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JP2589631B2 - クロミナンス雑音低減装置 - Google Patents

クロミナンス雑音低減装置

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Publication number
JP2589631B2
JP2589631B2 JP4192852A JP19285292A JP2589631B2 JP 2589631 B2 JP2589631 B2 JP 2589631B2 JP 4192852 A JP4192852 A JP 4192852A JP 19285292 A JP19285292 A JP 19285292A JP 2589631 B2 JP2589631 B2 JP 2589631B2
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JP
Japan
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signal
chrominance
samples
noise reduction
horizontal
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JP4192852A
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トマス キーン ロナルド
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TOMUSON KONSHUUMA EREKUTORONIKUSU Inc
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TOMUSON KONSHUUMA EREKUTORONIKUSU Inc
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Publication date
Application filed by TOMUSON KONSHUUMA EREKUTORONIKUSU Inc filed Critical TOMUSON KONSHUUMA EREKUTORONIKUSU Inc
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Publication of JP2589631B2 publication Critical patent/JP2589631B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/64Circuits for processing colour signals
    • H04N9/646Circuits for processing colour signals for image enhancement, e.g. vertical detail restoration, cross-colour elimination, contour correction, chrominance trapping filters
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/64Circuits for processing colour signals
    • H04N9/68Circuits for processing colour signals for controlling the amplitude of colour signals, e.g. automatic chroma control circuits

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Picture Signal Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はテレビジョンシステム
に、特に、表示されるカラーテレビジョン画像のクロミ
ナンス信号成分中の雑音を減じるための装置に関するも
のである。
【0002】
【発明の背景】クロミナンス信号の雑音を減じるシステ
ムは2つのタイプのどちらか一方に分類できる。その一
つは、直角振幅変調されたクロミナンス信号に直接働く
