JP2651353B2 - スペクトラム拡散通信用受信器 - Google Patents
スペクトラム拡散通信用受信器Info
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- JP2651353B2 JP2651353B2 JP13402394A JP13402394A JP2651353B2 JP 2651353 B2 JP2651353 B2 JP 2651353B2 JP 13402394 A JP13402394 A JP 13402394A JP 13402394 A JP13402394 A JP 13402394A JP 2651353 B2 JP2651353 B2 JP 2651353B2
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- Japan
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- frequency
- correlation processing
- clock signal
- correlation
- signal
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接拡散方式によりス
ペクトラム拡散された信号を受信するためのスペクトラ
ム拡散通信用受信器に係わり、特に構成簡単にして、ス
ペクトラム拡散信号を受信し得るスペクトラム拡散通信
用受信器に関する。
ペクトラム拡散された信号を受信するためのスペクトラ
ム拡散通信用受信器に係わり、特に構成簡単にして、ス
ペクトラム拡散信号を受信し得るスペクトラム拡散通信
用受信器に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトラム拡散通信方式一般は、直接
拡散方式と周波数ホッピング方式とに大別されている
が、図4に従来技術に係るスペクトラム拡散通信用受信
器(以下、単に、SS受信器と称す)のブロック構成を
示す。図示のように、受信入力信号はローパスフイルタ
6により、信号周波数成分に比し高周波成分としてのノ
イズが除去された上、(アナログ)乗算器(あるいはミ
キサ)9A,9B各々でcos(ωt+η)、sin
(ωt+η)と乗算される。このうち、乗算器9Aから
の乗算結果はローパスフイルタ1Aを介し、周波数fの
クロック信号を動作タイミングとして、A/D変換器2
Aで量子化された上、相関器3Aで固定相関ビットパタ
ーンm(k)との間で重み付け相関処理される。これと
同様に、乗算器9Bからの乗算結果はローパスフイルタ
1Bを介し、周波数fのクロック信号を動作タイミング
として、A/D変換器2Bで量子化された上、相関器3
Bで上記と同一の固定相関ビットパターンm(k)との
間で重み付け相関処理される。相関器3A,3B各々か
らの相関処理結果データは2乗器7A,7Bで2乗され
た上、加算器8で加算されているものである。
拡散方式と周波数ホッピング方式とに大別されている
が、図4に従来技術に係るスペクトラム拡散通信用受信
器(以下、単に、SS受信器と称す)のブロック構成を
示す。図示のように、受信入力信号はローパスフイルタ
6により、信号周波数成分に比し高周波成分としてのノ
イズが除去された上、(アナログ)乗算器(あるいはミ
キサ)9A,9B各々でcos(ωt+η)、sin
(ωt+η)と乗算される。このうち、乗算器9Aから
の乗算結果はローパスフイルタ1Aを介し、周波数fの
クロック信号を動作タイミングとして、A/D変換器2
Aで量子化された上、相関器3Aで固定相関ビットパタ
ーンm(k)との間で重み付け相関処理される。これと
同様に、乗算器9Bからの乗算結果はローパスフイルタ
1Bを介し、周波数fのクロック信号を動作タイミング
として、A/D変換器2Bで量子化された上、相関器3
Bで上記と同一の固定相関ビットパターンm(k)との
間で重み付け相関処理される。相関器3A,3B各々か
らの相関処理結果データは2乗器7A,7Bで2乗され
た上、加算器8で加算されているものである。
【0003】ところで、量子化ビット数が無限大である
と仮定すれば、図4に示すSS受信器は、量子化処理が
行われることなく、そのまま相関処理が行われるものと
