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JP2559615B2 - 濃厚赤血球用白血球捕捉フィルター - Google Patents

濃厚赤血球用白血球捕捉フィルター

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Publication number
JP2559615B2
JP2559615B2 JP63060632A JP6063288A JP2559615B2 JP 2559615 B2 JP2559615 B2 JP 2559615B2 JP 63060632 A JP63060632 A JP 63060632A JP 6063288 A JP6063288 A JP 6063288A JP 2559615 B2 JP2559615 B2 JP 2559615B2
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blood cells
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red blood
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徹 黒田
隆雄 西村
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Asahi Kasei Medical Co Ltd
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Asahi Medical Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D39/00Filtering material for liquid or gaseous fluids
    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
    • B01D39/16Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres
    • B01D39/1607Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous
    • B01D39/1623Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of organic material, e.g. synthetic fibres the material being fibrous of synthetic origin

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血液、体液等から得られる濃厚赤血球から
白血球、微小凝集物を選択的に捕捉する為のフィルター
に関するものである。
更に詳しく述べると、血液、骨髄液、リンパ液などの
血球を含む体液に何らかの処理を加えて得た濃厚赤血
球、例えば、クエン酸塩−燐酸塩−ブドウ糖(citrate
−phosphate−dextrose以下CPDと略す)で抗凝固した全
血を遠心し、上清の血漿を除去した濃厚赤血球、該濃厚
赤血球にアデニン、マンニトール、ソルビトール、グア
ノシン、生理食塩液等を加えた濃厚赤血球浮遊液等から
白血球、微小凝集物を選択的に捕捉する為のフィルター
に関するものである。
近年、血液学、免疫学等の医学の進歩により、赤血
球、血小板、血漿等を全血から分離し、各種疾患の治療
の為に輸血するという成分輸血が普及して来た。この様
な血液成分輸血は従来の全血輸血に比べ、不必要なもの
は除去して必要な成分のみを患者に輸血できること、血
液を有効に利用できること等の利点を有しており、各地
の病院で治療に用いられている。しかしながら全血輸血
にせよ、成分輸血にせよ、輸血用血液中に混在する他の
血液成分、特に白血球や微小凝集物は輸血される患者に
