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JP2534058B2 - 置換ポリアセチレンの製造方法 - Google Patents

置換ポリアセチレンの製造方法

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Publication number
JP2534058B2
JP2534058B2 JP62112995A JP11299587A JP2534058B2 JP 2534058 B2 JP2534058 B2 JP 2534058B2 JP 62112995 A JP62112995 A JP 62112995A JP 11299587 A JP11299587 A JP 11299587A JP 2534058 B2 JP2534058 B2 JP 2534058B2
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producing
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敏延 東村
俊夫 増田
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敏延 東村
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F38/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more carbon-to-carbon triple bonds
    • C08F38/02Acetylene

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、置換ポリアセチレンの製造方法に関する。
更に詳しくは、特に従来より分子量分布(幅)が著しく
狭い新規な置換ポリアセチレンの製造方法に関するもの
である。
[従来の技術] 近年、各種のリビング重合体の製造方法が活発に研究
され、新しいリビング重合系が見いだされてきた。その
ため、重合体の分子設計も容易になり、分子量分布の狭
いポリマーの合成、ブロック共重合体の合成、マクロマ
ーやテレケリックポリマーの合成、オリゴマーの合成な
どが容易になった。これら新しいリビング重合体、共重
合体は、単独で使用されるだけでなく、ポリマーアロイ
の分野でも相溶化剤などとして、重要な役割を果たしつ
つある。
一方、本発明者らは、先に以下の(イ)〜(ハ)に示
すような開始剤を用いる方法によって、置換アセチレン
の重合を行う方法を提案した。
(イ)MoCl5,MoBr3,WCl6などのハロゲン化モリブデン、
ハロゲン化タングステンを使用する方法。
(ロ)ハロゲン化モリブデン、ハロゲン化タングステン
を主触媒とし、更に第二成分として有機金属化合物を使
用する方法(特開昭51-30892号公報、特開昭53-65384号
公報、特開昭54-112986号公報などを参照)。
(ハ)Mo(CO)6−CCl4−hν,W(CO)6−CCl4−hνを用
いる方法(特開昭57-36106号公報参照)。
[発明が解決しようとした課題] しかしながら、本発明者らの実験によると、上記の
(イ)〜(ハ)に記載の開始剤を用いて高分子量の置換
ポリアセチレンを製造しようとすると、開始反応が遅
く、かつ、移動、停止反応が頻繁に起こるためにリビン
グ重合性が劣り、生成するポリマーの分子量分布(幅)
もかなり広いものしか得られない、という欠点があるこ
とが判った。
そこで、本発明者らは、上記のような従来の欠点を解
決し得て、特に従来法によって製造した場合よりも高分
子量であって、かつ、分子量分布(幅)が著しく狭い置
換ポリアセエチレンが得られる新規な製造方法を提供す
ることを目的として鋭意検討の結果、本発明に到達し
た。
[課題を解決するための手段] しかして本発明の要旨とするところは、一般式(I) R1−C≡C−R2 ……(I) (一般式中、R1は水素原子又は塩素原子を示し、R2は水
素原子、塩素原子、置換基を有していてもよいアルキル
基、フェニル基、シリル基よりなる群から選ばれた一価
の基を示すが、R1とR2が同時に水素原子又は塩素原子を
示すことはない。)で表わされる置換アセチレンを、 (i)周期律表第6A族金属のオキシハロゲン化物単独、
若しくはこのオキシハロゲン化物と有機金属化合物及び
/又はルイス塩基との存在下、 又は、 (ii)周期律表第6A族金属のハロゲン化物と、有機金属
化合物及びルイス塩基との存在下、 重合させることを特徴とする置換ポリアセチレンの製造
方法に存する。
