JP2579642Y2 - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
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- JP2579642Y2 JP2579642Y2 JP1991006095U JP609591U JP2579642Y2 JP 2579642 Y2 JP2579642 Y2 JP 2579642Y2 JP 1991006095 U JP1991006095 U JP 1991006095U JP 609591 U JP609591 U JP 609591U JP 2579642 Y2 JP2579642 Y2 JP 2579642Y2
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- Japan
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- heating resistor
- common electrode
- scanning direction
- printing
- thermal head
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータ等の出力装置としてのサーマルプ
リンタやファクシミリ等に使用される熱記録装置用のサ
ーマルヘッドに関し、特に、主走査方向に沿って交互に
配置された共通電極接続部および個別電極を帯状の発熱
抵抗体により接続したサーマルヘッドに関する。
ーソナルコンピュータ等の出力装置としてのサーマルプ
リンタやファクシミリ等に使用される熱記録装置用のサ
ーマルヘッドに関し、特に、主走査方向に沿って交互に
配置された共通電極接続部および個別電極を帯状の発熱
抵抗体により接続したサーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図13,14は従来のサーマルヘッドの
一例を示す図で、図13はサーマルヘッドHoの斜視
図、図14は前記図13の矢視XIV部分の拡大図、で
ある。
一例を示す図で、図13はサーマルヘッドHoの斜視
図、図14は前記図13の矢視XIV部分の拡大図、で
ある。
【0003】図13,14において、図示しないプラテ
ンロールの外周に沿って搬送される感熱記録紙に熱記録
を行うためのサーマルヘッドHo は、支持板01表面に
接着された絶縁基板02を備えている。この絶縁基板0
2表面には、主走査方向Xに沿って延びる帯状の共通電
極本体部03aおよびこの本体部03aから櫛歯状に副走
査方向Yに突出する多数の共通電極接続部03bを有す
る共通電極03が形成されている。また、絶縁基板02
表面には、副走査方向にYに沿って延びると共に、前記
共通電極接続部03bと交互に配置された多数の個別電
極04が形成されている。そして各個別電極04の先端
部(以下「個別電極先端部」という)04aは、一対の
前記共通電極接続部03b,03b間に位置している。前
記多数の共通電極接続部03bおよび個別電極先端部0
4aは、主走査方向Xに沿って延びる断面かまぼこ形の
帯状の発熱抵抗体05によって接続されている。これら
共通電極03、個別電極04、および発熱抵抗体05が
形成された絶縁基板02の表面はグレーズ製の耐摩耗層
06によって被覆されている(図13では図示省略)。
そして、一つの個別電極先端部04aとその両側に位置
する一対の共通電極接続部03b,03b間を接続する発
熱抵抗体05の表面を覆う前記耐摩耗層06の表面によ
って印字部06a(図14参照)が形成されている。前
述の従来のサーマルヘッドHo においては、個別電極0
4に選択的に電圧が印加されると、選択された一つの個
別電極04とその個別電極先端部04aの両側に位置す
る一対の共通電極接続部03b,03b間を接続する発熱
抵抗体05に電流が流れてその部分の発熱抵抗体05が
発熱する。従って、発熱抵抗体05の前記発熱部分の表
面を覆う耐摩耗層06の表面部分すなわち印字部06a
に感熱記録紙を圧接すると、前記印字部06aと接触す
る感熱記録紙が発色して熱記録が行われる。
ンロールの外周に沿って搬送される感熱記録紙に熱記録
を行うためのサーマルヘッドHo は、支持板01表面に
接着された絶縁基板02を備えている。この絶縁基板0
2表面には、主走査方向Xに沿って延びる帯状の共通電
極本体部03aおよびこの本体部03aから櫛歯状に副走
査方向Yに突出する多数の共通電極接続部03bを有す
る共通電極03が形成されている。また、絶縁基板02
表面には、副走査方向にYに沿って延びると共に、前記
共通電極接続部03bと交互に配置された多数の個別電
極04が形成されている。そして各個別電極04の先端
部(以下「個別電極先端部」という)04aは、一対の
前記共通電極接続部03b,03b間に位置している。前
記多数の共通電極接続部03bおよび個別電極先端部0
4aは、主走査方向Xに沿って延びる断面かまぼこ形の
帯状の発熱抵抗体05によって接続されている。これら
共通電極03、個別電極04、および発熱抵抗体05が
形成された絶縁基板02の表面はグレーズ製の耐摩耗層
06によって被覆されている(図13では図示省略)。
そして、一つの個別電極先端部04aとその両側に位置
する一対の共通電極接続部03b,03b間を接続する発
熱抵抗体05の表面を覆う前記耐摩耗層06の表面によ
って印字部06a(図14参照)が形成されている。前
述の従来のサーマルヘッドHo においては、個別電極0
4に選択的に電圧が印加されると、選択された一つの個
別電極04とその個別電極先端部04aの両側に位置す
る一対の共通電極接続部03b,03b間を接続する発熱
抵抗体05に電流が流れてその部分の発熱抵抗体05が
発熱する。従って、発熱抵抗体05の前記発熱部分の表
面を覆う耐摩耗層06の表面部分すなわち印字部06a
に感熱記録紙を圧接すると、前記印字部06aと接触す
