JP2525721Y2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、吸入空気を浄化するエアクリーナと、吸
気音を消音する吸気レゾネータとを備えたようなエンジ
ンの吸気装置に関する。

（従来技術） 従来、上述例のエンジンの吸気装置としては、例え
ば、特開平１−170754号公報に記載の吸気装置がある。

すなわち、吸気系に吸入空気をエレメントにより浄化
するエアクリーナと、共鳴効果を利用して吸気音を消音
する吸気レゾネータとの両者を備えたエンジンの吸気装
置である。

一般に上述のエアクリーナと吸気レゾネータとは一体
的に組付けられている関係上、これら両者の一体構成品
をエンジンルームの所定箇所に組付ける場合、上述のエ
ンジンルーム内の他の部材と干渉しやすく、組付け性が
悪い問題点を有していた。

（考案の目的） この考案は、エアクリーナおよび吸気レゾネータの組
付け性の向上を図ると共に、エアクリーナの取付け剛性
の向上を図ることができるエンジンの吸気装置の提供を
目的とする。

（考案の構成） この考案は、エアクリーナと吸気レゾネータとを備え
たエンジンの吸気装置であって、上記エアクリーナと吸
気レゾネータとを分割し、車体に取付けられた上記吸気
レゾネータの側壁に車幅方向に延びる凹部を形成し、上
記エアクリーナにおけるフレッシュエアダクトの上記凹
部と同方向の部位を上記凹部に当接して、当接部を構成
し、上記当接部から離反した反当接部側において上記エ
アクリーナを車体に固定したエンジンの吸気装置である
ことを特徴とする。

（考案の効果） この考案によれば、エアクリーナと吸気レゾネータと
を分割したので、エアクリーナ組付け以前に上述の吸気
レゾネータを予め車体に取付けることができ、この吸気
レゾネータの上述の凹部に対してフレッシュエアダクト
の該当部位が当接するように、上述のエアクリーナを組
付ければよいから、エアクリーナの組付け時に、エンジ
ンルーム内の他の部材とエアクリーナとの干渉を回避し
て、エアクリーナを容易に組付けることができる。

この結果、エアクリーナおよび吸気レゾネータの組付
け性の向上を図ることができる効果がある。

加えて、上述のフレッシュエアダクトの所定部位は吸
気レゾネータの車幅方向に延びる凹部と当接し、また、
この当接部から離反した反当接部側において上述のエア
クリーナを車体に固定するので、上述の当接部とエアク
リーナの車体固定部との間の間隔を充分長く設定するこ
とができ、このため、エアクリーナの取付け剛性の向上
を図ることができる効果がある。

（実施例） この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

図面はエンジンの吸気装置を示し、エンジンルームの
右側半分のみを示す第１図、第２図において、エンジン
ルーム１の前方には車幅方向に延びるシュラウドアッパ
パネル２を設け、エンジンルーム１の側方には車体前後
方向に延びるホイールエプロンパネル３を設けると共
に、前輪と対応する部分にタイヤハウス４を設け、この
タイヤハウス４の略中央部位から上方に向けてサスペン
ションタワー部５を形成している。

一方、上述のサスペンションタワー部５の前方に配設
されて、吸気系を構成するエアクリーナ６と吸気レゾネ
ータ７とを設けている。

上述のエアクリーナ６と吸気レゾネータ７とは分割形
成され、上述のエアクリーナ６はアッパケース８とロア
ケース９とを一体的に接合して、これら両ケース8,9内
にエレメントを介設している。

また、エレメント上流の一次室に連通接続したフレッ
シュエアダクト10を設けると共に、エレメント下流の二
次室（容積室）にはエアフローセンサ11を連通接続して
いる。

そして、このエアフローセンサ11の吸気出口管11aに
エアホース12を連通接続し、エアクリーナ６で浄化され
た吸気空気をスロットルチャンバに供給すべく構成して
いる。

なお、上述のエアホース12には取付片13を一体的に取
付けて、この取付片13を、シュラウドアッパパネル２に
設けたブラケット14に対して、ボルト15を用いて取付け
るように構成している。

一方、上述の吸気レゾネータ７はレゾナンスチャンバ
16を形成するレゾネータハウジング17と、着脱可能な連
通管18とを有し、上述のレゾネータハウジング17のリヤ
側の側壁には同ハウジング17の全幅に亘って車幅方向に
延びる曲率状の凹部19を形成し、この凹部19の略中央部
に上述の連通管18を取付けて、チューニング可能に構成
すると共に、上述の凹部19の外面には連通孔20をもった
ラバー21を取付けている。