対し好ましくない輸血副作用を起こす事が知られてい
る。すなわち、白血球表面には白血球抗原が存在し、こ
の抗原は人によって多種多様であり、白血球抗原が完全
に一致している人は非常に少ない。その為、他人の白血
球を輸注された患者の体内には、抗白血球抗体が産生さ
れる。その結果、頻回に輸血される患者の場合、輸血さ
れた他人の白血球と患者血液中の抗白血球抗体とが抗原
抗体反応を起こし、これが原因で輸血副作用であるじん
麻疹、発熱等が起こる。また、微小凝集物は、血小板や
白血球の凝集体であるが、輸血血液中にこの微小凝集物
が存在すると、輸血された患者の微小血管にこの微小凝
集物が詰まり、塞栓を起こす。従って、輸血する血液成
分中に存在する白血球および微小凝集物は除去してやる
事が望ましい。また、血小板表面にも白血球抗原は存在
しているので、血小板輸血の場合以外は血小板も除去し
てやる方が好ましい。
(従来の技術) 輸血血液から白血球、微小凝集物を除去する事ができ
る従来の技術には、凍害保護液を加えて血液を凍結し
た後、凍害保護液を洗浄により除去する方法。全血を
遠心分離し、バッフィーコートおよび/または血漿を除
去する方法。濾過により、微小凝集物を除去する方
法。濾過により、微小凝集物と白血球を除去する方法
がある。
の方法は、CPDを抗凝固剤として全血を採血した
後、濃厚赤血球にし、これに凍害保護液を加え、凍結す
る。これを解凍した後、凍害保護液を洗浄により除去し
て赤血球浮遊液にする方法である。この方法は混入して
来る白血球が非常に少なく、良い方法であるが多大な手
間と高価な装置を必要とする為、一般的にはあまり普及
しておらず特殊な用途に限定される。
の方法は、CPD加血液を遠心分離し、バッフィーコ
ートや血漿を除去し、数回デカンテーションにより洗浄
する方法である。この方法では白血球除去率をあまり高
くできない為、輸血した時の免疫反応を完全に抑える事
はできない。また、手間もかかる方法である。
の方法は、繊維塊や網を用いたフィルターにより血
液から微小凝集物を除去する方法である。この方法では
基本的には凝集していない白血球を除去することができ
ないので、白血球による輸血副作用を防止する事はでき
ない。
の方法は、極細繊維を用いたフィルターにより血液
を濾過し、血液中の微小凝集物と白血球および血小板の
大部分を除去する方法である。この方法は、白血球、微
小凝集物、更には血小板も効率良く捕捉でき、操作も簡
単な為、近年広く一般に普及し始めている技術である。
唯一の欠点は、血液の保存状態により、血液中に発生す
るマイクロアグリゲートの大きさと量の分布が非常にま
ちまちであり、特に濃厚赤血球の場合は粘度も大きく、
マイクロアグリゲートの量も多い為、フィルターが目詰
まりを起こし易いという点である。これを防止する為に
極細繊維から成るメインフィルターとは別に、目の粗い
フィルターを設け、大きな凝集物を除去する事により目
詰まりを防止しようとする試みが成されているが、未
だ、全ての保存状態の血液に対応できる程技術的に完成
されていない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、上記の方法、すなわち、極細繊維
を用いたフィルターの問題点に着目し、血液、特に濃厚
赤血球から白血球、微小凝集物を除去するに当り、濃厚
赤血球の保存状態によらず、フィルターの目詰まりが起
こらないフィルターを提供する事にあり、短時間のうち
に効率良く白血球、微小凝集物を除去できるフィルター
を提供する事にある。
(問題点を解決する為の手段) 本発明者らは、上記問題点を解決し、血液、特に、濃
厚赤血球を短時間のうちに濾過でき、血液から効率良く
白血球、微小凝集物を除去できるフィルターを提供する
事を目的に鋭意研究した。その結果、極細繊維から成る
白血球捕捉用濾材A、すなわち平均繊維直径をX(μ
m)、平均繊維間間隔をY(μm)とするとき、7XY
を満足する濾材Aと、これより少しだけ平均繊維直径お
よび/または平均繊維間間隔が大きい濾材B、すなわち
50XY>7を満足する濾材B、および濾材Bよりも更に
