[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2590412B2 - 2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法 - Google Patents

2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法

Info

Publication number
JP2590412B2
JP2590412B2 JP1025128A JP2512889A JP2590412B2 JP 2590412 B2 JP2590412 B2 JP 2590412B2 JP 1025128 A JP1025128 A JP 1025128A JP 2512889 A JP2512889 A JP 2512889A JP 2590412 B2 JP2590412 B2 JP 2590412B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dipn
diisopropylnaphthalene
cyclodextrin
crystallization
filtrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1025128A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02204419A (ja
Inventor
勇 上桝
哲男 中山
幸生 長尾
有信 片岡
Original Assignee
工業技術院長
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 工業技術院長 filed Critical 工業技術院長
Priority to JP1025128A priority Critical patent/JP2590412B2/ja
Publication of JPH02204419A publication Critical patent/JPH02204419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2590412B2 publication Critical patent/JP2590412B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/148Purification; Separation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound
    • C07C7/163Purification; Separation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound by hydrogenation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は2,6−ジイソプロピルナフタレンを含む混合
物から2,6−ジイソプロピルナフタレンを回収する方法
に関する。更に詳しくは、冷却晶析法及び/又は溶剤晶
析法による2,6−ジイソプロピルナフタレンの分離回収
と、瀘液中の2,6−ジイソプロピルナフタレンをβ−シ
クロデキストリンとの包接化合物を形成させることによ
って分離する方法とを組み合わせた高純度の2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンを高収率で製造する方法である。
[従来の技術] 2,6−ジイソプロピルナフタレン(以下2,6−DIPNと呼
ぶことがある)は最近、高度の弾性特性と共に優れた引
張強度と耐熱性を有するポリエチレンナフタレート繊維
や、フィルムの重要な原料である2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸の原料化合物として注目されている。
2,6−DIPNは、AlCl3、BF3等のフリーデルクラフツ触
媒、H2SO4、HF等の酸触媒、シリカ−アルミナ、ゼオラ
イト等の固体酸触媒等の公知のアルキル化触媒の存在下
にナフタレン及び/又はイソプロピルナフタレン類にプ
ロピレンを反応させるアルキル化又はナフタレン及び/
又はイソプロピルナフタレン類にイソプロピルナフタレ
ン類及び/又はイソプロピルベンゼン類を反応させるト
ランスアルキル化反応によって得られる。
この反応生成物中には未反応ナフタレン、モノイソプ
ロピルナフタレン、2,6体以外のジイソプロピルナフタ
レン、トリイソプロピルナフタレン等の不純物が含有さ
れ、目的とする2,6−DIPNの含有率は通常20〜30wt%で
ある。このような不純物を多く含んだ反応生成物から2,
6−DIPNを回収する方法として、蒸留により2,6−DIPNリ
ッチな留分を回収し、冷却晶析等により融点の高い2,6
−DIPNを分離する方法(特公昭56−2532号公報)が報告
されている。しかしながら、この2,6−DIPNリッチ留分
中には2,6−DIPNと沸点が近似した2,7−DIPNがほぼ1:1
の割合で存在する。このため、留分中の2,6−DIPN濃度
は40〜50%程度が限界である。この2,6−DIPNリッチ留
分を冷却晶析工程にかけた場合、瀘液側に逃げる2,6−D
IPNの量が多いため、晶析による回収率は50〜60%と低
い。従って瀘液中の2,6−DIPNを更に回収して回収率を
向上させなければ晶析法は経済的に有利な方法とは言え
ない。しかし瀘液中の2,6−DIPNを更に回収しようとす
れば、一旦2,6−DIPN濃度を上げてから晶析工程にかけ
なければならないが、2,7−DIPNを含有する瀘液中の2,6
−DIPN濃度を高めるためには、異性化処理しなければな
らない。
[発明が解決しようとする課題] 発明者らは冷却晶析法及び/又は溶剤晶析法による2,
6−DIPNの回収率をアップさせるため、2,6−DIPNを晶析
分離した瀘液中の2,6−DIPN濃度を向上させる方法につ
いて鋭意研究した結果、2,6−DIPNがβ−シクロデキス
トリンと包接錯体を生成し、上記の包接錯体の生成定数
が他の包接錯体(特に2,7−DIPN)のそれに比べて大き
いことに着目し、この性質を利用して、2,6−DIPNの分
離剤として、β−シクロデキストリンを用いることによ
り2,6−DIPNの濃度を向上させることができることを見
出し、しかもこの方法が主として2,6−DIPNと2,7−DIPN
とからなり2,6−DIPNの濃度が比較的低い原料にも適用
できることを見出し、包接化による瀘液中の2,6−DIPN
の分離法と晶析法とを組み合わせることによって、2,6
−DIPNの回収率を高め、高純度の2,6−DIPNを製造する
方法を完成した。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は2,6−DIPNを含む混合物を冷却晶析
及び/又は溶剤晶析して2,6−DIPNを晶析分離回収し、
一方2,6−DIPNを分離した瀘液はβ−シクロデキストリ
