JP2525660B2 - 電気コネクタ組立体およびそれに使用する成端カバ― - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気コネクタ、特に複数の圧接端子に絶縁導
体を圧接接続する電気コネクタ組立体およびそれに使用
する成端カバーに関する。

US−Ａ−（米国特許）第3,434,093号は、多心フラッ
トケーブルのための３部材からなる半田付け不要コネク
タを開示し、このコネクタは、基部と、本体と、キャッ
プとを有している。このキャップから突出した複数の円
形ペグ（突片）が、前記本体中の円形断面の複数の溝へ
整列され、且つ当該溝の中へ圧入される。当該円形断面
の複数の溝は、前記本体を通過し、且つそれらの中間点
へ向かって僅かに絞られており、それにより、前記キャ
ップを前記本体へ固定するとともに、圧接端子を前記本
体中の空洞内に固定する嵌合保持力を発生させる。楕円
形断面の複数のピンが、前記基部の端部の上方へ突出
し、当該ピンは、前記本体中の楕円形に形作られた複数
の溝に整列され、且つ当該溝内に圧入される。当該楕円
形に形作られた複数の溝は、前記本体を通過し、且つそ
れらの中間点に向かって僅かに絞られ、それにより、前
記基部を前記本体へ固定して、これらの間のケーブルを
成端する嵌合保持力を発生させる。

本発明は、対向する成端カバーからなるシステムを提
供し、当該成端カバーは、それらの間に複数の導体を締
付けるためのものである。各成端カバーは、その端部の
近くに、互いに離間された脚手段を有し、当該脚手段
は、前記成端カバーに直交する方向に突出している。ま
た、各成端カバーは、相手方の成端カバーの脚手段を受
容するために、その脚手段の近くに穴も有している。成
端カバーは、ケーブルの導体の周りで、互いに対して固
定することが可能である。１つの成端カバー上の脚手段
は、相手方の成端カバーの穴内に受容され、その際、前
記脚手段の一部と、前記穴の壁との間には、干渉嵌合が
生じる。それゆえ、相互係合用および相互抑止用成端カ
バーは、導体に対してストレインリリーフ手段を設け
る。また、成端カバーは、２列の導体の成端を同時に形
成するために、ケーブル成端用兼カバー保持用システム
として使用することも可能であり、その結果、当該保持
システムのスペースの必要性は、最小にされる。予備的
成端位置において、前記カバーは、第１干渉嵌合により
固定される。成端位置においては、前記カバーは、前記
第１干渉嵌合によって変形されていない領域を含む、第
２干渉嵌合により固定されれる。

本発明によると、自らの間に複数の導体を締付けるた
めの対向する複数の部材からなるシステムは、一対の成
端カバーを有し、当該成端カバーの各々は、その端部の
近くに互いに離間された脚手段を有し、当該脚手段は、
前記成端カバーの垂直方向に突出している。また、各成
端カバーは、相手方の成端カバーの脚手段を受容するた
めに、その脚手段の近くに穴も有している。前記互いに
離間された複数の脚手段が突出している表面は、導体係
合表面を構成し、且つ溝を形成されることが可能となっ
ている。成端カバー中の前記穴は、自らの壁上に突起を
有し、当該突起は、当該突起と、前記穴内に受容された
相手方の成端カバー上の脚手段の一部との間に、干渉嵌
合を生じさせる。導体は、互いに離間された脚手段の間
と、成端カバーの間とに受けられ、その際、前記各脚手
段が、各開口に受容されるとともに、成端カバーが干渉
嵌合により互いに固定され、それゆえ、前記カバーコネ
クタ・ハウジングの方へ移動させることにより、導体が
圧接接続部上で成端されるとき、前記成端カバー間に固
定された当該導体には、ストレインリリーフ手段が設け
られ、前記脚手段は、前記開口にほぼ充満するよう、互
いに相補するとともに、第１干渉嵌合状態で前記開口の
側壁に係合する。前記導体の成端が完了される際、各脚
手段は、相手方のケーブル成端カバー中の凹部すなわち
穴に入るとともに、その中の突起に第２干渉嵌合状態で
係合する。当該第２干渉嵌合は、前記ケーブル成端カバ
ーを成端位置に保持するものであって、前記突起と、前
記第１干渉嵌合により先に変形されていない前記脚手段
の領域との間で生じる。