[発明の構成] 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、前記一般式(I)で表される置換
アセチレンの重合反応を、周期律表第6A族金属のオキシ
ハロゲン化物、又は周期律表第6A族金属のハロゲン化物
を主触媒として行う。第6A族金属オキシハロゲン化物を
使用する場合には、オキシハロゲン化物単独でも、若し
くはこれと有機金属化合物及び/又はルイス塩基と組合
せて使用することも可能であり、後者の組合せで使用す
る方が分子量分布の狭い重合体が得られるので、より好
ましい。一方、第6A族金属のハロゲン化物を使用する場
合には、有機金属化合物及びルイス塩基を併用すること
が必要で、これにより分子量分布の狭い重合体を得るこ
とができる。
第6A族金属の具体例としては、クロム(Cr),モリブ
デン(Mo),タングステン(W)等が挙げられ、なかで
もモリブデンとタングステンが特に好ましい。
上記のオキシハロゲン化物とハロゲン化物の具体例と
しては、オキシ塩化物、オキシ臭化物等と塩化物、臭化
物が挙げられ、なかでもオキシ塩化物と塩化物が特に好
ましい。
第6A族金属オキシハロゲン化物の具体例としては、Mo
OCl4,WOCl4,MoOBr4,WOBr4等が挙げられ、なかでもMoOCl
4が最も好ましい。また、第6A族金属のハロゲン化物の
具体例としては、MoCl5、WCl6、MoBr3、WBr5等が挙げら
れ、なかでもMoCl5、WCl6が特に好ましい。
上記のような第6A族金属オキシハロゲン化物又は第6A
族金属のハロゲン化物と組合せて使用される第二成分の
有機金属化合物は、還元剤として作用するもので、その
金属成分がスズ(Sn)、ケイ素(Si)、ビスマス(B
i)、アンチモン(Ab)、ヒ素(As)、アルミニウム(A
l)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、リチウム(Li)より
なる群から選ばれた少なくとも一種からなることが好ま
しい。なかでもスズ、ケイ素、ビスマスが特に好まし
い。
特に好ましい有機金属化合物の具体例としては、テト
ラアルキルスズ、テトラフェニルスズ、トリフェニルビ
スマス、トリフェニルアンチモン、トリアルキル水素化
ケイ素(トリアルキルシラン)等が挙げられ、これらの
なかでもテトラアルキルスズが好ましく、特に好ましい
のはテトラ−n−ブチルスズである。
多くの場合、上記の有機金属化合物と併用されるルイ
ス塩基としては、含酸素化合物、含窒素化合物等が挙げ
られ、なかでも含酸素化合物が好ましい。含酸素化合物
の具体例としては、アルコール類、フェノール類、エー
テル類、エステル類、カルボン酸類、酸無水物類、ケト
ン類、イミド類、リン酸化合物類等が挙げられる。なか
でもアルコール類、エーテル類、エステル類、カルボン
酸類、ケトン類が好ましい。
更に詳しくは、アルコール類としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、その他高級ア
ルコールのほか、エチレングリコール、グリセリン等の
多価アルコールが挙げられる。これらアルコール類はい
ずれも好ましいが、特にエタノールが好ましい。エーテ
ル類としては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、
テトラヒドルフラン等が挙げられる。エステル類として
は、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸フェニル、酪酸エチ
ル、ステアリン酸エチル、安息香酸エチル、安息香酸フ
ェニル、フタル酸ジエチル、イソフタル酸ジエチル等が
挙げられる。カルボン酸類としては、酢酸、クロル酢酸
等が挙げられ、ケトン類としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記のような含酸素化合物を用いるのは、一種でもよ
いし、二種以上の混合物であってもよい。これらは、バ
ルクで使用してもよいし、不活性溶媒で希釈して使用し
てもよい。
本発明において、重合主触媒として用いられる第6A族
金属オキシハロゲン化物又は第6A族金属のハロゲン化物
の使用量は、原料モノマーに対しモル比で、1000分の1
ないし10分の1の範囲で選ぶことができ、好ましくは10
0分の1ないし20分の1の範囲である。また、前記の有
機金属化合物の使用量は、上記重合主触媒に対しモル比
で、10分の1ないし10の範囲で選ばれ、好ましくは1な
いし2の範囲である。上記のルイス塩基として使用され
る含酸素化合物の使用量は、上記重合主触媒に対しモル
比で、10分の1ないし10の範囲で選ばれ、好ましくは0.
