JP2504066B2 - 固体潤滑剤層の玉軸受 - Google Patents
固体潤滑剤層の玉軸受Info
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- JP2504066B2 JP2504066B2 JP62217800A JP21780087A JP2504066B2 JP 2504066 B2 JP2504066 B2 JP 2504066B2 JP 62217800 A JP62217800 A JP 62217800A JP 21780087 A JP21780087 A JP 21780087A JP 2504066 B2 JP2504066 B2 JP 2504066B2
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- Japan
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- raceway
- lubricant layer
- curvature
- solid lubricant
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/66—Special parts or details in view of lubrication
- F16C33/6696—Special parts or details in view of lubrication with solids as lubricant, e.g. dry coatings, powder
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2240/00—Specified values or numerical ranges of parameters; Relations between them
- F16C2240/40—Linear dimensions, e.g. length, radius, thickness, gap
- F16C2240/70—Diameters; Radii
- F16C2240/76—Osculation, i.e. relation between radii of balls and raceway groove
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、特に高温、真空などで油やグリースの潤
滑が不可能となる場合に使用可能な固体潤滑剤を有する
玉軸受に関する。
滑が不可能となる場合に使用可能な固体潤滑剤を有する
玉軸受に関する。
従来、高温、真空などの特殊雰囲気中で油やグリース
の潤滑油が使用できない軸受において、外内輪の軌道又
は玉に単一の固体潤滑を被膜して使用することは公知
(特公昭53−21459号公報)であり、また固体潤滑の軸
受の摩擦トルク、振動増大を防止するのに外内輪の軌道
並びに玉表面にそれぞれ異なる固体潤滑剤層を組合せに
することが、特開昭58−42829号公報に記載されてい
る。
の潤滑油が使用できない軸受において、外内輪の軌道又
は玉に単一の固体潤滑を被膜して使用することは公知
(特公昭53−21459号公報)であり、また固体潤滑の軸
受の摩擦トルク、振動増大を防止するのに外内輪の軌道
並びに玉表面にそれぞれ異なる固体潤滑剤層を組合せに
することが、特開昭58−42829号公報に記載されてい
る。
前記特開昭58−42829号公報のものは、転動体と外内
輪の軌道面に被覆した固体潤滑剤が互いに凝着しにくゝ
するために外内輪の軌道面並びに転動体表面油のどちら
か一方に軟質金属(Au、Ag、Pb等)を被覆し、他方に非
金属(MoS2、NbSe2、PbO等)の固体潤滑剤の被覆を施す
ようにしている。
輪の軌道面に被覆した固体潤滑剤が互いに凝着しにくゝ
するために外内輪の軌道面並びに転動体表面油のどちら
か一方に軟質金属(Au、Ag、Pb等)を被覆し、他方に非
金属(MoS2、NbSe2、PbO等)の固体潤滑剤の被覆を施す
ようにしている。
上記の固体潤滑剤の玉軸受は、アキシアル荷重を受け
