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JP2552777Y2 - 地下構造物用蓋 - Google Patents

地下構造物用蓋

Info

Publication number
JP2552777Y2
JP2552777Y2 JP809392U JP809392U JP2552777Y2 JP 2552777 Y2 JP2552777 Y2 JP 2552777Y2 JP 809392 U JP809392 U JP 809392U JP 809392 U JP809392 U JP 809392U JP 2552777 Y2 JP2552777 Y2 JP 2552777Y2
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JP
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seat
lid
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JP809392U
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English (en)
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JPH0564229U (ja
Inventor
英二 吉村
文博 太田
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Hinode Ltd
Original Assignee
Hinode Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hinode Ltd filed Critical Hinode Ltd
Priority to JP809392U priority Critical patent/JP2552777Y2/ja
Publication of JPH0564229U publication Critical patent/JPH0564229U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2552777Y2 publication Critical patent/JP2552777Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、下水道、上水道、ガス
及び電力−通信等における地下埋設物、地下構造物施
設、地下施設機器、配線及び配管等と地上とを通じる開
口部を開閉可能に閉止する地下構造物用蓋に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、受枠と、この受枠の開口部を
開閉可能に閉止する蓋本体とを有し、受枠の内面に設け
た受座に、蓋本体に垂下状に設けた蝶番具を挿通して連
結する様にしたマンホール蓋等の地下構造物用蓋のう
ち、受枠に設けた受座を着脱可能にした構成としては、
例えば実開昭62−172746号公報、実開昭62−
190745号公報等に記載された地下構造物用移動蝶
番機構が知られている。そして、上記従来の地下構造物
用移動蝶番機構においては、抜止環の係合部分を枠体の
内周縁に設けた位置決め部に係合するとともに、係合部
分および枠体にボルトを挿通して緊締することにより抜
止環を枠体の内周縁に固定している。そして、必要な場
合は、枠体内での抜止環の固定位置を変更することによ
り、蓋体の開閉方向を変更することができるようになっ
ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来の上記し
た構成であると、枠体への抜止環の着脱は、ボルト等を
緩めないと行えないので、枠体の設置が完了した後にお
いては、蓋体の方向性を容易に変更できず、特に、ボル
トとナットを用いて固定した場合には枠体周りの地面を
掘削しなければならなかった。したがって、設置した現
場において、蓋体の開放方向に例えば歩道の縁石等の段
差が形成されたり、街路樹等が植設されると、蓋体を充
分に解放することができず、枠体を完全に開口できない
ので、マンホール内の保守点検や補修時における作業者
の出入りが困難となり、作業に支障を来すことがある
が、従来のものでは蓋体の開放方向を変更して対処する
ことは容易でない。また、蓋体の表面に表示したデザイ
