JP2554768B2 - フランジ成形用金型 - Google Patents
フランジ成形用金型Info
- Publication number
- JP2554768B2 JP2554768B2 JP2103985A JP10398590A JP2554768B2 JP 2554768 B2 JP2554768 B2 JP 2554768B2 JP 2103985 A JP2103985 A JP 2103985A JP 10398590 A JP10398590 A JP 10398590A JP 2554768 B2 JP2554768 B2 JP 2554768B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- die
- flange portion
- flange
- panel material
- lower die
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車用ルーフパネル等のように、湾曲形成
されたパネル材にその表面に対してほぼ直角をなすフラ
ンジ部を成形するためのフランジ成形用金型に関する。
されたパネル材にその表面に対してほぼ直角をなすフラ
ンジ部を成形するためのフランジ成形用金型に関する。
(従来の技術) 第4図は自動車の外観を示す図であり、図中符号Wは
ルーフパネルを示す。このルーフパネルWには、サンル
ーフ用の開口部Hが形成されている。この開口部Hが形
成されたルーフパネルWを成形するために従来用いられ
ている金型を示すと第5図〜第8図の通りである。この
金型では、予め所定の形状に成形されたルーフパネルW
に対して、サンルーフ用の開口部Hに位置するフランジ
部FとパネルWの外周部に位置するフランジ部Gとを折
曲げ加工している。
ルーフパネルを示す。このルーフパネルWには、サンル
ーフ用の開口部Hが形成されている。この開口部Hが形
成されたルーフパネルWを成形するために従来用いられ
ている金型を示すと第5図〜第8図の通りである。この
金型では、予め所定の形状に成形されたルーフパネルW
に対して、サンルーフ用の開口部Hに位置するフランジ
部FとパネルWの外周部に位置するフランジ部Gとを折
曲げ加工している。
この金型は第5図に示されるように、ボルスター9の
上に固定された下型ポンチ10と、これに向けて上下動自
在となった上スライドつまり上型本体11とを有してお
り、この上型本体11には、上型ホルダー12が一体とな
り、下型ポンチ10との共働により前記フランジ部Fを折
曲げ加工するセクショナルダイ13が上型ホルダー12に取
付けられている。つまりこのセクショナルダイ13はサン
ルーフフランジ用のセクショナルダイとなっている。ま
た、下型ポンチ10との共働により前記フランジ部Gを折
曲げ加工するセクショナルダイ14が上型ホルダー12に取
付けられており、このセクショナルダイ14は外周フラン
ジ用のセクショナルダイとなっている。
上に固定された下型ポンチ10と、これに向けて上下動自
在となった上スライドつまり上型本体11とを有してお
り、この上型本体11には、上型ホルダー12が一体とな
り、下型ポンチ10との共働により前記フランジ部Fを折
曲げ加工するセクショナルダイ13が上型ホルダー12に取
付けられている。つまりこのセクショナルダイ13はサン
ルーフフランジ用のセクショナルダイとなっている。ま
た、下型ポンチ10との共働により前記フランジ部Gを折
曲げ加工するセクショナルダイ14が上型ホルダー12に取
付けられており、このセクショナルダイ14は外周フラン
ジ用のセクショナルダイとなっている。
更に前記上型ホルダー12には、前記下型ポンチ10とに
よりワークであるルーフパネルWを押圧するパッド15が
弾性体16を介して設けられている。第5図において、符
号17は下型ポンチ10に取付けられたガイドポストを示
し、このガイドポスト17によって上型ホルダー12の上下
動が案内されるようになっている。
よりワークであるルーフパネルWを押圧するパッド15が
弾性体16を介して設けられている。第5図において、符
号17は下型ポンチ10に取付けられたガイドポストを示
し、このガイドポスト17によって上型ホルダー12の上下
動が案内されるようになっている。
第5図に示された金型によってそれぞれのフランジ部
F、Gが加工された後に、上型ホルダー12が上型本体11
と共に上昇する際に、ルーフパネルWを上昇させるため