る感熱記録紙が発色して熱記録が行われる。
【0004】このような従来の厚膜技術を用いたサーマ
ルヘッドHoは、その発熱抵抗体の幅、厚さ、および組
成成分等のバラツキが大きいので、均一な印字ドットを
得るのが困難であった。そこで、従来特開昭63−27
6562号公報に記載されているような、帯状発熱抵抗
体の表面を平坦に研削したサーマルヘッドが知られてい
る。この種のサーマルヘッドは図15に示されているよ
うに、帯上の発熱抵抗体05の厚さが略均一でその上面
が平坦に形成されている。そして、その発熱抵抗体はス
クリーン印刷、リフトオフ法(基板表面に形成したレジ
スト層に発熱抵抗体形成用の開口を形成し、その開口内
にスクリーン印刷等により抵抗体ペーストを充填、乾
燥、研削してから焼成することにより発熱抵抗体を形成
する方法)等の厚膜法によって形成される。
ルヘッドHoは、その発熱抵抗体の幅、厚さ、および組
成成分等のバラツキが大きいので、均一な印字ドットを
得るのが困難であった。そこで、従来特開昭63−27
6562号公報に記載されているような、帯状発熱抵抗
体の表面を平坦に研削したサーマルヘッドが知られてい
る。この種のサーマルヘッドは図15に示されているよ
うに、帯上の発熱抵抗体05の厚さが略均一でその上面
が平坦に形成されている。そして、その発熱抵抗体はス
クリーン印刷、リフトオフ法(基板表面に形成したレジ
スト層に発熱抵抗体形成用の開口を形成し、その開口内
にスクリーン印刷等により抵抗体ペーストを充填、乾
燥、研削してから焼成することにより発熱抵抗体を形成
する方法)等の厚膜法によって形成される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、スクリーン
印刷等の厚膜技術を用いて形成された前記発熱抵抗体0
5は、その表面を平坦に仕上げて厚さを均一化しても、
組成成分のバラツキにより発熱量分布が均一化されな
い。このため、帯状発熱抵抗体の表面を平坦に研削した
前記従来のサーマルヘッドは、その温度分布が均一化さ
れず、たとえば図16に示すようになる。図16(A)
は厚さが均一な帯状の発熱抵抗体05の1ドット分の平
面図、図16(B)は前記図16(A)に示された発熱
抵抗体05の副走査方向Yに沿う温度分布、図16
(C)は前記図16(A)に示された発熱抵抗体05の
副走査方向Yに沿う断面図である。
印刷等の厚膜技術を用いて形成された前記発熱抵抗体0
5は、その表面を平坦に仕上げて厚さを均一化しても、
組成成分のバラツキにより発熱量分布が均一化されな
い。このため、帯状発熱抵抗体の表面を平坦に研削した
前記従来のサーマルヘッドは、その温度分布が均一化さ
れず、たとえば図16に示すようになる。図16(A)
は厚さが均一な帯状の発熱抵抗体05の1ドット分の平
面図、図16(B)は前記図16(A)に示された発熱
抵抗体05の副走査方向Yに沿う温度分布、図16
(C)は前記図16(A)に示された発熱抵抗体05の
副走査方向Yに沿う断面図である。
【0006】図16(A)において、個別電極04と、
その両側に位置する一対の共通電極接続部03b,03b
との間を接続する発熱抵抗体、すなわち、1ドット分の
発熱抵抗体は05cおよび05dで示される部分から形成
されている。また、前記1ドット分の発熱抵抗体05
c,05dを被覆する対摩耗層06の表面の1ドット分の
印字部06aは、06acおよび06adで示される部分か
ら形成されている。
その両側に位置する一対の共通電極接続部03b,03b
との間を接続する発熱抵抗体、すなわち、1ドット分の
発熱抵抗体は05cおよび05dで示される部分から形成
されている。また、前記1ドット分の発熱抵抗体05
c,05dを被覆する対摩耗層06の表面の1ドット分の
印字部06aは、06acおよび06adで示される部分か
ら形成されている。
【0007】図16(B)の実線Tcは前記図16
(A)のPc−Pc断面に沿う印字部06acの温度分布、
図16(B)の破線Tdは前記図16(A)のPd−Pd
断面に沿う印字部06adの温度分布である。そして、図
16(B)のToは発色開始温度を示している。そし
て、図16(A)の斜線部分Foは印字部06acおよび
06adの発色温度領域を示している。
(A)のPc−Pc断面に沿う印字部06acの温度分布、
図16(B)の破線Tdは前記図16(A)のPd−Pd
断面に沿う印字部06adの温度分布である。そして、図
16(B)のToは発色開始温度を示している。そし
て、図16(A)の斜線部分Foは印字部06acおよび
06adの発色温度領域を示している。
【0008】前記図16(A),(B)から分かるよう
に、厚膜技術を用いた場合、発熱抵抗体の厚さを均一に
形成しても、個別電極04の主走査方向X両側の発熱抵
抗体05c,05dを被覆する対摩耗層表面の印字部06
acおよび06adの発色温度領域が副走査方向Yにずれて
しまう。これは、厚膜技術を用いた場合、発熱抵抗体の
厚さを均一に形成しても、個別電極04の両側の発熱抵
抗体05c,05dの抵抗値は均一とはならないからであ
る。このため、図17に示すように、前記一対の印字部
06acおよび06adから構成される1ドット分の各印字
部6aの発色温度領域Foの形状にもバラツキが生じる。
これは、前記1ドット分の各印字部6aに複数のヒート
スポットが生じ、それらの位置のバラツキが大きいから
である。したがって、前記帯状の発熱抵抗体05を用い
て感熱記録紙に印字を行った際、均一な形状の印字ドッ
トが得られにくく、しかも、印字ドットの位置のバラツ
キが大きいという問題点があった。
に、厚膜技術を用いた場合、発熱抵抗体の厚さを均一に
形成しても、個別電極04の主走査方向X両側の発熱抵
抗体05c,05dを被覆する対摩耗層表面の印字部06
acおよび06adの発色温度領域が副走査方向Yにずれて
しまう。これは、厚膜技術を用いた場合、発熱抵抗体の
厚さを均一に形成しても、個別電極04の両側の発熱抵
