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JP2587407Y2 - オープンルーフ式自動車における収納ルーフの固定装置 - Google Patents

オープンルーフ式自動車における収納ルーフの固定装置

Info

Publication number
JP2587407Y2
JP2587407Y2 JP1992018083U JP1808392U JP2587407Y2 JP 2587407 Y2 JP2587407 Y2 JP 2587407Y2 JP 1992018083 U JP1992018083 U JP 1992018083U JP 1808392 U JP1808392 U JP 1808392U JP 2587407 Y2 JP2587407 Y2 JP 2587407Y2
Authority
JP
Japan
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roof
holder
lock pin
operation lever
lock
Prior art date
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Application number
JP1992018083U
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JPH0568718U (ja
Inventor
明夫 白幡
幸彦 小野
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP1992018083U priority Critical patent/JP2587407Y2/ja
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車室上方を覆うルーフ
を着脱可能とし、ルーフ開放時にはそのルーフを車体の
ルーフ収納部に収納して走行するようにしたオープンル
ーフ式自動車に関するもので、特に、収納されるルーフ
を固定保持するための固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車においては、好天時などに開放感
が得られるようにするために、車室上方のルーフを開閉
可能とすることが考えられている。そのようなオープン
ルーフ式自動車としても種々の形式のものが知られてい
るが、その中に、タルガルーフ車と呼ばれるものがあ
る。タルガルーフ車は、車室後方のロールバー部分を残
してルーフのほぼ全体を着脱可能としたもので、ルーフ
を取り外すことによって広い開放感を得ることができる
とともに、そのルーフに十分な強度を持たせることがで
きるという特徴を有している。
【0003】ところで、そのようにルーフを車体から取
り外して開放する自動車の場合には、ルーフの開放時、
取り外されたルーフが車体に支持されるようにすること
が必要となる。その場合、そのルーフが走行中の車体振
動などによってがたつくようなことがあってはいけな
い。そこで、従来は、車体から取り外したルーフはトラ
ンクルーム内などのルーフ収納部の底面上に載置して固
定保持するようにしていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うに、取り外したルーフをトランクルーム等の底面上に
載置して固定しようとすると、そのルーフを上方から押
さえ付けることが必要となる。そのために、ルーフの上
面に傷が付くことがある。また、ルーフの下面にはルー
フライニングが設けられ、周縁部には車体との間をシー
ルするシール部材などが取り付けられているが、それら
が損傷する恐れもある。更に、そのようにトランクルー
ム等の底面上に固定するものでは、その固定作業が煩雑
になるという問題もある。
【0005】本考案は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、取り外されたルーフが、
傷付けられることなく、車体に対して容易に固定される
ようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本考案では、ルーフの互いに対向する端面、例えば
前端面と後端面とにそれぞれ係止孔を設けるとともに、
ルーフの開放時にそのルーフが収納されるルーフ収納部
に、ルーフの一方の端面に設けられている係止孔に嵌合
する固定ピンと、他方の端面に設けられている係止孔に
嵌合する進退可能なロックピンとを設けるようにしてい
