JP2548433Y2 - スローアウェイカッタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、カムシャフトの加工に
好適するスローアウェイカッタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、カムシャフトをカッタで加工する
場合、円板状をなすカッタ本体の外周部分にスローアウ
ェイチップが組込まれるようにしていわゆるサイドカッ
タ形式のカッタにより行なわれていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、サイド
カッタ形式のカッタでは、切削様式から能率が悪いとい
う問題点があった。

【０００４】このようなことから、本考案では、正面フ
ライス形式のカッタに適用して、切削能率を改善しよう
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は、上述の点に鑑
みなされたもので、カッタ本体の外周縁部分に形成され
た環状端面は、外周側で突出するように中央取付け穴側
に低段部面が形成され、この低段部面に延びている前記
取付け開放溝内では、スローアウェイチップの内側面を
位置決めする支持部材が楔止めされるように構成したも
のである。

【０００６】

【作用】本考案のスローアウェイカッタは、正面フライ
ス形式でカムシャフトを切削するものである。そして、
スローアウェイチップの内側では、低段部面が形成され
ることにより、いわゆるふところが大きくなるものであ
る。

【０００７】

【実施例】以下、本考案スローアウェイカッタの一実施
例について、図を参照しながら説明する。

【０００８】図１乃至図３において、１は、中心取付け
穴２の穿設により環状体をなすカッタ本体であり、この
カッタ本体１の外周縁部分には、環状端面３が形成され
る。この環状端面３には、径方向に延びる複数個の取付
け開放溝４が形成され、この取付け開放溝４内では、ス
ローアウェイチップ５がねじ６を備えた楔片７によって
固定される。この場合、楔片７は、スローアウェイチッ
プ５の後面に設けられているが切屑ポケット８側の前面
に位置していてもよいものである。

【０００９】また、前記環状端面３には、中央取付け穴
２側に低段部面９が形成されている。そして、この低段
部面９に延びている前記取付け開放溝４内では、スロー
アウェイチップ５が支持部材１０によって位置決めされ
る。この支持部材１０は、ねじ１１を備えた楔片１２に
よって固定される。

【００１０】このようにして構成されたスローアウェイ
カッタは、図４に示されるように、両端支持されたカム
シャフト１３を切削する。この場合、スローアウェイカ
ッタの低段部面９は、カムシャフト１３の偏心関係か
ら、いわゆるふところを広くする配慮である。

【００１１】

【考案の効果】本考案は、以上説明したように正面フラ
イス形式のスローアウェイカッタによってカムシャフト
を切削できるように改善したものであるから、切削能率
の向上が期待できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案スローアウェイカッタの一実施例を示す
一部正面図、

【図２】一部平面図、

【図３】断面図、

【図４】本考案スローアウェイカッタによりカムシャフ
トを切削する説明図。

【符号の説明】

１ カッタ本体 ３ 環状端面 ４ 取付け開放溝 ５ スローアウェイチップ ９ 低段部面 １０ 支持部材

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央取付け穴２の穿設により環状をなす
   カッタ本体１の外周縁部分に形成された環状端面３に
   は、径方向に延びる取付け開放溝４が形成されるように
   なっており、この取付け開放溝４内では、スローアウェ
   イチップ５が楔止めされるようにしたスローアウェイカ
   ッタにおいて、前記環状端面３は、外周側で突出するよ
   うに、中央取付け穴２側に低段部面９を形成し、この低
   段部面９に延びている前記取付け開放溝４内では、前記
   スローアウェイチップ５の内側面を位置決めする支持部
   材１０が楔止めされるようにしたことを特徴とするスロ
   ーアウェイカッタ。