JP2584617B2 - 自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置 - Google Patents
自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置Info
- Publication number
- JP2584617B2 JP2584617B2 JP61114204A JP11420486A JP2584617B2 JP 2584617 B2 JP2584617 B2 JP 2584617B2 JP 61114204 A JP61114204 A JP 61114204A JP 11420486 A JP11420486 A JP 11420486A JP 2584617 B2 JP2584617 B2 JP 2584617B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear ratio
- continuously variable
- braking
- control
- automatic transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
Description
この発明は走行状態に応じて変速比を制御する自動二
輪車用無段自動変速機の走行制御装置に関する。
輪車用無段自動変速機の走行制御装置に関する。
車両には、例えば、 (i)内燃機関の動力伝達系に無段自動変速機を設け、
この無段自動変速機の変速比を走行状態に応じて制御し
て、内燃機関の効率的な運転を可能にし、燃費の改善を
図るものがあり、また、 (ii)車両のエンジンの回転を無段変速機にて無段階的
に減速して駆動輪に伝達するとともに、前記無段変速機
の入力軸及び出力軸の変速比を変化させることにより車
両のエンジンブレーキの効力を調節する車両用無段変速
機の速度比制御装置であって、車両のアクセル操作を検
出するアクセル操作検出手段と、車両のブレーキ操作を
検出するブレーキ操作検出手段と、車両のアクセル操作
が解かれかる車両のブレーキが操作されたときから車両
のアクセルが再び操作されるときまでエンジンブレーキ
の効力を調節するための速度比制御を実行する速度比制
御手段とを備え、かつ該速度比制御手段に、目標回転速
度決定手段、目標回転速度補正手段、補正制御手段、補
正増分修正手段、速度比変化速度調節手段等を含ませる
ことにより、予め定められた関係から車両の速度、ブリ
ーキの操作量、ブリーキ操作時の車両の速度の変化等に
応じて、無段変速機の入力軸及び出力軸の変速比の変化
のさせ方を調整するようにしたものが提案(特開昭61−
41072号公報参照)されている。
この無段自動変速機の変速比を走行状態に応じて制御し
て、内燃機関の効率的な運転を可能にし、燃費の改善を
図るものがあり、また、 (ii)車両のエンジンの回転を無段変速機にて無段階的
に減速して駆動輪に伝達するとともに、前記無段変速機
の入力軸及び出力軸の変速比を変化させることにより車
両のエンジンブレーキの効力を調節する車両用無段変速
機の速度比制御装置であって、車両のアクセル操作を検
出するアクセル操作検出手段と、車両のブレーキ操作を
検出するブレーキ操作検出手段と、車両のアクセル操作
が解かれかる車両のブレーキが操作されたときから車両
のアクセルが再び操作されるときまでエンジンブレーキ
の効力を調節するための速度比制御を実行する速度比制
御手段とを備え、かつ該速度比制御手段に、目標回転速
度決定手段、目標回転速度補正手段、補正制御手段、補
正増分修正手段、速度比変化速度調節手段等を含ませる
ことにより、予め定められた関係から車両の速度、ブリ
ーキの操作量、ブリーキ操作時の車両の速度の変化等に
応じて、無段変速機の入力軸及び出力軸の変速比の変化
のさせ方を調整するようにしたものが提案(特開昭61−
41072号公報参照)されている。
前記(i)の無段自動変速機を備えた車両は、変速比
の制御が車速情報とアクセル開度情報との走行状態に応
じて行なわれ、ブレーキの操作情報を変速比を制御する
入力要素の一つとして採用していない。そのため、エン
ジンブレーキを効かせようとすると、手動操作で無段自
動変速機の変速比をシフトダウン方向に変更するしかな
く、操作が面倒である。 前記(ii)の車両用無段変速機の速度比制御装置は、
予め定けられた関係から車両の速度、車両のアクセルの
操作量、車両のブリーキの操作量、ブリーキ操作時の車
両の速度変化等に応じた速度比の調整を行なうため、速
度比制御手段に目標回転速度決定手段、目標回転速度補
正手段、補正制御手段、補正増分修正手段、速度比変化
速度調節手段等を含ませる必要があって、速度比制御装
置の構成が複雑なものになり、自動二輪車用無段自動変
速機の走行制御装置としては採用できない欠点がある。 この発明の解決しようとする課題は、従来技術の上述
のような欠点を有しない自動二輪車用無段自動変速機の
走行制御装置を提供すること、換言すると、ブレーキの
操作情報を変速比の制御情報として用い、車速が低下し
てもエンジンブレーキを十分に効かすことができ、かつ
車両の走行状態及び制動状態に応じた変速比の制御を有
効に行い得る簡単な構成の自動二輪車用無段自動変速機
の走行制御装置を提供することにある。
の制御が車速情報とアクセル開度情報との走行状態に応
じて行なわれ、ブレーキの操作情報を変速比を制御する
入力要素の一つとして採用していない。そのため、エン
ジンブレーキを効かせようとすると、手動操作で無段自
動変速機の変速比をシフトダウン方向に変更するしかな
く、操作が面倒である。 前記(ii)の車両用無段変速機の速度比制御装置は、
予め定けられた関係から車両の速度、車両のアクセルの
操作量、車両のブリーキの操作量、ブリーキ操作時の車
両の速度変化等に応じた速度比の調整を行なうため、速
度比制御手段に目標回転速度決定手段、目標回転速度補
正手段、補正制御手段、補正増分修正手段、速度比変化
速度調節手段等を含ませる必要があって、速度比制御装
置の構成が複雑なものになり、自動二輪車用無段自動変
速機の走行制御装置としては採用できない欠点がある。 この発明の解決しようとする課題は、従来技術の上述
のような欠点を有しない自動二輪車用無段自動変速機の
走行制御装置を提供すること、換言すると、ブレーキの
操作情報を変速比の制御情報として用い、車速が低下し
てもエンジンブレーキを十分に効かすことができ、かつ
車両の走行状態及び制動状態に応じた変速比の制御を有
効に行い得る簡単な構成の自動二輪車用無段自動変速機
の走行制御装置を提供することにある。