以下、添付図面を参照して、本発明を実施例により説
明する。図面において、 第１図は、本発明による電気コネクタ組立体の斜視図
である。

第２図は、背後殻と背後殻カバーとが除去されている
状態の、第１図の電気コネクタ組立体の分解斜視図であ
る。

第３図は、複数の端子を中に挿入された状態の第１図
のハウジングの平面図である。

第４図は、第３図のハウジングの端面図である。

第５図は、第３図のハウジングの背面図であって、成
端カバーが、ケーブルを受容して成端するように位置さ
れている状態を示す背面図である。

第6A図は、成端を形成する前の、成端カバーの保持シ
ステムの斜視図である。

第6B図は、成端後の、成端カバーの保持システムの拡
大斜視図である。

第７図は、ケーブルストレインリリーフ手段を示す背
後殻の平面図である。および、 第８図は、ケーブルを成端しているプラグハウジング
の斜視図である。

第１図は、本発明による電気コネクタ組立体の斜視図
を示している。目下好ましい実施例は、シールド付き多
心ケーブル14の成端を形成するシールド付きプラグコネ
クタ12である。本発明は、シールド無しコネクタおよび
レセプタクル形コネクタのような、他のコネクタ組立体
にも適用される。絞り加工された殻16が、複数の端子20
のピン18を遮蔽し、且つ相補的なコネクタ（図示せず）
のシールドに係合する。また、絞り加工された殻16は、
導電性の背後殻22および背後殻カバー24と導通してお
り、当該背後殻22および背後殻カバー24は、次に、ケー
ブル14の導電性シース（鞘）26（第７図参照）と導通し
ている。絞り加工された殻16、背後殻22およびカバー24
は、集合して、電気コネクタ組立体を遮蔽するための手
段を構成する。

細長いプラグハウジング28が、熱可塑性プラスチック
で成形され、且つ嵌合面30と、対向する後面32と、これ
らの間に延在する複数の端子受容通路34とを有してい
る。嵌合面30は、台形もしくはサブミニチュアＤ字状を
有することにより、方向性（極性）付けしてもよい。殻
16は、嵌合面を包囲するとともに、フランジ36の前方の
プラグハウジング28の形状に合致する。殻16は、嵌合面
30の前方へ突出して、複数のピン18のためのシールドを
構成する。

複数の端子受容通路34が、２列に配置され、且つ端子
20がそれらの中に固定される。端子20は、中央の本体部
分38を有し、当該本体部分38は、目下好ましい実施例に
おいてはピン18として示されている嵌合部分を有し、当
該嵌合部分は本体部分38の第１側から突出している。成
端部分40が、本体部分38の他側から突出し、且つその自
由端部上に、当該技術において既知の細溝を形成された
圧接接続部42を有している。隣接する複数の端子20は、
長さの異なる成端部分を有し、それゆえ、圧接接続部42
は、第３および４図で最も良く見られるように、２つの
平行な列を形成する。端子20は、挿入の際に端子受容通
路34の側壁に食い込み逆トゲ39により、端子受容通路34
内に固定され、逆トゲ39は、前記側壁との干渉係合を行
なうことにより、端子20を固定する。

端子支持ブロック44が、前記２列の端子受容通路34の
間で、プラグハウジング28のほぼ全長に亘って、後面32
から突出し、且つその対向する各端部に開口45を有して
いる。圧接接続部42は、端子20の上方列のためのブロッ
ク44の上面46から上方へ突出し、また端子20の下方列の
ためのブロック44の下面48から下方へ突出する。圧接接
続部42は、導体56の成端を形成する際に、ブロック44の
各表面に当接する。後方へ突出した突起50が、干渉嵌合
の際に背後殻22に係合し（第７図参照）、それによりそ
の中にプラグハウジング28を位置させ、殻16のフランジ
52を背後殻22に係合する状態に締付けて、それらの間に
導通性を生じさせ、そして殻16の適切な位置決めを行な
い、その結果、包囲体54が、嵌合面30の前方へ所定距離
に亘って突出する。

