JP2653142B2 - 4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物 - Google Patents
4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物Info
- Publication number
- JP2653142B2 JP2653142B2 JP63307788A JP30778888A JP2653142B2 JP 2653142 B2 JP2653142 B2 JP 2653142B2 JP 63307788 A JP63307788 A JP 63307788A JP 30778888 A JP30778888 A JP 30778888A JP 2653142 B2 JP2653142 B2 JP 2653142B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bis
- flame
- flame retardant
- polymer
- phthalimide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Indole Compounds (AREA)
- Fireproofing Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、4,4′−ビス(フタルイミド)ジフェニル
スルホン誘導体を配合してなる難燃性高分子組成物に関
する。
スルホン誘導体を配合してなる難燃性高分子組成物に関
する。
(従来の技術) 従来より合成高分子用難燃剤として、各種の含ハロゲ
ン系難燃剤、含リン系難燃剤、含リン含ハロゲン系難燃
剤、無機化合物等が知られている。しかし一般にはこれ
らの難燃剤は、耐候性、耐熱性に欠点のあるものが多
い。また高分子に配合した際に、高分子の持っている機
械的特性の低下や電気的性質の低下を引き起こしたり、
高分子が着色する等高分子本来の性質を低下させてい
た。その他、高分子成形時に難燃剤の熱分解により成型
槽が腐食される等の欠点を有していた。
ン系難燃剤、含リン系難燃剤、含リン含ハロゲン系難燃
剤、無機化合物等が知られている。しかし一般にはこれ
らの難燃剤は、耐候性、耐熱性に欠点のあるものが多
い。また高分子に配合した際に、高分子の持っている機
械的特性の低下や電気的性質の低下を引き起こしたり、
高分子が着色する等高分子本来の性質を低下させてい
た。その他、高分子成形時に難燃剤の熱分解により成型
槽が腐食される等の欠点を有していた。
(発明が解決しようとする問題点) 近年高耐熱性高分子が開発されるに従い、高分子が使
用される温度も上昇してきている。それらの高耐熱性高
分子を難燃化するには、高分子が使用される温度におい
ても、熱的に安定な難燃剤が必要となる。また、難燃剤
を配合した高分子を屋外で使用することを考えた場合、
耐光性の良い難燃剤が必要になる。そこで本発明の目的
は特に高耐熱性、高耐光性の難燃剤を配合してなる高分
子組成物を提供することにある。
用される温度も上昇してきている。それらの高耐熱性高
分子を難燃化するには、高分子が使用される温度におい
ても、熱的に安定な難燃剤が必要となる。また、難燃剤
を配合した高分子を屋外で使用することを考えた場合、
耐光性の良い難燃剤が必要になる。そこで本発明の目的
は特に高耐熱性、高耐光性の難燃剤を配合してなる高分
子組成物を提供することにある。
(問題を解決する為の手段) 本発明者は上記事情に鑑み、各種化合物を合成し、高
耐熱性および高耐光性を有する難燃剤として好適に使用
し得る新規化合物について鋭意検討した結果、特定のハ
ロゲン含有化合物が係る条件を満足することを見いだ
し、本発明に到達したのである。
耐熱性および高耐光性を有する難燃剤として好適に使用
し得る新規化合物について鋭意検討した結果、特定のハ
ロゲン含有化合物が係る条件を満足することを見いだ
し、本発明に到達したのである。
すなわち本発明は一般式(1) (式中XはBr又はClを表わし、k=0〜4、l=0〜
4、m=0〜4、n=0〜4、の数、k+l+m+n>
1)で表される4,4′−ビス(フタルイミド)ジフェニ
ルスルホン誘導体を配合してなる難燃性高分子組成物に
関するものである。
4、m=0〜4、n=0〜4、の数、k+l+m+n>
1)で表される4,4′−ビス(フタルイミド)ジフェニ
ルスルホン誘導体を配合してなる難燃性高分子組成物に
関するものである。
本発明の難燃剤として一般式(1)で表わされる4,
4′−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体
は新規化合物であり、分子内に少なくとも1個の臭素又
は塩素を有するものである。
4′−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体
は新規化合物であり、分子内に少なくとも1個の臭素又
は塩素を有するものである。
本発明の一般式(1)で表わされる化合物の具体例を
あげると、4,4′−ビス(ジブロモフタルイミド)ジフ
ェニルスルホン、4,4′−ビス(トリブロモフタルイミ
ド)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テトラブロモ
フタルイミド)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジ
ブロモフタルイミド)−2,2′−ジブロモジフェニルス
ルホン、4,4′−ビス(ジブロモフタルイミド)−2,
2′,6,6′−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4′−
