連通部と該連通部より高い堰とを設
け、又、この連通部からの雨水を上端から流入して滯水
する傾斜した第1の滯水管路と、上記堰からの越流水を
滯水する第2の滯水管路とを備えたことを特徴とする下
水道の雨水処理施設。 - 【請求項6】前記第1の滯水管路の上部に開閉可能なゲ
ートを設けて洗浄水用ピットを区画形成し、該ピットに
第1の滯水管路内の一部の水を貯留できるようにしたこ
とを特徴とする請求項4又は5に記載の下水道の雨水処
理施設。 - 【請求項7】雨水管路の一部に滯水施設への連通部と該
連通部より高い堰とを設けた分流式下水道において、滯
水管路を施工する雨水滯水管路の施工法であって、上記
連通部からの雨水を上端から流入して滯水する傾斜した
第1の滯水管路と、上記堰からの越流水を滯水する第2
の滯水管路とを、2台の単断面シールド掘進機を分離可
能に並列連結した複断面シールド掘進機により施工する
ことを特徴とする雨水滯水管路の施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4737191A JP2663214B2 (ja) | 1991-02-21 | 1991-02-21 | 下水道の雨水処理方法、雨水処理施設及び雨水滯水管路の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4737191A JP2663214B2 (ja) | 1991-02-21 | 1991-02-21 | 下水道の雨水処理方法、雨水処理施設及び雨水滯水管路の施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04265329A JPH04265329A (ja) | 1992-09-21 |
JP2663214B2 true JP2663214B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=12773249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4737191A Expired - Fee Related JP2663214B2 (ja) | 1991-02-21 | 1991-02-21 | 下水道の雨水処理方法、雨水処理施設及び雨水滯水管路の施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2663214B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107780509B (zh) * | 2017-09-30 | 2024-03-26 | 武汉圣禹排水系统有限公司 | 一种带有调蓄设施和一体化处理设施的排水系统及排水控制方法 |
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-
1991
- 1991-02-21 JP JP4737191A patent/JP2663214B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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