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JP2550171B2 - トレイ搬送用ベルト及びその製造方法 - Google Patents

トレイ搬送用ベルト及びその製造方法

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JP2550171B2
JP2550171B2 JP63327270A JP32727088A JP2550171B2 JP 2550171 B2 JP2550171 B2 JP 2550171B2 JP 63327270 A JP63327270 A JP 63327270A JP 32727088 A JP32727088 A JP 32727088A JP 2550171 B2 JP2550171 B2 JP 2550171B2
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義雄 川崎
達丈 堀部
隆征 森田
晴佳 中村
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NITSUSHIN BOSEKI KK
Toyota Industries Corp
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NITSUSHIN BOSEKI KK
Toyoda Jidoshokki Seisakusho KK
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  • Belt Conveyors (AREA)
  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はトレイ搬送用ベルト及びその製造方法に関す
るものである。
[従来の技術] 近年紡績工場においては精紡工程とワインダ工程とを
搬送手段で直結し、精紡工程で玉揚げされた満ボビンを
ワインダ工程へ搬送するとともにワインダ工程で糸が巻
き取られれた後の空ボビンを再び精紡工程へ搬送して循
環使用する方法が多く採用されており、この場合ペッグ
トレイを用いた搬送方法がベルトコンベアを使用する方
法に比較して機構簡素化上有利である。このペッグトレ
イの搬送手段としては例えば実開昭61−202471号公報あ
るいは特開昭62−27278号公報に開示されたもののよう
に、対向する一対の断面コ字状のガイドレール間にペッ
グトレイを挿入し、この状態でペッグトレイの下面側を
搬送ベルトに乗せて搬送する方式が一般的に採用されて
いる。ところが、前記従来の搬送方法ではペッグトレイ
は単に搬送ベルト上に載置されているだけであるため、
搬送経路に傾斜を設ける場合には緩い傾斜に限られ、搬
送経路の短縮化に繋がるペッグトレイの任意姿勢での搬
送は不可能であった。
この不都合を解消する装置として、特開昭62−180882
号公報には伝動ベルト(搬送ベルト)をベルトガイド及
びガイドプーリを介して所望の通路に沿って張設すると
ともに駆動できるようにし、ペッグトレイの上面と摺接
する2条のガイドを前記伝動ベルトに沿って設けるとと
もに、このガイドと伝動ベルトとの間においてペッグト
レイを弾性的に挾圧した状態で伝動ベルトの駆動により
ペッグトレイを搬送する搬送装置が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] 搬送ベルトの走行経路の如何に拘らず搬送ベルトの移
動に追従する状態でペッグトレイを確実に搬送するため
には、搬送ベルトとペッグトレイとの間の摩擦抵抗を大
きくする必要がある。前記特開昭62−180882号公報に開
示された装置では搬送ベルト全体が同一材質で形成され
ているため、ペッグトレイの搬送を確実にするには搬送
ベルトの材質として摩擦係数の大きなものを使用する必
要がある。ところが、搬送ベルトを摩擦係数の大きな材
質で形成すると、搬送ベルトとベルトガイドとの間の摩
擦抵抗も大きくなり、搬送動力を多く必要とするばかり
でなく、両者の摩擦に伴う搬送ベルト及びベルトガイド
の摩耗が比較的短期間で進行するという問題がある。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的はボビン搬送用のペッグトレイあるいは他
の搬送物を載置するトレイを同一平面内だけでなく三次
元的な搬送経路で確実に搬送することができるトレイ搬
