JP2504019B2 - 過給機を備える内燃エンジンの減速時制御方法 - Google Patents
過給機を備える内燃エンジンの減速時制御方法Info
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- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、過給機を備える内燃エンジンの減速時制
御方法に関する。
御方法に関する。
(従来の技術) 従来、内燃エンジンの吸気通路途中に、エンジンによ
り機械的に駆動されるスーパーチャージャー等の過給機
を配設し、該過給機により過給してエンジンの出力特性
の向上を図るものが知られている。この種のエンジンの
吸気通路には過給機をバイパスするバイパス通路が接続
され、該バイパス通路途中にはバイパスバルブが配設さ
れると共に過給機の駆動系に電磁クラッチが介装されて
いる。そして、エンジンの低回転負荷運転領域では電磁
クラッチをオフにして過給機を不作動にすると共にバイ
パスバルブを開成してエンジンに供給される吸気の一部
を過給機をバイパスさせ、エンジンの、過給機を駆動す
ることによる出力ロス及び吸気が過給機を介して吸入さ
れることによる圧損を低減させる一方、高負荷時にはバ
イパスバルブを閉成して過給機からの加圧空気が総てエ
ンジンに供給されるようにしている。
り機械的に駆動されるスーパーチャージャー等の過給機
を配設し、該過給機により過給してエンジンの出力特性
の向上を図るものが知られている。この種のエンジンの
吸気通路には過給機をバイパスするバイパス通路が接続
され、該バイパス通路途中にはバイパスバルブが配設さ
れると共に過給機の駆動系に電磁クラッチが介装されて
いる。そして、エンジンの低回転負荷運転領域では電磁
クラッチをオフにして過給機を不作動にすると共にバイ
パスバルブを開成してエンジンに供給される吸気の一部
を過給機をバイパスさせ、エンジンの、過給機を駆動す
ることによる出力ロス及び吸気が過給機を介して吸入さ
れることによる圧損を低減させる一方、高負荷時にはバ
イパスバルブを閉成して過給機からの加圧空気が総てエ
ンジンに供給されるようにしている。
上述のようなバイパスバルブを開閉動作させるため
に、バイパスバルブに負圧に応動するアクチュエータを
接続し、該アクチュエータにスロットル弁下流且つ過給
機上流の吸気通路内に発生する圧力を供給してバイパス
バルブの開閉制御が行われていた。
に、バイパスバルブに負圧に応動するアクチュエータを
接続し、該アクチュエータにスロットル弁下流且つ過給
機上流の吸気通路内に発生する圧力を供給してバイパス
バルブの開閉制御が行われていた。
(発明が解決しようとする問題点) 内燃エンジンを高回転高負荷運転状態からスロットル
弁を閉じて減速させると、スロットル弁下流の吸気通路
内に負圧が発生し、この負圧はアクチュエータを作動さ
せてバイパスバルブを開成させ、過給機から吐出された
加圧空気の一部がバイパス通路を介して過給機の上流に
逆流するようになる。過給機から吐出される加圧空気は
高温であり、この高温空気が過給機の上流に逆流する
と、過給機に吸入される空気温度が上昇し、この空気は
過給機で更に断熱圧縮されるので、過給機の上流に逆流
する空気は次第に上昇する。過給機での断熱圧縮が長時
間に亘って繰り返されると、過給機のベアリング部の温
度が上昇し、遂にはベアリング部からグリースが流出し
てベアリングが焼付いたり、ロータ同士が干渉して焼付
くといった重大な問題が生じる。このような現象は、特
に車両がなだらかな坂を下るような内燃エンジンの高回
転減速運転状態が長時間に亘り持続される場合に生じ易
い。
弁を閉じて減速させると、スロットル弁下流の吸気通路
内に負圧が発生し、この負圧はアクチュエータを作動さ
せてバイパスバルブを開成させ、過給機から吐出された
加圧空気の一部がバイパス通路を介して過給機の上流に
逆流するようになる。過給機から吐出される加圧空気は
高温であり、この高温空気が過給機の上流に逆流する
と、過給機に吸入される空気温度が上昇し、この空気は
過給機で更に断熱圧縮されるので、過給機の上流に逆流