本発明によるプラグコネクタ12は、リボン形ケーブル
または多心ケーブルのいずれのものでもそれらを成端す
ることができ、当該ケーブルは、シールド付き、または
シールド無しのいずれであってもよいものである。多心
ケーブル14は、商業的に入手可能であって、絶縁を施さ
れた多数の導体56を有し、当該導体56は、金属箔58を包
囲した金属性網組立からなる導電性シース26内に包囲さ
れている。シース26は、絶縁材料からなる外側ジャケッ
ト60内に収納される。前記ケーブル14の端部は剥離さ
れ、それにより、個々の導体56が露出される。当該露出
された個々の導体56は、組織的な平面内で扇形に広げら
れ、それにより、ケーブル組立体の一端部における導体
56の配置と、当該ケーブル組立体の他端部における前記
導体56の相対する配置との間に、１対１の既知の関係が
形成される。導体56は、この組織された平面内に保持さ
れるとともに、プラグハウジング12内で装着ストリップ
（帯状材科）62により成端されるのに適する間隔を有す
る。あるいは、導体56は、その絶縁材料が加熱接着、ま
たは化学的に接着されることによって、所定位置に保持
されてもよい。単一のケーブルを成端するために、２列
が形成されてもよく、その際、一方の列が上方列の端子
で成端され、他方の列が、下方列の端子で成端される。
当業者により理解されることは、リボン形ケーブルが、
プラグコネクタ12の圧接接続部42内で成端されるよう
に、適切に離間される複数の導体を有するものであろう
と言うことと、第２図において接着ストリップ62のない
破線66までの導体56により、リボン形ケーブル64が形成
されてもよいと言うことである。

ブロック44の上部および下部の表面46,48は、プラグ
コネクタ12の高さを最小にするために、端子20の位置す
る領域に亘って、陥没されている。ケーブル14は、上部
の成端カバー68と、プラグハウジング28と、下部の成端
カバー70とを、最初に予備的に組立てることにより、成
端される。上部の成端カバー68上の相補的な脚手段72
と、下部の成端カバー上の脚手段74とが、軸方向で開口
45に整列される。それゆえ、成端カバー68,70は、後述
の如く、溝つき表面76,78がこれらの間に導体56を受け
るよう、圧接接続部42から離間されるまで、端子支持ブ
ロック44の方へ移動され、その際、脚手段72,74が開口4
5の壁に干渉嵌合を行なう状態に係合する。次に、前記
各導体は、それらの端部が導体停止フランジ80に係合す
るまで、前記溝つき表面46,48と、圧接接続部42との間
のスペース84内に挿入される。フランジ80は、ハウジン
グ28から突出し、且つ後面32と共通の平面に位置する表
面を有している。次に、前記上部および下部の成端カバ
ーは、各肩82がカバー68,70に着座するまで、相手側へ
押圧され、それにより、両方の列の端子20における各圧
接接続部42内で、導体56が成端される。

成端カバー68,70は、細長い形状を有するとともに、
互いに対向する複数の側壁86,88と、互いに対向する複
数の端壁90,92と、外表面94およびこれに対向する内表
面96とを有し、内表面96の一部が、溝つき面76,78を形
成している。側壁88は、カバー68,70に方向性を付与す
るような棚98を有することができる。脚手段72,74は、
端壁90,92の近くで内表面96から突出し、且つ複数の開
口45内に受容されるように離間されているとともに、テ
ーパ付き導入端部100を有している。

成端カバー68,70上の脚手段72,74の断面は、開口45に
ほぼ充満して、側壁102との干渉嵌合を行なうように、
互いに補完する。好ましい実施例において、脚手段72,7
4は、半円形のような、円の弦状区域である断面を有
し、開口45は、２つの平坦な側壁104,106を有する円形
となっている。

カバー68,70をハウジング28の所定位置へ組付ける際
に、カバー68の脚手段72は、上部表面46から開口45内に
受容され、その際、コーナー部108が平坦な側壁106に干
渉嵌合状態で係合するとともに、コーナー部110が、平
垣な側壁104に干渉嵌合状態で係合するする。残りの円
筒状表面116は、側壁102のアーチ形表面114に沿って摺
動する。カバー70の脚手段74は、下部表面48から開口45
内に受容されるとともに、同様の方法で機能し、その
際、各コーナー部が平坦な側壁104,106に干渉嵌合状態
に係合し、円筒状表面112がアーチ形表面118に沿って摺
動する。脚手段72,74の各弦状表面は、聞口45内で互い
に摺接して通過する。

成端カバー68,70は、予備的に組付けられ、その際、
溝つき表面76,78が、これらの間に導体56の平坦な列を
受容するよう、圧接接続部42から離間される。導体56
は、フランジ80に当接するように挿入され、フランジ80
は、ストッパを構成するとともに、導体56が殻16に係合
するのを防止する。溝つき表面76,78は、導体56を成端
のために適切に位置させるように、補助する。溝つき表
面76,78の各端部に近いストッパ122（第２図）が、成端
されている導体56の軸心に対して、導体56が横断方向へ
変位されるのを防止する。

