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JP2540742B2 - 車両の補助操舵装置 - Google Patents

車両の補助操舵装置

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JP2540742B2
JP2540742B2 JP62200305A JP20030587A JP2540742B2 JP 2540742 B2 JP2540742 B2 JP 2540742B2 JP 62200305 A JP62200305 A JP 62200305A JP 20030587 A JP20030587 A JP 20030587A JP 2540742 B2 JP2540742 B2 JP 2540742B2
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vehicle
wheel
steering
brake
wheels
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JP62200305A
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English (en)
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哲志 長谷田
伸次 平岩
要三 間嶋
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
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Priority to DE3826982A priority patent/DE3826982C2/de
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Priority to US07/569,579 priority patent/US5089967A/en
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アンチスキッドシステム搭載車両において
制動時の車両進路を補正する補助操舵装置に関するもの
である。
〔従来の技術〕
従来、例えば特開昭58−164460号公報に示されるよう
に、左右の各車輪の回転速度を検出して、左輪および右
輪にそれぞれ独立に制動力を加えるブレーキ装置を備え
たアンチスキッドシステム搭載車両において、急制動時
等のアンチスキッド制御時には、左右輪の接地する路面
の摩擦係数μの違いにより、左右輪にかかるブレーキ圧
が異なってくる。これは路面のμの低い側の車輪はロッ
クしやすいためブレーキ圧を下げて車輪を転動させてロ
ックを防ぐためである。逆に高μ路側車輪は低μ路側に
比べて車輪ロックが発生しにくいため低μ路側車輪より
高いブレーキ圧で制御されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
その結果、従来のアンチスキッドシステムでは左右輪
の接地する路面のμが異なる路面(いわゆるまたぎ路
等)で急制動した際、左右輪に制動力差が生じ、ヨーモ
ーメントが発生して車両進路が高μ路側に偏向しやすい
という問題がある。
そこで本発明は、アンチスキッドシステムを搭載した
車両が、左右輪の接地する路面のμが異なる路面(また
ぎ路面)で急制動を行った場合においても、車両の進路
を偏向させることなく、安全に制動できる様にすること
を目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、車両の前輪が
後輪の少なくとも一方の左右車輪を液圧によって独立に
ブレーキ制御するアンチスキッドシステムを搭載した車
両において、 このアンチスキッドシステムによるブレーキ制御時
に、前記独立に制御している左右輪のブレーキ用液圧の
圧力差を検出する圧力差検出手段と、 このブレーキ用液圧の圧力差に応じて前記車両の後輪
あるいは前輪の補正操舵角を算出する操舵角算出手段
と、 この補正操舵角に応じて前記車両の後輪あるいは前輪
を操舵駆動する駆動手段とを備えた構成としている。
〔実施例〕
以下、本発明を図に示す実施例につき説明する。第1