この発明は、前記課題を解決するための手段として、
次の発明の構成を採用するものである。 この発明の構成は、内燃機関の出力軸の回転をクラッ
チを介さないで無段自動変速機に伝えて変速し、前記無
段自動変速機の出力軸の回転を自動クラッチを介して駆
動輪へ伝達し、前記無段自動変速機の実変速比を検出
し、目標変速比演算手段にて車両の走行状態に応じて目
標変速比を決定し、変速比制御手段にて実変速比が目標
変速比に一致するように変速機駆動手段を制御して変速
比の制御を行う自動二輪車用無段自動変速機の走行制御
装置において、前記車両の制動装置が設けられ、この制
動装置のブレーキングを検出するブレーキ検出手段とブ
レーキング時間を判断するブレーキング時間判断手段と
が設けられ、前記ブレーキング時間判断手段は、ブレー
キング時間が所定時間以上のとき制御信号を発するよう
に構成され、かつ前記変速比制御手段は、これに前記制
御信号が入力されると、この時の制御目標となる変速比
を目標変速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定さ
れるこの時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけ
シフトダウン方向に変更した値に設定し、変速機駆動手
段の制御を行うように構成されていることを特徴とする
自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置にある。
次の発明の構成を採用するものである。 この発明の構成は、内燃機関の出力軸の回転をクラッ
チを介さないで無段自動変速機に伝えて変速し、前記無
段自動変速機の出力軸の回転を自動クラッチを介して駆
動輪へ伝達し、前記無段自動変速機の実変速比を検出
し、目標変速比演算手段にて車両の走行状態に応じて目
標変速比を決定し、変速比制御手段にて実変速比が目標
変速比に一致するように変速機駆動手段を制御して変速
比の制御を行う自動二輪車用無段自動変速機の走行制御
装置において、前記車両の制動装置が設けられ、この制
動装置のブレーキングを検出するブレーキ検出手段とブ
レーキング時間を判断するブレーキング時間判断手段と
が設けられ、前記ブレーキング時間判断手段は、ブレー
キング時間が所定時間以上のとき制御信号を発するよう
に構成され、かつ前記変速比制御手段は、これに前記制
御信号が入力されると、この時の制御目標となる変速比
を目標変速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定さ
れるこの時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけ
シフトダウン方向に変更した値に設定し、変速機駆動手
段の制御を行うように構成されていることを特徴とする
自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置にある。
この発明の自動二輪車用無段変速機の走行制御装置
は、ブレーキ検出手段で制動装置のブレーキング時間を
検出し、このブレーキング時間をブレーキング時間判断
手段で判断し、ブレーキング時間が所定時間以上である
とき、このブレーキング時間判断手段が制御信号を発
し、この制御信号が変速比制御手段に入力されると、変
速比制御手段が、その時の制御目標となる変速値を目標
変速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定されるそ
の時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフト
ダウン方向に変更した値に設定し、変速比が前記制御目
標となる変速比に一致するように変速機駆動手段を制御
して、変速比の制御を行うから、有効的にエンジンブレ
ーキを効かせることができる。 内燃機関の出力軸の回転をクラッチを介さないで無段
自動変速機に伝えて変速し、前記無段自動変速機の出力
軸の回転を自動クラッチを介して駆動輪へ伝達するよう
になっている自動二輪車用無段自動変速機においては、
最大減速比で発進させるため、クラッチインの自動クラ
ッチの入力軸の回転数をクラッチインの内燃機関の回転
数よりもかなり低く設定している。このため、車両の減
速により、内燃機関の回転数が下がっても、自動クラッ
チの入力軸の回転数は比較的に高く、自動クラッチが切
れにくい状態にあり、低い車速の状態までエンジンブレ
ーキが効くことになる。しかし、上記の状態で、無段自
動変速機の変速比が小さく、エンジンブレーキが不足し
ている場合には、ブレーキング時間が長くなるが、この
場合に、この発明の走行制御装置では、ブレーキング時
間をブレーキ検出手段で検出し、この長いブレーキング
時間をブレーキング時間判断手段で判断し、無段自動変
速機のこの時の制御目標となる変速比を目標変速比演算
手段で車両の走行状態に応じて決定されるこの時の目標
変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフトダウン方向
に変更した値に設定し、変速比が前記制御目標となる変
速比に一致するように変速機駆動手段を制御して、変速
比の制御を行うから、十分なエンジンブレーキが得られ
る。
は、ブレーキ検出手段で制動装置のブレーキング時間を
検出し、このブレーキング時間をブレーキング時間判断
手段で判断し、ブレーキング時間が所定時間以上である
とき、このブレーキング時間判断手段が制御信号を発
し、この制御信号が変速比制御手段に入力されると、変
速比制御手段が、その時の制御目標となる変速値を目標
変速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定されるそ
の時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフト
ダウン方向に変更した値に設定し、変速比が前記制御目
標となる変速比に一致するように変速機駆動手段を制御
して、変速比の制御を行うから、有効的にエンジンブレ
ーキを効かせることができる。 内燃機関の出力軸の回転をクラッチを介さないで無段
自動変速機に伝えて変速し、前記無段自動変速機の出力
軸の回転を自動クラッチを介して駆動輪へ伝達するよう
になっている自動二輪車用無段自動変速機においては、
最大減速比で発進させるため、クラッチインの自動クラ
ッチの入力軸の回転数をクラッチインの内燃機関の回転
数よりもかなり低く設定している。このため、車両の減
速により、内燃機関の回転数が下がっても、自動クラッ
チの入力軸の回転数は比較的に高く、自動クラッチが切