ビス(テトラブロモフタルイミド)−2,2′,6,6′−テ
トラブロモジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジクロ
ロフタルイミド)−2,2′−ジブロモジフェニルスルホ
ン、4,4′−ビス(ジクロロフタルイミド)−2,2′,6,
6′−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4′−ビス
(テトラクロロフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラ
ブロモジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジブロモフ
タルイミド)−2,2′−ジクロロジフェニルスルホン、
4,4′−ビス(ジブロモフタルイミド)−2,2′,6,6′−
テトラクロロジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テト
ラブロモフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラクロロ
ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジクロロフタルイ
ミド)−2,2′−ジクロロジフェニルスルホン、4,4′−
ビス(ジクロロフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラ
クロロジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テトラクロ
ロフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラクロロジフェ
ニルスルホン、4,4′−ビス(ジクロロフタルイミド)
ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(トリクロロフタル
イミド)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テトラク
ロロフタルイミド)ジフェニルスルホン等を挙げること
ができる。
あげると、4,4′−ビス(ジブロモフタルイミド)ジフ
ェニルスルホン、4,4′−ビス(トリブロモフタルイミ
ド)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テトラブロモ
フタルイミド)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジ
ブロモフタルイミド)−2,2′−ジブロモジフェニルス
ルホン、4,4′−ビス(ジブロモフタルイミド)−2,
2′,6,6′−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4′−
ビス(テトラブロモフタルイミド)−2,2′,6,6′−テ
トラブロモジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジクロ
ロフタルイミド)−2,2′−ジブロモジフェニルスルホ
ン、4,4′−ビス(ジクロロフタルイミド)−2,2′,6,
6′−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4′−ビス
(テトラクロロフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラ
ブロモジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジブロモフ
タルイミド)−2,2′−ジクロロジフェニルスルホン、
4,4′−ビス(ジブロモフタルイミド)−2,2′,6,6′−
テトラクロロジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テト
ラブロモフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラクロロ
ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(ジクロロフタルイ
ミド)−2,2′−ジクロロジフェニルスルホン、4,4′−
ビス(ジクロロフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラ
クロロジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テトラクロ
ロフタルイミド)−2,2′,6,6′−テトラクロロジフェ
ニルスルホン、4,4′−ビス(ジクロロフタルイミド)
ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(トリクロロフタル
イミド)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(テトラク
ロロフタルイミド)ジフェニルスルホン等を挙げること
ができる。
本発明の4,4′−ビス(フタルイミド)ジフェニルス
ルホン誘導体は、ハロゲン化無水フタル酸とハロゲン化
4,4′−ジアミノジフェニルスルホンを反応させる方
法、無水フタル酸と4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ンの反応後にハロゲン化する方法等により得ることがで
きる。
ルホン誘導体は、ハロゲン化無水フタル酸とハロゲン化
4,4′−ジアミノジフェニルスルホンを反応させる方
法、無水フタル酸と4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ンの反応後にハロゲン化する方法等により得ることがで