もの、他方は、復調された色差信号に働くものである。
【0003】変調されたクロミナンス信号を処理するこ
とによって雑音を減じる一例が、1985年12月10
日付けでヒロタ氏に付与された米国特許第4,558,
353号「搬送波クロミナンス信号中の雑音を低減する
ための回路(CIRCUITFOR REDUCING
NOISE IN A CARRIER CHROM
INANCE SIGNAL)」に記載されている。こ
のヒロタ氏のシステムはクロミナンス信号搬送波の狭帯
域領域中の雑音を検出して、その狭帯域雑音を全帯域幅
クロミナンス信号から減算して、雑音が低減されたクロ
ミナンス信号搬送波を供給する回路を含んでいる。そこ
には、カラーの変化が全くないか、あっても、少ししか
ない場合、即ち、搬送クロミナンス信号の側波帯成分が
小さい場合に特に雑音成分を有効に排除することが出来
る旨述べられている。
【0004】変調されたクロミナンス信号搬送波に働く
クロミナンス雑音低減システムの他の例が、タカハシ氏
によって、米国特許第4,246,610号「カラーテ
レビジョン信号用雑音低減システム(NOISE RE
DUCTION SYSTEM FOR COLOR
TELEVISION SIGNAL)」に記載されて
いる。このシステムでは、フレーム再帰形濾波が複合ビ
デオ信号に施されて、時間的な次元で(即ち、フレーム
毎に)雑音低減が行われる。濾波されている複合信号中
にカラー副搬送波が存在することができるようにするた
めに、システムにはクロミナンス位相をフレーム毎に反
転させるクロミナンスインバータが含まれている。さら
に、フレーム間の運動の結果として生じるクロミナンス
信号アーティファクトを減じるために付加的な処理回路
も用いられている。
【0005】雑音低減を行うに先立ってクロミナンス信
号をベースバンド成分の形(例えば、R−YとB−Y)
に復調するベースバンドクロミナンス信号処理技術が知
られている。ベースバンドクロミナンス信号雑音低減の
一例が、1990年5月22日付けでキソウ(Kiso
u)氏に付与された米国特許第4,928,165号
「フレーム相関を用いたクロミナンス信号用雑音低減回
路(NOISE REDUCTION CIRCUIT
FOR A CHROMINANCE SIGNAL
OF A USING FFRAME CORREL
ATION)」に記載されている。
【0006】このキソウ氏のシステムは、受信クロミナ
ンス信号から、各々雑音成分を含んでいる、第1と第2
の色差信号を復号するデコーダを含んでいる。信号減算
回路が、2つの連続する第1の色差信号に応答して第1
のフレーム差信号を生成し、2つの連続する第2の色差
信号に応答して第2のフレーム差信号を生成する。信号
変換回路が第1のフレーム差信号から第1の補償信号を
抽出し、第2のフレーム差信号から第2の補償信号を抽
出する。雑音低減回路がこれらの補償信号に応答して色
差信号からの雑音を低減する。識別回路が、第1と第2
のフレーム差信号の両方共が予め定められたレベルより
も小さいか否かを識別し、それに応答して制御信号を生
成する。信号伝送回路が、フレーム差信号の両方共が予
め定められたレベルよりも低い時にのみ、制御信号に応
答して雑音低減回路に対し信号変換回路からの補償信号
を転送する。
【0007】このキソウ氏の構成の問題点の1つは、2
つのクロミナンス信号が処理されるので、比較的多数の
処理用の素子を必要とするという点である。即ち、相当
量の使用素子が2個づつ必要になる。また、クロミナン
ス信号処理に2つのフレームメモリを用いることは相当
費用がかかり、かつ、複雑になる。
【0008】
【発明の概要】フレーム遅延装置を必要とせず、フレー
ム間運動エフェクトに比較的不感で、かつカラーストリ
ーキングのような視覚的なアーティファクトが比較的少
ないクロミナンス雑音低減システムに対する要求があ
る。また、複数のベースバンド信号に対処するために相
当量の雑音低減用の素子を2重にも3重にも設けること
なく、複数のベースバンド信号と用いることのできる、
比較的簡単な構造のクロミナンス雑音低減システムに対
する要求もある。この発明はこれらの要求に応えようと
するものである。
【0009】この発明を簡単に概観する時、ベースバン
ドクロミナンス成分を水平再帰形濾波すると、水平のス
トリーキングが生じがちであり、またベースバンドクロ
ミナンス成分を垂直再帰形濾波すると、垂直のカラース
トリーキングが生じがちであるという認識がある。この
