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JP2530944B2 - レ―ザ―加工方法及び装置 - Google Patents

レ―ザ―加工方法及び装置

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JP2530944B2
JP2530944B2 JP3059733A JP5973391A JP2530944B2 JP 2530944 B2 JP2530944 B2 JP 2530944B2 JP 3059733 A JP3059733 A JP 3059733A JP 5973391 A JP5973391 A JP 5973391A JP 2530944 B2 JP2530944 B2 JP 2530944B2
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Japan
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rotary table
workpiece
closed container
laser
vacuum suction
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時彦 大島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光の照射によ
り回転体外形を有する被加工物の金属表面に種々のパ
ターンを描画するレーザー加工方法及び装置に関するも
のであり、金属表面に図柄、模様、マーク、文字等を線
や点よりなるパターンで構成したり、パターン自体の反
射光沢の色合いが入射光の角度や見る方向によって虹色
様に多彩に変化する所謂虹色発色加工を施す場合等に好
適に利用される。
【0002】
【従来技術とその課題】金属等の表面に図柄、模様、マ
ーク、文字等を描画する手段として、レーザー光を照射
して照射軌跡に形成される細い溝や凹点によって所要パ
ターンのの描画を施す方法が汎用されている。また、近
年では、レーザー光の照射面で干渉縞を生じさせ、金属
表面に該レーザー光の干渉縞に対応した微細凹凸を形成
することにより、描画パターン自体を反射光沢の色合い
が入射光の角度や見る方向によって虹色様に多彩に変化
するものとする、虹色発色加工技術も提案されている
(例えば特開平2−263589号公報等)。
【0003】しかるに、被加工物の表面がステンレス鋼
等の金属である場合、レーザー光の照射面が高熱によっ
て酸化され易く、描画パターンが金属素地とは異なる色
合いの酸化層によって着色して視認されるため、被加工
物の種類や用途によっては上記着色が問題になることが
あり、この酸化を防止することが要望される。特に、虹
色発色加工では、反射光沢の色合いが上記酸化着色に影
響され、鮮明さや彩度の点で装飾的価値の低下を招くと
いう問題があった。一方、金属表面に焼入れマーク等を
施す場合には加工効率や仕上がりの点から酸化性の強い
方が好ましく、また上記酸化着色を目的とした加工もあ
り、これらの加工においては上記とは全く逆に酸化を促
進することが要望される。
【0004】また、通常の加飾加工では被加工物の照射
面に加工用収束レンズの焦点を位置させる必要があり、
また虹色発色加工においては照射面で干渉縞を生じさせ
る上で同レンズの焦点より深浅一方向にずれた一定位置
に照射面を位置させる必要がある。しかるに、壺、鉢、
花器等の回転体外形を有する被加工物のように被加工
面が三次元曲面である場合は、被加工面の位置によって
レーザービームを照射するスキャンヘッドからの距離が
変わることから、描画におけるレーザー光の焦点深度を
調整する光学系の制御が非常に困難となり、また回転体
外形を有する被加工物の周方向に沿って所要の描画を
施してゆくには、スキャン範囲の描画が終わる毎に被加
工物の向きを変えて新たに位置設定をし直す必要があ
り、このための操作が非常に煩雑になるという問題があ
った。更には加工中に描画が適正な状態で進行している
か否かを確認することが困難であるから、描画状態の適
否は全体の描画の終了後に調べるか、スキャン範囲の描
画が終わる毎に調べることになり、前者では初期段階で
描画不良があっても以降の描画を行うために時間的ロス
が大きく、後者では非常に手間がかかり、いずれにして
も加工能率が低下するという難点があった。
【0005】本発明は、上述の事情に鑑みて、レーザー
