JP2555503Y2 - 防災センサー用インターフェース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、集合住宅などの住宅情報盤に収容され、住
宅情報盤に外付けされた防災センサーと住宅情報盤に内
蔵された多重伝送端末器との間に介設されるインターフ
ェースの改良に関する。

［従来の技術］ 集合住宅などに使用されているこの種の防災システム
は、管理室などに設置した警報監視盤と各住戸に設けら
れた住宅情報盤との間を多重伝送によって接続すること
により、各住戸に設けられたガス漏れ感知器や熱感知器
などによるガス漏れや火災等の災害情報を管理室側で集
中的に監視する構成となっている。

このようなシステムの場合、ガスセンサーや熱感知器
の信号は各住戸に設けられた住宅情報盤内のCPU制御回
路で構成される内部回路に入力され、多重伝送端末器を
介して管理室側の警報監視盤に伝送される。

第４図は、ガスセンサーGSを接続した住宅情報盤100
内の回路図である。通常、可燃性ガスセンサーとして
は、接触燃焼式センサーや半導体センサーなどが多く使
用されるが、これらのガスセンサーGSではガス漏れが無
い警戒時において数ボルトの電圧が出力されており、警
報時には約９ボルト程度まで出力電圧が上昇するため、
図におけるツェナーダイオードZDのツェナー電圧を数ボ
ルトに選ぶことにより警報時のみトランジスタＱを作動
させて、CPUなどで構成された内部回路100aにより信号
処理した後、インバータINVを介してフォトカプラPCに
より多重伝送方式により伝送する構成となっている。な
お、Ｒは抵抗、Ｄはダイオードである。

また、第５図は、住宅情報盤に熱感知器HSなどを接続
した場合の回路構成図である。熱感知器HSの場合は通常
無電圧出力が得られるので、この出力を内部回路100aで
検知し、フォトカプラPCにより多重伝送端末器100bに検
知信号を入力して警報監視盤へ伝送される。

しかしながら、上記したような従来のシステムでは、
多重伝送端末器100bは警報監視盤の電源によって作動さ
れる構成となっているが、内部回路100aが住宅情報盤の
電源供給により駆動される構成となっているため、未入
居の住戸などで住宅情報盤の電源が投入されていない場
合には、ガスセンサーや熱感知器などの防災センサーか
らの検知信号は多重伝送端末器100bに入力されず、監視
が不可能になっているのが実状である。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、住宅情
報盤の電源が切れている住戸においても、防災センサー
からの検知信号を管理室側の警報監視盤に送出できる構
成とすることにより、未入居の住戸などの防災について
も集中監視できるシステムを提供することを目的として
いる。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため提供される本考案は、住宅情
報盤などに外付けされたガスセンサーなどの有電圧出力
型センサーから異常信号を警報監視盤に送出するため、
住宅情報盤に組み込まれて使用される防災センサー用イ
ンターフェースであって、有電圧出力型センサーから出
力された電圧レベルによって異常を判断し、異常判別信
号を出力する電圧レベル判別回路と、警報監視盤に信号
線を介して接続され、上記電圧レベル判別回路からの異
常判別信号を受けて駆動される入力素子を有し、上記警
報監視盤に異常信号を伝送する多重伝送端末器と、２つ
のダイオードの各々のアノード側に、外部電源と上記有
電圧出力型センサーとを接続し、かつカソードを共通に
接続して分岐させた出力側に上記電圧レベル判別回路、
上記多重伝送端末器の入力素子に接続したダイオードオ
ア回路とを備えた構成としている。

［作用］ このような考案のインターフェースによれば、次のよ
うな動作をなす。

１）住宅情報盤への電源供給がなされている場合 ダイオードオア回路の外部電源側のダイオードが導通
するので、有電圧出力型センサー側のダイオードは逆バ
イアスとなり非導通となる。

その結果、外部電源が電圧レベル判別回路、多重伝送端
末器の入力素子に駆動電源として加わる。

したがって、有電圧出力型センサーが異常となれば、
電圧レベル判別回路は異常判別信号を出力し、多重伝送
端末器の入力素子に異常信号を送出し、駆動させるの
で、多重伝送端末器は異常信号を警報監視盤に送出し、
通報がなされる。

２）住宅情報盤への電源供給が遮断されている場合 ダイオードオア回路の外部電源側のダイオードが非導
通となり、ダイオードオア回路の有電圧出力型センサー
側のダイオードは導通する。

その結果、有電圧出力型センサーの有電圧出力が電圧レ
ベル判別回路と、多重伝送端末器の入力素子に駆動電源
として加わる。

したがって、有電圧出力型センサーが異常となれば、
電圧レベル判別回路は異常判別信号を出力し、多重伝送
端末器の入力素子に異常信号を送出し、駆動させるの
で、多重伝送端末器は異常信号を警報監視盤に送出し、
通報がなされる。

［実施例］ 第１図は本考案の一実施例であるガスセンサー用イン
ターフェース１を示した図であり、一点鎖線で囲んだ部
分は住宅情報盤部分の構成を示している。

このガスセンサー用インターフェース１は、内部電源を
有したガスセンサー４の電源電圧によって作動され、ガ
スセンサー４からの出力電圧レベルを判別して、ガス漏
れ検知信号を出力する電圧レベル判別回路２を有してお
り、この判別回路２の出力端に設けられた多重伝送端末
器３の入力素子を構成するフォトカプラPCを駆動させる
ことによって、多重伝送端末器３にガス漏れ検知信号を
送出する構成とされている。