る。そのロックピンは、前進させてルーフの係止孔に嵌
合させたときには、そのルーフを固定ピン側に向かって
押圧するものとされている。
【0007】
【作用】このように構成することにより、ルーフを車体
から取り外して収納するときには、ルーフ収納部に設け
られている進退可能なロックピンを後退させておけば、
ルーフをそのルーフ収納部の固定ピンとロックピンとの
間に位置させることが可能となる。そして、ルーフを移
動させてその一端面に設けられている係止孔をルーフ収
納部の固定ピンに嵌合させた後、ロックピンを前進させ
ると、そのロックピンがルーフの他端面に設けられてい
る係止孔に嵌合する。したがって、それらの嵌合によ
り、固定ピン及びロックピンに垂直な方向、例えば上下
左右方向へのルーフの移動が規制される。また、ルーフ
はそれら固定ピン及びロックピンによって両側から挟み
付けられるので、それらのピンに平行な方向、例えば前
後方向への移動も規制される。こうして、ルーフが車体
に固定される。このように、このルーフ固定装置によれ
ば、ルーフは対向する端面に設けられている係止孔にピ
ンを嵌合させるのみで固定されるようになるので、その
固定作業が容易となる。また、ルーフの上面や下面など
に傷が付くことも防止される。
【0008】
【実施例】以下、図面を用いて本考案の実施例を説明す
る。図は本考案による収納ルーフ固定装置の一実施例を
示すもので、図1はそのルーフ固定装置を備えたオープ
ンルーフ式自動車の概略斜視図であり、図2はその自動
車の後部の縦断側面図である。また、図3はその自動車
のルーフをトランクルーム内に収納した状態を示す斜視
図である。図1から明らかなように、この自動車1はタ
ルガルーフ車と呼ばれるオープンルーフ式自動車であっ
て、車室2の上方を覆うルーフ3は車体4に対して着脱
可能とされている。そのルーフ3は、通常時には、前縁
部がフロントピラー5,5の上端間を連結するフロント
クロスメンバ6に支持され、後縁部が車室2の後部に設
けられている門形のロールバー7(図2,3参照)に支
持される状態で、適宜のロック装置により車体4に固定
されて、車室2の上方を閉鎖するようにされている。そ
して、そのルーフ3を車体4から取り外すことによって
車室2の上方が開放されるようになっている。図2に示
されているように、車室2の後方には、上面がトランク
リッド8によって開閉されるトランクルーム9が設けら
れている。そのトランクリッド8の前端部下面にはヒン
ジアーム10が固着されており、そのヒンジアーム10
が、トランクルーム9の前壁をなすバルクヘッド11の
上部左右に固着されたヒンジブラケット12に回動可能
に連結されている。こうして、トランクリッド8は前端
側を中心として上下方向に回動可能とされ、上方に回動
させることによってトランクルーム9が開かれるように
なっている。
【0009】図2,3から明らかなように、トランクル
ーム9内にはルーフホルダ13が設けられている。図4
に示されているように、そのルーフホルダ13は円形断
面の棒状体からなる枠状のもので、その前端にはフック
14,14が取り付けられている。そして、そのフック
14が車体4側のヒンジブラケット12に設けられてい
る水平なヒンジピン15に係止され、それによって、ル
ーフホルダ13が上下方向に回動可能に支持されるよう
になっている。また、ルーフホルダ13の後端側中央に
は、ストライカを有するロック部材16が取り付けられ
ている。一方、トランクルーム9の後壁の中央部には、
その上部に、そのストライカと係合するラッチを備えた
ロック部材17が設けられている。これらストライカあ
るいはラッチを備えたロック部材16,17からなるロ
ック装置は通常のトランクリッドロック装置と同様のも
ので、ルーフホルダ13側のロック部材16を車体4側
のロック部材17に押し付けることによってストライカ
とラッチとが係合して自動的にロックされ、ロック部材
17の近傍に設けられているロック解除レバーなどを操
作することによってそのロックが解除されるようになっ
ている。こうして、ルーフホルダ13は、その前端側が
車体4に対して上下方向に回動可能に連結され、後端側
が車体4に対してロック可能とされている。そして、そ
の後端側を車体4にロックしたときには、トランクルー
ム9内の上部においてほぼ水平状態で固定されるように
なっている。
【0010】車体4から取り外されたルーフ3は、その
ルーフホルダ13上に載置されて保持されるようになっ
ている。したがって、この自動車1においては、トラン
クルーム9内のルーフホルダ13上がルーフ収納部とな
っている。ルーフホルダ13の後端部には、ロック部材