抗体05c,05dの抵抗値は均一とはならないからであ
る。このため、図17に示すように、前記一対の印字部
06acおよび06adから構成される1ドット分の各印字
部6aの発色温度領域Foの形状にもバラツキが生じる。
これは、前記1ドット分の各印字部6aに複数のヒート
スポットが生じ、それらの位置のバラツキが大きいから
である。したがって、前記帯状の発熱抵抗体05を用い
て感熱記録紙に印字を行った際、均一な形状の印字ドッ
トが得られにくく、しかも、印字ドットの位置のバラツ
キが大きいという問題点があった。
【0009】前記問題点は、印字エネルギーを制御して
印字ドットの大きさ調節することにより、着色面積の小
さな低濃度から着色面積の大きい高濃度まで、安定した
中間調を表現する場合に、障害となる。本考案は前述の
事情に鑑み、帯状の発熱抵抗体を用いたサーマルヘッド
において、次の記載内容を課題とする。(a)帯状の発
熱抵抗体の1ドット分の各印字部分の発色温度領域の形
状および副走査方向の位置を均一にすること。
印字ドットの大きさ調節することにより、着色面積の小
さな低濃度から着色面積の大きい高濃度まで、安定した
中間調を表現する場合に、障害となる。本考案は前述の
事情に鑑み、帯状の発熱抵抗体を用いたサーマルヘッド
において、次の記載内容を課題とする。(a)帯状の発
熱抵抗体の1ドット分の各印字部分の発色温度領域の形
状および副走査方向の位置を均一にすること。
【0010】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本出願の考案の構成を説明するが、本
考案の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応
を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで
囲んだものを付記している。なお、本考案を後述の実施
例の符号と対応させて説明する理由は、本考案の理解を
容易にするためであり、本考案の範囲を実施例に限定す
るためではない。
るために案出した本出願の考案の構成を説明するが、本
考案の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応
を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで
囲んだものを付記している。なお、本考案を後述の実施
例の符号と対応させて説明する理由は、本考案の理解を
容易にするためであり、本考案の範囲を実施例に限定す
るためではない。
【0011】本考案のサーマルヘッド(H)は、主走査
方向(X)に沿って延びる帯状の共通電極本体部(3
a)およびこの本体部(3a)から櫛歯状に副走査方向
(Y)に突出する多数の共通電極接続部(3b)を有す
る共通電極(3)と、前記共通電極接続部(3b)と交
互に配置された多数の個別電極(4)と、前記主走査方
向(X)に沿って延設され、前記共通電極接続部(3
b)と個別電極(4)とを接続する帯状の発熱抵抗体
(5)とが絶縁基板(2)の表面に形成されたサーマル
ヘッドにおいて、前記帯状の発熱抵抗体(5)は、その
副走査方向(Y)の幅が、個別電極(4)上で狭く、共
通電極接続部(3b)上で広くなるように主走査方向
(X)に沿って周期的に変化する形状とされたことを特
徴とする。
方向(X)に沿って延びる帯状の共通電極本体部(3
a)およびこの本体部(3a)から櫛歯状に副走査方向
(Y)に突出する多数の共通電極接続部(3b)を有す
る共通電極(3)と、前記共通電極接続部(3b)と交
互に配置された多数の個別電極(4)と、前記主走査方
向(X)に沿って延設され、前記共通電極接続部(3
b)と個別電極(4)とを接続する帯状の発熱抵抗体
(5)とが絶縁基板(2)の表面に形成されたサーマル
ヘッドにおいて、前記帯状の発熱抵抗体(5)は、その
副走査方向(Y)の幅が、個別電極(4)上で狭く、共
通電極接続部(3b)上で広くなるように主走査方向
(X)に沿って周期的に変化する形状とされたことを特
徴とする。
【0012】
【作用】前述の本考案のサーマルヘッドで印字を行う場
合、個別電極(4)とその両側の共通電極接続部(3
b)との間に印字エネルギー(電力)が印加される。そ
の場合、電流は個別電極(4)とその両側の共通電極接
続部(3b)との間の発熱抵抗体を流れる。ところが、
本考案のサーマルヘッドは、発熱抵抗体(5)の副走査
方向(Y)の幅が個別電極(4)上で狭く、共通電極接
続部(3b)上で広くなっている。このため、発熱抵抗
体(5)の抵抗値は、個別電極(4)近辺で大きく、共
通電極接続部(3b)に近づくにつれて小さくなってい
る。発熱抵抗体(5)を電流が流れるときの発熱量は、
抵抗値に比例するので、前記個別電極(4)からその両
側の共通電極接続部(3b)に電流が流れるとき、個別
電極(4)近辺で発熱量が大きく、共通電極接続部(3
b)近辺で発熱量が小さくなる。したがって、印字時に
おいて、発熱抵抗体(5)には、個別電極(4)を中心
とするヒートスポットが生じる。このヒートスポットの
生じる範囲は、前記個別電極(4)の近傍に集中するの
で、従来よりも狭い範囲となる。すなわち、ヒートスポ
ットの面積および位置のバラツキが従来よりも小さくな
る。そのため、印字ドットは、その形状および位置が均
一化される。そして、発熱抵抗体(5)の表面の温度分
布は、前記ヒートスポットを中心してその外方に行くに
従って連続的に変化(低下)することになる。そして、
このようなサーマルヘッドではその印字部(印字用紙と
の接触部)の温度分布も同様になる。この場合、発熱抵
抗体(5)に印加する印字エネルギーを調節すると、前
記印字部の発色温度領域(感熱記録紙等を発色させる温
度領域)の面積は、小さなヒートスポットの面積から印
字部の全面積まで大きく変化する。したがって、たとえ
ば印字パルスとして定電圧パルスを印加してそのパルス
幅でエネルギーを制御する場合には、前記発色温度領域