図に、4輪アンチスキッドシステムを備えた装置の電子
制御回路17を中心とした全体の構成を示す。この電子制
御回路17には、車輪の回転に応じ回転数に比例した周波
数の電圧パルスを発生する電磁ピックアップで構成され
る車輪速センサ10a〜10dが電気的に接続されている。
また、各車輪のブレーキ圧力に応じた出力電圧を発生
するブレーキ圧センサ8a〜8d、後輪の操舵角を検出する
後輪操舵角センサ15a,15b、及び前輪を操舵するステア
リングホイールの切り角を検出する前輪ステアリングセ
ンサ16が電気的に接続されている。
そして、電子制御回路17は、車輪速センサ10a〜10dの
電圧パルス信号を波形整形する波形整形回路17bを備
え、また車輪のブレーキ圧センサ8a〜8bの信号、後輪操
舵角センサ15a,15bの信号、及び前輪ステアリングセン
サ16の信号をアナログバッファ17iを介して入力し、A/D
変換するA/Dコンバータ17cを備える。また、電子制御回
路17は、波形整形された信号を入力する入力ポート17
g、セントラルプロセッシングユニット(CPU)17a、リ
ードオンメモリ(ROM)17d、ランダムアクセスメモリ
(RAM)17e、CPU17aにより処理された結果を示す信号を
出力する出力ポート17j、これらを相互に接続するコモ
ンバス17fなどからなるマイクロコンピュータを備え
る。そして、出力ポート17jの出力状態にしたがって、
各車輪のブレーキ力を決定するブレーキ構造の油圧を制
御するブレーキ圧制御用電磁弁(2位置電磁弁)7a〜7d
と後輪操舵機構の油圧を制御する後輪操舵制御用電磁弁
(3位置電磁弁)11a〜11d励磁コイルに励磁電流を供給
する出力回路17hを備える。
次に、4輪アンチスキッド制御、及び後輪の操舵制御
について、その機構及び制御プログラムを説明する。
まず、第2図に車輪のブレーキ圧制御装置の構成を左
前輪を例にとって概略的に示す。第2図においてモータ
1により駆動される油圧のポンプ2の吸込口と吐出口と
の間には、ブレーキペダル5の踏込時に、ブレーキマス
タシリンダ6の油圧により油圧ポンプ2の吐出口と吸込
口との間を連通状態から遮断状態に反転、保持する切換
弁4が設けられている。これによりマスタシリンダ油圧
に油圧ポンプ圧を追従させることができる。また、油圧
ポンプ2の吐出口は3ポートのブレーキ圧制御用2位置
電磁弁7aを介してホイールシリンダ9と連通している。
2位置電磁弁7aは、非励磁時には油圧ポンプ2の吐出口
とホイールシリンダ9とを連通状態に保ち、一方、励磁
時にはホイールシリンダ9とリザーバ3とを連通状態に
保つ。なお、2位置電磁弁7は電子制御回路17よりのデ
ューティ比信号Sig1によりその励磁の切り替えが制御さ
れる。また、8aはホイールシリンダにかかる油圧である
ブレーキ圧を検出する半導体圧力センサ等を用いたブレ
ーキ圧センサである。
次に、電子制御回路17における制御手順について説明
する。即ち、電子制御回路は第3図にフローチャートで
示すようなブレーキ制御の処理および動作を一定周期例
えば32msごとに行う。以下、1周期分の処理動作を順に
説明する。
(1)ブレーキ圧の目標油圧値Pyを各輪毎に設定する
(ステップ100)。目標油圧値Pyは車輪速センサ10a〜10
dの電圧信号(第2図のSig2)とROM17d内に予め格納さ
れた基準値とにもとづいて次のように設定される。
すなわち、VBを車体速度、VWを車輪速度とし、また
K1,K2,K3,K4,K5をそれぞれ定数とすれば、下記(1),
(2)式から求まるWP,PMEDをパラメータとする下記
(3)式によりPyを求めるようにする。
WP=K1×(VW−VB+K2)+K3×(VW−VB)………(1) PMED=PMED+K4×WP ………(2) Py=PMED+K5×WP ………(3) ここで、車体速度VBは車輪速度VWから推定し、または
車体速度センサなどから直接的に求めるようにする。
そして、ステップ101でブレーキ制御中であることを
示すフラグを設定する。
(2)現在の油圧値PxからPmax,Pminを求める(ステッ
プ102)。Pmaxはデューティ比100%、つまり増圧指令部
分のみからなる指令信号を2位置電磁弁7a〜7dに出力し
た場合に、周期終了時点で到達すると予想される推定油
圧値であり、Pminはデューティ比0%、つまり減圧司令
部分のみからなる指令信号を2位置電磁弁7a〜7dに出力