ン溶液と混合して2,6−DIPNとβ−シクロデキストリン
の包接化合物を形成させ、包接化合物を回収し、該包接
化合物を解離し、得られた2,6−DIPN濃縮液を晶析工程
に循環することを特徴とする2,6−DIPNの回収方法であ
る。
本発明においては先ず2,6−DIPNを含む混合物を0〜
−20℃に冷却し、2,6−DIPNを析出させる。2,6−DIPNを
含む混合物としては、アルキル化反応またはトランスア
ルキル化反応生成物を蒸留して、未反応のナフタレン、
モノイソプロピルナフタレンを主とする低沸点留分およ
びトリおよびテトライソプロピルナフタレンを主とする
高沸点留分を除去したジイソプロピルナフタレン留分、
またはこれを更に精密蒸留して2,6−DIPNの濃度をアッ
プさせた留分を用いる。析出した結晶は濾過、分離して
高純度の2,6−DIPNが得られる。
結晶を分離した残りの瀘液にはなお相当量の2,6−DIP
Nが含まれているが、その濃度を高めるためにβ−シク
ロデキストリンによる包接化処理を行なう。包接化処理
は先ずβ−シクロデキストリンを水に溶解あるいは懸濁
させ、これに上記晶析後の瀘液を加え、激しく撹拌す
る。β−シクロデキストリンの濃度は0.5〜1.5%が適当
である。β−シクロデキストリン水溶液と2,6−DIPN含
有混合物との混合割合は、β−シクロデキストリンのモ
ル数が2,6−DIPNのそれの0.5〜10倍になるようにする。
撹拌はできるだけ激しく行うことが好ましく、数十分か
ら数時間行う。なお、温度は常温でも良いが反応速度の
点からは、加温、例えば30〜45℃程度にするのがよい。
混合液はシクロデキストリン包接化合物の生成により白
濁する。撹拌終了後、反応生成物をろ過し、水にて洗浄
後、アセトンで洗浄乾燥することによって、白色固体の
包接化合物を得る。この白色固体中には、2,6−DIPN以
外の有機化合物の包接化合物も含まれているが、これら
をいったん60〜70℃以上の熱水中で解離させ、β−シク
ロデキストリンと分離することにより2,6−DIPNが濃縮
された液が得られる。この濃縮液を再び冷却、晶析工程
に循環することによって、高純度2,6−DIPNを高収率で
得ることができる。
β−シクロデキストリン−2,6−DIPN包接化合物から
2,6−DIPNを得るには種々の方法がある。例えば、包接
化合物を熱水に溶解させ、包接錯体を解離させた後、解
離した2,6−DIPNをジエチルエーテル等の適当な有機溶
媒を用いて抽出する方法や包接化合物を水に懸濁させ、
ジエチルエーテル等の適当な有機溶媒を加えて振とう
し、2,6−DIPNを有機層に抽出する方法等がある。
この有機層から有機溶媒を除去すると、2,6−DIPN濃
縮混合物を得ることができる。
なお、以上の全ての過程において、シクロデキストリ
ン分子自体は分離することがないので、回収再利用が可
能である。
かくして、本発明においては冷却晶析及び/又は溶剤
晶析によって高純度の2,6−DIPNが結晶として得られる
のみならず、瀘液中の2,6−DIPNも循環回収されるので
2,6−DIPNの回収率はきわめて高い。
[実施例] 以下実施例によって本発明をさらに具体的に説明す
る。
ナフタレンとプロピレンとのアルキル化反応生成物を
蒸留し、ナフタレン、モノイソプロピルナフタレンを主
とする低沸点留分(〜300℃)、ジイソプロピルナフタ
レン留分(300〜310℃)およびトリおよびテトライソプ
ロピルナフタレンを主とする高沸点留分(310℃〜)に
分留した。2,6−DIPNを約41%含有するジイソプロピル
ナフタレン留分を−10℃に冷却晶析し、結晶を濾過分離
して白色板状結晶が得られた(2,6−DIPNの純度80.3
%)。次にβ−シクロデキストリンの1%水溶液50mlに
上記冷却晶析の瀘液0.25gを加え、40℃にて2時間激し
く撹拌した。反応生成物をメンブランフィルターで濾過
し、水で洗浄した後、アセトンで洗浄・乾燥した。この
包接化合物を水に懸濁させ、ジエチルエーテルを加え、
油水分離を行った。
本実施例における主な成分の組成を表1に示す。これ
は、ガスクロマトグラフ法で分析したもので、表中の数
字は各成分の面積百分率値である。
2,6−DIPN濃度が向上した包接化合物は70℃の熱水で
解離し、ついで油水分離し、油層を−10℃に冷却して晶
析操作を行ない、結晶を濾過、分離して純度83.2%の2,
6−DIPNが得られた。
[発明の効果] 本発明においては、2,6−DIPNとβ−シクロデキスト
リンの包接化合物形成による2,6−DIPNの濃縮法と、冷
却晶析法による2,6−DIPNの分離回収とを組み合わせた
ことにより、従来回収が困難であった冷却晶析工程にお
ける瀘液中の2,6−DIPNを有効に利用することができ、
2,6−DIPNを含む混合物からの2,6−DIPN回収率が著しく
向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 有信 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住金 化工株式会社鹿島工場内 (56)参考文献 特開 平2−209818(JP,A) 特開 昭63−88141(JP,A) 特開 平2−76829(JP,A) 特開 昭52−42825(JP,A) 特公 昭56−2532(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,6−ジイソプロピルナフタレンを含む混
    合物を冷却晶析及び/又は溶剤晶析して2,6−ジイソプ
    ロピルナフタレンを晶析分離回収し、2,6−ジイソプロ
    ピルナフタレンを分離した濾液とβ−シクロデキストリ
    ン溶液を接触させ、2,6−ジイソプロピルナフタレンと
    β−シクロデキストリンの包接化合物を形成させ、包接
    化合物を回収し、該包接化合物を解離し、得られた2,6
    −ジイソプロピルナフタレン濃縮液を晶析工程へ循環す
    ることを特徴とする2,6−ジイソプロピルナフタレンの
    回収方法。
JP1025128A 1989-02-03 1989-02-03 2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法 Expired - Lifetime JP2590412B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1025128A JP2590412B2 (ja) 1989-02-03 1989-02-03 2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1025128A JP2590412B2 (ja) 1989-02-03 1989-02-03 2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02204419A JPH02204419A (ja) 1990-08-14
JP2590412B2 true JP2590412B2 (ja) 1997-03-12