きる。
本発明において、一般式(1)の新規化合物を合成高
分子用難燃剤として配合するに際し対象となる高分子重
合体は、特に制限されるものではないが、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体は、
エチレン−酢酸ビニル−グラフト塩化ビニル共重合体、
エチレン−エチルアクリレート−グラフト塩化ビニル共
重合体、エチレン−プロピレン−グラフト塩化ビニル共
重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン−グ
ラフト塩化ビニル共重合体、ポリアミド、アクリル樹
脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリブチレンテ
レフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体などの熱可塑性樹脂またはエラストマー、ポ
リエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化性樹脂、お
よびブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、天
然ゴム、シリコンゴム、クロロスルホ化ポリエチレン、
スチレン−ブタジエンゴム、ポリエステル−エーテルエ
ラストマーなどが例示される。これらの高分子は一種単
独で用いても、二種以上を併用してもよい。
分子用難燃剤として配合するに際し対象となる高分子重
合体は、特に制限されるものではないが、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体は、
エチレン−酢酸ビニル−グラフト塩化ビニル共重合体、
エチレン−エチルアクリレート−グラフト塩化ビニル共
重合体、エチレン−プロピレン−グラフト塩化ビニル共
重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン−グ
ラフト塩化ビニル共重合体、ポリアミド、アクリル樹
脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリブチレンテ
レフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体などの熱可塑性樹脂またはエラストマー、ポ
リエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化性樹脂、お
よびブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、天
然ゴム、シリコンゴム、クロロスルホ化ポリエチレン、
スチレン−ブタジエンゴム、ポリエステル−エーテルエ
ラストマーなどが例示される。これらの高分子は一種単
独で用いても、二種以上を併用してもよい。
一般式(1)で示す化合物を合成高分子難燃剤として
利用する場合の添加量は、合成高分子100重量部に対し
て3〜100重量部好ましくは10〜50重量部が選ばれる。
その理由は3重量部より少ない場合は、難燃効果が不十
分であり、100重量部の越える場合はその増量効果がほ
とんど見られないことによる。
利用する場合の添加量は、合成高分子100重量部に対し
て3〜100重量部好ましくは10〜50重量部が選ばれる。
その理由は3重量部より少ない場合は、難燃効果が不十
分であり、100重量部の越える場合はその増量効果がほ
とんど見られないことによる。
一般式(1)で示す化合物を合成高分子難燃剤として
利用する場合の高分子への添加方法は特に規定されない
が、例えば高分子と難燃剤を混練りブレンドする方法、
高分子と難燃剤の混合物を溶融成型する方法、高分子の
重合終期に添加する方法、あるいは高分子と難燃剤をそ
れぞれ溶液状態にしたあと混合し、ついで貧溶媒で再沈
させたり、溶媒を蒸発せしめる方法等があげられる。
利用する場合の高分子への添加方法は特に規定されない
が、例えば高分子と難燃剤を混練りブレンドする方法、
高分子と難燃剤の混合物を溶融成型する方法、高分子の
重合終期に添加する方法、あるいは高分子と難燃剤をそ
れぞれ溶液状態にしたあと混合し、ついで貧溶媒で再沈
させたり、溶媒を蒸発せしめる方法等があげられる。
また、一般式(1)で示す化合物を合成高分子用難燃
剤として利用する場合、難燃効果を高める目的で難燃助
剤(例えば三酸化アンチモン)や他の公知の難燃剤を併
用してもよい。また他の公知の添加剤(例えば、着色
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、滑剤、界面活
性剤、架橋剤等)を必要に応じて配合しても差しつかえ
ない。
剤として利用する場合、難燃効果を高める目的で難燃助
剤(例えば三酸化アンチモン)や他の公知の難燃剤を併
用してもよい。また他の公知の添加剤(例えば、着色
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、滑剤、界面活
性剤、架橋剤等)を必要に応じて配合しても差しつかえ
ない。
(発明の効果) 本発明の新規化合物を配合した高分子組成物は、加工
時に難燃剤の蒸発飛散もなく、さらに耐光性、耐熱性に
特に優れている。また表1に示される様に、従来のイミ
ド系化合物に比べ白色度にも優れている。
時に難燃剤の蒸発飛散もなく、さらに耐光性、耐熱性に
特に優れている。また表1に示される様に、従来のイミ
ド系化合物に比べ白色度にも優れている。
(実施例) 1 以下、実施例に従って本発明を更に詳しく説明するが
本発明はこれらのみにより限定されるものではない。