5ないし2の範囲である。
本発明の方法における原料モノマーである置換アセチ
レンは、前記一般式(I)、すなわち、R1−C≡C−R2
で表され、この一般式(I)において、R1,R2は同時に
水素原子又は塩素原子を示すことはなく、R1は水素原子
または塩素原子をを示し、R2は水素原子、塩素原子、置
換基を有していてもよいアルキル基、フェニル基、シリ
ル基よりなる群から選ばれた一価の基を示す。このよう
な置換アセチレンの具体例としては、フェニルアセチレ
ン、o−メチルフェニルアセチレン、o−トリフルオロ
フェニルアセチレン、1−クロロ−2−フェニルアセチ
レン、1−クロロ−2−ペンタフルオロフェニルアセチ
レン、t−ブチルアセチレン、1−クロロ−2−n−ブ
チルアセチレン、1−オクチン、1−クロロ−1−オク
チン、2−オクチン、トリメチルシリルアセチレン、ト
リメチルシリルプロピン等が挙げることができる。これ
らは一種のみの単一重合でもよく、2種以上を共重合さ
せることもできる。
本発明の方法によって置換ポリアセチレンを製造する
には、重合反応は溶媒中で行うのがよい。この際使用で
きる溶媒としては、トルエン等の芳香族炭化水素類、シ
クロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、四塩化炭素、二塩
化エチレン等のハロゲン化炭化水素類、アニソール、ジ
ブチルエーテルジオキサン等のエーテル類、アセトンア
セトフェノン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類
等が挙げられる。
重合反応の際の温度は、モノマーの種類、溶媒の種
類、量、重合主触媒の種類、触媒の第二成分の種類、
量、反応時間等により変るが、−30〜+100℃の範囲で
選ぶことができる。なかでも好ましいのは、0〜70℃の
範囲である。
重合反応の際の時間は、モノマーの種類、溶媒の種
類、量、重合主触媒の種類、触媒の第二成分の種類、
量、反応温度等により変るが、0.5〜24時間の範囲で選
ばれる。
本発明の方法によって得られる置換ポリアセチレン
は、その分子量分布が極めて狭い、すなわち、Mw/Mn≦
1.4(ここで、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量
を表す。)という特徴を有する。
なお、本発明においてMw/Mn比は、GPC法{日本分光社
製のTRIROTAR(トリローター)クロマトグラフを使用
し、カラムには昭和電工社製のポリスチレンゲルA802、
A803、A804、内径8mm、長さ500mmのものを使用}によっ
て、常法に従って測定した。数平均分子量は、上記の測
定値を標準ポリスチレンの分子量で換算した値を用いて
算出したものである。
本発明の方法によるときは、重合終期にある重合系に
別のモノマーを添加することにより、得られる重合体の
分子鎖中に官能基を有する成分を含有させたり、ブロッ
ク共重合させたりして、ブロック共重合体、末端に官能
基をもつテレケリックポリマー、オリゴマー又はマクロ
マー、ポリマーアロイの相溶化剤等として利用できる機
能性樹脂を得ることがもきる。
本発明の方法によって得られる置換ポリアセチレン
は、成形材料として使用できるほか、ハロゲン化炭化水
素類、エーテル類、ケトン類等の有機溶媒に可溶であっ
て、優れた膜形成能を有する。さらには、分子鎖中に共
役二重結合が存在するので、半導体材料、フォトレジス
ト材料等にも利用することができる。
[実施例] 次に、本発明を実施例、比較例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例1 十分に精製したトルエン1リットル中に、乾燥窒素ガ
ス雰囲気下、よく攪拌しながら、五塩化モリブデン(Mo
Cl5、主触媒)20ミリモル、テトラ−n−ブチルスズ
(有機金属化合物)20ミリモル、及びエタノール(ルイ
ス塩基)10ミリモルを加え、30℃の温度で溶解した。こ
の溶液に、1−クロロ−1−オクチン(モノマー)を0.