れにくい状態にあり、低い車速の状態までエンジンブレ
ーキが効くことになる。しかし、上記の状態で、無段自
動変速機の変速比が小さく、エンジンブレーキが不足し
ている場合には、ブレーキング時間が長くなるが、この
場合に、この発明の走行制御装置では、ブレーキング時
間をブレーキ検出手段で検出し、この長いブレーキング
時間をブレーキング時間判断手段で判断し、無段自動変
速機のこの時の制御目標となる変速比を目標変速比演算
手段で車両の走行状態に応じて決定されるこの時の目標
変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフトダウン方向
に変更した値に設定し、変速比が前記制御目標となる変
速比に一致するように変速機駆動手段を制御して、変速
比の制御を行うから、十分なエンジンブレーキが得られ
る。
この発明の一実施例を第1図〜第5図を使って詳細に
説明する。 第1図はこの発明の基本構成を示すブロック図であ
る。第1図の符号1は車両の走行速度を駆動輪である後
輪の回転から検出する車速検出手段、2は内燃機関の燃
料供給量を調節するスロットルの開度を検出するスロッ
トル開度検出手段、3は車両の駆動輪である後輪の車軸
の制動装置のブレーキングを検出するブレーキ検出手段
である。 車速検出手段1から得られた車速情報と、スロットル
開度検出手段2から得られたスロットル開度情報は、目
標変速比演算手段4に入力される。この目標変速比演算
手段4では、これらの情報に基づいて制御目標の変速
比、すなわち、目標変速比を演算する。 目標変速比演算手段4の演算結果は変速比制御手段5
へ入力される。変速比制御手段5では、変速機駆動手段
6の現在の制御位置から目標変速比が得られる目標制御
位置を演算し、目標制御位置を得るための変速比制御手
段5からの駆動信号に基づいて、変速機駆動手段6を駆
動して、無段自動変速機の変速比を所定の走行状態に応
じて制御する。 ブレーキ検出手段3の検出信号はブレーキング時間判
断手段7に入力される。ブレーキング時間判断手段7
は、ブレーキング時間が所定時間以上になると制御信号
を出力し、この制御信号は変速比制御手段5に入力す
る。 変速比制御手段5は、上記制御信号が入力すると、そ
の時の変速比が目標変速比演算手段4でスロットル開度
情報と車速情報とから演算される最適の変速比(すなわ
ち、目標変速比)よりシフトダウン方向に、すなわち、
変速機駆動手段6の制御位置をロー側へ移動させる駆動
信号を出力するように構成され、変速機駆動手段6が前
記のロー側へ移動させる駆動信号に基づいて無段自動変
速機を制御するようになっている。 したがって、ライダーのアクセル操作によるスロット
ル開度情報に加え、ブレーキ操作情報が変速比の制御入
力となり、これにより制動装置の制動を補助するエンジ
ンブレーキがかかり、制動操作が容易になり、より一層
の走行条件に応じた変速比の制御が可能になる。 第2図〜第5図は、この発明を自動二輪車のトロイダ
ル形無段自動変速機に適用したさらに具体的な実施例を
示すものである。 第2図において、符号の20は、スクータ型の自動二輪
車で、車体の前側には前輪21がフロントフォーク22を介
して懸架されている。この前輪21はハンドル23によって
操縦され、ハンドル23の左側にはブレーキレバー24が設
けられている。 車体の後側には駆動輪である後輪25が、内燃機関26を
含むパワーユニット27の車軸28を介して回動可能に支持
されている。パワーユニット27の前側がブラケット29を
介して後側は図示されていないサスペンションを介して
車体フレーム30にそれぞれ支持されている。 パワーユニット27の後側に制動装置31が設けられ、こ
の制動装置31には機会式ドラムブレーキが用いられ、こ
の制動装置31の操作レバー32を前記ブレーキレバー24で
操作し、車軸28に固定された図示されていないブレーキ
ドラムを制動するようになっている。 内燃機関26には、第3図に示すように、クランク軸33
の一端部にワンウエイクラッチ34が設けられ、このワン
ウエイクラッチ34はスタータモータ35と連結軸36を介し
て連結されている。クランク軸33の先端部には、トロイ
ダル形の無段自動変速機37が配設され、そのハウジング
38内にはクランク軸33と接続される入力軸39と、この入
力軸39に遊合される出力軸40が回動可能に軸支されてい
る。 入力軸39には、カムプレート41が一体回転可能に配置
され、コロ42を介して入力ディスク43に動力が伝達され
る。入力ディスク43は入力軸39に遊合され、この入力デ
ィスク43に対向して出力ディスク44が配設されている。 出力ディスク44は入力軸39に遊合した出力軸40に設け
られ、出力ディスク44と入力ディスク43には対向させて
回転曲面44a,43aが形成され、回転曲面44a,43a間に1対
のパワーローラ45が配設されている。出力軸40には出力
ギヤ46が圧入され、この出力ギヤ46は中間軸47のギヤ48
と噛合している。 パワーローラ45は、回転曲面44a,43aに相対して係合
するトロイダル状凸面を有し、それぞれローラ軸を介し
てトラニオン49に回動可能に軸支され、入力ディスク22
からの動力を出力ディスク23に伝達するとともに、両デ
ィスク43,44の回転比、すなわち、変速比を制御する。 トラニオン49は、僅かに鉛直方向(第3図において紙
面と直交する方向)に移動可能に、ハウジング38に支持
されている。トラニオン49が鉛直方向に少量移動する
と、パワーローラ45が鉛直方向に偏位するので、周知の
自動変速作用が生じて、所望の変速比が得られるように
なっている。 トラニオン49の鉛直方向の移動は、第4図に示す変速
機駆動手段6によって行なわれ、変速機駆動手段6を構
成する回転軸50は、入力軸39と平行に配置され、この回
転軸50上を螺動するガイド51には、トラニオン49がリン
ク52及びナット部材53を介して連結されている。回転軸
50の端部に設けられたホイールギヤ54は、サーボモータ
55のウオームギヤ56と噛合し、サーボモータ55の駆動に
より、ガイド51が回転軸50上を移動して、トラニオン49
を正逆転方向に回転するようになっている。 サーボモータ55は、第1図に示す変速比制御手段5か
ら発せられる駆動信号によって駆動される。目標変速比
演算手段4は、駆動輪である後輪25の車軸に設けられた
車速検出手段1からの車速情報を、スロットルに設けら
れたスロットル開度検出手段2からのスロットル開度情
報とが入力され、これらの情報に基づいて目標変速比が
演算され、変速比制御手段5に、目標変速比演算手段4
の演算結果だある目標変速比が入力され、変速位置を目