した場合に、周期終了時点で到達すると予想される推定
油圧値である。
(3)目標油圧値PyとPmax,Pminとを大小比較する(ス
テップ103)。
(4a)Py≦Pminの場合には、デューティ比Dを0%、つ
まり減圧指令部分のみからなる指令信号を作成するため
のデューティ比に設定する(ステップ104)。
(4a)Py≧Pmaxの場合にはデューティ比Dを100%、つ
まり増圧指令部分のみからなる指令信号を作成するため
のデューティ比に設定する(ステップ106)。
(4c)Pmin<Py<Pmaxの場合には、デューティ比Dを第
4図に示すPxとPyとの関係を表わすマップ(必要に応じ
て補間演算を追加する。)から求める。
ここで、dは一周期32msにおける増圧時間を表わすパ
ラメータであり、デューティ比D=100×d/32となる。
なお、マップの代わりの演算式は次の式で表わされ
る。
Px=(Py+0.344d)×0.5e0.0217d (5)前期ステップ104,106または108にて設定されたデ
ューティ比Dにもとづく励磁電流パルスを2位置電磁弁
7a〜7dに出力する(ステップ110)。
以上の処理を実行することにより、各輪が最適のスリ
ップ率のなる様ブレーキ圧力が制御され、各輪独立にア
ンチスキッド制御が行われる。
次に、第5図に後輪の操舵制御装置の構成を右後輪を
例として概略的に示す。この装置は、モータ1により駆
動される油圧ポンプ2が発生する高圧を蓄圧するアキュ
ムレータ14を備え、アキュムレータの高圧油は2つの3
ポート3位置電磁弁(後輪操舵制御用電磁弁)11c,11d
を介して後輪操舵用アクチュエータ12の2つのシリンダ
に供給される。前記2つの電磁弁11c,11dの状態でアク
チュエータ12のピストン12aを左右にスライド、あるい
は保持する。ピストン12aはナックルアーム18と連結さ
れており、ピストン12aの直線運動により車輪13が左右
に回転する。15bはアクチュエータのピストン12aの位置
を検出して、後輪の回転角を得る操舵角センサである。
なお、Sig3,4は電磁弁11c,11dの励磁コイルを駆動する
信号で、電子制御回路17より出力され、またSig5は後輪
の操舵角を示す信号で、電子制御回路17へ入力される。
次に第6図に示すフローチャートにしたがって後輪操
舵制御について説明する。
フローチャートに示したステップ501〜509を一定周
期、例えば8ms毎に行う。以下、一周期分の処理動作を
順に説明する。まず、ステップ501でブレーキ制御中
(前記4輪アンチスキッド制御)かどうかを判定する。
アンチスキッド制御中でなければ、ステップ502へ進
み、公知の後輪操舵制御を行うべく、前輪ステアリング
センサ信号や車速(車輪速センサ信号から算出される)
信号に基づき後輪操舵角を算出する。これは、例えば特
公昭60−44185号公報で提案されている様に、前輪の操
舵角及び車速に応じて後輪操舵角を算出する。即ち、例
えば第10図に示す様に、車速が所定の車速VBNを越える
範囲では後輪を前輪と同位相にし、かつ車速増大するに
したがい転舵比を1に近づける前輪ステアリング信号と
車速VBより後輪操舵角を算出する。また車速がVBN以下
の場合は前輪と逆位相にし、かつ車速が減少するにした
がい転舵比を−1に近づける様に後輪の草加路角を算出
する。そして、第6図のステップ506へと進む。
また、ステップ501でブレーキ制御中であればステッ
プ503へ進み、前輪ステアリングセンサの信号、つまり
前輪ステアリング切り角θの絶対値|θF|が定数K1
り小さいかどうか判断する。K1はROMにあらかじめ記憶
された定数値で、この値より|θF|が小さい時、前輪ス
テアリングは操舵されていないと判断されるべき設定さ
れている。ステップ503で|θF|<K1の時はステップ504
へ進む。
このステップ504を第7図により詳しく説明する。ス
テップ601では前輪のブレーキ圧センサの信号から得ら
れたブレーキ圧信号PFR,PFLより前輪左右の車輪にかか
るブレーキ圧差|ΔP|=|PFR−PFL|を算出し、ステップ
602でこの|ΔP|をパラメータとする基本後輪操舵角θ
RSBを算出する。第8図(a)に|ΔP|とθRSBの関係の
一例を示す。この例では、ブレーキ圧差|ΔP|が大きく
なる程、基本後輪操舵角θRSBを単調に大きくしてあ
る。但し、θRSBがむやみに大きくならない様にθRSB1
でガードがかかっている。また、|ΔP|が極く小さい部