ン等に方向性があるような場合でも、設置現場の周囲の
状況に合わせて、その方向性を修正することは困難であ
る。また、抜止環は枠体に対してボルトによって固定さ
れているので抜止環に大きな外力が働くと、ボルトに力
が集中し、ボルトが折れたりネジ山がくずれたりして着
脱に支障を来す恐れがある。さらに、蝶番金具の下端の
左右に突出したストッパーを抜止環の長孔に合わせて装
着しなければならないため、枠体に蓋体を着脱する際に
は、枠体を横切る方向に蓋体を直立させて作業を行わな
ければならない。つまり、作業者は枠体の開口部を跨い
だ状態で面倒な動作を要する着脱作業を強いられてお
り、枠体開口部内へ転落する危険性が極めて大であっ
た。また、抜止環が枠体の内部に突出状に固定されてい
るので、枠体内部の有効内径が減少するし、蝶番金具の
ストッパー及び抜止環により、開閉する場合の蓋体の反
転や旋回に大きな抵抗が作用し、速やかに開閉操作でき
ない場合が多い。したがって、受枠の設置後であっても
蓋本体の方向性を極めて簡単に変更することができ、ま
た受枠内部の有効内径が広く、蓋本体の開閉作業および
受枠への着脱作業が極めて簡単かつ安全に行なうことが
できる地下構造物用蓋が要請されている。一方、上記し
た要請を満たすため、本出願人は平成3年6月20日
に、受枠に、受枠の内部に開放する取付け空部が複数形
成され、いずれかの取付け空部に受座が着脱可能に設け
られ、蓋本体に垂下状に設けた蝶番具は揺動可能で、下
端には前記受座の下面に係止されるストッパー部が設け
られている地下構造物用蓋を平成3年実用新案登録願第
54946号として提案した。しかし、上記地下構造物
用蓋は、取付け空部の側壁に形成した支持溝部に受座の
枢着ピンが挿着されているだけであるから、受座を傾動
したり回動し、若しくは受枠を開閉するために蓋本体を
回動したり旋回した時に、蝶番具が上下動したり回動す
ると、受座自体も上下動したり回動して、枢着ピンが支
持溝部から外れ、受座が取付け空部から離脱するおそれ
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は上記に鑑み提案
されたもので、揺動可能に垂下する蝶番具を設けた蓋本
体と、同蓋本体が開口部を開閉可能に閉止する受枠とか
らなり、上記受枠には、受枠の内部に開放して左右の側
壁に軸受孔を形成した取付け空部を複数形成し、上記軸
受孔に嵌入する左右の支持軸を保持枠体により係止した
受座を上記取付け空部のいずれかに着脱可能に設け、前
記蓋本体に設けた蝶番具の下端には、受座に装着した状
態で当該受座の下面に係止されるストッパー部を設けた
ことを特徴とする。
【0005】
【作用】本考案の地下構造物用蓋においては、受座は受
枠に設けた複数の取付け空部のいずれに対しても取付け
ることができる。このとき、支持軸が取付け空部に形成
した軸受孔に嵌入され、受座の傾動中心となる。さら
に、上記支持軸が軸受孔から抜けるのを防止するため
に、保持枠体によって上記支持軸を係止している。そし
て、蓋本体に揺動可能に垂設した蝶番具を、取付け空部
に取付けた受座に挿通させることにより、蓋本体を開閉
する蝶番構造を構成する。蝶番具の下端のストッパー部
は、蝶番具が受座から離脱するのを阻止するためのもの
である。受座を略水平状態から上方にのみ傾動可能に設
ければ、蓋本体の開放操作の際に、蝶番具のストッパー
部が受座の下面に当接したとき、受座はストッパー部に
よって引き上げられる状態で上方へ傾動することができ
る。前記受座には通過空部、係止空部および連絡空部を
設け、前記通過空部には対向する内面に傾斜部を形成
し、係止部の下面にはストッパー部の上面に略一致する
弧状凹面を形成したものもある。前記通過空部は蝶番具
を受座に挿入又は離脱するためのものであり、蝶番具の
下端のストッパー部が通過できる唯一の部分である。通
過空部の対向内面には個々に傾斜部形成し、蝶番具を傾
斜させて上下動させた場合に限り、通過できるようにし
ている。前記連絡空部は、受座に挿通された蝶番具が通
過空部と係止空部との間を移動するときの通路となる部
分である。前記係止空部は、蝶番具が受座から離脱しな
いように係止する部分である。ここでは蝶番具の本体部
分は上下動及び回動できるが、下端のストッパー部は通
過できないようになっている。また、係止空部の下面に
弧状凹部を形成することにより、ストッパー部の上面が
係止空部の下面に当接した状態でも、蝶番具は円滑に回
動できるようにしている。
【0006】
【実施例】以下に本考案を図面の実施例に基づいて詳細
