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JP2502107B2 - オレフイン重合用触媒担体の製造方法 - Google Patents

オレフイン重合用触媒担体の製造方法

Info

Publication number
JP2502107B2
JP2502107B2 JP62300073A JP30007387A JP2502107B2 JP 2502107 B2 JP2502107 B2 JP 2502107B2 JP 62300073 A JP62300073 A JP 62300073A JP 30007387 A JP30007387 A JP 30007387A JP 2502107 B2 JP2502107 B2 JP 2502107B2
Authority
JP
Japan
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magnesium
carrier
halogen
compound
reaction
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JP62300073A
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JPS63264608A (ja
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昌英 村田
正文 今井
裕之 古橋
耕司 丸山
廣 上野
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP62300073A priority Critical patent/JP2502107B2/ja
Publication of JPS63264608A publication Critical patent/JPS63264608A/ja
Priority to US07/273,397 priority patent/US4960743A/en
Priority to EP19880311250 priority patent/EP0319226A3/en
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はオレフイン重合用触媒の担体の製造法に関す
る。
従来の技術 チタン等の遷移金属成分をマグネシウム化合物を含む
担体に担持したマグネシウム担持型オレフイン重合用触
媒は知られている。ここで用いられる担体は機械的に粉
砕した後用いられることが多く、この場合得られる重合
用触媒、ひいては重合体の粒子形状が不揃いとなる。
最近、担体の粒子形状を改良する試みがいくつかなさ
れている。例えば、塩化マグネシウムの水溶液又は溶解
した塩化マグネシウム水和物(MgCl2・6H2O)を噴霧乾
燥して球形の粒子とする方法(特開昭49−65999号、同5
2−38590号、同54−41985号公報)、金属マグネシウ
ム、ハロゲン化炭化水素及びアルコール等の電子供与性
化合物を接触させる方法(特開昭51−64586号公報)、
有機マグネシウム化合物とオルトケイ酸のエステルを反
応させる方法、金属マグネシウム、オルトケイ酸のエス
テル及びハロゲン化炭化水素を互いに反応させる方法
(特開昭53−146292号公報)等の提案がなされている
が、担体及び触媒の粒子形状は或る程度改良されるもの
の、触媒活性は不満足である。
又、本発明者らは先に金属マグネシウム、ハロゲン化
炭化水素及び一般式XmC(OR)4-mの化合物を接触させるこ
とによつて粒子形状が揃つたオレフイン重合用担体とな
るマグネシウム含有固体が得られることを見出した(特
開昭56−125407号公報)が、この固体を用いて調製した
触媒の重合活性になお問題がある。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、粒子性状に優れ、かつ重合性能が実用レベ
ルのオレフイン重合用触媒の担体を提供することを目的
とする。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、鋭意研究を行つた結果、前記の特開昭
56−125407号公報や特開昭53−146292号公報に記載され