ストリーキング効果の原因については後で述べる。
【0010】しかし、ベースバンドカラー成分に水平及
び垂直の両再帰形濾波を施すと、驚くべき結果が得られ
る。各フィルタのストリーキング効果は相加的であり、
その結果、得られる画像は垂直及び水平双方のストリー
ク(すじ模様)を持つと思うかもしれない。ところが、
それに反して、以下に述べるフィルタを用いたこの発明
によれば、逆の効果が得られる。即ち、この発明におけ
るフィルタの和のストリーキングは個々のフィルタによ
り与えられるストリーキングよりも小さく、個々のフィ
ルタのストリーキング特性を生じさせることなく、全体
として良好なカラー雑音低減効果が2つの次元において
得られる。
【0011】各カラー信号を垂直及び水平両方向の濾波
を行うことがこの発明の実施にとって基本的なことであ
るので、ベースバンド成分の雑音低減のためには、合計
4つのフィルタが必要と考えるであろう。勿論、それは
処理を簡単にするというこの発明の目的とは逆である。
この発明の別の特徴によれば、2つの色差信号の雑音低
減用としては、1つの色差信号の雑音低減に必要なフィ
ルタよりも多くのフィルタを必要としない。これは、後
述するように、マルチプレクシング(多重化)技術を、
いくつかの特定のフィルタ帰還遅延期間の選定及びある
特定のサンプリング期間の選定と組み合わせることによ
り達成される。
【0012】この発明によるクロミナンス雑音低減装置
は、雑音低減されるべき第1と第2のベースバンド色差
信号の信号源を含んでいる。この信号源に結合された第
1のスイッチ手段がこれらの色差信号を交互にサンプリ
ングして、第1と第2の色差信号の交互に生じるサンプ
ルを含む多重化出力信号を供給する。各サンプルは多重
化出力信号の1水平線中のサンプル数が偶数個となるよ
うに選ばれたサンプル周期Tを持っている。2サンプル
周期に等しい帰還遅延を持つ第1の再帰形フィルタが色
差信号の交互に現れるサンプルを水平濾波する。第1の
再帰形フィルタと直列で、1水平線期間に等しい帰還遅
延を持つ第2の再帰形フィルタが色差信号の交互のサン
プルを垂直濾波する。この色差信号の水平及び垂直再帰
形濾波された交互に現れるサンプルに応答する第2のス
イッチがサンプルをデマルチプレクス(多重化されてい
たものを元に戻す)して、各々垂直及び水平再帰形濾波
処理された第1と第2の雑音低減された色差出力信号を
供給する。
【0013】
【実施例の説明】図1に示すカラーテレビジョン受像機
10は、RF変調カラーテレビジョン信号S1が供給さ
れる入力14とベースバンド複合ビデオ信号S2を供給
する出力とを有するRF処理ユニット12を含んでい
る。ユニット12はチューナ、IF増幅器及び検波器を
含む通常設計のものでもよく、また、表示用として、R
F入力信号ではなく、ベースバンドビデオ入力信号を選
択するためのベースバンドビデオスイッチを有するもの
でもよい。
【0014】処理ユニット12により供給される複合ビ
デオ信号S2は、この信号S2をルミナンス成分Yと直
角振幅変調されたクロミナンス成分Cとに分離するルミ
ナンス−クロミナンス(Y−C)信号分離回路16に印
加される。分離されたクロミナンス成分Cは、このクロ
ミナンス信号Cを復調して一対のベースバンド色差信号
R−YとB−Yを供給するクロミナンス信号復調器18
に印加される。
【0015】図1の受像機における雑音低減は、ルミナ
ンス信号Yとクロミナンス色差信号R−Y、B−Yに対
して別々に行われる。例えば、ルミナンス成分Yはルミ
ナンス雑音低減ユニット20に供給される。このルミナ
ンス雑音低減ユニット20は通常の設計のものでもよ
い。また、クロミナンス色差信号R−YとB−Yはこの
発明を実施したクロミナンス雑音低減ユニット30に供
給される。このようにルミナンス成分と色差成分に対し
別々に雑音低減処理を施す方法により、例えば、前述し
たような共通のフレーム再帰形雑音低減システムでルミ
ナンス信号と一緒にクロミナンス信号を処理するこれま
でのシステムに比して、各々の信号に対する最適の雑音
低減システムを選択することができる。
【0016】ユニット20から供給される雑音が低減さ
れたルミナンス信号Y’とユニット30から供給された
雑音が低減されたベースバンド色差信号(R−Y)’と
(B−Y)’は、映像管24による表示のためのカラー
出力信号(例えば、RGB形式のもの)を生成する表示
プロセッサ22に供給される。表示プロセッサ22は通
常設計のものを用いることができ、輝度及びコントラス