平均繊維直径および/または平均繊維間間隔が大きい濾
材C、すなわちXY>50を満足する濾材Cを組み合わせる
事によりどの様な保存状態の濃厚赤血球を用いても、す
なわち、血液中に発生した微小凝集物の大きさや分布に
よらず、常に安定した濾過速度が得られ、しかも、ポン
プを使わなくても、重力濾過法により、驚くべき程速い
濾過速度が得られる事を見出し、本発明を得るに至っ
た。
すなわち本発明は、繊維状物質から成る濾材を、少な
くとも1つの血液導入口および少なくとも1つの血液導
出口を持つ少なくとも1つの容器に充填して成る白血球
分離フィルターであって、繊維状物質の平均繊維直径を
X(μm)、下式(1)で定義される平均繊維間間隔を
Y(μm)とするとき、少なくとも3種類の濾材A、
B、Cを持ち、濾材Aは7XY、濾材Bは50XY>7、
濾材CはXY>50を満たすものであり、更に、濾材が血液
導入口から血液導出口に向かってC、B、Aの順で配置
されている事を特徴とする濃厚赤血球用白血球捕捉フィ
ルター。
ここでYは平均繊維間間隔(μm)、Xは平均繊維直
径(μm)、ρは繊維状物質の密度(g/cm3)、Dは濾
材の嵩密度(g/cm3)、πは円周率である。
本発明で言う繊維状物質とは、繊維状物質の平均直径
に対して繊維状物質の長さが充分に長いものを言う。材
質は合成繊維、半合成繊維、天然繊維、再生繊維、金属
繊維、鉱物繊維等繊維状の形態を保てるものであれば全
て用いる事ができるが、直径や長さをコントロールし易
いポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリア
クリロニトリル、セルロースアセテート等の合成繊維が
好ましく用いられる。合成繊維の中では、ポリエステ
ル、ポリプロピレン等が極細繊維を作り易い。本発明で
言う濾材とは繊維状物質の綿状集合体、不織布状集合
体、織布状集合体、網状構造物等を言うが、中でも不織
布は、取り扱い性、濃厚赤血球の流れの均一性、処理速
度、白血球、微小凝集物捕捉性能等で優れており、好ん
で用いられる。本発明で言う容器は、血液が漏れ出ない
構造で、血液を導入する為の血液導入口と、血液を排出
する為の血液導出口を持ち、血液導入口から導入された
濃厚赤血球が濾材を通って血液導出口に導かれる様な構
造になっていれば、構造や材質は問わない。また、必ず
しも1つの容器である必要は無く、いくつかの容器に濾
材が分散されて収納されていても良い。本発明で言う繊
維状物質の平均繊維直径とは、繊維の長さ方向に直角な
断面の断面積を同じ面積の真円に換算した時の直径を言
い、直径に分布がある場合には、その算術平均を言う。
平均繊維間間隔は、同じ直径の繊維状物質が繊維の長さ
方向に揃えられて容器に充填され、全てのとなり合った
繊維同志の間の距離が同一であると仮定したモデルにお
ける、ある繊維ととなり合った繊維との間の距離であ
り、下式(1)で定義される。
ここでYは平均繊維間間隔(μm)、Xは平均繊維直
径(μm)、ρは繊維状物質の密度(g/cm3)、Dは濾
材の嵩密度(g/cm3)、πは円周率である。
本発明において繊維状物質から成る濾材は、少なくと
も3種類必要である。1つの濾材Aは、平均繊維直径を
X(μm)、平均繊維間間隔をY(μm)とした時、7
XYの数式を満たすものでなければならない。この濾材
Aは極細繊維から成るフィルターに相当し、濃厚赤血球
中の白血球、特に捕捉するのが難しいとされるリンパ球
をも含む白血球全体を効率良く捕捉できるフィルターで
ある。
2番目の濾材Bは、50XY>7の数式を満たすもので
なければならない。この濾材Bは、濾材Aに比べ僅かに
平均繊維直径および/または平均繊維間間隔が大きいフ
ィルターであり、白血球よりやや大きい、比較的小さめ
の微小凝集物を捕捉する為のフィルターである。最後の
濾材Cは、XY>50の数式を満たすものでなければならな
い。この濾材Cは、濾材Bに比べ、更に平均繊維直径お
よび/または平均繊維間間隔が大きいフィルターであ
り、濾材Bを目詰まりさせてしまう様な、大きめの微小
凝集物を捕捉する為のフィルターである。
ここで、濾材AのXYの範囲は、繊維の製造のし易さ、