して近似され、第5図に示す如くに構成され得る。これ
について詳細に説明すれば、以下のようである。即ち、
受信入力信号(変調波)S(t)を以下の数式1として
表現する。
と仮定すれば、図4に示すSS受信器は、量子化処理が
行われることなく、そのまま相関処理が行われるものと
して近似され、第5図に示す如くに構成され得る。これ
について詳細に説明すれば、以下のようである。即ち、
受信入力信号(変調波)S(t)を以下の数式1として
表現する。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、受信入力信号S(t)とSS受信
器との間の位相差がηであるとすれば、乗算器9Aから
の乗算結果UI(t)は以下のようになる。
器との間の位相差がηであるとすれば、乗算器9Aから
の乗算結果UI(t)は以下のようになる。
【0006】
【数2】
【0007】したがって、乗算結果UI(t)をローパ
スフイルタ1Aでフィルタリングすれば、そのフイルタ
出力WI(t)は、上記数式2から第2項目,第3項目
が欠落された状態として数式3のものが得られる。
スフイルタ1Aでフィルタリングすれば、そのフイルタ
出力WI(t)は、上記数式2から第2項目,第3項目
が欠落された状態として数式3のものが得られる。
【0008】
【数3】
【0009】同様に、乗算結果UQ(t)、フイルタ出
力WQ(t)は以下の数式4,5ようになる。
力WQ(t)は以下の数式4,5ようになる。
【0010】
【数4】
【0011】
【数5】
【0012】さて、+1、または−1の数値からなる固
定相関ビットパターンm(k)のビット長をL、δをサ
ンプリング周期(=量子化周期)とすれば、相関器3
A,3B各々からの相関処理結果データVI(t),VQ
(t)は以下のようになる。
定相関ビットパターンm(k)のビット長をL、δをサ
ンプリング周期(=量子化周期)とすれば、相関器3
A,3B各々からの相関処理結果データVI(t),VQ
(t)は以下のようになる。
【0013】
【数6】
【0014】
【数7】
【0015】したがって、加算器8で得られる加算結果
I2+Q2は以下の数式8として得られる。
I2+Q2は以下の数式8として得られる。
【0016】
【数8】
【0017】これから、加算結果I2+Q2は受信入力信
号S(t)とSS受信器との間の位相差ηには、無関係
なものとして得られるものであることが判る。
号S(t)とSS受信器との間の位相差ηには、無関係
なものとして得られるものであることが判る。
【0018】ここで、固定相関ビットパターンm(k)
について若干説明すれば、これは、具体的には、適当な
疑似撮音符号(以下、単に、PN符号と称す)として選
択される。一定数だけサイクリックにシフトされた符号
と元(シフト前)の符号をビット対応に比較し、一致数
をA、不一致数をDとした場合、相関値λ(=(A−
D)/(A+D))が殆ど零となるようなPN符号が固
定相関ビットパターンm(k)として選択されているも
のである。
について若干説明すれば、これは、具体的には、適当な
疑似撮音符号(以下、単に、PN符号と称す)として選
択される。一定数だけサイクリックにシフトされた符号
と元(シフト前)の符号をビット対応に比較し、一致数
をA、不一致数をDとした場合、相関値λ(=(A−
D)/(A+D))が殆ど零となるようなPN符号が固
定相関ビットパターンm(k)として選択されているも
のである。
【0019】したがって、既述の数式1中のa(t)
が、固定相関ビットパターンm(k)、あるいは固定相
関ビットパターンm(k)に−1を乗じたものを結合し
て並べたものであるとすれば、加算結果I2+Q2は図6
に示す如くに得られることになる。図示のように、固定
相関ビットパターンm(k)とa(t)内の固定相関ビ
ットパターンm(k)とのビット位置が一致した場合、
加算結果I2+Q2はLおきにピーク値として得られる
が、それ以外は殆ど零として得られているものである。
よって、ピーク値出現時点での相関処理結果データVI
(t),VQ(t)各々の符号から、送信データが復元
可とされるものである。
が、固定相関ビットパターンm(k)、あるいは固定相
関ビットパターンm(k)に−1を乗じたものを結合し
て並べたものであるとすれば、加算結果I2+Q2は図6
に示す如くに得られることになる。図示のように、固定