送用ベルト及びその製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的を達成するため本発明においては、搬送物
を担持するトレイの底面に接触する高摩擦性の接触搬送
帯層の間に、低摩擦性の摺接帯層が配置された3層構造
を有し、ベルトの幅方向の一端側において前記摺接帯層
を前記接触搬送帯層より内側に位置させ、他端側におい
て両接触搬送帯層の端部を摺接帯層との境界面端部へ向
かう斜状に形成した。
又、搬送物を担持するトレイの底面に接触する高摩擦
性の接触搬送帯層と、該接触搬送帯層と同一幅を有する
低摩擦性の摺接帯層とからなる2層構造を有し、ベルト
の幅方向の一端側において前記接触搬送帯層の端部を前
記摺接帯層との境界面端部へ向かう斜状に、他端側にお
いて前記摺接帯層の端部を前記接触搬送帯層との境界面
端部へ向かう斜状にそれぞれ形成してもよい。
3層構造の搬送用ベルトの製造方法としては、高摩擦
性の接触搬送帯層と低摩擦性の摺接帯層とを、接触搬送
帯層の間に摺接帯層が挾持され、かつ幅方向の一端側が
ほぼ面一となる状態に積層形成し、その一端側において
接触搬送帯層の端面が摺接帯層の端面より内側に位置す
るように接触搬送帯層の角部を斜めに切り落とす方法が
ある。
[作用] 本発明のトレイ搬送用ベルトはその使用時に、搬送用
ベルトをトレイ側へ押圧付勢する付勢部材に対して低摩
擦性の摺接帯層が接触する状態で所望の搬送経路に沿っ
て張設される。そして、トレイは上面が2条のガイド部
材に摺接し、底面がトレイ搬送用ベルトの高摩擦性の接
触搬送帯層に接触する状態に配設され、常にトレイ搬送
用ベルトの接触搬送帯層に接触する状態でトレイ搬送用
ベルトとともに移動する。トレイ搬送用ベルトは付勢部
材に対して低摩擦性の摺接帯層において接触するため、
ベルト及び付勢部材の摩耗が低減され、長期間にわたっ
て確実なトレイ搬送が維持される。
又、トレイ搬送用ベルトの製造方法においては、高摩
擦性の接触搬送帯層の間に挟持された低摩擦性の摺接帯
層の一端面を接触搬送帯層の端面より突出する状態に形
成するのに、接触搬送帯層の角部を斜めに切り落とすと
いう方法が採られるのでトレイ搬送用ベルトが極めて簡
単に形成される。
[実施例1] 以下本発明を精紡機機台に沿って連続的に走行し、ス
ピンドルレール下部に延設されたコンベア装置上に載置
された空ボビンをペッグトレイごと管替機内に取り入れ
て管替作業を行う管替機の搬送装置に具体化した一実施
例を第1〜4図に従って説明する。
第2,3図に示すように、管替機1は精紡機機台に沿っ
て走行可能に支承され、レール2に所定間隔で突設され
たピン3と駆動モータ4により駆動されるスクリューロ
ーラ5との係合作用により、レール2に沿って走行する
ようになっている。スピンドルレール6の下方に延設さ
れたコンベアベルト7上にはスピンドル8のピッチとほ
ぼ同一直径を有し搬送物としてのボビンを担持するペッ
グトレイ9が載置されるようになっており、管替作業に
先立ってペッグ9aに空ボビンEが挿入された空ボビン付
ペッグトレイ9Aがスピンドル8とほぼ対応する状態でコ
ンベアベルト7上に配列される。
第2図に示すように管替機1の下部にはコンベアベル
ト7上の空ボビンペッグトレイ9Aを管替機1内に取入れ
るペッグトレイ取入れプレート10と、満ボビン付ペッグ
トレイ9Bをコンベアベルト7上に受渡すペッグトレイ受
渡しプレート11とが管替機1の走行方向の前後に配設さ
れており、管替機1の走行に伴ってコンベアベルト7上
の空ボビン付ペッグトレイ9Aがペッグトレイ取入れプレ
ート10により管替機1内に取入れられるとともに、管替
機1内でペッグ9aに満ボビンFが挿入された満ボビン付
ペッグトレイ9Bがペッグトレイ受渡しプレート11により
コンベアベルト7上に受渡されるようになっている。
管替機1の前側(精紡機と対向する側)にはモータ12
により駆動される搬送ベルト13と一対の線状のガイド部
材14とを備えた捩り搬送装置15が配設されており、ペッ
グトレイ取入れプレート10により取入れられた空ボビン
付ペッグトレイ9Aは捩り搬送装置15の作用によりスピン
ドル8上の満ボビンFより上方でかつ満ボビンFと対応
する位置へ搬送され、この搬送配置位置にて空ボビンE
が抜取られた後スピンドル8下部とほぼ同一高さ位置ま
で搬送され、この位置にて満ボビンFがペッグ9aに挿入
されて満ボビン付ペッグトレイ9Bとなり、ペッグトレイ
受渡しプレート11と対応する位置まで搬送された後、コ