に、下型ポンチ10にはリフター18が設けられている。
F、Gが加工された後に、上型ホルダー12が上型本体11
と共に上昇する際に、ルーフパネルWを上昇させるため
に、下型ポンチ10にはリフター18が設けられている。
このリフター18は第6図に示すように、ルーフパネル
Wに形成されたサンルーフ用の開口部Hに周囲に沿って
複数個配置されている。1つのリフター18の詳細を示す
と第7図及び第8図の通りである。下型ポンチ10に形成
された収容孔20内にはスライドケーシング21が上下動自
在に挿入されており、このスライドケーシング21の上端
部にはリフトブロック22がボルト23により固定されてい
る。そして、このスライドケーシング21には、圧縮コイ
ルばね24によって上方に向かう弾発力が付勢されてい
る。このばね24によるスライドケーシング21の上昇限の
位置を規制するために、下型ポンチ10にはストッパー25
がボルト26により締結されている。上型本体11の下降に
伴ってこれと共に下降するセクショナルダイ13がリフト
ブロック22と直接当接しないように、セクショナルダイ
13の下面にはブロック押え27がボルト28により締結され
ている。
Wに形成されたサンルーフ用の開口部Hに周囲に沿って
複数個配置されている。1つのリフター18の詳細を示す
と第7図及び第8図の通りである。下型ポンチ10に形成
された収容孔20内にはスライドケーシング21が上下動自
在に挿入されており、このスライドケーシング21の上端
部にはリフトブロック22がボルト23により固定されてい
る。そして、このスライドケーシング21には、圧縮コイ
ルばね24によって上方に向かう弾発力が付勢されてい
る。このばね24によるスライドケーシング21の上昇限の
位置を規制するために、下型ポンチ10にはストッパー25
がボルト26により締結されている。上型本体11の下降に
伴ってこれと共に下降するセクショナルダイ13がリフト
ブロック22と直接当接しないように、セクショナルダイ
13の下面にはブロック押え27がボルト28により締結され
ている。
したがって、予め所定の湾曲形状に成形されたルーフ
パネルWが下型ポンチ10の上に載置され、フランジ部の
加工がなされる前は、フランジ部Fは、第7図において
符号Faで示す破線のようにルーフパネルWの本体部に対
して同一面上に連なっている。この状態の下で、上型本
体11が下降すると、セクショナルダイ13と下型ポンチ10
との共働によりフランジ部Fは、第7図において符号Fb
で示されるように、折曲げ加工されることになる。この
ときには、外周フランジ部Gも同様にしてフランジ加工
がなされる。
パネルWが下型ポンチ10の上に載置され、フランジ部の
加工がなされる前は、フランジ部Fは、第7図において
符号Faで示す破線のようにルーフパネルWの本体部に対
して同一面上に連なっている。この状態の下で、上型本
体11が下降すると、セクショナルダイ13と下型ポンチ10
との共働によりフランジ部Fは、第7図において符号Fb
で示されるように、折曲げ加工されることになる。この
ときには、外周フランジ部Gも同様にしてフランジ加工
がなされる。
(発明が解決しようとする課題) 自動車車体を構成するルーフパネルWは図示するよう
に、中央部が外周部に対して上方に突き出した湾曲形状
となっている。特に、サンルーフ用の開口部はこの湾曲
度が大きくなっているために、上述した従来の金型を用
いてフランジ部を成形すると特にフランジ部Fの先端を
縮み傾向とする必要があるので、これが充分に達成され
ないと、ルーフパネルWの本体部が、フランジ部Fを折
曲げ加工することによって本来の湾曲度が低下して平坦
化つまり扁平化することがある。
に、中央部が外周部に対して上方に突き出した湾曲形状
となっている。特に、サンルーフ用の開口部はこの湾曲
度が大きくなっているために、上述した従来の金型を用
いてフランジ部を成形すると特にフランジ部Fの先端を
縮み傾向とする必要があるので、これが充分に達成され
ないと、ルーフパネルWの本体部が、フランジ部Fを折
曲げ加工することによって本来の湾曲度が低下して平坦
化つまり扁平化することがある。
第9図は扁平化した状態を示す。この図において、本
来のルーフパネルWの形状は一点鎖線で示され、従来の
金型を用いてフランジ部Fを形成した後のルーフパネル
の形状が実線で示されている。図示するように扁平化し
てしまったパネルの扁平量をδとすると、場合によって
はこの扁平量δが2〜3mm程度にまで達することがあ
る。