ると玉は曲率半径を有する外内輪の軌道面に、ある接触
角αで接触する。玉と外内輪の軌道面との接線と玉の自
転軸が軸受の回転軸上で一致して交われば、玉は前記外
内輪の軌道面で転がり運動するが、外輪と内輪の各軌道
面の接線は、同じ点で常に玉の自転軸と交わらないの
で、玉は前記外内輪のどちらか一方の軌道面に微小すべ
り(スピン)しながら転がり運動する。
ると玉は曲率半径を有する外内輪の軌道面に、ある接触
角αで接触する。玉と外内輪の軌道面との接線と玉の自
転軸が軸受の回転軸上で一致して交われば、玉は前記外
内輪の軌道面で転がり運動するが、外輪と内輪の各軌道
面の接線は、同じ点で常に玉の自転軸と交わらないの
で、玉は前記外内輪のどちらか一方の軌道面に微小すべ
り(スピン)しながら転がり運動する。
このスピンの発生は、外内輪の軌道の曲率半径の大小
から定まり、スピンの発生する固体潤滑剤で被覆された
いずれか一方の外内輪の軌道面は、スピンの発生しない
軌道面よりも固体潤滑剤の剥離や脱落による軌道表面の
凹凸を生じて、トルク変動を起し、摩擦トルクや振動等
の増大の問題があった。
から定まり、スピンの発生する固体潤滑剤で被覆された
いずれか一方の外内輪の軌道面は、スピンの発生しない
軌道面よりも固体潤滑剤の剥離や脱落による軌道表面の
凹凸を生じて、トルク変動を起し、摩擦トルクや振動等
の増大の問題があった。
従って、この発明は外内輪の軌道の曲率半径より定ま
るスピンを発生する軌道には、スピンを発生しない軌道
よりもすべり摩擦係数の小さい固体潤滑剤の被覆を施す
ことによってスピンする軌道を固定化して、軌道面の表
面性状の変化によるすべり摩擦係数の増大に起因するト
ルク変動を防止した固体潤滑剤層を有する玉軸受を提供
することを目的とする。
るスピンを発生する軌道には、スピンを発生しない軌道
よりもすべり摩擦係数の小さい固体潤滑剤の被覆を施す
ことによってスピンする軌道を固定化して、軌道面の表
面性状の変化によるすべり摩擦係数の増大に起因するト
ルク変動を防止した固体潤滑剤層を有する玉軸受を提供
することを目的とする。
この発明の固体潤滑剤層の玉軸受は、任意の曲率半径
をもって形成された外輪の軌道と内輪の軌道との間に複
数個の玉を有しかつ少くとも前記外輪、内輪の両軌道に
固体潤滑剤層を有して、前記外輪または内輪の軌道のい
ずれか一方の潤滑剤層が他方の軌道の潤滑剤層よりもす
べり摩擦係数の小さい潤滑剤層によって形成されてい
る。
をもって形成された外輪の軌道と内輪の軌道との間に複
数個の玉を有しかつ少くとも前記外輪、内輪の両軌道に
固体潤滑剤層を有して、前記外輪または内輪の軌道のい
ずれか一方の潤滑剤層が他方の軌道の潤滑剤層よりもす
べり摩擦係数の小さい潤滑剤層によって形成されてい
る。
外輪おび内輪の軌道の曲率半径が同一のときは、外輪
の軌道にすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を設け、外輪
または内輪の軌道のいずれか曲率半径が大きいときに
は、大きい方にすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を設け
る。さらに内輪の軌道の曲率半径が外輪の軌道の曲率半
径より大きく、かつ前記外輪の軌道の曲率半径に近い値
のときは、曲率半径の小さい方の軌道にすべり摩擦係数
の小さい潤滑剤層を設けている。
の軌道にすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を設け、外輪
または内輪の軌道のいずれか曲率半径が大きいときに
は、大きい方にすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を設け
る。さらに内輪の軌道の曲率半径が外輪の軌道の曲率半
径より大きく、かつ前記外輪の軌道の曲率半径に近い値
のときは、曲率半径の小さい方の軌道にすべり摩擦係数
の小さい潤滑剤層を設けている。
この発明は、以上のように任意の曲率半径をもつて形
成された外内輪の軌道に被覆した固体潤滑剤層を有する
玉軸受に、外内輪の軌道の曲率半径より定まるいずれか
一方のスピンを発生する側の軌道には、スピンを発生し