相関ビットパターンm(k)とa(t)内の固定相関ビ
ットパターンm(k)とのビット位置が一致した場合、
加算結果I2+Q2はLおきにピーク値として得られる
が、それ以外は殆ど零として得られているものである。
よって、ピーク値出現時点での相関処理結果データVI
(t),VQ(t)各々の符号から、送信データが復元
可とされるものである。
【0020】なお、この種の技術に関するものとして
は、例えば“ノン コヒーレント ディジタル マッチ
ド フイルタズ:マルチビット クオンタイゼイション
(Non-Coherent Digital Matched Filteres:Multibit Q
uantization)”(アイ・イー・イー・イー トランザ
クションズ オン コミュニケーションズ.シー・オー
・エムー26,ナンバー4,エイプリル 1974 頁409ー419
(IEEE TRANSACTIONS ONCOMMUNICATIONS.VOL.COM-26,N
O.4 APRIL 1978))が挙げられる。また、直接拡散方式
に関するものとしては、論文「ディジタル自動車・携帯
電話方式CDMAの変復調回路を1チップに」(日経エ
レクトロニクス 1993 4―26の頁175)が挙
げられる。
は、例えば“ノン コヒーレント ディジタル マッチ
ド フイルタズ:マルチビット クオンタイゼイション
(Non-Coherent Digital Matched Filteres:Multibit Q
uantization)”(アイ・イー・イー・イー トランザ
クションズ オン コミュニケーションズ.シー・オー
・エムー26,ナンバー4,エイプリル 1974 頁409ー419
(IEEE TRANSACTIONS ONCOMMUNICATIONS.VOL.COM-26,N
O.4 APRIL 1978))が挙げられる。また、直接拡散方式
に関するものとしては、論文「ディジタル自動車・携帯
電話方式CDMAの変復調回路を1チップに」(日経エ
レクトロニクス 1993 4―26の頁175)が挙
げられる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術に係るSS受信器には、cos(ωt+η)、sin
(ωt+η)各々を発生するための正弦波発生器を始め
として、乗算器やA/D変換器各々が2個要されてお
り、したがって、SS受信器が部品点数少なくして構成
され得なかったものである。本発明の目的は、従来技術
に係るSS受信器に比し、より少ない部品点数を以て構
成され得るSS受信器を供するにある。
術に係るSS受信器には、cos(ωt+η)、sin
(ωt+η)各々を発生するための正弦波発生器を始め
として、乗算器やA/D変換器各々が2個要されてお
り、したがって、SS受信器が部品点数少なくして構成
され得なかったものである。本発明の目的は、従来技術
に係るSS受信器に比し、より少ない部品点数を以て構
成され得るSS受信器を供するにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基本的に
は、周波数2fのクロック信号を1/2分周する分周手
段と、該分周手段からの周波数fのクロック信号を位相
反転する位相反転手段と、受信入力信号から、信号周波
数成分に比しノイズとしての高周波成分を除去するノイ
ズ除去手段と、該ノイズ除去手段からの出力信号を1ビ
ット以上の量子化ビット数として、上記周波数2fのク
ロック信号の周期で量子化する量子化手段と、該量子化
手段からの量子化データを、上記分周手段からの周波数
fのクロック信号にもとづき、固定相関ビットパターン
との間で重み付け相関処理を行う第1の相関処理手段
と、上記量子化手段からの量子化データを、上記位相反
転手段からの周波数fのクロック信号にもとづき、上記
固定相関ビットパターンとの間で重み付け相関処理を行
う第2の相関処理手段と、該第1,第2の相関処理手段
各々からの相関処理結果データをそれぞれ2乗した上、
加算処理する処理手段と、を少なくとも構成要素として
含むべく構成することで達成される。
は、周波数2fのクロック信号を1/2分周する分周手
段と、該分周手段からの周波数fのクロック信号を位相
反転する位相反転手段と、受信入力信号から、信号周波