ンベアベルト7上に受渡される。捩り搬送装置15の搬送
ベルト13は、コンベアベルト7とほぼ同一高さで平行に
走行する部分と、スピンドル8下部とほぼ同一高さで平
行に走行する部分と、スピンドル8上の満ボビンFより
上方でスピンドルレール6と平行に走行する部分とを有
するように多数のガイドプーリ16に巻掛けられており、
コンベアベルト7と平行に走行する部分が管替機1の進
行方向に一致するように設定されている。
管替機1の中央部には走行体17が支軸18,19により管
替機1の走行方向にスライド可能に支持されており、ス
ピンドル8上の満ボビンFより上方に搬送された空ボビ
ン付ペッグトレイ9Aから空ボビンEを抜取るとともに、
満ボビンFが抜上げられたスピンドル8に空ボビンEを
挿入する空ボビン抜取り挿入装置20と、スピンドル8か
ら満ボビンFを抜上げるとともに、スピンドル8下部と
同一高さ位置に搬送されたペッグトレイ9のペッグ9aに
満ボビンを挿入する満ボビン抜上げ挿入装置21とが走行
体17に装備されている。走行体17はスクリューローラ5
に作動連結されたカム22により往復揺動されるカムレバ
ー23を介して往復動され、空ボビン抜取り挿入装置20を
構成する空ボビン把持装置24の支持アーム25はその支軸
26、図示しないギヤ機構及びカム機構を介してスクリュ
ーローラ5に作動連結され、満ボビン抜上げ挿入装置21
を構成する満ボビン把持装置27の支持アーム28もその支
軸29、図示しないギヤ機構及びカム機構を介してスクリ
ューローラ5に作動連結されている。これにより空ボビ
ン抜取り挿入装置20及び満ボビン抜上げ挿入装置21は走
行体17の往復動に同期して駆動される。なお、30(第3
図に図示)は空ボビン抜取り挿入装置20により把持され
る。空ボビン付ペッグトレイ9A上の空ボビンEの頂部を
支承する支承部材であり、31はロータリソレノイド32に
より駆動されて搬送経路上へ回動配置可能なペッグトレ
イ位置規制片である。
搬送ベルト13を構成する平ベルトは第1図に示すよう
に軟質ゴム等摩擦係数の大きい材質で形成された高摩擦
性の接触搬送帯層13aの間に、ナイロン等摩擦係数が小
さくて硬い材質で形成された低摩擦性の摺接帯層13bが
配置された3層構造に形成され、搬送ベルト13の幅方向
の一端側(第1図の上側)において前記摺接帯層13bを
接触搬送帯層13aより内側に位置させ、他端側において
両接触搬送帯層13aの端部を摺接帯層13bとの境界面端部
へ向かう斜状に形成されている。管替機1の後壁1aには
搬送ベルト13が所望の搬送経路に沿って移行するように
案内する一対のガイド片33が適宜間隔をおいてネジ34に
より固定されている。前記ガイド部材14は搬送ベルト13
の走行経路に沿って適宜間隔で固定された支持ブラケッ
ト35に止着され、ペッグトレイ9のペッグ9aを挾むよう
にかつ前記搬送ベルト13とガイド部材14との間にペッグ
トレイ9が挾持されるように配設されている。前記ガイ
ド片33間には摺接帯層13bに接触して搬送ベルト13を案
内するスライドガイド36が押圧ばね37の作用により搬送
ベルト13をその幅方向すなわちガイド部材14側へ押圧付
勢する状態に配設されている。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
精紡機が満管指令により停止すると、機台端に停止して
いた管替機1が一定速度で走行を開始するとともに、捩
り搬送装置15のモータ12が駆動を開始し、搬送ベルト13
が第2,3図の矢印方向に移動を開始する。この状態のも
とにコンベアベルト7上の空ボビン付ペッグトレイ9Aが
ペッグトレイ取入れプレート10との係合作用により管替
機1内に取入れられる。管替機1内に取入れられた空ボ
ビン付ペッグトレイ9Aはペッグトレイ取入れプレート10
の近傍に配置されたガイド部材14間にペッグ9aが導入さ
れ、ガイド部材14の捩り形状に従って垂立姿勢からほぼ
水平姿勢へ傾動される。これにより空ボビン付ペッグト
レイ9Aの底面が搬送ベルト13を構成する一対の接触搬送
帯層13aの端縁に接触し、押圧ばね37の作用により搬送
ベルト13からガイド部材14側への押圧作用を受ける。従
って、空ボビン付ペッグトレイ9Aはガイド部材14からの
反力により搬送ベルト13の接触搬送帯層13aに圧接さ
れ、搬送ベルト13とガイド部材14との協働により水平姿
勢で管替機1の上方へ搬送される。
管替機1の上方へ搬送された空ボビン付ペッグトレイ