ているマグネシウム含有固体を、更にハロゲン含有アル
コールと接触させることによつて得られるマグネシウム
含有固体が本発明の目的を達成し得ることを見出して本
発明を完成した。
発明の要旨 すなわち、本発明は (イ)金属マグネシウム、 (ロ)一般式RXで表わされるハロゲン化炭化水素及び 〔但し、Rは炭素数1〜20個のアルキル基、アリール基
又はシクロアルキル基、Xはハロゲン原子を示す。〕 (ハ)一般式X1 nM(OR1)m-nの化合物 〔但し、X1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20
個の炭化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、珪素
又は燐原子、R1は炭素数1〜20個の炭化水素基、mはM
の原子価、m>n≧0を示す。〕 を接触させることによって得られるマグネシウム含有固
体を、(ニ)ハロゲン含有アルコールと接触させること
からなるオレフイン重合用触媒担体の製造方法を要旨と
する。
担体調製の原料 (イ)金属マグネシウム 金属マグネシウムはどのようなものでもよいが、特に
粉末状、チツプ状のものが好適である。これらの金属マ
グネシウムは、使用するに当つて、不活性の炭化水素、
例えば炭素数6〜8個の飽和の脂肪族、脂環式又は芳香
族の炭化水素で洗浄後、窒素等の不活性ガスの存在下、
加熱乾燥するのが望ましい。
(ロ)ハロゲン化炭化水素 一般式RXで表わされるハロゲン化炭化水素のうち、好
ましい化合物はRが炭素数1〜8個のアルキル基、アリ
ール基又はシクロアルキル基の塩素化又は臭素化炭化水
素である。具体的にはメチル、エチル、イソプロピル、
n−ブチル、n−オクチル及びシクロヘキシルクロライ
ド並びにブロマイド、クロロベンゼン、o−クロロトル
エン等である。
(ハ)一般式X1 nM(OR1)m-n 式において、M、X1、R1、m及びnは前記と同意義で
ある。又は、X1は炭素数1〜20個のハロゲン置換炭化水
素基でもよい。X1が炭化水素基のとき、X1とR1は同じで
も異つてもよい。更に、nが2以上のときは、X1は同じ
でも異ってもよい。以下、上記一般式の化合物を単にア
ルコキシ化合物という。
炭化水素基としてはメチル、エチル、プロピル、i−
プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、オクチル、2−
エチルヘキシル、デシル等のアルキル基、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル等のシクロ
アルキル基、アリル、プロペニル、ブテニル等のアルケ
ニル基、フエニル、トリル、キシリル等のアリール基、
フエネチル、3−フエニルプロピル等のアルアルキル等
が挙げられる。これらの中でも、特に炭素数1〜10個の
アルキル基が望ましい。以下、アルコキシ化合物の具体
例を挙げる。
Mが炭素の場合の化合物 式C(OR1)4に含まれるC(OCH3)4、C(OC2H5)4、C(OC3H7)
4、C(OC4H9)4、C(O−i−C4H9)4、C(OC6H13)4、C(OC
8H17)4:式X1C(OR1)3に含まれるHC(OCH3)3、HC(OC
2H5)3、HC(OC3H7)3、HC(OC4H9)3、HC(O−i−C
4H9)3、HC(OC6H13)3、HC(OC8H17)3、HC(OC6H5)3;CH3C
(OCH3)3、CH3C(OC2H5)3、C2H5C(OCH3)3、C2H5C(OC
2H5)3、C6H11C(OC2H5)3、C6H5C(OCH3)3、C6H5C(OC
2H5)3、C6H5C(OC3H7)3、C7H7C(OC2H5)3、C8H9C(OC
2H5)3;CH2BrC(OC2H5)3、CH2ClC(OC2H5)3、CH3CHBrC(OC
2H5)3、CH3CHClC(OC2H5)3;ClC(OCH3)3、ClC(OC2H5)3
ClC(OC3H7)3、ClC(O−i−C4H9)3、ClC(OC8H17)3、Cl
C(OC6H5)3、BrC(OC2H5)3:式X1 2C(OR1)2に含まれるCH3C
H(OCH3)2、CH3CH(OC2H5)2、CH2(OCH3)2、CH2(OC2H5)2
CH2ClCH(OC2H5)2、CHCl2CH(OC2H3)2、CCl3CH(OC2H5)2
CH2BrCH(OC2H5)2、CH2ICH(OC2H5)2、C6H5CH(OC2H5)2
