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JP2500979B2 - 蓄熱式冷凍サイクル装置 - Google Patents

蓄熱式冷凍サイクル装置

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Publication number
JP2500979B2
JP2500979B2 JP12190692A JP12190692A JP2500979B2 JP 2500979 B2 JP2500979 B2 JP 2500979B2 JP 12190692 A JP12190692 A JP 12190692A JP 12190692 A JP12190692 A JP 12190692A JP 2500979 B2 JP2500979 B2 JP 2500979B2
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JP
Japan
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temperature
heat
heat storage
heat exchanger
storage medium
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Application number
JP12190692A
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English (en)
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JPH05180519A (ja
Inventor
宏明 浜
孝治 石川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH05180519A publication Critical patent/JPH05180519A/ja
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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蓄熱槽を有する蓄熱
式冷凍サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の実施例について述べる。即
ち、12は、例えば特開昭63−116055号公報
に示された従来の蓄熱式冷凍装置を示すサイクル説明図
であり、同図において、1は圧縮機、2は熱源側熱交換
器、3は第1の絞り装置、4はエアコンの室内機などの
利用側熱交換器、6は蓄熱槽で、内部に蓄熱媒体7と熱
交換器9を収納している。熱交換器9は、蓄熱用熱交換
器92と蓄熱利用用熱交換器91を有する。10は第1
の蓄熱用バイパス路で、10a,10bは第1の蓄熱用
バイパス路用の開閉装置、11は第2の絞り装置、13
は蓄熱利用用バイパス路で、13a,13bは蓄熱利用
用バイパス路用の開閉装置、15は冷媒循環ポンプ、1
6は低圧側気液分離装置、17は高圧側液溜、18は第
2の蓄熱用バイパス路で、18a,18bは第2の蓄熱
用バイパス路用の開閉装置を示す。
【0003】次に動作について説明する。蓄熱運転、即
ち、蓄熱槽6の中に蓄熱媒体7である水を凍結させるな
どにより低温の熱を蓄えるために、開閉装置10b,1
3a,18aを閉じ、開閉装置10a,13b,18b
を開き、圧縮機1及び冷媒循環ポンプ15を運転させる
と、圧縮機1よりの高温高圧ガス冷媒は、熱源側熱交換
器2で放熱、自身は、凝縮液化し、液溜17、蓄熱利用
用バイパス路13を経て、第2の絞り装置11で断熱膨
張し低温の液ガス二相流体となって低圧側気液分離装置
16に入る。ここで低温の液だけが、冷媒循環ポンプ1
5で第2の蓄熱用バイパス路18を経て蓄熱用熱交換器
92に入り、蓄熱媒体7から熱を奪い、自身蒸発ガス化
して低圧側気液分離装置16に戻り、前述のガスと一緒
に圧縮機1に戻る。
