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JP2581232B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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Publication number
JP2581232B2
JP2581232B2 JP1266533A JP26653389A JP2581232B2 JP 2581232 B2 JP2581232 B2 JP 2581232B2 JP 1266533 A JP1266533 A JP 1266533A JP 26653389 A JP26653389 A JP 26653389A JP 2581232 B2 JP2581232 B2 JP 2581232B2
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JP
Japan
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substrate
substrate temperature
coercive force
alloy
bias
Prior art date
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JP1266533A
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JPH03127329A (ja
Inventor
岳雄 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
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Publication of JPH03127329A publication Critical patent/JPH03127329A/ja
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コンピュータなどの外部記録装置として
用いられる固定磁気記録装置の記憶素子である磁気記録
媒体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、コンピュータ,ワードプロセッサなどの発達に
伴って、その外部記憶装置として固定磁気記録装置−特
に小型の固定磁気記録装置−が普及してきている。
固定磁気記録装置においては一般にCSS(Co−ntact S
tart Stop)方式が採られる。磁気記録媒体(以下、単
にメディアとも称する)は磁気ヘッドと組み合わせて装
置内に組み込まれ、磁気ヘッドは装置駆動停止時には停
止しているメディア表面に接触して停止しており、装置
駆動時(情報の記録・再生時)には高速回転しているメ
ディア表面上を僅かに浮上して走行し、装置の駆動の開
始時と中止時には過渡的にメディア表面と接触摺動す
る。従って、メディア表面は磁気ヘッドの接触摺動が円
滑に行われるように低摩擦となるように、しかも、停止
時の磁気ヘッドの吸着が起きないように、適度に粗れて
いることが装置の耐久性,信頼性を確保するために重要
である。また、処理情報がますます多量になり、装置の
記憶容量の大容量化に対する市場要求が強く、記憶素子
として使用されるメディアの高記録密度が強く要求さ
れ、そのために保磁力を増加させることで要求されてい
る。
メディアとしては、一般に、ドーナツ盤状のAl合金板
の表面に無電解めっき法でNi−P合金層が形成されてな
る非磁性の基板上に、Crからなる非磁性金属下地層,Co
合金からなる強磁性金属磁性層,Cからなる保護層をスパ
ッタ法で順次成膜積層した構成のものが知られている。
このようなメディアにおいて、その表面粗さはメディ
アを構成する各層の支持体となる基板の表面粗さに左右
されるが、さらに、前記各層を成膜するときの基板温度
に大きく左右され、基板温度が高くなる程成膜後のメデ
ィア表面は滑らかとなり摩擦力が増大することが知られ
ている。
また、メディアの保磁力を増大させるためには、 (a)磁性層を形成するCo合金と組成を適切に選定する
ことにより磁性層の結晶磁気異方性を高める。
(b)磁性層の下地層であるCr層の膜厚を厚くして磁性
層の結晶性(配向成長)を高める。
(c)成膜時の基板温度を高くして、Cr下地層,Co合金