Mが珪素の場合の化合物 式Si(OR1)4に含まれるSi(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC
4H9)4、Si(Oi−C4H9)4、Si(OC6H13)4、Si(OC8H17)4、S
i〔O・CH2CH(C2H5)C4H94、Si(OC6H5)4;式X1Si(OR1)3
に含まれるHSi(OC2H5)3、HSi(OC4H9)3、HSi(OC6H13)3
HSi(OC6H5)3、CH3Si(OCH3)3、CH3Si(OC2H5)3、CH3Si(OC
4H9)3、C2H5Si(OC2H5)3、C4H9Si(OC2H5)3、C6H5Si(OC2H
5)3、C2H5Si(OC6H5)3、ClSi(OCH3)3、ClSi(OC2H5)3、Cl
Si(OC3H7)3、ClSi(OC6H5)3、BrSi(OC2H5)3;式X1 2Si(OR
1)2に含まれる(CH3)2Si(OCH3)2、(CH3)2Si(OC2H5)2、(C
H3)2Si(OC3H7)2、(C2H5)2Si(OC2H5)2、(C6H5)2Si(OC
2H5)2、CH3ClSi(OC2H5)2、CHCl2SiH(OC2H5)2、CCl3SiH
(OC2H5)2、CH3BrSi(OC2H5)2、CH3ISi(OC2H5)2:式X1 3Si
OR1に含まれる(CH3)3SiOCH3、(CH3)3SiOC2H5、(CH3)3Si
OC4H9、(CH3)3SiOC6H5、(C2H5)3SiOC2H5、(C6H5)3SiOC2
H5
Mが硼素の場合の化合物 式B(OR1)3に含まれるB(OC2H5)3、B(OC4H9)3、B(OC6H
13)3、B(OC6H5)3
Mがアルミニウムの場合の化合物 式Al(OR1)3に含まれるAl(OCH3)3、Al(OC2H5)3、Al(OC
3H7)3、Al(Oi−C3H7)3、Al(OC4H9)3、Al(Ot−C
4H9)3、Al(OC6H13)3、Al(OC6H5)3
Mが燐の場合の化合物 式P(OR1)3に含まれるP(OCH3)3、P(OC2H5)3、P(OC4H9)
3、P(OC6H13)3、P(OC6H5)3
(ニ)ハロゲン含有アルコール 本発明で用いられるハロゲン含有アルコールは、一分
子中に一個又は二個以上の水酸基を有するモノ又は多価
アルコール中の、水酸基以外の任意の一個又は二個以上
の水素原子がハロゲン原子で置換された化合物を意味す
る。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、弗素
原子が挙げられるが、塩素原子が望ましい。
それら化合物を例示すると、2−クロルエタノール、
1−クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−プロ
パノール、1−クロル−2−メチル−2−プロパノー
ル、4−クロル−1−プタノール、5−クロル−1−ペ
ンタノール、6−クロル−1−ヘキサノール、3−クロ
ル−1,2−プロパンジオール、2−クロルシクロヘキサ
ノール、4−クロルベンズヒドロール、(m,o,p)−ク
ロルベンジルアルコール、4−クロルカテコール、4−
クロル−(m,o)−クレゾール、6−クロル−(m,o)−
クレゾール、4−クロル−3,5−ジメチルフエノール、
クロルハイドロキノン、2−ベンジル−4−クロルフエ
ノール、4−クロル−1−ナフトール、(m,o,p)−ク
ロルフエノール、p−クロル−α−メチルベンジルアル
コール、2−クロル−4−フエニルフエノール、6−ク
ロルチモール、4−クロルレゾルシン、2−ブロムエタ
ノール、3−ブロム−1−プロパノール、1−ブロム−
2−プロパノール、1−ブロム−2−ブタノール、2−
ブロム−p−クレゾール、1−ブロム−2−ナフトー
ル、6−ブロム−2−ナフトール、(m,o,p)−ブロム
フエノール、4−ブロムレゾルシン、(m,o,p)−フロ
ロフエノール、p−イオドフエノール:2,2−ジクロルエ
タノール、2,3−ジクロル−1−ブロパノール、1,3−ジ
クロル−2−ブロパノール、3−クロル−1−(α−ク
ロルメチル)−1−プロパノール、2,3−ジブロム−1
−プロパノール、1,3−ジブロム−2−プロパノール、
2,4−ジブロムフエノール、2,4−ジブロム−1−ナフト
ール:2,2,2−トリクロルエタノール、1,1,1−トリクロ