数成分に比しノイズとしての高周波成分を除去するノイ
ズ除去手段と、該ノイズ除去手段からの出力信号を1ビ
ット以上の量子化ビット数として、上記周波数2fのク
ロック信号の周期で量子化する量子化手段と、該量子化
手段からの量子化データを、上記分周手段からの周波数
fのクロック信号にもとづき、固定相関ビットパターン
との間で重み付け相関処理を行う第1の相関処理手段
と、上記量子化手段からの量子化データを、上記位相反
転手段からの周波数fのクロック信号にもとづき、上記
固定相関ビットパターンとの間で重み付け相関処理を行
う第2の相関処理手段と、該第1,第2の相関処理手段
各々からの相関処理結果データをそれぞれ2乗した上、
加算処理する処理手段と、を少なくとも構成要素として
含むべく構成することで達成される。
【0023】
【作用】受信入力信号はノイズ除去手段を介し量子化手
段によって、周波数2fのクロック信号周期で量子化さ
れた上、第1の相関処理手段において、周波数fのクロ
ック信号にもとづき、固定相関ビットパターンとの間で
重み付け相関処理が行われる一方では、これに並行し
て、第2の相関処理手段においては、周波数fの位相反
転クロック信号にもとづき、上記と同一の固定相関ビッ
トパターンとの間で重み付け相関処理が行われるように
したものである。これによって、正弦波発生器や乗算器
は全く不要とされているばかりか、A/D変換器も1個
で済まされるものである。
段によって、周波数2fのクロック信号周期で量子化さ
れた上、第1の相関処理手段において、周波数fのクロ
ック信号にもとづき、固定相関ビットパターンとの間で
重み付け相関処理が行われる一方では、これに並行し
て、第2の相関処理手段においては、周波数fの位相反
転クロック信号にもとづき、上記と同一の固定相関ビッ
トパターンとの間で重み付け相関処理が行われるように
したものである。これによって、正弦波発生器や乗算器
は全く不要とされているばかりか、A/D変換器も1個
で済まされるものである。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図1から図3により説明す
る。さて、図1には本発明によるSS受信器の一例での
ブロック構成が示されているが、これによる場合、周波
数2fのクロック信号は分周器9で1/2分周された
上、インバータ7で反転されることによって、周波数が
fとされた、相互に位相が反転された2種類のクロック
信号が得られたものとなっている。このような状態で、
従来の場合と同様、受信入力信号はローパスフイルタ6
により、信号周波数成分に比し高周波成分としてのノイ
ズが除去されるが、その後は、従来の場合とは異なり、
A/D変換器2によって、周波数2fのクロック信号の
周期で量子化されるものとなっている。A/D変換器2
からは1ビット以上の量子化データが周波数2fのクロ
ック信号周期で順次得られるが、周波数がfとされた、
位相がπずれた2種類のクロック信号が相関器3A,3
Bに図示の如くに与えられる場合には、順次得られる量
子化データは交互に相関器3A,3Bに取込みされた
上、固定相関ビットパターンm(k)との間で重み付け
相関処理されるものである。相関器3A,3B各々から
の相関処理結果データに対しては、その後、従来の場合
と同様、2乗処理、加算処理が順次行われるが、これら
一連の処理は本例では、CPU(具体的にはマイクロプ
ロセッサとして構成)5によって、上記周波数2fのク
ロック信号とは非同期に行われるものとなっている。相
関器3A,3B各々とCPU5との間に介在されたFI
FO4は、CPU5での非同期処理を可能ならしめるた
めのものである。FIFO4には、周波数2fのクロッ
ク信号が書込みクロックとして与えられることによっ
て、相関器3A,3B各々からの相関処理結果データは
交互にFIFO4に一時記憶されている一方では、CP
U5から随時発生される読出しクロックによって、FI
FO4からは随時相関処理結果データが読み出された
上、CPU5で2乗・加算処理が行われているものであ
る。
る。さて、図1には本発明によるSS受信器の一例での
ブロック構成が示されているが、これによる場合、周波
数2fのクロック信号は分周器9で1/2分周された
上、インバータ7で反転されることによって、周波数が
fとされた、相互に位相が反転された2種類のクロック