【0004】冷房運転は、室内の利用側熱交換器4で吸
収した熱の放熱の仕方で、3種類の運転方式がある。第
1は蓄熱媒体にすべての熱を捨てる方式で、蓄冷熱で全
ての凝縮負荷を賄うことから、以下、蓄冷凝縮冷房運転
と呼ぶこととする。この運転は、開閉装置10b,18
bを閉じ、開閉装置10a、18aを開き、圧縮機1は
停止し、冷媒循環ポンプ15のみを運転させると、低温
の液冷媒は、利用側熱交換器4へ、第1の絞り装置3を
経て送り込まれる。ここで周囲より熱を奪って冷房し、
自身は蒸発してガス化し蓄熱用熱交換器92に送られ
る。ここで、ガスは低温の蓄熱媒体7で冷却され、自身
は凝縮して低温液となり低圧側気液分離装置16に戻
る。
【0005】第2は大気中と蓄熱媒体の両方に熱を捨て
る方式で、熱源側熱交換器2で凝縮させた液冷媒を蓄冷
熱で更に冷却することから、以下、液過冷却冷房運転と
呼ぶこととする。この運転は、開閉装置10a,13
b,18bを閉じ、開閉装置10b,13a,18aを
開き、圧縮機1及び冷媒循環ポンプ15を運転させる
と、圧縮機1よりの高温高圧ガス冷媒は、熱源側熱交換
器2で放熱、自身は凝縮液化し、液溜17を経て蓄熱利
用用熱交換器91に入る。ここで、液冷媒は低温の蓄熱
媒体7で更に冷却され、自身は過冷却液となって、第2
の絞り装置11で断熱膨張し低温の液ガス二相流体とな
って低圧側機液分離装置16に入る。ここで低温の液だ
けが、冷媒循環ポンプ15で、第1の絞り装置3を経て
利用側熱交換器4へ送り込まれる。ここで周囲より熱を
奪って冷房し、自身は蒸発してガス化し、第1の蓄熱用
バイパス路10を経て低圧側気液分離装置16に戻り、
前述のガスと一緒に圧縮機に戻る。
【0006】第3は大気中にのみ放熱する方式で、蓄熱
とは無関係の運転となるため一般冷房冷凍サイクル運転
と呼ぶこととする。この運転は、開閉装置10a,13
a,18bを閉じ、開閉装置10b,13b,18bを
開き、圧縮機1及び冷媒循環ポンプ15を運転させる
と、圧縮機1、熱源側熱交換器2、液溜17、蓄熱利用
用バイパス路13、第2の絞り装置11、及び低圧側気
液分離装置16は上記蓄熱運転時と同様の動作をし、冷
媒循環ポンプ15、第1の絞り装置3、利用側熱交換器
4、第1の蓄熱用バイパス路10、及び低圧側気液分離
装置16は上記液過冷却冷房運転時と同様の動作をす
る。
【0007】このシステムの冷房能力は、一般冷房冷凍
サイクル運転時の能力よりも液過冷却冷房運転時の能力
が、過冷却された熱量分大きい。従って、設備の容量は
液過冷却冷房運転時の性能にて決定し、システムの一般
的な運転は、夜間に蓄熱運転を行い、負荷が小さいとき
は蓄冷凝縮冷房運転にて冷房し、負荷が大きいときは液
過冷却運転にて冷房し、蓄熱が無くなったときは一般冷
房冷凍サイクル運転にて冷房する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱式冷凍サイ
クル装置は以上のように構成されているので、冷媒循環
ポンプ15はすべての運転モードにて稼働しなければな
らず、また冷凍サイクルの最大能力を賄うだけの冷媒循
環量を確保しなければならず、省エネルギーに反するば
かりでなく、冷媒循環ポンプ15のトラブル時、冷房を
停止しなければならいという問題があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、安価で省エネルギーで、且つ冷
却運転を停止しなければならいようなトラブルが発生し
にくい蓄熱式冷凍サイクル装置を得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる蓄熱式
冷凍サイクル装置は、圧縮機、熱源側熱交換器、第1の
絞り装置、及び利用側熱交換器を順次接続して形成され
た冷凍サイクルと、上記熱源側熱交換器の入口側と出口
側とを接続する熱源側熱交換器用バイパス路と、蓄熱用
熱交換器を有し上記圧縮機の吸入側と上記熱源側熱交換
器の出口側とを接続する蓄熱用バイパス路と、上記熱源
側熱交換器の出口側と上記蓄熱用熱交換器の入口側との
間に設けられた第2の絞り装置と、この第2の絞り装置