16の両側に、ルーフ3を保持した状態にあるときにも
把持し得る把持部18,18が設けられている。そし
て、その把持部18を手でつかんで引き上げることによ
り、ルーフホルダ13に保持されているルーフ3をその
ルーフホルダ13とともに上方に回動させて、トランク
ルーム9の上面を開放することができるようにされてい
る。図2に示されているように、ルーフホルダ13とト
ランクルーム9のフロアとの間には、そのようにルーフ
ホルダ13を回動させるときの操作力を補助するガスダ
ンパ19が設けられている。そのガスダンパ19は、ル
ーフホルダ13を上限まで回動させたとき、そのルーフ
ホルダ13をその位置で支える支持部材ともなってい
る。
【0011】また、図4に示されているように、ルーフ
ホルダ13の前端部には、中央側及び後側が開いた箱状
のカバー部材20,20が取り付けられている。そのカ
バー部材20,20は、ルーフホルダ13上にルーフ3
を保持させたとき、図3に示されているようにそのルー
フ3の前端の両隅部分を覆うものである。そのカバー部
材20は、ルーフ3とカバー部材20とが擦れたときに
もルーフ3の表面に傷が付くことのないようにするため
に、樹脂などの比較的軟質な材料によって形成されてい
る。なお、ルーフ3自体にも、その上面両隅部分に樹脂
製のカバーを取り付けておくようにすれば、ルーフ3の
傷付きは更に確実に防止されるようになる。図5(A)
に拡大して示されているように、カバー部材20の前壁
には、後方に向かって突出する固定ピン21とラバーブ
ロック22とが設けられている。また、そのカバー部材
20の底壁上面には、前後方向に延びる凸条23が設け
られている。一方、同図(B)に示されているように、
ルーフ3の前端面には、その固定ピン21が嵌合する係
止孔24とラバーブロック22が当接する受け部25と
が設けられている。そして、ルーフ3の下面には、カバ
ー部材20の凸条23に係合する突起26が設けられて
いる。こうして、ルーフ3をルーフホルダ13に保持さ
せるときには、ルーフ3下面の突起26をカバー部材2
0の凸条23に係合させ、それをガイドとしてルーフ3
を前方に滑動させることにより、カバー部材20の固定
ピン21がルーフ3前端面の係止孔24に嵌合されるよ
うになっている。また、そのときのルーフ3とカバー部
材20との衝突による衝撃は、カバー部材20のラバー
ブロック22がルーフ3の受け部25に当接することに
よって吸収されるようになっている。このようにして、
ルーフ3をルーフホルダ13に対して着脱するときのル
ーフ3の損傷は、そのルーフホルダ13に取り付けられ
ているカバー部材20によって防止されるようになって
いる。
【0012】更に、ルーフホルダ13の後端部には、そ
の左右両側に、前後方向に延びるロックピン27,27
が設けられている。図6に示されているように、そのロ
ックピン27の後端は、操作レバー28の一端に回動自
在に連結されている。その操作レバー28は、中間部に
おいて、ルーフホルダ13上に設けられた上下方向の固
定軸29のまわりに回動可能に支持されている。また、
図示されていないが、ルーフホルダ13上には、ロック
ピン27が左右方向に傾くことを防止する適宜のガイド
部材が設けられている。こうして、ロックピン27は、
ルーフホルダ13上の操作レバー28を後方に回動させ
ることによって前進し、前方に回動させることによって
後退するようにされている。一方、図6,7に示されて
いるように、ルーフ3の後端面には、そのロックピン2
7が嵌合される係止孔30が設けられている。ロックピ
ン27の先端にはラバーキャップ27aが取り付けられ
ており、操作レバー28の回動に伴うロックピン27の
左右方向の位置変動はそのラバーキャップ27aの変形
によって吸収されるようになっている。係止孔30は比
較的浅いもので、ロックピン27を前進させたときに
は、そのピン27の先端が係止孔30の底面に当接し、
ルーフ3が前方に向けて押圧されるようになっている。
【0013】図6に示されているように、操作レバー2
8の本体部は中空とされている。そして、操作レバー2
8の回動中心である固定軸29は、その中空部を貫通す
るようにされている。その固定軸29の操作レバー28
貫通部分には、その外周面から突出するラッチ歯31が
一体的に設けられている。一方、操作レバー28の内部
には、一端にそのラッチ歯31と噛み合うラチェット爪
32を備えたラチェットレバー33が設けられている。
そのラチェットレバー33は中間部が操作レバー28に
回動可能に支持されており、図示されていないスプリン
グによって常に図で反時計方向に回動するように付勢さ