分では、ノイズ等を考慮して不感帯ΔP1が設定してあ
る。この関係は計算式で記憶しておいても、何点かの値
をメモリマップとして記憶しておき、補間演算より算出
してもどちらでも良い。
ステップ603では車速VBによるθRSBの補正を行うべ
く、車速補正係数KVを算出するもので、ここでは例えば
第8図(b)に示す様に車速が小さくなる程KVは大きな
値(1に近づく値)を持つように設定してある。ステッ
プ604では最終的な後輪操舵角指令値θRSをθRS=KV×
θRSBとして算出する。車輪の操舵方向はブレーキ圧の
低い方の車輪側に車両が進行する様に操舵する。これ
は、前記ブレーキ制御によって各輪独立にブレーキ圧が
制御され、ブレーキ圧の低い側のタイヤが接地している
路面は摩擦係数μが低く、車両を高μ路側にまわそうと
するヨーモーメントが発生するため、このヨーモーメン
トを打ち消すために行っている。即ち、後輪を操舵しな
い場合、高μ路側に車両の進路が変えられてしまうが、
上述の手順で後輪を操舵すると、車両を低μ路側にまわ
そうとするヨーモーメントが発生し、車両を高μ路側に
まわそうとするヨーモーメントを打ち消して車両を直進
させることができる。
第6図のステップ503で|θF|≧でK1のときはステッ
プ505へ進む。ここでは、ステップ505へ進む。ここで
は、ステップ502で算出する後輪操舵角θRSNに左右輪の
接地する路面μの違いにより発生するヨーモーメントの
大きさと方向を考慮して補正を行っており、この点がス
テップ502と違っている。すなわち、左右輪のブレーキ
圧差により発生する、車両を高μ路則へまわそうとする
ヨーモーメントと同じ方向に前輪ステアリングが切られ
ていた場合は、後輪の操舵角を正負の符号(同相を正、
逆相を負)を含めて、より増大する方向(即ち同相の場
合、絶対値は大きくなり、逆相の場合、絶対値は小さく
なる)に、また前述のヨーモーメントと逆の方向に前輪
ステアリングが切られていた場合は、後輪の操舵角をよ
り減少する方向に後輪の左右共通の操舵角指令値を補正
する。
この詳細なフローチャートを第9図に示す。まず、ス
テップ801で非ブレーキ制御時の後輪操舵角θRSNをステ
ップ502と同様に算出する。次に、この補正項の大きさ
θをステップ802で左右前輪ブレーキ圧差|ΔP|より
算出するが、その|ΔP|とθの関係を第8図(c)に
一例として示す。ステップ803では前輪のステアリング
の方向を判定し、かつステップ804あるいは805で車輪が
接地する左右の路面のμの大小を推定して後輪の操舵角
補正項の符号を決定し、同相正、逆相負の符号を有する
指令値θRSNの補正を行っている(ステップ806〜80
9)。第6図に戻りステップ506では、後輪操舵角センサ
15a,15bより左右後輪の実操舵角を算出し、ステップ507
でステップ505で求めた後輪操舵角司令値と各実操舵角
とを比較し、ステップ508でその誤差を小さくする方向
に後輪操舵制御用電磁弁11a〜11dへ流す電流値を算出
し、出力回路17hに信号を出力する(ステップ509)。
このように、左右前輪のブレーキ圧力の差に応じて後
輪をそれぞれ独立に位置決めすることで、左右輪の接地
する路面の摩擦係数μの違いによる車両の運動特性の変
化を最小限に抑えて、車両を安定に制御することができ
る。
なお、上述の例では、後輪の操舵角は左右前輪のブレ
ーキ圧差から算出していたが、左右後輪のブレーキ圧も
考慮しても良い。例えば、左右前輪ブレーキ圧差|ΔPF
|と左右後輪ブレーキ圧差|ΔPR|との平均の値から後輪
操舵角を算出しても良い。またこの時、ΔPFとΔPRの符
号が異なる場合は後輪操舵を行わず、後輪を中立位置に
戻す様にしても良い。
次に本発明の他の実施例として、ブレーキ圧センサを
用いないブレーキ制御について説明する。
この実施例の全体構成は第1図の構成よりブレーキ圧
センサ8a〜8dを除いたものとなる。電子制御回路17は第
11図にフローチャートで示すような処理および動作を一
定周期、例えば32msごとに行う。以下、左前輪を例とし
て上記実施例と同様に1周期分の処理動作を順に説明す
る。
(1)目標油圧値Pyを各輪毎に設定すると共に、ブレー
キ制御中であることを示すフラグを設定する(ステップ
201)。目標油圧値Pyは車輪速センサ10a〜10dの電圧信
号とROM17a内に予め格納された基準値とにもとづいて次
