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JP2569728Y2 - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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Publication number
JP2569728Y2
JP2569728Y2 JP8312691U JP8312691U JP2569728Y2 JP 2569728 Y2 JP2569728 Y2 JP 2569728Y2 JP 8312691 U JP8312691 U JP 8312691U JP 8312691 U JP8312691 U JP 8312691U JP 2569728 Y2 JP2569728 Y2 JP 2569728Y2
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JP
Japan
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diaphragm
sub
liquid chamber
orifice
vibration
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JP8312691U
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JPH0622641U (ja
Inventor
成田信彦
Original Assignee
エヌ・オー・ケー・メグラスティック株式会社
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Publication date
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Publication of JPH0622641U publication Critical patent/JPH0622641U/ja
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は自動車のエンジン等の
振動体を防振支持するための防振装置に関し、特に、内
部に液体を封入した液体封入型の防振装置に関するもの
である。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、自動車のエンジン
等の振動体を防振支持する防振装置として、特開昭62
−220729号公報に開示されている防振装置が知ら
れている。
【0003】すなわち、この防振装置31は、図12に
示すように、液体を充填した弾性体からなる2つの袋体
32、33を対向させて配設するとともに、両袋体3
1、33間を大径のオリフィス管34と小径のオリフィ
ス管35でそれぞれ連通し、さらに、各オリフィス管3
4、35にぞれぞれ開閉弁36、37を設けるととも
に、各開閉弁36、37の開閉を制御するコントローラ
38を設けて構成したものであって、振動体から入力す
る振動の種類に応じて、大径のオリフィス管34または
小径のオリフィス管35を使用することによって、入力
する振動を減衰するようになっている。
【0004】しかしながら、上記のように構成される防
振装置31にあっては、各オリフィス管34、35の開
閉弁36、37を開閉するためのアクチュエータや、ア
クチュエータを作動させるための空・油圧回路、電子回
路等を必要とするため、構成部品の点数が多くなり、全
体の構造が複雑となり、製造に手間がかかる。また外部
から制御するために高価な電子部品等からなるコントロ
ールユニットも必要とするために、製造コストが高くな
ってしまう。
【0005】また、図示はしないが、特開昭63−30
8243号公報に開示された防振装置は、内筒と外筒と
の間にゴム弾性体をモールドし、このゴム弾性体の内部
に側壁と隔壁とにより区画された液体を封入した2液室
を形成するとともに、前記隔壁に2液室間を互いに連通
する連通孔を穿設して、この連通孔内に、連通孔を開閉
する可動弁を設け、さらに、この可動弁に2液室間を常
時連通するオリフィスを穿設して構成したものである。
【0006】しかしながら、上記のように構成される防
振装置にあっては、内筒と外筒との間に設けられるゴム
弾性体の形状が複雑であるために、加硫成形に非常に手
間がかかってしまう。また、加硫成形によって隔壁に2
液室間を連通する連通孔を穿設して、この連通孔内に可
動弁を設けているために、連通孔の加工精度や可動弁に
よる連通孔の開閉精度が非常に悪く、また可動弁の応答
性も悪いために、信頼性が非常に低いという問題点があ
った。
【0007】この考案は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、構造が簡単で容易に製
造できて製造コストを著しく低減させることができると
ともに、応答性、信頼性に優れる防振装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの考案は、本体の筒状内部に加硫成形体が固