磁性層の結晶性(配向成長)を高める。
(d)成膜時の基板温度を高くして、磁性層を形成する
Co合金の微結晶粒内の不純物および成分元素の粒内偏析
を促進させる。
などの方法が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように、メディアの表面はメディアを構成する
各層を成膜するときの基板温度が高くなるにつれて滑ら
かとなり摩擦が大きくなり、低くなるにつれて粗面化し
て低摩擦となる。現状では、実用に耐え得る低摩擦のメ
ディアを得るためには、基板温度を200℃以下に抑える
ことが必要であった。
一方、メディアの保磁力は上述の各方法により増大さ
せることができるが、現状では基板温度200℃以下では
市場より要求されている1300Oeを超える保磁力を有する
メディアを安定して量産することはできない。例えば、
基板温度200℃では、Co−Ni−Cr合金からなる磁性層の
場合1000Oe程度,Co−Cr−Ta合金からなる磁性層の場合1
200Oe程度であり、基板温度を低くするにつれて保磁力
は低下する。
上述のように、メディア表面を低摩擦化するためには
基板温度を200℃以下と低くする必要があり、メディア
の保磁力を高めるためには基板温度を200℃以上と高く
する必要があり、前述のような従来の方法では、市場か
ら要求されるレベルの低摩擦,高保磁力を有するメディ
アは得られない。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであ
って、低摩擦で、かつ、高保磁力のメディアを安定して
量産できる製造方法を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、この発明によれば、表面をテクスチュ
ア加工した非磁性基板上にCr下地層,Co合金磁性層およ
び硬質保護層をスパッタ法でこの順序に成膜し、積層す
る工程を含む面内磁気記録媒体の製造方法において、前
記非磁性基板の温度を150℃以上200℃以下の範囲内の温
度に保持し、かつこの非磁性基板にバイアス電圧を印加
した状態でCr下地層およびCo合金磁性層をスパッタ法で
成膜して、表面形状の相対負荷曲線の相対負荷長さ10%
におけるカッティング深さから相対負荷長さ1%におけ
るカッティング深さを差し引いた値が150Å以上の表面
粗さを有するものとすることによって解決される。
〔作用〕
Cr下地層およびCo合金磁性層の成膜時に基板に印加さ
れるバイアスは両層の結晶性を改善し、かつ、強磁性金
属磁性層の微結晶粒内偏析を促進する作用があり、メデ
ィアの保磁力を高める効果が得られ、しかもバイアス電
圧が高くなる程その効果は大きくなる。従って、基板温
度を200℃以下の比較的低い温度に保持し、基板にバイ
アスを印加した状態で前記両層を成膜することにより、
低摩擦で高保磁力を有するメディアを得ることが可能と
なる。
基板温度を低くすればする程メディア表面は低摩擦と
なるが、保磁力は低下してくる。従ってバイアス電圧よ
り高くして保磁力を高めることが必要となる。ところ
が、バイアス電圧を高くしていくとスパッタ電圧が不安
定となり、成膜が良好に行えなくなる。バイアス印加に
より保磁力を増大させることには限度があり、したがっ
て基板温度をあまり低くすることはできない。
基板温度を150℃以上200℃以下の範囲内の温度に保持
し、かつ、適切なバイアス電圧を基板に印加した状態で
前記両層を成膜することにより、低摩擦で高保磁力を有
するメディアを安定して量産することが可能となる。
〔実施例〕
Al合金円板をドーナツ盤状に内外径を加工し、表面を
研削,研磨により平坦に加工する。この表面に無電解め
っき法で厚さ約20μmのNi−P合金層を形成し、約15μ
mの厚さまで研磨し、表面粗さが中心線平均粗さRaで20
Å程度となるように鏡面研磨し、さらにテクスチュアを
施して表面粗さがRaで70Å程度となるようにし、これを
メディアの基板とする。
このようにして得られた基板を超精密洗浄した後、ホ
ルダに装着し、第1図の概念図に示したようなインライ
ンスパッタ装置により、基板表面にCr下地層,Co合金磁
性層,C保護層をDCマグネトロン方式のスパッタ法で順次
成膜する。
第2図はホルダおよびホルダを装置内で搬送する状態
を示す概念図で、第2図(a)はホルダを正面から見た
図であり、第2図(b)はホルダを側面から見た図を示
す。第2図において、ホルダ6は下端に設けられた車輪
103により装置内に敷設されているレール102上を移動す