1モル添加し、30℃の温度で重合を開始させた。重合を
開始してから1時間経過した時点で、反応液を大量のメ
タノール中に投入して、生成したポリマーを沈殿させ、
濾別、乾燥した。
その結果、生成物の収率は87%で、生成物は数平均分
子量35万、Mw/Mn=1.16のポリマーであった。
実施例2 実施例1に記載の例において、モノマーの1−クロロ
−1−オクチンの添加量を0.5モルに変更した他は、同
例におけると同様の手順で重合反応操作、後処理操作を
行った。
その結果、生成物の収率は87%で、生成物は数平均分
子量16万、Mw/Mn=1.27のポリマーであった。
実施例3 実施例2に記載の例において、エタノールを酢酸に変
更した他は、同例におけると同様の手順で重合反応操
作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は95%で、生成物は数平均分
子量12万、Mw/Mn=1.26のポリマーであった。
実施例4 実施例2に記載の例において、エタノールをアセトン
に変更した他は、同例におけると同様の手順で重合反応
操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は94%で、生成物は数平均分
子量14万、Mw/Mn=1.31のポリマーであった。
比較例1 実施例1に記載の例において、エタノールを使用しな
かった他は、同例におけると同様の手順で重合反応操
作、後処理操作を行った。
得られた生成物は、数平均分子量46万、Mw/Mn=1.70
のポリマーであり、分子量分布の広くなったものであっ
た。
比較例2 実施例2に記載の例において、テトラ−n−ブチルス
ズを使用しなかった他は、同例におけると同様の手順で
重合反応操作、後処理操作を行った。
得られた生成物は、Mw/Mn=2.23のポリマーであり、
分子量分布が著しく広くなったものであった。
実施例5 実施例2に記載の例において、モノマーの1−クロロ
−1−オクチンを1−クロロ−1−ヘキシンに変更した
他は、同例におけると同様の手順で重合反応操作、後処
理操作を行った。
その結果、生成物の収率は94%で、Mw/Mn=1.34のポ
リマーであった。
実施例6 実施例2に記載の例において、主触媒のMoCl5をMoOCl
4に変更した他は、同例におけると同様の手順で重合反
応操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は97%で、生成物は数平均分
子量9万3千、Mw/Mn=1.17のポリマーであった。
実施例7 実施例6に記載の例において、エタノールを使用しな
かったは、同例におけると同様の手順で重合反応操作、
後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は86%で、生成物は数平均分
子量10万、Mw/Mn=1.33のポリマーであった。
実施例8 実施例6に記載の例において、モノマーの1−クロロ
−1−オクチンを1−クロロ−2−フェニルアセチレン
に変更した他は、同例におけると同様の手順で重合反応
操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は94%で、生成物は数平均分
子量7万、Mw/Mn=1.36のポリマーであった。
実施例9 実施例6に記載の例において、モノマーの1−クロロ
−1−オクチンをo−トリメチルシリル−フェニルアセ
チレンに変更した他は、同例におけると同様の手順で重
合反応操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は100%で、生成物は数平均
分子量6万6千、Mw/Mn=1.32のポリマーであった。
実施例10 実施例9に記載の例において、有機金属化合物のテト
ラ−n−ブチルスズを(C2H5)3SiH(トリエチルシラ
ン)に変更した他は、同例におけると同様の手順で重合
反応操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は40%で、生成物は数平均分
子量8万9千のポリマーであった。
実施例11 実施例9に記載の例において、主触媒のMoCl5をWOCl4
に変更した他は、同例におけると同様の手順で重合反応
操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は100%で、生成物は数平均
分子量30万のポリマーであった。
実施例12 実施例11に記載の例において、主触媒のWOCl4に組合
わせた有機金属化合物のテトラ−n−ブチルスズをテト
ラフェニルスズに変更した他は、同例におけると同様の