信号が得られたものとなっている。このような状態で、
従来の場合と同様、受信入力信号はローパスフイルタ6
により、信号周波数成分に比し高周波成分としてのノイ
ズが除去されるが、その後は、従来の場合とは異なり、
A/D変換器2によって、周波数2fのクロック信号の
周期で量子化されるものとなっている。A/D変換器2
からは1ビット以上の量子化データが周波数2fのクロ
ック信号周期で順次得られるが、周波数がfとされた、
位相がπずれた2種類のクロック信号が相関器3A,3
Bに図示の如くに与えられる場合には、順次得られる量
子化データは交互に相関器3A,3Bに取込みされた
上、固定相関ビットパターンm(k)との間で重み付け
相関処理されるものである。相関器3A,3B各々から
の相関処理結果データに対しては、その後、従来の場合
と同様、2乗処理、加算処理が順次行われるが、これら
一連の処理は本例では、CPU(具体的にはマイクロプ
ロセッサとして構成)5によって、上記周波数2fのク
ロック信号とは非同期に行われるものとなっている。相
関器3A,3B各々とCPU5との間に介在されたFI
FO4は、CPU5での非同期処理を可能ならしめるた
めのものである。FIFO4には、周波数2fのクロッ
ク信号が書込みクロックとして与えられることによっ
て、相関器3A,3B各々からの相関処理結果データは
交互にFIFO4に一時記憶されている一方では、CP
U5から随時発生される読出しクロックによって、FI
FO4からは随時相関処理結果データが読み出された
上、CPU5で2乗・加算処理が行われているものであ
る。
【0025】因みに、ここで、構成が同一とされる相関
器3A,3Bについて説明すれば、図2にその一例での
ブロック構成を示す。相関器3A,3B自体の構成は既
に公知とされ、したがって、市販の相関器用LSIが使
用可とされたものとなっている。図2に示すように、固
定相関ビットパターンm(k)のビット長をLとした場
合、相関器3A,3B各々は、その固定相関ビットパタ
ーンを構成しているビット各々に対応したレジスタ・排
他的論理和部3ー1〜3ーLと、L−1個の加算器3ー
21〜3ーL1とが、図示の如くに接続されたものとし
て構成されたものとなっている。図面の簡単化上、レジ
スタ・排他的論理和部3ー1のみについてその内部構成
が示されているが、それ以外のレジスタ・排他的論理和
部3ー2〜3ーLも構成同一とされているものである。
したがって、A/D変換器2からの並列量子化データ
は、ビットウエイト対応に設けられたLビット容量のシ
フトレジスタ上のQ出力を、周波数fのクロック信号を
シフトクロックとして順次シフト遅延せしめられている
一方では、レジスタ・排他的論理和部3ー1〜3ーL各
々では、レジスタからの反転Q出力各々と対応ビット
(固定相関ビットパターン(k)を構成しているビッ
ト)とは排他的論理ゲートで排他的論理和されているも
のである。これら排他的論理和結果は次段レジスタ・排
他的論理和部3ー2からの排他的論理和結果とビットウ
エイトが考慮された状態で、加算器3ー21で加算され
ているものである。加算器3ー21からの加算結果に
は、レジスタ・排他的論理和部3ー3からの排他的論理
和結果が加算される、といった具合に、順次加算せしめ
られることで、周波数fのクロック信号周期毎に相関処
理結果データが得られているものである。量子化後の数
の表示をオフセットバイナリとすれば、−1を乗じるこ
とと、0,1を反転することとは同一意味とされること
から、排他的論理和処理が行われることで、固定相関ビ
ットパターン(k)との乗算が可とされているものであ
る。
器3A,3Bについて説明すれば、図2にその一例での
ブロック構成を示す。相関器3A,3B自体の構成は既
に公知とされ、したがって、市販の相関器用LSIが使
用可とされたものとなっている。図2に示すように、固
定相関ビットパターンm(k)のビット長をLとした場
合、相関器3A,3B各々は、その固定相関ビットパタ
ーンを構成しているビット各々に対応したレジスタ・排
他的論理和部3ー1〜3ーLと、L−1個の加算器3ー
21〜3ーL1とが、図示の如くに接続されたものとし
て構成されたものとなっている。図面の簡単化上、レジ
スタ・排他的論理和部3ー1のみについてその内部構成
が示されているが、それ以外のレジスタ・排他的論理和