の入口側と出口側とを接続する第2の絞り装置用バイパ
ス路と、内部に上記蓄熱用熱交換器に供給された冷媒と
熱交換させる蓄熱媒体をその内部に収容する蓄熱槽と、
上記蓄熱用熱交換器の冷媒出口側と上記第1の絞り装置
の入口側とを接続する蓄熱利用用バイパス路と、蓄熱媒
体温度を検出する第2の温度検出装置とを備え、蓄熱運
転時は、上記圧縮機から上記熱源側熱交換器、上記第2
の絞り装置、及び上記蓄熱用熱交換器を介して上記圧縮
機へ至る蓄熱回路、蓄冷凝縮運転時は、上記圧縮機から
上記熱源側熱交換器用バイパス路、上記第2の絞り装置
用バイパス路、上記蓄熱用熱交換器、上記蓄熱利用用バ
イパス路、上記第1の絞り装置、及び上記利用側熱交換
器を介して上記圧縮機へ至る蓄冷凝縮回路、液過冷却運
転時は、上記圧縮機から上記熱源側熱交換器、上記第2
の絞り装置用バイパス路、上記蓄熱用熱交換器、上記蓄
熱利用用バイパス路、上記第1の絞り装置、及び上記利
用側熱交換器を介して上記圧縮機へ至る液過冷却回路、
及び一般冷却運転時は、上記冷凍サイクルを形成する冷
却回路を構成し、第2の温度検出装置による検出温度に
基づき、液過冷却運転・蓄冷凝縮運転並びに一般冷却運
転を選択する運転モード設定手段を設けたものである。
【0011】また、第2の温度検出装置による検出温度
が、制御用蓄熱媒体温度より低い場合には蓄冷凝縮運転
又は液過冷却運転を選択し、制御用蓄熱媒体温度より高
い場合には一般冷却運転を選択する運転モード切換手段
を設けたものである。
【0012】また、熱源媒体温度を検出する第1の温度
検出装置を設け、この第1の温度検出装置による検出温
度が制御用熱源媒体温度より低く、且つ第2の温度検出
装置による検出温度が第2の制御用蓄熱媒体温度より低
い場合には蓄冷凝縮運転を選択し、第1の温度検出装置
による検出温度が制御用熱源媒体温度より高く、且つ第
2の温度検出装置による検出温度が第2の制御用蓄熱媒
体温度より高く設定された第1の制御用蓄熱媒体温度よ
り低い場合には液過冷却運転を選択する運転モード切換
手段を設けたものである。
【0013】また、熱源媒体温度を検出する第1の温度
検出装置を設け、この第1の温度検出装置による検出温
度と、第2の温度検出装置による検出温度との温度差が
制御用基準温度差以上の場合に液過冷却運転を選択する
運転モード切換手段を設けたものである。
【0014】また、蓄冷凝縮運転を選択する第2の制御
用蓄熱媒体温度を、液過冷却運転を選択する第1の制御
用蓄熱媒体温度より低く設定し、蓄冷凝縮運転時に第2
の温度検出装置による検出温度が第2の制御用蓄熱媒体
温度以上、第1の制御用蓄熱媒体温度以下の温度域に上
昇した場合には液過冷却運転に切換える運転モード切換
手段を設けたものである。
【0015】また、熱源媒体温度を検出する第1の温度
検出装置を設け、蓄冷凝縮運転時に第2の温度検出装置
による検出温度が第2の制御用蓄熱媒体温度以上に上昇
し、且つ、第1の温度検出装置による検出温度に対して
制御用基準温度差以上の場合には液過冷却運転に切換え
る運転モード切換手段を設けたものである。
【0016】
【作用】この発明における冷凍サイクルの冷媒循環は、
蓄熱運転時、及び蓄冷凝縮運転時、液過冷却運転時、一
般冷却運転時のすべてにおいて、冷媒循環ポンプを使用
せずに、圧縮機だけで達成する。また蓄冷凝縮運転時
は、圧縮機が運転するとはいえ、低圧縮比の高C,O,
P(Coefficent of perfomanc
e:成績係数)の運転を行う。また、第1および第2の
温度検出装置により検出される熱源媒体温度および蓄熱
媒体温度に基づき、液過冷却運転、蓄冷凝縮運転並びに
一般冷却運転を選択する運転モード設定手段により、自
動的に運転モードの切換えを行うようにしたので、蓄熱
媒体を有効に利用する運転を行う。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例について説明す
る。なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示
す。
【0018】図1は、この発明の蓄熱式冷凍装置のサイ