光の照射面における酸化防止と酸化促進という相矛盾し
た要望にも充分に対処でき、しかも被加工物が回転体
外形を有するものであっても、それ自体を自動的に回動
させてスキャン面を一定位置としたまま正確に更新で
き、且つ被加工物を強固に位置決め保持可能とするレー
ザー加工方法及び装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るレーザー加工方法の第1は、少なくと
も上側過半部が透明である密閉容器内の回転テーブル上
に、上面が被加工物の底部形状に対応する凹部をなして
中心部に回転テーブルの真空吸引孔に連通する透孔を備
えた受け座を固定し、この受け座上に金属表面を有して
外形が回転体である被加工物を該回転体の回転対称軸
回転テーブルの回転軸心と一致するように載置すると共
に、該被加工物を前記真空吸引孔からの真空吸引により
吸着固定し、上記密閉容器の内部を高真空又は置換ガス
雰囲気として、上記回転テーブルを連続又は間欠的に回
転させつつ、外部から光軸方向可変のレーザービームを
密閉容器の透明部を通して上記被加工物の金属表面に照
射することにより、該表面に照射軌跡による描画を施す
ことを特徴とする構成を採用したものである。
【0007】また本発明に係るレーザー加工方法の第2
は上記第1の加工方法における置換ガスとして不活性ガ
スを用い、同じく第3は同置換ガスとして酸素ガス又は
高酸素濃度のガスを用いるものである。
【0008】一方、同様目的において、本発明に係るレ
ーザー加工装置の第1は、真空吸引口又は(及び)置換
ガス導入口を備えると共に少なくとも上側過半部が透明
な被加工物配置用の密閉容器と、この密閉容器内に設け
られた真空吸引孔を有する回転テーブルと、該回転テー
ブル上に固定され、上面が被加工物の底部形状に対応す
る凹部をなして中心部に回転テーブルの真空吸引孔に連
通する透孔を備えた受け座と、レーザー共振器と、該共
振器より出射されるレーザービームを上記密閉容器の透
明部を通して被加工物の表面に照射する光軸方向可変の
スキャンヘッドとを具備してなる。
【0009】
【作用】密閉容器内を高真空雰囲気とすれば、その内部
に配置された被加工物の表面に容器外からレーザー光が
照射されても酸化のもとになる酸素が存在しないため、
照射面で酸化層を生じることはない。同様に、密閉容器
内を窒素ガス等の不活性ガスで置換しても照射面で酸化
層を生じない。従って、通常の加飾加工や虹色発色加工
等で酸化発色による描画パターンの着色を嫌う場合は、
本発明において密閉容器内を高真空雰囲気又は不活性ガ
ス雰囲気に設定すればよい。一方、密閉容器内を酸素ガ
ス又は高酸素濃度のガスで置換すれば、通常の空気中に
おけるレーザー加工の場合よりも、被加工物のレーザー
光照射面で酸化が生じ易くなる。従って、金属表面に焼
入れマーク等を施す場合や描画パターンの酸化による着
色を積極的に利用する加飾加工等では、密閉容器内を酸
素ガス又は高酸素濃度のガス雰囲気に設定すればよい。
【0010】しかして、対象とする被加工物は壺や花器
等の回転体外形を有するものであるが、その回転体の
回転対称軸を回転テーブルの回転軸心に一致させること
により、レーザービームを照射するスキャンヘッド側を
定位置に設定した状態で、回転テーブルの回転により連
続的あるいは間欠的に被加工物のスキャン面を更新しつ
つ上記の各雰囲気による加工を施すことができる。従っ
て、通常の加飾加工では被加工物の照射面に加工用収束
レンズの焦点を位置させる必要があり、また虹色発色加
工においては照射面で干渉縞を生じさせる上で同レンズ
の焦点より深浅一方向にずれた一定位置に照射面を位置
させる必要があるが、上記回転テーブルによって回転体
の周面を構成する三次元曲面に対する加工においてもス
キャン面の位置を一定に保持できるから、描画における
レーザービームの焦点深度を調整する光学系の制御が非
常に容易となる。
【0011】しかも、回転テーブル上の被加工物を真空
吸引により強固に吸着固定でき、回転中に位置ずれを生
じる恐れがないから、最初に位置決めしておけばスキャ
ンヘッドからスキャン面までの距離が変わらず安定した
加工を行える上、被加工物はその底部形状に対応した受
け座を介して回転テーブル上に載置されるので、最初の
位置決めが容易になると共に加工中の被加工物の保持状
態が安定し、且つ被加工物の形状の違いに関わらず強力
な吸着力を作用させることができる。更に密閉容器は少