9Aは位置規制片31の位置規制作用を受け、この状態のも
とに空ボビン付ペッグトレイ9A上の空ボビンEが空ボビ
ン抜取り挿入装置20によりペッグ9aから抜取られる。そ
して、走行体17が管替機1の進行方向と反対側へ走行す
る間にスピンドル8上の満ボビンFが満ボビン抜上げ挿
入装置21により抜上げられるとともに、空ボビン抜取り
挿入装置20により抜取られた空ボビンEがスピンドル8
上に挿入される。この間に空ボビンEが抜取られらたペ
ッグトレイ9は搬送ベルト13とガイド部材14との協働に
よりスピンドルレール6と対応する高さ位置の搬送経路
へ搬送されるとともに、走行体17の位置規制片38の位置
規制作用を受け、満ボビン抜上げ挿入装置21により抜上
げられた満ボビンFがペッグ9aに挿入される。この満ボ
ビン付ペッグトレイ9Bは搬送ベルト13とガイド部材14と
の協働によりペッグトレイ受渡しプレート11まで搬送さ
れ、この付近のガイド部材14の捩り形状及びペッグトレ
イ受渡しプレート11との係合作用により満ボビンFが水
平姿勢から垂立姿勢に変更されてコンベアベルト7上へ
受渡される。
搬送ベルト13とガイド部材14との協働により上方へ搬
送される空ボビン付ペッグトレイ9Aの底面には高摩擦性
の接触搬送帯層13aの端縁のみが接触し、スライドガイ
ド36には低摩擦性の摺接帯層13bの端縁のみが接触す
る。このような接触構成により、空ボビン付ペッグトレ
イ9A底面と搬送ベルト13との間で必要とされる大きな摩
擦抵抗を発生し得るばね特性の押圧ばね37を採用した場
合にも、押圧ばね37の押圧作用の伝達を受け持つスライ
ドガイド36と摺接帯層13bとの接触領域における摩擦抵
抗は低い値に抑えられる。従って、搬送ベルト13の走行
に伴い、空ボビン付ペッグトレイ9Aは搬送ベルト13に確
実に追随した状態で搬送される。しかも、スライドガイ
ド36と搬送ベルト13との間での摩耗防止効果も大幅に向
上する。
[実施例2] 次に前記の構成の搬送ベルト13の製造方法の一例を第
5図に従って説明する。
搬送ベルト13の製造工程は、 第1工程(第5図(a)):高摩擦性の接触搬送帯層を
構成するゴム等の摩擦係数の大きな材質からなる帯状部
材39と、低摩擦性の摺接帯層を構成するナイロン等摩擦
係数が小さく比較的硬い材質からなり前記帯状部材39よ
り幅の狭い帯状部材40とを、2枚の帯状部材39の間に幅
の狭い帯状部材40を挟んだ状態でかつ帯状部材40の両側
縁が2枚の帯状部材39の側縁より内側となる状態で貼り
合せる工程、 第2工程(第5図(b)):3層に積層された帯状部材41
をその中央から切り離して2本のベルト42にする工程、 第3工程(第5図(c)):各ベルト42のそれぞれ切り
離された側の両接触搬送帯層13aの角部を斜めに切り落
とす工程 からなる。
帯状部材39,40を3層に積層するとともにその一側縁
が面一となるように貼り合せるのは比較的面倒である
が、この実施例では3層に積層された帯状部材41を切り
離すことにより面一面が簡単に形成され、しかも2本の
ベルト42が1度に形成できる。又、断面矩形状の接触搬
送帯層13aの角部を斜めに切り落すという簡単な作業に
より、ベルト42の一側縁において低摩擦性の摺接帯層13
bの端面が接触搬送帯層13aの端面より搬送ベルト13の幅
方向の外側に位置する状態となる。
[実施例3] 次に第3実施例を第6図に従って説明する。この実施
例では搬送ベルト13をボビン搬送用のペッグトレイの搬
送に代えて、搬送物(ビン、缶等)43を載置する凹部44
aが上面に形成されたトレイ44を搬送する装置に適用し
た点が前記第1実施例と異なっている。この実施例の場
合も第1実施例と同様に搬送ベルト13はスライドガイド
36を介して押圧ばね37によりトレイ44をガイド部材14側
へ押圧する方向に付勢され、搬送ベルト13とガイド部材
14の協働により搬送物43がその姿勢を変えながら所定の
搬送経路に従って搬送される。なお、押圧ばね37として
コイルばねに代えて板ばねを使用してもよい。
なお、本発明は前記各実施例に限定されるものではな
く、例えは、搬送ベルト13を第7図に示すように接触搬
送帯層13aが摺接帯層13bの一側縁を囲むように形成した
り、第8図に示すように搬送ベルト13を同一幅を有する
接触搬送帯層13a及び摺接帯層13bの2層構造に形成し、
搬送ベルト13の幅方向の一端側において接触搬送帯層13
aの端部を摺接帯層13bとの境界面へ向かう斜状に、他端
側において摺接帯層13bの端部を接触搬送帯層13aとの境