ない側の軌道よりもすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を
施してあるので、軸受の回転中に固体潤滑剤層が剥離や
脱落を生じても、スピンを発生する軌道は、すべり摩擦
係数の小さい固体潤滑剤層を施した軌道に固定化される
ので、トルク変動を小さくし、摩擦トルクや振動等の増
大を防止することができる。
成された外内輪の軌道に被覆した固体潤滑剤層を有する
玉軸受に、外内輪の軌道の曲率半径より定まるいずれか
一方のスピンを発生する側の軌道には、スピンを発生し
ない側の軌道よりもすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を
施してあるので、軸受の回転中に固体潤滑剤層が剥離や
脱落を生じても、スピンを発生する軌道は、すべり摩擦
係数の小さい固体潤滑剤層を施した軌道に固定化される
ので、トルク変動を小さくし、摩擦トルクや振動等の増
大を防止することができる。
以下この発明の実施例について説明する。
第1図はこの発明の実施例を示す玉軸受の上半部横断
側面図である。第1図において外輪(1)の軌道面(1
a)と、内輪(2)の軌道面(2a)の間に介在する鋼球
等の玉(3)の表面(3a)にそれぞれ固体潤滑剤層を施
してある。第2図は、外内輪の軌道の曲率半径を示す縦
断面図で外輪の軌道の曲率半径はre、内輪の軌道の曲率
半径はriを示している。第1図の実施例は、外輪の軌道
の曲率半径reと内輪の軌道の曲率半径riとが等しいとき
の軸受ある。この場合は外輪の軌道面(1a)と玉の表面
(3a)との間にスピンが発生するので、外輪の軌道面
(1a)には内輪の軌道面(2a)よりもすべり摩擦係数の
小さい固体潤滑剤層を施してある。
側面図である。第1図において外輪(1)の軌道面(1
a)と、内輪(2)の軌道面(2a)の間に介在する鋼球
等の玉(3)の表面(3a)にそれぞれ固体潤滑剤層を施
してある。第2図は、外内輪の軌道の曲率半径を示す縦
断面図で外輪の軌道の曲率半径はre、内輪の軌道の曲率
半径はriを示している。第1図の実施例は、外輪の軌道
の曲率半径reと内輪の軌道の曲率半径riとが等しいとき
の軸受ある。この場合は外輪の軌道面(1a)と玉の表面
(3a)との間にスピンが発生するので、外輪の軌道面
(1a)には内輪の軌道面(2a)よりもすべり摩擦係数の
小さい固体潤滑剤層を施してある。
その理由は、もし外内輪の軌道面(1a、2a)を従来の
ように、単一の固体潤滑剤層としたり、単なる凝着防止
を狙っての異なる潤滑剤層にして、スピンを発生する外
輪の軌道面(1a)を発生しない内輪の軌道面(2a)より
すべり摩擦係数が大きいか、または等しい潤滑剤層にす
ると初期回転では、外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3
a)の間のスピンによる摩擦トルクMo(以下単にMoとい
う)は、内輪の軌道面(2a)と玉の表面(3a)の間のス
ピンによる摩擦トルクMi(以下単にMiという)より小さ
くなり、内輪の軌道面(2a)と玉の表面(3a)の間で純
ころがりを生じ、外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3a)
でスピンにより微小すべりを生ずる。
ように、単一の固体潤滑剤層としたり、単なる凝着防止
を狙っての異なる潤滑剤層にして、スピンを発生する外
輪の軌道面(1a)を発生しない内輪の軌道面(2a)より
すべり摩擦係数が大きいか、または等しい潤滑剤層にす
ると初期回転では、外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3
a)の間のスピンによる摩擦トルクMo(以下単にMoとい
う)は、内輪の軌道面(2a)と玉の表面(3a)の間のス
ピンによる摩擦トルクMi(以下単にMiという)より小さ
くなり、内輪の軌道面(2a)と玉の表面(3a)の間で純
ころがりを生じ、外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3a)
でスピンにより微小すべりを生ずる。