部3ー2〜3ーLも構成同一とされているものである。
したがって、A/D変換器2からの並列量子化データ
は、ビットウエイト対応に設けられたLビット容量のシ
フトレジスタ上のQ出力を、周波数fのクロック信号を
シフトクロックとして順次シフト遅延せしめられている
一方では、レジスタ・排他的論理和部3ー1〜3ーL各
々では、レジスタからの反転Q出力各々と対応ビット
(固定相関ビットパターン(k)を構成しているビッ
ト)とは排他的論理ゲートで排他的論理和されているも
のである。これら排他的論理和結果は次段レジスタ・排
他的論理和部3ー2からの排他的論理和結果とビットウ
エイトが考慮された状態で、加算器3ー21で加算され
ているものである。加算器3ー21からの加算結果に
は、レジスタ・排他的論理和部3ー3からの排他的論理
和結果が加算される、といった具合に、順次加算せしめ
られることで、周波数fのクロック信号周期毎に相関処
理結果データが得られているものである。量子化後の数
の表示をオフセットバイナリとすれば、−1を乗じるこ
とと、0,1を反転することとは同一意味とされること
から、排他的論理和処理が行われることで、固定相関ビ
ットパターン(k)との乗算が可とされているものであ
る。
【0026】以上、本発明によるSS受信器について説
明したが、以下では、そのSS受信器が、ωがω=πf
と設定された場合に、既述の図5に示すものと等価であ
ることについて説明する。即ち、時点−η/(πf),
1/(2f)−η/(πf),2/(2f)−η/(π
f),3/(2f),4/(2f)−η/(πf),…
… …各々で、周波数2fのクロック信号周期で量子
化が行われる場合、cos(ωt+η)、sin(ωt
+η)各々の値は図3に示すようである。図3には、受
信入力信号S(t)とcos(ωt+η),sin(ω
t+η)各々との乗算結果も併せて示されているが、こ
れに対し、ある量子化時点でのS(t)cos(ωt+
η)と直前でのそれとを加えて1つおきに間引いていけ
ば、図3に示すWI(t)が得られるものとなってい
る。直前での量子化値と加えることの意味は、ローパス
フイルタを通すことと同一となる(この理論について
は、例えばディジタル信号処理:著者 今井 聖、19
84年6月15日 廣済堂産報出版株式会社発行、頁7
4を参照のこと)ことから、図3に示すWI(t),WQ
(t)はそれぞれ相関器3A,3Bへの入力として得ら
れるものである。したがって、以下のようになる。
明したが、以下では、そのSS受信器が、ωがω=πf
と設定された場合に、既述の図5に示すものと等価であ
ることについて説明する。即ち、時点−η/(πf),
1/(2f)−η/(πf),2/(2f)−η/(π
f),3/(2f),4/(2f)−η/(πf),…
… …各々で、周波数2fのクロック信号周期で量子
化が行われる場合、cos(ωt+η)、sin(ωt
+η)各々の値は図3に示すようである。図3には、受
信入力信号S(t)とcos(ωt+η),sin(ω
t+η)各々との乗算結果も併せて示されているが、こ
れに対し、ある量子化時点でのS(t)cos(ωt+
η)と直前でのそれとを加えて1つおきに間引いていけ
ば、図3に示すWI(t)が得られるものとなってい
る。直前での量子化値と加えることの意味は、ローパス
フイルタを通すことと同一となる(この理論について
は、例えばディジタル信号処理:著者 今井 聖、19
84年6月15日 廣済堂産報出版株式会社発行、頁7
4を参照のこと)ことから、図3に示すWI(t),WQ
(t)はそれぞれ相関器3A,3Bへの入力として得ら
れるものである。したがって、以下のようになる。
【0027】
【数9】
【0028】
【数10】
【0029】ここで、W I(t),W Q(t)を以下のよ
うに定義する。
うに定義する。
【0030】
【数11】
【0031】
【数12】
【0032】W I(t),W Q(t)が以上のように定義
される場合、以下の関係が成立する。
される場合、以下の関係が成立する。
【0033】
【数13】
【0034】
【数14】
【0035】以下での説明の簡単化上、時間軸を−η/
(πf)だけずらし、η=1/fとすれば、数式13,
14は以下のようになる。
(πf)だけずらし、η=1/fとすれば、数式13,
14は以下のようになる。
【0036】