来のルーフパネルWの形状は一点鎖線で示され、従来の
金型を用いてフランジ部Fを形成した後のルーフパネル
の形状が実線で示されている。図示するように扁平化し
てしまったパネルの扁平量をδとすると、場合によって
はこの扁平量δが2〜3mm程度にまで達することがあ
る。
そこで、本発明はルーフパネルのように湾曲して形成
されたパネル材を素材としてこれの表面に対してほぼ直
角の方向にフランジ部を成形する場合に、パネルの湾曲
形状に影響を与えることなく、高精度でフランジを成形
し得るようにすることを目的とする。
されたパネル材を素材としてこれの表面に対してほぼ直
角の方向にフランジ部を成形する場合に、パネルの湾曲
形状に影響を与えることなく、高精度でフランジを成形
し得るようにすることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、湾曲形成された
パネル材に当該パネル材の表面に対してほぼ直角をなす
フランジ部を形成するフランジ成形用金型において、前
記パネル材を支持する下型に向けて上下動自在となった
上型に、前記下型との共働により前記フランジ部を折り
曲げ加工するセクショナルダイと、前記下型を前記パネ
ル材を介して押圧するパッドとを備え、成形後のフラン
ジ部と係合して前記パネル材を上昇させるリフターを前
記下型に上下動自在に設け、成形終了前の前記フランジ
部を介して前記セクショナルダイに押圧するリフトブロ
ックを前記リフターに設け、前記セクショナルダイとの
共働により前記フランジ部の成形過程において前記フラ
ンジ部に凹凸部を形成する凹凸部を、前記リフトブロッ
クの表面に設けてなるフランジ成形用金型である。
パネル材に当該パネル材の表面に対してほぼ直角をなす
フランジ部を形成するフランジ成形用金型において、前
記パネル材を支持する下型に向けて上下動自在となった
上型に、前記下型との共働により前記フランジ部を折り
曲げ加工するセクショナルダイと、前記下型を前記パネ
ル材を介して押圧するパッドとを備え、成形後のフラン
ジ部と係合して前記パネル材を上昇させるリフターを前
記下型に上下動自在に設け、成形終了前の前記フランジ
部を介して前記セクショナルダイに押圧するリフトブロ
ックを前記リフターに設け、前記セクショナルダイとの
共働により前記フランジ部の成形過程において前記フラ
ンジ部に凹凸部を形成する凹凸部を、前記リフトブロッ
クの表面に設けてなるフランジ成形用金型である。
(作用) セクショナルダイと下型とによりパネル材のフランジ
部が折曲げられる際には、折曲げ工程の過程で、前記セ
クショナルダイとリフトブロックとの共働によって、フ
ランジ部に凹凸部が形成される。したがって、折曲げの
過程では、フランジ部とパネル材本体部との境界部分つ
まりフランジ部の基部と、フランジ部の先端部との長さ
の差を吸収することになる。フランジ部の成形後にも、
パネル材の湾曲部の形状は変化しない。つまり扁平化し
ない。
部が折曲げられる際には、折曲げ工程の過程で、前記セ
クショナルダイとリフトブロックとの共働によって、フ
ランジ部に凹凸部が形成される。したがって、折曲げの
過程では、フランジ部とパネル材本体部との境界部分つ
まりフランジ部の基部と、フランジ部の先端部との長さ
の差を吸収することになる。フランジ部の成形後にも、
パネル材の湾曲部の形状は変化しない。つまり扁平化し
ない。
(実施例) 以下、図示する本発明の一実施例に基いて本発明を詳
細に説明する。第1図及び第2図は本発明の一実施例に
係るフランジ成形用金型の一部を示す図であり、前記従
来の金型と共通する部位には同一の符号を付してある。
細に説明する。第1図及び第2図は本発明の一実施例に
係るフランジ成形用金型の一部を示す図であり、前記従
来の金型と共通する部位には同一の符号を付してある。
本発明の金型の基本構造は、第5図に示された従来の
金型とほぼ同様であり、主としてリフター18の構造が従
来と相違している。
金型とほぼ同様であり、主としてリフター18の構造が従
来と相違している。
下型をなす下型ポンチ10に形成された収容孔30には、
スライドブロック31が上下動自在に装着されている。こ
のスライドブロック31の上下動は、下型ポンチ10に上下
動自在に取付けられたクッションピン32によって達成さ
れる。このクッションピン32は図外の油圧シリンダー等
のようなプレス機械側に組込まれた駆動手段によって駆
動されるようになっている。スライドブロック31の上昇
限位置は、下型ポンチ10にボルト26により締結されたス