手順で重合反応操作、後処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は100%で、生成物は数平均
分子量50万、Mw/Mn=1.30のポリマーであった。
実施例13 実施例2に記載の例において、モノマーの1−クロロ
−1−オクチンを1−クロロ−1−デシンに変更した他
は、同例におけると同様の手順で重合反応操作、後処理
操作を行ったところ、Mw/Mn=1.25のポリマーが得られ
た。
上記の反応液に、さらに1−クロロ−2−フェニルア
セチレンを添加し、反応させたところ、AB型ブロック共
重合体が得られた。このブロック共重合体のMw/Mn=1.3
1であった。
実施例14 実施例6に記載の例において、主触媒としてMoOCl4
用い、有機金属化合物及びルイス塩基を全く用いなかっ
た他は、同例におけると同様の手順で重合反応操作、後
処理操作を行った。
その結果、生成物の収率は90%で、生成物は数平均分
子量26万のポリマーであった。
[発明の効果] 本発明は次の様な特別に顕著な効果を奏し、その工業
的な利用価値は極めて大である。
1.本発明に係る製造方法によれば、触媒を特定の組合わ
せに選ぶので、高分子量で、分子量分布幅がMw/Mn比が
1.4以下と特に狭く、従来にない置換ポリアセチレンを
高収率で得ることができる。
2.本発明に係る製造方法によれば、重合終期にある重合
系に別のモノマーを添加することにより、ブロック共重
合体、末端に官能基をもつテレケリックポリマー、オリ
ゴマー又はマクロマーとして利用できる機能性樹脂を得
ることができる。3.本発明の製造方法で得られる置換ポ
リアセチレンは、単独で例えばフィルムなどの成形材料
として使用できるほか、ポリマーアロイとして使用でき
る可能性が大なる新規なポリマーである。
4.本発明の製造方法で得られる置換ポリアセチレンは、
側鎖に置換基を有するので、置換基を有しないポリアセ
チレンに比較して空気に対して安定であり、かつ、耐熱
性材料として期待できる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) R1−C≡C−R2 ……(I) (一般式中、R1は水素原子又は塩素原子を示し、R2は水
    素原子、塩素原子、置換基を有していてもよいアルキル
    基、フェニル基、シリル基よりなる群から選ばれた基を
    示すが、R1とR2は同時に水素原子又は塩素原子を示すこ
    とはない。)で表わされる置換アセチレンを、 (i)周期律表第6A族金属のオキシハロゲン化物単独、
    若しくはこのオキシハロゲン化物と有機金属化合物及び
    /又はルイス塩基との存在下、 又は、 (ii)周期律表第6A族金属のハロゲン化物と、有機金属
    化合物及びルイス塩基との存在下、 重合させることを特徴とする置換ポリアセチレンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】第6A族金属が、タングステン(W)及び/
    又はモリブデン(Mo)であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の置換ポリアセチレンの製造方法。
  3. 【請求項3】有機金属化合物の金属が、スズ(Sn)、ケ
    イ素(Si)、ビスマス(Bi)、ヒ素(As)、アルミニウ
    ム(Al)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、リチウム(Li)
    よりなる群から選ばれた少なくとも一種からなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の置換ポリアセチ
    レンの製造方法。
  4. 【請求項4】ルイス塩基が、含酸素化合物であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の置換ポリアセチ
    レンの製造方法。
  5. 【請求項5】含酸素化合物が、アルコール類、フェノー
    ル類、エーテル類、ケトン類、エステル類、カルボン酸
    類よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の置換ポリアセチ
    レンの製造方法。
  6. 【請求項6】生成する置換ポリアセチレンのMw/Mn比
    が、1.4以下(ここで、Mwは重量平均分子量、Mnは数平
    均分子量を表す。)であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の置換ポリアセチレンの製造方法。
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