標変速比が得られる位置にする駆動信号が出力される。 さらに、変速比制御手段5は、ブレーキング時間判断
手段7からの制御信号でも制御される。このブレーキン
グ時間判断手段7にはブレーキレバー24の操作を検出す
るブレーキ検出手段3の検出信号が入力される。 前記中間軸47には出力プーリ57がキー係合され、ベル
ト58を介して自動クラッチ59の入力プーリ60と連結され
ている。この自動クラッチ59は、そのクラッチ軸61に入
力プーリ60を遊合させ、この入力プーリ60にクラッチセ
ンタ62を一体回転可能に設け、その外側にクラッチアウ
タ63をクラッチ軸61と一体回転可能に設けて、構成され
ている。クラッチセンタ62が一定回転数以上で回転する
と、遠心ローラ64が径方向の外方へ移動してクラッチ板
65,66を摺接させ、クラッチセンタ62とクラッチアウタ6
3とが遠心ローラ64及びクラッチ板65,66を介して一体化
され、クラッチ接続(クラッチイン)の状態になり、ク
ラッチ軸61が回転し、車軸24に駆動力が伝達される。 第3図において、自動クラッチ59の右側半分は遠心ロ
ーラ64が径方向の外方へ移動したクラッチ接続状態を、
左側半分は遠心ローラ64が径方向の内方に位置するクラ
ッチ切断状態を示している。、 次に、実施例の作動を第5図の制御フローチャートに
基づいて説明する。 ステップaにおいて、車速検出手段1で後輪25の回転
から車速情報を得る車速処理を行ない、ステップbにお
いて、スロットル開度検出手段2で内燃機関26の燃料供
給量を調整するスロットルの作動からスロットル開度情
報を得るスロットル開度処理を行ない、それぞれの情報
を読み込まれる。 そして、ステップcにおいて、目標変速比演算手段4
で、ステップa、bで得られた車速情報とスロットル開
度情報から制御の目標変速比(すなわち、最適の変速
比)を演算する。 ついで、ステップdにおいて、ブレーキ検出手段3で
ブレーキレバー24の操作によるブレーキング時間を検出
し、ブレーキ検出手段3で検出される検出信号をブレー
キング時間判断手段7に入力する。 ステップeにおいて、ブレーキング時間判断手段7に
てブレーキングが所定時間行なわれているか否かを判断
する。 ステップfにおいて、ブレーキングが所定時間以上行
なわれていると、ステップaで得た車速情報とステップ
bで得たスロットル開度情報とから目標変速比演算手段
4で決定されるこの時の最適の変速比より、ある一定量
だけロー側の変速位置になるように制御する。すなわ
ち、この時の制御目標となる変速比を前記最適の変速比
(目標変速比)よりもエンジンブレーキ分だけシフトダ
ウン方向に変更した値に設定して、エンジンブレーキを
効かせ得るようにする。 ステップg、hにおいて、ステップfの演算で得られ
た結果に基づいて、変速機駆動手段6でサーボモータ55
を制御して、無段自動変速機37の変速比を制御する。 ステップdにおいて、ブレーキングが行なわれていな
い場合は、ステップgへジャンプする。また、ステップ
eにおいて、ブレーキングが所定時間以下しか行なわれ
ていない場合、すなわち、例えば、ブレーキングが2〜
3秒である場合には後続車への注意信号等と判断して、
ステップgへジャンプして、エンジンブレーキをかけな
い。 このように、ライダーで手動でブレーキ操作を一定時
間以上行なうと、このブレーキの操作情報が無段自動変
速機37の制御入力情報となり、変速比がエンジンブレー
キ分だけシフトダウン方向に変更され、自動的にエンジ
ンブレーキがかかるため、制動操作が容易になるととも
に、より走行条件に応じた変速比の制御が可能になる。 自動クラッチを無段自動変速機の入力側に配して、自
動クラッチの入力軸を内燃機関のクランク軸に連結した
ものでは、車両の減速により、内燃機関の実際の回転数
がクラッチインの自動クラッチの入力軸の回転数よりも
低くなると、自動クラッチが切れてしまい、この状態で
は無段自動変速機の変速比をシフトダウン方向に変更し
ても、エンジンブレーキを効かせることは全くできな
い。 実施例のもとは、自動クラッチ59を無段自動変速機37
の出力側に設けたものであり、最大減速比で発進させる
ようになっているため、クラッチインの自動クラッチ59
のクラッチセンサ62の回転数はクラッチインの内燃機関
20の回転数よりもかなり低く設定されている。そのた
め、車両の減速により、内燃機関20の回転数が下がって
も、クラッチ軸61の回転数は比較的高く、自動クラッチ
59が切れにくい状態にあり、低い車速の状態までエンジ
ンブレーキが効くことになる。 しかし、上記の状態では、無段自動変速機の変速比が
小さく、エンジンブレーキが不足している場合には、ブ
レーキキング時間が長くなるが、この場合に、ブレーキ
キングをブレーキ検出手段3で検出し、この長いブレー
キング時間をブレーキング時間判断手段7で判断し、無
段自動変速機37のこの時の制御目標となる変速比を目標
変速比演算手段7で車両の走行状態に応じて決定される
この時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフ
トダウン方向に変更した値に設定し、実変速比が前記制
御目標となる変速比に一致するように変速機駆動手段6
を制御して、変速比の制御を行うから、十分なエンジン
ブレーキが得られる。 実施例では、自動クラッチとして、摩擦式自動遠心ク
ラッチを使用したが、クラッチの入力軸(実施例ではク
ラッチセンタ62)の回転数が一定回転数以上になったと
き自動的にクラッチの入力軸の回転をクラッチの出力軸
(実施例ではクラッチ軸61)に伝達できるものならどの
ような構成のものでも使用できる。 なお、実施例では、無段自動変速機として、トロイダ
ル形無段変速機を使う例を説明したが、他の形式の無段
自動変速機を使ってもよい。
説明する。 第1図はこの発明の基本構成を示すブロック図であ
る。第1図の符号1は車両の走行速度を駆動輪である後
輪の回転から検出する車速検出手段、2は内燃機関の燃
料供給量を調節するスロットルの開度を検出するスロッ
トル開度検出手段、3は車両の駆動輪である後輪の車軸
の制動装置のブレーキングを検出するブレーキ検出手段
である。 車速検出手段1から得られた車速情報と、スロットル
開度検出手段2から得られたスロットル開度情報は、目
標変速比演算手段4に入力される。この目標変速比演算
手段4では、これらの情報に基づいて制御目標の変速
比、すなわち、目標変速比を演算する。 目標変速比演算手段4の演算結果は変速比制御手段5
へ入力される。変速比制御手段5では、変速機駆動手段
6の現在の制御位置から目標変速比が得られる目標制御
位置を演算し、目標制御位置を得るための変速比制御手