れている。また、そのラチェットレバー33の一端は操
作レバー28の先端から突出するノブ34とされてい
る。こうして、操作レバー28を後方に回動させてロッ
クピン27をルーフ3の係止孔30に嵌合させたときに
は、ラチェットレバー33の爪32が固定軸29のラッ
チ歯31に自動的に噛み合い、図6に実線で示されてい
る状態となって、操作レバー28の前方への回動が阻止
されるようになっている。そして、ノブ34を操作して
ラチェットレバー33を時計方向に回動させることによ
り、その爪32が同図に二点鎖線で示されているように
ラッチ歯31から外れて、操作レバー28の前方への回
動が許容されるようになっている。また、操作レバー2
8を前方に回動させてロックピン27を後退させた状態
にあるときには、同図に一点鎖線で示されているよう
に、ラチェットレバー33の爪32はラッチ歯31の背
面に接触した状態で保持され、操作レバー28の回動が
いずれの方向にも許容されるようになっている。このよ
うに、操作レバー28の回動部には、ラッチ歯31とラ
チェット爪32とからなる解除可能なラチェット機構が
設けられ、そのラチェット機構によって、ロックピン2
7を前進させてルーフ3の係止孔30に嵌合させたと
き、そのロックピン27を後退させる方向への操作レバ
ー28の回動が不能となるようにされている。
【0014】次に、このように構成されたオープンルー
フ式自動車1における収納ルーフの固定装置の作用につ
いて説明する。通常は、図2に示されているように、ル
ーフ3は車体4に固定されて車室2の上方を覆う閉鎖状
態にあり、ルーフホルダ13はトランクルーム9内にお
いて後端側が車体4にロックされた状態で保持されてい
る。上述のようにルーフホルダ13は枠状のものとされ
ているので、その状態でもトランクルーム9内の荷物の
出し入れは可能である。また、操作レバー28は前方側
に回動されており、ロックピン27は後退位置で保持さ
れている。したがって、そのロックピン27が荷物の出
し入れの妨げとなることも防止される。
【0015】ルーフ3を開くときには、まず、トランク
リッド8のロック装置を解除する。次いで、ルーフ3を
車体4に固定しているロック装置を外し、図1に示され
ているように二人で両側からルーフ3を持ち上げて車体
4から取り外す。そして、トランクリッド8を開き、そ
のルーフ3をトランクルーム9内のルーフホルダ13上
に載置する。上述のようにロックピン27は後退位置に
あるので、ルーフ3はほぼ水平状態のままルーフホルダ
13上に載置することができる。そして、ルーフ3の前
端をルーフホルダ13に取り付けられているカバー部材
20の底壁上に載せ、ルーフ3下面の突起26をカバー
部材20の凸条23に係合させた状態で、ルーフ3を滑
らせて前方に移動させる。すると、前述したように、カ
バー部材20に設けられている固定ピン21がルーフ3
の前端面に設けられている係止孔24に嵌合する。こう
して、図3の状態となる。次いで、ルーフホルダ13の
後端部に設けられている操作レバー28を後方に回動さ
せる。すると、ロックピン27が前進し、そのピン27
の先端がルーフ3の後端面に設けられている係止孔30
に嵌合する。そして、そのロックピン27の前進によっ
て、ルーフ3が前方に向けて押圧され、カバー部材20
のラバーブロック22とロックピン27とにより前後か
ら挟み付けられた状態となる。したがって、ルーフ3の
前後方向の移動が規制される。また、ルーフホルダ13
に設けられている固定ピン21及びロックピン27がル
ーフ3の係止孔24,30に嵌合することにより、ルー
フ3の上下左右方向の移動も規制される。すなわち、ル
ーフ3がルーフホルダ13に固定される。そして、この
ように操作レバー28を後方に回動させてロックピン2
7を前進させていくと、ロックピン27が最も前方の位
置に達したところで、操作レバー28に設けられている
ラチェットレバー33の爪32が固定軸29のラッチ歯
31に噛み合い、操作レバー28の前方への回動が阻止
される状態となる。したがって、操作レバー28の誤操
作などによりロックピン27がルーフ3の係止孔30か
ら外れることが防止される。こうして、ルーフ3がルー
フホルダ13に固定された状態で保持されるようにな
る。そのルーフホルダ13は車体4に対してロックされ
ている。したがって、ルーフ3が車体4に固定されたこ
とになる。そして、トランクリッド8を閉じれば、ルー
フ3はトランクルーム9内のルーフ収納部に収納された
状態となり、自動車1は走行可能となる。
【0016】このように、ルーフ3を開放して走行する
ときには、そのルーフ3はトランクルーム9内の上部に