赤血球の目詰まり防止、濃厚赤血球を通過させた時の平
均繊維間間隔の維持のし易さ等からみて7xy0.3の
範囲がより好ましい。更に好ましいのは7XY0.5で
あり、7XY0.8が最も望ましい。また、濾材CのXY
の範囲は、微小凝集物の除去性能からみて150000XY>
50の範囲がより好ましい。更に好ましいのは100000XY
>50であり、80000XY>50が最も望ましい。
濃厚赤血球中の白血球濃度は非常に高い為、この中の
白血球を効率良く捕捉する為には濾材AのXYは7以下で
ある必要がある。濾材AのXYが7より大きいと濾材Aで
粘着し難いリンパ球をも含む白血球を効率良く捕捉でき
なくなる。また、濾材Aを濃厚赤血球中に含まれる多量
のマイクロアグリゲートで目詰まりさせない為には、濾
材B、Cが必ず必要であり、特に小さめのマイクロアグ
リゲートを除去する為の濾材Bを濾材Cと組み合わせて
使用する事は重要である。濾材Aは、非常に細い繊維か
ら成るフィルターである為、微小凝集物や白血球の捕捉
能力が非常に高い。しかしながらこの濾材Aは保存血液
中に発生する微小凝集物により目詰まりを起こし易い
為、微小凝集物を除去する為のフィルターと組み合わせ
る必要がある。この様な目的で従来用いられていた微小
凝集物除去用のフィルターは微小凝集物除去能力が充分
で無く、血液の保存状態の違いでしばしば濾材Aを目詰
まりさせてしまうものであった。濾材Aと組み合わせて
使用する微小凝集物除去フィルターとして従来知られて
いたものは、本発明で言う濾材Cに相当する濾材の組み
合わせ、あるいは、単独の微小凝集物除去フィルターで
あった(特開昭60−203267)。この様なフィルターを濾
材Aに組み合わせると、一部の血液に対しては、濾材A
の目詰まりを防止する事が可能になる。しかしながら全
ての血液に対してこの様な目詰まり防止効果を発揮する
事は無く、また、完全に目詰まりしてしまい血液が流れ
なくなる事を防止できても、血液を処理するのに要する
時間はまだまだ長くかかっていた。これは、血液として
濃厚赤血球、すなわち、全血を遠心し、上清の血漿を除
去した赤血球濃厚液を用いる時に特に顕著であり、濃厚
赤血球の保存血を使用する時には更に顕著である。すな
わち、濃厚赤血球に対して特開昭60−203267に開示され
たフィルターを用いた場合、フィルターが濃厚赤血球中
に含まれる多量のマイクロアグリゲートにより目詰まり
を起こし、濃厚赤血球を処理するのに必要な時間は、非
常に長くかかった。
これに対して本発明の組み合わせ、すなわち、濾材A
に対して濾材Bおよび濾材Cを組み合わせたフィルター
は、どの様な保存状態にあった濃厚赤血球に対しても驚
くべき程目詰まり防止効果が大きく、更に濃厚赤血球を
処理するのに要する時間も格段に短くなる。この理由
は、以下の様に考えられる。すなわち、濃厚赤血球中に
多量に発生する微小凝集物は大小様々なものがあり、中
には、白血球と同程度の小さいものから肉眼で観察でき
る程度の大きいものまで発生する。従来市販されていた
微小凝集物除去用のフィルター、すなわち、本発明でい
う濾材Cに相当するフィルターの組み合わせでは、大き
い微小凝集物は除去できるものの白血球と同程度あるい
はこれよりやや大きめの微小凝集物を完全に除去でき
ず、これらの微小凝集物が微小凝集物除去フィルターを
通過してしまい、濾材Aに送られるので、濾材Aが目詰
まりを起こす。濾材Aでは、白血球は濾材Aの深さ方向
に分散して捕捉され、濾材Aは、いわゆるデプスフィル
ターとして働く。しかしながら、微小凝集物は粘着性が
高く、また、大きさも白血球よりやや大きめのものが含
まれているので、濾材Aの表面で高密度に捕捉されてし
まい、結果として濾材Aが目詰まりを起こしてしまう。
また、本発明で言う濾材Bに相当する微小凝集物濾過フ
ィルター単独の場合には、この微小凝集物除去フィルタ
ーが、小さい微小凝集物に対しては、いわゆるデプスフ
ィルターとして機能し、濾材Bの深さ方向に分散して微
小凝集物を捕捉する事ができるが、大きい微小凝集物
は、微小凝集物除去フィルターの表面にのみ捕捉されて