の面積はパルス幅によって変化する。
合、個別電極(4)とその両側の共通電極接続部(3
b)との間に印字エネルギー(電力)が印加される。そ
の場合、電流は個別電極(4)とその両側の共通電極接
続部(3b)との間の発熱抵抗体を流れる。ところが、
本考案のサーマルヘッドは、発熱抵抗体(5)の副走査
方向(Y)の幅が個別電極(4)上で狭く、共通電極接
続部(3b)上で広くなっている。このため、発熱抵抗
体(5)の抵抗値は、個別電極(4)近辺で大きく、共
通電極接続部(3b)に近づくにつれて小さくなってい
る。発熱抵抗体(5)を電流が流れるときの発熱量は、
抵抗値に比例するので、前記個別電極(4)からその両
側の共通電極接続部(3b)に電流が流れるとき、個別
電極(4)近辺で発熱量が大きく、共通電極接続部(3
b)近辺で発熱量が小さくなる。したがって、印字時に
おいて、発熱抵抗体(5)には、個別電極(4)を中心
とするヒートスポットが生じる。このヒートスポットの
生じる範囲は、前記個別電極(4)の近傍に集中するの
で、従来よりも狭い範囲となる。すなわち、ヒートスポ
ットの面積および位置のバラツキが従来よりも小さくな
る。そのため、印字ドットは、その形状および位置が均
一化される。そして、発熱抵抗体(5)の表面の温度分
布は、前記ヒートスポットを中心してその外方に行くに
従って連続的に変化(低下)することになる。そして、
このようなサーマルヘッドではその印字部(印字用紙と
の接触部)の温度分布も同様になる。この場合、発熱抵
抗体(5)に印加する印字エネルギーを調節すると、前
記印字部の発色温度領域(感熱記録紙等を発色させる温
度領域)の面積は、小さなヒートスポットの面積から印
字部の全面積まで大きく変化する。したがって、たとえ
ば印字パルスとして定電圧パルスを印加してそのパルス
幅でエネルギーを制御する場合には、前記発色温度領域
の面積はパルス幅によって変化する。
【0013】
【実施例】以下、図面により本考案の実施例を説明す
る。なお、実施例において対応する構成要素には同一の
符号を付している。まず、図1〜図12により本考案の
一実施例を説明する。図1に示すように、プラテンロー
ルRの外周に沿って搬送される感熱記録紙Pに熱記録を
行うためのサーマルヘッドHは、支持板1を備えてい
る。この支持板1の表面には、図1中左側部分に絶縁基
板2が接着剤によって張り付けられている。この絶縁基
板2は、セラミック製の基板本体2aとその表面に形成
されたアンダーグレーズ層2bとから構成されている。
前記絶縁基板02表面には、主走査方向Xに沿って延び
る帯状の共通電極本体部3aおよびこの本体部3aから櫛
歯状に副走査方向Yに突出する多数の共通電極接続部3
bを有する共通電極3が形成されている。また、絶縁基
板2表面には、副走査方向にYに沿って延びると共に、
前記共通電極接続部3bと交互に(互い違いに)配置さ
れた多数の個別電極4が形成されている。そして各個別
電極4の先端部4aは、一対の前記共通電極接続部3b,
3b間の中央に位置している。前記多数の共通電極接続
部3bおよび個別電極先端部4aは、主走査方向Xに沿っ
て延びる帯状の発熱抵抗体5によって接続されている。
る。なお、実施例において対応する構成要素には同一の
符号を付している。まず、図1〜図12により本考案の
一実施例を説明する。図1に示すように、プラテンロー
ルRの外周に沿って搬送される感熱記録紙Pに熱記録を
行うためのサーマルヘッドHは、支持板1を備えてい
る。この支持板1の表面には、図1中左側部分に絶縁基
板2が接着剤によって張り付けられている。この絶縁基
板2は、セラミック製の基板本体2aとその表面に形成
されたアンダーグレーズ層2bとから構成されている。
前記絶縁基板02表面には、主走査方向Xに沿って延び
る帯状の共通電極本体部3aおよびこの本体部3aから櫛
歯状に副走査方向Yに突出する多数の共通電極接続部3
bを有する共通電極3が形成されている。また、絶縁基
板2表面には、副走査方向にYに沿って延びると共に、
前記共通電極接続部3bと交互に(互い違いに)配置さ
れた多数の個別電極4が形成されている。そして各個別
電極4の先端部4aは、一対の前記共通電極接続部3b,
3b間の中央に位置している。前記多数の共通電極接続
部3bおよび個別電極先端部4aは、主走査方向Xに沿っ
て延びる帯状の発熱抵抗体5によって接続されている。
【0014】前記帯状の発熱抵抗体5は、その副走査方
向Yの幅が、個別電極4上で狭く、共通電極接続部3b
上で広くなるように主走査方向Xに沿って周期的に変化
する形状とされている。そして、本実施例では、個別電
極4上の幅は40μm、共通電極接続部3b上の幅は14
0μmとなっている。また前記両電極3,4および発熱
抵抗体5が形成された絶縁基板2の表面はグレーズ製の
耐摩耗層6で被覆されている(図2では図示省略)。そ
して、一つの個別電極先端部4aとその両側に位置する
一対の共通電極接続部3b,3b間を接続する発熱抵抗体
5の表面を覆う前記耐摩耗層6によって印字部6a(図
3,4および11参照)が形成されている。
向Yの幅が、個別電極4上で狭く、共通電極接続部3b
上で広くなるように主走査方向Xに沿って周期的に変化
する形状とされている。そして、本実施例では、個別電
極4上の幅は40μm、共通電極接続部3b上の幅は14
0μmとなっている。また前記両電極3,4および発熱
抵抗体5が形成された絶縁基板2の表面はグレーズ製の
耐摩耗層6で被覆されている(図2では図示省略)。そ
して、一つの個別電極先端部4aとその両側に位置する
一対の共通電極接続部3b,3b間を接続する発熱抵抗体
5の表面を覆う前記耐摩耗層6によって印字部6a(図
3,4および11参照)が形成されている。
【0015】前記支持板1の表面には、図1中、左側部
分にプリント配線基板7が接着剤によって張付けられて
おり、このプリント配線基板7表面には外部接続用配線
8が形成されている。この外部接続用配線8はその入力