トッパー25がスライドブロック31に形成された当接部33
に当たることにより規制される。
スライドブロック31が上下動自在に装着されている。こ
のスライドブロック31の上下動は、下型ポンチ10に上下
動自在に取付けられたクッションピン32によって達成さ
れる。このクッションピン32は図外の油圧シリンダー等
のようなプレス機械側に組込まれた駆動手段によって駆
動されるようになっている。スライドブロック31の上昇
限位置は、下型ポンチ10にボルト26により締結されたス
トッパー25がスライドブロック31に形成された当接部33
に当たることにより規制される。
前記スライドブロック31の上端にはリフトブロック34
がボルト35により固定されており、このリフトブロック
34の上面には複数の凹部36が形成されている。これらの
凹部を除いた部分つまりリフトブロック34の上面のうち
平坦面となった凸部は、このリフトブロック34とスライ
ドブロック31が上昇限の位置となったときには、下型ポ
ンチ10の上に載置されたパネル材つまりルーフパネルW
の下面とほぼ同一面となる。前記凹部36は第2図(A)
(B)に示されるように、フランジ部Fの先端側つまり
図中の左方側に向かうに従って徐々に深くなるように形
成されており、水平方向の幅もフランジ部Fの先端に向
かうに従って徐々に広くなり、図中左右方向の約半分は
最大幅dとなるように形成されている。また、凹部36の
最大深さは符号hで示される。
がボルト35により固定されており、このリフトブロック
34の上面には複数の凹部36が形成されている。これらの
凹部を除いた部分つまりリフトブロック34の上面のうち
平坦面となった凸部は、このリフトブロック34とスライ
ドブロック31が上昇限の位置となったときには、下型ポ
ンチ10の上に載置されたパネル材つまりルーフパネルW
の下面とほぼ同一面となる。前記凹部36は第2図(A)
(B)に示されるように、フランジ部Fの先端側つまり
図中の左方側に向かうに従って徐々に深くなるように形
成されており、水平方向の幅もフランジ部Fの先端に向
かうに従って徐々に広くなり、図中左右方向の約半分は
最大幅dとなるように形成されている。また、凹部36の
最大深さは符号hで示される。
上型ホルダー12にボルト37により取付けられたセクシ
ョナルダイ38は、上型ホルダー12と一体に上下動する。
このセクショナルダイ38の下面は、前記リフトブロック
34の上面に対応した形状となっている。つまり、前記凹
部36に対応した位置に凸部39が形成され、他の部分は平
坦となっている。
ョナルダイ38は、上型ホルダー12と一体に上下動する。
このセクショナルダイ38の下面は、前記リフトブロック
34の上面に対応した形状となっている。つまり、前記凹
部36に対応した位置に凸部39が形成され、他の部分は平
坦となっている。
上述した構造の金型を用いてルーフパネルWのフラン
ジ部を成形する手順について説明する。
ジ部を成形する手順について説明する。
まず、前工程でサンルーフ用開口部Hが穴明けされた
ルーフパネルWを下型ポンチ10の上に載置した状態の下
で、上型本体つまり上スライド11が図示しない駆動手段
により下降してくる。これにより、まず、パッド15がパ
ネル材Wに当たり、引続く下降に伴なって弾性体16が収
縮することから、パネル材Wはパッド15により強く押圧
される。
ルーフパネルWを下型ポンチ10の上に載置した状態の下
で、上型本体つまり上スライド11が図示しない駆動手段
により下降してくる。これにより、まず、パッド15がパ
ネル材Wに当たり、引続く下降に伴なって弾性体16が収
縮することから、パネル材Wはパッド15により強く押圧
される。
更に下降が進行すると、パネル材Wのうちフランジ部
Fに相当する部分がリフトブロック34の上面とセクショ
ナルダイ38の下面との間に挾み込まれる。フランジ部F
が塑性変形する前の状態は、第2図(A)おいて、符号
Faで示されている。この挾み込みによってフランジ部F
は、パネルWの本体部分に対して折り曲げられながら、
凹凸形状に成形される。第2図(A)において、フラン
ジ部Fの成形が開始されたときの状態が符号Fbで示され
ている。また、このときの変形状態は、第3図(A)に
相当する。成形過程にあっては、クッションピン32によ
ってスライドブロック31及びリフトブロック34には、フ
ランジ部Fに対して凹凸部を成形するのに耐えられるだ
けの上向きの負荷が加えられている。
Fに相当する部分がリフトブロック34の上面とセクショ