クルを示す説明図であり、同図において、1は圧縮機、
2は熱源側熱交換器、3は第1の絞り装置、4はエアコ
ンの室内機などの利用側熱交換器、5はアキュムレータ
で、1〜4と順次接続され、冷凍サイクルを形成してい
る。6は、その内部に蓄熱媒体7を収容する蓄熱槽、8
は上記蓄熱媒体を蓄熱槽6と蓄熱用熱交換器9との間で
循環させる蓄熱媒体循環ポンプ、10は蓄熱用バイパス
路で、蓄熱用熱交換器9を有し、圧縮機1の吸入側と熱
源側熱交換器2の出口側とを接続している。10a,1
0b,10cは蓄熱用バイパス路用の開閉装置、11
は、熱源側熱交換器2の出口側と蓄熱用熱交換器9の入
口側との間に設けられた第2の絞り装置、12は、第2
の絞り装置11の入口側と出口側とを接続する第2の絞
り装置用バイパス路、12aは第2の絞り装置用バイパ
ス路用の開閉装置、13は、一端が蓄熱用熱交換器9の
冷媒出口側と開閉装置10bとの間に、また他端が開閉
装置10cと第1の絞り装置3の入口側との間に接続さ
れた、蓄熱利用用バイパス路、13aは蓄熱利用用バイ
パス路用の開閉装置、14は、熱源側熱交換器2の入口
側と出口側とを接続する、熱源側熱交換器用バイパス
路、14a,14bは熱源側熱交換器用バイパス路用の
開閉装置である。
【0019】また、21は熱源側熱交換器2に流入する
熱源媒体温度を検出する第1の温度検出装置、22は蓄
熱用熱交換器に流入する蓄熱媒体7の温度を検出する第
2の温度検出装置、23は第1および第2の温度検出装
置21,22による検出温度に基づき、後述の各種冷却
運転モードを自動的に選択するための運転モード設定手
段である。
【0020】次に作用について説明する。図2は、主と
して夜間の運転となる蓄熱運転時の動作を示す回路図で
あり、開閉装置10c,12a,13a,14aを閉
じ、開閉装置10a,10b,14bを開き、圧縮機1
および蓄熱媒体循環ポンプ8を運転させると、圧縮機1
よりの高温高圧ガス冷媒は、熱源側熱交換器2で放熱、
自身は凝縮液化し、第2の絞り装置11で断熱膨張し低
温の液ガス二相流体となって蓄熱用熱交換器9に入り、
蓄熱媒体循環ポンプ8により送り込まれた蓄熱媒体7か
ら熱を奪い、自身は蒸発ガス化して、アキュムレータ5
を経て圧縮機1に戻る。
【0021】かかる動作により、蓄熱媒体7中の水を凍
結させるなどにより低温の熱を蓄える。なおこの実施例
では、強制対流形の蓄熱用熱交換器を採用しているため
蓄熱媒体循環ポンプを使っているが、一般的に使用され
ている自然対流形に比べ効率が高く、ポンプ動力の追加
以上に圧縮機動力の低下が期待できるので、この方式を
採用している。
【0022】図3、図5、図7は冷房運転の動作図であ
り、図3は蓄冷凝縮冷房運転時の回路図を示す。この場
合は開閉装置10b,10c,12a,14bを閉じ、
開閉装置10a,13a,14aを開き、圧縮機1と蓄
熱媒体循環ポンプ8を運転させると、圧縮機1よりの高
温高圧ガス冷媒は、熱源側熱交換器用バイパス路14、
第2の絞り装置用バイパス路12を経て蓄熱用熱交換器
9に入り、蓄熱媒体循環ポンプ8により送り込まれた蓄
熱媒体7により冷却され、自身は凝縮液化し、第1の絞
り装置3で断熱膨張し低温の液ガス二相流体となって利
用側熱交換器4に入り、ここで周囲より熱を奪って冷房
し、自身は蒸発してガス化し、アキュムレータ5を経て
圧縮機1に戻る。
【0023】この時の動作をモリエル線図上に表すと、
図4に示すように、凝縮圧力が低く抑えられた低圧縮比
の運転となり、圧縮機入力エンタルピ(△id)が極め
て小さく、冷房のための蒸発エンタルピ(△ie)とほ
ぼ同量の凝縮エンタルピ(△ic)を、蓄熱媒体より消
費するだけでよい。なお、図中の英記号は第3図中に示
す位置の線図上の状態を示す。
【0024】図5は液過冷却運転時の回路図を示す。こ
の場合は開閉装置10b,10c,14aを閉じ、開閉
装置10a,12a,13a,14bを開き、圧縮機1
と蓄熱媒体循環ポンプ8を運転させると、圧縮機1より
の高温高圧ガス冷媒は、熱源側熱交換器2で放熱、自身
は凝縮液化し、第2の絞り装置用バイパス路12を経て
蓄熱用熱交換器9に入る。ここで蓄熱媒体循環ポンプ8