に説明する。本実施例の地下構造物用蓋1は、円環状の
受枠2と、上記受枠2の開口部を開閉可能に閉止する蓋
本体3とを有する。
【0007】上記受枠2は、内周面に下方に向かって僅
かに縮径する傾斜嵌合部4を有し、上記傾斜嵌合部4の
下方の側壁部には対向する取付け空部5、5’が設けら
れている。上記取付け空部5は、図3から図6に示す様
に、前方開放面6が受枠2の内部に開口し、後方は受枠
2の外周に向かい延在する様に膨出し、左右の側壁には
それぞれ軸受孔7が、後壁には受座10を略水平に保持
する突起37が形成されている。
【0008】前記した軸受孔7は、後述する受座10の
支持軸31の先端を嵌入させるもので、側壁の表面から
横方向に向かって延びる円形状の盲孔である。そして、
取付け空部5の前方開放面6の上縁には、取付け空部5
の横幅より短い係止片8が下向きに設けてあり、上記し
た係止片8の左右の端部と取付け空部5の側壁との間に
空隙部9を有する。なお、他方の取付け空部5’は、蓋
本体3に設けた錠金具(図示せず)が係止する錠座とし
て利用される。
【0009】前記取付け空部5、5’の内のいずれかに
装着される受座10は、図7から図12までに示す様
に、略平面四辺形状の枠材で、基端部分11の左右の端
縁から延びる左右の側方部分12の基端側の上面に隆出
部13を形成し、該隆出部13には支持軸31を挿着さ
せる横向きの軸挿通孔14を開設している。そして、前
記受座10の空洞部分の基端部分11側には通過空部1
5が設けられているとともに先端部分16側には係止空
部17が設けられ、また上記した通過空部15と係止空
部17とを連通する連絡空部18が受座10の長手方向
に形成されている。
【0010】前記通過空部15の対向する左右の側方部
分12の下方には、図13から図15までに示す様に同
一方向に傾斜する第1の傾斜面19と第2の傾斜面20
とからなる傾斜部が形成され、係止空部17の下方内周
面には弧状凹面21が形成されている。
【0011】また、受座10には、先端部分16の上面
左右には案内突子30が隆設され、基端部分11のほぼ
中央には雌ネジ部である止着部32が形成されて保持枠
体33を着脱可能に取り付けるようにしている。さら
に、保持枠体33は、取付け空部5に受座10を装着し
た場合に支持軸31が抜けるのを防止するもので、受座
10の基端部分11の内面に沿う形状をした基部34の
両端に、側方部分12の内面基端に沿って軸挿通孔14
の内面側に位置する側部35を設けた平面コ字状で、上
記保持枠体33を基端部分11と側方部分12の基端側
の内面との位置に嵌め付け、基部34の内側からボルト
杆である止着杆36を止着部32に螺合することにより
受座10に固定するものである。なお、38は止着杆3
6が緩むのを防止する座金である。
【0012】前記受座10には受枠2の開口部を開閉可
能に閉止する蓋本体3を連結する蝶番具22が装着され
るものであり、当該蝶番具22は、蓋本体3の一側縁に
上端を枢支して揺動可能に垂下させた縦方向のロッド状
で、上端の左右側面に横向きの軸23が突設され、蓋本
体3の一側縁の下面に対向状に設けた軸受板24の支持
溝25に上記した軸23を装着し、支持溝25に嵌着す
るストッパー具26で軸23を支持することにより、軸
23を支点にして蝶番具22を前後方向に揺動可能に支
持する。
【0013】そして、上記蝶番具22の下方には、蓋本
体3の外側に向けた係止部27を、下端には拡径したス
トッパー部28が一体状に設けられている。上記ストッ
パー部28は、下面が平坦状で、上面部分29が半球状
となっている。上記蝶番具22は、蓋本体3で受枠2の
開口部を閉止した状態、すなわち、軸23により水平状
態の蓋本体3の下側に垂下した状態では図17に示す様
に自重により係止部27が蓋本体3の外縁より僅かに外
方に突出する程度に傾斜するとともに、該係止部27は
受枠2の係止片8の直下に位置している。また、蝶番具
22の下端のストッパー部28は、取付け空部5内に一
部侵入している。
【0014】本実施例の地下構造物用蓋1は上記した各
構成からなるものであって、受枠2の取付け空部5、
5’のいずれかに受座10を装着する際には、受座10
の基端部分11を前方開放面6から取付け空部5の内部
に挿入し、軸挿通孔14と軸受孔7とを一致させて保持
し、両方の軸挿通孔14の内側からそれぞれ支持軸31
を挿着して該支持軸31の先端を軸受孔7の内部に突入
させ、側方部分12の内面と支持軸31の後端面とを面
一にする。そして、前記した様に保持枠体33を基端部