本発明はこれらのみにより限定されるものではない。
実施例 1 塩化カルシウム管付き冷却コンデンサー、Dean−Star
kトラップ、パワースターラーを装備した3の平底四
つ口セパラブルフラスコに、テトラブロモフタル酸無水
物268.0g(577.0mmol)、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホン71.8g(289.0mmol)、ジメチルアセトアミド1100
ml、エチルベンゼン500mlを順次添加した。次にオイル
バス上で撹はんしながら80℃まで昇温し、均一溶液とし
た。さらに1時間かけて136℃まで昇温し、エチルベン
ゼン水共沸条件として系内の生成水を除去した。水の留
出に伴い結晶が析出した。4時間後に水の留出が終了
し、撹はんを止め室温まで放冷した。析出した結晶をろ
過し、ジメチルアセトアミド200ml、イソプロピルアル
コール500mlで順次通洗後、乾燥(200℃×2時間)する
ことにより淡黄色の結晶を得た。結晶の融点は300℃以
上であった。得られた物質のIRスペクトルを測定したと
ころ、1760cm-1の酸無水物のC=O伸縮振動が消失し、
新たに1712cm-1にフタルイミドのC=O伸縮振動が生成
したことにより、フタルイミド骨格が形成されたことが
わかった。また1340cm-1にO=S=Oの伸縮振動、1120
cm-1にO=S=Oの逆対照伸縮振動が見られた。また元
素分析値はC:29.6%、H:0.8%、Br:56.3%、N:2.5%
(計算値C:29.51%、H:0.71%、Br:56.09%、N:2.46
%)であり一致していた。またTSK GEL G−1000H(東ソ
ー株式会社製)のカラム(溶離液テトラヒドロフラン)
による高速ゲル浸透クロマトグラフィーによる分析で、
純粋であることを確認した。以上の事より、一般式
(1)のXがBr、k=n=4、l=m=0のビス(テト
ラブロモフタルイミド)ジフェニルスルホン(以下TBPS
と略す)が合成されたことを確認した。上記で得られた
化合物の熱安定性を、熱重量分析により以下に示す条件
で分析した結果と、結晶の色を 測定しハンター白色度(W)とイエローインデックス
(YI)を計算した結果を表1に示した。
kトラップ、パワースターラーを装備した3の平底四
つ口セパラブルフラスコに、テトラブロモフタル酸無水
物268.0g(577.0mmol)、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホン71.8g(289.0mmol)、ジメチルアセトアミド1100
ml、エチルベンゼン500mlを順次添加した。次にオイル
バス上で撹はんしながら80℃まで昇温し、均一溶液とし
た。さらに1時間かけて136℃まで昇温し、エチルベン
ゼン水共沸条件として系内の生成水を除去した。水の留
出に伴い結晶が析出した。4時間後に水の留出が終了
し、撹はんを止め室温まで放冷した。析出した結晶をろ
過し、ジメチルアセトアミド200ml、イソプロピルアル
コール500mlで順次通洗後、乾燥(200℃×2時間)する
ことにより淡黄色の結晶を得た。結晶の融点は300℃以
上であった。得られた物質のIRスペクトルを測定したと
ころ、1760cm-1の酸無水物のC=O伸縮振動が消失し、
新たに1712cm-1にフタルイミドのC=O伸縮振動が生成
したことにより、フタルイミド骨格が形成されたことが
わかった。また1340cm-1にO=S=Oの伸縮振動、1120
cm-1にO=S=Oの逆対照伸縮振動が見られた。また元
素分析値はC:29.6%、H:0.8%、Br:56.3%、N:2.5%
(計算値C:29.51%、H:0.71%、Br:56.09%、N:2.46
%)であり一致していた。またTSK GEL G−1000H(東ソ
ー株式会社製)のカラム(溶離液テトラヒドロフラン)
による高速ゲル浸透クロマトグラフィーによる分析で、
純粋であることを確認した。以上の事より、一般式
(1)のXがBr、k=n=4、l=m=0のビス(テト
ラブロモフタルイミド)ジフェニルスルホン(以下TBPS
と略す)が合成されたことを確認した。上記で得られた
化合物の熱安定性を、熱重量分析により以下に示す条件
で分析した結果と、結晶の色を 測定しハンター白色度(W)とイエローインデックス
(YI)を計算した結果を表1に示した。
比較例 1〜2 比較例1はDBDE(デカブロモジフェニルエーテル)。
比較例2はBT−93(ビス(テトラブロモフタルイミド)
エタン)に関するものである。これらにつき、実施例1
と同様な方法で評価し、その結果をまとめて表1に示し
た。
比較例2はBT−93(ビス(テトラブロモフタルイミド)
エタン)に関するものである。これらにつき、実施例1
と同様な方法で評価し、その結果をまとめて表1に示し
た。
実施例 2〜5 高耐衝撃製ポリスチレン樹脂(出光スチロールHT50
以下HIPSと略す)に、表2−1に示した配合(各重量
部)の組成物を、東洋精機製作所ラボプラストミルでD2
0−25押出機を用い、押出し温度220℃で押出しペレット
化した。ペレットを230℃5分間加熱プレス(100kg/c
m2)し、30℃加圧下(100kg/cm2)で5分間冷却し、厚
さ3mmのシートを得た。そのシートからJIS K−7001−19
72に従い、酸素指数(OI)測定用の試験片を作成しOIを
それぞれ測定した。また厚さ3mmのUL94の燃焼性試験用
の試験片を作成し、垂直燃焼試験をそれぞれ実施した。
ブリードアウトについては、成型後のシートを30日間放
置した後、表面状態を目視で判断した。以上の結果をま
とめて表2−1に示した。またプレス成型後の3mm厚の
シートを120℃で50時間と100時間放置し、放置後のΔE