する空気は次第に上昇する。過給機での断熱圧縮が長時
間に亘って繰り返されると、過給機のベアリング部の温
度が上昇し、遂にはベアリング部からグリースが流出し
てベアリングが焼付いたり、ロータ同士が干渉して焼付
くといった重大な問題が生じる。このような現象は、特
に車両がなだらかな坂を下るような内燃エンジンの高回
転減速運転状態が長時間に亘り持続される場合に生じ易
い。
本発明は斯かる問題点を解決するためになされたもの
で、エンジンの高回転減速運転状態を長時間に亘って持
続させた場合であっても過給機のベアリング部やロータ
部の焼付きの防止を図った過給機を備える内燃エンジン
の減速時制御方法を提供することを目的とする。
で、エンジンの高回転減速運転状態を長時間に亘って持
続させた場合であっても過給機のベアリング部やロータ
部の焼付きの防止を図った過給機を備える内燃エンジン
の減速時制御方法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的を達成するために本発明に依れば、内燃エ
ンジンのスロットル弁下流の吸気通路に過給機を配設す
ると共に、前記吸気通路に該過給機をバイパスする第1
のバイパス通路を接続して該第1のバイパス通路途中に
第1のバイパスバルブを配設し、該第1のバイパスバル
ブに負圧に応動するアクチュエータを接続し、該アクチ
ュエータに前記スロットル弁下流の吸気通路内に発生す
る圧力を供給して前記第1のバイパスバルブを開閉させ
る内燃エンジンの減速時制御方法において、前記吸気通
路に前記スロットル弁をバイパスする第2のバイパス通
路を接続して該第2のバイパス通路途中に第2のバイパ
スバルブを配設し、前記内燃エンジンが高回転減速運転
状態にあるとき、前記第2のバイパスバルブを開弁状態
にしておくことを特徴とする過給機を備える内燃エンジ
ンの減速時制御方法が提供される。
ンジンのスロットル弁下流の吸気通路に過給機を配設す
ると共に、前記吸気通路に該過給機をバイパスする第1
のバイパス通路を接続して該第1のバイパス通路途中に
第1のバイパスバルブを配設し、該第1のバイパスバル
ブに負圧に応動するアクチュエータを接続し、該アクチ
ュエータに前記スロットル弁下流の吸気通路内に発生す
る圧力を供給して前記第1のバイパスバルブを開閉させ
る内燃エンジンの減速時制御方法において、前記吸気通
路に前記スロットル弁をバイパスする第2のバイパス通
路を接続して該第2のバイパス通路途中に第2のバイパ
スバルブを配設し、前記内燃エンジンが高回転減速運転
状態にあるとき、前記第2のバイパスバルブを開弁状態
にしておくことを特徴とする過給機を備える内燃エンジ
ンの減速時制御方法が提供される。
(作用) 内燃エンジンの高回転減速時にはスロットル弁は閉じ
られているが、スロットル弁をバイパスするバイパス通
路が開成され、このバイパス通路から新気が過給機に供
給されるので、過給機の上流に逆流する高温空気が冷却
され、過給機のベアリング部やロータ部の過熱が生じる
ことがない。
られているが、スロットル弁をバイパスするバイパス通
路が開成され、このバイパス通路から新気が過給機に供
給されるので、過給機の上流に逆流する高温空気が冷却
され、過給機のベアリング部やロータ部の過熱が生じる
ことがない。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明方法を実施する過給機を備える内燃エ
ンジンの制御装置であり、図中符号10はガソリンエンジ
ン等の内燃エンジンを示し、このエンジン10には吸気管
12が接続されている。吸気管12の大気開口端部にはエア
クリーナ13が取り付けられると共に、エンジン10に吸入
される空気流量Aを検出するカルマン渦式のエアフロー
センサ14が配設されており、このエアフローセンサ14は
電気的に後述する電子コントロールユニット(ECU)20
に接続されて、空気流量検出信号を電子コントロールユ
ニット20に供給する。
ンジンの制御装置であり、図中符号10はガソリンエンジ
ン等の内燃エンジンを示し、このエンジン10には吸気管
12が接続されている。吸気管12の大気開口端部にはエア