分11と側方部分12の基端側との内面側に位置させ、
止着杆36を止着部32に螺合することにより保持枠体
33を受座10に固定し、保持枠体33の各側部35で
軸挿通孔14の内面側に位置させることにより支持軸3
1が外れるのを防止する
【0015】上記の様にして保持枠体33を受座10の
内面側で固定すると、支持軸31の先端部分が軸受孔7
に突入した状態で維持されるため、受座10は左右の支
持軸31を支点として上下方向にスムーズに回動するこ
とができる。しかし、受座10は、基端部分11が取付
け空部5の後壁に形成した突起37に当接するため、自
重により略水平状態となり、下方に傾動することはでき
ないが、上方には傾動させることができる。
【0016】以下、上記により受枠2の内面に装着した
受座10に、蓋本体3の下面に揺動可能に垂下した蝶番
具22を挿着する場合を説明する。すなわち、蝶番具2
2を垂下状態に取り付けた蓋本体3を垂直にして蝶番具
22を蓋本体3の下端縁から吊り下げる状態にし、蝶番
具22のストッパー部28を受座10の通過空部15に
上から通過させる。このとき、ストッパー部28は下面
が平坦状で上面部分29が半球状になっているため、従
来のように受枠2の開口部を横切る方向に蓋本体を直立
させて着脱作業を行う必要はなく、作業者は受枠2の外
側の地表面に立った状態で作業を行うことができる。し
かしながら、図14に示すように、通過空部15の下方
左右に第1の傾斜面19、第2の傾斜面20が形成され
ているので、ストッパー部28が通過空部15の下方を
通過する場合には蝶番具22を第1の傾斜面19や第2
の傾斜面20の傾斜分だけずらせたり傾ける必要があ
り、蝶番具22を単に垂直にして上下動させただけでは
ストッパー部28が通過空部15を通過することはでき
ない。
【0017】そこで、本実施例では、蝶番具22の軸2
3の支持部にわずかのクリアランスを設けることによ
り、蝶番具22は前後方向の揺動のみでなく、左右にも
若干振れるようにしている。従って、蝶番具22のスト
ッパー部28を通過空部15内にゆっくり挿入すると、
蝶番具22が左右に若干触れることによりストッパー部
28は第2の傾斜面20に沿ってすべりながら第1の傾
斜面19側に逃げて所定位置まで降下し、蝶番具22を
受座10に挿着することができる。
【0018】なお、蝶番具22を受座10から離脱させ
る場合には、蓋本体3をゆっくり上昇させてストッパー
部28を第1の傾斜面19に沿わせるようにする。この
作業は、人為的に極めて微妙な操作を要するものなの
で、蝶番具22を通過空部15に装着した後において
は、蓋本体3の通常の開閉操作でストッパー部28が通
過空部15から誤って離脱することはない。
【0019】上述のように蝶番具22を受座10に装着
して蓋本体3を受枠2の開口部に閉止すると、図17で
示す様に、蝶番具22は蓋本体3から垂下状態となって
受座10の通過空部15よりやや基端部分11側に逸れ
たところに位置する。このとき、蝶番具22の係止部2
7は、受枠2の係止片8の直下に位置しているので、地
下構造物の内部の水圧等により蓋本体3に揚圧が作用
し、蓋本体3が上昇しようとしても、係止部27が係止
片8に係止することにより、蓋本体3が受枠2から外れ
てしまうのを防止している。なお、保持枠体33は平面
コをしているので、この状態で蝶番具22と接触するこ
とはなく、蝶番具22の動作の邪魔にもならない。
【0020】蓋本体3を受枠2に閉止した状態で蓋本体
3の一側縁を例えばバール等で持ち上げて引き上げなが
ら水平方向に移動させると、図18で示す様に蝶番具2
2が受座10の通過空部15から連絡空部18を通過し
て係止空部17に移動し、そのストッパー部28が係止
空部17の下面に係合するので、蓋本体3は蝶番具22
と受座10とのほぼ長さ分だけ移動して一側縁が受枠2
の上面に位置する。この状態において、蝶番具22を中
心支点にして蓋本体3を水平方向に旋回させると、スト
ッパー部28上面の上面部分29が受座10の係止空部
17下面の弧状凹面21に一致しているため、蓋本体3
は図19で示す様に受座10が上方に傾動するので、蓋
本体3はスムーズに旋回することができる。また、これ
を180度旋回させることにより、受枠2を充分に開口
することができる。なお、図19では、蝶番具22が受
座10の係止空部17から通過空部15の方へ移動し
て、蝶番具22が受座10から離脱しそうに見えるが、
蝶番具22のストッパー部28の上面部分29が係止空
部17の下面の弧状凹面21に面合しているのでストッ