なくとも上側過半部が透明であるから、加工中に描画状
態を外部から視認して適否を判定でき、また上述のよう
な強固な吸着固定を行えるので、回転テーブルを取り付
ける基体を前後傾動可能として、壺形のように外径が上
下位置によって変化する被加工物の場合に、該被加工物
を傾けた状態としてスキャン中心のレーザービームの照
射角度を好ましい範囲に設定することが可能となる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るレーザー加工
機を示す。図中の1は右前面に描画操作盤1aを有する
と共に左前面にレーザー操作盤1bを備えた加工機本
体、2は本体1上部の中央前部側に突出状に配置したス
キャンヘッド、3は同後部側に配置して内部に金属表面
を有して外形が回転体である被加工物4を収納した密閉
容器、5は本体1の左上部に設置された加工面観察用の
画像表示装置、5aはその撮像カメラ、5bは加工面を
照明する投光器である。
【0013】図2は同レーザー加工機における光学系の
構成を示す。図中の6はYAGレーザー等のレーザー共
振器であり、これより出射されたレーザービーム7は、
反射鏡8にて90°方向転換し、拡大レンズを内蔵した
ビームエキスパンダー9にて光軸径を拡大してZスキャ
ナー(Dynamic Focus)10の可動レンズ
10aを通り、集光レンズ(Imaging Obje
ctive)11にて収束されXスキャナー12及びY
スキャナー13の回転反射鏡12a,13aにてビーム
方向を制御されて被加工物4の表面に照射される。
【0014】ここで、Zスキャナー10は、X及びYス
キャナー12,13による所定のスキャン範囲内で、集
光レンズ11による焦点位置をビーム角度と予め測定し
た被加工物4の曲面形状のデータに応じて加工面上の定
位置に設定する。すなわち、この焦点の定位置は、通常
の加飾加工では被加工物4の表面、虹色発色加工では該
表面に対して上下一方にずれた位置である。
【0015】なお、レーザービーム7の照射位置におけ
る加工状態は、投光器5bにより照らされた被加工物4
の加工面を撮像カメラ5aにて捉えて画像表示装置5で
画面表示して観察される。またレーザー共振器6の後方
同軸上には、レーザービーム7の可視化と焦点位置の観
察を行うために、He−Neレーザー等からなる補助レ
ーザー14が設置されている。
【0016】図3は上記レーザー加工機のレーザー加工
部を示す。図中の15は該加工部の全体を装備したキャ
スター15a付きの台車型機枠であり、その下部にレー
ザー共振器6が取付けボルト6aを介して高さ調整可能
に水平に設置され、また該機枠15に取り付けた垂直支
持板16に縦型スライド基台17が固設されると共に、
このスライド基台17にはモーター18aの駆動によっ
て昇降するZテーブル18が嵌装されている。そして、
Zテーブル18に直立状態に固定された角筒状ヘッド支
持杆19の上部に、前記のXスキャナー12及びYスキ
ャナー13を内蔵したスキャンヘッド2が取り付けられ
ている。2aはスキャンヘッド2を覆うヘッドカバーで
ある。
【0017】レーザー共振器6からスキャンヘッド2に
至るレーザービーム光路は水平光導管20及び垂直光導
管21の内部に設定されており、両光導管20,21の
間に前記の反射鏡8とビームエキスパンダー9が介装さ
れると共に、垂直光導管20の上端部とスキャンヘッド
2との間に前記の集光レンズ11とZスキャナー10が
介装されている。なお、垂直光導管21は、Zテーブル
18の昇降に伴うレーザービーム光路の距離変化に対応
できるように、スキャンヘッド2側に連結した太径の上
部管21aに、ビームエキスパンダー9側に連結した細
径の下部管21bが挿嵌した伸縮型構造となっている。
【0018】一方、機枠15には、レーザー共振器6の
上方に横型スライド基台22が取付けられており、この
基台22上にはモーター23aの駆動によって図3にお
ける紙面に対して垂直方向つまり左右方向に移動するX
テーブル23が嵌装され、更に該Xテーブル23上には
モーター24aの駆動によって前後方向に移動するYテ
ーブル24が嵌装されており、このYテーブル24上に
設けた受け枠25に前記密閉容器3が枢軸3aを介して
枢支されている。しかして、該密閉容器3は、受け枠2
5に取り付けたモーター25aの駆動によって、枢軸3
aを中心として前後方向に傾動し得るように構成されて
いる。
【0019】図4に示すように、密閉容器3は、前方斜
め上方略45°を向く円形開口部26aを有する金属製