収納される。そのために、そのルーフ3によってトラン
クルーム9の上面が塞がれる。そこで、トランクルーム
9内に荷物を出し入れするときには、まず、トランクリ
ッド8を開き、ロック位置にあるルーフホルダ13の把
持部18,18を手でつかむ。そして、その手でロック
解除レバー等を操作し、ロック部材16,17間のロッ
クを解除する。次いで、ルーフホルダ13を引き上げ
る。ルーフホルダ13の後端側を引き上げると、そのル
ーフホルダ13は、ルーフ3を保持したまま、その前端
のフック14が係止されているヒンジピン15を中心と
して上方に回動する。その場合、ルーフホルダ13には
ガスダンパ19によって上向きの力が加えられているの
で、その回動に要する力は小さい。したがって、ルーフ
3を保持した状態でも、ルーフホルダ13は軽く上昇さ
せることができる。そして、図8に示されているように
ルーフホルダ13を最も上方まで回動させると、そのル
ーフホルダ13はガスダンパ19によって支えられるよ
うになる。したがって、ルーフホルダ13から手を離す
ことができる。こうして、トランクルーム9が開放さ
れ、そのトランクルーム9内に荷物を収納したりその荷
物を取り出したりすることが可能となる。荷物の出し入
れが終ると、ルーフホルダ13の把持部18をつかんで
引き下ろし、押さえ付ける。すると、そのルーフホルダ
13の後端部に取り付けられているロック部材16が車
体4側のロック部材17に係合し、ルーフホルダ13の
後端側が車体4に対してロックされる。したがって、ル
ーフ3が車体4に固定されることになり、トランクリッ
ド8を閉じるのみで走行可能となる。
【0017】トランクルーム9内に収納されているルー
フ3を車体4に取り付けるときには、まず、トランクリ
ッド8を開き、操作レバー28を握ってその手で操作レ
バー28の先端のノブ34を後方に移動させる。する
と、前述したようにラチェットレバー33の爪32がラ
ッチ歯31から外れ、操作レバー28の前方回動が許容
されるようになる。そこで、その状態のまま操作レバー
28を前方に回動させ、ロックピン27を後退させる。
それによって、ロックピン27がルーフ3後端面の係止
孔30から抜け、ルーフ3の後端側の固定が解除され
る。次いで、そのルーフ3を後方へ移動させる。する
と、ルーフ3はカバー部材20から外れ、その前端側の
固定も解除される。このようにして、ルーフ3とルーフ
ホルダ13との固定が解除される。そこで、そのルーフ
3をトランクルーム9内から取り出し、その前縁部を車
体4のフロントクロスメンバ6に固定するとともに、後
縁部をロールバー7に固定する。こうして、ルーフ3の
車体4への取り付けが完了し、自動車1は車室2の上方
が覆われた状態となる。
【0018】このように、このオープンルーフ式自動車
1においては、ルーフ3の収納時、そのルーフ3は、前
後の端面に設けられている係止孔24,30にピン2
1,27を嵌合させることによって車体4に固定され
る。したがって、その固定のためにルーフ3を上下から
挟み付ける必要がなくなり、ルーフ3の上面や、その下
面に設けられているルーフライニングあるいはシール部
材などに傷が付くことが防止される。ルーフ3が車体4
に取り付けられているときには、そのルーフ3の前後の
端面は車体4によって覆われるので、その端面に多少の
傷が付いても問題となることはない。また、ルーフ3の
水平移動とロックピン27の進退とによってそれら係止
孔24,30とピン21,27との嵌合が行われるの
で、その固定作業も容易である。そして、上記実施例の
ように、ルーフ3が車体4から取り外されて収納されて
いるときには、ロックピン27を進退させる操作レバー
28の前方への回動が規制されるようにすることによ
り、操作レバー28の誤操作や車体振動などによってロ
ックピン27がルーフ3の係止孔30から抜けるような
ことが防止される。したがって、ルーフ3は確実に固定
された状態で保持されるようになる。
【0019】なお、上記実施例においては、ルーフ3の
収納時にもトランクルーム9が使用されるようにするた
めに、そのルーフ3を上下回動可能なルーフホルダ13
に固定するものとしているが、ルーフ3がトランクルー
ム9に比べて十分に小さい場合や、従来のようにルーフ
3の収納時にはトランクルーム9を使用することができ
なくなってもよい場合などには、そのようなルーフホル
ダ13を用いる必要はない。その場合には、固定ピン2
1及びロックピン27は車体4に直接取り付けられる。
また、ルーフ3はトランクルーム9内に収納されなけれ
ばならないものではなく、例えばトランクリッド8上に
