JP2513267B2

JP2513267B2 - 光学記録媒体

Info

Publication number: JP2513267B2
Application number: JP63039262A
Authority: JP
Inventors: 清豊田; 順一赤松; 真人山村; 裕大木
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1988-02-22
Filing date: 1988-02-22
Publication date: 1996-07-03
Anticipated expiration: 2011-07-03
Also published as: JPH01214487A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、光学カード等の光学記録媒体に関する。

〔発明の概要〕

本発明は、光学カード等の光学記録媒体において、透
明基板上に形成された記録層を透明膜で被覆保護すると
共に、この透明膜の表面に所定のパターンの陰画を印刷
することにより、この所定のパターンを、記録層裏面の
金属光沢を有する陽画として、高級感を伴って表示する
ようにしたものである。

〔従来の技術〕

従来、いわゆるメモリーカード等、各種の情報信号
を、光学的に読み取ることができるように記録した光学
記録媒体が知られている。

まず、第７図及び第８図を参照しながら、従来の光学
記録媒体としての光学カードについて説明する。

この両図において、（10）は光学カードであって、例
えばポリカーボネートから成る透明基板（11）の一面に
光学記録層（12）が形成される。第８図に示すように、
この記録層（12）は、例えば、Sb₂Se₃が400Åの厚さに
蒸着された第１記録層（12a）と、この上にBi₂Te₃が400
Åの厚さに蒸着された第２記録層（12b）とで構成され
る。

記録前に、この記録層（12）を基板（11）側からみた
反射率は、例えば6328Åの波長の光に対して７％程度で
あるが、記録時のレーザ光の照射により、第１及び第２
の記録層（12a）及び（12b）が合金化して、照射部分の
反射率は36％程度まで上昇する。一方、第２記録層（12
b）側からみた反射率は、レーザ光の照射の有無に拘ら
ず、例えば45％程度である。

（13）は保護膜であって、適宜の顔料の混練により不
透明にされた合成樹脂フイルムから成り、その表面には
文字または図形から成る所定のパターンの陽画Ｐが印刷
される。即ち、インク（14）｛（14c）及び（14f）｝が
このパターンの部分だけに付着する。印刷されたパター
ンは、例えば紫外線硬化性樹脂からなるハードコート
（15）で保護される。

このような保護膜（13）が、第７図では図示を省略し
た接着層（16）によって、記録層（12）に接着されて、
記録層（12）がシールされる。

〔発明が解決しようとする課題〕

前述のような従来の光学記録媒体は、不透明保護膜
（13）の表面に、通常のインク（14）により所定のパタ
ーンが形成されて、普通の外観を呈するものであって、
高級感に欠けるという問題があった。

観る者に高級感を与えるためには、金属光沢を有する
材料を用いることが一般的であるが、例えばアルミニウ
ム蒸着フイルムを不透明保護膜（13）として用いた場
合、原価が上昇するという問題が生ずる。

かかる点に鑑み、本発明の目的は、原価を上昇させる
ことなく、所定のパターンを高級感を伴って個性的に表
示することのできる光学記録媒体を提供するところにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、透明基板（11）上の光学記録層（12）を保
護層で被覆するようにした光学記録媒体において、保護
層を透明膜（23）とすると共に、この透明膜の表面に所
定のパターンの陰画を印刷するようにした光学記録媒体
である。

〔作用〕

かかる構成によれば、所定のパターンが、光学記録層
の裏面の金属光沢を有する陽画として表示される。

〔実施例〕

以下、第１図及び第２図を参照しながら、本発明によ
る光学記録媒体の一実施例について説明する。

本発明の一実施例の構成を第１図及び第２図に示す。
この両図において、前出第７図及び第８図に対応する部
分には同一の符号を付して重複説明を省略する。

第１図及び第２図において、（20）は光学記録媒体と
しての光学カードを全体として示し、例えばポリエチレ
ンテレフタレートのような透明の合成樹脂フイルムから
成る保護膜（23）の表面には所定のパターンの陰画Ｎが
印刷される。即ち、インク（24）がこの透明保護膜（2
3）のほぼ全面にわたって、例えば灰色の地（不透明
層）を形成し、所定のパターンの部分は、インク（24）
が付着することなく、インク欠除部（24c）及び（24f）
が形成されて、灰色の地の間に透明保護膜（23）が露呈
される。印刷された陰画パターンＮは、例えば紫外線硬
化性樹脂からなるハードコート（25）で保護される。

上述のような保護膜（23）が、第１図では図示を省略
した透明接着層（16）によって、基板（11）上に形成さ
れた記録層（12）に接着される。

これにより、本実施例においては、第２の記録層（12
b）の表面が、いずれも透明の接着層（16）、保護膜（2
3）及びハードコート（25）を透して、印刷インク（2
4）による灰色の地の間から部分的に見える。

前述のように、第２の記録層（12b）の表面は、45％
程度の高い反射率を有し、接着層（16）〜ハードコート
（25）を透しても、なお40％程度の高い反射率を呈す
る。

従って、本実施例においては、所定の文字または図形
のパターンが、印刷インク（24）による地に、金属光沢
を有する陽画として表示されて、美麗かつ個性的な外観
の光学カードが得られる。