段5からの駆動信号に基づいて、変速機駆動手段6を駆
動して、無段自動変速機の変速比を所定の走行状態に応
じて制御する。 ブレーキ検出手段3の検出信号はブレーキング時間判
断手段7に入力される。ブレーキング時間判断手段7
は、ブレーキング時間が所定時間以上になると制御信号
を出力し、この制御信号は変速比制御手段5に入力す
る。 変速比制御手段5は、上記制御信号が入力すると、そ
の時の変速比が目標変速比演算手段4でスロットル開度
情報と車速情報とから演算される最適の変速比(すなわ
ち、目標変速比)よりシフトダウン方向に、すなわち、
変速機駆動手段6の制御位置をロー側へ移動させる駆動
信号を出力するように構成され、変速機駆動手段6が前
記のロー側へ移動させる駆動信号に基づいて無段自動変
速機を制御するようになっている。 したがって、ライダーのアクセル操作によるスロット
ル開度情報に加え、ブレーキ操作情報が変速比の制御入
力となり、これにより制動装置の制動を補助するエンジ
ンブレーキがかかり、制動操作が容易になり、より一層
の走行条件に応じた変速比の制御が可能になる。 第2図〜第5図は、この発明を自動二輪車のトロイダ
ル形無段自動変速機に適用したさらに具体的な実施例を
示すものである。 第2図において、符号の20は、スクータ型の自動二輪
車で、車体の前側には前輪21がフロントフォーク22を介
して懸架されている。この前輪21はハンドル23によって
操縦され、ハンドル23の左側にはブレーキレバー24が設
けられている。 車体の後側には駆動輪である後輪25が、内燃機関26を
含むパワーユニット27の車軸28を介して回動可能に支持
されている。パワーユニット27の前側がブラケット29を
介して後側は図示されていないサスペンションを介して
車体フレーム30にそれぞれ支持されている。 パワーユニット27の後側に制動装置31が設けられ、こ
の制動装置31には機会式ドラムブレーキが用いられ、こ
の制動装置31の操作レバー32を前記ブレーキレバー24で
操作し、車軸28に固定された図示されていないブレーキ
ドラムを制動するようになっている。 内燃機関26には、第3図に示すように、クランク軸33
の一端部にワンウエイクラッチ34が設けられ、このワン
ウエイクラッチ34はスタータモータ35と連結軸36を介し
て連結されている。クランク軸33の先端部には、トロイ
ダル形の無段自動変速機37が配設され、そのハウジング
38内にはクランク軸33と接続される入力軸39と、この入
力軸39に遊合される出力軸40が回動可能に軸支されてい
る。 入力軸39には、カムプレート41が一体回転可能に配置
され、コロ42を介して入力ディスク43に動力が伝達され
る。入力ディスク43は入力軸39に遊合され、この入力デ
ィスク43に対向して出力ディスク44が配設されている。 出力ディスク44は入力軸39に遊合した出力軸40に設け
られ、出力ディスク44と入力ディスク43には対向させて
回転曲面44a,43aが形成され、回転曲面44a,43a間に1対
のパワーローラ45が配設されている。出力軸40には出力
ギヤ46が圧入され、この出力ギヤ46は中間軸47のギヤ48
と噛合している。 パワーローラ45は、回転曲面44a,43aに相対して係合
するトロイダル状凸面を有し、それぞれローラ軸を介し
てトラニオン49に回動可能に軸支され、入力ディスク22
からの動力を出力ディスク23に伝達するとともに、両デ
ィスク43,44の回転比、すなわち、変速比を制御する。 トラニオン49は、僅かに鉛直方向(第3図において紙
面と直交する方向)に移動可能に、ハウジング38に支持
されている。トラニオン49が鉛直方向に少量移動する
と、パワーローラ45が鉛直方向に偏位するので、周知の
自動変速作用が生じて、所望の変速比が得られるように
なっている。 トラニオン49の鉛直方向の移動は、第4図に示す変速
機駆動手段6によって行なわれ、変速機駆動手段6を構
成する回転軸50は、入力軸39と平行に配置され、この回
転軸50上を螺動するガイド51には、トラニオン49がリン
ク52及びナット部材53を介して連結されている。回転軸
50の端部に設けられたホイールギヤ54は、サーボモータ
55のウオームギヤ56と噛合し、サーボモータ55の駆動に
より、ガイド51が回転軸50上を移動して、トラニオン49
を正逆転方向に回転するようになっている。 サーボモータ55は、第1図に示す変速比制御手段5か
ら発せられる駆動信号によって駆動される。目標変速比
演算手段4は、駆動輪である後輪25の車軸に設けられた
車速検出手段1からの車速情報を、スロットルに設けら
れたスロットル開度検出手段2からのスロットル開度情
報とが入力され、これらの情報に基づいて目標変速比が
演算され、変速比制御手段5に、目標変速比演算手段4
の演算結果だある目標変速比が入力され、変速位置を目
標変速比が得られる位置にする駆動信号が出力される。 さらに、変速比制御手段5は、ブレーキング時間判断
手段7からの制御信号でも制御される。このブレーキン
グ時間判断手段7にはブレーキレバー24の操作を検出す
るブレーキ検出手段3の検出信号が入力される。 前記中間軸47には出力プーリ57がキー係合され、ベル
ト58を介して自動クラッチ59の入力プーリ60と連結され
ている。この自動クラッチ59は、そのクラッチ軸61に入
力プーリ60を遊合させ、この入力プーリ60にクラッチセ
ンタ62を一体回転可能に設け、その外側にクラッチアウ
タ63をクラッチ軸61と一体回転可能に設けて、構成され
ている。クラッチセンタ62が一定回転数以上で回転する
と、遠心ローラ64が径方向の外方へ移動してクラッチ板
65,66を摺接させ、クラッチセンタ62とクラッチアウタ6
3とが遠心ローラ64及びクラッチ板65,66を介して一体化
され、クラッチ接続(クラッチイン)の状態になり、ク
ラッチ軸61が回転し、車軸24に駆動力が伝達される。 第3図において、自動クラッチ59の右側半分は遠心ロ
ーラ64が径方向の外方へ移動したクラッチ接続状態を、
左側半分は遠心ローラ64が径方向の内方に位置するクラ
ッチ切断状態を示している。、 次に、実施例の作動を第5図の制御フローチャートに
基づいて説明する。 ステップaにおいて、車速検出手段1で後輪25の回転
から車速情報を得る車速処理を行ない、ステップbにお
いて、スロットル開度検出手段2で内燃機関26の燃料供
給量を調整するスロットルの作動からスロットル開度情
報を得るスロットル開度処理を行ない、それぞれの情報
を読み込まれる。 そして、ステップcにおいて、目標変速比演算手段4
で、ステップa、bで得られた車速情報とスロットル開