クリーナ13が取り付けられると共に、エンジン10に吸入
される空気流量Aを検出するカルマン渦式のエアフロー
センサ14が配設されており、このエアフローセンサ14は
電気的に後述する電子コントロールユニット(ECU)20
に接続されて、空気流量検出信号を電子コントロールユ
ニット20に供給する。
吸気管12途中にはスロットル弁15が配設され、該スロ
ットル弁15とエンジン10間の吸気管12にはスーパーチャ
ージャ16が配設されている。このスーパーチャージャ16
はエンジン10により機械的に駆動されるルーツ式過給機
であり、電磁クラッチ17によりエンジン10との接続が制
御される。即ち、電磁クラッチ17は電子コントロールユ
ニット20の出力側に接続されており、電子コントロール
ユニット20からの駆動信号により付勢されてオン(係
合)状態により、スーパーチャージャ16を作動させる。
ットル弁15とエンジン10間の吸気管12にはスーパーチャ
ージャ16が配設されている。このスーパーチャージャ16
はエンジン10により機械的に駆動されるルーツ式過給機
であり、電磁クラッチ17によりエンジン10との接続が制
御される。即ち、電磁クラッチ17は電子コントロールユ
ニット20の出力側に接続されており、電子コントロール
ユニット20からの駆動信号により付勢されてオン(係
合)状態により、スーパーチャージャ16を作動させる。
前記吸気管12にはスーパーチャージャ16をバイパスす
る第1のバイパス通路22が接続され、該バイパス通路22
の一端はスロットル弁15下流且つスーパーチャージャ16
上流の吸気管12に、他端はスーパーチャージャ16下流の
吸気管12に夫々連通している。
る第1のバイパス通路22が接続され、該バイパス通路22
の一端はスロットル弁15下流且つスーパーチャージャ16
上流の吸気管12に、他端はスーパーチャージャ16下流の
吸気管12に夫々連通している。
第1のバイパス通路22の途中にはバイパス通路22を開
閉するバイパスバルブ23が配設され、バイパスバルブ23
は、その弁軸23aを介して負圧に応動するアクチュエー
タ24により駆動される。アクチュエータ24はハウジング
24aと、該ハウジング24aの内部を大気に連通する大気室
24dと負圧室24eとに画成し、バイパスバルブ23の弁軸23
aが接続されるダイヤフラム24bと、前記負圧室24eに収
容され、バイパスバルブ23を閉弁させる方向にダイヤフ
ラム24bを押圧するばね24cとで構成される。負圧室24e
には管路26の一端が接続され、管路26の他端はスロット
ル弁15下流且つスーパーチャージャ16上流の吸気管12に
設けたポート12aに接続されている。
閉するバイパスバルブ23が配設され、バイパスバルブ23
は、その弁軸23aを介して負圧に応動するアクチュエー
タ24により駆動される。アクチュエータ24はハウジング
24aと、該ハウジング24aの内部を大気に連通する大気室
24dと負圧室24eとに画成し、バイパスバルブ23の弁軸23
aが接続されるダイヤフラム24bと、前記負圧室24eに収
容され、バイパスバルブ23を閉弁させる方向にダイヤフ
ラム24bを押圧するばね24cとで構成される。負圧室24e
には管路26の一端が接続され、管路26の他端はスロット
ル弁15下流且つスーパーチャージャ16上流の吸気管12に
設けたポート12aに接続されている。
吸気管12には前記スロットル弁15をバイパスする第2
のバイパス通路27が接続され、該バイパス通路27の一端
はスロットル弁15上流且つエアフローセンサ14下流の吸
気管12に、他端はスロットル弁15下流且つ前記ポート12
aの上流の吸気管12に夫々連通している。第2のバイパ
ス通路27途中には、アイドル回転数制御弁(以下これを
「ISCバルブ」という)28が配設されている。このISCバ
ルブ28は所謂リニアソレノイド弁であり、バイパス通路
27を開閉する弁体28aと、この弁体28aを駆動して弁開度
を制御する電磁ソレノイド28bとからなり、ソレノイド2
8bは前記電子コントロールユニット20の入力側に電気的
に接続され、該電子コントロールユニット20から供給さ