の容器本体26と、この開口部26aに締め付け具27
(図3参照)を介して密閉状に嵌着される略半球形のガ
ラス製カバー28とで構成されている。しかして、容器
本体26には、側壁後部に置換ガス導入口29a及び真
空吸引口29bが設けられると共に、底壁前部に径断面
略T字形の回転テーブル30がベアリング31,31を
介して垂直方向の軸線回りに回転自在に軸支されてい
る。この回転テーブル30は、容器本体26とガラス製
カバー28との境界付近の高さに位置しており、本体2
6の下面側に取り付けたモーター32の駆動により、軸
部30aの容器本体26から下方外部へ突出した下端部
に固着したベベルギヤ33aと該モーター32の軸心に
設けたベベルギヤ33bとの噛合を介して回転駆動す
る。
【0020】そして、回転テーブル30には軸心に沿い
上下に透通する真空吸引孔34が形成されており、該回
転テーブル30上に受け座35を介して載置された被加
工物4が真空吸引によって該回転テーブル30に吸着固
定されるように構成されている。なお、受け座35は、
中心に回転テーブル30の真空吸引孔34に連通する透
孔35aを備えて、且つ被加工物4の種類に応じてその
底部形状に対応した上面形状を有するものが使用され、
回転テーブル30にねじ止めによって着脱可能に取り付
けられる。ここで、被加工物4は、既述のように金属表
面を有して外形が回転体をなすものであるが、その回転
体の回転対称軸が回転テーブル30の回転軸と一致する
ように、受け座35上に載置される。図3では被加工物
4が金属製の壺であり、受け座35として上面に該壺の
底部を密に嵌合する凹部35bを有するものを用いてい
る。また回転テーブル30と受け座35との界面、なら
びに受け座35と被加工物4との界面には、それぞれシ
ールリング36a,36bが介装されている。36cは
容器本体26とカバー28との接面を気密封止するガス
ケットである。
【0021】図5は上記構成のレーザー加工機における
ガス回路の一例を示す。図中のL1は密閉容器3の置換
ガス導入口29aに接続された配管、L2は真空吸引口
29bに接続された配管、L3は回転テーブル30に接
続された配管、SOL1〜6は電磁弁、VPは真空ポン
プ、Fはフィルター、PSは圧力スイッチ、VSは真空
圧スイッチ、PGは圧力計、VGは真空圧計、Aは大気
開放口であり、電磁弁SOL1は窒素ガスボンベN2
接続し、電磁弁SOL2は酸素ガスボンベO2に接続し
ている。
【0022】加工に際し、回転テーブル30上で被加工
物4を吸着固定するにはSOL5及びSOL6をONと
して真空ポンプVPを作動すればよい。しかして、通常
の加飾加工や虹色発色加工等で酸化発色による描画パタ
ーンの着色を嫌う場合、SOL3及びSOL4をON,
SOL1及びSOL2をOFFとして真空ポンプVPに
よる吸引により密閉容器3内を高真空雰囲気にするか、
SOL1をON、SOL2及びSOL4をOFFとして
窒素ガスボンベN2 より導入される窒素ガスによって密
閉容器3内を置換して不活性ガス雰囲気とすればよい。
一方、焼入れマーク等を施したり、描画パターンの酸化
による着色を積極的に利用する加飾加工を行う場合は、
SOL2をON、SOL1及びSOL4をOFFとして
酸素ガスボンベO2 より導入される酸素ガスによって密
閉容器3内を置換して酸素ガス雰囲気とすればよい。
【0023】加工は、密閉容器3内を所要の雰囲気に設
定すると共に、X,Y,Zの各テーブル23,24,1
8の移動調整で被加工物4表面に対するレーザービーム
7のスキャン中心における照射位置及び焦点位置を定め
た上で、回転テーブル30を連続的又は間欠的に駆動し
つつ、スキャンヘッド2からレーザービーム7を密閉容
器3のガラス製カバー28を通して被加工物4の表面に
照射して行う。この時、レーザービーム7は目的とする
図柄、模様、マーク、文字等の描画パターンに対応して
回転テーブル30の回転と連携して光軸方向を変位制御
する。そして、被加工物4の表面におけるスキャン範囲
の上下方向の移動は、被加工物4の外形に応じて密閉容
器3を前後傾動させるか、Zテーブル18を昇降させる
が、これと共に、被加工物4の表面とスキャンヘッド2
との距離が変わる場合にはYテーブル24を前後移動さ
せる。しかして、これら各可動部の描画中の動作は、予
め被加工物4の外面形状を測定し、この測定データを制
御系にインプットすることにより、自動制御される。
【0024】なお、例示したレーザー加工機ではスキャ