また、上述のレゾネータハウジング17のリヤ側および
エンジンルーム側の側壁には取付片22,23を一体形成
し、これらの各取付片22,23を介して上述の吸気レゾネ
ータ７をボディに取付けるように構成している。

ところで、上述のフレッシュエアダクト10は吸気レゾ
ネータ７の凹部19と同方向に延びる部位10aを有し、こ
の部位10aには組付け完了時に上述の連通孔20および連
通管18と連通する開口部10bを形成している。

この開口部10bから最も長く離反した上述のエアクリ
ーナ６のロアケース９には外方に延びる取付片24を一体
形成している。

また、上述のサスペンションタワー部５には上述の取
付片24を受け止めるブラケット25を溶接固定している。

さらに、上述のエアクリーナ６におけるロアケース９
の反エンジンルーム側の側壁には突片26を突出形成する
一方、この突片26と対応するホイールエプロンパネル３
にはクリップ27を嵌着している。

このように構成したエンジンの吸気装置において、上
述のエアクリーナ６および吸気レゾネータ７の組付けに
ついて以下に説明する。

上述のエアクリーナ６と吸気レゾネータ７とは分割形
成されているので、まずエンジンルーム１内の所定部に
吸気レゾネータ７を組付ける。

次に、この吸気レゾネータ７に対して第３図に示すよ
うに上方からエアクリーナ６を装着する。

この時、エアクリーナ６のフレッシュエアダクト10に
おけるレゾネータ側の凹部19と同方向の部位10aを、吸
気レゾネータ７の凹部19にラバー21を介して当接し、当
接部28を構成する。

さらに、上述のフレッシュエアダクト10の所定部位10
aをラバー21側に押圧しつつ、上述の当接部28を支点と
して、エアクリーナ６を下方に回動し、突片26とクリッ
プ27とが符号した位置で、このエアクリーナ６を車幅方
向にスライドさせて、突片26を第１図に示すようにクリ
ップ27内に嵌合した後に、ボルト29を用いて、上述の当
接部28から最も離反した反当接部側において上述のエア
クリーナ６の取付片24を第２図に示すようにブラケット
25に固定する。

このように、エアクリーナ６と吸気レゾネータ７とを
分割したので、エアクリーナ６の組付け以前に上述の吸
気レゾネータ７を予め車体に取付けることができ、この
吸気レゾネータ７の上述の凹部19に対してフレッシュエ
アダクト10の該当部位10aが当接するように、上述のエ
アクリーナ６を組付ければよいから、エアクリーナ６の
組付け時に、エンジンルーム１内の他の部材とエアクリ
ーナ６との干渉を回避して、エアクリーナ６を容易に組
付けることができる。

この結果、エアクリーナ６および吸気レゾネータ７の
組付け性の向上を図ることができる効果がある。

加えて、上述のフレッシュエアダクト10の所定部位10
aは吸気レゾネータ７の車幅方向に延びる凹部19にラバ
ー21を介して所定の長さで当接し、この当接部28から最
も離反した反当接部側において上述のエアクリーナ６の
取付片24をブラケット25に固定するので、上述の当接部
28とエアクリーナ６の取付片24との間の間隔を充分長く
設定することができ、このため、エアクリーナ６の取付
け剛性の向上を図ることができる効果がある。

さらに、上述のフレッシュエアダクト10の所定部位10
aは摩擦抵抗によりラバー21配設部に所定の長さに亘っ
て係止され、取付片24の１点のみをボルトアップすれば
良いので、取付け作業の簡略化を図ることができる効果
がある。

なお、この実施例では上述の取付片24を、サスペンシ
ョンタワー部５に設けたブラケット25に取付けるように
構成したが、この考案は上述の実施例の構成のみに限定
されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、 第１図はエンジンの吸気装置を示す平面図、 第２図はエンジンの吸気装置を示す側面図、 第３図はエアクリーナおよび吸気レゾネータの組付けを
説明するための側面図である。 ６…エアクリーナ ７…吸気レゾネータ 10…フレッシュエアダクト 10a…同方向の部位 19…凹部 25…ブラケット（車体） 28…当接部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エアクリーナと吸気レゾネータとを備えた
   エンジンの吸気装置であって、 上記エアクリーナと吸気レゾネータとを分割し、 車体に取付けられた上記吸気レゾネータの側壁に車幅方
   向に延びる凹部を形成し、 上記エアクリーナにおけるフレッシュエアダクトの上記
   凹部と同方向の部位を上記凹部に当接して、当接部を構
   成し、 上記当接部から離反した反当接部側において上記エアク
   リーナを車体に固定した エンジンの吸気装置。