れる駆動制御信号に応じた付勢力が与えられ、弁体28a
の弁開度を制御している。そして、ISCバルブ28の開弁
により第2のバイパス通路27を通り、スロットル弁15を
バイパスする空気がエンジン10に供給される。
のバイパス通路27が接続され、該バイパス通路27の一端
はスロットル弁15上流且つエアフローセンサ14下流の吸
気管12に、他端はスロットル弁15下流且つ前記ポート12
aの上流の吸気管12に夫々連通している。第2のバイパ
ス通路27途中には、アイドル回転数制御弁(以下これを
「ISCバルブ」という)28が配設されている。このISCバ
ルブ28は所謂リニアソレノイド弁であり、バイパス通路
27を開閉する弁体28aと、この弁体28aを駆動して弁開度
を制御する電磁ソレノイド28bとからなり、ソレノイド2
8bは前記電子コントロールユニット20の入力側に電気的
に接続され、該電子コントロールユニット20から供給さ
れる駆動制御信号に応じた付勢力が与えられ、弁体28a
の弁開度を制御している。そして、ISCバルブ28の開弁
により第2のバイパス通路27を通り、スロットル弁15を
バイパスする空気がエンジン10に供給される。
電子コントロールユニット20の入力側には各種のセン
サ、例えば、前記スロットル弁15の全閉位置を検出する
アイドルスイッチ30、図示しないカムシャフトに取り付
けられ、エンジン10の回転数Nを検出するエンジン回転
数センサ31等が夫々接続され、これらのセンサは検出信
号を電子コントロールユニット20に供給する。
サ、例えば、前記スロットル弁15の全閉位置を検出する
アイドルスイッチ30、図示しないカムシャフトに取り付
けられ、エンジン10の回転数Nを検出するエンジン回転
数センサ31等が夫々接続され、これらのセンサは検出信
号を電子コントロールユニット20に供給する。
次に、上述のように構成される制御装置の作用を第2
図及び第3図を参照して説明する。
図及び第3図を参照して説明する。
先ず、アクチュエータ24の負圧室24eにはスロットル
弁15下流且つスーパーチャージャ16上流の吸気管12内に
発生する圧力が供給される。そして、この負圧室24eに
供給される負圧の大きさに応じてバイパスバルブ23の弁
開度(ストローク)が変化する。即ち、負圧室24eに供
給される負圧が小さいときにはばね24cのばね力の方が
勝ってバイパスバルブ23は閉じたままであるが、負圧が
所定値を超えるとばね24cのばね力に抗してバイパスバ
ルブ23は開き始め、負圧に応じた弁開度になる。さらに
負圧が大きくなるとばね24cのばね力に打ち勝つてバイ
パスバルブ23は全開となる。
弁15下流且つスーパーチャージャ16上流の吸気管12内に
発生する圧力が供給される。そして、この負圧室24eに
供給される負圧の大きさに応じてバイパスバルブ23の弁
開度(ストローク)が変化する。即ち、負圧室24eに供
給される負圧が小さいときにはばね24cのばね力の方が
勝ってバイパスバルブ23は閉じたままであるが、負圧が
所定値を超えるとばね24cのばね力に抗してバイパスバ
ルブ23は開き始め、負圧に応じた弁開度になる。さらに
負圧が大きくなるとばね24cのばね力に打ち勝つてバイ
パスバルブ23は全開となる。
エンジン10の低回転低負荷運転時には電子コントロー
ルユニット20は電磁クラッチ17をオフ(係合解除)にし
て過給機16を不作動にしている。そして、斯かる低回転
負荷運転時にはスロットル弁15は閉弁されているのでス
ロットル弁15下流には負圧が発生し、該負圧がアクチュ
エータ24の負圧室24eに供給されバイパスバルブ23は開
弁いる。従って、吸気の一部はバイパス通路22を介して
エンジン10に供給されることになる。
ルユニット20は電磁クラッチ17をオフ(係合解除)にし
て過給機16を不作動にしている。そして、斯かる低回転
負荷運転時にはスロットル弁15は閉弁されているのでス
ロットル弁15下流には負圧が発生し、該負圧がアクチュ
エータ24の負圧室24eに供給されバイパスバルブ23は開
弁いる。従って、吸気の一部はバイパス通路22を介して
エンジン10に供給されることになる。