る。ホルダ6には複数個(図では9個の場合を示す)の
基板101が装着できるようになっており、ホルダ6の基
板101の装着される部分は絶縁物104によりアースから絶
縁されている。基板101へのバイアス印加は、装置外に
設けられたDCバイアス電源(図示はされていない)か
ら、装置の側壁1に取り付けられた電極導入ポート106
およびこれに接続されホルダ6の表面と弾性を持って接
触しホルダ6の移動につれてその表面を摺動し得るバイ
アス印加シュウ12を介して、ホルダ6の基板101の装着
部分に電圧を印加することにより行われる。
基板の装着されたホルダ6を第1図に示した仕込室2
内のレール(図示されてはいない)上にセットし、5×
10-5Torrの高真空にして、基板加熱ヒータ7により基板
を加熱する。基板が所定温度に達した後、仕込りドア5a
を開閉してホルダ6を成膜室3内へ搬送する。成膜室3
内を10mTorrのAr雰囲気として、ホルダ6を搬送しなが
らCrターゲット8,Co合金ターゲット9,Cターゲット10を
順次スパッタリングして基板上にCr下地層(膜厚1500
Å),Co合金磁性層(膜厚450Å),C保護層(膜厚400
Å)を順次成膜し積層する。Cr下地層およびCo合金磁性
層を成膜するときには、側壁1の外部に設けられたDCバ
イアス電源11より側壁1に取り付けられた電極導入ポー
ト(図示はしてない)とこれに接続されたバイアス印加
シュウ12を介してホルダ6にバイアスを印加する。電極
導入ポートおよびバイアス印加シュウ12は複数個(図で
は4個の場合を示す)設けられており、ホルダ6の搬送
につれてこれらのバイアス印加シュウ12が順次接触する
ことにより、成膜中をとおしてバイアスが途切れないよ
うにする。C保護層まで成膜された後、ホルダ6は仕切
りドア5bを開閉して取出室4に搬送され、取出室4を大
気圧とした後に装置より取り出し、成膜の完了した基板
をホルダ6より取りはずす。
上述のようにして、磁性層の組成をCo−30Ni−7.5Cr
(数値は原子%を示す)とするメディアと、Co−12Cr−
2Taとするメディアと二種類のメディアを作製した。ま
た、成膜に際して、基板温度およびバイアス電圧を変化
させて各種類についてこれらの条件の異なるメディアを
作製した。その際、基板温度は基板の熱変形および基板
表面のNi−P合金の磁化を考慮して最高300℃に抑え、
バイアス電圧は−600V以上になるとスパッタ放電が不安
定となるので−500Vを上限とした。
このようにして作製したメディアについて、成膜時の
基板温度,バイアス電圧とメディア表面粗さ,保磁力と
の関係を調べた。
メディア表面粗さは、表面形状の相対負荷曲線の相対
負荷長さ10%におけるカッティング深さから相対負荷長
さ1%におけるカッティング深さを差し引いた値tp10−
1で表示した。
調査の結果、メディア表面粗さは磁性層の組成には依
存しなかった。基板温度とメディア表面粗さとの関係を
バイアス電圧をパラメータとして第3図に示す。また、
バイアス電圧とメディア表面粗さとの関係を基板温度を
パラメータとして第4図に示す。第3図および第4図よ
り、バイアス印加の有無にかかわらず、基板温度が低く
なるにつれてメディア表面粗さは大きくなるが、バイア
ス電圧が増加するにつれてその大きくなる度合が減少す
ることが判る。
また、メディア表面粗さとその動摩擦係数との間には
第7図に示す関係があることは知られている。第7図に
おいて、横軸はメディア表面粗さtp10−1を示し、縦軸
はメディアを磁気ヘッドが浮上しない程度の低速で回転
させ、磁気ヘッドをメディア表面上で1時間接触摺動さ
せたとき動摩擦係数μ60minを示し、メディア表面粗さ
が大きくなる程動摩擦係数μ60minが小さくなる関係が
示されている。メディア表面を市場要求を充たす程度に
低摩擦とするためにはμ60minが約0.5以下であることが
必要とされ、第7図よりtp10−1は150Å程度以上でな
ければならないことが判る。従って第3図より基板温度
は200℃以下とすることが必要であることが判る。
次に、磁性層の組成がCo−30Ni−7.5Crであるメディ
アについて、基板温度と保磁力Hcとの関係をバイアス電
圧をパラメータとして第5図に示す。第5図に見られる
とおり、基板温度の上昇につれて保磁力は増大する。ま
た、バイアスを印加することにより同一の基板温度で保
磁力を増加させることができ、しかも、バイアス電圧が
高い程その増加量は大きい。例えば、基板温度200℃に
おいては、バイアス電圧0Vの場合保磁力は約1050Oeであ