のように設定される。
すなわち、VBを車体速度、VWを車輪速度とし、また
K1,K2,K3,K4,K5をそれぞれ定数とすれば、下記(1),
(2)式から求まるWP,PMEDをパラメータとする下記
(3)式によりPyを求めるようにする。
WP=K1×(VW−VB+K2)+K3×(VW−VB)………(1) PMED=PMED+K4×WP ………(2) Py=PMED+K5×WP ………(3) ここで、車体速度VBは車輪速度VWから推定し、または
車体速度センサなどから直接的に求めるようにする。
(2)現在の推定油圧値PX(後述の如く目標油圧値Py
り間接的に設定される)からPmax,Pminを求める(ステ
ップ202)。Pmaxはデューティ比100%、つまり増圧司令
部分のみからなる指令信号を2位置電磁弁7a〜7dに出力
した場合に周期終了時点で到達すると予想される推定圧
値であり、Pminはデューティ比0%、つまり減圧指令部
分のみからなる指令信号を2位置電磁弁7a〜7dに出力し
た場合に、周期終了時点で到達すると予想される推定油
圧値である。
(3)目標油圧値PyとPmax,Pminとを大小比較する(ス
テップ203)。
(4a)Py≦Pminの場合には、デューティ比Dを0%、つ
まり減圧指令部分のみからなる指令信号を作成するため
のデューティ比に設定し(ステップ204)、Pminを推定
油圧値PXとする(ステップ205)。
(4b)Py≧Pmaxの場合には、デューティ比Dを100%、
つまり増圧指令部分のみからなる指令信号を作成するた
めのデューティ比に設定する(ステップ206)。PmaxをP
Xとする(ステップ207)。
(4c)Pmin<Py<Pmaxの場合には、デューティ比Dを第
4図に示すPXとPyの関係を表わすマップ(必要に応じて
補間演算を追加する。)から求め、ステップ201にて設
定したPyをPxとする(ステップ209)。
ここで、dは一周期32msにおける増圧時間を表わすパ
ラメータであり、デューティ比D=100×d/32となる。
なお、ここでマップの代わりの演算式は次の式で表わ
される。
Py=(PX+0.344d)×0.5e0.0217d (5)前記ステップ204,206または208にて設定されたデ
ューティ比Dにもとづく励磁電流パルスを2位置電磁弁
7a〜7dに出力する(ステップ210)。
このような処理動作をすることにより、第12図に示す
ように、仮にホイールシリンダ9の油圧が制御開始時点
でPx0′であり、かつ制御上において初期値がPX0であっ
ても、デューティ比D=di/T(i=1,2,……)を逐次設
定し、このデューティ比Dにもとづく励磁電流パルスを
出力してゆくと、経時にしたがって、実際の油圧に制御
上の油圧が等しくなる方向に近づく。
このようにして、車両の各輪が最適のスリップ率とな
る用にブレーキ圧を制御して、各輪独立にアンチスキッ
ド制御を行う。
この際、前述の実施例の後輪操舵制御については、本
実施例ではブレーキ圧センサから得ていたブレーキ圧信
号(例えば第7図ステップ601のPFR,PFL)信号に代え
て、第13図に第7図の変更フローチャートを示す如く、
上述のブレーキ制御に用いる前輪の目標油圧値PyFR,P
yFLを代用しており、他の処理手順は上記実施例と同様
である。この場合、ブレーキ圧センサが不要となり、構
成が簡単化されるというメリットが得られる。
なお、ブレーキ圧信号として、目標油圧値Pyの代わり
に現在の推定油圧値PXを用いることもできる。
上記の各実施例では、ブレーキ制御と後輪操舵制御を
一つのCPUで制御したが、それぞれ別々のCPUを持つ電子
制御回路で制御する構成としても良い。
さらに、上述の実施例では、後輪の操舵を行うように
したが、例えばFR(前輪操舵後輪駆動)車のブレーキ制
御で、前2輪は独立にブレーキ制御を行い、左右とも同
一のブレーキ圧で制御を行う方式の場合には、独立でブ
レーキ制御を行っている前輪を路面μの補正のために操
舵する様にしても良い。
〔発明の効果〕
以上述べた如く本発明は、アンチスキッドシステムに
よるブレーキ制御時に、独立に制御している左右輪のブ
レーキ圧差に応じて、車両の後輪あるいは前輪を操舵し
車両の進路を補正するようにしているので、左右輪の接
地する路面の摩擦係数μが異なるまたぎ路で急制動を行
った場合においても、車両の進路が偏向してしまうこと