により送り込まれた蓄熱媒体7により液冷媒は更に冷却
され、過冷却された液となって第1の絞り装置3に送ら
れ、ここで断熱膨張し低温の液ガス二相流体となって利
用側熱交換器4に入り、ここで周囲より熱を奪って冷房
し、自身は蒸発してガス化し、アキュムレータ5を経て
圧縮機1に戻る。この時の動作をモリエル線図上に表す
と、第6図に示すように、過冷却エンタルピ分だけで横
に広がった形の運転となり、圧縮機入力エンタルピ(△
id)はその儘で、冷房のための蒸発エンタルピは(△
i1)から(△i2)に増大する。
【0025】図7は一般冷房の冷凍サイクル運転時の回
路図を示す。この場合は開閉装置10a,13a,14
aを閉じ、開閉装置10b,10c,12a,14bを
開き、圧縮機1を運転させると、圧縮機1よりの高温高
圧ガス冷媒は熱源側交換器2で放熱、自身は凝縮液化
し、第2の絞り装置用バイパス路12を経て第1の絞り
装置3に送られ、ここで断熱膨張し低温の液ガス二相流
体となって利用側熱交換器4に入り、ここで周囲より熱
を奪って冷房し、自身は蒸発してガス化し、アキュムレ
ータ5を経て圧縮機1に戻る。
【0026】なお、このシステムの冷房能力は、従来の
実施例と同様、一般冷房の冷凍サイクル運転時の能力よ
りも液過冷却冷房運転時の能力が、過冷却された熱量分
大きい。従って、設備の容量は液過冷却冷房運転時の性
能にて決定し、システムの一般的な運転は、夜間に蓄熱
運転を行い、負荷が小さいときは蓄冷凝縮冷房運転にて
冷房し、負荷が大きいときは液過冷却冷房運転にて冷房
し、蓄熱が無くなったとき、或いは蓄熱利用運転時間帯
に入る前の蓄熱量の温存を要するときは一般冷房の冷凍
サイクル運転にて冷房する。
【0027】次に、図8〜図11に示すフローチャート
に基づき、運転モード設定手段23による前述の各種冷
房運転モードの選択方法について説明する。図8におい
て、ステップ40で冷房運転をスタートすると、ステッ
プ41で第1の温度検出装置21により検出される熱源
媒体温度Ta と制御用熱源媒体温度Ta0と比較し、Ta
がTa0に比べて低い場合には、冷房負荷が比較的小さい
と判断してステップ42に進む。ステップ42では、第
2の温度検出装置22により検出される蓄熱媒体温度T
w と蓄冷凝縮運転に有効な蓄熱媒体温度か否かを判定す
るための第2の制御用蓄熱媒体温度Tw2とを比較し、T
w がTw2より低い場合にはステップ43に進んで蓄冷凝
縮運転を選択する。ステップ41で、熱源媒体温度Ta
がTa0より高い場合には、冷房負荷が大きいと判断して
ステップ44に進む。ステップ44では蓄熱媒体温度T
w と液過冷却運転に有効な蓄熱媒体温度か否かを判定す
るための第1の制御用蓄熱媒体温度Tw1とを比較し、T
w がTw1より低い場合にはステップ46に進み液過冷却
運転を選択する。また、ステップ42およびステップ4
4において、蓄熱媒体温度Tw が、第1および第2の制
御用蓄熱媒体温度Tw1およびTw2に比べて高い場合には
ステップ47に進み一般冷却運転を選択する。尚、制御
用熱源媒体温度Ta0の設定は、一般空調用の場合には、
盛夏と中間シーズンを区別するため概ね28〜30℃程
度となる。
【0028】図9においては、図8に対してステップ4
1で熱源媒体温度Ta がTa0に比べて高い場合には、ス
テップ45に進む点が異なる。ステップ45では、熱源
媒体温度Ta と蓄熱媒体温度Tw との温度差が、制御用
基準温度Tb に比べて大きいか否かを判別し、温度差が
大きい場合にはステップ46に進み液過冷却運転を選択
する。つまり、蓄熱媒体温度Tw が高くなると、熱源媒
体温度Ta により凝縮された冷媒温との温度差が小さく
なり、蓄熱用熱交換器9での熱交換量は小さくなり、得
られる過冷却量が、それ程大きくならないので、蓄熱に
よる効果が得にくくなるわけである。
【0029】図10においては、第1の制御用蓄熱媒体
温度Tw1を第2の制御用蓄熱媒体温度Tw2に対して高く
設定し、蓄冷凝縮運転中に蓄熱媒体温度Tw が上昇した
場合に、ステップ42からステップ44に進む。ステッ
プ44では蓄熱媒体温度TWが第1の制御用蓄熱媒体温