ト制御、色相及び彩度制御、カラーマトリクス等の諸機
能を果たす。映像管24は図示のように直視型でもよい
し、3つの投射型映像管からなるものでもよいし、ま
た、液晶表示ユニットのような他の適当な表示装置でも
よい。
【0017】図1の受像機10の種々の機能の使用者に
よる制御は制御ユニット26によって行われる。制御ユ
ニット26は、RF処理ユニット12、雑音低減ユニッ
ト20と30、及び表示プロセッサ22に結合された出
力を持っている。この制御ユニット26は手で持って使
用する使用者遠隔制御ユニットによって制御されるマイ
クロプロセッサのような従来設計のものを使用できる。
RF処理ユニット12に結合された出力は、RF処理ユ
ニット12にTVチャンネル同調及びビデオ信号源の選
択を制御するための制御信号S3を供給する。雑音低減
ユニット20と30に供給される雑音低減制御信号S4
とS5は雑音低減に関する使用者制御(例えば、オン/
オフ制御、可変制御)を行うためのものである。表示プ
ロセッサ22に供給される制御信号S6は、前述した種
々のビデオ処理機能に対する使用者制御を行うためのも
のである。
【0018】この発明の一つの特徴は、雑音低減システ
ムを使用者によって制御可能なものにし、使用者がこの
雑音低減システムを完全にターンオフするか、または、
ある所要の値に調節する自由を使用者に与えることであ
る。信号源の素材の雑音特性は相当幅があるので、この
様な特徴は望ましいことである。例えば、ルミナンス信
号は雑音低減を行わなくても許容できるが、クロミナン
ス信号についてはある程度の雑音低減を行う必要がある
ような場合がある。別々の雑音低減制御信号(S4とS
5)を使うことにより、使用者はこのような要求を満た
すことができる。
【0019】クロミナンス雑音低減制御信号S5に要求
される最小限の情報は単純なオン/オフ指令であり、デ
ジタルあるいはアナログ実施例においては、このために
必要な制御導体は1本だけである。制御にもう少し融通
性を与えたい場合には、後述するように、雑音低減制御
信号を、例えば、2ビットのデジタル信号で構成して、
雑音低減に関して4つの異なる状態即ちレベルを規定す
る(例えば、00でオフ、01で低、10で中間、11
で高を表す)ようにすることができる。あるいは、雑音
低減制御信号S5をアナログ信号として、その0レベル
で雑音低減が働かないようにし、また、0以外の振幅に
より雑音低減リミタ閾値(後述する)を、従って、雑音
低減の程度を制御するようにしてもよい。
【0020】この発明を実施したクロミナンス雑音低減
回路30(図1で点線で囲まれた部分)は、ベースバン
ド色差信号R−YとB−Yが供給される入力マルチプレ
クススイッチ32を有する。スイッチ32の機能は色差
信号R−YとB−Yを交互にサンプルして、これらの色
差信号のサンプルが交番する多重(マルチプレクス)化
された出力信号S8を供給することである。このサンプ
ルの各々は出力信号S8の1水平線中に偶数個のサンプ
ルがあるように選択されたサンプル期間Tを持ってい
る。この要件を満たすために、スイッチ32は、ビデオ
信号水平線周波数の倍数に「線ロック」されたクロック
信号発生器28から供給されるクロック信号CLによっ
て制御される。
【0021】一例を挙げると、クロック信号発生器28
は、図示のように、表示処理ユニット22によって供給
される水平線周波数“FH”に位相ロックされた乗算型
の位相ロックループ(PLL)を含むものとすることが
できる。例示の目的で、以下の説明では、クロック信号
CLは線周波数、即ち水平掃引周波数FHの128倍に
等しいものとする。
【0022】図2はマルチプレクススイッチ32から供
給されるR−Y及びB−Yベースバンド色差信号の多重
化されたサンプルを示す。図示のように、1本の線に偶
数個のサンプルがある。後で詳しく説明するが、この点
は重要である。なぜなら、こうすることにより、線
“N”のサンプルが次の線“N+1”のサンプルと垂直
に整列するからである。この発明のこの特徴は図2に明
らかである。図2にはR−Yサンプルが垂直の列をなし
ており、またB−Yサンプルも垂直の列を形成している
ことが示されている。1本の線のサンプルの数が偶数で
なかったら、R−YサンプルとB−Yサンプルは横方向
にスキューしてしまい、その後のフィルタ操作の問題が
非常に複雑になってしまう。
【0023】再び、図1にもどって、多重化されたサン
プル(信号S8)は、デジタル形式(信号S9)に変換