るが、バイアスを印加し、その電圧を高めるにつれて保
持力は増大し、バイアス電圧−500V印加することにより
約1650Oeまで高めることができる。しかもこの場合、第
3図に見られるようにメディア表面粗さの変化は少な
い。また、基板温度150℃においては、バイアス電圧0V
の場合保磁力は約900Oeであるが、適切なバイアス電圧
を印加することにより、最低限必要なメディア表面粗さ
を維持しながら保磁力を約1400Oeまで高めることができ
る。
また、磁性層の組成がCo−12Cr−2Taであるメディア
についての基板温度と保磁力との関係をバイアス電圧を
パラメータとして第6図に示すが、第5図と同様の傾向
の関係にあり、成膜時にバイアスを印加することによ
り、比較的低い基板温度で高保磁力を実現することがで
きる。
かくして、成膜時の基板温度を150℃以上200℃以下の
範囲内の温度に保持し、かつ、Cr下値層,Co合金磁性層
の成膜時に基板に適切なバイアス電圧を印加することに
より、低摩擦で高保磁力を有するメディアを安定して量
産することが可能となる。
以上の実施例においては、DCマグネトロン方式のスパ
ッタ法で成膜を行ったが、RFマグネトロン方式のスパッ
タ法においてもバイアス印加は同様に有効である。ま
た、基板へのバイアスの印加方法は実施例の方法に限定
されるものではない。さらに、保護層の材質もCに限定
されないことは勿論である。
〔発明の効果〕
この発明によれば、表面をテクスチュア加工した非磁
性基板上にCr下地層,Co合金磁性層をスパッタ法で成膜
するに際し、基板温度を150℃以上200℃以下の範囲内の
温度に保持し、基板にバイアスを印加した状態で成膜を
行い、表面形状の相対負荷曲線の相対負荷長さ10%にお
けるカッティング深さから相対負荷長さ1%におけるカ
ッティング深さを差し引いた値が150Å以上の表面粗さ
を有するものとする。このようにバイアスを印加するこ
とにより、上述のような比較的低い基板温度で成膜を行
っても高保磁力が実現できるようになり、低摩擦で、か
つ、高保磁力を有する磁気記録媒体を安定して量産する
ことが可能となり、固定磁気記録装置の大容量化,高信
頼化に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に用いられたインラインス
パッタ装置の概念図、第2図はこの発明の一実施例にお
ける基板のホルダおよびホルダの搬送状態を示す概念
図、第3図は基板温度とメディア表面粗さとの関係をバ
イアス電圧をパラメータとして示す線図、第4図はバイ
アス電圧とメディア表面粗さとの関係を基板温度をパラ
メータとして示す線図、第5図はCo−30Ni−7.5Cr合金
からなる磁性層を備えたメディアについて基板温度と保
磁力との関係をバイアス電圧をパラメータとして示す線
図、第6図はCo−12Cr−2Ta合金からなる磁性層を備え
たメディアについて基板温度と保磁力との関係をバイア
ス電圧をパラメータとして示す線図、第7図はメディア
表面粗さと動摩擦係数との関係を示す線図である。 6……ホルダ、7……基板加熱ヒータ、8……Crターゲ
ット、9……Co合金ターゲット、11……DCバイアス電
源、12……バイアス印加シュウ、101……基板、104……
絶縁物、106……電極導入ポート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面をテクスチュア加工した非磁性基板上
    にCr下地層,Co合金磁性層および硬質保護層をスパッタ
    法でこの順序に成膜し、積層する工程を含む面内磁気記
    録媒体の製造方法において、前記非磁性基板の温度を15
    0℃以上200℃以下の範囲内の温度に保持し、かつこの非
    磁性基板にバイアス電圧を印加した状態でCr下地層およ
    びCo合金磁性層をスパッタ法で成膜して、表面形状の相
    対負荷曲線の相対負荷長さ10%におけるカッティング深
    さから相対負荷長さ1%におけるカッティング深さを差
    し引いた値が150Å以上の表面粗さを有するものとする
    ことを特徴とする面内磁気記録媒体の製造方法。
JP1266533A 1989-10-13 1989-10-13 磁気記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JP2581232B2 (ja)

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