度Tw1に比べて低い場合には、ステップ46に進んで液
過冷却運転を行う。尚、蓄冷凝縮運転の場合には、全冷
媒の凝縮潜熱を蓄熱用熱交換器9にて処理する必要があ
り、熱交換量としても大きくなるので、有効に利用でき
る蓄熱媒体温度は限定される。つまり、熱源媒体により
凝縮した場合の凝縮温度に対して、蓄熱媒体により凝縮
した場合の凝縮温度が低くなる領域が蓄熱利用の観点で
有効な領域となる。(蓄熱媒体温度の有効領域を拡大す
る方法として蓄熱用熱交換器9の容量アップが考えられ
るが、大形となり不経済となる)これに対して、液過冷
却運転の場合に必要となる熱交換量は、熱源側熱交換器
2で液領域まで凝縮された冷媒液を冷却するだけなので
小さい値となる。従って、蓄冷凝縮運転に比べ高い温度
の蓄熱媒体を有効に利用できる。
【0030】図11においては、蓄冷凝縮運転中に、蓄
熱媒体温度Tw が上昇した場合に、ステップ42からス
テップ45に進む。ステップ45では、熱源媒体温度T
a と蓄熱媒体温度TW との温度差が、制御用基準温度差
b より大きい場合にはステップ46に進んで液過冷却
運転を選択する。つまり、蓄冷凝縮運転によりある程度
の蓄熱を使用した後に、更に液過冷却運転により蓄熱利
用を行うわけである。
【0031】なお上記実施例では熱源媒体温度を検出す
る第1の温度検出装置と蓄熱媒体温度を検出する第2の
温度検出装置を設けた例を示したが、一般冷却運転と、
蓄冷凝縮運転又は液過冷却運転との切換えのみを自動的
に行なわせるのであれば、必しも第1の温度検出装置は
設けなくてもよい。また、空調用として利用した場合に
ついて述べたが、その他の冷凍冷蔵などの用途へも活用
出来る。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、圧縮
機、熱源側熱交換器、第1の絞り装置、及び利用側熱交
換器を順次接続して形成された冷凍サイクルと、上記熱
源側熱交換器の入口側と出口側とを接続する熱源側熱交
換器用バイパス路、蓄熱用熱交換器を有し上記圧縮機の
吸入側と上記熱源側熱交換器の出口側とを接続する蓄熱
用バイパス路と、上記熱源側熱交換器の出口側と上記蓄
熱用熱交換器の入口側との間に設けられた第2の絞り装
置と、この第2の絞り装置の入口側と出口側とを接続す
る第2の絞り装置用バイパス路と、上記蓄熱用熱交換器
に供給された冷媒と、熱交換させる蓄熱媒体をその内部
に収容する蓄熱槽と、上記蓄熱用熱交換器の冷媒の出口
側と上記第1の絞り装置の入口側とを接続する蓄熱利用
用バイパス路とを備え、蓄熱運転時は、上記圧縮機から
上記熱源側熱交換器、上記第2の絞り装置、及び上記蓄
熱用熱交換器を介して上記圧縮機へ至る蓄熱回路と、蓄
冷凝縮運転時は、上記圧縮機から上記熱源側熱交換器用
バイパス路、上記第2の絞り装置用バイパス路、上記蓄
熱用熱交換器、上記蓄熱利用用バイパス路、上記第1の
絞り装置、及び上記利用側熱交換器を介して上記圧縮機
へ至る蓄冷凝縮回路と、液過冷却運転時は、上記圧縮機
から上記熱源側熱交換器、上記第2の絞り装置用バイパ
ス路、上記蓄熱用熱交換器、上記蓄熱利用用バイパス
路、上記第1の絞り装置、及び上記利用側熱交換器を介
して上記圧縮機へ至る液過冷却回路と、一般冷却運転時
は、上記冷凍サイクルを形成する冷却回路とを構成する
ようにしたので、従来のように圧縮機とは別に冷媒循環
ポンプを設ける必要もなく、装置が安価にでき、省エネ
ルギー性が高く、且つ冷房を停止しなければならいよう
なトラブルの発生しにくいシステムが得られる効果があ
る。
【0033】また、蓄熱媒体温度を検出する第2の温度
検出装置を備え、蓄熱媒体温度に基づき、一般冷却運転
と液過冷却運転並びに蓄冷凝縮運転とを選択する運転モ
ード切換手段により各種冷却運転モードを自動的に切換
えるようにしたので、蓄熱媒体に貯えた蓄熱量を有効に
利用できる。
【0034】また、第2の温度検出装置による検出温度
が、制御用蓄熱媒体温度より低い場合には蓄冷凝縮運転
又は液過冷却運転を選択し、制御用蓄熱媒体温度より高
い場合には一般冷却運転を選択するようにしたので、特
に熱源媒体温度を検出する第1の温度検出装置がなくて