するために、アナログ−デジタル(A/D)変換器34
に供給される。A/D変換器34は、マルチプレクスス
イッチのクロック信号CLの2倍の周波数のクロック信
号2CLによってクロックされる。これは、アナログサ
ンプルR−Yの1回の変換が信号CLが高の時に行わ
れ、アナログサンプルB−Yの1回の変換が信号CLが
低の時に行われるためである。従って、マルチプレクス
クロック信号の1完全サイクル期間中に、2つのデジタ
ルサンプルが生成される。従って、A/D変換周波数は
マルチプレクスクロック周波数の2倍でなければならな
い。この2倍のクロック周波数(2CL)はクロック信
号発生器28から供給される。
【0024】これ以後の動作にはデジタル処理が推奨さ
れるが、デジタル処理である必要はなく、A/D変換器
34は必要とあれば、省略して、以後の処理をアナログ
素子で行ってもよい。デジタル処理が推奨される理由
は、後続の素子はビデオ線1本分の信号遅延を必要とす
るが、そのような遅延はデジタル信号に対しては、容易
にかつ高い精度で達成できるが、アナログ信号に対して
は高い精度で与えることは比較的困難であるためであ
る。
【0025】多重化されたデジタル信号S9は、次に、
第1の再帰形フィルタ(フィルタ40で全体を示す)に
供給される。この発明の1つの特徴によれば、フィルタ
40の帰還遅延(フィードバック遅延)は、R−YとB
−Y色差信号の交互に現れるサンプルを水平方向に濾波
するために、2つのサンプル期間2Tに等しいことが必
須である。水平フィルタ40の帰還遅延は、R−Yサン
プルがR−Yサンプルのみと共に処理され、また、B−
YサンプルがB−Yサンプルのみに関して濾波されるよ
うにするために、正確に2つのサンプル期間2Tでなけ
ればならない。このことは、図2に示す信号フォーマッ
トから理解できる。図2の信号フォーマットでは、R−
YサンプルとB−Yサンプルは各サンプル期間Tで交番
している。水平再帰形フィルタの遅延が奇数個のサンプ
ルであった場合には、R−YサンプルとB−Yサンプル
は混ざり合ってしまう。従って、水平濾波が2サンプル
遅延期間ベースで行われることは絶対の必須要件であ
る。
【0026】さらに詳しく説明すると、水平再帰形フィ
ルタ40は信号S9が供給される入力ノード“A”を備
えている。ノードAは減算器42と加算器44のそれぞ
れの第1の入力に接続されている。出力ノード“B”が
加算器44の出力に結合されており、また、遅延ユニッ
ト46を介して減算器42の第2の入力に結合されてい
る。遅延ユニット46の遅延は2サンプル遅延期間に等
しい。リミタ47と減衰器48を含む回路信号路が減算
器42の出力と加算器44の第2の入力との間に結合さ
れている。減衰器48はこの信号路の小さな信号利得を
実効的に1よりも小さい値に制限し、それによって、こ
の信号路と遅延回路を介する帰還が正であることによる
フィルタの発振の可能性を排除する。例示すると、減衰
器48は7/8あるいはそれに似た1より小さい値の伝
達比を持ったものを用いることができる。
【0027】利得を1より小さい値に制限するために他
の手段が設けられる場合には、減衰器は完全に省略でき
るので、減衰器48は必須のものではない。例えば、リ
ミタ47はプログラムされた読出専用メモリ即ちROM
とすることができる。その場合、このROMは1より小
さい信号利得を持つように容易にプログラムすることが
き、それにより別に減衰器を設ける必要はなくなる
リミタ47としてROMを用いることにはさらに別の利
点がある。それは、幾つかのアドレスを異なる制限レベ
ルでプログラムすることにより、異なるROMメモリ位
置を雑音低減制御信号S5でアドレスするだけで雑音低
減システムの利得を制御することができる点である。信
号S5の異なる制限レベルに対してプログラムされたR
OMの例が図3に示されている。水平軸は入力信号レベ
ルを表し、垂直軸は出力信号レベルを示す。伝達曲線
は、カラー雑音低減のOFF及び低レベルと高レベルの
カラー雑音低減を行わせるためにROMへのアドレス入
力によって選択されるゼロ、2IRE及び8IREの制
限レベルについて示されている。
【0028】一例として挙げると、雑音低減システムを
完全に動作禁止状態にするためには、信号S5を用い
て、減算器42によって与えられるアドレス入力の実際
の値には関係なく、全てのデータ出力が0に等しいRO
Mアドレスを選択する。第2の例として、低レベルの雑
音低減を行うために、0〜3IREの範囲内の減算器出