界面端部へ向かう斜状に形成してもよい。又、斜面45の
端部は必ずしも両帯層13a,13bの境界面の端部と一致さ
せる必要はなく、第9図(a),(b)に示すように接
触搬送帯層13aあるいは摺接帯層13bの端部が切り欠かれ
た形状に形成してもよい。又、接触搬送帯層13a及び摺
接帯層13bが3層に積層された搬送ベルト13を製造する
場合、第10図(a)に示すように両側縁が面一となる状
態にベルト42を形成し、該ベルト42の一側縁において接
触搬送帯層13aの角部を斜状に切り欠き、他側縁におい
て摺接帯層13bの端面をV字状に切り欠くことにより、
第10図(b)に示す断面形状の搬送ベルト13を形成して
もよい。この製造方法を採用した場合には、帯状部材3
9,40を幅広に形成して3層に貼り合せた帯状部材41を多
数本に切り離すことにより得られたベルト42から搬送ベ
ルト13を形成することができ、ベルト42の製造ひいては
搬送ベルト13の製造が容易となる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の搬送ベルトを使用すれ
ば、搬送物を担持するトレイをガイドするガイド部材と
搬送ベルトとの位置関係を適宜設定することにより、高
摩擦性の接触搬送帯層が常にトレイの底面に接触し、搬
送ベルトをガイド部材側に押圧付勢する部材に対しては
低摩擦性の摺接帯層が接触するので、搬送経路の勾配が
急な箇所においても確実にトレイの搬送ができるととも
に、搬送ベルトと押圧付勢部材との間の摩擦による摩耗
を低減できる。
又、第3請求項に記載の製造方法によれば、3層に積
層形成される搬送ベルトの製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本発明の搬送ベルトを精紡機の管替機に使
用した一実施例を示すものであって、第1図は第4図の
A−A線拡大断面図、第2図は管替機と精紡機との関係
を示す概略斜視図、第3図は管替機の背断面図、第4図
はガイド部材及び搬送ベルトの支承状態を示す側面図、
第5図は搬送ベルトの製造工程を示す図、第6図は搬送
ベルトを別の搬送装置に使用した実施例の断面図、第7
〜9図は搬送ベルトの変更例を示す断面図、第10図は別
の製造方法の製造工程を示す図である。 ペッグトレイ……9、搬送ベルト……13、接触搬送帯層
……13a、摺接帯層……13b、ガイド部材……14、ガイド
片……33、スライドガイド……36、押圧ばね……37、帯
状部材……39〜41、ベルト……42、搬送物……43、トレ
イ……44、凹部……44a、斜面……45。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 晴佳 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−180882(JP,A) 特開 昭63−8177(JP,A) 実公 平6−465(JP,Y2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送物を担持するトレイの底面に接触する
    高摩擦性の接触搬送帯層の間に、低摩擦性の摺接帯層が
    配置された3層構造を有し、ベルトの幅方向の一端側に
    おいて前記摺接帯層を前記接触搬送帯層より内側に位置
    させ、他端側において両接触搬送帯層の端部を摺接帯層
    との境界面端部へ向かう斜状に形成したトレイ搬送用ベ
    ルト。
  2. 【請求項2】搬送物を担持するトレイの底面に接触する
    高摩擦性の接触搬送帯層と、該接触搬送帯層と同一幅を
    有する低摩擦性の摺接帯層とからなる2層構造を有し、
    ベルトの幅方向の一端側において前記接触搬送帯層の端
    部を前記摺接帯層との境界面端部へ向かう斜状に、他端
    側において前記摺接帯層の端部を前記接触搬送帯層との
    境界面端部へ向かう斜状にそれぞれ形成したトレイ搬送
    用ベルト。
  3. 【請求項3】高摩擦性の接触搬送帯層と低摩擦性の摺接
    帯層とを、接触搬送帯層の間に摺接帯層が挾持され、か
    つ幅方向の一端側がほぼ面一となる状態に積層形成し、
    その一端側において接触搬送帯層の端面が摺接帯層の端
    面より内側に位置するように接触搬送帯層の角部を斜め
    に切り落とすトレイ搬送用ベルトの製造方法。
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