パー部28が移動することは不可能であり、蝶番具22
が受座10から離脱するおそれはまったくない。
【0021】また、図18の状態から、蝶番具22を中
心支点にして蓋本体3を垂直方向に180度反転する場
合においても、図20で示す様に蝶番具22が上昇する
ので受座10が上方に傾動することになり、受枠2を充
分に大きく開口することができる。また、蓋本体3を閉
止するとき、蓋本体3の下端縁を受座10の案内突子3
0上にのせてすべらせながら移動できるので、位置合わ
せがやりやすく、閉止操作も容易である。
【0022】本実施例の地下構造物用蓋1は、上述した
ように、蓋本体3の開閉は、上方に傾動する受座10と
蝶番具22との連携動作で行われるので、蝶番具22の
長さを従来のものより短くしても十分な動作範囲を確保
できる。そのため、蝶番具22の下端部が受枠2の下面
より出ないようにすることができ、積み重ねて保管・運
搬するときにも邪魔にならず便利であるのみならず、受
枠2の下面より下に寸法的な余裕のないような場所に設
置することもできるので設置場所の制約も極めて少なく
成り好都合である。また、受枠2の内部に開放させた取
付け空部5、5’を対向させて設けているため、受座1
0の着脱が受枠2内部から行え、受枠2の設置後であっ
ても容易に受座10の取付位置を変更できる。すなわ
ち、蓋本体3の取付位置を容易に変更できる。なお、受
座10の支持軸31を受ける軸受孔7を取付け空部5の
側壁に横方向に設けて土砂等を侵入しにくくしているた
め、受座10をスムーズに傾動させることができる。こ
のとき、受座10の基端部11を取付け空部5の後壁の
突起37に当接させるようにしているため、受座10を
水平から上方位置で傾動可能とすることができる。前記
受座10には、蓋本体3に垂下した蝶番具22のストッ
パー部28を通過させる通過空部15を設けているた
め、受座10に蓋本体を着脱することができる。このと
き、ストッパー部28は上面部分を半球状としているた
め、受枠2の開口部を跨がずに受枠2の外側に立ったま
まで着脱作業を行うことができる。また、蓋本体3が受
枠2の開口部を閉止した状態で、蝶番具22の係止部2
7が受枠2の係止片8の直下に位置しているため、揚圧
が作用しても蓋本体3の浮上を防止することができる。
さらに、蓋本体3を旋回させて受枠2から開放すると
き、蝶番具22のストッパー部28上面が受座10の係
止空部17の弧状凹面21に一致するため、蓋本体3の
旋回をスムーズに行うことができる。しかも、旋回又は
反転によって蓋本体3を開放したとき、受座10は上方
に傾動するため、受枠2の開口部の有効内径が広くなり
作業者の出入りを容易にすることができる。
【0023】以上、本考案を図面の実施例に基づいて詳
細に説明したが、本考案は前記した実施例に限定される
ものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された構
成を変更しない限りどの様にでも実施することができ
る。例えば、本実施例では他方の取付け空部5’を錠座
として利用する点に鑑み、受枠の内面に二か所の取付け
空部を対向させて設けたが、本考案では二か所以上であ
ればよいのであり、その個数及び間隔について限定され
るものではない。また、保持枠体を平面コ字状に形成
し、止着杆で受枠に固定するようにしたが、支持軸の抜
けを防止できれば良いのであり、その形状及び固定手段
について限定されるものではない。
【0024】
【考案の効果】以上、要するに本考案によれば、揺動可
能に垂下する蝶番具を設けた蓋本体と、上記蓋本体が開
閉可能に閉止する受枠とからなり、上記した受枠には、
受枠の内部に開放する取付け空部が複数形成され、いず
れかの取付け空部に受座が着脱可能に設けられ、上記し
た蝶番具の下端には受座の下面に係止されるストッパー
部が設けられ、また、受座には蝶番具のストッパー部が
通過できる通過空部と、ストッパー部が通過できないで
蝶番具を係止する係止空部と、上記した通過空部と係止
空部とを連通する連絡空部とが設けられているので、受
枠の設置後であっても受座の取付け位置を変更すること
により蓋本体の方向を容易に変更することができる。し
たがって、蓋本体の旋回方向、反転方向に縁石や樹木等
があって障害になる場合には、受座の位置を変更して蓋
本体の開放支点位置を変えるだけで上記した障害を解消
することができるし、蓋本体のデザインに方向性があ
り、それが路面の方向に一致しない場合にも、受座の位
置を変更して蓋本体のデザイン状態を変更することがで