力レベルはROMによって通過させられるが、3IRE
以上のレベルは制限されるようにROMをプログラムす
る。高レベルの雑音低減を行うための第3の例では、8
IREレベルまでもの減算器出力信号(アドレス)に対
して広い範囲で、例えば、8IRE単位の出力信号を供
給するように、ROMアドレスを選択するようにでき
る。
【0029】多重化された再帰形水平フィルタ40の動
作は、幾つかの例を考察すれば容易に理解できよう。基
本的には、このフィルタは、2サンプルの遅延のため
に、R−YとB−Yサンプルの平均を別々に発生する。
リミタ47の制限レベルより下の小信号に対しては、ノ
ードBにおける出力信号は、R−Yサンプルが入力ノー
ドAに供給される時は、R−Yサンプルの平均に収斂
し、入力ノードAにB−Yサンプルが供給される時はB
−Yサンプルの平均に収斂する。しかし、リミタ47
は、制限レベル以上の入力信号に対する平均化処理を制
限して、入力信号に大きな変化が生じた場合には、ノー
ドBの出力信号が実質的にノードAにおける入力信号と
なるようにする。従って、信号が小さい場合には、雑音
には平均化処理が施されて、信号対雑音比が改善され、
制限レベル以上の大きい信号に対しては、クロミナンス
信号成分は、平均されることなく、出力(ノードB)へ
送られ、大きな信号遷移について高い鮮鋭度で得られ
る。
【0030】水平再帰形フィルタ40の動作を別の方面
から観察すると次の通りである。減算器42は入来する
クロミナンス成分と2サンプル分遅延を受けたクロミナ
ンス成分の差を生成する。この差が小さい場合には、リ
ミタ47はこれを通過させ、差信号は加算器44によっ
てノードAにおける入力信号に加算される。その結果、
入力信号が小さいときは、入力信号はほとんど打ち消さ
れて、平均出力信号で置き換えられる。しかし、入力信
号に大きな変化がある場合は、減算器42の出力には大
きな差信号が現れ、従って、リミタ47は減算器の出力
信号を低いレベルに制限し、それによって、加算器44
の出力は、リミタ47の制限作用のために、ほとんど入
力信号のみからなるようになる。この様にするために、
リミタ47は、それが制限作用を行わないときには、出
力信号が常に入力信号S9の平均に向かって収斂するよ
うに、1より小さくなる(例えば、7/8)ように選定
された利得を持つ。
【0031】前に述べたように、水平フィルタは水平ス
トリーキングを生じる。これは、カラー成分の水平の線
は、実際の画像では線毎に異なると考えられ、従って、
各線が異なって濾波(平均化)されるからである。この
発明によれば、このような水平ストリーキングは、カラ
ー成分を垂直再帰形濾波することにより消去することが
できる。これは垂直再帰形フィルタ50によって行われ
る。
【0032】フィルタ50は水平再帰形濾波された信号
S10が供給される入力ノードCを持っている。ノード
Cは減算器52と加算器54のそれぞれの第1の入力に
接続されている。加算器54の出力には出力ノードDが
接続されており、ノードDはまた遅延ユニット56を介
して減算器52の第2の入力に結合されている。遅延ユ
ニット56の遅延は1水平線期間に等しい。前述したよ
うに、全てのサンプルが直角になるようにする(即ち、
垂直方向に整列するようにする)ために、1本の線中の
サンプルの数が偶数個となるようにすることが必須であ
る。リミタ57と減衰器58を含む回路の信号路(5
6、58)が減算器52の出力と加算器54の第2の入
力の間に結合されている。減衰器58はこの信号路の小
信号利得を1より小さい値に実効的に制限して、遅延ユ
ニットと信号路を介した帰還が正であることによるフィ
ルタの発振の可能性を排除するようにしている。1例を
挙げると、減衰器58の伝達比は7/8またはこれと同
程度の1より僅かに小さい値である。
【0033】フィルタ40に関して前に説明したよう
に、減衰器58は、フィルタ50の利得を1より小さい
値に制限する手段が他に設けられている場合は、省略で
きる。好ましくは、これは、フィルタ40に関連して詳
細に説明したように、リミタ57を読出専用メモリ(R
OM)の形に構成することによって達成される。
【0034】フィルタ50の動作は、濾波の方向が水平
ではなく垂直である点を除けば、フィルタ40と同じで
ある。この点に関して、スキュー誤差を排除するため
に、1水平線当たりのサンプルの数として偶数を選択す
ることは絶対必要条件である。R−YサンプルがR−Y
サンプルと平均され、B−YサンプルがB−Yサンプル