ナルダイ38の下面との間に挾み込まれる。フランジ部F
が塑性変形する前の状態は、第2図(A)おいて、符号
Faで示されている。この挾み込みによってフランジ部F
は、パネルWの本体部分に対して折り曲げられながら、
凹凸形状に成形される。第2図(A)において、フラン
ジ部Fの成形が開始されたときの状態が符号Fbで示され
ている。また、このときの変形状態は、第3図(A)に
相当する。成形過程にあっては、クッションピン32によ
ってスライドブロック31及びリフトブロック34には、フ
ランジ部Fに対して凹凸部を成形するのに耐えられるだ
けの上向きの負荷が加えられている。
更に、セクショナルダイ38が下降すると、フランジ部
Fに形成された凹凸部が戻されるように絞り変形しなが
ら、フランジ部Fの折り曲げ加工が行なわれる。第2図
(B)は成形途中のフランジ部を符号Fcで示す。この成
形途中では、フランジ部Fに複数の凹凸部が形成される
ことから、フランジ部Fの先端部がすぼまる傾向となっ
て徐々に折り曲げられることになるので、フランジ部F
以外のパネルWの部分つまりパネルの本体部の湾曲形状
には、影響が与えられることがない。また、フランジ部
Fの成形が終了した後には、僅かではあるが、凹凸部が
残ることになり、成形後におけるパネルWの湾曲形状
は、第3図(B)に示すように、扁平量δが0となり、
正規形状の製品が得られる。
Fに形成された凹凸部が戻されるように絞り変形しなが
ら、フランジ部Fの折り曲げ加工が行なわれる。第2図
(B)は成形途中のフランジ部を符号Fcで示す。この成
形途中では、フランジ部Fに複数の凹凸部が形成される
ことから、フランジ部Fの先端部がすぼまる傾向となっ
て徐々に折り曲げられることになるので、フランジ部F
以外のパネルWの部分つまりパネルの本体部の湾曲形状
には、影響が与えられることがない。また、フランジ部
Fの成形が終了した後には、僅かではあるが、凹凸部が
残ることになり、成形後におけるパネルWの湾曲形状
は、第3図(B)に示すように、扁平量δが0となり、
正規形状の製品が得られる。
このようにしてフランジ部の成形が終了した後には、
上スライド11が上昇移動することになり、まずはセクシ
ョナルダイ38とパッド15とがパネルWから離れる。その
段階で、クッションピン32を突き上げることによって、
パネルWが下型ポンチ10から抜き出される。このクッシ
ョンピン32の上昇タイミングはプレス機械側で制御され
る。
上スライド11が上昇移動することになり、まずはセクシ
ョナルダイ38とパッド15とがパネルWから離れる。その
段階で、クッションピン32を突き上げることによって、
パネルWが下型ポンチ10から抜き出される。このクッシ
ョンピン32の上昇タイミングはプレス機械側で制御され
る。
尚、パネル材Wの外周部に形成されるフランジ部G
も、前記フランジ部Fの成形時に同時に成形される。ま
た、前記実施例では、リフトブロック34とスライドブロ
ック31とが別体となって構成されているが、これらを一
体に成形するようにしても良い。更に、上記実施例で
は、パネル材として、ルーフパネルを用いたが、これに
限られることなく、湾曲形成されるパネル材であれば、
どのようなパネル材でも良い。
も、前記フランジ部Fの成形時に同時に成形される。ま
た、前記実施例では、リフトブロック34とスライドブロ
ック31とが別体となって構成されているが、これらを一
体に成形するようにしても良い。更に、上記実施例で
は、パネル材として、ルーフパネルを用いたが、これに
限られることなく、湾曲形成されるパネル材であれば、
どのようなパネル材でも良い。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、セクショナルダイと
下型とによりパネル材のフランジ部が折曲げられる際に
は、折曲げ工程の過程で、前記セクショナルダイとリフ
トブロックとの共働によって、フランジ部に凹凸部が形
成される。つまり、折曲げの過程では、フランジ部とパ
ネル材本体部との境界部分つまりフランジ部の基部と、
フランジ部の先端部との長さの差を吸収することになる
ので、フランジ部の成形後にも、パネル材の湾曲部の形
状は変化することなく、高品質のパネル材の成形が可能
となる。
下型とによりパネル材のフランジ部が折曲げられる際に
は、折曲げ工程の過程で、前記セクショナルダイとリフ
トブロックとの共働によって、フランジ部に凹凸部が形
成される。つまり、折曲げの過程では、フランジ部とパ