定され、前記筒状内部の周面に設けられた開口部に面し
て第1のサブダイアフラムを設けて、前記加硫成形体と
第1のサブダイアフラムとの間には第1の液室を設け、
前記加硫成形体と本体との間であって、前記加硫成形体
の反対側には空所を介して第2の液室を形成し、前記第
1および第2の液室間を第1のオリフィスを介して連通
するとともに、前記本体の開口部であって、前記第1の
サブダイアフラムの大気側には第2のサブダイアフラム
を設け、この第2のサブダイアフラムと前記第1のサブ
ダイアフラムとの間で第3の液室を形成し、この第3の
液室と前記第2の液室との間を前記第1のオリフィスに
対し径が太く長さの短い第2のオリフィスを介して連通
した手段を採用したものである。
【0009】また、前記第1及び第2のサブダイアフラ
ムは、それぞれ一対のプレートによって挟持固定されて
おり、サブダイアフラムとプレートとのクリアランス
は、第1のサブダイアフラムの方が第2のサブダイアフ
ラムよりも大きくなっている手段を採用したものであ
る。
【0010】
【作用】この考案は前記の手段を採用したことにより、
振幅が±1mm程度の低周波大振幅の振動が入力した場
合には、その振動によって第1の液室が容積を変化させ
るとともに、第1の液室の容積の変化は第1のオリフィ
を介して第2の液室に伝達されることになる。また、
振幅が±0.1mm程度の中周波中振幅の振動が入力し
た場合には、その振動により第1の液室が容積を変化さ
せるとともに、第1の液室の容積の変化は第1のサブダ
イアフラムを介して第3の液室に伝達され、第3の液室
から第2のオリフィスを介して第2の液室に伝達される
ことになる。さらに、振幅が±0.05mm程度の高周
波微振幅の振動が入力した場合には、その振動によって
第1の液室が容積を変化させるとともに、第1の液室の
容積の変化は第1のサブダイアフラムを介して第3の液
室に伝達され、第3の液室から第2のサブダイアフラム
を介して大気に伝達されることになる。
【0011】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例について
説明する。図1〜図11には、この考案による防振装置
の一実施例が示されていて、図1は全体を示す概略横断
面図、図2は加硫成形体を示す概略横断面図、図3は加
硫成形体を示す概略縦断面図、図4は第1のオリフィス
であるショックオリフィスを示す説明図、図5は第2の
オリフィスであるアイドルオリフィスを示す説明図、図
6はサブダイアフラムを示す平面図、図7は図6に示す
ものをA−A線に沿って見た説明図、図8〜図11はこ
の考案による防振装置の動作を示すモデル図であり、図
8は全体を示す説明図、図9はショック振動入力時の状
態を示す説明図、図10はアイドル振動入力時の状態を
示す説明図、図11は高周波振動入力時の状態を示す説
明図である。
【0012】すなわち、この防振装置1は、外筒7内
に、内筒6の外周面にゴム状弾性体を所望の形状に加硫
成形して構成した加硫成形体2を嵌合した上で、外筒7
を本体であるブラケット22内に嵌合したものである。
【0013】前記加硫成形体2は、内筒6の外周面にゴ
ム状弾性体を所望の形状に加硫成形して、内筒6を中心
として径方向外方に八の字状に拡開するゴム脚部3、3
を内筒6の長手方向に所定の間隔をおいて一対形成する
とともに、それらのゴム脚部3、3の上面側端部間を薄
膜状のダイアフラム4で一体に連結して構成したもので
あって、ダイアフラム4の下面とゴム脚部3、3の上面
との間には、内筒6の軸線方向に貫通して大気と接触す
る空所10が形成されるとともに、前記一対のゴム脚部
3、3の下面側には、下面側が開口する空所9が形成さ
れるようになっている。
【0014】また、前記加硫成形体2の外周面側の長手
方向の両端部には、外周面に断面がU字形状の溝部1
2、14が形成され、かつ、溝部12、14の適宜の位
置に上下一対の開口部12a、12bおよび14a、1
4bが穿設されている環状のショック用U字リング11
およびアイドル用U字リング13がそれぞれ埋設されて
いて、ショック用U字リング11により後述するショッ
クオリフィス15が、アイドル用U字リング13により
後述するアイドルオリフィス16がそれぞれ形成される
ようになっている。
【0015】前記一対のゴム脚部3、3間に形成されて
いる空所9の開口部には、弾性体から形成される円板状
の第1のサブダイアフラムであるアイドル用サブダイア
フラム17が変位可能に装着され、このアイドル用サブ
ダイアフラム17によって前記空所9内が閉塞されると
ともに、この閉塞された空所9内に液体を封入すること
によって第1の液室19が形成されるようになってい
る。
【0016】前記アイドル用サブダイアフラム17は、
図6および図7に示すように、円板状をなすとともに、
上面側から下面側に貫通する扇形状の窓部18aが等配
に形成されている上下一対のプレート18、18間で
定のクリアランスを有して周縁部を挟持固定されるよう
になっており、このように、一対のプレート18、18