しまい、微小凝集物除去フィルター自身が目詰まりして
しまう。
この様な従来のフィルターに対して本発明の白血球捕
捉フィルター、すなわち濾材A、濾材Bおよび濾材Cの
組み合わせでは、大きい微小凝集物は濾材Cの表面付近
または深さ方向に分散して捕捉され、濾材Bには小さい
微小凝集物と白血球しか送られない。濾材Bでは、小さ
めの微小凝集物が濾材Bの深さ方向に分散して捕捉さ
れ、濾材Aには白血球および白血球と同程度の大きさの
僅かの微小凝集物しか送られない。その結果、濾材Aに
おいてもこれらの白血球および白血球と同程度の大きさ
の微小凝集物は濾材Aの深さ方向に分散して捕捉される
為、濾材Aの目詰まりは起こらない。すなわち、濾材A
においても濾材Bにおいても濾材Cにおいても白血球お
よび微小凝集物は濾材の深さ方向に分散して捕捉される
為、濾材中における血液流路が確保され、目詰まりが防
止でき、血液を処理するのに要する時間も充分短くなる
ものと推察される。
血液中に、より沢山の微小凝集物が含まれる場合に
は、濾材A、濾材B、濾材Dおよび濾材Eの組み合わせ
がより好ましい結果を与える。
ここで平均繊維直径をX(μm)、平均繊維間間隔を
Y(μm)とするとき、濾材Dは、1100XY>50を満た
すものであり、濾材EはXY>1100を満たすものである。
以上述べた濾材A、B、C、D、Eは、血液導入口か
ら血液導出口に向かってC、B、A;E、D、B、Aの様
に平均繊維直径および/または平均繊維間間隔が大きい
方から順に配置される。濾材A、B、C、D、Eは各々
1種類でも良いが、1種類では無く、何種類かの濾材を
組み合わせても良い。また各々の濾材の間には、スペー
サーを入れても良いが無くてもかまわない。更に、濾材
A、B、C、D、Eの順序を入れ替える事、すなわち
E、D、E′、B、D′、Aの様な順にしてもE′およ
びD′は事実上血液流路が目詰まりする事に何ら悪影響
を与えないので、本発明はこの様な組み合わせも含む。
また、例えば濾材Aを濾材Bの手前の血液流路の断面方
向の一部分だけに入れたり、ごく薄い濾材Aを濾材Bの
手前に入れたりする事は、血液流路が目詰まりする事に
殆ど影響を与えないので本発明は、この様な組み合わせ
も含む。
以下本発明を図面を用いて更に詳しく説明する。
図は、本発明の白血球捕捉フィルターの構成の1例を
示す断面模式図である。容器1は血液導入口2および血
液導出口3を持ち、容器1内には繊維状物質から成る濾
材A4、濾材B5および濾材C6が納められており、濾材A、
B、Cはその端部7、8において血液の横もれを防ぐ
為、容器1により押えつけられている。
前記した様に平均繊維直径をX(μm)、平均繊維間
間隔をY(μm)とするとき濾材Aは7XY、濾材Bは
50XY>7、濾材CはXY>50を満たすものである。濃厚
赤血球は、血液導入口2から容器1内に導入され、先ず
濾材C6に導入され、ここで血液中の大きな微小凝集物が
除去され、小さい微小凝集物と白血球を含む血液が濾材
B5に送られる。濾材B5では小さい微小凝集物が除去さ
れ、微小凝集物を除去された血液が次に濾材A4に送ら
れ、ここで白血球が捕捉される。微小凝集物および白血
球を除去された血液は血液導出口3から導出される。濾
材A4には微小凝集物が殆ど送られないので、この濾材A4
での目詰まりは無く、また、濾材B5および濾材C6での目
詰まりも無いので、血液は短時間のうちに処理される。
また、血液導出口3から得られる血液中には、微小凝集
物および白血球は殆ど含まれない。
(実施例) 以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1および比較例1〜3) 実施例1では、白血球捕捉フィルターとして、添付図
面に示す構造の容器内に、表1に示す組成の濾材A、
B、Cを血液導入口から血液導出口に向かってC、B、
Aの順に積層したものを用いた。容器内での血液が実際
に通過する部分の断面積は45cm2(6.7cm×6.7cm)であ
り、容器はアクリル・スチレン樹脂製、濾材はポリエス
テル不織布を用い、濾材Aとしては平均繊維直径Xが1.