端側(図1中、左側)において前記プリント配線基板7
を貫通するリード線9を介して、駆動信号入力端子とし
てのソケット10に接続されている。プリント配線基板
7の前記絶縁基板2に近い部分には駆動用ICが配設さ
れており、この駆動用ICはボンディングワイヤ11お
よび12によって前記個別電極4のIC接続端子4bお
よび外部接続用配線8と接続されている。前記ICおよ
びボンディングワイヤ11,12は、保護樹脂13によ
って被覆されており、さらに、前記保護樹脂13はアル
ミ製のカバー14によって保護されている。そして、本
実施例のサーマルヘッドHは、前記符号1〜14で示さ
れた構成要素および前記駆動用ICから構成されてい
る。
分にプリント配線基板7が接着剤によって張付けられて
おり、このプリント配線基板7表面には外部接続用配線
8が形成されている。この外部接続用配線8はその入力
端側(図1中、左側)において前記プリント配線基板7
を貫通するリード線9を介して、駆動信号入力端子とし
てのソケット10に接続されている。プリント配線基板
7の前記絶縁基板2に近い部分には駆動用ICが配設さ
れており、この駆動用ICはボンディングワイヤ11お
よび12によって前記個別電極4のIC接続端子4bお
よび外部接続用配線8と接続されている。前記ICおよ
びボンディングワイヤ11,12は、保護樹脂13によ
って被覆されており、さらに、前記保護樹脂13はアル
ミ製のカバー14によって保護されている。そして、本
実施例のサーマルヘッドHは、前記符号1〜14で示さ
れた構成要素および前記駆動用ICから構成されてい
る。
【0016】次に、図5(A)〜図10(B)により、
前記図4(A),4(B)に示される構成を備えた本実
施例のサーマルヘッドHの製造方法を説明する。まず、
セラミック製の基板本体2aとその表面に形成されたグ
レーズ層2bから構成された絶縁基板2表面に、有機金
ペースト(ノリタケカンパニー株式会社製メタロオーガ
ニック金ペーストD27)をベタ印刷 する。次に、こ
れを 乾燥、焼成してから、フオトリソエッチングにより
絶縁基板2表面に電極パターンを形成する。このように
して形成された電極パターンは、図5(A),5(B)
に示すように、厚さ0.3〜3 mの共通電極本体部3a
および共通電極接続部3bを有する前記共通電極3と、
前記個別電極4とを有している。
前記図4(A),4(B)に示される構成を備えた本実
施例のサーマルヘッドHの製造方法を説明する。まず、
セラミック製の基板本体2aとその表面に形成されたグ
レーズ層2bから構成された絶縁基板2表面に、有機金
ペースト(ノリタケカンパニー株式会社製メタロオーガ
ニック金ペーストD27)をベタ印刷 する。次に、こ
れを 乾燥、焼成してから、フオトリソエッチングにより
絶縁基板2表面に電極パターンを形成する。このように
して形成された電極パターンは、図5(A),5(B)
に示すように、厚さ0.3〜3 mの共通電極本体部3a
および共通電極接続部3bを有する前記共通電極3と、
前記個別電極4とを有している。
【0017】次に、図6(A),6(B)に示すよう
に、前記両電極3,4が形成された絶縁基板2の表面
に、膜厚5〜30μm程度の感光性レジストRs(東京応
化工業株式会社製ネガ型フォトレジストPMERN−H
C60)をスピンコート法により塗布する。次に、フォ
トマスクMをかぶせて前記感光性レジストRを露光・現
像する。すると、図7(A),7(B)に示すように、
絶縁基板2表面に、主走査方向Xに沿って延びる帯状の
発熱抵抗体形成用開口部Rhを備えたレジスト層(レジ
ストパターン)Rが形成される。前記帯状の発熱抵抗体
形成用開口部Rhは、その副走査方向Yの幅が、個別電
極4上で狭く、共通電極接続部3b上で広くなるように
主走査方向Xに沿って周期的に変化する形状とされてい
る。
に、前記両電極3,4が形成された絶縁基板2の表面
に、膜厚5〜30μm程度の感光性レジストRs(東京応
化工業株式会社製ネガ型フォトレジストPMERN−H
C60)をスピンコート法により塗布する。次に、フォ
トマスクMをかぶせて前記感光性レジストRを露光・現
像する。すると、図7(A),7(B)に示すように、
絶縁基板2表面に、主走査方向Xに沿って延びる帯状の
発熱抵抗体形成用開口部Rhを備えたレジスト層(レジ
ストパターン)Rが形成される。前記帯状の発熱抵抗体
形成用開口部Rhは、その副走査方向Yの幅が、個別電
極4上で狭く、共通電極接続部3b上で広くなるように
主走査方向Xに沿って周期的に変化する形状とされてい
る。
【0018】次に、図8(A),8(B)に示すように
前記発熱抵抗体形成用開口部Rhに、酸化ルテニウム系
の発熱抵抗体形成用ペーストPe(田中マッセイ株式会
社製抵抗体ペーストGZX)を充填し、乾燥する。
前記発熱抵抗体形成用開口部Rhに、酸化ルテニウム系
の発熱抵抗体形成用ペーストPe(田中マッセイ株式会
社製抵抗体ペーストGZX)を充填し、乾燥する。
【0019】次に、前記乾燥した発熱抵抗体形成用ペー
ストPeの前記開口部Rhよりはみ出した部分をラッピン
グシートでラッピングしてその表面を平坦にする。そし
て図9(A),9(B)に示すように、前記開口部Rh
内に発熱抵抗体形成用未焼結抵抗層5aを形成する。次
に、800〜900゜Cの温度で前記乾燥した発熱抵抗
体形成用未焼結抵抗層5aを焼結すると共に前記レジス
ト層Rを燃焼させて、絶縁基板2の表面に、図10
(A),10(B)に示すような、主走査方向Xに沿っ
て延びる帯状の発熱抵抗体5を形成する。この帯状の発
熱抵抗体5は、その副走査方向Yの幅が、個別電極4上
で狭く、共通電極接続部3b上で広くなるように主走査
方向Xに沿って周期的に変化する形状を有している。次
に、前記両電極3,4および発熱抵抗体5が形成された
絶縁基板2表面の全体をグレーズ製の耐摩耗層6で被覆
すると、前記図4(A),4(B)に示す構成が得られ
る。
ストPeの前記開口部Rhよりはみ出した部分をラッピン