多重伝送端末器３は、多重信号線（不図示）を介して警
報監視盤側より電源が供給されているので、住宅情報盤
の電源供給がなくても常時、入力端子は駆動できるよう
になっている。なお、S1、S2はガスセンサー４を接続す
るための有電圧出力型センサー接続端子である。

図にしたがって構成と動作を説明すると、ガスセンサ
ー４は端子S1、S2間に接続されており、住宅情報盤に電
源が供給されている場合には、この電源はガスセンサー
４の警戒時の有電圧出力よりも電圧が高いため、コンパ
レータCMPにはダイオードD3を通じて電源が供給され
て、後述するような判別動作がなされるが、このときダ
イオードD2は逆バイアスとなるので、ガスセンサー４か
らの出力電圧はコンパレータCMPの駆動電源として作用
しない。

一方、住宅情報盤への電源が供給されていない場合に
は、ガスセンサー４の有電圧出力ダイオードD1、D2を通
じてコンパレータCMPに供給され、電圧レベル判別回路
２は次のように動作する。

すなわち、ガスセンサー４の警戒時の有電圧出力は通常
４ボルト程度であるので、この有電圧出力を抵抗R1、R2
で分圧した電圧V1がコンパレータCMPの反転入力端子に
加わる。そして、ガスセンサー４の有電圧出力は、ダイ
オードD1、抵抗R3を通じてツェナーダイオードZDに加わ
り、このツェナー電圧をさらに抵抗R4、R5で分圧下電圧
Ｖ′がコンパレータCMPの非反転入力端子に加わる。従
って、通常の警戒時に上記V1に対してＶ′を高く設定し
ておけば、コンパレータCMPの出力電圧は「Ｈ」レベル
となるので、フォトカプラPCは駆動されない。

しかし、ガスセンサー４がガス漏れを検知してガス漏れ
検知信号を出力する警報時には有電圧出力が９ボルト程
度まで上昇するのでV1はＶ′よりも高い電圧となってコ
ンパレータCMPの出力電圧は「Ｌ」レベルとなり、フォ
トカプラPCが駆動されて多重伝送端末器３を経由してガ
ス漏れ検知信号が送出される。

第２図は多重伝送端末器などのアドレス設定を行なう
場合において、第２図（ｂ）に示すようなアドレス設定
用のディップスイッチ15の特定桁のスライドスイッチ15
a・・・に触れないようにする（例えば、変更設定の必
要のないスライドスイッチを誤って操作しないようにカ
バーを被せる）ために、スイッチカバーＡを第２図
（ａ）に示すように、鋏あるいはカッターナイフで必要
な長さに切断して貼付して使用するものである。第２図
（ｃ）はディップスイッチ15にスイッチカバーＡを貼付
した状態の側面図である。

このようなスイッチカバーＡは、ルミラーフィルムな
どの透明薄板10に両面テープ11、11を貼付し、それらの
両面テープの剥離紙12、12を取り除いてスペーサ13、13
を貼付し、さらにその下に両面テープ14、14を貼付した
構成になっており、ディップスイッチ15の必要箇所に貼
付して使用するものである。

［考案の効果］ 従来、未入居の住戸などで各種防災センサーが設備さ
れているにもかかわらず、住宅情報盤の電源供給が遮断
されているために管理室において集中監視ができなかっ
た問題が、本考案の防災センサー用インターフェースを
装置することにより住宅情報盤の電源供給にかかわらず
集中監視できることになり、より信頼性の高い防災シス
テムが提供可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の要部回路図、第２図（ａ）
〜（ｃ）はスイッチカバーの使用説明図、第３図はスイ
ッチカバーの製作手順の説明図、第４図は従来のガスセ
ンサー用インターフェース回路図、第５図は従来の熱感
知器用インターフェース回路図である。 ［符号の説明］ １……防災インターフェース ２……電圧レベル検出回路 ３……多重伝送端末器 ４……ガスセンサー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 池田 等 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)考案者 片柳 俊 大阪府大阪市淀川区新高３丁目６番１号 明治ナショナル工業株式会社内 (72)考案者 中山 信一 大阪府大阪市淀川区新高３丁目６番１号 明治ナショナル工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−189498（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−118998（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−210763（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−131791（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−78493（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−41392（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−131095（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−153397（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】住宅情報盤などに外付けされたガスセンサ
   ーなどの有電圧出力型センサーからの異常信号を警報監
   視盤に送出するため、住宅情報盤に組み込まれて使用さ
   れる防災センサー用インターフェースであって、 有電圧出力型センサーから出力された電圧レベルによっ
   て異常を判断し、異常判別信号を出力する電圧レベル判
   別回路と、 警報監視盤に信号線を介して接続され、上記電圧レベル
   判別回路からの異常判別信号を受けて駆動される入力素
   子を有し、上記警報監視盤に異常信号を伝送する多重伝
   送端末器と、 ２つのダイオードの各々のアノード側に、外部電源と上
   記有電圧出力型センサーとを接続し、かつカソードを共
   通に接続して分岐させた出力側に上記電圧レベル判別回
   路、上記多重伝送端末器の入力素子に接続したダイオー
   ドオア回路とを備えた構成とした防災センサー用インタ
   ーフェース。