Family

ID=12157314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1025128A Expired - Lifetime JP2590412B2 (ja) 1989-02-03 1989-02-03 2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2590412B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117185889B (zh) * 2023-08-25 2024-02-06 涉县津东经贸有限责任公司 一种工业化生产的二异丙基萘的制备工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02204419A (ja) 1990-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH01146839A (ja) 高純度の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを製造する方法
CA2062142C (en) Process for the recovery of adipic acid
JP2590412B2 (ja) 2,6―ジイソプロピルナフタレンの回収方法
US4480139A (en) Aldehyde adducts
US2698336A (en) Purification of crude wax oxidates
US3786096A (en) Recovery of adipic acid
EP1193237B1 (en) Method for manufacturing 2,6-Dimethylnaphthalene
US2402226A (en) Method for the production of alpha-naphthoquinones
JPS582236B2 (ja) ジヒドロキシジフエニルスルホン異性体混合物から4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンを単離する方法
JP2638764B2 (ja) 2,6―ジイソプロピルナフタレンをβ―シクロデキストリンとの包接化合物として回収する方法
JPS6238344B2 (ja)
JPH04145061A (ja) 高純度4,4´―ジヒドロキシジフェニルスルホンの製造法
JPH0717539B2 (ja) 2,6−ジアルキルナフタリンをその異性体混合物から得る方法
US4297508A (en) Process for producing 2 hydroxy-naphthalene-3-carboxylic acid
JP2697054B2 (ja) p―ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法
US4962274A (en) Process for separating alkyl-substituted naphthalene derivatives using clathrate complexes
JP2750761B2 (ja) 包接錯体を利用した置換芳香族異性体の分離方法
JPS6388141A (ja) 2,6−ジイソプロピルナフタレンの分離方法
JP2006257026A (ja) 高純度の4,4’−ビスフェノールfと汎用純度のビスフェノールfの併産方法
JP2970161B2 (ja) 2−アルキルレゾルシノールの製造法
JP2756494B2 (ja) 2,6―ジメチルナフタレンの分離精製方法
JPS5984832A (ja) 高純度2,5−キシレノ−ルの製造法
JPH013137A (ja) 2,4−キシレノ−ルの精製法
JPS62255445A (ja) 2,4,6−トリメチルフエノ−ルの精製法
JP3173732B2 (ja) 色相にすぐれたビスフェノールaの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term