ンヘッド2の昇降手段や密閉容器3の前後及び左右移動
手段と前後傾動手段を備えているが、本発明において
は、これら手段の具体的機構は種々設計変更可能である
と共に、これら手段は必須ではない。
【0025】
【発明の効果】本発明のレーザー加工方法及びレーザー
加工装置によれば、回転体外形を有する被加工物を密
閉容器内に配置して外部からのレーザービームの照射に
より描画を施すことができるから、密閉容器内の雰囲気
設定により、酸化発色による描画パターンの着色を嫌う
場合と逆に酸化による着色を積極的に利用する場合のい
ずれにも対処でき、しかも回転テーブルの回転によって
レーザービームの照射位置を一定に保持したままスキャ
ン面を更新できることから、描画におけるレーザービー
ムの焦点深度を調整する光学系の制御が非常に容易にな
る上、被加工物が強固に固定されて回転中に位置ずれを
生じる恐れがないから、最初に位置決めしておけばスキ
ャンヘッドからスキャン面までの距離が変わらず安定し
た加工を行え、且つ被加工物の底部形状に対応した受け
座を用いるので、最初の位置決めが容易になると共に加
工中の保持状態が安定し、加えて被加工物の形状の違い
に関わらず強力な吸着力を作用させることができ、更に
は加工中の描画状態を外部から視認して容易に適否を判
定でき、描画不良発生後の加工続行に伴う時間的ロスを
省いて加工効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るレーザー加工機全体
の斜視図。
【図2】 同レーザー加工機における光学系の構成を示
す概略斜視図。
【図3】 同レーザー加工機のレーザー加工部の側面
図。
【図4】 同レーザー加工部の密閉容器部分の縦断側面
図。
【図5】 同密閉容器に対応するガス回路図。
【符号の説明】
1…レーザー加工機本体 2…スキャンヘッド 3…密閉容器 4…被加工物 6…レーザー共振器 7…レーザービーム 28…ガラス製カバー(透明部) 29a…置換ガス導入口 29b…真空吸引口 30…回転テーブル 34…真空吸引孔 35…受け座 35a…透孔 35b…凹部
フロントページの続き (72)発明者 岡野 良和 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大 阪富士工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−273294(JP,A) 特開 平2−258183(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも上側過半部が透明である密閉
    容器内の回転テーブル上に、上面が被加工物の底部形状
    に対応する凹部をなして中心部に回転テーブルの真空吸
    引孔に連通する透孔を備えた受け座を固定し、この受け
    座上に金属表面を有して外形が回転体である被加工物を
    該回転体の回転対称軸が回転テーブルの回転軸心と一致
    するように載置すると共に、該被加工物を前記真空吸引
    孔からの真空吸引により吸着固定し、上記密閉容器の内
    部を高真空又は置換ガス雰囲気として、上記回転テーブ
    ルを連続又は間欠的に回転させつつ、外部から光軸方向
    可変のレーザービームを密閉容器の透明部を通して上記
    被加工物の金属表面に照射することにより、該表面に照
    射軌跡による描画を施すことを特徴とするレーザー加工
    方法。
  2. 【請求項2】 置換ガスが不活性ガスである請求項1記
    載のレーザー加工方法。
  3. 【請求項3】 置換ガスが酸素ガス又は高酸素濃度のガ
    スである請求項1記載のレーザー加工方法。
  4. 【請求項4】 真空吸引口又は(及び)置換ガス導入口
    を備えると共に少なくとも上側過半部が透明な被加工物
    配置用の密閉容器と、この密閉容器内に設けられた真空
    吸引孔を有する回転テーブルと、該回転テーブル上に固
    定され、上面が被加工物の底部形状に対応する凹部をな
    して中心部に回転テーブルの真空吸引孔に連通する透孔
    を備えた受け座と、レーザー共振器と、該共振器より出
    射されるレーザービームを上記密閉容器の透明部を通し
    て被加工物の表面に照射する光軸方向可変のスキャンヘ
    ッドとを具備してなるレーザー加工装置。
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