このとき軸受の摩擦トルクMoが支配的になる。ところ
が長時間回転すると外輪の軌道面(1a)に凹凸や粗さ変
化、さらに摩擦粉が発生し、Moが大きくなりMo>Miとな
る。
が長時間回転すると外輪の軌道面(1a)に凹凸や粗さ変
化、さらに摩擦粉が発生し、Moが大きくなりMo>Miとな
る。
その結果、軸受の外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3
a)の間で純ころがりとなり内輪の軌道面(2a)と玉の
表面(3a)の間でスピンにより微小すべりする。そして
軸受の摩擦トルクはMiが支配的になる。さらに回転を続
けるとMoがMiより小さくなる時も存在し、この時はMoが
軸受の摩擦トルクを支配する。その結果、摩擦トルクは
変動する。
a)の間で純ころがりとなり内輪の軌道面(2a)と玉の
表面(3a)の間でスピンにより微小すべりする。そして
軸受の摩擦トルクはMiが支配的になる。さらに回転を続
けるとMoがMiより小さくなる時も存在し、この時はMoが
軸受の摩擦トルクを支配する。その結果、摩擦トルクは
変動する。
この発明の上述実施例ではすべり摩擦係数の小さい固
体潤滑剤層を外輪の軌道面(1a)に処理したので、この
ときの外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3a)の間でスピ
ンによる間際トルクMo′(以下単にMo′という)の前記
の摩擦トルクMoより十分小さい。従って長時間運転して
外輪の軌道面(1a)が劣化してもMo′はMiより大きくな
らず、軸受は常時内輪の軌道面(2a)と玉の表面(3a)
間で転がり、外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3a)間で
スピンする。その結果摩擦トルクはMiに支配されること
がなくなり常時Mo′に支配されるので、そのトルク変動
は小さくなる。
体潤滑剤層を外輪の軌道面(1a)に処理したので、この
ときの外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3a)の間でスピ
ンによる間際トルクMo′(以下単にMo′という)の前記
の摩擦トルクMoより十分小さい。従って長時間運転して
外輪の軌道面(1a)が劣化してもMo′はMiより大きくな
らず、軸受は常時内輪の軌道面(2a)と玉の表面(3a)
間で転がり、外輪の軌道面(1a)と玉の表面(3a)間で
スピンする。その結果摩擦トルクはMiに支配されること
がなくなり常時Mo′に支配されるので、そのトルク変動
は小さくなる。
例えば本発明者が行った実験によると、第4図に示す
如く、従来の軸受のように単一の固体潤滑剤Agを外内輪
の軌道面(1a、2a)及び玉の表面(3a)に被覆したもの
は時間経過毎に大きなトルク変動を生じて摩擦トルクが
大きくなっている。これに対し、本実施例の軸受のよう
に外輪の軌道面(1a)には二硫化モリブデン(MoS2)
〔すべり摩擦係数0.05程度〕内輪の軌道面(2a)及び玉
の表面(3a)には銀(Ag)〔すべり摩擦係数0.4程度〕
を被覆すると時間経過後もトルク変動は非常に小さく、
また摩擦トルクもわずかしか上昇していない。
如く、従来の軸受のように単一の固体潤滑剤Agを外内輪
の軌道面(1a、2a)及び玉の表面(3a)に被覆したもの
は時間経過毎に大きなトルク変動を生じて摩擦トルクが
大きくなっている。これに対し、本実施例の軸受のよう
に外輪の軌道面(1a)には二硫化モリブデン(MoS2)
〔すべり摩擦係数0.05程度〕内輪の軌道面(2a)及び玉
の表面(3a)には銀(Ag)〔すべり摩擦係数0.4程度〕
を被覆すると時間経過後もトルク変動は非常に小さく、
また摩擦トルクもわずかしか上昇していない。
次に、外内輪の軌道の曲率半径がri>riのときは、同
様に外輪の軌道面(1a)側にスピンが発生するので、外
輪の軌道面(1a)は内輪の軌道面(2a)よりもすべり摩
擦係数の小さい固体潤滑剤層を施こす。外内輪の軌道の
曲率半径がre<riのときは、riとreの差が大きい場合、
例えばri=0.56Da(Daは玉径)、re=0.52Daのようなと