65μm、平均繊維間間隔Yが3.1μm、不織布を重ね合
わせた厚さが5.3mmのものを使用した。濾材AのXYは5.1
であった。濾材Bとしては平均繊維直径Xが4μm、平
均繊維間間隔Yが6.6μm、不織布を重ね合わせた厚さ
が2.5mmのものを使用した。濾材BのXYは26.4であっ
た。濾材Cとしては、平均繊維直径Xが25μm、平均繊
維間間隔Yが40μm、不織布を重ね合わせた厚さが2.5m
mのものを使用した。濾材CのXYは1000であった。
比較例1としては、実施例1において濾材Cを用いな
かったもの、比較例2としては、実施例1において濾材
Bを用いなかったもの、比較例3としてはA社製の白血
球除去フィルターを用いた。比較例1、2、3は特開昭
60−203267に開示されたフィルターに相当する。A社製
の白血球除去フィルターの構成は、濾材Aは実施例1と
同じ物であり、濾材Bは無く、濾材Cとして3種類の濾
材を用いている。濾材C1は平均繊維直径Xが13.8μm、
平均繊維間間隔Yが17.2μm、XYが237、不織布を重ね
合わせた厚さが1.7mmであり、濾材C2は平均繊維直径X
が13.7μm、平均繊維間間隔Yが24.7μm、XYが338、
不織布を重ね合わせた厚さが1.1mmであり、濾材C3は平
均繊維直径Xが31.5μm、平均繊維間間隔Yが32.4μ
m、XYが1021、不織布を重ね合わせた厚さが2.2mmであ
った。これらの濾材を血液導入口から血液導出口に向か
って、C3、C2、C1、Aの順に積層したものであり、血液
が通過する部分の断面積、容器と不織布の素材は実施例
1と同じであった。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で14日、白血球は12100/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は75%、血小板は15×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例1および比較例1、2、3
の各フィルターにそれぞれ500ml流した。血液を流し終
えた後、生理食塩水50mlでフィルター内の赤血球を洗浄
した。濾過時間は、血液を流し始めた時点より、生理食
塩水を流し終えるまでの時間をストップウォッチにより
測定し、白血球除去率は白血球濃度をチュルク染色によ
り計算板で測定した後、実験に使用した血液の白血球総
量と比較して式{1−(漏出白血球)/(総白血球)}
×100から求め、血小板除去率は血小板濃度をブレッカ
ー・クロンカイト法により測定した後、実験に使用した
血液の血小板総量と比較して式{1−(漏出血小板)/
(総血小板)}×100から求め、赤血球回収率はヘマト
クリットを測定する事により式{(漏出血Ht)(漏出血
液量)/(使用血Ht)(使用血液量)}×100から求め
た。結果を表2に示す。
表2から、特開昭60−203267に開示されたフィルター
に相当する比較例1、2、3に比べ実施例1では濾材A
に濾材Bと濾材Cを組み合わせた事により、濃厚赤血球
を処理する為に要する時間(濾過時間)が大幅に短縮す
るにもかかわらず、白血球除去率、血小板除去率、赤血
球回収率は充分に高い性能を有している事が明らかであ
る。すなわち、濃厚赤血球をフィルターで濾過する場
合、特開昭60−203267に開示されたフィルターでは、濾
過時間が全血に比べて大幅に延長してしまうにもかかわ
らず、本発明のフィルターを使用すると、濾過時間が大
幅に短縮される事が判る。
(実施例2) 実施例2として、実施例1と同じ容器内に表3に示す
組成の濾材A、B、Cを血液導入口から血液導出口に向
かってC、B、Aの順に積層したものを用いた。濾材
は、全てポリエステルの不織布を用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で10日、白血球は12500/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は73%、血小板は18×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例2のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表4に示した。
表4から、実施例2では濾材A、B、Cを組み合わせ
たフィルターを使用する事により、濃厚赤血球を処理す
る為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、白血球除
去率、血小板除去率、赤血球回収率共に良好である事が
判る。
(実施例3) 実施例3として、実施例1と同じ容器内に表5に示す
組成の濾材A、B、Cを血液導入口から血液導出口に向
かってC、B、Aの順に積層したものを用いた。濾材
は、全てポリエステルの不織布を用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で1日、白血球は13200/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は71%、血小板は24×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例3のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表6に示した。
表6から、実施例3では濾材A、B、Cを組み合わせ
たフィルターを使用する事により、濃厚赤血球を処理す
る為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、白血球除