も、空調負荷に応じて蓄熱量を有効な運転モードで利用
できると共に、充分な空調能力が発揮できる。
【0035】また、熱源媒体温度を検出する第1の温度
検出装置を設け、熱源媒体温度が制御用熱源媒体温度よ
り高く且つ蓄熱媒体温度が第1の制御用蓄熱媒体温度よ
り低い場合には液過冷却運転を選択し、熱源媒体温度が
制御用熱媒体温度より低く且つ蓄熱媒体温度が上記第1
の制御用蓄熱媒体温度より低く設定された第2の制御用
蓄熱媒体温度より低い場合には蓄冷凝縮運転を選択する
ようにしたので、空調負荷に応じて蓄熱量を有効な運転
モードで利用できると共に、充分な空調能力が発揮でき
る。
【0036】また、熱源媒体温度と蓄熱媒体温度との温
度差が制御用基準温度差以上の場合に液過冷却運転を選
択するようにしたので、過冷却量が確実に取れる状態で
蓄熱量を利用でき省エネルギー効果が得られる。
【0037】また、蓄冷凝縮運転を選択する第2の制御
用蓄熱媒体温度を、液過冷却運転を選択する第1の制御
用蓄熱媒体温度より低く設定し、蓄冷凝縮運転時に蓄熱
媒体温度が第2の制御用蓄熱媒体温度以上、第1の制御
用蓄熱媒体温度以下の温度域に上昇した場合には、液過
冷却運転に切換えるようにしたので、比較的空調負荷の
小さい時期においても液過冷却運転により蓄熱量の利用
効率を高めることが可能となる。
【0038】更に、蓄冷凝縮運転時に、蓄熱媒体温度が
第2の制御用蓄熱媒体温度以上に上昇し、且つ熱源媒体
温度との温度差が制御用基準温度差以上となっている場
合には、液過冷却運転に切換えるようにしたので、蓄冷
凝縮運転と液過冷却運転の併用により蓄熱量を有効に利
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による蓄熱式冷凍サイクル
装置の全体構成図である。
【図2】この発明の一実施例による蓄熱運転時の動作図
である。
【図3】この発明の一実施例による蓄冷凝縮冷房運転時
の動作図である。
【図4】この発明の一実施例による蓄冷凝縮冷房運転時
の動作のモリエル線図である。
【図5】この発明の一実施例による液過冷却冷房運転時
の動作図である。
【図6】この発明の一実施例による液過冷却冷房運転時
の動作のモリエル線図である。
【図7】この発明の一実施例による一般冷房の冷凍サイ
クル運転時の動作図である。
【図8】この発明の一実施例による各種冷房運転モード
を選択する制御状態を示すフローチャートである。
【図9】この発明の一実施例による各種冷房運転モード
を選択する制御状態を示すフローチャートである。
【図10】この発明の一実施例による各種冷房運転モー
ドを選択する制御状態を示すフローチャートである。
【図11】この発明の一実施例による各種冷房運転モー
ドを選択する制御状態を示すフローチャートである。
【図12】従来の蓄熱式冷凍サイクル装置のサイクル図
である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 熱源側熱交換器 3 第1の絞り装置 4 利用側熱交換器 6 蓄熱槽 7 蓄熱媒体 9 蓄熱用熱交換器 10 蓄熱用バイパス路 11 第2の絞り装置 12 第2の絞り装置用バイパス路 13 蓄熱利用用バイパス路 14 熱源側熱交換器用バイパス路 21 第1の温度検出装置 22 第2の温度検出装置 23 運転モード設定手段

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、熱源側熱交換器、第1の絞り装
    置、及び利用側熱交換器を順次接続して形成された冷凍
    サイクルと、上記熱源側熱交換器の入口側と出口側とを
    接続する熱源側熱交換器用バイパス路と、蓄熱用熱交換
    器を有し上記圧縮機の吸入側と上記熱源側熱交換器の出
    口側とを接続する蓄熱用バイパス路と、上記熱源側熱交
    換器の出口側と上記蓄熱用熱交換器の入口側との間に設
    けられた第2の絞り装置と、この第2の絞り装置の入口
    側と出口側とを接続する第2の絞り装置用バイパス路
    と、内部に上記蓄熱用熱交換器に供給された冷媒と熱交