度情報から制御の目標変速比(すなわち、最適の変速
比)を演算する。 ついで、ステップdにおいて、ブレーキ検出手段3で
ブレーキレバー24の操作によるブレーキング時間を検出
し、ブレーキ検出手段3で検出される検出信号をブレー
キング時間判断手段7に入力する。 ステップeにおいて、ブレーキング時間判断手段7に
てブレーキングが所定時間行なわれているか否かを判断
する。 ステップfにおいて、ブレーキングが所定時間以上行
なわれていると、ステップaで得た車速情報とステップ
bで得たスロットル開度情報とから目標変速比演算手段
4で決定されるこの時の最適の変速比より、ある一定量
だけロー側の変速位置になるように制御する。すなわ
ち、この時の制御目標となる変速比を前記最適の変速比
(目標変速比)よりもエンジンブレーキ分だけシフトダ
ウン方向に変更した値に設定して、エンジンブレーキを
効かせ得るようにする。 ステップg、hにおいて、ステップfの演算で得られ
た結果に基づいて、変速機駆動手段6でサーボモータ55
を制御して、無段自動変速機37の変速比を制御する。 ステップdにおいて、ブレーキングが行なわれていな
い場合は、ステップgへジャンプする。また、ステップ
eにおいて、ブレーキングが所定時間以下しか行なわれ
ていない場合、すなわち、例えば、ブレーキングが2〜
3秒である場合には後続車への注意信号等と判断して、
ステップgへジャンプして、エンジンブレーキをかけな
い。 このように、ライダーで手動でブレーキ操作を一定時
間以上行なうと、このブレーキの操作情報が無段自動変
速機37の制御入力情報となり、変速比がエンジンブレー
キ分だけシフトダウン方向に変更され、自動的にエンジ
ンブレーキがかかるため、制動操作が容易になるととも
に、より走行条件に応じた変速比の制御が可能になる。 自動クラッチを無段自動変速機の入力側に配して、自
動クラッチの入力軸を内燃機関のクランク軸に連結した
ものでは、車両の減速により、内燃機関の実際の回転数
がクラッチインの自動クラッチの入力軸の回転数よりも
低くなると、自動クラッチが切れてしまい、この状態で
は無段自動変速機の変速比をシフトダウン方向に変更し
ても、エンジンブレーキを効かせることは全くできな
い。 実施例のもとは、自動クラッチ59を無段自動変速機37
の出力側に設けたものであり、最大減速比で発進させる
ようになっているため、クラッチインの自動クラッチ59
のクラッチセンサ62の回転数はクラッチインの内燃機関
20の回転数よりもかなり低く設定されている。そのた
め、車両の減速により、内燃機関20の回転数が下がって
も、クラッチ軸61の回転数は比較的高く、自動クラッチ
59が切れにくい状態にあり、低い車速の状態までエンジ
ンブレーキが効くことになる。 しかし、上記の状態では、無段自動変速機の変速比が
小さく、エンジンブレーキが不足している場合には、ブ
レーキキング時間が長くなるが、この場合に、ブレーキ
キングをブレーキ検出手段3で検出し、この長いブレー
キング時間をブレーキング時間判断手段7で判断し、無
段自動変速機37のこの時の制御目標となる変速比を目標
変速比演算手段7で車両の走行状態に応じて決定される
この時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフ
トダウン方向に変更した値に設定し、実変速比が前記制
御目標となる変速比に一致するように変速機駆動手段6
を制御して、変速比の制御を行うから、十分なエンジン
ブレーキが得られる。 実施例では、自動クラッチとして、摩擦式自動遠心ク
ラッチを使用したが、クラッチの入力軸(実施例ではク
ラッチセンタ62)の回転数が一定回転数以上になったと
き自動的にクラッチの入力軸の回転をクラッチの出力軸
(実施例ではクラッチ軸61)に伝達できるものならどの
ような構成のものでも使用できる。 なお、実施例では、無段自動変速機として、トロイダ
ル形無段変速機を使う例を説明したが、他の形式の無段
自動変速機を使ってもよい。
この発明の自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装
置は、ブレーキ検出手段で制動装置のブレーキング時間
を検出し、このブレーキング時間をブレーキング時間判
断手段で判断し、ブレーキング時間が所定時間以上であ
るとき、このブレーキング時間判断手段が制御信号を発
し、この制御信号が変速比制御手段に入力されると、変
速比制御手段が、その時の制御目標となる変速値を目標
変速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定されるそ
の時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフト
ダウン方向に変更した値に設定し、変速比が前記制御目
標となる変速比に一致するように変速機駆動手段を制御
して、変速比の制御を行うから、有効的にエンジンブレ
ーキを効かせることができる。 すなわち、自動二輪車の運転者が、例えば、後続者へ
の注意信号等と判断されるような短い時間(例えば、2
〜3秒)にわたってブレーキングを行たっ場合には、ブ
レーキング時間判断手段は制御信号を発しないが、もっ
と長い時間にわたってブレーキングを行うと、ブレーキ
ング時間判断手段が制御信号を発して、この制御信号が
変速比制御手段に入力され、制御目標となる変速比を車
両の走行状態に応じて決定される目標変速比よりもエン
ジンブレーキ分だけシフトダウン方向に変更した値に設
定するから、自動的にエンジンブレーキがかかり、制動
操作が容易になり、走行状態及び制動状態に応じた変速
比の制御が可能になる。 内燃機関の出力軸の回転をクラッチを介さないで無段
自動変速機に伝えて変速し、前記無段自動変速機の出力
軸の回転を自動クラッチを介して駆動輪へ伝達するよう
になっている自動二輪車用無段自動変速機においては、
最大減速比で発進させるようになっているため、クラッ
チインの自動クラッチの入力軸の回転数をクラッチイン
の内燃機関の回転数よりもかなり低く設定している。こ
のため、自動二輪車の減速により、内燃機関の回転数が
下がっても、自動クラッチの入力軸の回転数は比較的に
高く、自動クラッチが切れにくい状態にあり、低い車速
の状態までエンジンブレーキが効くことになる。しか
し、上記の状態では、無段自動変速機の変速比が小さ
く、エンジンブレーキが不足している場合には、ブレー
キング時間が長くなるが、この場合に、この発明の走行
制御装置では、ブレーキング時間をブレーキ検出手段で
検出し、この長いブレーキング時間をブレーキング時間
判断手段で判断し、無段自動変速機のこの時の制御目標