なお、上述の実施例では、記録層（12）をSb₂Se₃から
なる第１層（12a）と、Bi₂Te₃からなる第２層（12b）と
で構成したが、Sb₂Se₃からなる単一層で構成した場合で
も、記録層（12）の保護膜（23）側の面が高反射率を有
し、同様に、高級感を伴って所定のパターンを表示する
ことができる。

次に、第３図及び第４図を参照しながら、本発明によ
る光学カードの他の実施例について説明する。

本発明の他の実施例の構成を第３図に示す。この第３
図において、前出第１図及び第７図に対応する部分には
同一の符号を付して重複説明を省略する。

第３図において、（24b）はバーコードに対応するイ
ンク欠除部（バーコード部）であって、例えば記録層
（12）に記録された主情報のうち、認識情報IDバーコー
ド形式で印刷されている。その余の構成は第１図の実施
例と同様である。

第３図の実施例の光学カード（20B）のための読取装
置（30）は、第４図に示すように、カード載置台（31）
の下側の主情報読取光学系（32）と、上側のバーコード
読取光学系（35）とを有する。両光学系（32）及び（3
5）は、発光ダイオード（33）及び（36）からの光をカ
ード（20B）の記録層（12）及びバーコード部（24b）に
それぞれ照射して、カード（20B）からの反射光をそれ
ぞれCCD受光器（ラインセンサ）（34）及びフォトダイ
オード（37）で検出するように構成される。（38）は供
送ローラである。

光学系（35）によって読み取られたバーコードが所定
のIDと一致しない場合、光学系（32）による主情報読取
を待たずに、カード（20B）が装置（30）外に排出され
る。

前述のように、保護膜（23）側から見た記録層（12）
の反射率が40％程度と高いため、バーコード部（24b）
は光学的に高コントラストとなり、検出裕度が大きくな
って、バーコード読取光学系（35）として構成が簡単で
低価格のものを使用することができる。

また、カード（20B）の挿入直後にバーコードが読み
取られない場合は、逆向きに挿入されたものと判断され
て、同様に、カード（20B）が排出され、逆方向挿入が
防止される。

次に、第５図及び第６図を参照しながら、本発明によ
る光学カードの更に他の実施例について説明する。

本発明の更に他の実施例の構成を第５図に示す。この
第５図において、前出第１図及び第７図に対応する部分
には同一の符号を付して重複説明を省略する。

第５図において、（24m）は位置決めマークとしての
インク欠除部であって、光学カード（20M）の長手方向
（Ｘ方向）及び幅方向（Ｙ方向）にそれぞれ対応する基
準線を有する。その余の構成は第１図の実施例と同様で
ある。

第５図の実施例の光学カード（20B）のための光学装
置（40）は、第６図に示すように、カード載置台（トレ
イ）（41）の下側の主情報書込光学系（42）と、上側の
位置決めマーク読取用光学系（ピックアップ）（43）と
を有する。両光学系（42）及び（43）は、図示を省略し
た同一基台に固定され、トレイ（41）はカード（20M）
を載置してＸ方向及びＹ方向に移動するように構成され
ている。

図示を省略した給送機構によって、光学カード（20
M）がトレイ（41）に載置されると、トレイ（41）がま
ずＸ方向に移動する。ピックアップ（43）はレーザダイ
オード（44）からの光をカード（20M）の上面（24b）に
照射して、カード（20M）からの反射光をビームスプリ
ッタ（45）を介してフォトダイオード（46）で受光す
る。

ピックアップ（43）が位置決めマーク（24m）のＸ方
向の基準線を検出すると、トレイ（41）はＸ方向の移動
を停止し、カード（20M）がＸ方向に関して所定位置に
配される。

次いで、トレイ（41）がＹ方向に移動し、上述と同様
にして、カード（20M）がＹ方向に関して所定位置に配
されて、位置決めが完了する。

しかる後、書込光学系（42）の高レベルのレーザ光LB
がカード（20M）の記録層（12）を照射して、主情報が
所定の領域に書き込まれる。

上記実施例においては、光学記録媒体として、一例で
ある光学カードについて説明したが、これに限らず透明
基板上の光学記録層を保護層で被覆している各種光学記
録媒体に適用できる。

〔発明の効果〕

以上詳述のように、本発明によれば、透明基板上に形
成された記録層を透明膜で被覆保護すると共に、この透
明膜の表面に所定のパターンの陰画を印刷するようにし
たので、この所定のパターンを、記録層裏面の金属光沢
を有する陽画として、高級感を伴って個性的に表示する
ことができる光学記録媒体が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明による光学カードの一実施例
の構成を示す斜視図及び分解断面図、第３図は本発明の
他の実施例の構成を示す斜視図、第４図は、第３図の実
施例のための読取装置の構成を示す略線側面図、第５図
は本発明の更に他の実施例の構成を示す斜視図、第６図
は第５図の実施例のための光学装置の構成を示す略線側
面図、第７図及び第８図は従来の光学カードの構成例を
示す斜視図及び分解断面図である。（11）は透明基板、（12）は光学記録層、（20），（20
B），（20M）は光学カード、（23）は透明保護膜、（2
4）は印刷インク、（24b），（24c），（24f），（24
m）はインク欠除部である。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】透明基板上の光学記録層を保護層で被覆す
るようにした光学記録媒体において、上記保護層を透明膜とすると共に、この透明膜の表面に所定のパターンの陰画を印刷するよ
うにしたことを特徴とする光学記録媒体。