一方、スロットル弁15が開弁されたとき、又は、エン
ジン回転数が所定値を超えたとき、電子コントロールユ
ニット20は電磁クラッチ17をオン(係合)にして過給機
16を作動状態にし、エンジン10には過給機16により加圧
された空気が供給される。このとき、バイパスバルブ23
は、アクチュエータ24の負荷室24eに供給されるスロッ
トル弁15下流の負圧に応じて開閉され、高回転減速運転
時にはスロットル弁15下流の負圧が大きく、バイパスバ
ルブ23が開成して過給機16により加圧された空気の一部
がバイパス通路22を介して過給機16の上流に逆流してい
る。
ジン回転数が所定値を超えたとき、電子コントロールユ
ニット20は電磁クラッチ17をオン(係合)にして過給機
16を作動状態にし、エンジン10には過給機16により加圧
された空気が供給される。このとき、バイパスバルブ23
は、アクチュエータ24の負荷室24eに供給されるスロッ
トル弁15下流の負圧に応じて開閉され、高回転減速運転
時にはスロットル弁15下流の負圧が大きく、バイパスバ
ルブ23が開成して過給機16により加圧された空気の一部
がバイパス通路22を介して過給機16の上流に逆流してい
る。
第2図は高回転減速運転時におけるISCバルブ28の制
御手順を示すフローチャートであり、電子コントロール
ユニット20は、先ず、第2図のステップ41を実行してエ
ンジン10が所定の高回転減速運転状態にあるか否かを判
別する。高回転減速運転状態は過給機16の上流に高温の
過給の一部が逆流する運転状態であり、この運転状態の
判別条件としては種々のものが考えられ、例えば、 (1)エンジン回転数センサ31により検出されるエンジ
ン回転数が所定回転数(例えば、5000rpm)以上、且
つ、アイドルスイッチ30からオン信号(スロットル弁15
の全閉信号)が出力されている場合、 (2)エアフローセンサ14により検出される空気流量A
とエンジン回転数センサ31により検出されるエンジン回
転数Nとにより演算されるエンジン負荷パラメータ値A/
Nが所定値範囲にあり、且つ、アイドルスイッチ30から
オン信号が出力されている場合、 (3)エンジン10がエンジン負荷パラメータ値A/Nとエ
ンジン回転数Nとにより判別される所定運転領域(例え
ば、第3図に示す運転領域A)で運転されている場合、 (4)エンジン10がエンジン負荷パラメータ値A/Nとエ
ンジン回転数Nとにより判別される所定運転領域(例え
ば、第3図に示す運転領域A)で運転され、且つ、アイ
ドルスイッチ30からオン信号が出力されている場合、 等が考えられる。
御手順を示すフローチャートであり、電子コントロール
ユニット20は、先ず、第2図のステップ41を実行してエ
ンジン10が所定の高回転減速運転状態にあるか否かを判
別する。高回転減速運転状態は過給機16の上流に高温の
過給の一部が逆流する運転状態であり、この運転状態の
判別条件としては種々のものが考えられ、例えば、 (1)エンジン回転数センサ31により検出されるエンジ
ン回転数が所定回転数(例えば、5000rpm)以上、且
つ、アイドルスイッチ30からオン信号(スロットル弁15
の全閉信号)が出力されている場合、 (2)エアフローセンサ14により検出される空気流量A
とエンジン回転数センサ31により検出されるエンジン回
転数Nとにより演算されるエンジン負荷パラメータ値A/
Nが所定値範囲にあり、且つ、アイドルスイッチ30から
オン信号が出力されている場合、 (3)エンジン10がエンジン負荷パラメータ値A/Nとエ
ンジン回転数Nとにより判別される所定運転領域(例え
ば、第3図に示す運転領域A)で運転されている場合、 (4)エンジン10がエンジン負荷パラメータ値A/Nとエ
ンジン回転数Nとにより判別される所定運転領域(例え
ば、第3図に示す運転領域A)で運転され、且つ、アイ
ドルスイッチ30からオン信号が出力されている場合、 等が考えられる。
高回転減速運転判別条件が不成立の場合、すなわち、
ステップ41の判別結果が否定(No)の場合、電子コント
ロールユニット20はステップ42を実行してISCバルブ28
を全閉にしたままに保持する。