となる変速比を目標変速比演算手段で車両の走行状態に
応じて決定されるこの時の目標変速比よりもエンジンブ
レーキ分だけシフトダウン方向に変更した値に設定し、
変速比が前記制御目標となる変速比に一致するように変
速機駆動手段を制御して、変速比の制御を行うから、エ
ンジンブレーキを十分に効かせることができる。そのう
え、ブレーキング時間が所定時間以上であるとき、制御
目標となる変速比をこの時の目標変速比よりもエンジン
ブレーキ分だけシフトダウン方向に変更した値に設定し
て、エンジンブレーキをかけるようにしたから、ブレー
キング時間をブレーキング時間判断手段で判断するだけ
でよく、走行制御装置を簡単な構成のものにすることが
できる。
置は、ブレーキ検出手段で制動装置のブレーキング時間
を検出し、このブレーキング時間をブレーキング時間判
断手段で判断し、ブレーキング時間が所定時間以上であ
るとき、このブレーキング時間判断手段が制御信号を発
し、この制御信号が変速比制御手段に入力されると、変
速比制御手段が、その時の制御目標となる変速値を目標
変速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定されるそ
の時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフト
ダウン方向に変更した値に設定し、変速比が前記制御目
標となる変速比に一致するように変速機駆動手段を制御
して、変速比の制御を行うから、有効的にエンジンブレ
ーキを効かせることができる。 すなわち、自動二輪車の運転者が、例えば、後続者へ
の注意信号等と判断されるような短い時間(例えば、2
〜3秒)にわたってブレーキングを行たっ場合には、ブ
レーキング時間判断手段は制御信号を発しないが、もっ
と長い時間にわたってブレーキングを行うと、ブレーキ
ング時間判断手段が制御信号を発して、この制御信号が
変速比制御手段に入力され、制御目標となる変速比を車
両の走行状態に応じて決定される目標変速比よりもエン
ジンブレーキ分だけシフトダウン方向に変更した値に設
定するから、自動的にエンジンブレーキがかかり、制動
操作が容易になり、走行状態及び制動状態に応じた変速
比の制御が可能になる。 内燃機関の出力軸の回転をクラッチを介さないで無段
自動変速機に伝えて変速し、前記無段自動変速機の出力
軸の回転を自動クラッチを介して駆動輪へ伝達するよう
になっている自動二輪車用無段自動変速機においては、
最大減速比で発進させるようになっているため、クラッ
チインの自動クラッチの入力軸の回転数をクラッチイン
の内燃機関の回転数よりもかなり低く設定している。こ
のため、自動二輪車の減速により、内燃機関の回転数が
下がっても、自動クラッチの入力軸の回転数は比較的に
高く、自動クラッチが切れにくい状態にあり、低い車速
の状態までエンジンブレーキが効くことになる。しか
し、上記の状態では、無段自動変速機の変速比が小さ
く、エンジンブレーキが不足している場合には、ブレー
キング時間が長くなるが、この場合に、この発明の走行
制御装置では、ブレーキング時間をブレーキ検出手段で
検出し、この長いブレーキング時間をブレーキング時間
判断手段で判断し、無段自動変速機のこの時の制御目標
となる変速比を目標変速比演算手段で車両の走行状態に
応じて決定されるこの時の目標変速比よりもエンジンブ
レーキ分だけシフトダウン方向に変更した値に設定し、
変速比が前記制御目標となる変速比に一致するように変
速機駆動手段を制御して、変速比の制御を行うから、エ
ンジンブレーキを十分に効かせることができる。そのう
え、ブレーキング時間が所定時間以上であるとき、制御
目標となる変速比をこの時の目標変速比よりもエンジン
ブレーキ分だけシフトダウン方向に変更した値に設定し
て、エンジンブレーキをかけるようにしたから、ブレー
キング時間をブレーキング時間判断手段で判断するだけ
でよく、走行制御装置を簡単な構成のものにすることが
できる。
第1図はこの発明の基本構成を示すブロック図、第2図
〜第5図はこの発明を自動二輪車のトロイダル形無段自
動変速機に適用した実施例を示したもので、第2図は自
動二輪車の側面図、第3図は自動二輪車のパワーユニッ
トの断面図、第4図は変速機駆動手段の平面図、第5図
は制御プログラムのフローチャートである。 1……車速検出手段、2……スロットル開度検出手段 3……ブレーキ検出手段、4……目標変速比演算手段 5……変速比制御手段、6……変速機駆動手段 7……ブレーキング時間判断手段、20……内燃機関 24……ブレーキレバー、25……後輪 31……制動装置、37……トロイダル形無段変速機 59……自動クラッチ、60……入力プーリ 61……クラッチ軸、62……クラッチセンタ 62……クラッチアウタ、63……遠心ローラ
〜第5図はこの発明を自動二輪車のトロイダル形無段自
動変速機に適用した実施例を示したもので、第2図は自
動二輪車の側面図、第3図は自動二輪車のパワーユニッ
トの断面図、第4図は変速機駆動手段の平面図、第5図
は制御プログラムのフローチャートである。 1……車速検出手段、2……スロットル開度検出手段 3……ブレーキ検出手段、4……目標変速比演算手段 5……変速比制御手段、6……変速機駆動手段 7……ブレーキング時間判断手段、20……内燃機関 24……ブレーキレバー、25……後輪 31……制動装置、37……トロイダル形無段変速機 59……自動クラッチ、60……入力プーリ 61……クラッチ軸、62……クラッチセンタ 62……クラッチアウタ、63……遠心ローラ
Claims (1)
- 【請求項1】内燃機関の出力軸の回転をクラッチを介さ
ないで無段自動変速機に伝えて変速し、前記無段自動変
速機の出力軸の回転を自動クラッチを介して駆動輪へ伝
達し、前記無段自動変速機の実変速比を検出し、目標変
速比演算手段にて車両の走行状態に応じて目標変速比を
決定し、変速比制御手段にて実変速比が目標変速比に一
致するように変速機駆動手段を制御して変速比の制御を
行う自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置におい
て、前記車両の制動装置が設けられ、この制動装置のブ
レーキングを検出するブレーキ検出手段とブレーキング
時間を判断するブレーキング時間判断手段とが設けら
れ、前記ブレーキング時間判断手段は、ブレーキング時
間が所定時間以上のとき制御信号を発するように構成さ
れ、かつ前記変速比制御手段は、これに前記制御信号が
入力されると、この時の制御目標となる変速比を目標変
速比演算手段で車両の走行状態に応じて決定されるこの
時の目標変速比よりもエンジンブレーキ分だけシフトダ