ル−2−プロパノール、β,β,β−トリクロル−tert
−ブタノール、2,3,4−トリクロルフエノール、2,4,5−
トリクロルフエノール、2,4,6−トリクロルフエノー
ル、2,4,6−トリブロムフエノール、2,3,5−トリブロム
−2−ヒドロキシトルエン、2,3,5−トリブロム−4−
ヒドロキシトルエン、2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、2,4,
6−トリイオドフエノール:2,3,4,6−テトラクロルフエ
ノール、テトラクロルハイドロキノン、テトラクロルビ
スフエノールA、テトラブロムビスフエノールA、2,2,
3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、2,3,5,6−テ
トラフルオロフエノール、テトラフルオロレゾルシン等
が挙げられる。
担体の調製法 該担体は、金属マグネシウム、ハロゲン化炭化水素及
び該アルコキシ化合物の接触物に、ハロゲン含有アルコ
ールを接触させることによつて得られる。
(1)金属マグネシウム、ハロゲン化炭化水素及び該ア
ルコキシ化合物の接触 三者の接触方法は特に限定するものではなく、どのよ
うな方法で行つてもよい。すなわち、三者を同時に接
触させる方法、予め金属マグネシウムとハロゲン化炭
化水素を接触させた後、或いはこれらの化合物を予め接
触させることによつて得られる化合物、例えばいわゆる
グリニヤール試薬として知られているClMgCH3、ClMgC2H
5、ClMgC3H7、ClMgC4H9、ClMgi−C4H9、ClMgC6H13、ClM
gC8H17、BrMgC2H5、BrMgC4H9、BrMgi−C4H9、IMgC4H9
ClMgC2H5、BrMgC6H5等で表わされる化合物と、該アルコ
キシ化合物と接触させる方法、金属マグネシウムを該
アルコキシ化合物の溶液に懸濁したものに、ハロゲン化
炭化水素の溶液を添加して接触させる方法、該アルコ
キシ化合物とハロゲン化炭化水素を接触させた後、金属
マグネシウムを加えて接触させる方法等によつて行うこ
とができる。
なお、上記の三者の接触において、反応系に前記のグ
リニヤール試薬を少量存在させてもよい。
該アルコキシ化合物と金属マグネシウムとの使用割合
は、金属マグネシウム中のマグネシウム1原子当り、該
アルコキシ化合物中のOR1基が1個以上、特に3〜5個
の範囲が望ましい。例えば、X1 2C(OR1)2で表わされるア
ルコキシ化合物の場合は、マグネシウム1グラム原子当
り、アルコキシ化合物を0.5モル以上、特に1.5〜2.5モ
ルの範囲が望ましく、X1C(OR1)3で表わされるアルコキ
シ化合物の場合は、1/3モル以上、特に1〜5/3モルの範
囲が望ましい。又、ハロゲン化炭化水素は、同じくマグ
ネシウム1グラム原子当り、1〜2モルの量を使用する
のが好ましい。
これらの接触反応は、接触温度0〜250℃、望ましく
は30〜120℃、接触時間0.5〜10時間の条件下、攪拌する
ことによつて達成される。又、この反応は、先に金属マ
グネシウムの乾燥に使用した不活性の炭化水素、例えば
炭素数6〜8個の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素
の存在下で行うこともできるが、反応を効率よく行なわ
せるために、エーテルの存在下で行うのが望ましい。エ
ーテルとしては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ
イソアミルエーテル、ジ2−エチルヘキシルエーテル、
ジアリルエーテル、ジフエニルエーテル、アニソール等
が使用し得る。
又、これらの反応を促進させる目的から、沃素、沃化
アルキル或いは塩化カルシウム、塩化銅、塩化マンガ
ン、ハロゲン化水素等の無機ハライドを使うことができ
る。
このようにして反応により調製した固体は、次いでハ
ロゲン含有アルコールと接触されるが、同一反応系でそ
のまま該アルコールと接触させてもよく、又該アルコー
ルとの接触に先立つて、反応系から分離して、適当な洗
浄剤、例えば前記の不活性の炭化水素で洗浄してもよく
更に必要に応じて乾燥してもよい。
(2)ハロゲン含有アルコールとの接触 上記(1)で得られたマグネシウム含有固体とハロゲ
ン含有アルコールとの接触は、不活性媒体の存在下混合
攪拌して行つてもよい。不活性媒体としては、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素、
1,2−ジクロルエタン、1,2−ジクロルプロパン、四塩化
炭素、塩化ブチル、塩化イソアミル、ブロムベンゼン、
クロルトルエン等のハロゲン化炭化水素等が使用し得
る。
両者の接触は、通常−20℃〜+150℃で0.1〜100時間
行なわれる。接触が発熱を伴う場合は、最初に低温で両
者を徐々に接触させ、全量の混合が終了した段階で昇温
し、接触を継続させる方法も採用し得る。
ハロゲン含有アルコールは、該固体中のマグネシウム
1グラム原子当り、通常0.05〜20グラムモル、好ましく
は0.1〜10グラムモル用いられる。
上記のようにして本発明に係る担体が得られるが、該
担体は必要に応じて、不活性の炭化水素で洗浄し、更に
必要に応じて乾燥することができる。
本発明に係る担体は、粒度分布が狭く形状が揃った粒
子からなり、ベツト(BET)法で液体窒素の吸着温度に
おいて測定した比表面積は1,000m2/g以下、好ましくは3
0〜600m2/g、細孔容積は1.00cm3/g以下、好ましくは0.0
3〜0.7cm3/g、である。又、その組成は、マグネシウム
原子が5〜25重量%、ハロゲン原子が3〜70重量%、残
りが有機化合物その他である。
この担体に、オレフイン重合用触媒成分として公知の
チタン、バナジウム、ジルコニウム等の遷移金属を担持
した固体触媒は、優れた触媒性能を発揮する。又、この
担体を用いて触媒を調製する際に、シリカ、アルミナ等
の金属酸化物、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフインその他の不活性固体物質も使用することがで
きる。
発明の効果 本発明に係る担体は、粒子特性が良いことから、この
担体から調製したオレフイン重合用触媒、更にはこの触
媒を用いて製造されたポリマーの形状も揃つており、し
かも高活性でポリマーを製造することができる。
実施例 本発明を実施例及び応用例により具体的に説明する。
なお、例におけるパーセント(%)は特に断らない限り
重量による。
触媒担体の粒度分布は、マルバーン社製、MALVERN360
0パーテイクルサイザーで測定した。粒度分布を表わす
指標として、次式で示されるPSDI値を用いた。
ポリマーのメルトインデツクス(MI)は、ASTM−D 12
38に従つて測定した。嵩密度はASTM−D 1895−69 メソ
ツドAに従つて測定した。
ポリマー中の粒度分布は、W.S.タイラー社規格の標準
篩を用いて測定し、その粒度分布を示す指標としてPSDI
値を用いた。
実施例1 マグネシウム含有固体の調製 環流冷却器をつけた1の反応容器に、窒素ガス雰囲
気下で、チツプ状の金属マグネシウム(純度99.5%、平
均粒径1.6mm)12.8g(0.53モル)及びn−ヘキサン250m
lを入れ、68℃で1時間攪拌後、金属マグネシウムを取
出し、65℃で減圧乾燥するという方法で予備活性化した
金属マグネシウムを得た。
次に、この金属マグネシウムに、オルトギ酸エチル
〔HC(OC2H5)3〕88ml(0.53モル)及び促進剤としての10
%のヨウ素のヨウ化メチル溶液を0.5ml加えた懸濁液を5
5℃に保ち、さらにn−ヘキサン100mlにn−ブチルクロ
ライド80ml(0.8モル)を溶解した溶液を、最初5ml滴下
し、50分間攪拌後、80分間で残りの溶液を滴下した。攪
拌下70℃で4時間反応を行い、固体状の反応生成物を得
た。
この反応生成物を50℃のn−ヘキサン各300mlで6回
洗浄し、60℃で1時間減圧乾燥し、白色の粉末からなる
マグネシウム含有固体を55.6g回収した。この固体はマ
グネシウムを22.5%、塩素を34.0%それぞれ含有してい
た。
2,2,2−トリクロルエタノールとの接触 環流冷却器、攪拌機及び滴下ロートを取付けた300mlの
反応容器に、窒素ガス雰囲気下マグネシウム含有固体6.
3g及びn−ヘプタン50mlを入れ懸濁液とし、室温で攪拌
しながら2,2,2−トリクロルエタノール2.0ml(0.02ミリ
モル)とn−ヘプタン11mlの混合溶液を滴下ロートから
30分間で滴下し、更に80℃で1時間攪拌した。得られた
固体を別し、室温のn−ヘキサン各100mlで6回洗浄
し、更に室温で1時間減圧乾燥して本発明に係る担体8.
1gを調製した。この担体はマグネシウムを14.2%、塩素
を47.5%含有しており、比表面積は162m2/g、細孔容積
は0.21cm3/gであり、粒度分布は下記の通りであつた。
又、PSDIは0.31であり、平均粒径は23μmであつた。
実施例2 マグネシウム含有固体の調製 実施例1と同様にして8.3gの金属マグネシウムを活性
化した。次に、この金属マグネシウムに、n−ブチルエ
ーテル140ml及び10%のヨウ素のヨウ化メチル溶液を0.5
ml加えた懸濁液を55℃に保ち、更にn−ブチルエーテル
50mlにn−ブチルクロライド38.5mlを溶解した溶液を50
分間で滴下した。攪拌下の70℃で4時間反応を行つた
後、反応液を55℃に保持した。
次いで、この反応液にHC(OC2H5)355.7mlを1時間で滴
下した。このとき、固体の生成が認められた。滴下終了
後、60℃で15分間反応を行ない、反応生成固体をn−ヘ
キサン各300mlで6回洗浄し、室温で1時間減圧乾燥
し、マグネシウムを19.0%、塩素を28.9%含むマグネシ
ウム含有固体31.6gを回収した。
2,2,2−トリクロルエタノールとの接触 上記で得られたマグネシウム含有固体6.3gを用いた以
外は、実施例1と同様にして本発明に係る担体8.0gを調
製した。この担体はマグネシウムを14.3%、塩素を47.7
%含有しており、比表面積は149m2/g、細孔容積は0.18c
m3/gであり、粒度分布は下記の通りであつた。
又、PSDIは0.32であり、平均粒径は22μmであつた。
実施例3〜8 HC(OC2H5)3の代わりに、下記に示すアルコキシ化合物
を用いた以外は、実施例1と同様にして、下記に示す組
成と物性を有する本発明に係る担体を得た。
実施例9〜12 2,2,2−トリクロルエタノールの代わりに、下記に示
すハロゲン含有アルコールを用いた以外は、実施例1と
同様にして、下記に示す組成と物性を有する本願発明に
係る担体を調製した。
実施例13〜15 2,2,2−トリクロルエタノール(TCE)の使用量を、下
記の通りに変化させた以外は、実施例1と同様にして、
下記に示す組成と物性を有する本発明に係る担体を得
た。
実施例16 実施例1と同様にして8.3gの金属マグネシウムを活性
化した。次に、この金属マグネシウムに、n−ブチルエ
ーテル140ml及びClMgn−C4H9のn−ブチルエーテル溶液
(1.75モル/l)2mlを加えた懸濁液を60℃に保ち、更に
n−ブチルエーテル50mlにn−ブチルクロライド38.5ml
を溶解した溶液を50分間で滴下した。攪拌下70℃で1.5
時間反応を行つた後、反応液を23℃に保つた。
次いで、この反応液にHC(OC2H5)355.7mlを30分間で滴
下した。滴下終了後、23℃で30分間保持し、1時間掛け
て50℃迄昇温した。更に50℃で1時間保持した後、80℃
迄1時間掛けて昇温し、80℃にて2時間反応を行なつ
た。反応生成固体をn−ヘキサン各300mlで60℃にて6
回洗浄し、室温で1時間減圧乾燥してマグネシウム含有
固体を38.9g回収した。
上記で得られたマグネシウム含有固体6.3gを用いた以
外は、実施例1と同様にして2,2,2−トリクロルエタノ
ールと接触させた後、実施例1と同様にして洗浄、乾燥
して本発明に係る担体8.7gを調製した。この担体はマグ
ネシウム14.5%、塩素を47.5%含有しており、比表面積
は183m2/g、細孔容積は0.205cm3/gであつた。又、粒度
分布は下記の通りであつた。
又、PSDIは0.47であり、平均粒径は27μmであつた。
実施例17 実施例16と同様にして、金属マグネシウム、n−ブチ
ルクロライド及びHC(OC2H5)3を反応させた反応液を25℃
に冷却した。反応生成固体を分離することなく、この反
応液に2,2,2−トリクロルエタノール9.8mlを30分間で滴
下した。更に、80℃で1時間反応させ、反応生成固体を
実施例1と同様にして、洗浄、乾燥し、本発明に係る担
体44.1gを調製した。この担体はマグネシウム13.9%、
塩素を44.6%含有しており、比表面積は491m2/g、細孔
容積は0.580cm3/gであつた。又、粒度分布は下記の通り
であつた。
又、PSDIは0.52であり、平均粒径は26μmであつた。