きは、内輪の軌道面(2a)側にスピンが発生するので、
外輪の軌道面(1a)より内輪の軌道面(2a)にすべり摩
擦係数の小さい固体潤滑剤層を施す。reとriの差が小さ
い場合は例えばri=0.521Da、re=0.520Daのようなとき
は、外輪の軌道面(1a)側にスピンが発生するので内輪
の軌道面(2a)より外輪の軌道面(1a)にすべり摩擦係
数の小さい固体潤滑剤層を処理する。
様に外輪の軌道面(1a)側にスピンが発生するので、外
輪の軌道面(1a)は内輪の軌道面(2a)よりもすべり摩
擦係数の小さい固体潤滑剤層を施こす。外内輪の軌道の
曲率半径がre<riのときは、riとreの差が大きい場合、
例えばri=0.56Da(Daは玉径)、re=0.52Daのようなと
きは、内輪の軌道面(2a)側にスピンが発生するので、
外輪の軌道面(1a)より内輪の軌道面(2a)にすべり摩
擦係数の小さい固体潤滑剤層を施す。reとriの差が小さ
い場合は例えばri=0.521Da、re=0.520Daのようなとき
は、外輪の軌道面(1a)側にスピンが発生するので内輪
の軌道面(2a)より外輪の軌道面(1a)にすべり摩擦係
数の小さい固体潤滑剤層を処理する。
作用効果についてはいずれも前述の実施例と同じであ
るので説明は省略する。なお、上述の軸受の玉の表面
(3a)に被覆する固体潤滑剤は外内輪の軌道面(1a、2
a)の固体潤滑剤といずれか同一のもの、または全く異
質のものでもよい。第3図は、この発明の他の実施例を
示す上半部横断側面図である。この実施例は、高温下で
比較的軽荷重のところに使用される固体潤滑剤層の玉軸
受で、上記の第1図の実施例と同様に外輪の軌道面(1
a)に非金属系のMoS2を施し、内輪軌道面(2a)には軟
質金属のAgを施してある。玉(3)は表面に被覆を施し
ていないセラミックボールである。
るので説明は省略する。なお、上述の軸受の玉の表面
(3a)に被覆する固体潤滑剤は外内輪の軌道面(1a、2
a)の固体潤滑剤といずれか同一のもの、または全く異
質のものでもよい。第3図は、この発明の他の実施例を
示す上半部横断側面図である。この実施例は、高温下で
比較的軽荷重のところに使用される固体潤滑剤層の玉軸
受で、上記の第1図の実施例と同様に外輪の軌道面(1
a)に非金属系のMoS2を施し、内輪軌道面(2a)には軟
質金属のAgを施してある。玉(3)は表面に被覆を施し
ていないセラミックボールである。
作用効果については、上記の第1図の実施例と変わら
ないので説明は省略する。
ないので説明は省略する。
なお、この発明の固体潤滑剤層を有する玉軸受は外輪
の軌道面(1a)側でスピンが発生する場合は外輪回転
で、また内輪の軌道面(2a)側でスピンが発生する場合
は内輪回転で使用すると、軸受内の摩耗粉が遠心力で容
易に排除され、より耐久性がよくなることは云うまでも
ない。
の軌道面(1a)側でスピンが発生する場合は外輪回転
で、また内輪の軌道面(2a)側でスピンが発生する場合
は内輪回転で使用すると、軸受内の摩耗粉が遠心力で容
易に排除され、より耐久性がよくなることは云うまでも
ない。
以上説明したように、この発明は、任意の曲率半径を
もって形成された外内輪の軌道に被覆した固体潤滑剤層
を有する玉軸受に、外内輪の軌道の曲率半径より定まる
いずれか一方のスピンを発生する軌道には、スピンを発
生しない側の軌道よりもすべり摩耗係数の小さい潤滑剤
層を施すことによって、スピンを発生する軌道を固定化
できるので、軸受を長時間運転しても 軸受の摩擦トルクを小さくでき、またトルクの変動も
小さくすることができる。
もって形成された外内輪の軌道に被覆した固体潤滑剤層
を有する玉軸受に、外内輪の軌道の曲率半径より定まる
いずれか一方のスピンを発生する軌道には、スピンを発
生しない側の軌道よりもすべり摩耗係数の小さい潤滑剤
層を施すことによって、スピンを発生する軌道を固定化
できるので、軸受を長時間運転しても 軸受の摩擦トルクを小さくでき、またトルクの変動も
小さくすることができる。
トルクの変動が小さくなることによって軌道面の固体
潤滑剤層の摩耗が減少して、軸受の寿命は延びる。