ステップ41の判別結果が否定(No)の場合、電子コント
ロールユニット20はステップ42を実行してISCバルブ28
を全閉にしたままに保持する。
高回転減速運転判別条件が成立の場合、すなわち、ス
テップ41の判別結果が肯定(Yes)の場合、電子コント
ロールユニット20はステップ43に進み、上述のステップ
41において判別条件が初めて成立してから所定時間t
(例えば、1分)が経過したか否かを判別する。過給機
16のベアリング部やロータ部の温度は、エンジン10の高
回転減速運転領域に入ったからといって直に高温になる
ものでないから、所定時間が経過していなければ、過給
機16のベアリング部やロータ部の焼付きが生じないと判
断し、前記ステップ42に進んでISCバルブ28を全閉のま
まに保持する。
テップ41の判別結果が肯定(Yes)の場合、電子コント
ロールユニット20はステップ43に進み、上述のステップ
41において判別条件が初めて成立してから所定時間t
(例えば、1分)が経過したか否かを判別する。過給機
16のベアリング部やロータ部の温度は、エンジン10の高
回転減速運転領域に入ったからといって直に高温になる
ものでないから、所定時間が経過していなければ、過給
機16のベアリング部やロータ部の焼付きが生じないと判
断し、前記ステップ42に進んでISCバルブ28を全閉のま
まに保持する。
高回転減速運転判別条件が成立し、この状態が所定時
間継続するとステップ43の判別結果が肯定となり、ステ
ップ44に進んでISCバルブ28を開弁させる。ISCバルブ28
が開弁されると第2のバイパス通路27を介して新気が吸
入され、この新気が第1のバイパス通路22を逆流してき
た高温の空気と混合されて、該逆流空気の温度を低下さ
せ、過給機16のベアリング部やロータ部の過熱が防止さ
れる。この場合、スロットル弁15が全閉であるのにISC
バルブ28が開弁されるので、エンジンブレーキの効きに
多少影響するが、過給機16からの逆流空気の冷却に必要
な空気は僅かであり、ISCバルブ28を全開にしても上述
の影響は小さい。
間継続するとステップ43の判別結果が肯定となり、ステ
ップ44に進んでISCバルブ28を開弁させる。ISCバルブ28
が開弁されると第2のバイパス通路27を介して新気が吸
入され、この新気が第1のバイパス通路22を逆流してき
た高温の空気と混合されて、該逆流空気の温度を低下さ
せ、過給機16のベアリング部やロータ部の過熱が防止さ
れる。この場合、スロットル弁15が全閉であるのにISC
バルブ28が開弁されるので、エンジンブレーキの効きに
多少影響するが、過給機16からの逆流空気の冷却に必要
な空気は僅かであり、ISCバルブ28を全開にしても上述
の影響は小さい。
尚、ISCバルブ28の弁開度は必ずしも全開にする必要
はなく、例えば、第3図に示すように高回転減速運転状
態にあるエンジン10の運転領域をエンジン負荷パラメー
タ値A/Nとエンジン回転数Nとで区画し(第3図には運
転領域がA〜Dに区画されている例が示されている)、
斯く区画される運転領域に応じてISCバルブ28の弁開度
を設定するようにしてもよい。この場合、第3図におい
て領域Aから領域Dに移行するにつれてISCバルブ28の
弁開度はより小さい値に設定される。
はなく、例えば、第3図に示すように高回転減速運転状
態にあるエンジン10の運転領域をエンジン負荷パラメー
タ値A/Nとエンジン回転数Nとで区画し(第3図には運
転領域がA〜Dに区画されている例が示されている)、
斯く区画される運転領域に応じてISCバルブ28の弁開度
を設定するようにしてもよい。この場合、第3図におい
て領域Aから領域Dに移行するにつれてISCバルブ28の
弁開度はより小さい値に設定される。
又、ISCバルブ28の開閉は第2図のステップ41及び43
を実行することなく、単にエンジン回転数が所定値(例
えば5000rpm)以上になったとき、減速運転に備えてISC
バルブ28を予め開弁しておいてもよい。高回転高負荷運
転時にISCバルブ28が開弁していてもエンジン制御には
何ら不都合がなく、高回転減速運転状態の判別のために