【数15】
【0037】
【数16】
【0038】ところで、VI(t)は数式6として既に
示されているが、以下のように表されている。
示されているが、以下のように表されている。
【0039】
【数17】
【0040】よって、数式15,16を数式17に代入
した上、変形すれば以下のようになる。
した上、変形すれば以下のようになる。
【0041】
【数18】
【0042】但し、式中、m(k)は以下のようであ
る。
る。
【0043】
【数19】
【0044】同様に、VQ(t)は以下のようになる。
【0045】
【数20】
【0046】以上からも判るように、数式18はW
I(t)とm(k)との相関をとった上、(−1)t/dを
乗じたものとなっている(但し、冪乗表示の際でのδは
dに置換、以下、同様)。t/δそのものは量子化時点
では整数値となり、交互に1,−1となる。また、数式
11,12から、W I(t),W Q(t)はS(t)を周
波数2fで量子化したものを交互に取り出したものとな
っている。これを相関器を通して(−1)t/dを乗じた
ものがVI(t)であることを数式18は示しており、
また、相関器を通して(−1)t/dを乗じたものがV
Q(t)であることを数式20は示しているものであ
る。結局、図1において、(−1)t/dを乗じることを
CPU5に実行させるようにすれば、図1に示す構成は
図5に示すそれに比し、A/D変換器での量子化誤差が
出現することを除けば、実質的に等価であることが判
る。
I(t)とm(k)との相関をとった上、(−1)t/dを
乗じたものとなっている(但し、冪乗表示の際でのδは
dに置換、以下、同様)。t/δそのものは量子化時点
では整数値となり、交互に1,−1となる。また、数式
11,12から、W I(t),W Q(t)はS(t)を周
波数2fで量子化したものを交互に取り出したものとな
っている。これを相関器を通して(−1)t/dを乗じた
ものがVI(t)であることを数式18は示しており、
また、相関器を通して(−1)t/dを乗じたものがV
Q(t)であることを数式20は示しているものであ
る。結局、図1において、(−1)t/dを乗じることを
CPU5に実行させるようにすれば、図1に示す構成は
図5に示すそれに比し、A/D変換器での量子化誤差が
出現することを除けば、実質的に等価であることが判
る。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1,2に
よる場合は、従来技術に係るSS受信器に比し、より少
ない部品点数を以て構成され得るSS受信器が得られる
ものとなっている。
よる場合は、従来技術に係るSS受信器に比し、より少
ない部品点数を以て構成され得るSS受信器が得られる
ものとなっている。
【図1】図1は、本発明によるスペクトラム拡散通信用
受信器の一例でのブロック構成を示す図
受信器の一例でのブロック構成を示す図
【図2】図2は、その1構成要素としての相関器(公
知)の一例でのブロック構成を示す図
知)の一例でのブロック構成を示す図
【図3】図3は、本発明によるスペクトラム拡散通信用
受信器が、ωがω=πfと設定された場合に、既述の図
5に示すものと等価であることを説明するための図
受信器が、ωがω=πfと設定された場合に、既述の図
5に示すものと等価であることを説明するための図
【図4】図4は、従来技術に係るスペクトラム拡散通信
用受信器のブロック構成を示す図
用受信器のブロック構成を示す図
【図5】図5は、量子化ビット数が無限大であると仮定
した場合での、そのスペクトラム拡散通信用受信器の近
似構成を示す図
した場合での、そのスペクトラム拡散通信用受信器の近
似構成を示す図
【図6】図6は、図5に示すスペクトラム拡散通信用受
信器での動作を説明するための図
信器での動作を説明するための図
2…A/D変換器、3A,3B…相関器、4…FIF
O、5…CPU(具体的にはマイクロプロセッサ)、6
…ローパスフイルタ、7…インバータ、9…分周器
O、5…CPU(具体的にはマイクロプロセッサ)、6
…ローパスフイルタ、7…インバータ、9…分周器
Claims (2)
- 【請求項1】 スペクトラム拡散された信号を受信する
ためのスペクトラム拡散通信用受信器であって、周波数
2fのクロック信号を1/2分周する分周手段と、該分