去率、血小板除去率、赤血球回収率共に良好である事が
判る。
(実施例4) 実施例4として、実施例1と同じ容器内に表7に示す
組成の濾材A、B、C1、C2を血液導入口から血液導出口
に向かってC2、C1、B、Aの順に積層したものを用い
た。濾材は、全てポリエステルの不織布を用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で5日、白血球は11100/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は73%、血小板は17×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例4のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表8に示した。
表8から、実施例4では濾材A、B、C1、C2を組み合
わせたフィルターを使用する事により、濃厚赤血球を処
理する為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、白血
球除去率、血小板除去率、赤血球回収率共に良好である
事が判る。
(実施例5) 実施例5として、実施例1と同じ容器内に表9に示す
組成の濾材A、B、C1、C2を血液導入口から血液導出口
に向かってC2、C1、B、Aの順に積層したものを用い
た。濾材は、全てポリアミドの不織布を用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で21日、白血球は11400/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は70%、血小板は14×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例5のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表10に示した。
表10から、実施例5では濾材A、B、C1、C2を組み合
わせたフィルターを使用する事により、濃厚赤血球を処
理する為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、白血
球除去率、血小板除去率、赤血球除去率共に良好である
事が判る。
(実施例6) 実施例6として、実施例1と同じ容器内に表11に示す
組成の濾材A、B、C1、C2を血液導入口から血液導出口
に向かってC2、C1、B、Aの順に積層したものを用い
た。濾材、A、Bには、ポリエステルの不織布を用い、
濾材C1、C2にはポリプロピレンの不織布を用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で4日、白血球は12300/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は71%、血小板は23×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例6のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表12に示した。
表12から、実施例6では濾材A、B、C1、C2を組み合
わせたフィルターを使用する事により、濃厚赤血球を処
理する為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、白血
球除去率、血小板除去率、赤血球除去率共に良好である
事が判る。
(実施例7) 実施例7として、実施例1と同じ容器内に表13に示す
組成の濾材A、B1、B2、C1、C2を血液導入口から血液導
出口に向かってC2、C1、B2、B1、Aの順に積層したもの
を用いた。濾材は、全てポリエステルの不織布を用い
た。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で18日、白血球は10900/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は69%、血小板は15×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例7のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表14に示した。
表14から、実施例7では濾材A、B1、B2、C1、C2を組
み合わせたフィルターを使用する事により、濃厚赤血球
を処理する為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、
白血球除去率、血小板回収率、赤血球除去率共に良好で
ある事が判る。
(実施例8) 実施例8として、実施例1と同じ容器内に表15に示す
組成の濾材A1、A2、B、Cを血液導入口から血液導出口
に向かってC、B、A2、A1の順に積層したものを用い
た。濾材は、全てポリエステルの不織布を用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で1日、白血球は13200/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は71%、血小板は24×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例8のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表16に示した。
表16から、実施例8では濾材A1、A2、B、Cを組み合
わせたフィルターを使用する事により、濃厚赤血球を処
理する為に要する時間(濾過時間)が非常に短く、白血