がなく、安全に制動できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体構成図、第2図は
ブレーキ圧制御装置の構成を示す図、第3図はブレーキ
制御の処理手順を示すフローチャート、第4図はブレー
キ圧制御用電磁弁の駆動デューティ比の特性を示す図、
第5図は操舵制御装置の構成を示す図、第6図、第7
図、及び第9図は後輪操舵制御の処理手順を示すフロー
チャート、第8図(a),(b),(c)は後輪操舵制
御の説明に供する特性図、第10図は車速と転舵比との関
係を示す特性図、第11図は本発明の他の実施例における
ブレーキ制御の処理手順を示すフローチャート、第12図
は第11図の実施例におけるブレーキ圧制御電磁弁の駆動
デューティ比の特性を示す図、第13図は第11図の実施例
における後輪操舵制御の処理手順を要部を示すフローチ
ャートである。 2……油圧ポンプ,6……マスタシリンダ,7a〜7d……ブ
レーキ圧制御用電磁弁,8a〜8b……ブレーキ圧センサ,9
……ホイールシリンダ,10a〜10d……車輪速センサ,11a
〜11d……操舵制御用電磁弁,12……操舵用アクチュエー
タ,13……車輪,15a,15b……操舵角センサ,16……ステア
リングセンサ,17……電子制御回路,17a……CPU,17d……
ROM,17e……RAM。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の前輪か後輪の少なくとも一方の左右
    車輪を液圧によって独立にブレーキ制御するアンチスキ
    ッドシステムを搭載した車両において、 このアンチスキッドシステムによるブレーキ制御時に、
    前記独立に制御している左右輪のブレーキ用液圧の圧力
    差を検出する圧力差検出手段と、 このブレーキ用液圧の圧力差に応じて前記車両の後輪あ
    るいは前輪の補正操舵角を算出する操舵角算出手段と、 この補正操舵角に応じて前記車両の後輪あるいは前輪を
    操舵駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする車両
    の補助操舵装置。
  2. 【請求項2】前記ブレーキ用液圧の圧力差は、左右各輪
    の前記ブレーキ用液圧をブレーキ圧センサにて検出して
    算出することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    車両の補助操舵装置。
  3. 【請求項3】前記ブレーキ用液圧の圧力差は、前記ブレ
    ーキ制御時に算出された左右各輪の前記ブレーキ用液圧
    の目標値の差から検出するようにしたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の車両の補助操舵装置。
  4. 【請求項4】前記後輪あるいは前輪の補正操舵角は、前
    記ブレーキ用液圧の圧力差と車両速度から算出すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の車両の補助操
    舵装置。
  5. 【請求項5】前記車両の前後左右の四輪ともに独立にブ
    レーキ制御を行い、前輪のブレーキ用液圧の圧力差と後
    輪のブレーキ用液圧の圧力差との平均値より、前記補正
    操舵角を算出することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の車両の補助操舵装置。
  6. 【請求項6】前記ブレーキ用液圧の圧力の高い側の車輪
    が前輪と後輪とで左右逆となる場合、前記補正操舵角に
    応じて操舵を中止して車輪を中立位置へ戻すようにした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の車両の補
    助操舵装置。
  7. 【請求項7】前記車両が四輪操舵機構を有し、前記ブレ
    ーキ制御操舵機構に基づいて算出された後輪操舵角を、
    前記ブレーキ用液圧の圧力差と、その圧力差の符号と、
    前輪のステアリング切り角方向の3つから算出される前
    記補正操舵角により補正することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の車両補除操舵装置。
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