と平均されるようにするために、サンプルは図2に示す
ように垂直方向に整列していなければならない。
【0035】垂直多重化カラーフィルタ50は、垂直方
向の色の変化のためにストリーキングを生じさせる。し
かし、前述したように、フィルタ40によって生成され
る水平カラーストリーキングがフィルタ50によって生
成される垂直カラーストリーキングと組み合わされる
と、可視ストリーキング効果が僅かしかないか、あるい
は全くない画像が得られる。即ち、上記の組合せは予期
せぬ結果、即ち、ストリーキングが視覚的には非加算的
なものとして現れ、改良されたカラー画像が得られる。
また、前述したように、多重化技法を用い、1水平線当
たりのサンプル数として特定の値を選定したことによ
り、得られるシステムにおいては、カラー信号の改善の
ために必要なフィルタは他の技術における4個ではな
く、2個だけでよい。
【0036】多重化処理、水平再帰形濾波及び垂直再帰
形濾波の後、出力ノードDにおける処理された信号はデ
ジタル−アナログ(D/A)変換器60によって再びア
ナログ形に変換され、受像機10の表示プロセッサ22
に供給するために、デマルチプレクススイッチ62によ
って、個別の信号の形にデマルチプレクスされる。
【0037】以上説明したクロミナンス雑音低減システ
ムでは、ベースバンドクロミナンス成分が時分割多重さ
れ垂直及び水平再帰形濾波されて、垂直再帰形濾波の垂
直ストリーキング特性が水平再帰形濾波の水平ストリー
キング特性によって視覚的に相殺されるカラー成分雑音
低減が行われ、その結果、(1)雑音低減されたベース
バンドクロミナンス成分が、(2)最少の可視アーティ
ファクトで、(3)フィルタ素子を2通り設ける必要な
しに得られ、(4)フィルタ素子を少なくしたことによ
り信頼性が増し、(5)それに伴って価格が低減される
という、効果がある。
【0038】ここに示した実施例に対して種々の変更が
可能である。前に述べたように、A/D変換器及びD/
A変換器を廃して、デジタル処理ではなくアナログ処理
を用いてもよい。また、回路の簡素化を図ろうとするこ
の発明の目的に反し、必要となるフィルタ素子の数が2
倍になるが、多重化処理を廃してもよい。さらに、小信
号制限を行うものであって、直交アレーを形成し、1水
平線当たりの個数が偶数となるように選定されたサンプ
ルで垂直及び水平方向に直交濾波を行うものであれば、
説明したようなもの以外の、別の形の再帰形フィルタを
用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるクロミナンス雑音低減装置を含
むテレビジョン受像機のブロック図である。
【図2】図1の雑音低減装置における色差信号の多重化
を説明する図である。
【図3】図1のクロミナンス雑音低減装置に使用される
リミタの伝達特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
18 色差信号源 32 第1のスイッチ手段 40 第1の再帰形フィルタ 50 第2の再帰形フィルタ 62 第2のスイッチ手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1と第2のベースバンド色差信号を供
    給する信号源と、 上記信号源に結合されており、上記第1と第2の色差信
    号を交互にサンプルしてこれらの第1と第2の色差信号
    のサンプルが交番する多重化出力信号を供給するスイッ
    チ手段であって、各サンプルが上記出力信号の1水平線
    中のサンプル数が偶数となるように選ばれたサンプル期
    間Tを持つようにされた、第1のスイッチ手段と、 上記サンプル期間の2倍に等しい帰還遅延を有し、上記
    色差信号の上記交番するサンプルを水平濾波する第1の
    再帰形フィルタと、 上記第1の再帰形フィルタと直列に接続されており、1
    水平線期間に相当する帰還遅延を有し、上記色差信号の
    上記交番するサンプルを垂直濾波する第2の再帰形フィ
    ルタと、 上記色差信号の水平及び垂直再帰形濾波された交番サン
    プルに応答して、上記サンプルをデマルチプレクスし
    て、各々が垂直及び水平再帰形濾波処理をされた第1と
    第2の雑音低減された色差出力信号を供給する第2のス
    イッチ手段と、 を含むクロミナンス雑音低減装置。
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