球除去率、血小板除去率、赤血球回収率共に良好である
事が判る。
{実施例9) 実施例1と同じ濾材A、B、Cを血液導入口から血液
導出口に向かってC、B、C、Aの順に積層したものを
用いた。すなわち、実施例1のフィルターの濾材BとA
の間に濾材Cを追加したフィルターを作成し、これを用
いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で14日、白血球は12000/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は73%、血小板は16×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例9のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表17に示した。
表17から、実施例1のフィルターの濾材A、B間に、
これらよりもXYの大きい濾材Cを入れても実質的にほと
んど影響が無い事が判る。
(実施例10) 実施例1と同じ濾材A、B、Cを血液導入口から血液
導出口に向かってC、B、A、Bの順に積層したものを
用いた。すなわち、実施例1のフィルターの濾材の一番
出口側に濾材Bを追加したフィルターを作成し、これを
用いた。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で14日、白血球は12200/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は72%、血小板は17×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例10のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表18に示した。
表18から、実施例1のフィルターの血液導出口側に、
濾材AよりもXYの大きい濾材Bを入れても実質的にほと
んど影響が無い事が判る。
(実施例11) 実施例11として、実施例1と同じフィルターおよび、
ポリエステル網の入ったドリップチェンバー(濾過面積
9cm2)を使用した。血液の上流側にドリップチェンバー
を配置し、下流側に実施例1のフィルターを設置した。
ドリップチェンバー内のポリエステル網の平均繊維直径
は100μm、平均繊維間間隔は140μm、XYは14000であ
った。
CPD加ヒト濃厚赤血球(A型の血液をプールして使
用、保存は4℃で21日、白血球は10400/mm3、ヘマトク
リット(Ht)は71%、血小板は12×104/mm3であっ
た。)を落差150cmで実施例11のフィルターに500ml流し
た。血液を流し終えた後、生理食塩水50mlでフィルター
内の赤血球を洗浄した。濾過時間、白血球除去率、血小
板除去率、赤血球回収率の測定および計算は実施例1と
同様に行なった。結果を表19に示した。
表19から、実施例11では濾材A、B、C(D、E)を
組み合わせたフィルターを使用する事により、濃厚赤血
球を処理する為に要する時間(濾過時間)が非常に短
く、白血球除去率、血小板除去率、赤血球回収率共に良
好である事が判る。
(発明の効果) 本発明の白血球捕捉フィルターを用いる事により、血
液、特に濃厚赤血球から白血球および微小凝集物を選択
的に除去するに当り、濃厚赤血球の保存状態、微小凝集
物の発生状況によらず、短時間のうちに濃厚赤血球を処
理できる様になった。更に本発明の白血球捕捉フィルタ
ーは、フィルターによる圧力損失が小さい為、重力だけ
を利用しての血液濾過が可能であり、ポンプの様な装置
が不要であり、また、1人で多数の検体を処理する事が
できる。従来重力濾過法で濃厚赤血球を処理するのに長
時間を要していたり、早く終わるものもあれば、時間の
かかるものもあるという様な不便さを一気に解消するの
が本発明である。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明白血球捕捉フィルターの構成の1例を示す
断面模式図である。 1……容器 2……血液導入口 3……血液導出口 4……濾材A 5……濾材B 6……濾材C 7、8……濾材A、Bの端部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維状物質から成る濾材を、少なくとも1
    つの血液導入口および少なくとも1つの血液導出口を持
    つ少なくとも1つの容器に充填して成る白血球分離フィ
    ルターであって、繊維状物質の平均繊維直径をX(μ
    m)、下式(1)で定義される平均繊維間間隔をY(μ
    m)とするとき、少なくとも3種類の濾材A、B、Cを
    持ち、濾材Aは7XY、濾材Bは50XY>7、濾材Cは
    XY>50を満たすものであり、更に、濾材が血液導入口か
    ら血液導出口に向かってC、B、Aの順で配置されてい
    る事を特徴とする濃厚赤血球用白血球捕捉フィルター。 ここでYは平均繊維間間隔(μm)、Xは平均繊維直径
    (μm)、ρは繊維状物質の密度(g/cm3)、Dは濾材
    の嵩密度(g/cm3)、πは円周率である。
  2. 【請求項2】少なくとも4種類の濾材A、B、D、Eを
    持ち、濾材Aは7XY、濾材Bは50XY>7、濾材Dは
    1100XY>50、濾材EはXY>1100を満たすものであり、
    更に、濾材が血液導入口から血液導出口に向かってE、
    D、B、Aの順に配置されている請求項1記載の濃厚赤
    血球用白血球捕捉フィルター。
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