の値(色差)を測定することで、耐熱性を評価した。さ
らに、プレス成型後の3mm厚とシートに、UV光(290〜45
0mm、紫外強度100mW/cm2)を63℃で5時間、10時間照射
し、照射前後のΔEの値(色素)を測定することで、耐
光性を評価した。これらの結果をまとめて表3に示し
た。
以下HIPSと略す)に、表2−1に示した配合(各重量
部)の組成物を、東洋精機製作所ラボプラストミルでD2
0−25押出機を用い、押出し温度220℃で押出しペレット
化した。ペレットを230℃5分間加熱プレス(100kg/c
m2)し、30℃加圧下(100kg/cm2)で5分間冷却し、厚
さ3mmのシートを得た。そのシートからJIS K−7001−19
72に従い、酸素指数(OI)測定用の試験片を作成しOIを
それぞれ測定した。また厚さ3mmのUL94の燃焼性試験用
の試験片を作成し、垂直燃焼試験をそれぞれ実施した。
ブリードアウトについては、成型後のシートを30日間放
置した後、表面状態を目視で判断した。以上の結果をま
とめて表2−1に示した。またプレス成型後の3mm厚の
シートを120℃で50時間と100時間放置し、放置後のΔE
の値(色差)を測定することで、耐熱性を評価した。さ
らに、プレス成型後の3mm厚とシートに、UV光(290〜45
0mm、紫外強度100mW/cm2)を63℃で5時間、10時間照射
し、照射前後のΔEの値(色素)を測定することで、耐
光性を評価した。これらの結果をまとめて表3に示し
た。
比較例 3〜11 HIPS(出光スチロール HT−50)のみ、又は表2−2
に示した配合の組成物を東洋精機製作所ラボプラストミ
ルでD20−25押出機を用い、押出し温度220℃で押出しペ
レット化した。その後、実施例2〜5と同様な方法で評
価した結果を表2−2、表3に 示した。
に示した配合の組成物を東洋精機製作所ラボプラストミ
ルでD20−25押出機を用い、押出し温度220℃で押出しペ
レット化した。その後、実施例2〜5と同様な方法で評
価した結果を表2−2、表3に 示した。
実施例 6〜9 ポリプロピレン(チッソK7014、耐衝撃グレード)の
ペレットに、表4に示した割合(各重量部)の化合物を
180℃で12分間ロール混練りした。ロール混練り性につ
いては、樹脂または難燃剤のロールへの付着がなく難燃
剤の分解がないものについてのみ良とした。混練り物を
200℃で2分間加熱プレス(100kg/cm2)し、30℃加圧下
(100kg/cm2)で5分間冷却し厚さ3mmのシートを得た。
このシートからJISK−7201−1972に従い酸素指数(OI)
測定用の試験片を作成し、OIを測定した結果を表4に示
した。またプレス成型後のシートに、UV光(290〜450m
m、紫外強度100mW/cm2)を63℃で50時間照射し、照射前
後のΔEの値(色差)も合わせて表4に示した。
ペレットに、表4に示した割合(各重量部)の化合物を
180℃で12分間ロール混練りした。ロール混練り性につ
いては、樹脂または難燃剤のロールへの付着がなく難燃
剤の分解がないものについてのみ良とした。混練り物を
200℃で2分間加熱プレス(100kg/cm2)し、30℃加圧下
(100kg/cm2)で5分間冷却し厚さ3mmのシートを得た。
このシートからJISK−7201−1972に従い酸素指数(OI)
測定用の試験片を作成し、OIを測定した結果を表4に示
した。またプレス成型後のシートに、UV光(290〜450m
m、紫外強度100mW/cm2)を63℃で50時間照射し、照射前
後のΔEの値(色差)も合わせて表4に示した。
比較例 12 ポリプロピレン(チッソK7014、耐衝撃グレード)の
ペレットのみを180℃で12分間ロール上で溶融させ、200
℃で2分間加熱プレス(100kg/cm2)し、 30℃加圧下(100kg/cm2)で5分間冷却し厚さ3mmのポリ
プロピレンシートを得た。実施例6と同様の方法で評価
した結果を表4に示した。
ペレットのみを180℃で12分間ロール上で溶融させ、200
℃で2分間加熱プレス(100kg/cm2)し、 30℃加圧下(100kg/cm2)で5分間冷却し厚さ3mmのポリ
プロピレンシートを得た。実施例6と同様の方法で評価
した結果を表4に示した。
比較例 13、14 ポリプロピレン(チッソK7014、耐衝撃グレード)の
ペレットに、表4に示した割合の化合物を180℃で12分
間ロール混練りした。混練り物を200℃で2分間加熱プ
レス(100kg/cm2)し、30℃加圧下(100kg/cm2)で5分
間冷却し厚さ3mmのシートを得た。実施例6と同様の方
法で評価した結果を表4に示した。
ペレットに、表4に示した割合の化合物を180℃で12分
間ロール混練りした。混練り物を200℃で2分間加熱プ
レス(100kg/cm2)し、30℃加圧下(100kg/cm2)で5分
間冷却し厚さ3mmのシートを得た。実施例6と同様の方
法で評価した結果を表4に示した。
Claims (1)
- 【請求項1】高分子重合体に一般式(1) (式中XはBr又はClを表わし、k=0〜4、l=0〜
4、m=0〜4、n=0〜4、の数、k+l+m+n>
1)で表される4,4′−ビス(フタルイミド)ジフェニ
ルスルホン誘導体を高分子重合体に配合してなることを
特徴とする難燃性高分子組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63307788A JP2653142B2 (ja) | 1987-12-08 | 1988-12-07 | 4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30877187 | 1987-12-08 | ||