載置固定されるようにすることもできる。そのような場
合にも、ルーフホルダ13は不要となる。更に、上記実
施例においては、ルーフ3の係止孔24,30を前端面
及び後端面に設けるものとしているが、ルーフ3の左右
の側面に余裕のある場合には、その側面にそれぞれ係止
孔を設けるようにすることもできる。その場合には、固
定ピン21及びロックピン27も左右方向に設けられ
る。また、本考案は、上記実施例のようなタルガルーフ
車に限らず、ルーフの左右両側部分のみが取り外される
Tルーフ車などにも適用することができる。
【0020】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、ルーフの互いに対向する端面にそれぞれ係止
孔を設け、車体のルーフ収納部に、それらの係止孔に嵌
合する固定ピンと進退可能なロックピンとを設けるよう
にしているので、ルーフを上下から押さえ付けることな
く、そのルーフをルーフ収納部において車体に固定する
ことができる。したがって、ルーフの上面や下面に傷が
付くことを防止することができる。そして、係止孔にピ
ンを嵌合させればよいので、そのルーフの固定作業も容
易に行うことができる。また、ルーフにはその端面に係
止孔を設けるのみでよいので、その形状等を変える必要
がない。したがって、ルーフの開放時あるいは閉鎖時の
いずれにおいても、自動車の外観が損なわるようなこと
はない。更に、ロックピンがルーフの係止孔に嵌合して
いるとき、そのロックピンを進退させる操作レバーの回
動が規制されるようにすることにより、走行時の車体振
動や操作レバーの誤操作などによってロックピンがその
係止孔から抜けることを防止することができる。したが
って、ルーフが固定された状態で確実に保持されるよう
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による収納ルーフの固定装置を備えたオ
ープンルーフ式自動車を示す概略斜視図である。
【図2】その自動車のトランクルーム部分の縦断側面図
である。
【図3】その自動車のトランクルーム内にルーフを収納
した状態を示す斜視図である。
【図4】そのトランクルーム内に設けられているルーフ
ホルダの斜視図である。
【図5】(A)はそのルーフホルダに取り付けられてい
るカバー部材の要部を拡大して示す斜視図であり、
(B)はそのカバー部材に対向するルーフの前端面部分
を示す斜視図である。
【図6】そのルーフホルダの後端側とルーフとをロック
するロック機構を示す切り欠き平面図である。
【図7】そのロック機構の外観を示す斜視図である。
【図8】そのルーフホルダにルーフを保持させておきな
がらトランクルームを使用するときの状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 オープンルーフ式自動車 2 車室 3 ルーフ 4 車体 8 トランクリッド 9 トランクルーム 13 ルーフホルダ(ルーフ収納部) 20 カバー部材 21 固定ピン 24 係止孔 27 ロックピン 28 操作レバー 29 固定軸 30 係止孔 31 ラッチ歯 32 ラチェット爪 33 ラチェットレバー 34 ノブ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室上方を覆うルーフが着脱可能とされ
    るとともに、取り外したルーフを収納するルーフ収納部
    が設けられているオープンルーフ式自動車において;前
    記ルーフの互いに対向する端面にそれぞれ係止孔が設け
    られており、 前記ルーフ収納部に、前記ルーフの一方の端面に設けら
    れている係止孔に嵌合する固定ピンと、前進させること
    により前記ルーフの他方の端面に設けられている係止孔
    に嵌合するとともにそのルーフを前記固定ピン側に向け
    て押圧する進退可能なロックピンとが設けられているこ
    とを特徴とする、 オープンルーフ式自動車における収納ルーフの固定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ロックピンが操作レバーの回動によ
    って進退するようにされており、 その操作レバーの回動部に、前記ロックピンを前進させ
    て前記ルーフの係止孔に嵌合させたとき、そのロックピ
    ンを後退させる方向への前記操作レバーの回動を不能に
    する解除可能なラチェット機構が設けられていることを
    特徴とする、 請求項1記載の収納ルーフの固定装置。
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