グシートでラッピングしてその表面を平坦にする。そし
て図9(A),9(B)に示すように、前記開口部Rh
内に発熱抵抗体形成用未焼結抵抗層5aを形成する。次
に、800〜900゜Cの温度で前記乾燥した発熱抵抗
体形成用未焼結抵抗層5aを焼結すると共に前記レジス
ト層Rを燃焼させて、絶縁基板2の表面に、図10
(A),10(B)に示すような、主走査方向Xに沿っ
て延びる帯状の発熱抵抗体5を形成する。この帯状の発
熱抵抗体5は、その副走査方向Yの幅が、個別電極4上
で狭く、共通電極接続部3b上で広くなるように主走査
方向Xに沿って周期的に変化する形状を有している。次
に、前記両電極3,4および発熱抵抗体5が形成された
絶縁基板2表面の全体をグレーズ製の耐摩耗層6で被覆
すると、前記図4(A),4(B)に示す構成が得られ
る。
【0020】次にこの実施例のサーマルヘッドHの作用
を図11,12を参照して説明する。駆動用IC(図1
参照)により、個別電極4に選択的に電圧を印加する
と、この選択された個別電極4の個別電極先端部4aと
その両側に位置する一対の共通電極接続部3b,3b間を
接続する発熱抵抗体5に電流が流れてその部分が発熱す
る。
を図11,12を参照して説明する。駆動用IC(図1
参照)により、個別電極4に選択的に電圧を印加する
と、この選択された個別電極4の個別電極先端部4aと
その両側に位置する一対の共通電極接続部3b,3b間を
接続する発熱抵抗体5に電流が流れてその部分が発熱す
る。
【0021】ところで、前記発熱抵抗体5は、前述した
ように、その副走査方向Yの幅が個別電極4上で狭く、
共通電極接続部3b上で広くなっている。このため、発
熱抵抗体5の抵抗値は、個別電極4近辺で大きく、共通
電極接続部3bに近づくにつれて小さくなっている。発
熱抵抗体5を電流が流れるときの発熱量は、抵抗値に比
例するので、前記個別電極4からその両側の共通電極接
続部3bに電流が流れるとき、個別電極4近辺で発熱量
が大きく、共通電極接続部3b近辺で発熱量が小さくな
る。
ように、その副走査方向Yの幅が個別電極4上で狭く、
共通電極接続部3b上で広くなっている。このため、発
熱抵抗体5の抵抗値は、個別電極4近辺で大きく、共通
電極接続部3bに近づくにつれて小さくなっている。発
熱抵抗体5を電流が流れるときの発熱量は、抵抗値に比
例するので、前記個別電極4からその両側の共通電極接
続部3bに電流が流れるとき、個別電極4近辺で発熱量
が大きく、共通電極接続部3b近辺で発熱量が小さくな
る。
【0022】図11(A)は帯状の発熱抵抗体5の1ド
ット分の平面図、図11(B)は前記図11(A)に示
された発熱抵抗体5の主走査方向Xに沿う温度分布、図
11(C)は前記図11(A)に示された発熱抵抗体5
の主走査方向Xに沿う断面図(Pc−Pc線断面図)であ
る。
ット分の平面図、図11(B)は前記図11(A)に示
された発熱抵抗体5の主走査方向Xに沿う温度分布、図
11(C)は前記図11(A)に示された発熱抵抗体5
の主走査方向Xに沿う断面図(Pc−Pc線断面図)であ
る。
【0023】図11(A)において、Fは、個別電極4
と、その両側に位置する一対の共通電極接続部3b,3b
との間を接続する発熱抵抗体、すなわち、1ドット分の
発熱抵抗体を被覆する対摩耗層6の表面の1ドット分の
印字部6aの発色温度領域を示している。図11(B)
の実線Tは前記図11(A)のPc−Pc線断面に沿う温
度分布である。そして、図11(B)のToは発色開始
温度を示している。
と、その両側に位置する一対の共通電極接続部3b,3b
との間を接続する発熱抵抗体、すなわち、1ドット分の
発熱抵抗体を被覆する対摩耗層6の表面の1ドット分の
印字部6aの発色温度領域を示している。図11(B)
の実線Tは前記図11(A)のPc−Pc線断面に沿う温
度分布である。そして、図11(B)のToは発色開始
温度を示している。
【0024】前記図11(A),(B),(C)から分
かるように、個別電極4の両側の各発熱抵抗体部分を被
覆する対摩耗層表面の印字部6aの発色温度領域Fに
は、その中央部にヒートスポットが生じる。したがっ
て、前記印字部の温度は、前記ヒートスポットを中心と
して外方へ行くに従って連続的に低下する。このため、
図13に示すように、1ドット分の各印字部分の発色温
度領域Fの形状および副走査方向Yの位置が均一とな
る。そこで、発色温度To以上で発色する感熱記録紙を
前記発熱抵抗体5上の印字部6aと接触させると、感熱
記録紙Pの発色領域(すなわち印字ドット)の形状およ
び副走査方向Yの位置は、バラツキの少ない均一なもの
となる。また、前記印字部6aの温度分布はヒートスポ
ットから外方に行くに従って連続的に変化(低下)す
る。この場合、発熱抵抗体に印加する印字エネルギーを
調節すると、前記印字部6aの発色温度領域(感熱記録
紙等を発色させる温度領域)Fの面積が連続的に変化す
る。したがって、たとえば印字パルスとして定電圧パル
スを印加してそのパルス幅でエネルギーを制御する場合
には、前記発色温度領域の面積がパルス幅によって変化
する。
かるように、個別電極4の両側の各発熱抵抗体部分を被
覆する対摩耗層表面の印字部6aの発色温度領域Fに
は、その中央部にヒートスポットが生じる。したがっ
て、前記印字部の温度は、前記ヒートスポットを中心と
して外方へ行くに従って連続的に低下する。このため、
図13に示すように、1ドット分の各印字部分の発色温
度領域Fの形状および副走査方向Yの位置が均一とな
る。そこで、発色温度To以上で発色する感熱記録紙を
前記発熱抵抗体5上の印字部6aと接触させると、感熱
記録紙Pの発色領域(すなわち印字ドット)の形状およ
び副走査方向Yの位置は、バラツキの少ない均一なもの
となる。また、前記印字部6aの温度分布はヒートスポ
ットから外方に行くに従って連続的に変化(低下)す
る。この場合、発熱抵抗体に印加する印字エネルギーを
調節すると、前記印字部6aの発色温度領域(感熱記録
紙等を発色させる温度領域)Fの面積が連続的に変化す
る。したがって、たとえば印字パルスとして定電圧パル
スを印加してそのパルス幅でエネルギーを制御する場合
には、前記発色温度領域の面積がパルス幅によって変化
する。
【0025】したがって、前記実施例のサーマルヘッド
Hは、前記発熱抵抗体5に印加する印字エネルギーを調
整することにより、着色面積の小さな低濃度から着色面
積の大きい高濃度まで、中間調を安定して表現すること
ができる。
Hは、前記発熱抵抗体5に印加する印字エネルギーを調
整することにより、着色面積の小さな低濃度から着色面
積の大きい高濃度まで、中間調を安定して表現すること
ができる。
【0026】以上、本考案のサーマルヘッドの実施例を
詳述したが、本考案は、前記実施例に限定されるもので
はなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案を
逸脱することなく、種々の小設計変更を行うことが可能
である。例えば、前記副走査方向Yの幅が、個別電極4
上で狭く、共通電極接続部3b上で広くなるように主走
査方向Xに沿って周期的に変化する形状とされた前記実
施例の前記帯状の発熱抵抗体5は、従来公知の発熱抵抗
体形成方法、たとえば、スクリーン印刷法、リフトオフ
法(レジスト層に形成した発熱抵抗体形成用の開口部に
抵抗体ペーストを充填、乾燥、研削後に焼成する方
法)、MOD法(絶縁基板表面に抵抗体形成用金属有機
物材料層を形成してからフォトリソエンチングにより抵
抗体パターンを形成する方法)等を用いて形成すること
が可能である。
詳述したが、本考案は、前記実施例に限定されるもので
はなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案を
逸脱することなく、種々の小設計変更を行うことが可能
である。例えば、前記副走査方向Yの幅が、個別電極4
上で狭く、共通電極接続部3b上で広くなるように主走
査方向Xに沿って周期的に変化する形状とされた前記実
施例の前記帯状の発熱抵抗体5は、従来公知の発熱抵抗
体形成方法、たとえば、スクリーン印刷法、リフトオフ
法(レジスト層に形成した発熱抵抗体形成用の開口部に
抵抗体ペーストを充填、乾燥、研削後に焼成する方
法)、MOD法(絶縁基板表面に抵抗体形成用金属有機
物材料層を形成してからフォトリソエンチングにより抵
抗体パターンを形成する方法)等を用いて形成すること
が可能である。
【0027】
【考案の効果】前述の本考案によれば、前記帯状の発熱
抵抗体は、前記副走査方向の幅が、個別電極上で狭く、
共通電極接続部上で広くなるように主走査方向に沿って
周期的に変化する形状とされたので、個別電極近辺で発
熱量が大きく、共通電極接続部近辺で発熱量が小さくな
る。したがって、印字時において、発熱抵抗体には、個
別電極の位置を中心とするヒートスポットが生じる。こ
のヒートスポットの生じる範囲は、前記個別電極の近傍
に集中するので、従来よりも狭い範囲となる。すなわ
ち、ヒートスポットの面積および位置のバラツキが従来
よりも小さくなる。そのため、印字ドットは、その形状
および位置が均一化される。そして、発熱抵抗体の表面
の温度分布は、前記ヒートスポットを中心にしてその外
方に行くに従って連続的に変化(低下)することにな
る。そして、サーマルヘッドの印字部の温度分布も同様
になる。この場合、発熱抵抗体に印加する印字エネルギ
ーを調節すると、前記印字部の発色温度領域(感熱記録
紙等を発色させる温度領域)の面積は、小さなヒートス
ポットの面積から印字部の全面積まで大きく変化する。
したがって、たとえば印字パルスとして定電圧パルスを
印加してそのパルス幅でエネルギーを制御する場合に
は、前記発色温度領域の面積はパルス幅によって変化す
る。したがって、本考案のサーマルヘッドは、前記発熱
抵抗体に印加する印字エネルギーを調整することによ
り、着色面積の小さな低濃度から着色面積の大きい高濃
度まで、安定した中間調を表現することができる。
抵抗体は、前記副走査方向の幅が、個別電極上で狭く、
共通電極接続部上で広くなるように主走査方向に沿って
周期的に変化する形状とされたので、個別電極近辺で発
熱量が大きく、共通電極接続部近辺で発熱量が小さくな
る。したがって、印字時において、発熱抵抗体には、個
別電極の位置を中心とするヒートスポットが生じる。こ
のヒートスポットの生じる範囲は、前記個別電極の近傍
に集中するので、従来よりも狭い範囲となる。すなわ
ち、ヒートスポットの面積および位置のバラツキが従来
よりも小さくなる。そのため、印字ドットは、その形状
および位置が均一化される。そして、発熱抵抗体の表面
の温度分布は、前記ヒートスポットを中心にしてその外
方に行くに従って連続的に変化(低下)することにな
る。そして、サーマルヘッドの印字部の温度分布も同様
になる。この場合、発熱抵抗体に印加する印字エネルギ
ーを調節すると、前記印字部の発色温度領域(感熱記録
紙等を発色させる温度領域)の面積は、小さなヒートス
ポットの面積から印字部の全面積まで大きく変化する。
したがって、たとえば印字パルスとして定電圧パルスを
印加してそのパルス幅でエネルギーを制御する場合に
は、前記発色温度領域の面積はパルス幅によって変化す
る。したがって、本考案のサーマルヘッドは、前記発熱
抵抗体に印加する印字エネルギーを調整することによ
り、着色面積の小さな低濃度から着色面積の大きい高濃
度まで、安定した中間調を表現することができる。
【図1】図1は本考案のサーマルヘッドの一実施例の全
体説明図である。
体説明図である。
【図2】図2は同実施例の要部の斜視図である。
【図3】図3は前記図2の矢視III部分の拡大図であ
る。
る。
【図4】図4は前記図3の部分の詳細説明図で、図4
(A)は平面図、図4(B)は図4(A)のIVB−IV
B線断面図、である。
(A)は平面図、図4(B)は図4(A)のIVB−IV
B線断面図、である。
【図5】図5は前記図4に示した部分の製造方法の説明