アイドルスイッチ30のオンオフ状態、空気流量等を検出
する必要がなくなり、制御がそれだけ簡略化されるとい
う利点がある。
を実行することなく、単にエンジン回転数が所定値(例
えば5000rpm)以上になったとき、減速運転に備えてISC
バルブ28を予め開弁しておいてもよい。高回転高負荷運
転時にISCバルブ28が開弁していてもエンジン制御には
何ら不都合がなく、高回転減速運転状態の判別のために
アイドルスイッチ30のオンオフ状態、空気流量等を検出
する必要がなくなり、制御がそれだけ簡略化されるとい
う利点がある。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明の過給機を備える内燃エン
ジンの減速時制御方法に依れば、吸気通路にスロットル
弁をバイパスする第2のバイパス通路を接続して該第2
のバイパス通路途中に第2のバイパスバルブを配設し、
内燃エンジンが高回転減速運転状態にあるとき、第2の
バイパスバルブを開弁状態にしておくようにしたので、
過給機の上流側に高温の過給の一部が逆流したとして
も、過給機のベアリング部やロータ部を過熱してこれら
を焼付かすような事態が回避され、過給機の耐久性が向
上するという効果を奏する。
ジンの減速時制御方法に依れば、吸気通路にスロットル
弁をバイパスする第2のバイパス通路を接続して該第2
のバイパス通路途中に第2のバイパスバルブを配設し、
内燃エンジンが高回転減速運転状態にあるとき、第2の
バイパスバルブを開弁状態にしておくようにしたので、
過給機の上流側に高温の過給の一部が逆流したとして
も、過給機のベアリング部やロータ部を過熱してこれら
を焼付かすような事態が回避され、過給機の耐久性が向
上するという効果を奏する。
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明方法を
実施するエンジン制御装置の全体構成を示すブロック
図、第2図は、第1図に示す電子コントロールユニット
20により高回転減速運転時に実行されるISCバルブ(第
2のバイパスバルブ)28の制御手順を示すフローチャー
ト、第3図はエンジン負荷パラメータ値A/Nとエンジン
回転数Nとで区画されるエンジン運転領域を示すグラフ
である。 10……内燃エンジン、12……吸気通路、14……エアフロ
ーセンサ、15……スロットル弁、16……スーパーチャー
ジャ(過給機)、20……電子コントロールユニット、22
……第1のバイパス通路、23……第1のバイパスバル
ブ、24……アクチュエータ、24e……負圧室、27……第
2のバイパス通路、28……ISCバルブ(第2のバイパス
バルブ)、30……アイドルスイッチ、31……エンジン回
転数センサ。
実施するエンジン制御装置の全体構成を示すブロック
図、第2図は、第1図に示す電子コントロールユニット
20により高回転減速運転時に実行されるISCバルブ(第
2のバイパスバルブ)28の制御手順を示すフローチャー
ト、第3図はエンジン負荷パラメータ値A/Nとエンジン
回転数Nとで区画されるエンジン運転領域を示すグラフ
である。 10……内燃エンジン、12……吸気通路、14……エアフロ
ーセンサ、15……スロットル弁、16……スーパーチャー
ジャ(過給機)、20……電子コントロールユニット、22
……第1のバイパス通路、23……第1のバイパスバル
ブ、24……アクチュエータ、24e……負圧室、27……第
2のバイパス通路、28……ISCバルブ(第2のバイパス
バルブ)、30……アイドルスイッチ、31……エンジン回
転数センサ。
フロントページの続き (72)発明者 福井 豊明 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 大森 祥吾 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−197736(JP,A) 特開 昭62−147025(JP,A) 特開 昭59−115444(JP,A) 特開 昭61−155633(JP,A) 実開 昭61−17140(JP,U)
Claims (5)
- 【請求項1】内燃エンジンのスロットル弁下流の吸気通