導体56の挿入に続き、例えばプレスまたは手動工具を
使用して、成端力が成端カバー68,70べ加えられ、それ
により、両方の列にある端子20の成端部分40上で、導体
56に成端される。同時に、脚手段72,74は、開口45内へ
さらに深く突入し、成端カバー68上の脚手段72の先行端
部が、成端カバー70上の穴126に入り、一方、成端カバ
ー70上の脚手段74の先行端部が、同時に、成端カバー68
上の穴124に入る。穴124は、成端カバー68上の脚手段72
に隣接し、成端カバー70からの脚手段74を干渉嵌合状態
に受容する。当該干渉嵌合は、穴124内へ突出している
リブ128に、成端カバー70上の脚手段74が係合すること
により達成される。その干渉嵌合により成端される位置
において、成端カバー68の穴124内のリブ128は、予め変
形されていなかったカバー70上の脚手段74の表面に当接
係合する。穴126は、成端カバー70上の脚手段74に隣接
し、且つ成端カバー68からの脚手段72を干渉嵌合状態に
受容する。当該干渉嵌合は、穴126内へ突出しているリ
ブ130に、成端カバー68上の脚手段72が係合することに
よって達成される。この干渉嵌合により成端される位置
において、成端カバー70の穴126内のリブ130は、予め変
形されていなかった成端カバー68上の脚手段72の表面11
6に係合する。

成端の間に、脚手段72,74は、開口45と協働して、プ
ラグハウジング28および圧接接続部42に対する、成端カ
バー68,70の適切な向きを保持し、それにより、成端カ
バー68,70が、表面46,48に直交する経路に沿って移動す
るように保証する。このことは、導体56の絶縁材を排除
することによる適切な成端を保証する。なぜなら、当該
絶縁材は、導体56の列の平面に直交する方向に貫通され
るからである。圧接接続部42の自由端部は、成端カバー
68および70における開口内に受容される。

上部および下部の成端カバー68,70は同一である必要
はないが、圧接接続部42の自由端部を受ける開口を連続
形にして、溝132,134として形成することにより、隣接
する複数の端子20が互いに食い違うのが克服される。こ
れは、一例がここに開示されているように、脚手段72,7
4、穴124,126、および開口45の配置および断面と組合わ
されるとき、カバー68,70が雌雄同体形となるのを可能
にし、その結果、ただ１つの成形型が必要とされるのみ
になる。

成端カバー68,70は、導体56が、適切な成端のために
充分な深さまで挿入されているかどうかを確認するた
め、視覚的検査を目的として、導体停止フランジ80の近
くにおいて、側壁86中に垂直溝136を有していてもよ
い。

電気コネクタ組立体は、ケーブル14の一端部または両
端部を成端して、ケーブル組立体を形成してもよい。第
７図または第８図は、そのようなケーブル組立体の一端
部を示している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マクリーレイ，アール ウイリアム アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 17055 メカニクス バーグ ケント ドライブ 804 (72)発明者 ホワイトマン，ロバート ニール ジュ ニア アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 17057 ミドル タウン プレイン ス トリート 1031 (56)参考文献 特開 昭53−103590（ＪＰ，Ａ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】絶縁導体に圧接接続される複数の端子を有
   する電気コネクタ組立体において、前記端子を挿入保持
   する複数のコンタクト受容通路および両端に開口が形成
   された端子支持ブロックを有するハウジングと、 該ハウジングの前記端子支持ブロックの前記開口に挿通
   される脚を有し、前記端子支持ブロックの上下両面に配
   置される１対の成端カバーとを具え、 該１対の成端カバーの前記脚は相補形状に形成されて前
   記端子支持ブロックの前記各開口に共通に挿入され、か
   つ前記成端カバーには前記脚に隣接して相手成端カバー
   の前記脚の先端部を受ける穴を有することを特徴とする
   電気コネクタ組立体。
2. 【請求項２】多数の圧接型端子を保持するハウジングの
   端子支持ブロックの両面に前記端子の圧接接続部が配列
   された電気コネクタの前記圧接接続部に絶縁導体を圧接
   接続する成端カバーにおいて、 前記絶縁導体を受ける溝つき表面の両側に形成された１
   対の脚と、該脚に隣接して形成された穴とを有する１対
   で構成され、 該１対の成端カバーを上下対向させると、一方の成端カ
   バーの前記脚の先端部が他方の成端カバーの前記穴に挿
   入されるよう相補形状であることを特徴とする電気コネ
   クタに使用する成端カバー。