きる。しかも、このような場合、ストッパー部の上面部
分を半球状としているため、受枠を跨がずに蓋本体の着
脱作業ができるので安全である。
【0025】また、受座は水平状態から上方に傾動する
ため、蓋本体を開放した状態では受枠内部への受座の突
出長さが短かくなるため、受枠の有効内径が大きくなっ
て作業者の出入りが容易かつ安全になるばかりでなく、
大きな保守点検機器等をマンホール内に搬入、搬出する
ことも可能となる。そのほか、仮に受座が欠損したり破
損したりした場合でも受枠はそのままで、受座のみを交
換すればよいという効果を有する。更に、蓋本体を旋回
させて受枠から開放するとき、蝶番具のストッパー部上
面が受座の係止空部の弧状凹面に一致するため、蓋本体
の旋回をスムーズに行うことができる。
【0026】更に、取付け空部の左右の側壁に軸受孔を
形成し、左右の支持軸が上記軸受孔に嵌入して保持枠体
により上記支持軸が係止されている受座が上記取付け空
部のいずれかに着脱可能に設けられているので、受座に
どのような方向からの力や回転力が作用しても取付け空
部から外れたり脱落することがなく、しかも土砂類の噛
み込みが少ないし、長期間の使用に耐えることができて
実用的価値の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の受枠の実施例を示す平面図である。
【図2】受枠の一部の拡大平面図である。
【図3】要部を分解した斜視図である。
【図4】取付け空部の一部を欠截した正面図である。
【図5】図4のA〜A線断面図である。
【図6】図4のB〜B線断面図である。
【図7】受座の上から見た平面図である。
【図8】受座の底面図である。
【図9】受座の右側面図である。
【図10】受座の左側面図である。
【図11】図7のC〜C断面図である。
【図12】図7のD〜D断面図である。
【図13】図7のE〜E断面図である。
【図14】図7のF〜F断面図である。
【図15】図7のG〜G断面図である。
【図16】受枠、受座、蓋本体を分離した状態の一部の
縦断側面図である。
【図17】受枠、受座、蓋本体を組み立てた状態の一部
の縦断側面図である。
【図18】蓋本体を開放する場合の一部の縦断側面図で
ある。
【図19】蓋本体を180度水平方向に旋回した場合の
一部の縦断側面図である。
【図20】蓋本体を180度垂直方向に反転した場合の
一部の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 地下構造物用蓋 2 受枠 3 蓋本体 5 取付け空部 6 前方開放面 7 軸受孔 10 受座 11 基端部分 12 側方部分 14 軸挿通孔 15 通過空部 16 先端部分 17 係止空部 18 連絡空部 22 蝶番具 28 ストッパー部 31 支持軸 33 保持枠体 36 止着杆 37 突起 38 座金

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動可能に垂下する蝶番具を設けた蓋本
    体と、同蓋本体が開口部を開閉可能に閉止する受枠とか
    らなり、 上記受枠には、受枠の内部に開放して左右の側壁に軸受
    孔を形成した取付け空部を複数形成し、上記軸受孔に嵌
    入する左右の支持軸を保持枠体により係止した受座を上
    記取付け空部のいずれかに着脱可能に設け、前記蓋本体
    に設けた蝶番具の下端には、受座に装着した状態で当該
    受座の下面に係止されるストッパー部を設けたことを特
    徴とする地下構造物用蓋。
  2. 【請求項2】 受座を略水平状態から上方にのみ傾動可
    能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の地下構造
    物用蓋。
  3. 【請求項3】 受枠に設けた受座は、蝶番具のストッパ
    ー部が通過可能な通過空部と、ストッパー部が通過不能
    であって、蝶番具を回動可能に係止する係止空部と、上
    記通過空部と係止空部とを連通する連絡空部とを有して
    おり、 上記通過空部の対向する内面には個々に傾斜部を形成し
    て蝶番具を傾斜状に上下動させた場合に通過可能とし、
    係止空部の下面にはストッパー部の上面に略一致する弧
    状凹面を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の地下構造物用蓋。
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