間に周縁部を挟持固定された状態で前記ゴム脚部3、3
の空所9の開口部に装着されることで、アイドル用サブ
ダイアフラム17の上面側は、プレート18の窓部18
aを介して前記第1の液室19内の液体と接触するよう
になっている。
【0017】そして、上記のようにアイドル用サブダイ
アフラム17を装着した加硫成形体2を、筒状をなすと
ともに、適宜の位置に内面側から外面側に貫通する開口
部8が穿設されている外筒7内に、前記アイドル用サブ
ダイアフラム17前記開口部8に一致するように嵌合
取り付けることによって、加硫成形体2のダイアフラム
4の上面と外筒7の内面との間で閉塞された第2の液室
20が形成されるとともに、加硫成形体2の外周面側に
埋設した前記ショック用U字リング11の溝部12と外
筒7との間で細くて長い流動抵抗の大きい第1のオリフ
ィスであるショックオリフィス15が、前記アイドル用
U字リング13の溝部14と外筒7との間で前記ショッ
クオリフィス15よりも太くて短い第2のオリフィスで
あるアイドルオリフィス16がそれぞれ形成されるよう
になっている。
【0018】この場合、ショック用U字リング11の溝
部12には、上下一対の開口部12a,12bが穿設さ
れていて、一方の開口部12aは前記第1の液室19内
に開口し、他方の開口部12bは前記第2の液室20内
に開口するようになっているので、第1の液室19と第
2の液室20との間は、これらの開口部12a、12b
から前記ショックオリフィス15を介して互いに連通す
るようになっている。
【0019】また、アイドル用U字リング13の溝部1
4にも、同様に上下一対の開口部14a、14bが穿設
されていて、一方の開口部14aは前記第2の液室20
内に開口し、他方の開口部14bは後述する前記アイド
ル用サブダイアフラム17の下面側に形成される第3の
液室21内に開口するようになっているので、第2の液
室20と第3の液室21との間は、これらの開口部14
a、14bから前記アイドルオリフィス16を介して互
いに連通するようになっている。
【0020】そして、上記のように加硫成形体2を嵌合
した外筒7を、筒状をなすとともに、適宜の位置に内面
側から外面側に貫通する貫通孔23が穿設されているブ
ラケット22内に、外筒7の開口部8が前記貫通孔23
に一致するように嵌合取り付けし、さらに、ブラケット
22の貫通孔23内に第2のサブダイアフラムである高
周波用サブダイアフラム24を変位可能に装着する。
【0021】この場合の高周波用サブダイアフラム24
も、前記アイドル用ダイアフラム17と同様に、図示は
省略するが、円板状をなすとともに、上面側から下面側
に貫通する扇形状の窓部25aが等配に形成されている
上下一対のプレート25、25間で前記アイドル用ダイ
アフラム17よりも小さいクリアランスを有して周縁部
が挟持固定されていて、このように、一対のプレート2
5、25間で周縁部が挟持固定された状態でブラケット
22の貫通孔23内に装着することで、この高周波用サ
ブダイアフラム24の上面と前記アイドル用サブダイア
フラム17の下面との間で、閉塞された第3の液室21
が形成されることになり、この場合、高周波用サブダイ
アフラム24の上面側は、プレート25の窓部25aを
介して第3の液室21内の液体と接触し、下面側はブラ
ケット22の貫通孔23を介して大気と接触するように
なっている。
【0022】そして、このように構成した第3の液室2
1と前記第2の液室20との間は、前述したアイドル用
U字リング13の溝部14の開口部14a、14bから
アイドルオリフィス16を介して互いに連通するように
なっている。
【0023】次に、前記のように構成したこの実施例に
よる防振装置1の作用を図8〜図11のモデル図を参照
しつつ説明する。
【0024】まず、防振装置1のブラケット22を図示
しないボディまたはエンジン側に、内筒6をエンジンま
たはボディ側にそれぞれ取り付け、内筒6とブラケット
22との間にエンジン側から、またはボディ側から振動
が入力すると、その振動によって内筒6と外筒7との間
を一体に連結しているゴム脚部3、3が弾性変形し、こ
のゴム脚部3、3の変形により第1の液室19の容積
(内部圧力)が変化する。
【0025】この場合、入力する振動が路面からのショ
ック振動、すなわち振幅が約±1mm程度の低周波大振
幅の振動である場合には、図9に示すように、第1の液
室19の容積の変化は、アイドル用サブダイアフラム1
7を介して第3の液室21にキャンセルさせることがで
きないため、ショックオリフィス15を介して第2の液
室20に伝達され、第2の液室20の容積が変化する。
そして、この第2の液室20の容積の変化は、ダイアフ
ラム4が変位することにより大気にキャンセルされるこ
とになる。また、このとき流動抵抗の大きいショックオ
リフィス15を液体が通過する際の液柱共振によっても
入力する振動が減衰されることになる。
【0026】また、入力する振動がエンジンのアイドリ
ング時等に発生する振幅約±0.1mm程度の中周波中
振幅の振動である場合には、図10に示すように、第1
の液室19の容積の変化は、アイドル用サブダイアフラ
ム17を介して第3の液室21に伝達されて、第3の液
室21の容積が変化する。この第3の液室21の容積の
変化は、高周波用サブダイアフラム24ではキャンセル
させることができないために、アイドルオリフィス16
を介して第2の液室20に伝達され、第2の液室20の
容積が変化する。そして、この第2の液室20の容積の
変化は、ダイアフラム4が変位することにより大気にキ
ャンセルされることになる。また、このとき前記ショッ
クオリフィス15よりは流動抵抗の小さいアイドルオリ
フィス16を液体が通過する際の液柱共振によっても入
力する振動が減衰されることになり、このアイドルオリ
フィス16の液柱共振により、静ばねよりも低い動ばね
定数が得られることになる。
【0027】さらに、入力する振動が高速運転時等に発
生する振幅約±0.05mm程度の高周波微振幅の振動
である場合には、図11に示すように、第1の液室19
の容積の変化は、アイドル用サブダイアフラム17を介
して第3の液室21に伝達されて、第3の液室21の容
積が変化するとともに、第3の液室21の容積の変化
は、高周波用サブダイアフラム24を介して大気にキャ
ンセルされることになる。また、このとき、ショックオ
リフィス15、アイドルオリフィス16を介しての液体
の流れはほとんどなく、したがって、ゴム脚部3、3の
みによる低い動ばねが得られることになる。
【0028】上記のように、この実施例に示す防振装置
1にあっては、内筒6の外周面にゴム状弾性体を所望の
形状に加硫成形してゴム脚部3、3と薄膜状のダイアフ
ラム4とを形成して構成した加硫成形体2を外筒7内に
嵌合した上で、外筒7をブラケット22内に嵌合取り付
けしただけの簡単な構造のものであるので、個々の部品
の加工、内筒6の外周面にゴム状弾性体を加硫成形する
作業、組み立て作業等を簡単に行うことができることに
なる。
【0029】また、外部から制御することなく自動的
に、第1の液室19の容積の変化を、ショックオリフィ
ス15を介して第2の液室20に伝達させて、ダイアフ
ラム4の変位により大気にキャンセルさせたり、あるい
はアイドル用サブダイアフラム17を介して第3の液室
21に伝達させるとともに、第3の液室21からアイド
ルオリフィス16を介して第2の液室20に伝達させ
て、ダイアフラム4の変位により大気にキャンセルさせ
たり、あるいはアイドル用サブダイアフラム17を介し
て第3の液室21に伝達させるとともに、第3の液室2
1から高周波用サブダイアフラム24を介して大気にキ
ャンセルさせたりするようにしたことにより、各動作を
させるために高価な電子部品等によるコントロールユニ
ット等を一切必要とすることなく、製造コストを大幅に
低減させることができることになる。
【0030】さらに、低周波から高周波までの広範囲の
振動を効果的に減衰することができるので、自動車等に
使用すれば、走行時における路面からの衝撃による低周
波大振幅のショック振動や、エンジンのアイドリング時
等に発生する中周波中振幅の振動や、高速運転時等に発
生する高周波微振幅の振動等を効果的に減衰することが
でき、快適な運転性が得られることになる。
【0031】
【考案の効果】この考案は前記のように構成したことに
より、本体内部に加硫成形体と第1のサブダイアフラム
を設けることによって、第1の液室、第2の液室および
両液室間を連通する第1のオリフィスが形成されるとと
もに、本体に大気との間を仕切る第2のサブダイアフラ
ムを設けることによって、第3の液室および第3の液室
と第2の液室との間を連通する第2のオリフィスが形成
されることになる。この場合、各液室および各オリフィ
スは、加硫成形体を本体内部に取り付けるだけで形成さ
れることになるので、全体の組み立てが容易にできると
ともに、個々の構成部品の構造も著しく容易にすること
ができることになり、これにより、製造コストを大幅に
低減させることができることになる。
【0032】また、振幅が±1mm程度の低周波大振幅
の振動が入力した場合には、その振動によって第1の液
室が容積を変化させるとともに、その容積の変化を第1
のオリフィスを介して第2の液室に伝達させるようにし
たことにより、大きな減衰力を得ることができる。さら
に、第1のオリフィスを液体が通過する際の液柱共振に
よっても大きなロスファクターを発生させることができ
るので、大きな減衰効果を得ることができることにな
る。
【0033】また、振幅が±0.1mm程度の中周波中
振幅の振動が入力した場合には、その振動によって第1
の液室が容積を変化させるとともに、その容積の変化を
第1のサブダイアフラムを介して第3の液室に伝達さ
せ、第3の液室から第2のオリフィスを介して第2の液
室に伝達させることにより、大きな減衰力を得ることが
できる。さらに、第2のオリフィスを液体が通過する際
の液柱共振により、静ばねよりも低い動ばねを得ること
ができるので、大きな減衰効果を得ることができること
になる。
【0034】さらに、振幅が±0.05mm程度の高周
波微振幅の振動が入力した場合には、その振動によって
第1の液室が容積を変化させるとともに、その容積の変
化を第1のサブダイアフラムを介して第3の液室に伝達
せ、第3の液室から第2のサブダイアフラムを介して
大気に伝達させることにより、大きな減衰力が得られる
ことになる。
【0035】したがって、低周波から高周波までの広範
囲の振動を効果的に減衰することができることになるの
で、自動車等に使用すれば、路面からの衝撃による低周
波大振幅のショック振動やエンジンのアイドリング時に
発生する中周波中振幅のアイドル振動や高速運転時に発
生する高周波微振幅の振動等、広範囲の振動を確実に減
衰することができることになり、快適な運転性が得られ
ることになる。
【0036】そして、上記の3態様は外部からのコント
ロールを必要とすることなく、入力する振動の種類に応
じて自動的に選択できるようにしたので、外部からコン
トロールするための高価なコントロールユニット等も一
切必要とせず、しかも個々の部品の製造コストを低く抑
えることができるので、安価なものを提供することがで
きることになる等の優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による防振装置の一実施例を示した概
略横断面図である。
【図2】図1に示すものの加硫成形体を示した概略横断
面図である。
【図3】図1に示すものの加硫成形体を示した概略縦断
面図である。
【図4】図3に示すもののB−B線に沿って見た概略図
であり、ショックオリフィスを示す概略図である。
【図5】図3に示すもののC−C線に沿って見た概略図
であり、アイドルオリフィスを示す概略図である。
【図6】第1のサブダイアフラム(アイドル用サブダイ
アフラム)を示す概略図である。
【図7】図6に示すもののA−A線断面図であり、組み
立て前の状態を示す説明図である。
【図8】この考案による防振装置の一実施例をモデル化
した説明図であり、全体を示す説明図である。
【図9】ショック振動入力時の動作を示す説明図であ
る。
【図10】アイドル振動入力時の動作を示す説明図であ
る。
【図11】高周波振動入力時の動作を示す説明図であ
る。
【図12】従来の防振装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1、31……防振装置 2……加硫成形体 3……ゴム脚部 4……ダイアフラム 5……突出部 6……内筒 7……外筒 8……開口部 9、10……空所 11……ショック用U字リング 12、14……溝部 13……アイドル用U字リング 15……ショックオリフィス 16……アイドルオリフィス 12a、12b、14a、14b……開口部 17……第1のサブダイアフラム(アイドル用サブダイ
アフラム) 18、25……プレート 18a、25a……窓部 19……第1の液室 20……第2の液室 21……第3の液室 22……本体(ブラケット) 23……貫通孔 24……第2のサブダイアフラム(高周波用サブダイフ
ラム) 32、33……袋体 34、35……オリフィス管 36、37……開閉弁 38……コントローラ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体(22)の筒状内部に加硫成形体
    (2)が固定され、前記筒状内部の周面に設けられた開
    口部に面して第1のサブダイアフラム(17)を設け
    て、前記加硫成形体(2)と第1のサブダイアフラム
    (17)との間には第1の液室(19)を設け、前記加
    硫成形体(2)と本体(22)との間であって、前記加
    硫成形体(2)の反対側には空所(10)を介して第2
    の液室(20)を形成し、前記第1および第2の液室
    (19、20)間を第1のオリフィス(15)を介して
    連通するとともに、前記本体(22)の開口部であっ
    て、前記第1のサブダイアフラム(17)の大気側には
    第2のサブダイアフラム(24)を設け、この第2のサ
    ブダイアフラム(24)と前記第1のサブダイアフラム
    (17)との間で第3の液室(21)を形成し、この第
    3の液室(21)と前記第2の液室(20)との間を前
    記第1のオリフィス(15)に対し径が太く長さの短い
    第2のオリフィス(16)を介して連通したことを特徴
    とする防振装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のサブダイアフラム
    (17、24)は、それぞれ一対のプレート(18、1
    8、25、25)によって挟持固定されており、サブダ
    イアフラム(17、24)とプレート(18、18、2
    5、25)とのクリアランスは、第1のサブダイアフラ
    ム(17)の方が第2のサブダイアフラム(24)より
    も大きくなっている請求項1記載の防振装置。
JP8312691U 1991-10-14 1991-10-14 防振装置 Expired - Fee Related JP2569728Y2 (ja)

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