潤滑剤層の摩耗が減少して、軸受の寿命は延びる。
第1図は、この発明の実施例を示す玉軸受の上半部横断
側面図、第2図は、外内輪の軌道の曲率半径の関係図を
示す。第3図は、この発明の他の実施例を示す玉軸受の
上半部横断側面図、第4図は本発明の効果を示す実験結
果の一例である。 1……外輪、1a……固体潤滑剤の被覆した外輪の軌道
面、2……内輪、2a……固体潤滑剤の被覆した内輪の軌
道面、3……玉、3a……固体潤滑剤の被覆した玉の表
面。
側面図、第2図は、外内輪の軌道の曲率半径の関係図を
示す。第3図は、この発明の他の実施例を示す玉軸受の
上半部横断側面図、第4図は本発明の効果を示す実験結
果の一例である。 1……外輪、1a……固体潤滑剤の被覆した外輪の軌道
面、2……内輪、2a……固体潤滑剤の被覆した内輪の軌
道面、3……玉、3a……固体潤滑剤の被覆した玉の表
面。
Claims (4)
- 【請求項1】任意の曲率半径をもって形成された外輪の
軌道と内輪の軌道との間に複数個の玉を有しかつ少くと
も前記外輪、内輪の両軌道に固体潤滑剤層を有する玉軸
受において、前記外輪または内輪の軌道のいずれか一方
の潤滑剤層が、他方の軌道の潤滑剤層よりもすべり摩擦
係数の小さい潤滑剤層によって形成されている玉軸受。 - 【請求項2】特許請求範囲第1項の玉軸受において、外
輪および内輪の軌道の曲率半径が同一であり、かつ外輪
の軌道にすべり摩擦係数の小さい潤滑剤層を有する玉軸
受。 - 【請求項3】特許請求範囲第1項の玉軸受において、外
輪または内輪の軌道の曲率半径が大きい方に、すべり摩
擦係数の小さい潤滑剤層を有する玉軸受。 - 【請求項4】特許請求範囲第1項の玉軸受において、内
輪の軌道の曲率半径が外輪の軌道の曲率半径より大き
く、かつ前記外輪の軌道の曲率半径の小さい軌道にすべ
り摩擦係数の小さい潤滑剤層を有する玉軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62217800A JP2504066B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 固体潤滑剤層の玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62217800A JP2504066B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 固体潤滑剤層の玉軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6465327A JPS6465327A (en) | 1989-03-10 |
JP2504066B2 true JP2504066B2 (ja) | 1996-06-05 |
Family
ID=16709930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62217800A Expired - Fee Related JP2504066B2 (ja) | 1987-09-02 | 1987-09-02 | 固体潤滑剤層の玉軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2504066B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6481898B1 (en) | 1998-01-20 | 2002-11-19 | Nsk Ltd. | Ball bearing |
WO2000037813A1 (fr) * | 1998-12-22 | 2000-06-29 | Nsk Ltd. | Roulement a billes |
-
1987
- 1987-09-02 JP JP62217800A patent/JP2504066B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6465327A (en) | 1989-03-10 |
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