周手段からの周波数fのクロック信号を位相反転する位
相反転手段と、受信入力信号から、信号周波数成分に比
しノイズとしての高周波成分を除去するノイズ除去手段
と、該ノイズ除去手段からの出力信号を1ビット以上の
量子化ビット数として、上記周波数2fのクロック信号
の周期で量子化する量子化手段と、該量子化手段からの
量子化データを、上記分周手段からの周波数fのクロッ
ク信号にもとづき、固定相関ビットパターンとの間で重
み付け相関処理を行う第1の相関処理手段と、上記量子
化手段からの量子化データを、上記位相反転手段からの
周波数fのクロック信号にもとづき、上記固定相関ビッ
トパターンとの間で重み付け相関処理を行う第2の相関
処理手段と、該第1,第2の相関処理手段各々からの相
関処理結果データをそれぞれ2乗した上、加算処理する
処理手段と、を少なくとも構成要素として含む構成のス
ペクトラム拡散通信用受信器。 - 【請求項2】 スペクトラム拡散された信号を受信する
ためのスペクトラム拡散通信用受信器であって、周波数
2fのクロック信号を1/2分周する分周手段と、該分
周手段からの周波数fのクロック信号を位相反転する位
相反転手段と、受信入力信号から、信号周波数成分に比
しノイズとしての高周波成分を除去するノイズ除去手段
と、該ノイズ除去手段からの出力信号を1ビット以上の
量子化ビット数として、上記周波数2fのクロック信号
の周期で量子化する量子化手段と、該量子化手段からの
量子化データを、上記分周手段からの周波数fのクロッ
ク信号にもとづき、固定相関ビットパターンとの間で重
み付け相関処理を行う第1の相関処理手段と、上記量子
化手段からの量子化データを、上記位相反転手段からの
周波数fのクロック信号にもとづき、上記固定相関ビッ
トパターンとの間で重み付け相関処理を行う第2の相関
処理手段と、該第1,第2の相関処理手段各々からの相
関処理結果データを、上記周波数2fのクロック信号を
書込みクロックとして先入れ先出しとして一時記憶する
先入れ先出し記憶手段と、該先入れ先出し記憶手段か
ら、上記書込みクロックとは独立とされた読出しクロッ
クにより読出しされた相関処理結果データ各々を2乗し
た上、加算処理するソフトウェア処理手段と、を少なく
とも構成要素として含む構成のスペクトラム拡散通信用
受信器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13402394A JP2651353B2 (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | スペクトラム拡散通信用受信器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13402394A JP2651353B2 (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | スペクトラム拡散通信用受信器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08116291A JPH08116291A (ja) | 1996-05-07 |
JP2651353B2 true JP2651353B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=15118580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13402394A Expired - Fee Related JP2651353B2 (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | スペクトラム拡散通信用受信器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2651353B2 (ja) |
-
1994
- 1994-06-16 JP JP13402394A patent/JP2651353B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08116291A (ja) | 1996-05-07 |
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