路に過給機を配設すると共に、前記吸気通路に該過給機
をバイパスする第1のバイパス通路を接続して該第1の
バイパス通路途中に第1のバイパスバルブを配設し、該
第1のバイパスバルブに負圧に応動するアクチュエータ
を接続し、該アクチュエータに前記スロットル弁下流の
吸気通路内に発生する圧力を供給して前記第1のバイパ
スバルブを開閉させる内燃エンジンの減速時制御方法に
おいて、前記吸気通路に前記スロットル弁をバイパスす
る第2のバイパス通路を接続して該第2のバイパス通路
途中に第2のバイパスバルブを配設し、前記内燃エンジ
ンが高回転減速運転状態にあるとき、前記第2のバイパ
スバルブを開弁状態にしておくことを特徴とする過給機
を備える内燃エンジンの減速時制御方法。 - 【請求項2】エンジン回転数及びエンジン負荷を表すパ
ラメータ値の少なくとも一つが所定値範囲にあり、且
つ、前記スロットル弁が閉弁されたとき、前記内燃エン
ジンが前記高回転減速運転状態にあると判定して前記第
2のバイパスバルブを開弁させることを特徴とする特許
請求の範囲第1項記載の過給機を備える内燃エンジンの
減速時制御方法。 - 【請求項3】前記高回転減速運転状態にあると判定した
時点から所定時間が経過して初めて前記第2のバイパス
バルブを開弁させることを特徴とする特許請求の範囲第
2項記載の過給機を備える内燃エンジンの減速時制御方
法。 - 【請求項4】エンジン回転数及びエンジン負荷を表すパ
ラメータ値の少なくとも一方の検出値に応じた弁開度で
前記第2のバイパスバルブを開弁させることを特徴とす
る特許請求の範囲第2項又は第3項記載の過給機を備え
る内燃エンジンの減速時制御方法。 - 【請求項5】エンジン回転数が所定値を超えたとき、前
記第2のバイパスバルブを開弁させ、前記内燃エンジン
の高回転減速運転状態に備えることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の過給機を備える内燃エンジンの減
速時制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1593987A JP2504019B2 (ja) | 1987-01-28 | 1987-01-28 | 過給機を備える内燃エンジンの減速時制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1593987A JP2504019B2 (ja) | 1987-01-28 | 1987-01-28 | 過給機を備える内燃エンジンの減速時制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63186929A JPS63186929A (ja) | 1988-08-02 |
JP2504019B2 true JP2504019B2 (ja) | 1996-06-05 |
Family
ID=11902729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1593987A Expired - Lifetime JP2504019B2 (ja) | 1987-01-28 | 1987-01-28 | 過給機を備える内燃エンジンの減速時制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2504019B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6169405B2 (ja) * | 2013-04-30 | 2017-07-26 | 日野自動車株式会社 | 二段過給システムの油漏れ防止方法及び装置 |
-
1987
- 1987-01-28 JP JP1593987A patent/JP2504019B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63186929A (ja) | 1988-08-02 |
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