実施例18 実施例17において、HC(OC2H5)3を反応させた後、反応
液を25℃に冷却し、静置した。上澄液(n−ブチルエー
テル)を除去した後、n−ヘプタン250mlを加え、実施
例17と同様にして、2,2,2−トリクロルエタノールとの
反応、洗浄、乾燥を行ない、本発明に係る担体40.2gを
調製した。この担体はマグネシウム14.0%、塩素を46.2
%含有しており、比表面積は427m2/g、細孔容積は0.520
cm3/gであつた。又、粒度分布は下記の通りであつた。
又、PSDIは0.50であり、平均粒径は25μmであつた。
比較例1 2,2,2−トリクロルエタノールとの接触を行なわなか
つた以外は、実施例1と同様にして担体を得た。この担
体は、マグネシウム含有量23.4%、塩素含有量34.0%、
比表面積201m2/g、PSDI0.38、平均粒径17μmであつ
た。
比較例2 2,2,2−トリクロルエタノールとの接触を行なわなか
つた以外は、実施例5と同様にして担体を得た。この担
体は、マグネシウム22.9%、塩素34.0%を含み、比表面
積215m2/g、PSDI0.32、平均粒径6μmであつた。
応用例1 触媒成分の調製 環流冷却器、攪拌機を取付けた300mlの反応容器に、
窒素ガス雰囲気下実施例1で得られた担体6.3g及びトル
エン40mlを入れ懸濁液とし、これに四塩化チタン60mlを
加え、120℃で2時間攪拌した。得られた固体状物質を1
10℃で別し、室温の各100mlのn−ヘキサンにて7回
洗浄してチタン含有率3.8%の触媒成分を5.7g得た。
エレチンの重合 攪拌機を設けた内容積1.5lのステンレス(SUS32)製
のオートクレーブに、窒素ガス雰囲気下、上記で得られ
た触媒成分10.2mg、トリイソプチルアルミニウム0.7ミ
ルモル及びイソブタン390gを仕込み、重合系を85℃に昇
温した。次に、水素分圧が2.0kg/cm2になる迄水素を導
入した後、エチレン分圧が5.0kg/cm2になる迄エチレン
を導入した。重合系の全圧が一定になるように、エチレ
ンを連続的に供給しながら60分間重合を行つた。重合終
了後、重合系の溶媒、未反応のエチレンをパージし、白
色粉末状の重合体を取出し、減圧下に70℃で10時間乾燥
を行ない、MI 3.3g/10分、嵩密度0.38g/cm3のポリエチ
レン粉末を245g(触媒活性Kc 24,000g−ポリマー/g−触
媒成分)得た。又、このポリエチレンの平均粒径は750
μm、PSDIは0.33であつた。
応用例2〜20 実施例1で得られた担体に代えて実施例2〜18及び比
較例1、比較例2で得られた担体を用いた以外は、応用
例1と同様にして触媒成分の調製とエチレンの重合を行
ない、それらの結果を下記に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を示すフローチャート図である。
フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県比企郡滑川町大字羽尾398番地の 1 (56)参考文献 特開 昭58−57407(JP,A) 特開 昭63−162703(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)金属マグネシウム、 (ロ)一般式RXで表わされるハロゲン化炭化水素及び 〔但し、Rは炭素数1〜20個のアルキル基、アリール基
    又はシクロアルキル基、Xはハロゲン原子を示す。〕 (ハ)一般式X1 nM(OR1)m-nの化合物 〔但し、X1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20
    個の炭化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、珪素
    又は燐原子、R1は炭素数1〜20個の炭化水素基、mはM
    の原子価、m>n≧0を示す。〕 を接触させることによって得られるマグネシウム含有固
    体を、(ニ)ハロゲン含有アルコールと接触させること
    からなるオレフィン重合用触媒担体の製造方法。
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