図で、図5(A)は平面図、図5(B)は図5(A)の
VB−VB線断面図、である。
図で、図5(A)は平面図、図5(B)は図5(A)の
VB−VB線断面図、である。
【図6】図6は前記図5に示した部分の次の製造工程の
説明図で、図6(A)は平面図、図6(B)は図6
(A)のVIB−VIB線断面図、である。
説明図で、図6(A)は平面図、図6(B)は図6
(A)のVIB−VIB線断面図、である。
【図7】図7は前記図6に示した部分の次の製造工程の
説明図で、図7(A)は平面図、図7(B)は図7
(A)のVIIB−VIIB線断面図、である。
説明図で、図7(A)は平面図、図7(B)は図7
(A)のVIIB−VIIB線断面図、である。
【図8】図8は前記図7に示した部分の次の製造工程の
説明図で、図8(A)は平面図、図8(B)は図8
(A)のVIIIB−VIIIB線断面図、である。
説明図で、図8(A)は平面図、図8(B)は図8
(A)のVIIIB−VIIIB線断面図、である。
【図9】図9は前記図8に示した部分の次の製造工程の
説明図で、図9(A)は平面図、図9(B)は図9
(A)のIXB−IXB線断面図、である。
説明図で、図9(A)は平面図、図9(B)は図9
(A)のIXB−IXB線断面図、である。
【図10】図10は前記図9に示した部分の次の製造工
程の説明図で、図10(A)は平面図、図10(B)は
図10(A)のXB−XB線断面図、である。
程の説明図で、図10(A)は平面図、図10(B)は
図10(A)のXB−XB線断面図、である。
【図11】図11は前記第1実施例の作用説明図で、1
ドット分の発熱抵抗体の副走査方向に沿う温度分布の説
明図である。
ドット分の発熱抵抗体の副走査方向に沿う温度分布の説
明図である。
【図12】図12は前記第1実施例の作用説明図で、印
字部の発色温度領域の形状を示す図である。
字部の発色温度領域の形状を示す図である。
【図13】図13は第1の従来例のサーマルヘッドの要
部斜視図である。
部斜視図である。
【図14】図14は前記図13に示す第1の従来例の矢
視XIV部分の拡大図である。
視XIV部分の拡大図である。
【図15】図15は前記第1の従来例とは異なる第2の
従来例の説明図である。
従来例の説明図である。
【図16】図16は前記第2の従来例の作用説明図で、
1ドット分の発熱抵抗体の副走査方向に沿う温度分布の
説明図である。
1ドット分の発熱抵抗体の副走査方向に沿う温度分布の
説明図である。
【図17】図17は前記第2の従来例の作用説明図で、
印字部の発色温度領域の形状を示す図である。
印字部の発色温度領域の形状を示す図である。
2 絶縁基板 3 共通電極 3a 共通電極本体部 3b 共通電極接続部材 4 個別電極 5 発熱抵抗体 X 主走査方向 Y 副走査方向
Claims (1)
- 【請求項1】 主走査方向(X)に沿って延びる帯状の
共通電極本体部(3a)およびこの本体部(3a)から櫛
歯状に副走査方向(Y)に突出する多数の共通電極接続
部(3b)を有する共通電極(3)と、前記共通電極接
続部(3b)と交互に配置された多数の個別電極(4)
と、前記主走査方向(X)に沿って延設され、前記共通
電極接続部(3b)と個別電極(4)とを接続する帯状
の発熱抵抗体(5)とが絶縁基板(2)の表面に形成さ
れたサーマルヘッドにおいて、 前記帯状の発熱抵抗体(5)は、その副走査方向(Y)
の幅が、個別電極(4)上で狭く、共通電極接続部(3
b)上で広くなるように主走査方向(X)に沿って周期
的に変化する形状とされたことを特徴とするサーマルヘ
ッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991006095U JP2579642Y2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991006095U JP2579642Y2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | サーマルヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0498148U JPH0498148U (ja) | 1992-08-25 |
JP2579642Y2 true JP2579642Y2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=31737140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991006095U Expired - Lifetime JP2579642Y2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579642Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6078768A (ja) * | 1983-10-05 | 1985-05-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | サ−マル記録ヘツド |
JPH01113261A (ja) * | 1987-10-26 | 1989-05-01 | Rohm Co Ltd | サーマルヘッド |
-
1991
- 1991-01-23 JP JP1991006095U patent/JP2579642Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0498148U (ja) | 1992-08-25 |
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JPS58211469A (ja) | サ−マルヘツドおよびその製造方法 |
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