JP62-308771 | 1987-12-08 | ||
JP18538788 | 1988-07-27 | ||
JP63-185387 | 1988-07-27 | ||
JP63307788A JP2653142B2 (ja) | 1987-12-08 | 1988-12-07 | 4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02124950A JPH02124950A (ja) | 1990-05-14 |
JP2653142B2 true JP2653142B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=26503068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63307788A Expired - Lifetime JP2653142B2 (ja) | 1987-12-08 | 1988-12-07 | 4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2653142B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4810407B2 (ja) * | 2006-11-15 | 2011-11-09 | キヤノン株式会社 | シート給送装置及び画像形成装置 |
JP2008265192A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-11-06 | Tohoku Ricoh Co Ltd | 両面印刷装置 |
-
1988
- 1988-12-07 JP JP63307788A patent/JP2653142B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02124950A (ja) | 1990-05-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10508239B2 (en) | Flame retarder, flame retardant resin composition and method of producing the flame retarder | |
JP2653142B2 (ja) | 4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物 | |
JPH02129137A (ja) | ハロゲン化ビス(4−フェノキシフェニル)エーテルおよびそれを含む難燃性高子組成物 | |
JP2577336B2 (ja) | ハロゲン化イミドを含有する難燃剤組成物 | |
EP0319916B1 (en) | 4,4'-Bis(phthalimid)diphenyl sulfone compounds, processes for their production and flame retardant polymer compositions containing them | |
US4132748A (en) | Polymeric flame-retardant thermoplastic resins | |
WO1982002053A1 (en) | Polyester resin composition resistant against discoloration by light | |
JP2911335B2 (ja) | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2518325B2 (ja) | ビス(ビフェニル)ジエステル誘導体配合難燃性高分子組成物 | |
JP2745702B2 (ja) | 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物 | |
JPH04202357A (ja) | 耐熱安定性の優れた難燃性ポリアミド樹脂組成物 | |
EP0401589B1 (en) | Method of producing imide bond-containing resins | |
JP3030726B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物の製造法 | |
JPH0768407B2 (ja) | ハロゲン化イミドを含む難燃剤 | |
JP2672337B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
JP2857793B2 (ja) | 含燐イミド化合物及びその製造方法 | |
JPH02272065A (ja) | 難燃性組成物 | |
CN116082782A (zh) | 一种耐候阻燃苯乙烯聚合物 | |
JPH04117443A (ja) | 難燃性スチレン系熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2629751B2 (ja) | 4,4’−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体およびその製造方法 | |
JPH06128424A (ja) | 難燃性ポリオレフィン樹脂組成物 | |
JPS6210265B2 (ja) | ||
JPH021762A (ja) | ビス(ペンタブロモフェノキシ)ジフェニルシラン配合難燃性高分子組成物 | |
JPS621973B2 (ja) | ||
JPH06136209A (ja) | 難燃性スチレン系樹脂組成物 |