    換させる蓄熱媒体をその内部に収容する蓄熱槽と、上記
    蓄熱用熱交換器の冷媒出口側と上記第1の絞り装置の入
    口側とを接続する蓄熱利用用バイパス路と、蓄熱媒体温
    度を検出する第2の温度検出装置とを備え、蓄熱運転時
    は、上記圧縮機から上記熱源側熱交換器、上記第2の絞
    り装置、及び上記蓄熱用熱交換器を介して上記圧縮機へ
    至る蓄熱回路、蓄冷凝縮運転時は、上記圧縮機から上記
    熱源側熱交換器用バイパス路、上記第2の絞り装置用バ
    イパス路、上記蓄熱用熱交換器、上記蓄熱利用用バイパ
    ス路、上記第1の絞り装置、及び上記利用側熱交換器を
    介して上記圧縮機へ至る蓄冷凝縮回路、液過冷却運転時
    は、上記圧縮機から上記熱源側熱交換器、上記第2の絞
    り装置用バイパス路、上記蓄熱用熱交換器、上記蓄熱利
    用用バイパス路、上記第1の絞り装置、及び上記利用側
    熱交換器を介して上記圧縮機へ至る液過冷却回路、及び
    一般冷却運転時は、上記冷凍サイクルを形成する冷却回
    路を構成し、第2の温度検出装置による検出温度に基づ
    き、液過冷却運転・蓄冷凝縮運転並びに一般冷却運転を
    選択する運転モード設定手段を設けたことを特徴とする
    蓄熱式冷凍サイクル装置
  2. 【請求項2】 第2の温度検出装置による検出温度が、
    制御用蓄熱媒体温度より低い場合には蓄冷凝縮運転又は
    液過冷却運転を選択し、制御用蓄熱媒体温度より高い場
    合には一般冷却運転を選択する運転モード切換手段を設
    けたことを特徴とする特許請求項第1項に記載の蓄熱冷
    凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 熱源媒体温度を検出する第1の温度検出
    装置を設け、この第1の温度検出装置による検出温度が
    制御用熱源媒体温度より低く、且つ第2の温度検出装置
    による検出温度が第2の制御用蓄熱媒体温度より低い場
    合には蓄冷凝 縮運転を選択し、第1の温度検出装置によ
    る検出温度が制御用熱源媒体温度より高く、且つ第2の
    温度検出装置による検出温度が第2の制御用蓄熱媒体温
    度より高く設定された第1の制御用蓄熱媒体温度より低
    い場合には液過冷却運転を選択する運転モード切換手段
    を設けたことを特徴とする特許請求項第項に記載の蓄
    熱冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 熱源媒体温度を検出する第1の温度検出
    装置を設け、この第1の温度検出装置による検出温度
    と、第2の温度検出装置による検出温度との温度差が制
    御用基準温度差以上の場合に液過冷却運転を選択する運
    転モード切換手段を設けたことを特徴とする特許請求項
    第1項に記載の蓄熱式冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 蓄冷凝縮運転を選択する第2の制御用蓄
    熱媒体温度を、液過冷却運転を選択する第1の制御用蓄
    熱媒体温度より低く設定し、蓄冷凝縮運転に第2の温度
    検出装置による検出温度が第2の制御用蓄熱媒体温度以
    上、第1の制御用蓄熱媒体温度以下の温度域に上昇した
    場合には液過冷却運転に切換える運転モード切換手段を
    設けたことを特徴とする特許請求項第1項に記載の蓄熱
    式冷凍サイクル装置。
  6. 【請求項6】 熱源媒体温度を検出する第1の温度検出
    装置を設け、蓄冷凝縮運転時に第2の温度検出装置によ
    る検出温度が第2の制御用蓄熱媒体温度以上に上昇し、
    且つ上記第1の温度検出装置による検出温度に対して制
    御用基準温度差以上の場合には液過冷却運転に切換える
    運転モード切換手段を設けたことを特徴とする特許請求
    項第1項に記載の蓄熱式冷凍サイクル装置。
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