ネル材本体部との境界部分つまりフランジ部の基部と、
フランジ部の先端部との長さの差を吸収することになる
ので、フランジ部の成形後にも、パネル材の湾曲部の形
状は変化することなく、高品質のパネル材の成形が可能
となる。
第1図は本発明のフランジ成形用金型のうち主として下
型に設けられたリフターを示す斜視図、第2図(A)は
本発明の成形用金型の成形開始時における要部を示し、
第1図のII-II線に相当する断面図、第2図(B)は同
図(A)に示された金型の成形途中の状態を示す断面
図、第3図(A)は成形開始時におけるフランジ部の形
状を示す断面図、第3図(B)は成形完了後のパネル材
を示す斜視図、第4図はパネル材の一例を示す斜視図、
第5図は従来の成形用金型を示し、第6図におけるV−
V線に沿う断面図、第6図は第5図に示された金型のう
ちの下型を示す斜視図、第7図は第5図に示されたリフ
ター部を示し、第8図におけるVII-VII線に沿う断面
図、第8図はリフター部を示す斜視図、第9図は従来の
金型による不良発生情況を示す斜視図、 10……下型ポンチ、11……上型本体、15……パッド、18
……リフター、34……リフトブロック、36……凹部、38
……セクショナルダイ。
型に設けられたリフターを示す斜視図、第2図(A)は
本発明の成形用金型の成形開始時における要部を示し、
第1図のII-II線に相当する断面図、第2図(B)は同
図(A)に示された金型の成形途中の状態を示す断面
図、第3図(A)は成形開始時におけるフランジ部の形
状を示す断面図、第3図(B)は成形完了後のパネル材
を示す斜視図、第4図はパネル材の一例を示す斜視図、
第5図は従来の成形用金型を示し、第6図におけるV−
V線に沿う断面図、第6図は第5図に示された金型のう
ちの下型を示す斜視図、第7図は第5図に示されたリフ
ター部を示し、第8図におけるVII-VII線に沿う断面
図、第8図はリフター部を示す斜視図、第9図は従来の
金型による不良発生情況を示す斜視図、 10……下型ポンチ、11……上型本体、15……パッド、18
……リフター、34……リフトブロック、36……凹部、38
……セクショナルダイ。
Claims (1)
- 【請求項1】湾曲形成されたパネル材に当該パネル材の
表面に対してほぼ直角をなすフランジ部を形成するフラ
ンジ成形用金型において、前記パネル材を支持する下型
に向けて上下動自在となった上型に、前記下型との共働
により前記フランジ部を折り曲げ加工するセクショナル
ダイと、前記下型を前記パネル材を介して押圧するパッ
ドとを備え、成形後のフランジ部と係合して前記パネル
材を上昇させるリフターを前記下型に上下動自在に設
け、成形終了前の前記フランジ部を介して前記セクショ
ナルダイに押圧するリフトブロックを前記リフターに設
け、前記セクショナルダイとの共働により前記フランジ
部の成形過程において前記フランジ部に凹凸部を形成す
る凹凸部を、前記リフトブロックの表面に設けてなるフ
ランジ成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2103985A JP2554768B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-04-19 | フランジ成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2103985A JP2554768B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-04-19 | フランジ成形用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0437420A JPH0437420A (ja) | 1992-02-07 |
JP2554768B2 true JP2554768B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=14368607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2103985A Expired - Lifetime JP2554768B2 (ja) | 1990-04-19 | 1990-04-19 | フランジ成形用金型 |
Country Status (1)
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