ウン方向に変更した値に設定し、変速機駆動手段の制御
を行うように構成されていることを特徴とする自動二輪
車用無段自動変速機の走行制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61114204A JP2584617B2 (ja) | 1986-05-19 | 1986-05-19 | 自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61114204A JP2584617B2 (ja) | 1986-05-19 | 1986-05-19 | 自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62273184A JPS62273184A (ja) | 1987-11-27 |
JP2584617B2 true JP2584617B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=14631813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61114204A Expired - Fee Related JP2584617B2 (ja) | 1986-05-19 | 1986-05-19 | 自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584617B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2900679B2 (ja) * | 1992-02-19 | 1999-06-02 | 三菱自動車工業株式会社 | 車両用自動変速機の変速制御方法 |
JP2007078167A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Toyota Motor Corp | 車両の減速制御装置 |
JP4998736B2 (ja) * | 2007-12-28 | 2012-08-15 | スズキ株式会社 | 自動二輪車の自動変速機制御装置 |
JP2022104359A (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-08 | 株式会社シマノ | 人力駆動車用の制御装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5839870A (ja) * | 1981-09-03 | 1983-03-08 | Nissan Motor Co Ltd | エンジン・無段変速機駆動系統の制御装置 |
JPS6062648U (ja) * | 1983-10-06 | 1985-05-01 | トヨタ自動車株式会社 | シフトダウン指令装置 |
JPH0630256B2 (ja) * | 1984-06-15 | 1994-04-20 | 三洋電機株式会社 | 非水電解液二次電池 |
JPS6141072A (ja) * | 1984-08-01 | 1986-02-27 | Toyota Motor Corp | 車両用無段変速機の速度比制御方法および装置 |
JPS6184454A (ja) * | 1984-10-02 | 1986-04-30 | Nissan Motor Co Ltd | 無段変速機 |
-
1986
- 1986-05-19 JP JP61114204A patent/JP2584617B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62273184A (ja) | 1987-11-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3817412B2 (ja) | 無段変速機の変速制御装置 | |
US11554658B2 (en) | Hybrid vehicle | |
JP2584617B2 (ja) | 自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JP3570214B2 (ja) | 車両用摩擦係合装置の温度推定装置 | |
JP3721818B2 (ja) | ハイブリッド車両の制御装置 | |
JP3663972B2 (ja) | 車両の走行制御装置 | |
JP2584618B2 (ja) | 車両用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JPH07293649A (ja) | 無段変速機の変速比制御装置 | |
JP4066787B2 (ja) | 自動変速機の入力トルク制御装置 | |
JP2758398B2 (ja) | 無段変速機付車両の変速制御方法 | |
JP2000257483A (ja) | フューエルカット復帰制御装置 | |
JP3498325B2 (ja) | 差動制限制御装置 | |
JPH0668327B2 (ja) | 車両用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JPH03103660A (ja) | 車両用無段変速機の変速比制御装置 | |
JPH0668321B2 (ja) | 車両用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JP2513996B2 (ja) | 車両の走行制御装置 | |
JPS6220946A (ja) | 車両用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JP2546345B2 (ja) | 前後輪差動制限装置の制御方法 | |
JPH08218919A (ja) | 駆動力制御方法 | |
JP2007038759A5 (ja) | ||
JPS62273188A (ja) | 車両用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JP3225051B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JPS62273185A (ja) | 車両用無段自動変速機の走行制御装置 | |
JP2002145108A (ja) | 移動車両の走行旋回装置 | |
JPS62268791A (ja) | 自動二輪車用無段自動変速機の走行制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |